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『中公文庫、春日武彦(文芸・小説)』の電子書籍一覧

1 ~2件目/全2件

  • 「あれはいったい何だったのだろう――?」

    過去の人生において遭遇した、明確な恐怖とは言いがたい、けれど忘れることのできない記憶や小説。
    大ヒット作『恐怖の正体』(中公新書)で話題を呼んだ作家・精神科医である著者が、精神の根源に触れるそうした〈恐怖寸前〉の〈無意味で不気味なものたち〉に惹かれて渉猟した、異色の文学エッセイにして読書案内。

    刊行以来、ホラーや幻想文学の実作者を中心に、多くの読者から絶賛を得てきた名著に、書き下ろしの新章を増補した新版。
    誰もが体験しながら、ふだんの日常においては意識の底に沈められがちな〈あれ〉を求めて……読めばきっと、あなたも語りたくなる。

    推薦・澤村伊智
    解説・朝宮運河

    【目次】
    文庫版のためのまえがき
    まえがき

    1 隠蔽された顔――N・ホーソーン『牧師の黒のベール』
    2 本物そっくり――河野多惠子『半所有者』
    3 糞と翼――パトリック・マグラア『長靴の物語』
    4 姿勢と連想――古井由吉『仁摩』
    5 受話器を握る怪物――H・P・ラヴクラフト『ランドルフ・カーターの陳述』
    6 孤独な日々――日影丈吉『旅は道づれ』
    7 南洋の郵便配達夫――J・M・スコット『人魚とビスケット』
    8 描きかけの風景画――藤枝静男『風景小説』
    9 墜落する人――レイ・ブラッドベリ『目かくし運転』
    10 救われたい気持ち――高井有一『夜の音』
    11 果てしない日々――クレイ・レイノルズ『消えた娘』
    12 世界の構造――富岡多惠子『遠い空』
    13 グロテスク考――カースン・マッカラーズ『黄金の眼に映るもの』
    14 うふふ。――車谷長吉『忌中』
    16 昆虫的――内田百閒『殺生』+ブルーノ・シュルツ『父の最後の逃亡』
    16 入り込んでくる人――庄野潤三『黒い牧師』

    あとがき

    解説 朝宮運河

    〈本書は、無意味なものと不気味なものにまつわる探求報告であり、「あれはいったい何だったのだろう」という呟きの執拗な反復である。もし読者諸氏にも「あれはいったい何だったのだろう」との文言が病原菌のように感染すれば、著者としては嬉しい。寂しさがまぎれ、この世界に生を営んでいくことの不安を、幾分なりとも忘れさせてくれそうだからである。……〉(「まえがき」より)
  • 老いについて語ることは、幸福について考えることに重なる――。認知症への恐れ、歳を取りそこねるために生じる恥や勘違い、若さへの見苦しい執着。一方、歳を経たがゆえの味わいとは。精神科医が、臨床現場や文学作品のなかに、身につまされる事例や望ましい「年寄り」の姿を探る。哀しくもおかしな老いの見本帳。

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