『宗像ちよこ、0~10冊(文芸・小説、ライトノベル)』の電子書籍一覧
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私は、うわさ話の主人公にへんなニックネームをつける。
始業前の五分、ロッカールームに居合わせた大勢が私の話を聞いてリズミカルに相槌を打ち、場は楽しく盛り上がった。
いつも私を囲んで人の輪ができる。元気の中心、活気の源、それこそが私に期待されている役割の一つだ。
そしてそういう人間になれるよう、これまでずっと、私は自分をプロデュースしてきた。
「名前をつけてやる」 -
彼には私以外にも女がいる。
気が付いてしまったレイは、こんなハズじゃなかったと思う。
穏やかに生きていくつもりだった。無駄とも波風とも無縁に、マイペースで暮らすつもりだった。それなのに。
不思議なことに怒りは感じない。ただ、こんなハズじゃなかったと思う。なにかしなければいけないだろうかと思う。
私はどこかおかしいのだろうか。 -
なにか甘いもの、食べたいな。
ダメだ、なにか甘いものが無いと。
仕事帰りに、なにかあったときに、なにもなかったときに、そんなふうに思う。甘いものの効果は絶大だ。癒し和らげ赦してくれる。
いつもの、なにげない日常で、私は甘いものを欲し、甘いものを食べている。 -
アオはステージに立つといつも、目の前に広がる景色の中に見知ったお客さんの顔を探す。ステージから見える範囲はわりと広い。今日も来てくれてありがとう。久しぶり。顔見知りのお客さんたちに心の中で声をかける。最近よく来てくれるな、そんなふうに思うお客さんを見つけると嬉しくなる。
想いは誰かに届くだろうか。今日も誰かに届けることができるだろうか。
それからまたアオは歌い始める。アオたちの、エイトルの音楽を。 -
とくに不満があるわけじゃないのに、なにかが足りない。そんなとき、いつもと違うことをやってみたらどうでしょう。
たとえばネット。ネット社会だと言われていても、案外、遠巻きに見ているだけの人も多いみたい。もちろんそれでもいいのだけれど、ちょっと踏み出してみたらどうでしょう。きっかけはどこにでもあるから、見つけたら、ちょっとやってみたらどうでしょう。もしかしたら面白くて、それが足りない「なにか」だったりするかもしれません。 -
たまたま観たライブで、めちゃくちゃにかっこいいバンドと出会った。いまどきの音楽は配信が主流なのかもしれないけれど、りかは彼らのCDが欲しいと思い、思いを叶えるべく「テイアン」をする。
音楽好きなら一度は夢見る、じぶん発信。好きなものを見つけ、好きだという気持ちを原動力にした行動が夢を動かしていく! -
仕事をしていたら誰でも一度は見聞きしたことのあるような、「お仕事あるある」を短いお話にして集めた、掌編集。全14話。
ごく一般的な社会人である「私」は、お仕事に行っては小さな悩みごとにぶつかってばかりいます。
さて今回の悩みごとは? -
親友との長電話をきっかけにして読書バーに通い始めた京子はキレイな女のコ、あかりと出会う。
今まさに人生のハレ舞台に立ち、キラキラと輝くあかりを見て京子は考える。はたして人生のハレの時間はどれくらいあるのだろう? 平凡な毎日でも来るべきハレの日に備えて待っていれば、自ずとなにごとかはやってくる? そもそもハレの時間って?
近い未来に小さな変化をもたらしてくれるような日常ストーリー。 -
古き良き万事屋から事業を拡大しつつある会社で代行業務に追われる藤吉あかね、30歳。舞い込む仕事はいつも急ぎで、知り合う人は変わった人ばかり。日々あれこれと色んなことが発生し、時間は忙しなく過ぎていってしまう。
ある日、あかねの出来の良い妹のようなアシスタントの弘美がマンションに閉じ込められた?!
突然の出来事に、あかねが聞いた暮らしへの警告音は? -
3つのショートストーリーで構成されるシリーズ短編。
自分が思うほど人は見てなんかいない、わざわざ他人のことを見ていたりしないって思っているでしょう?
それがそうではないみたい。案外見ているものみたいなんです。
「こういうのも恋っていうのかな?」
とあるお店でそんなことを考えているボク。
彼はいろんなものを見ています。いろんな人を見ています。
どこででも繰り広げられている、ちょっとへんなこと。一緒にのぞいてみませんか?
収録作品
「女のコの名前を呼ぶときは細心の注意を」
「二人ともお喋り」
「時々会議室」 -
左手の薬指に、どんな指輪を選びますか?
不器用に生きる凛子は、お局のような存在のベテラン女性社員の一言で指輪探しをはじめる。生きやすさを求めるための指輪探し。
ところが、自身の性格から思わぬところで指輪探しは難航し、凛子はどこで買い物をすればいいのかすら分からなくなり……。
あなたは左手の薬指にどんな指輪を探しますか。 -
昼どきの会議室でランチ仲間からどうして痩せたのかを尋ねられた圭。実は魔法のような薬を飲んでいた。毎朝飲みさえすれば食生活がコントロールできるという薬、人類の希望とも言われている薬の臨床試験に、圭はモニターとして参加している。モニター参加者の中の気になる女性、美加と知り合った圭は美加の言葉に、「食べるということについて」を考えさせられる。果たしてどちらが幸せなのだろう? 圭と美加、どちらが幸せなのだろう?
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「最後の曲です」これで本当に最後にしようと思っていた。本当の本当に最後にしようと。やまだひなは歌を止めた。憧れの場所であるガード下で、自ら望んで始めたけれど歌い続けることはできなかった。そしてまた……。日々生まれる小さくてもだいじなことを、歌を止めたひなは考える。
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下着をすべて捨ててしまいたいという欲求に支配されて、じっとしていられない。こんなとき、みんなどうしているのだろう。「ねえ、下着ぜんぶを新しくしたいって思うことある?」始まりの予感がするとき、誰かを好きになったとき、そんな風に思う女の人のお話です。
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日常生活におけるインターネット、別れ、無職をテーマにした三編からなる短編集。
「なんだか悲しい」
例えば、なにげなくネットに書き込んだ一言が誰かに何かを思わせているかもしれません。
思いやりとは?優しさとは?
「あいのうた」
大好きな人とのお別れのとき、空がとっても青かった。
「マナブ」
三十三歳でリストラにあい、振り返る。今まで私はなにをしてきたのだろう。 -
いろんなところで掲載してきた散文詩に、数点の新作と書下ろしエッセイ2編を加え、一冊の本としてまとめました。
悲しい気持ち、愛しい気持ち、淋しい気持ち、小さな決意。
すぐそこにある日常をことばにしています。
収録散文詩タイトル抜粋
・雨のにおいのするベランダで
・すぐには言えないこと
・その程度にはじゅうぶん大人
・覚えている
・そこにあるなにか
・ほんとはポケットに
・なぜだろうとてつもなく虚しいのだ
・またひとりぼっち
・たくさんの時間
・お元気ですか
・我が道をゆく
収録エッセイ
・消化できない気持ち
・華麗なる変身
・失うと得る
【散文詩41編・エッセイ3編】約文字19,000字 -
平日は家と会社の往復、休日のほとんどは家で疲れを癒す。平凡で、ただ流れ過ぎていく毎日を送る主人公が、些細な偶然から、自分とは別の場所でさりげなく光を放つ男性に出会います。また会いたいと望み、会えないと落ち込み、過大な期待をしてはいけないと自分を戒める主人公。けれど彼のことを知るごとに、気持ちは大きくなってゆく。彼への恋心を確信したとき、想像もしていなかったセリフを彼の口から聞く。この恋のゆくえは?
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社会人になってもペンだこに悩む女の人はいるのだろうか。書き取りもテスト勉強もないというのに、ペンだこが痛む。事務職って言ったらパソコン仕事だと思うこのご時世に、マウスだこじゃなくってペンだこが痛む。もしかしてこんな悩みを持つのは私だけではあるまいか。ぷっくりと赤くなった中指が痛いから仕事したくない。休んじゃおうかとウダウダ思いつつも身支度をして、結局いつも通りに出勤。悲しい性である。
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人気のパワースポットであり、桜の名所として有名な旧城下町に樹齢600年くらいと推定される立派な枝垂れ桜がありました。古くからこのあたりを治めてきたお殿様たちは、皆この木を大切に育て、桜にこの町を見守ってもらったと言われています。今から500年くらい前のことです。毎日この桜の木に登り、太い幹に鼻をこすりつける三毛猫がいました。木に登った三毛猫は毎日願っていました。早く春が来ますようにと。これは愛し、愛された猫たちのお話です。
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夢を持つのにタイムリミットはない。毎日がおなじように繰り返される平凡な日々を漠然と生きる主人公尚美は、唯一の趣味のため週末ごとに東京駅を訪れ待ち合わせのふりをしていた。タイムスケジュール通りに仕事をこなす平日に、趣味だけをする休日。何年も続いた平凡で穏やかな暮らしは快適であっても何かが足りなかった。そんな中、いつも通りのはずだった東京駅で、尚美は自分を変える一言に出会う。これはきっと誰もが持ちうる必然の出会いのお話です。
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怒り過ぎると怒りは悲しい気持ちにかわる。占いやスピリチュアルメッセージを信じていないわけじゃない。ちゃんと存在するものだと思っている。けど、全部が全部本物じゃないんだ。どうして騙されてしまう人が多いんだろう。私の方がまだましかもしれない。自分のことは分からないけどやってみるよ。私の見る言葉はたまたま当たることがある。それで誰かが幸せになるのなら、できることをしてみてもいいのかもしれないと、美鈴さんは思った。
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特別やりたいことのない自分、ただ何となく暮らしている自分の将来に不安を感じたカナは生涯の仕事を見つけるべく転職する。素敵な生き方のお手本となる女性と出会い、自らも変わろうとする中、ちょっと変わった人物と出会う。いろんなことを受け入れて丁寧に暮らすことで得られる幸せ、ただの日常を幸せに生きる方法を見つけるためのお話です。
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まだ有名になっていない、インディーズバンドのリアルな日常。どこにでもいる普通の男の人が夢を追いかけ、ほんのりと想い合う姿は、応援したくなる女心を刺激する。誰にでもありえるふつうの暮らしの中の、ちょっぴり普通でない部分がここにあります。
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