『ミステリー・推理・サスペンス、坂東眞砂子(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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南太平洋の王国イリアキに残る謎の砂絵「金の汗」。世界の行く末を告げるというその伝説が解明された時、かつて跋扈した日本人の欲望と情念が甦る。明治末期に移民として辿り着いた鉱夫。戦時中に軍の機密を帯びて訪れた特攻隊兵士。彼らは、この地に何を封印したのか? 三つの時代を往還しながら、物語の陶酔に誘う南洋小説の傑作!
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婚約者と奈良の実家に帰った玲は、かつて姉の綾が結婚目前に首を吊った蔵にはいる。姉の遺品に見つけた、珍しい蛇の浮き彫りのある古鏡。その日を境に、玲の心の中で何かが変わっていく。近くの発掘現場で掘り出された、ふしぎな水濠址。祭りを前に一人焦る、神社の神主。もうじき「みぃさんの祭り」がやってくる……連子窓からひっそりとお互いを覗きあう古い町で、何かが起ころうとしている。神代の闇から語りかけてくるのは誰? 人の心の移ろいを描き出す傑作伝奇ホラー小説。
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ひとは夢の中でさまざまなものを思い描く。生と死、愛と憎、肉体と精神、官能と苦痛、永遠と瞬間、安心と恐怖。あるときは縛られ閉じこめられ、あるときは解き放たれる。亡くなった家族や友人たちの思いが私を圧迫したり、癒したりする。そんな不条理で豊穣な「夢の世界」を確かな筆致で描く。自らの夢をもとに紡いだ24編のショート・ストーリー。
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【第15回柴田錬三郎賞受賞作】家業の薬売りを手伝うために妻の静佳とともに富山に戻った麻史は、祖父が残した書き付けから「曼荼羅道」の存在を知る。祖父の蓮太郎は戦時中マレー半島に渡り、部族の娘サヤを現地妻としたのだった。現代を生きる麻史と静佳、戦後を乗り越えてきた蓮太郎とサヤ。二組の男女の人生が、やがて「曼荼羅道」で交錯する。圧倒的な迫力と濃密な筆致で描く家族、愛憎、そして性。傑作長編。
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夫の定年退職を機に、東京から高知の山奥の白縫集落に移り住んだ夫婦。美術教師だった夫の竣亮は趣味の陶芸に専念したい、妻の麻由子は放射能汚染の不安のある東京から逃れたいと思っていた。老人ばかりの村で、若くみられた二人は歓迎されるが、「くちぬいさま」と呼ばれる神を祀る神社に続く道の上に竣亮が陶芸の窯を作ったことから、村人達との関係に亀裂が生じ、陰湿な苛めが始まる――。
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時は平安。京に上った東国の長者が妻と荒れ果てた邸宅に宿を取った。数日たった夕方、男が縁にいると妻の叫び声が聞こえる。驚いた男が部屋に飛び込むと、暗闇から伸びた太い二本の腕が妻をつかんで奥の間に引きずりこむところだった。妻は鬼につかまっていたのだ……(「鬼に喰われた女」)。表題作ほか今昔物語からインスピレーションをえて人間に巣食う「闇」と「エロス」を大胆に描いた短編集。
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