『深沢七郎、0~10冊(文芸・小説、実用)』の電子書籍一覧
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「楢山節考」の戯曲を含む名作短篇集。
――京の都は古い歴史を持っていた。その間、その土地では大勢が死んで、土の下には数えきれない死骸が埋められて白骨になっているのである。――
誰も彼もが白骨の群れに見えてしまう、初老の男の無常観を描いた「無妙記」。若いころ、無免許運転で馬をはね殺してしまった男が、数々の不幸に見舞われる「妖術的過去」。帝の血をひく“三宮”が夜な夜な女性を食い物にしていることを知り、かつての従者の息子が犬山椒の毒で三宮を手にかけようとする「妖木犬山椒」など味わい深い7篇に、名作「楢山節考」の戯曲を加えた珠玉の短篇集。 -
時を越え人々の日常に寄りそうもの──。
「音」に着目し選びぬいた作品九篇。
演奏家でもあった著者の音楽を扱った小説集。「南京小僧」「浪曲風ポルカ」など気高い小品や「日本遊民伝」といった骨太作品も収録。
日劇ミュージックホールでの演奏など、ギタリストとしても活動した深沢七郎。エルビス・プレスリーを愛し、ジミ・ヘンドリクスを好んで聴いた彼の小説は音楽的と評されることも多い。その中から、俗謡、洋楽曲、楽団員といった、音楽を扱った作品を精選。著者の眼差しが見えてくる一冊。 -
生まれては殺される、その無慈悲な反復。
甲州武田家の盛衰と、農民一家の酸鼻な運命。
信玄の誕生から勝頼の死まで、武田家の盛衰とともに生きた、笛吹川沿いの農民一家六代にわたる物語。生まれては殺される、その無慈悲な反復を、説話と土俗的語りで鮮烈なイメージに昇華した文学史上の問題作。平野謙との<「笛吹川」論争>で、花田清輝をして「近代芸術を止揚する方法」と言わしめ、また後年、開高健をして「私のなかにある古い日本の血に点火しながらこの作品は現代そのもの」とも言わしめる。
町田康
一般の調節された言葉は、一族の多くの者がそのために殺害されたのにもかかわらず、それを、先祖代々お屋形様のおかげになって、と言い換えることができる。しかし、この小説の言葉は、そう言い換えてしまう人間の哀しみを描きつつ、それすらも無言の側に押し流してしまう。そして、その圧倒的で、どうしようもない事態は、始まりと終わりを持たず循環する。――<「解説」より> -
ボクは住所も職業もさすらいなのである――。一九六〇年代初め、各地を転々としながら書き継がれた『言わなければよかったのに日記』の姉妹編(『流浪の手記』改題)。旅先での市井の人びととの出会いや先輩作家のことなど、飄々とした独特の味わいとユーモアがにじむエッセイ集。単行本未収録作品を増補。
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小説『楢山節考』で異色の文壇デビューを果たした著者が、正宗白鳥、武田泰淳、井伏鱒二ら、畏敬する作家たちとの奇妙でおかしな交流を綴る抱腹絶倒の文壇登場日記。他に「思い出の記」「十五のポルカ」を収める。
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独自の死生観で人生を看破したエッセイ集。
1956年、処女作『楢山節考』でセンセーショナルな作家デビューを果たした著者が、世間の常識とは一線を画した視点で、折々の思いを綴ったエッセイ集。
単純明瞭に自らの生を生きる――簡単そうで実は至難きわまりない生き方を貫き、その結晶とも言える作品は当時の文壇にも、三島由紀夫はじめ多くの関係者に多大な衝撃を与えた。
「流浪の手記」、「子供を二人も持つ奴は悪い奴だと思う」など自選の全28編を収録。 -
『楢山節考』で登場し、文壇に大きな衝撃を与えた深沢七郎。『笛吹川』『言わなければよかったのに日記』など、独特の世界で知られる作家の作品コレクション。「流」の巻は小説を中心に収録。「東北の神武たち」「揺れる家」「千秋楽」「女形」「流転の記」「みちのくの人形たち」。解説・戌井昭人
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お産が近づくと屏風を借りにくる村人たち、両腕のない仏さまと人形――奇習と宿業の中に生の暗闇を描いて世評高い表題作をはじめ名作七篇を収録する。谷崎潤一郎賞受賞作。
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