『藤野千夜(文芸・小説、マンガ(漫画))』の電子書籍一覧
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小六の美々加は、シングルマザーのママに恋人ができて以来、学校の帰り道に道草をするようになった。ある日、黒猫のあとをつけて巨木の根元の空洞をくぐり抜けると、知らない家で目を覚ます。くみ取りのトイレやダイヤル式電話、学校ではこっくりさんに夢中な級友……。どうやら昭和49年にタイムスリップしたらしい。当たり前のように美々加を「さら」と呼び、たっぷりの愛情を注いでくれる小岩井家の次女としての日々が始まった。優しさと温もりに包まれた、ノスタルジックな冒険譚。解説・田中兆子
※本書は2015年2月に講談社から刊行された作品を文庫化したものです。 -
多くのメディアで紹介されて注目を浴びた『じい散歩』、待望の続編! 前作からさらに歳を重ね、夫婦あわせて180歳を超えた新平と英子。3人の独身中年息子たちは相変わらずで、自宅介護が必要になった母親の面倒を見る気配もない。まさに老老介護が始まった新平の束の間の息抜きは、趣味の散歩や食べ歩きだが、留守番している妻への土産も忘れない。果たして、老夫婦の道のりは? そして、妻の「反乱」とは? 身につまされながらもどこか可笑しい、明石家のその後を描いた家族小説。
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早朝のテレビ番組で、お天気お姉さんをしている寿々は、隅田川のそばで祖母とふたり暮らし。おばあちゃんには、ノシたこ、おにぎらーずなど、おやつまでも作ってもらっていた。そんな彼女が「江戸まちめぐり」ブログを開設することに。浅草の天ぷら、どじょう、うなぎ、寿司、神田のそば、王子の玉子焼きなどと出会い、寿々は料理もお店も街も人も、時間がずっとつながっていることを知り、日々の暮らしと人生の愛しさを感じるのだった。心も身体も幸せな長篇小説。(解説 枝元なほみ)
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愛をおしえてください――恋の予感、別れの兆し、はじめての朝、最後の夜……。恋愛にセオリーはなく、お手本もない。だから恋に落ちるたびにとまどい悩み、ときにおおきな痛手を負うけれど、またいつか私たちは新しい恋に向かっていく。この魅力的で不思議な魔法を、いまをときめく七人の女性作家がドラマティックに贅沢に描いた大好評恋愛小説アンソロジー。
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作家の笹子は22年ぶりにJ保町を訪れた。この街にはかつて勤めていた出版社がある。当時のことを小説に描くための取材だった。――大学卒業後の1985年、小笹一夫は漫画編集者として出版社に入社。数年後、女性の格好をするようになり「笹子」と呼ばれるも、会社側は解雇を言い渡す。漫画を愛する芥川賞作家の誕生前夜と今を描く自伝的小説。
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芥川賞作家が描く「目立たない」人々のゆるやかで切実な日々
アボカドはA号室、ブロッコリーはB、キャロットのC、そしてダイコンのD。アパートには野菜の名前のついたそれぞれの部屋での日常だけど微妙だけど不思議で滑稽な違和感。
大家の山本さんは四人家族。両親、予備校生の息子、高校生の娘、住人たちと大家さん、みんななんとなく、のんびりな平和主義者たち。
…だけど心の奥にゆっくりと積もる澱。
芥川賞作家の現代風のライトでありながら、読み進めていくと丁寧で微細に描かれている世界感。だけど、そのままゆっくりと季節は巡っていく。
▼著者紹介
藤野千夜
1962年、福岡県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、出版社に勤務。
’95年「午後の時間割」で海燕新人文学賞を受賞してデビュー。
日常を軽やかに描きながら、すべてをやさしく抱きとめるような空気感を持ち、’98年には『おしゃべり怪談』で野間文芸新人賞を、2000年には「夏の約束」で第122回芥川賞を受賞。
【目次】
アボカドの娘
ブロッコリーの日常
キャロットの二人
ダイコンの夢
アボカドふたたび
さよならベジタブル -
どこかユーモラスで、でもちょっとダークな学園小説
進学校の女子中学校での2人の女の子の仲違いから…ささやかなある現象が所々でほんのりと発生…?
すでに小学生のころには変な力があった小清水さんは周囲から少しゆがんだ目で見られていた。
そして、いつしか小清水さんは中学生になると…浮いた存在になっていた。
そんな小清水さんのしょぼい超能力をはるかだけは知っている。
女子校を舞台に思春期を迎える少女たち。本音と建前、大人とは違う小さな社会のなかですれ違う気持ち。
そして、はるかも目覚める。
▼著者紹介
藤野千夜
1962年、福岡県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、出版社に勤務。
’95年「午後の時間割」で海燕新人文学賞を受賞してデビュー。
日常を軽やかに描きながら、すべてをやさしく抱きとめるような空気感を持ち、’98年には『おしゃべり怪談』で野間文芸新人賞を、2000年には「夏の約束」で第122回芥川賞を受賞。
【目次】
第1章 中等部超能力戦争──小清水さんのおかしな力──
第2章 春休みの乱
第3章 さくらまつりの怪
第4章 ガーリー先生
第5章 大人の香り
第6章 ひびわれ
第7章 訣別
第8章 退屈な場所
第9章 小清水さんの逆襲
第10章 超能力戦争ふたたび -
あやうい年頃の心模様を描いた傑作短篇集
13歳は幼くて素直で可愛くて…残酷。
平穏な日々に浮遊しているふとした拍子に感じる不安感。
大人にとって、他人からするとどうってことない事かもしれない、でも自分にとっては例えようもない恐怖…。
なんとなく面倒くさいのは…思春期だから?
実は彼女たちは計算している。どこまで許されて、子供のふりでいられるか…。
無意識な日常の中でさ迷う少女たちの4つの短編集「ペティの行方」「青いスクーター」「アキちゃんの傘」「ミミカの不満」を収録。
▼著者紹介
藤野千夜
1962年、福岡県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、出版社に勤務。
’95年「午後の時間割」で海燕新人文学賞を受賞してデビュー。
日常を軽やかに描きながら、すべてをやさしく抱きとめるような空気感を持ち、’98年には『おしゃべり怪談』で野間文芸新人賞を、2000年には「夏の約束」で第122回芥川賞を受賞。
【目次】
ぺティの行方
青いスクーター
アキちゃんの傘
ミミカの不満 -
ゆるやかに過ぎていく日々が、たまらなく愛しい青春の物語
ベジタブルハイツの大家の娘、山本さやかは浪人生活から開放された。
父に甘やかされ育ったためか傲慢でわがまま?
両親・兄・愛犬に囲まれ何不自由ない生活。恋人・ダイちゃんはそんなさやかに愛想も尽かさず、さやかの仕掛ける喧嘩にも付き合ってくれる。
友達の反田ちゃんもマイペースなさやかにはとても優しい。
子供ではなく、半分大人になった開放感、心身ともに若く、自由なキャンパスライフはリアル、それは人生で一番贅沢な時間なんだだとまだ気づかない…。
▼著者紹介
藤野千夜
1962年、福岡県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、出版社に勤務。
’95年「午後の時間割」で海燕新人文学賞を受賞してデビュー。
日常を軽やかに描きながら、すべてをやさしく抱きとめるような空気感を持ち、’98年には『おしゃべり怪談』で野間文芸新人賞を、2000年には「夏の約束」で第122回芥川賞を受賞。
【目次】
第一章 二週間
第二章 どっちにする?
第三章 九月の写メール
第四章 秋のひみつ
第五章 声を聞かせて
第六章 一番の恋人
第七章 一年の終わり -
麋角解(さわしかのつのおつる)、東風解凍(とうふうこおりをとく)、桃始笑(ももはじめてわらう)――あまりにも美しい、四季を彩る“季節の名前”。古来伝わる「二十四節気(にじゅうしせっき)七十二候(しちじゅうにこう)」に導かれ、手練れの十二人がつむぐ匂やかな小説集。
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「ぜったい一緒に寝ようね。おにいさまより。」漫研の合宿に初参加した15歳の「わたし」は、出発前のバッグの中にメモを見つけて……。テレビもラジオもない漫画漬けの日々、熱愛カップルの復活、思いがけないおしおき、意外な告白、夜更けの甘いあえぎ声……。切なさに胸熱くなるひと夏の物語。著者初の自伝的BL小説。
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揺れ動く妻の内面を優しく描いた恋愛小説
高校の数学教師をしている忠彦を夫に持つ主婦・チエミは、何不自由ない平凡な生活を送っていた。真面目だけが取り得のような忠彦は、サッカー観戦が唯一の趣味といった、ちょっと冴えない男だが、チエミはそんな生活にも、そこそこ満足している。ある日、ワールドカップの予選を見に行った札幌でワカナちゃんという若い女の子と知り合い、その後、笑顔のステキなカメラマン・サカマキさんとも友だちになって、サッカー観戦を理由にみんなで集まるような関係になる。しかし、いつしかサカマキさんの存在がチエミのなかで大きなものになってくるが、忠彦はなんにも気が付かない。いや、気が付いていない振りをしているのかも…などとチエミは勘ぐったりもするのだが。 -
主人公ピリカと、彼女の祖父が持つ魔法のペンの物語。このペンはイラストがとても上手に描けるという不思議なペンだったが……。物語を読み進めていくと、イラストの描き方の基本がひとつひとつマスターしていける「マンガの描き方入門」となる児童小説。
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納会帰りに雀荘へ寄った4人のOLが、おしゃべりな男に包丁を突きつけられながら、延々と麻雀をする羽目に陥る表題作ほか、コミカルで、繊細で、温かく、ちょっぴり怖い4篇を収録した作品集。若者の日常に潜むいつもは見えない不安や心のほころび、性の揺れを優しくリリカルに描いた野間文芸新人賞受賞作。(講談社文庫)
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