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『芹沢光治良(文芸・小説)』の電子書籍一覧

1 ~9件目/全9件

  • デビュー作「ブルジョア」を含む初期作品集。

     父が天理教に入信し、叔父夫婦に育てられた芹沢光治良。帝国大学卒業後、農商務省に入省したが、経済の研究を志してパリに留学するもそこで結核に感染し、フランス、スイスで療養生活を経験する。そんな体験から書かれたデビュー作品集である。
     雑誌「改造」の懸賞創作で1等に入選した「ブルジョア」は、結核患者が集まる町を舞台に、病に侵された夫と妻、多国籍の入院患者らの懊悩を描いた作品。
    「結核患者」「昼寝している夫」「椅子を探す」は、杉夫妻を主人公に、結核に倒れた夫が心身ともに復活していく様子を描写し、「橋の手前」「風迹」は、共産主義に対する市井の人々のとらえ方を描出している。
  • 715(税込)
    著:
    芹沢光治良
    レーベル: P+D BOOKS
    出版社: 小学館

    病を機に主人公は人生の針路を大きく変える。

    「歓喜をともなわない仕事をして、どんな仕事ができよう……いつはてるか知れない命のある間、生命を歓喜にもやすような仕事をしたい」
     日本での役所勤めを辞め、パリの大学で社会科学の研究にいそしんでいた〈私〉。指導教官にも恵まれ、帰国するまでに学位を取得できるはずだった。ところが、結核に感染していることがわかり、療養生活を送ることに。気分を萎えさせる言動を繰り返す妻、一進一退を繰り返す病状に、〈私〉は重大な決心をする……。
    「離愁」「故国」と続く三部作の第一作。
  • 運命に翻弄される占領下の日本人たち。

    1945年8月、広島と長崎に原爆が投下され、その直後に迎えた敗戦。GHQ占領下の卑屈な統治時代を、市井の人たちがどのように生き抜いたのか、ある海軍中将一家の目線で描く。

    未亡人となり家財総てを失った中将夫人、米軍人に求婚される長女、原爆被害で恋人と離ればなれになってしまった長男、その長男を想いながらも米兵に身をゆだねてしまう恋人……。

    戦勝国・アメリカを呪いながら、その助けなしには生きていけない日本人の哀切と、それでも新時代に向けて歩みを始める強さを、心の奥底を揺さぶる独特な筆致で綴った秀作。
  • 440(税込)
    著:
    芹沢光治良
    レーベル: 新潮文庫
    出版社: 新潮社

    これは、三つの親しい者の死にめぐりあった女性の、やり場のない愛情の悲しみを書いたものである。作者は「この長編小説ほど喜びと悲しみをもって書いた小説は私にはない。この小説ほど愛着をもつ小説も、他にない」とこの作に寄せる思いを語っているが、何人にも共通な感情のうちに、深刻な愛情の問題を扱っている点に、本書の高い評価が存在する。日中戦争さ中の昭和14年刊。
  • 作者がパリ留学時代に逗留した、アナーキスト一家として高名なルクリュ家の人々との、三十年にわたる友情を描いた自伝的作品である。ことに、幼時より音楽的才能を嘱望されながら、第一次大戦で指を傷め、ピアニストとしての将来を失った、ジャック・ルクリュの半生が中心に描かれた本編は、戦争、革命、愛と死をめぐる現代人のテーマを掘り下げた、静かなる慟哭の書である。
  • 396(税込)
    著者:
    芹沢光治良
    レーベル: 角川文庫
    出版社: KADOKAWA

    姉妹の異なる「選択」を通し女性の生き方を追究する

    敗戦という衝撃のなかで解放感を与えられた姉妹。夫と子のある姉・みさ子は東大仏文に、妹・若子は経済学部に入学する。ふたりを取り巻く母や病弱の弟、みさ子の夫や友人たち。大学に入ったみさ子は、詩と仏文学に傾倒、同時に研究助手と心を通じ、夏休みには軽井沢で後輩と勉学に励む。ワガママに生きているようにみえながら若子の婚約をきっかけに葛藤するみさ子。価値観が大きく変わった時代の女性の幸福を追究する。
  • 396(税込)
    著者:
    芹沢光治良
    レーベル: 角川文庫
    出版社: KADOKAWA

    著者の文学への姿勢を決定づけた自伝的作品。

    フランスでの学究と闘病生活ののち、ようやく健康をとりもどし帰国。文学にうちこもうとする主人公と、全く理解しない妻との葛藤の物語である。「文学って、フランスのような国では立派な仕事かもしれませんが、日本ではやくざ者の仕事ではありませんか」。妻の言葉に込められた、故国・日本社会の閉塞感を描き出す。
  • 418(税込)
    著者:
    芹沢光治良
    レーベル: 角川文庫
    出版社: KADOKAWA

    家長の停年を契機に崩壊を始める家庭の人間模様

    主人公である野口勇三は、55歳の今日まで、誠実な銀行員、忠実な夫、物わかりのいい父親として過ごして来た。その勇三に訪れた停年というできごとをめぐり、働こうとする妻、父を軽んじはじめた子供たち、そして勇三の絵の才能を知って励ます画家などが登場する。
  • 418(税込)
    著者:
    芹沢光治良
    レーベル: 角川文庫
    出版社: KADOKAWA

    海外での孤独な闘病と文学への傾斜

    作者自身である「私」が、異郷パリで胸の病を得てスイスに療養生活したときの闘病の体験記。異国人の間で、ことごとに日本人であることを意識させられる孤独と、妻との愛情のもつれの寂寥の中で重病と闘いつつ深い生命感を体得してゆく過程が、誠実鮮明な筆致で綴られている。1946年刊。

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