『日本文学、吉村昭(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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19世紀初頭、世界地図の中で樺太は唯一謎の地域だった。樺太は島なのか、大陸の一部なのか。樺太調査に挑んだ間宮林蔵は、苛酷な探検行の末、樺太が島であることを確認する。その後、シーボルト事件に絡んで思いがけない悪評にさらされ、さらには幕府隠密として各地を巡った、知られざる栄光と不運の生涯を克明に描く。(講談社文庫)
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透徹した視線、研ぎ澄まされた文体、凝縮されたイメージ――重厚な歴史小説で知られる一方、短篇を数多く残した吉村昭。その全盛期とも言える『戦艦武蔵』以降、昭和後期までの「中期」に書かれた作品群から、吉村文学の結晶たる十篇を収録。
「吉村昭は刺激的で、とても現代的で、いまなお読者を圧倒する力をもつ」池上冬樹(編者解説より)
※収録作品
鳳仙花
休暇
苺
破魔矢
黄水仙
欠けた月
冬の道
飛行機雲
鋏
月下美人 -
滅しゆく身体の変化。ほのかな生命のゆらぎ。若き日に死線を彷徨った作家は、生涯を通して生と死を見つめ続けた。円熟の晩年を迎え、その静謐な目は何をとらえたか。短篇小説の名手でもあった吉村昭が昭和後期から平成一八年までに著した、遺作「死顔」を含む一六篇。〈編者解説〉池上冬樹
※収録作品
船長泣く
雲母の柵
花曇り
手 鏡
花 火
法師蟬
寒牡丹
桜まつり
観覧車
西 瓜
自 殺――獣医(その一)
心 中――獣医(その二)
遠い幻影
聖 歌
見えない橋
死 顔 -
徹底した取材と綿密な調査に基づく重厚な歴史小説で知られる作家・吉村昭。その文学的出発点を示す自選短篇集(全二巻)。第Ⅰ巻には表題作のほか、三島由紀夫が激賞した「死体」、初の芥川賞候補作「鉄橋」など、一九五二年から六〇年までの七編を収める。巻末にエッセイ「遠い道程」を付す。
【収録作品】
死体/青い骨/さよと僕たち/鉄橋/服喪の夏/少女架刑/星と葬礼 -
『戦艦武蔵』以前の吉村文学の中核をなす自選短篇集。太宰治賞受賞作「星への旅」、 三島由紀夫が激賞した「死体」、芥川賞候補作「鉄橋」「透明標本」など、一九五二年から六六年までの十四編を収める。〈巻末エッセイ〉「遠い道程」。〈解説〉荒川洋治
■目次
死体/青い骨/さよと僕たち/鉄橋/服喪の夏/少女架刑/星と葬礼/墓地の賑い/透明標本/電気機関車/背中の鉄道/煉瓦塀/キトク/星への旅/〈巻末エッセイ〉遠い道程 -
ほろびゆく者、その運命の哀れさを克明に描き出した古典の傑作を、吉村昭が、わかりやすく臨場感に満ちた見事な訳で鮮やかに再現。約70年にわたる平清盛を中心とする平家一門の興亡が、壮大な物語を貫く大きな骨組みをそのままに甦る。時代を超越した真髄を味わえる、いつか読みたかった古典現代語訳の決定版!
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シーボルトと遊女・其扇(そのおうぎ)の間に生まれ、女でありながら医学の道を志した楠本いね、「解体新書」翻訳の偉業を成し遂げた前野良沢、ロシヤ抑留中に種痘法を習得した中川五郎治など、後に著者によって長編として描かれた人物を含む、わが国近代医学の先駆者である12人の医家たちの苦難の生涯を描きだす傑作短編集。
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「咳をしてもひとり」「いれものがない 両手でうける」――自由律の作風で知られる漂泊の俳人・尾崎放哉は帝大を卒業し一流会社の要職にあったが、酒に溺れ職を辞し、美しい妻にも別れを告げ流浪の歳月を重ねた。最晩年、小豆島の土を踏んだ放哉が、ついに死を迎えるまでの激しく揺れる八ヵ月の日々を鮮烈に描く。(講談社文庫)
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著者の文学主題が巧みに象徴的に表された傑作4篇
兄の顔から血の気がひいていた。次郎は、無言で差し出された覗き桶を手にし、舟べりに膝をついてガラス板の中をのぞいた。水底の岩礁のくぼみに、海草のようにゆらいでいるのは、たしかに、白いスカートの裾だった……。女の水死体発見にまつわる、一漁村の異常な体験を描く表題作ほか、「鷺」「貝の音」「野犬狩り」の3作品を併録。野心的題材を扱って、著者の文学的力量を示す秀作集。 -
作家の決意を窺わせる処女作品集。瑞々しい傑作6篇
胸を病んだ久光は英一の家に下宿している。火事のあったある夜半、英一は隣屋で寝ているはずの母の姿が寝室の中にないのを知る。翌朝、母が溺愛していたハツカネズミは飢えてカチカチに乾燥して死んでいた――。表題作のほか、鉄道事故で死んだ男の死体と夜を明かす女の話「死体」、結核治療で若い日に肋骨を5本切除したという吉村昭自身をモデルにした「白衣」、兄弟と少女の使用人との生活を書いた佳篇「さよと僕たち」と「白い虹」「墓地の賑わい」の6篇。みずみずしい新鮮な情感の中に現代の病根を鋭く抉り出した吉村昭の処女作品集! -
歴史小説第一人者の端然たる名随筆集。小説家の静かなる日常。幼い頃の下町・日暮里での暮らしから病気の事、締め切りよりも早すぎて編集者が戸惑う原稿の話。卯年生まれは口がうまいと言われ憤慨するかと思えば浅草の小料理屋で、罪のない嘘をつく。「エッセイは、小説を書く私の素顔である」という歴史小説の第一人者が、日常から掬い上げた事柄をまとめた上質の随筆集。(講談社文庫)
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