『日本文学、曽野綾子(文芸・小説、実用)』の電子書籍一覧
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待望の合本版!!
舞台は三浦半島の小さな産婦人科医院。主人公の医師・野辺地貞春のもとには、不妊治療や出産、中絶と、さまざまな苦悩と不安を抱えた人がやってくる。“仮性半陰陽の男性”と診断された女性、やっと懐妊した子がダウン症と診断された夫婦、眼球なく生まれた赤児、そしてその静かな死――。
主人公が日々直面する数々の患者の実態を描いて、人間誕生の意味とその神秘に鋭く斬り込んだ衝撃の問題作の上下合本版。 -
トロイア戦争とオデュッセウスの流浪の物語ーースパルタの女王とトロイアの王子の不倫の恋が、戦争の発端となった。憎悪、好色、策謀、友情、生の渇望と死への恐怖に満ちた10年戦争の果てに、トロイアは滅び、英雄たちは死に、オデュッセウスは故国まで20年もの流浪の旅を送る……。運命に操られ翻弄される人間の姿は、現代の人間ドラマそのものではないだろうか。
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神託どおり実の父を殺し、実の母と婚姻をむすんだオイディプス王の、無惨な最期。夫の裏切りにわが子の命を賭けた、王女メディアの慟哭。『ギリシアの神々』につづいて、ギリシア悲劇の原典をやさしくひもとく、常識としての英雄伝。栄光の陰にうずまく呪いと裏切りの世界を甦えらせる人間劇場。
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ギリシア神話を知りたいあなたへ! ーー愛の物語・ギリシア神話を生き生きとやさしく書下ろす。絵画・彫刻・オペラなどの西洋芸術に接したり、外国人と会話を交わしたりする時に必要とされる「常識としてのギリシア神話」。若い世代のために、さまざまな愛の物語の宝庫としてその面白さをストレートに伝える必携の1冊。
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作家・曽野綾子の知られざる真価を示す、ミステリ作品集。殺人、犯罪、事件を題材とし、謎解き、犯人捜しの要素を含みつつも、人間心理、人生や運命の綾、明暗、日常に潜む恐怖を描く。いずれも1960年前後に集中的に書かれた作品群である。表題作は、『宝石』誌の編集に携わった江戸川乱歩がみずから依頼した経緯があり、しかも本格物。乱歩は本作を掲載できたことを「いささか自慢していいのではないかと思っている」と自讃している。
(収録作品)
ビショップ氏殺人事件
華やかな手
消えない航跡
競売
人生の定年
佳人薄命 -
少しは「まとも」でいたい人のために、筋のとおったエッセイ――「失われた10年」を過ぎても、日本人は、人間としてのまっとうな感覚が、こわれたままだ。過度の贅沢や安楽の果てに、わたしたちは、思いもかけぬところに行こうとしているのではないだろうか……。もう一度、確固とした価値観を模索し、よく生きようとする人への、「曽野綾子流考えるヒント」が満載の、辛口エッセイ。
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母親の立場から、豊かな人間を育てるための家庭教育のあり方を説く。すべての親・教師必読の書――子供が親を殴り蹴る地獄図はなぜ起こるか。進学偏重の時代に、真に豊かな人間を育てることは可能か。本書にはその答がある。具体的な事例にそって、母親の立場から家庭教育を述べる著者は、人間理解の深さと一貫した主張で、教育の本質をつき、その実践の方法を示唆する。すべての親・教師必読の書である。
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異父姉弟とも知らず不倫の愛におちた人妻。聖地への旅に始まる至高の愛を描く問題作。極限の愛と悲しみを描く恋愛大作! ――私たちが「この悲しみの世に」あると思うこと以外の認識は、すべて幻想です……。不倫の愛におちた人妻・節子と年下の青年・善彦は、ある日、自分たちがこれまで別れ別れに生きてきた異父姉弟であると気づく。断ちきれぬ愛の流れのままに、節子は男子を出産した。聖地への旅に始まる、至高の愛を描く、長編小説。
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人間の生のいとなみは、いかに脆いものか。微妙な心理の揺曳をすくいあげる短編傑作選。永遠の生命を求め現実を照射する――生死の極限に立たされたとき、人間は何を観るか。たゆたう心の奥底から、日常生活では把みえぬ真実の相貌が、少しずつ浮かびあがるにつれ、生のしたたかさにおののく。沖縄での戦争体験を語る神父の懊悩と回心を描く表題作から、戦争・病い・孤独な老境など、それぞれの裸にむかれた人間の内面を描く12編。
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夫婦・親子などの関係の中に、さりげなく気高い人間の生き方を探求する傑作短編の数々。さりげなく輝かしい生き方を探る名作集――金沢の旧家へ、子連れで後妻に入った雛子。「よく出来た奥さん」の評判を得ている彼女に、一夜、晩餐のもてなしを受けた「私」は、他日、意外にも彼女の隠された顔を、実の息子から知らされる、という表題作。他に、「音戸の瀬戸」「初めての旅」「泥川の杭」「藤」など、男と女、夫と妻、親と子などの、人間関係を描いた10編を収録。
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それぞれの人生 違うからおもしろい! ――私たちは、人と違うことを、恐れてはならない。それぞれの好みと価値観の違いこそが、人生のおもしろさを生み、ドラマや詩を生ぜしめ、ひいては社会の安全を保つのだ……。自分の生き方を再確認し、存在の根幹を問う大好評のシリーズ「自分の顔、相手の顔」第3弾。これぞ曽野流「フィロソフィア」の実践なり。
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『自分の顔、相手の顔』好評第2弾! みな真摯に生きるべく――今の日本社会は、その人なりによくやったという褒め方はせず、立場や境遇とは無関係の実績だけが問題にされる。3メートルしか歩けなかった人が、100メートル歩いたら、それはエベレストに登ったことと同じかもしれないのに……。人生に対する畏敬といとしさに満ちた、エッセイ「自分の顔、相手の顔」第2弾。
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人間の眼は常に曇っている。血走っていたり、酔っていたり、近視眼的だったりする。しかし、そういうときにこそ、歳月の光は静かに、透明に、ものごとを映していく――。人の一生の重み、そこに込められた濃密な意味とは何か。日本、アジア、中東、世界各国の街の中から、人間を見つめる作家のエッセイ集。
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産婦人科の日常を描き“生命の尊厳”を問う。
舞台は三浦半島の小さな産婦人科医院。主人公の医師・野辺地貞春の下では、不妊治療や出産、中絶と、さまざまに行き交う人々の喜びや苦悩が日々交錯している。なかでも中絶手術は、戦後、患者が公に語ることなく行われてきた大規模な医療であった。
綿密な現場取材に基づき淡々と描かれるそれぞれのケーススタディは圧倒的なリアルさで、小説という概念を超える。産婦人科医は生命の誕生に立ち会い、そして同時に中絶という形で一つの命を消し去るという、他の医療には見られない光景が映し出される。生命の尊厳を鋭く問うた“衝撃の問題作”の上巻。 -
戦犯として処刑された弟の“生と死の意味”。
第2次大戦後まもなく、現地住民虐殺の戦犯としてシンガポールで処刑された水島団。
それから30年の時を経て、兄の水島譲は弟が辿った死までの道のりを追体験してみようと、旅に出る。タイ・バンコクからマレー半島を列車と車で南下し、一路シンガポールへ。
かつて虐殺があった事件現場や団が刑死したチャンギ刑務所、そして墓地と、弟ゆかりの地を訪ねていくうち、事件の意外な真相が明らかになる。戦争を題材に、人間の生と死の意味を問う意欲作。 -
高度成長期の“家族の崩壊”を描いた問題作。
異常に潔癖な息子を持つ一家と、駆け落ちに走る高校生の娘を持つ別の一家。物質的には満たされた高度成長期において、一見、幸福そうに見える双方の家庭には外部からは窺い知れぬ深い闇があった。
裕福で社会的地位の高いふたつの家族の「内と外」をモチーフに、富裕層が、断絶のうちにじわじわと崩壊していく様を痛烈な筆致で描ききり、1973年当時、大きな反響を呼んだ。後にテレビドラマ化もされた作品で、時代の嚆矢ともなった問題作。
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