『日本文学、姫野カオルコ(文芸・小説)』の電子書籍一覧
1 ~21件目/全21件
-
異常に厳格で、病弱で、夫婦仲の悪い両親を持つ、大屋敷理加子は、礼儀正しく真面目に過し、29歳になった。他人との距離のとり方に、何かしらぎこちなさを感じる理加子は、ふつうの恋、あたりまえの生活を夢見るようになっていた。そんなある日、彼女の前に江木という男が現われて……。切なく心に迫る長篇小説。ふつうの恋と生活、それが29歳、理加子の夢!
-
あなたに介護は関係ないですか?
動けないし、しゃべれないし、もう私のことはわからないのだけれど……日本のどこかで暮らすごく普通の人がもらしたささやき。ひとりで泣くこともある、あなたに贈る、13人の胸のうちを綴った掌編小説集。
※本書は二〇〇九年六月に刊行された単行本『もう私のことはわからないのだけれど』(日経BP社)を改題し、加筆・修正の上、文庫化したものが底本です。 -
6つの物語で綴る、もうひとつの「ツ、イ、ラ、ク」。
許されぬ恋。背徳の純粋。誰もが目を背け、傷ついた――。胸に潜む遠い日の痛み。『ツ、イ、ラ、ク』のあの出来事を6人の男女はどう見つめ、どんな時間を歩んできたのか。表題作「桃」を含む6編を収録。 -
見る者に思考停止を起こさせる禁忌(タブー)をバッタバッタと斬りまくるヒメノ式エッセイの真骨頂
「プリティ・ウーマン」は男性へのセクハラ映画と喝破し、フェラガモの靴は膣の締まりが悪く見えると警鐘を鳴らし、イルカの顔はかわいいが別に笑っているわけでないと事実を語る。世にはびこる「けなしてはならじ」の烙印を押されたブランドたち。見る者に思考停止を起こさせる禁忌(タブー)をバッタバッタと斬りまくるヒメノ式エッセイの真骨頂。 -
子供から大人へ。集団から個へ。誰もが通過する家=家族との決別を綴った切ない物語
常軌を逸した強権の父と、身を飾ることを狂気じみて嫌悪する母。一人娘の理加子は29歳になっても「不良になるから」と、髪をのばすことも、気ままに電話することも禁止されている。そんな理加子の前に、仲のよい家族のもとで育った江木という男が現れ、強引に接近してくる。理加子は初めて「男性とつきあう」ということに向かい合うが、毒親の呪縛が立ちはだかる……。初版1992年、「毒親」という言葉がまだなかった時代に、毒親育ちの葛藤を描いた先駆けの小説。 -
孤独で厳格に生きてきた女性の前に、本能のままに生きる男が現れた。彼女の精神と肉体の変化は
五年間、一度も友人と食事をしたことがない。他人と話をするのは、月二度程度という静寂だけの日々。――理津子は男に飢えていた。カトリック神父のもとで育った彼女は、恐ろしいほど規律正しい厳格な生活が、骨の髄まで染みついている。他人に、自分に嘘がつけない。誤ちには厳しい戒めもいとわない。そんな理津子の前に、本能の赴くままに生きる男・大西が現れて……。子供から大人へ――。精神と肉体の変化、個人と社会との関わりを残酷なまでに孤独な女性を通して描ききる。 -
少女とは人生で最も自惚れた脂っこいスケベ期だ――核弾頭的恋愛論&ゴージャスエッセイ
♪兎おいしい彼の山♪と、子供のころからよだれを流して思い込んでいた、あのカオルコ・ヒメノが、“音頭の中の音頭は『オバQ音頭』だぜ”と謳い上げ、“子供は不純で狡賢く、少女とは人生でもっともうぬぼれたあぶらっこいスケベ期”だと真実を淡々と語り、“売春を国営化して福祉費にまわすべきである”と断言する、核弾頭的恋愛論&ゴージャスエッセイ。 -
いまだに処女の30女、力石理気子(美人)、はたしてみごと「セックスをしていただける」か?
(うるさいっ。バイブが悩むな!)こう言ってのけられたら、どんなに世界は理路整然とするだろう。だが、ボンジュール・トリステス、まぶたを閉じる。「私は……レンタルでじゅうぶんなの」〈本文より〉いまだに処女の30女、力石理気子(美人)にロマンスが訪れた。はたしてみごと「セックスをしていただける」か? ぬるいフェミニズムと甘いナルシシズムにパワーボムを食らわす、闘魂のハイパー文学! -
享楽の都TOKYOに上京した、夢多き乙女が綴る、孤独で切ないけれど、明るくって元気な物語
「男性と一式の寝具で寝て何もなかった数の世界一」というのが、もしギネス・ブックにあったら、載れるんじゃないかと思う。大学生時代など、いったい何人の男性と寝ただろう、グーグーと。杉村くんとも畑さんとも寺沢くんとも藤堂くんとも清水くんとも、私はセックスしていないキスもしていない。手も握り合っていない。彼らと私は、男と女ではなく、中性と中性のつきあいだった――。享楽の都TOKYOに上京した、夢多き乙女が綴る、孤独で切ないけれど、明るくって元気な物語。 -
奥様は魔女のサマンサ、香山リカ、夢野サリー……あの人たちのシュールな私生活を描く異色作
「会いたかったわ、ラリー。すごく会いたかったわ」サマンサは身を床にかがめると、ラリーの股間ですでに45口径マグナムのように堅くなったものを啜った。関係ができて一年たつ前から、事がスタートするとサマンサは大胆な行動をする。それがラリーには気持ちいい。「Mmm……この、この、このやろめ」(『奥様はマジよ』より)サマンサ・スティーブンス、香山リカ、夢野サリー、そして矢吹丈。あの人たちの知られざる私生活を綴った、ちょっとシュールな短編小説集。 -
母が女学生時代に深夜の寄宿舎で出会った巨大な猫の正体とは? 姫野カオルコが挑む、いまだかつてないホラー小説の新領域。あなたはまだ本当の読む「怖さ」を知らない…。
深夜の寄宿舎を徘徊し、出会った者の魂を奪うという巨大な青い猫の噂。どこにでもある「学校の怪談」のはずだったが、母は女学生時代にその猫を見たことがあるのだという…。平穏な日常に潜み、ふいにその姿をのぞかせる恐怖。その本質を描く、著者初のホラー短編集。一度読んだら一生夢に出てくる、そんな物語が詰まっています。本当の怖さを知りたい人だけ、読んでください。 -
おお、なんとモーレツでサイケデリックだった70年代よ。過ぎ去った時代の残した恥ずかしい思い出よ。鋭い時代考察と炸裂するおかしみ満載、姫野ワールド全開の傑作短編集。
東京にある総合出版社に勤務する編集者「わし」は、人知れず自らの性的な問題に苦悩していた。幼い頃に刻み込まれた、ある性的嗜好が大人になった現在も、恋愛の深刻な障害となっているのだ。その原因となったのが某少年漫画誌だったのだが…。モーレツでサイケな70年代が育てはぐくんだ世代の悲喜劇。鋭い時代考察と、うずくやましさ満載、姫野ワールド全開の傑作短編集。 -
A、B、O、AB、それぞれの血液型の男女が8人いて、恋愛のドラマが…。血液型恋愛シミュレーション小説。
血液型にとらわれて「男女交際」なんてダサイ……などと考えてはいけません。血液型を信じましょう。A、B、O、AB、それぞれの血液型の男女が8人いて、恋愛のドラマが始まる。切ない擦れ違いや、ドライな別れがあって、でも詰まるところ収まるように収まる。それって、やっぱり運命だったのかも。新しい物語の世界がある血液型恋愛シミュレーション小説。 -
きらめいていた「あの頃」から20年――。手紙に秘められた想いが行間から溢れ出す、姫野文学の隠れた名作
かけがえのない、高校生だった日々を共に過ごした四人の男女。テストにやきもきしたり、文化祭に全力投球したり、ほのかな恋心を抱いたり――。卒業してからも、ときにすれ違い、行き違い、手さぐりで距離をはかりながら、お互いのことをずっと気にかけていた。卒業から20年のあいだに交わされた、あるいは出されることのなかった手紙、葉書、FAX、メモetc.で全編を綴る。ごく普通の人々が生きるそれぞれの切実な青春が、行間から見事に浮かび上がる姫野文学の隠れた名作。 -
消し去れない痛みを胸に隠す大人たちへ贈る、かつてなかったピュアロマン。恋とは、「墜ちる」もの
地方。小さな街。閉鎖的なあの空気。渡り廊下。放課後。痛いほどリアルに甦るまっしぐらな日々--。給湯室。会議。パーテーション。異動。消し去れない痛みを胸に隠す大人たちへ贈る、かつてなかったピュアロマン。恋とは、「墜ちる」もの。 -
店内の喫煙。嫌がる禁煙者。しかし喫煙者は悪者ではなかった? なんでもかんでも「いただく」ってのは丁寧な表現なのか? 「無差別殺人」って実は「差別殺人」ではないか?なんとなく「あたりまえ」とされる事も、大きな勘違いってこともある! 超然的な記憶力を保持する著者による、クリアで笑えるエッセイ。頑固な思い込みで凝り固まった頭を柔らかくする! (講談社文庫)
・キャンペーンの内容や期間は予告なく変更する場合があります。
・コインUP表示がある場合、ご購入時に付与されるキャンペーン分のコインは期間限定コインです。詳しくはこちら
・決済時に商品の合計税抜金額に対して課税するため、作品詳細ページの表示価格と差が生じる場合がございます。