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『ミステリー・推理・サスペンス、小学館文庫、501円~800円(文芸・小説、ライトノベル)』の電子書籍一覧

1 ~60件目/全228件

  • それは、仕掛けられた出会いだったのか。

    11歳の下野蓮司はある日、病院で目覚めると大人の姿になっていた。
    20年の歳月が流れ、そこに恋人と名乗る西園小春が姿を現す。「子ども時代と大人時代の一日が交換されたの 」
    一方、31歳の蓮司は11歳の自分の体に送り込まれ、ある目的のために、20年前の世界で小春の家へと急いでいた――。

    ※この作品は単行本版『ダンデライオン』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 715(税込)
    著:
    萩尾望都
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    「萩尾ワールド」の原点がここに!! 仲良し双子ルルとミミがコンクール入賞を目指してケーキ作りに挑戦するけれど、それが大騒動の始まりに…!? 貴重なデビュー作である表題作を始め、キュートなコメディーから先鋭的SF、サスペンス、そして現代日本を舞台にした日常ドラマまで、どの作品も見逃せない、萩尾世界の「生誕期」を堪能して下さい。
  • 窓際検事の逆転なるか!

    夏の夜、若者が高架鉄道から転落し、猛スピードの車に衝突した。自殺か、他殺か。判断に迷う刑事課長は飲み友達の検事、久我周平に助けを求めた。出世レースから外れた久我は日の当たらぬ部署で罰金刑など軽めの事件ばかり扱う一方、遺体の検分には豊富な経験を持つ。久我は靴の傷に他者の関与を疑う。交番巡査、新人の女性検事とともに若者の身辺を探っていくと、海を超えての怪しげな高級外車の取引が浮かびあがった。法務検察内のパワーゲームにも巻き込まれながら、男の正体に迫っていく。窓際検事の逆転なるか。

    ◎著者は、検察庁など司法を担当した現役新聞記者
    ◎解説は元最高裁判事の甲斐中辰夫氏
    ◎第3回警察小説大賞受賞作

    真摯に正義を求める“生身の検事”がここにいる―――柚月裕子 氏激賞!

    ※この作品は単行本版『転がる検事に苔むさず』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 803(税込)
    著:
    鬼田竜次
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    第二回警察小説選考会を騒然とさせた問題作。

    警視庁には二つの特殊部隊が存在する。SATとSIT、指揮系統こそ違うものの、現場を同じくすることも多い。

    高校時代に腕試しで警察学校に殴り込んだ過去を持つ中田数彦は、合法的に暴れるためにSATに志願した。一方の谷垣浩平は異例の抜擢を経てSIT係長になった。

    悪童とエリート。生い立ちも信条もまるで異なる二人が衝突を繰り返しながら「厚生労働省解体」を要求する謎のテロ集団と対峙する。彼らを捜査するうち、日本の医療制度の歪みが明らかになっていく――

    第二回警察小説選考会の場を騒然とさせた問題作。解説は、同賞選考委員にして、『教場』著者である作家・長岡弘樹氏。

    ※この作品は単行本版『対極』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 直木賞作家の珠玉にして衝撃のデビュー作!

     旗本の息子だが、ゆえあって家を出て町に暮らし、歌舞伎・森田座の笛方見習いをしている遠山金四郎は、朝帰りの日本堤田んぼで、女の骸を見つけた。
     花魁の雛菊が斬り殺されていたのだ。
     昨夜、狂歌師にして、戯作者でもある大田南畝の御伴で吉原遊廓で戯れた折、金四郎の隣に座っていた稲本屋の女だ。
     胸の靄が晴れぬ中、興行の手伝いに戻る金四郎だったが、急に遠国に派遣されていたはずの父・景晋に呼び出され、素行を糺される。
     景晋と旧知の間柄で、金四郎を心配して顔を見せた南畝の咄嗟の機転で難を逃れるも、なぜか雛菊の下手人探しをする羽目に――。
     雛菊に妙な縁がある、森田座の役者絵を手掛ける浮世絵師・歌川国貞とともに、事の真相を探り始める金四郎。
     調べるうちに、雛菊は座敷に出るたびに相手の男へ心中を持ちかけていたことが知れる。
     一体何が雛菊を死へ向かわせたのか?
     心中を望む事情を解き明かしたはいいが、重荷を背負った金四郎は……。
     直木賞作家の珠玉にして、衝撃のデビュー作。
  • 全てのまばたきが、伏線。

    『江花病院』に長期入院している閉じ込め症候群(ロックドインシンドローム)の女性患者・岸部愛華が深夜に体調を崩した。当直中の産婦人科医・水瀬真理亜が診察すると、愛華は妊娠していることが判明する。寝たきりの愛華は誰に妊娠させられたのか? 病院は騒然となり、政治家である愛華の父は激怒するが、前代未聞の事件はマスコミに報道されて世間の知るところとなる。真理亜は真相を探るべく、話すことができない愛華のまばたきを通して彼女の”声”を聞くが――
    社会派ミステリーの旗手が人間の尊厳と命の倫理に迫る、新たなる傑作。

    ※この作品は単行本版『アルテミスの涙』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 話題の映画、完全小説化!

     広島で開催中の美術展を訪れた、天然パーマの大学生・久能整。街を歩いていた整は、突然、見知らぬ女子学生に名前を呼ばれる。「久能整くん、力を貸して。じゃないと私、殺されるかもしれない」――。
     彼女、狩集汐路は、犬堂我路に整のことを推薦されたのだと言う。我路は、かつて整が遭遇したバスジャック事件で知り合った青年だ。わけがわからない整だったが、汐路に半ば強引に連れられ、狩集の本家を訪れることに。そこでなぜか整は、亡くなった汐路の祖父の遺言書開示の場に立ちあうことになってしまう。
     相続人の候補は汐路と三人のいとこたち。汐路によると、狩集家は代々、相続争いで何人もの死者が出ているらしい。相続人としての権利を得るためのお題をクリアしようと、競い合うことになった汐路たち。だが、直後から怪しい出来事が頻発するようになって……。
     天然パーマの大学生・久能整が、今度は遺産相続事件に巻き込まれる!? 人気漫画家・田村由美による大ヒットコミックを原作とした映画を、完全ノベライズ!

    (底本 2023年9月発売作品)
  • 手帳を置いても、刑事は刑事だ!

    ラブラドール・レトリバーのナインと山小屋で暮らす元刑事・村瀬の前に、突然見知らぬ青年・秋山亮が現れた。
    「悪いが、しばらくの間、彼の世話を頼む」と書かれた手紙を持って。
    手紙の主は、京都左京署時代にコンビを組んでいた刑事・柳智也。
    元相棒の勝手な振る舞いに戸惑う村瀬は柳に連絡を取ろうとするが、まったく電話に出ない。
    嫌な予感を覚えつつも、預かる理由が分からないまま、秋山の面倒を見る羽目に――。
    柳の身を案じ、ひとりで捜し始めた村瀬は、なぜか京都市南部に古くから大きな勢力を持っている暴力団・条南興業から圧力をかけられる。
    さらに、条南興業の敵で、北部を縄張りにする北天会のナンバー2である阿佐井峻が姿を見せ、村瀬を手助けすると言い出した。
    いったい理由はなんなのか?
    困惑する中、村瀬の後輩刑事・三島翔太から電話が入る。
    「秋山亮が死体で見つかった」と――。
    預かっている青年と殺された男は、同姓同名の別人なのか?
    真相を追う村瀬に、手帳を置いた原因となった発砲事件が立ちはだかる。
  • 781(税込)
    著:
    大山誠一郎
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    この町の誰が“顔を変えた殺人者”なのか?

    時は、戦後間もない昭和22年。東京で亡き父の事務所を継いだ私立探偵の川宮兄妹は、依頼を受けて滋賀県の双竜町に赴く。

    依頼主は、地元随一の製糸会社を営む占部家の先代社長夫人。専務の武彦が双子の兄である現社長の文彦に恨みを抱き、殺害を目論んでいるのだという。武彦は女子工員の小夜子に恋をしていたが、彼女は町中に中傷の手紙がばらまかれたことを苦に自殺。兄の仕業だと思い込んだ武彦は姿をくらまし、整形手術を受けて顔を変え、別人になりすまして双竜町に戻っている。

    「なぜ顔を変えたかわかるか? お前の近くにいる」

    川宮兄妹の使命は、武彦を探し出し、文彦の命を守ること。
    しかし、琵琶湖のほとりに建つ巨大な洋館に招かれ、寝ずの番にあたった矢先、文彦は惨殺されてしまう――

    果たして誰が“武彦”なのか。

    本格ミステリの名手による傑作が、待望の文庫化!

    ※この作品は 『書き下ろしミステリー第2弾! 双竜町事件-仮面幻双曲』として配信されていた作品の文庫版です。
  • 地下鉄の“ある事件”を機に母性が暴走する。

    蜂須賀恵理子は、悲嘆に暮れている。自慢の息子が痴漢行為を咎められ、逃げようとして地下鉄に轢かれ、死んだのだ。冤罪だと信じる恵理子は、亡き息子のSNSにのめり込み、事件の真相を探ろうと奔走する。
    夏川美夏は、激怒している。高校生の娘が電車内で痴漢を捕まえたが、被害には長い間遭っていたというのだ。美しい娘には芸能界で活躍してほしい。週刊誌記者に身辺を嗅ぎ回られ、美夏は苛立つ。
    高奈琴絵は、幸せの絶頂から突き落とされる。不妊治療の末、ようやく待望の子供を妊娠した矢先、夫が痴漢をして逮捕されたのだ。琴絵を責める義母に、逆ギレする夫。離婚がちらつくが、一人で子供を育てる自信がなく琴絵は途方に暮れる。
    地下鉄で起きたある事件を発端に、歪み、崩壊していく三つの家族。
    そして、新たな悲劇が起こる――
    暴走する母性の先に衝撃の結末が待ち受ける、ドメスティック・スリラーの新たなる傑作!
  • 2億円のプラチナを巡る黒い陰謀を暴け!

    あの日、豪華客船で何が行われようとしたのか――復興が進む宮城を舞台に、トラベルミステリの巨星が描く傑作推理小説。東日本大震災から5年が経ったころ、金華山沖の海底から豪華客船「グズマン二世号」が発見された。海に浮かぶホテルとして女川町の海岸に係留され観光客を集めていたが、震災の大津波で沈没し行方が分からなくなっていた。引き揚げられた船の客室からは、ホテル〈グズマン二世〉運営会社の課長・柏原恵美の遺体と2億円相当の大量のプラチナが見つかった。持ち主不明のまま、プラチナを乗せた快速列車が仙石線の石巻から仙台に向かう最中、途中の陸前赤井駅で爆破事件が起こる。一方、東京・青梅の精神科病院には5年前から千石典子という若い女性が入院していた。典子と交流があった男性・小西が度々訪れるが、彼女は自身に関する記憶を一切取り戻せないでいた。そんな中、典子が何者かに切りつけられる。十津川警部らが容疑者のひとりとして調べていた小西の行方を追う中で、東京と宮城の事件の関係性が浮上し、捜査の行先は思わぬ方向へ……プラチナの発見に端を発した数々の事件を通して、十津川が闇にうごめく驚愕の真実を暴く。
  • 814(税込)
    著:
    真梨幸子
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    これが、人生の罰ゲーム。

    葉山の別荘で結婚パーティーの最中、カリスマブロガーの月村珠里亜が倒れ、昏睡状態に。心理カウンセラーの麻乃紀和は、死んだ息子を陥れた珠里亜に復讐を果たすべく、彼女の身辺を調べ始める。
    そんな折、四谷の超高級マンションで発見された8体の惨殺死体。珠里亜の過去を追う紀和が辿り着いたのは、17年前に六本木のマンションで8人の子供たちが監禁された“モンキャット事件”だった。事件の鍵を握る人物として浮上したのは、“オザワ”という名の謎の女で――
    取材する記者は皆“消される”というモンキャット事件の真相とは!?
    マルキ・ド・サドの禁書『美徳の不幸』にオマージュを捧げ、現代に蘇らせた超絶イヤミス!!

    ※この作品は単行本版『聖女か悪女』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 父子刑事が中学校校長殺人事件に挑む!

    春の夕刻、湾岸警察署の警備艇が出艇した。
    豊洲運河の船着き場付近で、汐浜運河方面から流れくる〈異物〉を見つけた釣り人たちが通報したのだった。
    すぐさま捜査本部が設置され、警視庁特別捜査係の日向英生警部補と月形涼真巡査部長の父子刑事の派遣が決定。
    被害者は所持品により、都立中学の校長・寺本敬紀と判明した。ふたりは寺本に関係する地域安全センターへ聞き込むが、予想外の深い闇に突き当たる。
    さらに〈モグラ〉だった日向の過去も次第に明らかになり――。
    日向の元妻で涼真の母でもある、エリート警視監の月形明子はどう動くのか?

    超重量級の第2弾!
  • 鬼教官・風間公親、殺人現場に再臨場!

    ●第1話 硝薬の裁き
    益野紳佑の妻才佳は、半年前、車にはねられ亡くなった。事故の唯一の目撃者は娘の麗馨だった。警察は幼い麗馨の証言を採用せず、犯人とされた男は不起訴となっていた。
    ●第2話 妄信の果て
    大学四年生の戸森研策は、地元新聞社から内定を得た。ゼミ論文の単位が取得できれば卒業も確定する。前途洋々の戸森のもとへ、担当教授から突然の連絡が入る。
    ●第3話 橋上の残影
    経理事務の仕事をしている篠木瑤子は、十年前に恋人を自死により失っている。その死の原因となった男は刑期を終え、娑婆でのうのうと暮らしていた。
    ●第4話 孤独の胞衣
    短大生の萱場千寿留は工芸家の浦真幹夫と関係を持ち、妊娠した。浦真は中絶費用を渡し、海外に旅立ったが、千寿留は新しい生命の誕生を待ちわびていた。
    ●第5話 闇中の白霧
    名越研弥は、闇サイト経由で違法な薬物や商品を仕入れ、莫大な冨を得た。そろそろ足を洗いたいのだが、相棒の小田島澄葉を説得できずにいた。
    ●第6話 仏罰の報い
    著名な有機化学者である清家総一郎は実験中の事故で両目に劇薬を浴び、一線を退いた。隠棲生活を送る清家の悩みの種は、娘・紗季の夫の素行だった。

    ※この作品は単行本版『教場X 刑事指導官・風間公親』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 警官が署内で首吊り!不祥事の裏にある闇。

    T県警大貫警察署内のトイレで、地域課の巡査、静谷永人が首を吊っているのが発見された。拝命して三年の若手警官の自殺に、衝撃が走る。事態の調査にあたるのは県警本部に新設されたばかりの警務部事件課のメンバーだ。キャリア部長が実績を残そうと作ったお飾り部署に寄せ集められた六人。その責任者となった明堂薫警部補は奉職三十四年のベテランで、個性豊かな捜査員たちの取りまとめに苦労をしつつ、調べを進めていく。
    その頃、九久見警察署管轄内で起きた連続窃盗事件で、犯人の女二人組が逮捕された。だが、そのうちの一件について、犯行時刻に別の場所で二人が目撃されていたという情報が入る。誤認逮捕となれば、県警を巻き込む大問題となる。薫たちは、九久見署敏腕刑事課長として名をはせる藤堂一雄と対峙することになるのだが。
    若手警官を自死に追いやったものはなんだったのか。さらに、所轄に渦巻く闇は底知れずはびこっており……。『女副署長』などで警察小説界の新星として注目される松嶋智左の書き下ろし最新作。女性警察官たちの家庭の悩み、人生への懊悩もリアルな筆致で描き出す、警察群像小説の新境地!

    (底本 2022年11月発売作品)
  • 贋金造りの黒幕に迫る! シリーズ第二弾!

    本郷菊坂台にある「瑠璃堂」の女主人・千鶴の占いはよく当たると、少々高い見料ながら大評判だ。しかし実は千鶴に占いの才はない。その美貌で目くらましをしつつ、鋭い観察眼と推理力、さらには人の悪意を感じ取る第六感を駆使し、口八丁で丸め込んでいる。
    ある日、千鶴が引越しに好い日を占った両替商から、贋の一分金や一朱金が流れているとの噂が立つ。引越しは凶だったのではないか、と因縁をつけられた千鶴は調査役の権次郎や執事の梅治と事態の調査に乗り出すことに。その頃、瑠璃堂にお蓮と名乗る婀娜っぽく美しい女がやってきた。開いている賭場について占って欲しいという。しかし彼女を見た権次郎の様子がおかしい。聞けば、お蓮はかつての権次郎の情婦で、十手召し上げの契機となった女だという。後日、再び瑠璃堂の近くに姿を見せたお蓮だったが、その翌日、斬り殺されているのが見つかった。逆上した権次郎は、敵を討つと言って出て行ってしまう。
    千鶴たちは、江戸を飛び出し贋金造りの工房を突き止めるのだが……。暗躍する一味と、お蓮との関連は? 出会いと別れ、そして再会。人間ドラマと謎解き&アクション、最高潮のシリーズ第二弾!
  • 天下御免のニセ占い師、お江戸の悪を斬る!

     本郷菊坂台にある占い処「瑠璃堂」。女主人・千鶴の占いは当たると評判で、少々高い見料だが、客は引きも切らない。ある日、正右衛門という男がやってきた。千鶴はその身なりや癖を子細に観察し、仕事や悩みを言い当てる。実は千鶴に占いの才はない。鋭い観察眼と卓抜した推理力、あとは口八丁で依頼人を丸め込んでいるのだ。相談は、家作を貸している男の行方が分からない、居所を占ってほしいというもの。怪しい借主に金儲けの気配を感じた千鶴は、瑠璃堂の調査役・権次郎と、執事役・梅治とともに調べに乗り出す。
     数日後、蔵前の札差・佐倉屋喜兵衛がやってきた。蔵に何者かが侵入した様子だが、盗られたものはない、人ならぬものの仕業では、と悩んでいた。その頃、江戸に贋金が出回っているという噂が流れだす。千鶴が瑠璃堂の売上金を調べると、一枚、贋小判が見つかった。佐倉屋が支払ったものだ。本格的に調べようと動き出した矢先、佐倉屋の一番番頭が何者かに刺されて死亡、間を置かず喜兵衛までもが石段を転げ落ちて死んだ。
     札差の事件と、江戸を揺るがす贋金造りの組織の繋がりとは? 一連の真相に迫る千鶴たちに、黒幕からの刺客が忍び寄る!
  • 渋谷裏町の居酒屋が舞台の人情事件簿!

     人気落語家立川談四楼が描く人情事件簿!

    渋谷の恋文横丁近くに佇む居酒屋『八祥亭』。大女将の気っぷの良さと孫の若女将の愛嬌と料理に客が集まる。そんな店に飛び込んでくる「難」事件の数々。解決に動き出すのは常連の落語家八祥。そして彼の本当の姿とは……。

    第1話『消えた銀二郎』 松濤のお屋敷に住む資産家老人が失踪した。直前にかかってきた1本の電話。数十年前の悲恋が甦る……。

    第2話『魚定の源ちゃん』 若女将典子が仕入れている鮮魚店で働くベトナム人青年には、来日してキャバクラ嬢になった姉がいた。荒稼ぎを続けて店を転転とする姉の目的とは何なのか。

    第3話『危うし中華共楽』 町中華の名店「共楽」が閉店するという。大繁盛していたのになぜ?八祥は、事件のにおいを嗅ぎつける。

    第4話『猫のお菓子屋さん』 小学校付近にトラックで店を出す猫のぬいぐるみを着たお菓子屋さんが話題を呼ぶように。ある日典子はその秘密を知ってしまう。

    第5話『ママの味』 結婚間近な青年は、婚約者が式を挙げたくないと言い出し困っていた。愛しあっているのに頑なに華燭の典を拒む彼女には、幸せになってはいけない理由があった。
  • 627(税込)
    著:
    水沢秋生
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    新二度読みミステリー、待望の文庫化!

    凜太郎は、中学と高校時代に、つきあっていた女性に触れた瞬間、未来を見てしまった。しかもバッドエンディングばかり。そんな体質だから、恋愛とは無縁の大学生活を貫いていた。大学二年の大晦日の夜、花火を見に出かけた同級生にキスされた瞬間、凜太郎はとんでもない未来を見てしまう。その結末を変えるべく、凜太郎は奔走するのだが……。
    「やられました」「とにかく読んで」「面白さ、保証します」などなど、単行本刊行時に話題となった一気読み必至、新・二度読みミステリーが待望の文庫化です! 驚きのあとにやってくる感動を、是非とも体験してください!!

    ※この作品は過去に単行本として配信されていた『ミライヲウム』 の文庫版となります。
  • 韓国と京都を結ぶ未解決殺人事件を追え!

    余命いくばくもない無期懲役囚の堀友一郎が、突然十津川警部に会いたいと言ってきた。網走刑務所で対面した彼から、十津川は意外な依頼を受ける。それは、15年前に仙山線の八ツ森駅で知り合った愛(めぐみ)という女性に自分の写真を渡してほしいというものだった。しかし、秘境駅で人の利用もほぼ無い八ツ森駅はすでに廃止が決まっており、愛の消息も全く掴めない。そんな中、現地で出会った鉄道マニアの小林雄作から、秘境駅マニアの山中愛という女性の存在を知らされる。果たして彼女は捜していた愛なのか。一方、堀から預かった写真立てからは、京都で起きた16年前の未解決の韓国大使殺人事件に関連すると思われる言葉が書かれていた。さらに、山中愛からは事件の真相に迫る、ある重大な事を知らされる。しかしそれは、事件解決へのほんの入口に過ぎなかった……。仙台から京都へ。事件の裏に渦巻く歴史の闇に十津川が果敢に挑む、鉄道ミステリーの巨星渾身の大作!

    ※この作品は過去に単行本として配信されていた『十津川警部 仙山線〈秘境駅〉の少女』 の文庫版となります。
  • 菅田将暉主演の月9ドラマノベライズ、後編。

     殺人事件の容疑者にされながらも、刑事たちの話から事実を読み解き、事件を解決した久能整。その後も、バスジャック事件や爆破予告事件に巻き込まれるが、整はそのたび、鋭い言葉の数々で人々の心を解き明かし、隠された事実を浮かび上がらせていく。
     そんななか、土手を転がり落ちて入院した整は、病院で、暗号を使って話す不思議な女性ライカと出会う。そして、彼女の言葉によって整は、ある都市伝説と連続放火殺人事件の真相に迫ることになったが――。
     天然パーマがトレードマークのマイペース大学生・久能整が、周囲で起こる事件の数々を鮮やかに解読! 人気漫画家・田村由美による大ヒットコミックを原作とした、菅田将暉主演TVドラマの完全ノベライズ、後編登場!

    (底本 2022年3月発行作品)
  • 836(税込)
    著:
    中山七里
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    名探偵は肩にいる!? 不可解連続殺人の謎。

    三津木六兵には秘密がある。子供の頃に負った右肩の怪我、その傷痕がある日突然しゃべりだしたのだ。人面瘡という怪異であるそれを三津木は「ジンさん」と呼び、いつしか頼れる友人となっていった。
    そして現在、相続鑑定人となった三津木に調査依頼が入る。信州随一の山林王である本城家の当主・蔵之助の死に際し遺産分割協議を行うという。相続人は尊大な態度の長男・武一郎、享楽主義者の次男・孝次、本城家の良心と目される三男・悦三、知的障害のある息子と出戻ってきた長女・沙夜子の四人。さらに家政婦の久瑠実、料理人の沢崎、顧問弁護士の柊など一癖ある人々が待ち構える。
    家父長制度が色濃く残る本城家で分割協議がすんなり進むはずがない。財産の多くを占める山林に希少な鉱物資源が眠ることが判明した夜、蔵が火事に遭う。翌日、焼け跡から武一郎夫婦の焼死体が発見された。さらに孝次は水車小屋で不可解な死を遂げ……。一連の経緯を追う三津木。そんな宿主にジンさんは言う。
    「俺の趣味にぴったりだ。好きなんだよ、こういう横溝的展開」
    さまざまな感情渦巻く本城家で起きる事件の真相とは……!?
    解説は金田一俳優でもある片岡鶴太郎氏。

    ※この作品は単行本版として配信されていた『人面瘡探偵』の文庫本版です。
  • 月9ドラマ、完全ノベライズ!

     天然パーマが印象的な久能整は、友だちなし恋人なし、そしてカレーを愛する大学生。晴れ渡った秋のある日、アパートの自室で気分よくカレーを煮込んでいたところ、突然、玄関のチャイムが鳴った。やって来た男は、大隣署の刑事・薮。整はそのまま任意同行を求められ、身に覚えのない疑いをかけられて事情聴取を受けることになる。
     事件の被害者は、整とは高校・大学の同級生で、薮によると犯行の目撃者もいるらしい。二日、三日…と取調べが続き、刑事たちと言葉を交わすうちに、整は事件の裏側に隠された「事実」に気づくことに!?
     よどみなく次々と繰り出される整の鋭い言葉が、真相を浮かび上がらせ、人々の心も解き明かす――。人気漫画家・田村由美による大ヒットコミックを原作とした、主演菅田将暉のTVドラマを完全ノベライズ!

    (底本 2022年2月発行作品)
  • 両親を殺した悪夢に挑む、シリーズ完結編!

    やっとのことで就職が内定したあかねだが、ヲタ森からブラック企業の可能性を指摘されて不安になる。元“夢売り”の姫香はすっかりメンバーに馴染み、スポンサー企業の令嬢である翠も加わって、夢科学研究所はかつてなく賑やかだ。
    そんな折、介護福祉施設で謎の感染が起き、心臓麻痺で複数人が死亡する事件が発生。悪夢による不眠を訴えていた彼らは、「次はおまえだ――」と呪いの言葉を吐きながら、人に襲いかかっていた。
    そして、施設へ調査に赴いたフロイトは、あかねを庇って悪夢に感染する。フロイト自身が被験者となった実験で、脳波から浮かび上がってきたのは、世にもおぞましい“顔”だった。
    フロイトは、両親を殺し、祖父が生涯をかけて探し求めていた悪夢の正体を突き止めることができるのか。
    夢の中で、かつてないバトルが繰り広げられるシリーズ完結編!!
  • 638(税込)
    著:
    涌井学
    脚本:
    岸善幸
    原作:
    香川まさひと
    原作:
    月島冬二
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    希望と再生の物語、映画「前科者」小説版!

     罪を犯した者、非行歴のある者の更生に寄り添う国家公務員、保護司。阿川佳代は保護司になり早3年。仕事にやりがいを感じ、道を外れてしまった「前科者」のために奔走していた。担当する前科者の中の一人・工藤誠は、真面目な仕事ぶりを雇い主から評価され順調に更生していた。このままいけば自立の日も近いと心を躍らせる佳代だったが、最後の面会日を前に、誠は忽然と姿を消してしまう。その頃、謎の連続殺人事件が発生し──。
     阿川佳代をあの有村架純が、工藤誠を森田剛が演じる話題の映画「前科者」が2022年1月全国公開。消えない罪を背負った者は、過去を乗り越えることができるのか。感動のオリジナルノベライズ!

    (底本 2021年12月発行作品)
  • 傑作ミステリ『あの日、君は何をした』続編。

    クリスマスイブの夜、新宿区の空きビルの一階で女性の遺体が発見された。五十代と思われる女性の着衣は乱れ、身元は不明。警視庁捜査一課の三ツ矢秀平と戸塚警察署の田所岳斗は再びコンビを組み、捜査に当たる。
    そして、女性の指紋が、千葉県で男性が刺殺された未解決事件の現場で採取された指紋と一致。名前は松波郁子、ホームレスだったことが判明する。
    予想外の接点で繋がる二つの不可解な事件の真相とは――!?

    彼女はなぜ殺されなければならなかったのか。
    彼女はなぜホームレスになったのか。
    誰も知らない真実が明らかになる瞬間、世界が一転する。

    理不尽な死と家族の崩壊を圧倒的な筆致で描く、
    大ヒットミステリ『あの日、君は何をした』続編!!!
  • 682(税込)
    著:
    柏木伸介
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    必殺「狩りモード」発動!

    松山きっての繁華街“北京町”で、デリヘル嬢が絞殺された。愛媛県警本部と松山東署は特別捜査本部を設置。 ウルフの異名を持つ刑事・壬生千代人も応援に駆り出された。捜査線上に浮かんだのは風俗店経営者だった。被害女性と愛人関係にあったらしいが、腑に落ちない。周辺捜査を進めるなか、スイッチを切り替えた。狩りモード――それはスポーツでいうゾーンに近い。五感が研ぎ澄まされ、事件の断片が繋がる。そして見えてきた真犯人とは……(表題作「夏至のウルフ」)。

    バツイチ、家なし、39歳の壬生は、ピンク映画館で寝泊まりする絶滅種の邪道刑事である。そんなウルフを尻にしくのが警部補・吾味梨香子だ。職場では些細なことでセクハラを騒ぎ立てるが、いざとなれば、なぎなた名手の腕前を見せる。曲者揃いで「道後動物園」と呼ばれる松山東署で繰り広げられる全5編の事件簿。松山出身にして、「このミス」優秀賞作家発の超ローカル警察小説!
  • 726(税込)
    著:
    仙川環
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    新型コロナ騒動を予見したと話題の衝撃作!

    「突然発症して、身体の中を嵐のように暴れまわる」――致死率100パーセントの殺人ウイルス《鬼嵐》が発生した! 感染症医の及川夏未は東京の大学病院での研究者生活に挫折し、離婚を経て、実家のクリニックを手伝うために北関東の町に戻ってきていた。外国人労働者の姿が目立つものの過疎化が進む地元では、町おこしの一環として、地元産の食肉をブランド化しようと若者たちが動き始めていた。そんな中、一人の老人の死を皮切りに、謎の感染死が連続して発生する。夏未は独自に調査を進めるが、それを妨げるような出来事が次々と起こり、真相に辿り着くのは困難を極めた。感染源は一体何なのか。そして、その裏側にあった戦慄の事実とは……。デビュー作『感染』以来、数々のベストセラーを生み出してきた医療ミステリーの第一人者が贈る、新型コロナ騒動を予見したと話題の衝撃作!

    ※この作品は単行本版『鬼嵐』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 大好きだった彼が死んだ――心中だった。

    みちかと太一が大学で出会った空人は、明るく誰からも好かれる人気者だった。二人は空人に密かに恋心を抱いていた。しかし、卒業から一年後。空人が死んだ。心中だった。

    さらに空人の胃からは心中相手の小指が発見され、事件はマスコミにも大きく取り上げられた。空人の死がセンセーショナルに伝えられる一方、空人に想いをよせていた太一とみちかは、あまりに現実感のない事態を前にし、彼の死を受け入れられず葬儀でも涙一つ流せないでいた。

    ところが、そんな二人のもとに一通の手紙が届いたことで状況は一変する。手紙には空人の字で「俺はふたりをいつまでも恨んでいるよ」と書かれていて――。

    最愛の人の突然すぎる死と、悲しすぎるメッセージ。彼はなぜ、死を選んだのか。置き去りにされた二人が巡る、喪失と再生の物語。
  • その強さには偶然ではない理由があった。

    偶然を演出するプロがいる――。そんな都市伝説を聞いたことはないだろうか?
    JR錦糸町駅から徒歩数分、古びた雑居ビルの中にある「オフィス油炭」。表向きは探偵事務所だが、ここに持ち込まれる相談は少し変わっている。
    この日の依頼は「出会いの演出」。それも人気映画と全く同じシチュエーションで“たまたま”二人がすれ違うというのがクライアントからの要望だ。
    アクシデントディレクターの水氷里美は、社長である油炭の指示のもと、かわいいけれど超強い女子中学生・クロエとともに難易度の高いミッションに挑む。
    一方、クロエは日本中の優秀な子どもたちを集めて行なうという政府プロジェクトのメンバーに選ばれる。しかし、プロジェクトの裏には偶然屋にとって因縁の相手である“仏”の影が見え隠れして……。
    悪魔のような男の手により、またしても惨劇は起こってしまうのか!?
    大人気ミステリー、待望の続編!!
  • 不祥事警官の名簿流出! 被疑者=主人公?

    阿久津慎と三雲みひろ。ふたりは、変わらず不祥事警察官を赤文字リストに載せるべきかを内偵する部署「職場環境改善推進室」で働いている。一方、かつて阿久津の捜査に利用された宗教団体内部では、後継者争いが勃発。阿久津へ復讐すべきとする勢力が台頭してきた。動きを察知した阿久津は、内偵者を使い、団体の崩壊を画策する。後継者選挙を間近に控えたある夜、かつて因縁のあった警察官から呼び出された阿久津の前に、団体の信者の遺体が! 被疑者となった阿久津。上司の無実を信じるみひろは、単身宗教団体へ乗り込んでいく! 警察組織を揺さぶる頭脳戦の行方は!?
    発売即重版の新・警察小説、待望の続編!!
  • 伊予灘の絶景で死の直前に父が見たものとは。

    一人暮らしの老人が失踪、その後遺体で発見された。死の謎を解こうと父の足跡を追い始めた息子小菅明。十津川警部は小菅ととも捜査を進めていくが、生前に老人がカメラで撮影していた対象が事件のキーポイントであることに気がつく。しかし思いもよらぬ人物が執拗に捜査を妨害してきた……。
    定年を前に退職し、以来疎遠になっていた父・小菅信一郎が失踪したとの連絡が息子明の元に入った。行方不明者届を出した二日後、父は自宅マンションで遺体となって発見された。死因は溺死で殺人の可能性が高いという。その後信一郎を訪ねてきた若い女性・平川綾乃の話から、父が瀬戸内海を望む、愛媛の下灘駅に滞在していたことが分かった。なぜ四国の無人駅に行ったのか、事件の鍵を探すべく明も下灘駅に向かう。そこで、父が死の前に「海の宝石」と呼ばれるものを撮影していたことを知る。事件を追う十津川警部は信一郎が最後にカメラで撮影した対象を割り出す。そして興信所所長の坪内正明という男が事件に関わっていることに気づく。坪内をマークし捜査を続けるなか、突然坪内への捜査中止命令が下る。一体彼は何者なのか――襲い掛かる黒い策謀に、十津川が敢然と立ち向かう!

    ※この作品は単行本版として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 825(税込)
    著:
    長崎尚志
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    菅田将暉主演映画を原案者自らノベライズ!

     漫画家デビューを目指してアシスタント生活を長く続ける山城圭吾は、ある日、「誰が見ても幸せそうな家」のスケッチを頼まれる。前から気になっていたその家を訪れると、暗闇の中から大音響でオペラが流れていた。家の玄関ドアが開き、手招きに促されるようにして家のなかに入ると、そこには殺害された家族四人の姿があった。
    「ぼくの顔、見た? 見ちゃったよね」
     第一発見者となった山城は、その現場でひとりの人物を目にしていた。
     やがて、彼はその事件をモデルにした漫画でデビューする。家族四人殺害事件も続いていた。
  • この手で殺したはずなのに……。

    結婚以来、夫である亮の暴力に耐え続けてきた夏奈は、ある夏の日、ついに亮を殺してしまう。

    死体の隠し場所に困った夏奈は、亮の死体を物置の冷凍庫に隠す。しかし翌朝、何事もなかったように帰宅したのは――殺したはずの亮だった。

    しかも暴力的だった亮は、人が変わったように優しくなっていた。いったい何が起こっているのか。笑顔を向ける亮に恐怖する夏奈。

    やがて、夏奈の心の中に「もう一度、殺るしかない」という想いがよぎり……。人気小説サイト「エブリスタ」発。男と女の愛と憎しみを描く、衝撃のラブ・サスペンス!
  • やっと手にした理想の生活だったのに……。

    都内のアパレルメーカーに勤務する鈴倉茉菜。茉菜は取引先に勤める穂高にしつこく言い寄られ悩んでいた。ある日、茉菜が帰宅しようとすると家の前で穂高に待ち伏せをされていた。茉菜の静止する声も聞かず、家の中に入ってこようとする穂高。

    その時、二人の前にある男が現れる。男は茉菜の夫を名乗り、穂高を追い返す。男は茉菜の夫・和希に間違いなかった。しかし、茉菜が安堵することはなかった。なぜなら、和希はかつて茉菜が崖から突き落とし、殺したはずだったからだ。

    戸惑う茉菜をよそに、和希は茉菜の家に上がり込む。改めて話を聞いてみると、和希は過去の記憶を一部なくしており、茉菜と一緒に暮らしたいという。茉菜は渋々それを受け入れる。

    かつての和希はとても暴力的な人間だったが、いざ暮らしはじめると、暴力的な影は一切見られず、平穏な日々が過ぎていった。

    しかしそんな矢先、茉菜のもとに一通の手紙が届く。手紙には一言だけ「鈴倉茉菜の過去を知っている」と書かれていて……

    記憶をなくし帰ってきた、殺したはずの暴力夫。謎めいた正体と過去の愛と罪を追う、著者新境地のサスペンスミステリー。
  • 捜査は記憶力が9割! 2千人を忘れぬ刑事。

    仙道健太郎は指名手配犯の顔を記憶し、街中で見つけ出す、見取り捜査を専門としている警視庁に所属する敏腕刑事だ。
    2千を超える顔に加え、癖まで覚えているため、同僚に比べて、圧倒的に高い検挙率を上げている。
    今日は久しぶりに休暇を使い、京都まで一人旅にやって来た仙道だったが、松原通を清水寺から八坂神社へ向かう途中、一人の男に目が釘づけになった。
    どうやら男は、15年前に東京都内で発生した殺人事件の犯人らしいのだ。
    一瞬で観光気分が吹き飛んだ仙道。
    だが、急に一人娘の春香から電話がかかってきてしまう。
    なんと偶然、春香も京都に来ていて、連れの女子大生がストーカーの嫌がらせにあって、困っているという。
    指名手配犯らしき男と、助けを求めてきた娘との板挟みになった仙道は……。
    旅行に出れば事件にぶつかってしまう見取り捜査の敏腕刑事を、実力派の新人が描く、旅情警察小説!
  • 704(税込)
    著:
    江波光則
    原作:
    山本英夫
    脚本:
    内藤瑛亮
    脚本:
    松久育紀
    脚本:
    清水崇
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    映画『ホムンクルス』公式ノベライズ!

    高級ホテルとホームレスの住まう公園の間で車上生活をしている名越。
    そんな彼の前に現れた医大生・伊藤からある日、高額の謝礼と引き替えにトレパネーション(頭蓋骨穴あけ手術)という人体実験をさせてほしいという依頼を受ける。
    最初は、相手にしていなかった名越だったが、拠り所としていた車が駐車違反で撤去されてしまったことをきっかけに、第六感が芽生えるという、その手術を受けることを決断したが・・・・・・

    『週刊ビッグコミックスピリッツ』で連載され、カルト的人気を博した『ホムンクルス』が、綾野剛、成田凌など人気俳優を冠してついに映画化! 
    映画脚本をもとに公式ノベライズ!

    2021年4月2日公開予定!!

    (2021年4月発行作品)
  • 770(税込)
    著:
    下村敦史
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    あなたの罪は、生き延びてしまったことです。

    夜闇に輝くパレード、大好物ばかりのご馳走、笑顔の父と母。
    家族で遊園地に行ったあの日、幸子は夢のような時間を過ごした。
    そして――
    両親は家に火をつけて一家心中を図り、幸子だけが生き残った。

    工場の事務員として働き始めた幸子は、桐生隆哉と出会い、惹かれ合うようになる。しかし、幸子は隆哉に「一家心中の生き残り」であることを告げられずにいた。隆哉の部屋で料理を作ろうとした幸子は、コンロの火を見てパニックを起こしてしまう。

    過去に決別しようと両親の墓を訪れた幸子は、雪絵という女性に出会う。
    「あたしが、子供たちを殺したんです」
    子供たちを乗せた車で海に飛び込み、一家心中を図ったシングルマザーの雪絵は、生き残ってしまったのだという。

    彼女は、墓地から蘇った母だった。

    雪絵との運命的な出会いにより、幸子の人生が大きく動き出す。

    そして、加害者と被害者の思いが交錯した時、衝撃の真実が明らかになる――

    『闇に香る嘘』『黙過』『同姓同名』で最注目の乱歩賞作家が放つ慟哭のミステリー!!

    ※この作品は単行本版として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 「すでに死せる者」同士の果てしなき戦い!

    新興宗教団体を張り込んでいた、警視庁公安捜査第十一係の宮守隼人は、リストに載っていない、怪しげな男を尾行しはじめた。
    男は賃貸マンション六階の一室を訪れると、玄関先でいきなり住人を刺殺。
    宮守は急ぎ現場に駆けつけるが、すでに男の姿は掻き消えていた。
    が、手摺り越しに眼下の道路を確認した宮守の目に入ってきたのは、男の墜落死体。
    なぜ、男は堕ちたのか?
    住人が刺殺された直後、一瞬だけ感じた、鋭利な視線が関係しているのか――。
    そして、警察署の死体安置所に収容された男の顔を間近で見た宮守は動揺する。
    九年前に起こったある出来事が元で、脳裡に刻まれた男らしいのだ。
    上司の目から逃れるように、独自に捜査を始める宮守だったが、不審な影が執拗にまとわりついてくる。
    敵なのか味方なのか?
    嫌な予感を覚える宮守に、やがて危機が訪れ……。
    人が覗けない闇社会で戦う、ハードな警察小説! 書き下ろし長編。
  • 814(税込)
    著:
    三羽省吾
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    兄弟刑事が時を超えて亡き父の汚名を雪ぐ。

     津之神西署の巡査部長・高岡守はその夜、港湾部で引き揚げられた刺創のある水死体を見て、思わず自身の目を疑った。遺体は、自らが一カ月前に取り調べたばかりの薬物の売人と思しき男「木村正」だったのだ。すぐさま県警に捜査本部が立ち上がり、守をはじめとした所轄の刑事たちが聞き込みを始めたものの、不可解なことに被害者の名前以外の情報が何一つ得られない状況が続いた。一体、この男は誰なんだ? 捜査が暗礁に乗り上げる中、警察庁から県警に異例とも言える人事で守の兄・剣がやってくる。剣は警察庁の指示で不自然な県警の金の流れを暴くために送り込まれた一方で、その警察庁にも明かさず、汚名を着せられたまま殉職した父の最後の事件を探ろうとしていた。情熱と刑事の誇りを胸に目の前の事件の真実を追う所轄の弟・守と、決して冷静な姿勢を崩すことなく二十一年前の事件の真相に迫ってゆくキャリアの兄・剣。時を隔てた二つの事件が次第に交錯し始めた時、反目しながらそれぞれの捜査を進めていた兄弟を導いたのは、父が遺した一冊のノートだった。
  • 連続誘拐! 翻弄される警察。

     かつて川でおこった事故で行方不明になっていた長男を誘拐したという一本の電話が、平穏だったはずの一家に波紋を投げかける。あの日、川に行かなければ……。妻は不倫していたのか? あの子は自分の子なのか? 俺が殺してしまったのだろうか? 疑惑と後悔が渦巻く中、警察が待機している自宅から、長女までもが連れ去られてしまった。ヒステリックになる妻。立ち尽くす夫。無力な警察官たち。
     やがて事件は思ってもみなかった展開を次々と迎えていく。まさに予測不能!一気読み必至。反転しながら連鎖していく誘拐が誘拐を誘う、連作ミステリー。

    ※この作品は単行本版として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 明治の世に最新口中医療で桂助が大活躍!

     藤屋桂助は、妻の志保、親友の鋼次家族とともに、日本に帰ってきた。アメリカでは歯科のある病院で、当初は奴隷同然の扱いだった。桂助は重度の虫歯である院長夫人の命を救い、桂助の優れた抜歯技術を院長に評価されることで、最新の口中医療を学んだ。帰国の際、足踏み式虫歯削り機を持ち帰る。
     帰船中、乗客だった富士山太郎一座の大山かじ花が殺害された。そして、鋼次の妻・美鈴も倒れる。美鈴は重症の疱疹であるとわかり安静に過ごすことに。かじ花殺害の件も、桂助が真相を突き止める(「望郷さくら坂」)。
     再び〈いしゃ・は・くち〉に戻った桂助を、金五や入れ歯師の本橋が、事件の相談もあり相次いで訪れてくる。
     理想とする「歯を抜かない治療」「痛くない抜歯」を進める桂助。痛まない治療のために必要な麻酔薬の入手は難しいことに悩む。そんな時に以前、権力後継の悪だくみを桂助や鋼次の協力で暴いた徳川慶喜が、家臣だった渋沢栄一と治療にやってくる。また、尾形喜久治と名乗る入院患者は、正体不明で桂助と言葉を交わそうともせず……(「寒竹の筍」)。
     明治維新の東京で桂助の活躍を描いた、「口中医桂助事件帖」待望の続編が登場!
  • 刀を持たぬ剣術遣いと刀剣蒐集妖女との邂逅。

    藤田五郎翁は刀を手にし、表に飛び出した。斬殺された男ふたりが道端に倒れている。

    傍に立ち、血刀を提げた巨漢が唸り声を上げた。転瞬、ふたつの刃が火花を散らす。それも束の間、巨漢が隙を突き、姿を消した。

    残された藤田が目にしたのは、亡骸の首元に彫られた蜘蛛の入墨、周囲に転がる数珠玉だった……。「立て続けに妖刀が出没して、人を斬っている」との噂を聞いた、東京帝国大学理学部教授の山川健次郎は、事件の真相を突き止めてほしいと、加能碧一と行成光雄に依頼した。

    ふたりは、梁山泊屋敷と呼ばれる〔水城よろづ商会〕に出入りする用心棒コンビなのだ。刀を持たない剣術遣いの碧一と、二振の短刀と棒手裏剣を全身に仕込んでいる光雄は早速、刀剣蒐集家ウィルソンの邸へ赴いた。

    ウィルソンが蔵で保管していた四谷正宗こと源清麿が血染めになっていたのだという。刀の装飾には蜘蛛が施されていたらしいが、前の事件を鑑みると、近頃一部の富裕層を取り込みつつある謎の組織〔蜘蛛の会〕を主宰し、人知を超えた力を使うと言われる妖女、多摩峰トワ子が関係しているのか?

    剣光疾り、太刀風駆ける、書き下ろし大正ノワール日本刀アクション!
  • 生まれつきの人殺し“夢売り”の最初の事件。

    夢科学研究所に放火してフロイト達を殺そうとした“夢売り”こと卯田姫香が、「責任をとって」と乗り込んでくる。フロイトのせいで“罪悪感”が生まれ、悪夢にうなされて眠れないのだという。
    夢に出てくるのは、カラフルなメルヘン街のお菓子の家。姫香にヘッドギアを付けて脳波を調べる睡眠実験をすると、幼い頃、男の子をアイスクリームで溺死させた記憶が浮かび上がり……
    これは「最初の殺人現場」だと思い出す姫香。自分は「生まれつきの人殺し」だという彼女は、どんな罪を犯したのか――!?
    フロイト教授と、天才的なCGクリエイターのヲタ森、“夢”に関する卒論で卒業を目指すあかねが、悪夢の謎に迫る大人気ミステリ第4弾!
  • 770(税込)
    著:
    長岡弘樹
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    大人気シリーズの警察学校小説第四弾!

     第百二期短期課程の仮入校を控える警察学校で、新任の久光校長が風間公親教官に命じたのは「退校者ゼロ」の教場作りだった。一人でも落伍者が出た場合は、責任者の風間に辞めてもらうと言い渡す。
     刑事指導官時代に現場を共にした平優羽子を助教に、第九十八期の卒業生・宮坂定を現役警察官兼生徒の「世話係」に迎え、新学期が始まった。備品の紛失、生徒の妊娠発覚など、教場では問題が続く。生徒を厳しく指導して篩にかけ、警官の資質がないと判断するや即はじき出してきた鬼教官が、新たなミッションに挑む!
     初の長編作品となるシリーズ第四弾。
  • 後継者はこうして殺された。迫真の諜報小説。

    北朝鮮のドル紙幣偽造に関与した容疑者を逮捕する作戦は、事前に漏れていた。
    米海軍犯罪捜査局(NCIS)の坂下冬樹はソウルに入り、ハニートラップを仕掛けた女を追い始める。
    女の部屋で、坂下は、韓国国家情報院の情報部員・洪敏成(ホンミンソン)に出会す。坂下の捜査に協力するためと洪が言うのは詭弁で、監視のための派遣だと思われた。
    二人はやがて、女が兄とともに入国していたこと、兄はマレーシアの軍出身らしいことを突きとめるが‥‥。

    同じ頃、長く異国に潜伏していた工作員に、北の後継者候補から脱落した男「キバノロ」に関する指令が下りる。草原で気ままに遊ぶキバノロに怪しまれずに近づける草食動物を何頭か、ただちに用意せよという内容だった。
    やがてベトナム・ホーチミンの歓楽街に一人の男が現れ、多額の米ドルを手に女たちを集め、こう問いかけた。もしきみたちがもっとちゃんとした仕事を探しているなら、海外のテレビや映画に出る仕事をしてみないか?

    また同じ頃、ソウルのロシア大使館の改修工事が始まり、古い調度品がオークションにかけられた。その中に、一枚の美しい女の絵があった。
    絵は一人の中国人が他の調度品とは比較にならないほどの高値で落札。だが、真の購入者は別にいた。

    坂下の追う女はどこへ行ったのか?
    マレーシアの空港で首領の血を引く男が暗殺された――あの出来事はどう「実行」されたのか?
    そして、オークションの落札者は誰か、描かれた女の素性は?

    いくつもの謎が収斂し、やがて別の新たな謎がぼんやりと輪郭を見せ始める。
    読後、唸ること必定! いまや日本でただ一人と言える諜報小説作家・五條瑛による、傑作エンターテインメント。
  • 880(税込)
    著:
    秋吉理香子
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    嫉妬と愛憎渦巻くバレエ・ミステリー!

    東京グランド・バレエ団の創立15周年記念公演の演目が「ジゼル」に決定し、如月花音は準主役のミルタに抜擢される。このバレエ団では15年前、ジゼル役のプリマ・姫宮真由美が代役の紅林嶺衣奈を襲った末に死亡する事件が起き、「ジゼル」はタブーとなっていた。
    そんな矢先、目撃された真由美の亡霊。公演の準備を進める中、配役の変更で団員の間には不協和音が生じ、不可解な事件が相次いで……。
    これはすべて真由美の“呪い”なのか?
    「ジゼル」の封印を解いた時、悲劇的な死を遂げたプリマの想いが甦る――!!

    嫉妬と愛憎渦巻く、小説版『ブラック・スワン』がここに誕生。
    華麗なるバレエ・ミステリー開幕!

    ※この作品は単行本版『ジゼル』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 二十五歳の女性が連続して狙われる事件が!

     女優の衣川愛理は、ロケ中の休日を楽しもうと、京都・嵯峨野のトロッコ列車に乗車した。そこで、見知らぬ男から席を替わらないと命の危険があると脅される。男と席を替わった愛理には、結局何も起きなかった。数日後、東京と西伊豆で、女性が銃で殺害される。弾丸の線条痕から、使用された銃が同じであることが判明した。三人の女性を調べたところ、二十五歳で独身という点が共通項だった。
     その後、千代田区と世田谷区の二つの区役所から、五年前の成人式の名簿が盗まれるという事件が発生する。
     警視庁・京都府警・静岡県警の合同捜査が始まった。
     十津川警部は、それぞれの事件との関連を指摘する。そして、犯人グループの狙いや動機について、十津川が推理した先には、ひとりの女性を巡ってのエゴイスティックな想いがあった……。
     事件は、その後思いも寄らぬスケールで展開されていく。犯人グループとの全面的な対決となった驚愕のラストシーンとは!
  • 三億円の遺産がかかった失踪事件を追う!

    さいたま市の古い荒ら屋で、老婆が亡くなった。中原トミ、九十七歳。夫に先立たれて三十年、一人でつましく暮らしていたトミには三億円の遺産があった。
    相続人は三人の孫たち。しかし、「三男の子の薫にすべての遺産を与える」と書かれた遺言書が見つかった。薫は就職して二年目に失踪しており、二人の孫は遺産を得ようと、薫の失踪宣告を申し立てる。
    さいたま家庭裁判所の家事調査官・加賀美聡子は、薫が生死不明になった時期を特定するため、彼の消息を調べ始める。その中で浮かび上がってきたのは、幼少時から児童養護施設で育ち、母親の咲江に歪な形で支配されてきた、薫の壮絶な人生だった――
    一方、東京家裁の離婚調停で“替え玉事件”が発生する。愛人の子を妊娠した妻が出頭させたのは“偽物の夫”だった。
    欲にまみれた人々の争いの渦中に身を置きながら、調査を進めていく聡子が辿り着いた衝撃の真実とは。
    『誤算』で注目を集めた稀代のストーリーテラーが放つ、緊迫のクライム・サスペンス。
  • 北の後継者暗殺の裏側を描いた衝撃作!

    読書メーターなど、ネット・レビューでも「名作」と賞される大藪春彦賞受賞作『スリー・アゲーツ』に続く、待望のシリーズ最新作!

    日本と北朝鮮、二つの国に二人の子を遺して男は死んだ。
    米国国防総省(ペンタゴン)直轄の情報機関に所属する葉山隆(はやまたかし)の元に、男から52本もの古いカセット・テープが届く。
    録音されていたのは男の告白。北の情報機関〈三号庁舎〉の一員として知るかぎりのすべてを語った内容だった。
    その中で、北の完璧なるスパイ“石英(ソギョン)”の存在が明かされる。そして大がかりな情報網を統べるというもう一人の大物スパイ“カタツムリ”。

    北が作った精巧な偽ドル紙幣“スーパーK”の流通を阻止しようと米韓合同で行われたソウルでの摘発作戦は、米韓に多数の死者を出すというさんざんな結果に終わったが(前作)、その原因は、米韓の情報網に開いた巨大な穴からの情報漏洩だったという。
    葉山はその巨大な穴に、石英とカタツムリが関与していると見て、調査を始める。

    一方、米日の経済制裁に反発して、北朝鮮は突然、国境近くの経済特別区・開城(ケソン)工業団地を封鎖した。
    巨額の投資をしていた京星(キョンソン)グループの代表・重貞高平(しげさだたかひら)は、一千億ウォンに及ぶ損失を取り返すべく、米日にある取引を持ちかける。
    その内容とは、北の後継者の一人だった“ヨハン”亡命の手引きだった。
    ヨハンは、北朝鮮が国を挙げてアメリカを標的とする大量殺戮兵器を開発しているという確実な証拠を握っていた――。

    「他の血を残しておけば、それは必ずや新たな災いを呼び起こす。誰かがその血を利用しようとするからだ」
    日本人の想像を絶する北朝鮮という国の実態。
    米韓の隙を突いてマレーシアの空港で起こる“ヨハン”暗殺事件。そして切り札をなくした取引の行方は?
  • 女性警部フルダ・シリーズ、待望の第2作!

    前作『闇という名の娘』の衝撃のラストから遡ること15年。
    女性警部フルダ・シリーズ、待望の第2作を刊行する!

    1978年10月、アイスランド西部フィヨルドへ秘密の週末旅行に向かう若い男女がいた。数日後、地元警察のアンドリェスは別荘で死亡している女性を発見する。
    残されたセーターから彼女の父親が犯人と見たレイキャヴィーク警察のリーズルは、アンドリェスに嘘の証言させ、父親を逮捕する。

    10年後、殺された彼女を偲んで4人の仲間が集まった。ベネディフト、アレキサンドラ、クラーラ、そして死んだ女性の弟・ダーグルだ。向かったのは、絶海の孤島・エトリザエイ。島にひとつしかないロッジで、4人は夜を過ごす。
    その夜、ダーグルはベネディフトの何気ない思い出話に違和感を覚え、クラーラは暗闇に“彼女”の姿を見たと言いだすなど、次第に不穏な雰囲気に。そして翌朝、仲間の一人が崖から転落死しているのが発見される。

    レイキャヴィーク警察から捜査に向かったフルダは、彼らから聞き取りを行ううち、10年前の事件に隠された、深い闇へと潜り始める。
    やがて少女たちに起きた悲劇の真相が、フルダ自身の父の秘密とともに語られるのだが‥‥。

    警察小説としてだけでなく、刑事の人生を描く人間ドラマとして高い評価を受けた前作だったが、今作もその期待に充分に応える傑作だ。
  • マスコミは人の不幸を娯楽にする怪物なのか。

    葛飾区で女子高生誘拐事件が発生し、不祥事により番組存続の危機にさらされた帝都テレビ「アフタヌーンJAPAN」の里谷太一と朝倉多香美は、起死回生のスクープを狙って奔走する。
    しかし、多香美が廃工場で目撃したのは、暴行を受け、無惨にも顔を焼かれた被害者・東良綾香の遺体だった。綾香が“いじめられていた”という証言から浮かび上がる、少年少女のグループ。主犯格と思われる少女は、6年前の小学生連続レイプ事件の犠牲者だった……。
    マスコミは、被害者の哀しみを娯楽にし、不幸を拡大再生産する怪物なのか。
    多香美が辿り着く、警察が公表できない、法律が裁けない真実とは――
    「報道」のタブーに切り込む、怒濤のノンストップ・ミステリ。

    ※この作品は単行本版『セイレーンの懺悔』として配信した作品の文庫版となります。
  • 『完璧な母親』著者が放つ慟哭のミステリー。

    北関東の前林市で平凡な主婦として幸せに暮らしていた水野いづみの生活は、息子の大樹が連続殺人事件の容疑者に間違われて事故死したことによって、一変する。深夜に家を抜け出し、自転車に乗っていた大樹は、何をしようとしていたのか――。
    15年後、新宿区で若い女性が殺害され、重要参考人である不倫相手の百井辰彦が行方不明に。無関心に見える妻の野々子に苛立ちながら、母親の智恵は、必死で辰彦を探し出そうとする。
    刑事の三ッ矢と田所が捜査を進めるうちに、無関係に見える二つの事件をつなぐ鍵が明らかになる。
    『完璧な母親』で最注目の著者が放つ、慟哭のミステリー。
  • 880(税込)
    著:
    宇佐美まこと
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    30年前、本当は何を埋めたんだろう。

     謎の骨格標本が発掘されたことを報じる地元紙の小さな記事を見つけた家具職人・豊は、数十年前の小学生時代、仲間数人で山中に骨格標本を埋めたことを思い出す。
     しかし、それは記事の発掘場所とは明らかに異なっていた。同時に、ある確かな手触りから「あれは本当に標本だったのか」との思いを抱いた豊は、今は都内で広告代理店に勤務する哲平に会いに行く。最初は訝しがっていた哲平も、次第に彼の話に首肯し、記憶の底に淀んでいたあることを口にする。リーダー的存在だった骨格標本埋葬の発案者・真実子の消息がわからないなか、事態は思いも寄らぬ方向に傾斜していく。

    ※この作品は過去に単行本版として配信した『骨を弔う』の文庫版です。
  • 二つの殺人事件の背後に「戦争の亡霊」が!

     女性カメラマンの夏川えりは、故郷の岐阜・高山へ向かった。高山から足を伸ばし、世界遺産の白川郷、さらにその奥の無人の村・R村へたどり着いた。実は、祖母・夏川勝子は太平洋戦争末期に従軍看護婦として満洲に渡っていたが一時帰国し、R村で行方不明となっていた。そして、勝子のことを調べようと思って訪れたえりも、R村で姿を消してしまった……。
     そして、東京・三鷹でひとり暮らしの72歳、浅野真治が遺体で発見された。十津川は、関係者から驚くべき証言を得る。浅野の父親が唱えた「永久戦争論」について、真治は原稿を書くことになっていたという。それは敗色濃い日本軍が沖縄戦でとったとされ、少年兵を使うものだった。そして、歴史に葬り去られるべき戦術を現代にも継続させようとする一群の存在があった。
     十津川警部は、二つの事件にうごめく「戦争の亡霊」の行方を追い始めた。

    ※この作品は過去に単行本として配信されていた『十津川警部 高山本線の秘密』 の文庫版となります。
  • イケメン侍のコンビが難事件を見事に解決!

    剣術道場の若先生こと、瓜生清太郎は二十三歳。鍼治療で不在がちの老師範代わりに、毎日洟ったれの少年たちを指南している。
    今日もみっちり稽古をつけてやると、清太郎の技を見て、「強い男と見込んだ」という、小間物問屋の息子・直二から相談を持ちかけられた。
    話によれば、「最近、家の近くで野良犬がたくさん死んでいる。死に方からすると、たぶん毒を食べさせられた」らしい。
    つまりは、憎っくき犯人を懲らしめてほしいようだ。
    一方、町奉行所の定廻り同心・藤代彦馬は、二十五歳。
    三年前に家督を継いで、十手を預かる身となり、休みもなく働き通し。
    いま携わっているのは、医者が誤って毒を飲み、死んでしまった事件だ。
    不審な点がいくつもあるが、奉行所は理由もなしに、探索を打ち切ってしまったという。
    納得のいかない彦馬は、腕の立つ女医者の真澄に知恵を借りようと、清太郎の家にやって来た。
    真澄は、清太郎が自慢する姉なのだ。
    事件の経緯を聞き、訝しさを感じた真澄は、清太郎と彦馬が止めたのにもかかわらず、独自に探索に乗り出す。
    が、真澄は行方不明に……。
  • 十津川シリーズの秀作五作を収めた短編集。

     十津川警部シリーズには、多くの長編とともに味わい深い短篇も多い。本作は、東北地方を舞台にした秀作5作を収録しています。
     「ゆうづる5号殺人事件」は、東京駅に着いた東海道新幹線で忘れものが見つかった所から話が始まります。その所持人である男性が亡くなっていることがわかります。調べを進めると、その後、被害者の関係者である女性の死体が阿武隈川で発見されました。容疑者の存在が浮かんで来ますが、どちらも犯行時間にアリバイがありました。容疑者の企てをどう見破るのか!?
     「急行べにばな殺人事件」は、十津川の部下である亀井が容疑者となってしまうという驚きの展開です。高校の同窓会に出席した亀井は、次の日に別れた同級生が急行べにばなで殺されたことを知ります。そして、犯人ではないかと疑われ、留置されてしまいます。ここにも、容疑者にはアリバイがあるのですが……。
     既に廃止されてしまった「ゆうづる」「べにばな」「あいづ」が登場。鉄道ファンには懐かしく感じることと思います。
     十津川警部の活躍を、お楽しみ下さい。
  • ラスト1行に震撼!驚愕の恋愛ミステリー。

     奈子は、大学の通学路ですれちがう男性がとても素敵で、ずっと気になっていた。話しかけることもできず日々は過ぎ、いつのまにか彼と会えなくなってしまう。彼との再会を夢見る奈子。親友の葵とともに彼の行方を捜すも、いつもあと一歩のところですれ違ってしまう。果たして彼と奈子は再会できるのか?その先にある「戦慄のラスト」とは・・・・?!
    短編「四谷三丁目の幽霊」、蘇部氏による抱腹絶倒「ぬぁがーいあとがき」収録。解説は狩野大樹氏。

     WEBで期間限定全文公開をするとたちまち大反響。「最後の結末に身の毛もよだちました」「とにかく面白くてあっという間に読めた」「何度も読むと違う面白さが浮かび上がってくる」など沢山の感想が編集部に寄せられた。

     読み始めたら止まらない!驚愕の展開が待ち受ける恋愛ミステリーを是非ご堪能ください!

    ※本書は『小説X あなたをずっと、さがしてた 【電子オリジナル版】』の文庫版です。
    電子オリジナル版には入っていない、書き下ろし短編『四谷三丁目の幽霊』、あとがき、解説文が入っております。
  • 米国で映画化決定の北欧ミステリ!

    レイキャヴィーク警察・犯罪捜査部の女性刑事フルダ・ヘルマンスドッティルは、“ガラスの天井”に出世をはばまれ、警部止まりで64歳の定年をむかえようとしていた。
    ある朝フルダは、20歳も年下の上司に呼び出され、2週間後に部屋を明け渡すように言われる。フルダが担当している事件も、すでに他の者に割り振ったという。
    残りの2週間、フルダに許されたのは、未解決事件の処理だった。そこでフルダは、1年前海岸で遺体で発見されたロシア人女性の再捜査を始めるのだが‥‥。フルダを悲惨な運命が襲う。

    アイスランドの人気作家ラグナル・ヨナソンによるフルダ・シリーズ第1弾!
    誰もが想像できない結末――読み終えてストレスがたまること請け合い(!)です。

    元ワーナーブラザーズピクチャーズ(ワーナー映画)の社長グレッグ・シルバーマンが、本作(英題:The Darkness)の映画化を推進中。(2019年11月発行作品)
  • 著者が自選した傑作3編+書き下ろし新作!

    山奥のホテル『奥多摩荘』で、国会議員・梶原竜之介の七十歳の誕生日を祝い、後継者となる息子をお披露目するパーティが開かれる。招待された麗子は、執事の影山を伴い、ドレスアップして会場に赴いた。
    賑やかな宴の最中、男性客が飲み物に毒を盛られて死亡する事件が発生。さらに、長雨による土砂崩れで奥多摩荘に通じる山道は通行不能となり、客たちは会場に閉じ込められる。
    警視庁に栄転した風祭警部の登場で、元上司とまさかの再会を果たした麗子は、真相を究明すべく事件に挑むが・・・・・・!?
    大ヒットシリーズで国民的ミステリの、あの3人が帰ってきた!
    著者自らセレクトした傑作3編と、書き下ろし新作『殺意のお飲み物をどうぞ』を収録した豪華ベスト版!

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