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『小川隆、0~10冊(文芸・小説、実用)』の電子書籍一覧

1 ~4件目/全4件

  • 1,320(税込)
    2024/5/15 (水) 配信予定
    著:
    小川隆
    レーベル: 講談社学術文庫
    出版社: 講談社

    問「仏とは何ぞや」
    答「三斤の麻」
     一見ちんぷんかんぷんなこの問答。禅問答とはこのように不可解で、それを考え抜くことこそが修行だと思われてきた。しかし、問答が生まれた唐代の文脈に戻すと、思いがけないほど明晰で合理的なやりとりが立ち上がってくる。「ありのままで仏であり、仏性とともに躍動し、己れの外に何ら求める必要のない自己」を説いた臨済の生きたことばが、今あざやかによみがえる!

     唐代の禅僧、臨済義玄(?―866 / 867年)のことばを集めた『臨済録』は、我が国の臨済宗では「録中の王(語録の王)」とも称されてきた。しかし「聖典」となる以前、『臨済録』が本来伝えようとしたものは何だったのか。有名な「仏に逢うては仏を殺し、祖に逢うては祖を殺す」は、何を意味しているのか。
     夏目漱石や西田幾多郎、鈴木大拙など明治以降の知識人にも愛好され、欧米社会に輸出されて今やZENとして広く愛好されている禅理解は、いかなる解釈も受けつけぬ問答を旨とする宋代禅を起点としている。活気ある唐代禅から深淵な宋代禅へのダイナミックな転換、さらに日本の近代禅に続く禅問答の思想史を踏まえたうえで原典に向き合ったとき、『臨済録』の世界が了解可能な経験として、その豊かな姿を現し始める――。唐代禅の重要な特徴は「激烈な聖性否定の精神が、平凡な日常性の肯定と表裏一体になっている」ところにあると著者は言う。
     いきいきとした現代語訳で、臨済のやりとりが目の前で繰り広げられているかのように、あざやかに描き出される。清新な語録の世界!(原本:『『臨済録』――禅の語録のことばと思想』岩波書店、2008年)

    【本書の内容】
    プロローグ――古典としての禅語録

    第1部 「柏樹子」の思想史――書物の旅路
    第一章 唐代の禅
    第二章 宋代の禅――圜悟と大慧
    第三章 『無門関』から日本近代の禅理解へ

    第2部 『臨済録』導読――作品世界を読む
    第一章 臨済の説法
    第二章 事(じ)已(や)むを得ず――臨済院の説法
    第三章 傍家波波地(ぼうけははじ)――自らを信じきれぬ者たち
    第四章 未だ見処(けんじょ)有らざりし時――若き日の臨済
    第五章 仏法無多子(むたす)――黄檗との因縁
    第六章 ふたたび「祖師西来意」――祖仏と別ならず
    第七章 無事(ぶじ)是れ貴人(きにん)――修行の否定と平常無事
    第八章 無位の真人(しんにん)
    第九章 空中の鈴の響き――臨済と普化

    エピローグ――鈴木大拙と二〇世紀の禅
  • イスラエルと聞いて、あなたは何を思い浮かべるだろうか。
    驚くなかれ、「イスラエルという国家は、本質的にサイエンス・フィクションの国」(「イスラエルSFの歴史について」)なのだ。
    豊穣なるイスラエルSFの世界へようこそ。

    エルサレムを死神が闊歩(かっぽ)したり(「エルサレムの死神」)、
    進化した巨大ネズミに大学生とぽんこつロボットが挑んだり(「シュテルン=ゲルラッハのネズミ)、
    テルアビブではUFOが降りてきてロバが話し出すこともある(「ろくでもない秋」)。
    あなたは、天の光が消えた空を見つめる少年(「星々の狩人」)や
    悩めるテレパス(「完璧な娘」)とも出逢うだろう。
    アレキサンドリア図書館(「アレキサンドリアを焼く」)に足を踏み入れ、
    無慈悲な神によって支配されている世界を覗くだろう(「信心者たち」)。

    未知なる星々のまばゆいばかりの輝きをあなたは目にする。
    その光はあなたの心を捉えて放さないはずだ――。
    ロバート・シルヴァーバーグによる序文、編者によるイスラエルSFの歴史をも含む、知られざるイスラエルSFの世界を一望の中に収める傑作集。

    【収録内容一覧】
    まえがき ロバート・シルヴァーバーグ
    「オレンジ畑の香り」(“The Smell of Orange Groves”)ラヴィ・ティドハー/小川隆 訳
    「スロー族」(“The Slows”)ガイル・ハエヴェン/山田順子 訳
    「アレキサンドリアを焼く」(“Burn Alexandria”)ケレン・ランズマン/山田順子 訳
    「完璧な娘」(“The Perfect Girl”)ガイ・ハソン/中村融 訳
    「星々の狩人」(“Hunter of Star”)ナヴァ・セメル/市田泉 訳
    「信心者たち」(“The Believers”)ニル・ヤニヴ/山岸真 訳
    「可能性世界」(“Possibilities”)エヤル・テレル/山岸真 訳
    「鏡」(“In the Mirror”)ロテム・バルヒン/安野玲 訳
    「シュテルン=ゲルラッハのネズミ」(“The Stern-Gerlach Mice”)モルデハイ・サソン/中村融 訳
    「夜の似合う場所」(“A Good Place for the Night”)サヴィヨン・リーブレヒト/安野玲 訳
    「エルサレムの死神」(“Death in Jerusalem”)エレナ・ゴメル/市田泉 訳
    「白いカーテン」(“White Curtain”)ペサハ(パヴェル)・エマヌエル/山岸 真 訳
    「男の夢」(“A Man’s Dream”)ヤエル・フルマン/市田泉 訳
    「二分早く」(“Two Minutes Too Early”)グル・ショムロン/山岸真 訳
    「ろくでもない秋」(“My Crappy Autumn”)ニタイ・ペレツ/植草昌実 訳
    「立ち去らなくては」(“They Had to Move”)シモン・アダフ/植草昌実 訳
    イスラエルSFの歴史 シェルドン・テイテルバウム&エマヌエル・ロテム
  • 何がほんとうだったのか?PKDの生涯の秘密、創作の背景――フィルの盟友ウィリアムズが長年の取材と鋭く深い洞察でフィル独自の世界観に迫った唯一無二のロング・インタビュー。
  • 遺伝子工学の天才ウラムは、自分の白血球をもとにコンピュータ業界が切望する生体素子を完成させた。だが、会社から実験中止を命じられたウラムは、みずから創造した“知能をもつ細胞”を捨てきれずに、体内に注射して研究所からもちだしてしまった……この新細胞ヌーサイトが人類の存在そのものを脅かすことになるとも知らずに! 奇才が新たなる進化のヴィジョンを壮大に描き、新時代の『幼年期の終り』と評された傑作

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