『野中柊、0~10冊(文芸・小説)』の電子書籍一覧
1 ~8件目/全8件
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兄を殺した女? 彼女のことを聞きたいの?
〈僕〉は、失踪した恋人を探して彼女の生涯にかかわった男女を訪ね歩く。
「ルリは少女娼婦みたいだった。幼気(いたいけ)な、大胆な、ちょっと痛ましい」
「ルリを見ていると、心を鷲づかみにされる。うっかり油断すると、彼女の存在感に巻きこまれそうな感じなんだよ」
「るりは、本質的にこわいもの知らずな女なのよ」
「るりに触られると、どんなに疲れているときも、からだの隅々まで欲望で満たされた。どこまでも貪欲になれそうだった」
「るりはサーカスの綱渡りの少女、みたいな感じ? 安全ネットなしの」
彼らが語る、これが、あなたなの? それは彼らの心の、割れた鏡に映し出された、無数の破片のようだ。
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何かの予兆のように、〈あなた〉の複雑な過去と、天才少年ピアニストだった〈僕〉の挫折と後悔に満ちた半生が響き合う。それから〈僕〉は、少しずつ〈あなた〉のもとに近づいていく。〈あなた〉の後ろ姿を見ながら少しずつ。そこには、僕のピアノ、少年時代の調べが響きつづける。 -
人の出会いは本当に不思議。父親より1つ年上の男性と結婚した女子高生、亡き妹との約束を胸に恋の遍歴をつづける女性バーテンダー、兄の妻に密かに想いをよせる青年……人が人を想う気持ちや、こんなに好きなのに相手にうまく伝えられないもどかしさ、そして別れへの怯え。性別も年齢も異なる6つの恋愛ドラマは、登場人物がさり気なくリンクして見事な円を描いてゆく。恋愛まっただ中の人も最近恋してない人も、ページをめくる度に恋したくなるオムニバス恋愛小説!
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だれかとつながりたい――そんなあなたに贈る六篇の恋愛小説集
少女のころ、私たちは赤い糸にあこがれていた。生まれながらに、目には見えない赤い糸で結ばれたひとにいつか出会い、恋をして、幸せに暮らし、死ぬまで離れることはない。大人になって、いくつかの恋を経験して、赤い糸はないって気づいたけれど、でも、銀の糸はあるのかもしれない。人生の大きな流れの中で、自分で選んだ相手と意志的に結ぶ、それが銀の糸――。だれかとつながりたい気持ちをすくいとる、珠玉の恋愛小説集。表題作ほか「しゃぼん」「セカンドハウス」「銀の糸」「遊園地」「メトロノーム」を収録。
※本書は文庫版『銀の糸』を改題し、単行本刊行時のタイトル『祝福』とした作品です。 -
互いに写し合い浸食しながら進行する愛のかたち
夫に恋人がいることを知って傷つきながらも、あきらめの気持ちで日々を送る美和。彼女と共に、天然石のアクセサリー・ブランドを立ち上げた幼馴染の絵梨。絵梨のかつての恋人で、さまようようにして生きる少年ミチル。絵梨の策略で、美和とミチルは週に1度だけベッドを共にするようになる。慈愛と静寂に満ちあふれた三角関係のなかで、互いに求め合うことで生まれたあたたかな哀しみ。パワーストーンの光に包まれた恋愛小説。
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