『文芸・小説、助川幸逸郎』の電子書籍一覧
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1935年に創設されて以来、数々の文学シーンを演出してきた文学賞である芥川賞。あまたある受賞作のなかで、いまあらためて読まれるべき作品、小説の魅力や可能性を教えてくれる作品とは何か。
第1回受賞作の石川達三『蒼氓』から大江健三郎『飼育』、宮本輝『螢川』、多和田葉子『犬婿入り』、綿矢りさ『蹴りたい背中』、宇佐見りん『推し、燃ゆ』まで、23作品を厳選。あらすじと作品の背景を概説したうえで、社会状況も踏まえながら、作品や作家の内面・奥行きを文芸評論家と文学研究者が縦横に語り合う。
「芥川賞と三島賞、野間文芸新人賞」「卓抜な新人認知システム」などのコラムで芥川賞の意義も解説。芥川賞受賞作をめぐる対話を通して教養を深めるためのブックガイド。最良の「文学の航海図」を手にすることで、小説の多面的な読み方も身につく一冊。 -
なぜ、村上春樹は授賞式でTシャツを着るのか?
ハルキストも、そうでない人も、目からウロコの“最新”春樹論!
──現代という「若者殺しの時代」を変えていくことは、私ひとりの力にはあまります。
けれども、春樹の語られ方の風通しを、少しぐらいよくすることならできるかもしれません。
その作業をつうじて、日本社会のさまざまな問題点をあぶりだすことができたなら……(本文より)
人、時代、作品……、これまでにないハルキ論!
好き嫌いにかかわらず、気にせずにはいられないムラカミ小説の構造、
どこにも書かれたことのない村上春樹の「オタク」的実像、
そしてムラカミを都合よく誤読しながらアイドルに祭り上げてきた中高年ハルキストの功罪に、
気鋭の文学者が斬りこむ。
村上春樹作品から読み解く現代日本ワンダーランド。
【目次】
■第1章:なぜ村上春樹の本は、好きでもないのについ買ってしまうのか?
■第2章:なぜ『1Q84』には黒髪ロングヘア・スレンダー巨乳美少女が登場するか?
■第3章:村上春樹はアルマーニの服を実際に着たことがあるのか?
■第4章:なぜオジサンは村上春樹を読んで「自分語り」をするのか?
■第5章:なぜ龍はブレまくって、春樹はブレないのか?
■第6章:なぜ春樹は早起きをして走るのか?
■第7章:なぜ『ノルウェイの森』はバブル時代を象徴する小説となったのか?
■第8章:なぜ春樹は授賞式でTシャツを着るのか?
■第9章:なぜ春樹は「走ることについて語るとき」力むのか?
■第10章:なぜ春樹は他人のトラウマを借りなくてはならなかったのか?
■第11章:なぜ村上文学はノーベル賞を取りにくいのか?
■第12章:春樹はこの先『ねじまき鳥クロニクル』以上の「悪」を描くことができるか?
■第13章:なぜ春樹は日本文学界で独り勝ちになったのか?
■第14章:2013年は父への「巡礼の年」だったのか?
■第15章:なぜ多崎つくるは色彩を持たないのか?
■第16章:なぜ春樹の父親は高校教師になったのか?
■第17章:村上春樹はドストエフスキーになれるか?
■第18章:なぜ春樹はノーベル賞を取ってはいけないのか?
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