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『海外文学、笠間書院(文芸・小説、実用)』の電子書籍一覧

1 ~9件目/全9件

  • ※電子版では、図版(6枚)は掲載されていません。

    本巻には、絵巻物の形で伝わった物語、六作品を収める。
    なかでも『藤の衣物語絵巻』は、質量ともに注目すべき作品である。
    原物語は、山伏に身をやつした太政大臣の子息とその三人の子供たち(中納言・中宮・僧正)が、剣や笛、物の怪の言葉によってめぐりあうという、父と子の絆を軸とした物語であり、鎌倉時代に成立した物語と推定される。
    中宮となる女児の母は遊女であり、水辺の遊女の暮らしも描かれており興味深い。
    一方、白描絵の中にはおびただしい量の画中詞が書き込まれており、絵巻制作時とおぼしき室町時代の口語を反映したものとして、貴重な国語学的資料と考えられる。
    六作品とも初の現代語訳の試みであり、詳細な注と解説により、物語絵巻の世界を解き明かす。

    藤の衣物語絵巻 ふじのころもものがたりえまき
    本絵巻は孤本であり、現在は日本とアメリカの美術館に分蔵されている。本書の底本には、細見美術館蔵の一巻(実見による)、ブルックリン美術館蔵の一巻(実見による)、ならびにクリーヴランド美術館蔵の一図、フリア美術館蔵の一図を用いた。

    下燃物語絵巻 したもえものがたりえまき
    本書の底本には、甲子園学院美術資料館蔵の絵巻(一巻。実見による)を用いた。校訂本文作成にあたっては、次の二本を参照した。
    ・九曜文庫蔵本(一巻。実見による。中野幸一氏「『下燃物語』残欠絵巻について」(『室町物語集』「日本古典文学影印叢刊27」日本古典文学会、1990年5月)に影印と翻刻がある。)
    ・穂久邇文庫蔵本(一巻。絵はなく、絵にあたる箇所に「絵」と記してあるのみ。コピーによる。)

    豊明絵巻 とよのあかりえまき
    本絵巻は尊経閣文庫に伝わるのみの孤本であり、本書の底本もそれによる。尊経閣叢刊『豊明絵草子』(1936年1月、育徳財団)の影印を用いた。

    なよ竹物語絵巻 なよたけものがたりえまき
    本書の底本には、金刀比羅宮蔵の絵巻(一巻。実見による)を用いた。校訂本文作成にあたっては、以下の諸本を参照した。
    ・『鳴門中将物語』(『群書類従・第二十七輯』巻第四八二、所収)
    ・『古今著聞集』(「日本古典文学大系」岩波書店、所収。「新潮日本古典集成」新潮社、所収)
    ・曇華院蔵本(箱書「なよ竹の巻物」。一巻。実見による)

    掃墨物語絵巻 はいずみものがたりえまき
    本絵巻は徳川美術館に伝わるのみの孤本であり、本書の底本もそれによる。『徳川美術館名品集1 絵巻』(徳川美術館、1993年4月)等所収の影印を用いた。

    葉月物語絵巻 はつきものがたりえまき
    本絵巻は徳川美術館に伝わるのみの孤本であり、本書の底本もそれによる。『日本の絵巻10』(中央公論社、1988年1月)等所収の影印を用いた。
  • 2,090(税込)
    著者:
    山本淳子
    レーベル: ――
    出版社: 笠間書院

    争いの舞台装置「牛車」、言えない言葉を託した「扇」、中と外の人の距離感が表れる「御帳台」……。
    小物から家具、植物など、古典文学には人物の感情や象徴的意味を表現する印象的な“モノ”が数多く登場します。

    本書ではそうした“モノ”にスポットを当て、古典文学の新しい読み解きかたを提案。
    『源氏物語』や『枕草子』などの名作から知る人ぞ知る史料まで、幅広い作品での描写を挙げながら、それらの“モノ”に込められた意味と担った役割を解説します。

    章ごとに“モノ”をピックアップしてそれにまつわるエピソードを紹介しているので、古典が苦手な人でも楽しみながら当時の知識を学べます。古典が好きな人にとってはより作品の理解を深め、新しい味わい方を見つけるのにぴったりの1冊です。
  • 3,850(税込)
    著者:
    半沢幹一
    レーベル: ――
    出版社: 笠間書院

    『万葉集』や『古今集』などの和歌を中心に取り上げ、歌(和歌)における比喩のあり方を独自の視点で問い直す一冊。
    著者は「歌という比喩、あるいは歌における比喩」を仮に「歌喩」と呼び、具体的な事例を挙げながら様々な技法やそれらがどのように歌全体の表現を形作ってきたかを探ります。

    和歌独自の技法とされてきた「序詞」や「見立て」、「歌語」などから、逆に和歌では敬遠されたという「擬人法」まで。
    それぞれの技法を解説しながら、和歌と比喩がどのように切り結びながら表現を成立させていったかの表現史を辿ります。
  • 4,180(税込)
    著者:
    半沢幹一
    レーベル: ――
    出版社: 笠間書院

    本格的な言文一致体で初めて書かれた小説と評価され、近代文学史的にも近代日本語史的にも、重要な作品・資料として位置付けられてきた二葉亭四迷の『新編浮雲』。
    しかし、「文字や記号がどのように使われているか」といった表記上の工夫やその意図に関しては、これまで詳しく記述されることがなかった。

    本書では、『新編浮雲』における「文体改革」が「表記改革」であったことを主張し、改めて表記への注目を呼びかけている。
    「漢字」「平仮名」「句読点」「括弧記号」など、項目ごとにその使われ方を細かく分析。
    その新旧入り混じった、まさに「近代表記の揺籃」と言える劇的な様相を読み取っていく。
  • 3,850(税込)
    著者:
    半沢幹一
    レーベル: ――
    出版社: 笠間書院

    紀貫之は『土左日記』を通して、それまで誰も挑んだことのない、日本語による散文を書くことに挑戦した。

    それは、漢文でも物語でもない、読まれるためだけの私的な文章だった。
    しかし、そのような文章を書き上げるのは当然のように困難を極めた。
    紀貫之は目的のために、さまざまな表現方法を取り入れるブリコラージュをいとわなかった。
    日記の形をとることも、女に仮託したように見せることも……。

    表現の痕跡をもとに、その苦闘のプロセスと、『土左日記』がいかにして和文散文の創始になりえたのかの理由を浮き彫りにする。
  • 10,450(税込)
    著者:
    近藤みゆき
    レーベル: ――
    出版社: 笠間書院

    実証的研究を目指す書。
    王朝和歌文学を、従来的な表現研究、伝記研究、書誌研究の枠組みだけではなく、言語学・歴史学・社会学といった人文科学の隣接分野、理系の情報処理研究と結び合うものとして、実証的に研究を展開していく。
    様々な分野の観点と手法を、個別にではなく、相関的・総合的に関わらせながら考察し、なおそれらが各研究分野に対し何らかの提言となるように進めていく。

    第I部・王朝和歌研究の方法、第II部・初期定数歌論―N-gram分析から見た古典和歌、第III部・源氏物語論―言語と和歌史の観点から、第IV部・古代後期和歌の諸問題、第V部・言語研究としての展開、の5部14章より成る。

    【本書で述べる各種の方法論は、決して目新しさを目的として導入したものではない。文系の研究と理系の研究の境界を取りはらい、社会科学における新しい概念を取り込み、また、グローバルな視点で日本の古典文学研究を行うとはどういうことかについての筆者なりの提案である。】……「総論」より
    【千年の歴史を経て、なお輝く王朝和歌とは、文学という枠組みだけに収まるものではないのであろう。それはどのような現代的方法によった分析にも揺らぐことは無い。むしろ、新しい方法や概念で、その多様な側面を一つでも引き出されることを待ち望んでいるかのように思う。複数の学問領域に実りをもたらすものであるという、その本質が正しく示されるように、本書がその一歩になればと願っている。】……「おわりに」より
  • 7,150(税込)
    著者:
    井上泰至
    レーベル: ――
    出版社: 笠間書院

    近世期に刊行された、軍書の全体像を問う、初の書。「娯楽」「教訓」「歴史」「軍学」の諸要素が渾然としていたため、近世軍書は、近代的な制度である、文学研究・思想史研究・倫理学研究・歴史研究のどの研究分野からも継子扱いされてきた。
    本書はそれらの諸分野を超え近世軍書の流れ、性格を考え、小説史に果たしてきた役割を論じていく。
    武士の生き方を教えた軍書は、江戸時代の小説という「花」を生む「土壌」として見れば、武士の歴史を語る、まことに養分の多い「沃野」であった――。
    【……本書では、「近世に制作・刊行された和軍記・通俗史書・雑史・軍談」を「近世軍書」と定義する。本書が、近世小説の一部としての、あるいは近世小説の母胎の一つとしての「近世軍書」を対象にする以上、軍語りの書である「軍記」が核になることは疑い得ない。しかし、近世に生産された軍記は、それを生みだした近世軍学を念頭に置かざるを得ないし、軍語りと軍学書の色彩が渾然一体とした『甲陽軍鑑』や『太平記秘伝理尽鈔』などの書物、あるいは『本朝通紀』のような軍記を漢文化した通俗史書をもはじき出さないことで、近世当時の「軍書」の制作・流通・受容の実態が見えてくるはずだからである。
     むしろ、十七世紀前半には教訓と娯楽が渾然一体としていた軍書の在り方が、十七世紀後半になって出版ベースに乗っていくうちに通俗歴史読み物として一旦は定型化し、それが十八世紀という学問と文学の結婚の時代を迎えると、軍書が考証と娯楽と教訓に分化してゆく経過は、「軍書」の語を今日でいう「軍記」に限定しないことで明らかになってゆくのである。……「はじめに」より】
  • 1,320(税込)
    著者:
    渡部泰明
    著者:
    和歌文学会
    レーベル: ――
    出版社: 笠間書院

    これだけ知れば楽しく読める10の和歌のルールをやさしく説明 !
    高校の教科書に載っている作品を中心に、和歌の魅力を味わうのに十分な10のルールを選びました。
    初めて和歌を読む人々を思い浮かべて書かれた、わかりやすくて本格的な和歌案内書です。
    ルールさえ知っていれば、今よりずっと楽しめるようになるのです。ルールといったってずいぶんたくさんあるのだろうなあ、と不安にならなくても大丈夫です。どんな競技でも、基本的なルールはそう多くはないでしょう。
    そのルールのうち、とくに基本的なものを解説するのが本書の狙いです。
    これだけ知っていれば、和歌の一番大事な魅力を味わうのに十分、というルールだけを選び出しました。
    もしかしたら、十個のルールでは少なく思えるでしょうか。でもこれだけわかっていれば、かなりのものです。格段に和歌が面白く読めるようになること、請け合いです。
    執筆は、上野誠/大浦誠士/小林一彦/小山順子/鈴木宏子/田中康二/谷知子/中嶋真也/錦 仁/廣木一人/渡部泰明。
  • 2012年、鶴見大学図書館に「古筆手鑑」一帖が収蔵され、その中から、『新古今和歌集』の歌としては、これまでまったく知られていなかった一首が、新たに発見されました。鎌倉時代のごく初期に書写された巻子本を、主に観賞目的で分割した、いわゆる古筆切(断簡とも)の一葉として、それは姿を現しました。
    本書は、その『新古今和歌集』新出歌を記載している断簡について、あらためて紹介し、かつ関連資料を徹底的に集めた上で考察するものです。
    日本古典文学研究の推理小説的な面白さや奥深さ、必要性、重要性を存分に伝えるエキサイティングな書。本書の原本資料を活用した、書誌学的・文献学的方法に基づく論述は、古典文学研究の魅力をあますところなく伝えます。図版多数掲載、フルカラー。

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