『島木健作、0~10冊(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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[作品について]1934(昭和9)年の作で、大正から昭和初期にかけて、鰊景気に湧く北海道小樽や余市・積丹の鰊魚場を舞台にしたものである。鰊漁場の漁師たちは、そのほとんどが農民で冬期の出稼ぎ人たちであるが、酒・女・やり場のない生活から、自分たちの労働者としての自覚に目覚めてゆく姿を描いたものである。作としては、人物がややパターン的な描写にとどまるなどまだ習作的であり、また主題もプロレタリア文学の好個のテーマを扱ったもので新しくはないが、当時の鰊漁場や社会を描き取った面があり、鰊労働の記録としても価値がある。鰊景気の背後にある漁師の過酷な労働や貧困の日常生活を克明に描いて、小林多喜二とはまた異なった迫力がある。(林田清明)[文字遣い種別]新字新仮名
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