『南原幹雄(文芸・小説、マンガ(漫画))』の電子書籍一覧
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「ここは何だ? どこなんだ?」杵右衛門は恐怖を見せて立ち止まった。 「お前のような悪党を入れておく場所だ。生かすも殺すも、こっちの勝手だ。」 江戸は番町の一角、人に知られざる地下牢がある。十七年前、南町奉行をつとめた根岸肥前守正虎は、秘かに同心や与力を集めて、“根岸組”を結成した。いわば江戸の私設警察である。町奉行の手が届かない幕臣、大名、僧侶等、権力をかさに法の網をくぐり悪徳のかぎりをつくす輩をしょっぴき、世の正義によって次々と裁く異色捕物。 -
わずか約2500の軍勢で3万8000の徳川大軍を翻弄し退けた知謀の男とは何者だったのか!?
名著者たちの論考でその実態に迫る、「日本一のつわもの」を読み解くためのアンソロジー。
【著者紹介】
江坂彰 (えさか・あきら)
一九三六年、京都府生まれ。京都大学文学部卒業。東急エージェンシー関西支社社長等を経て、八四年に独立し『冬の火花―ある管理職の左遷録』で作家としてデビュー。
白石一郎 (しらいし・いちろう)
一九三一年、釜山生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。五七年『雑兵』で第十回講談社倶楽部賞を受賞して文筆生活に入る。八七年『海狼伝』で第十七回直木賞を受賞。
百瀬明治 (ももせ・めいじ)
一九四一年、長野県生まれ。京都大学文学部卒業。『表象』同人、季刊『歴史と文学』編集長を経て、歴史を主対象とした著述業へ。
土門周平 (どもん・しゅうへい)
一九二〇年、東京都生まれ。陸軍士官学校卒業(第五十五期)。戦車師団中隊長で終戦。防衛研究所戦史編さん官等を経て、著述業へ。
南原幹雄(なんばら・みきお)
一九三八年、東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。日活に勤務。七五年退社し、作家生活に入る。七三年『女絵地獄』で小説現代新人賞受賞。
滝口康彦 (たきぐち・やすひこ)
一九二四年、長崎県生まれ。高等小学校卒業。以後独学。郵便局集配員、運送会社事務員、兵役約一カ年、炭鉱鉱員などを経て、ラジオドラマ小説の懸賞当選を機に文筆業となる。
新井英生(あらい・ひでを)
一九三三年、大阪府生まれ。早稲田大学文学部中退。文芸通信社記者を経て、文筆活動に入る。
【目次より】
序◆功名心を捨てよ。人はそこについてくる――江坂彰
第一章◆「日本一のつわもの」真田幸村――白石一郎
第二章◆「戦争芸術家」の悲愴なる闘い――百瀬明治
第三章◆「大坂夏の陣」一点集中突破の威力――土門周平
第四章◆「不惜身命」六連銭の気概――南原幹雄
第五章◆「表裏比興の雄」真田昌幸――滝口康彦
第六章◆上田城守備戦と「詭計」「謀略」――新井英生 -
難攻不落の稲葉山城攻略を成す“城取り”の竹中半兵衛。雄渾の戦国武将伝集
父祖二代にわたって“城取り”で武功をあげてきた竹中家に生まれ、宿命のようにして難攻不落の要塞、稲葉山城を攻略してゆく半兵衛の人物像を陰影豊かに浮かび上がらせた表題作「城取りの家」。関ケ原役において九州を平定し天下をも望む加藤清正一世一代の野望を描く「虎之助一代」。ほかに福島正則、直江兼続、大月義政など、戦国乱世を駆け抜けた男たちの生と死を綴った雄渾の戦国武将伝。
※本書は、一九九六年一二月に新人物往来社より刊行された『戦国武将伝 虎之助一代』を改題し、文庫化したものです。文庫化にあたり「時代小説大全99夏号」(新人物往来社)に掲載された「寝返りの陣」を新たに巻末に収録しました。 -
吉原で代金を取り立てる町内きっての器量よし、おえん。金と色が渦巻く吉原で型破りのヒロインが大活躍
江戸で日に千両落ちるところといえば吉原。だが、快楽の夢に酔いしれたつけは、翌朝になれば待ったなしでまわってくる。懐中のものでまかなえぬ遊客には“付き馬”が遊女屋からついてゆくが、それでも無理な場合は、専門の取り立て屋の“馬屋”に依頼がゆく。その馬屋の跡目を町内きっての器量よし、おえんが継いだ。強談して埒があかないときには、一日も欠かさず付きまとい、目的のためにはどんな手段もいとわない。金と色が渦巻く吉原で型破りのヒロインが活躍する連作時代小説。
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