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『倉阪鬼一郎、31~50冊(文芸・小説、新書)』の電子書籍一覧

1 ~60件目/全233件

  • 江戸の大火で店を消失した「のどか屋」の時吉とおちよは、さまざまな辛苦の末、神田岩本町に新たな小料理の店を開くことができた。やがて新しい客もつきはじめた頃、同じ町内に異形の料理人が店開きし、呑み放題、食べ放題の無料大料理で「のどか屋」を潰しにかかる。そして、お互いののれんを賭けた味くらべの罠が……。その裏には札差と悪徳医者の黒い思惑が隠されていた。
  • 重い病に倒れた若き藩主へ
    祈りを込めた一椀を

    出前も評判の薬膳料理屋「旬屋」に、重い病をわずらい他の医者から見放された若き藩主を救ってほしいとの依頼が舞い込んだ。
    医師であり料理人でもある幸庵は、薬食同源の信念のもと藩主の容体を見極め、命を養う薬膳を届け続けることに。
    回復を願う家臣たちの思いは叶うのか――。揺れる日々の中で、食が人の心と命を支える力を描く江戸人情物語。
  • 市民マラソン、トライアスロン……“走り続ける作家”の走破記録

     ミステリ、ホラー、時代小説と様々なジャンルで執筆しつつ、私生活でも多趣味なクラニー先生。その一つが「マラソン」。市民マラソン、トライアスロン、アクアスロン、ウルトラ……20年かかって300試合出場を達成! 地元の月例マラソンでゼッケンを付けることもあれば、地方の大会へも赴く。完走もあればリタリアもある。時には被り物でのコスプレ珍走まで!? カラー写真を多数収録したお気楽エッセイ。読むだけで旅気分、ほっこり心が温まる内容となっています。電子オリジナル。

    ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう)
    1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)、第10回日本歴史時代作家協会賞文庫シリーズ賞(2021年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は230冊を超える。
  • おはると優之進が、江戸・大鋸町に「晴や」ののれんを掲げて一年余。常連にも恵まれ繁盛し、昨秋には娘のるみも生まれていた。そんな折り、ひょんなことから旅籠開業を志す竜吉が晴れやで料理修業をすることに。相州から同じく修業で出てきた寅助も加わり、活気の増す晴や。修業を終えた竜吉は女房のお幸とともに、神田に旅籠「竜幸屋」を開く。そんな中、おはるは身ごもったことに気づく。心あたたまる人情めしやシリーズ第四弾!
  • 495(税込)
    著者:
    倉阪鬼一郎
    レーベル: ――

    邪悪、戦慄、非情、恐怖、陰鬱、悪夢……おぞましくも美しい光景がひろがる詩の世界へようこそ

     詩、それは心に感じたことを一定のリズムと形式にあてはめ、言葉で表したもの。だが時として、不穏とも思える空気が漂い、読み手を冥き闇の中へと引きずり込む……。“怖い”をテーマに選出した、明治・大正期から現代までの傑作群。数々のホラー小説を手がけると同時に詩人でもある著者が、50篇の詩を巧みに解説する。電子オリジナル作品。

    ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう)
    1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)、第10回日本歴史時代作家協会賞文庫シリーズ賞(2021年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は230冊を超える。
  • 盗賊「般若の千吉」現る。
    尾張の悪VSのどか屋!
    二人の千吉の勝敗は?

    和気あふれる「のどか屋」に、剣呑な知らせが届いた。
    たちの悪い盗賊が江戸に!
    お国訛りを手がかりに、見事、お縄にできるか!?

    のどか屋の万吉とおひなはそろって寺子屋に通うまでになり、母猫のこゆきは出産を待っている。穏やかな新年、なじみとなった越中富山の薬売り衆もやってきた。そんなのどか屋に万年同心・万年平之助が知らせてきたのは盗賊が江戸に流れ込んだという話。しかも、その名は「般若の千吉」。「親子の十手」にかけても捕縛の役に立ちたい千吉とのどか屋の面々に緊張が走る。

    ※本書登場の小料理※
    《鰤の照り焼き》
    鰤の切り身を平たい鍋で照り焼きにする。
    しみでた脂はていねいに拭き取り、濃口醤油二、味醂二、酒二の割りに砂糖を足したたれを投入。
    汁気がだんだん少なくなってきたら鰤を裏返し、煮汁をからめながらつややかに焼きあげる。
  • 風評被害に襲われた「旬屋」
    危機を救ったのは--
    医師でありながら薬膳料理にも通じ、人々の健康と幸せを願う幸庵。
    父親から受け継いだ店「旬屋」も軌道に乗って順風満帆だったが、出前先の問屋のあるじが急死する。
    幸庵を逆恨みした息子によって旬屋は風評被害に襲われる。思わぬ試練で、沈む幸庵を支えたのは助手おみかだった。
    二人の絆は深まり、やがてかけがえのない存在となっていく。
  • 大和奥鹿野藩藩主・立花丹後守達人は、二刀流大名の異名を持っている。一刀は剣で、柳生新陰流の遣い手。もう一刀はまさかの料理包丁で、魚を捌けば当代きっての腕前だ。異色の二刀流大名が振舞う料理は、諸藩でも大評判だった。
    月次御礼の日に相模小田原藩主より、以前贈った手捏ね寿司を祝いの席に届けてほしいと頼まれる。ところがそれに目をつけたのは、腹違いの兄・時敬――。自分を差し置いて藩主となった丹後を失脚させる好機だとついに動き出す!
    時敬が集めた刺客たちとの戦いが勃発!御家騒動は許婚の立子姫をも巻き込んでの乱戦に!
    藩の危機に覚悟を決めた丹後が見せた新たな二刀流の姿とは!?波乱の第二弾!
  •  ミステリ、ホラー、時代小説と様々なジャンルで執筆しつつ、私生活でも多趣味なクラニー先生。その一つが「乗り鉄」、つまりは鉄道を使っての独り旅です。青春18きっぷや大人の休日倶楽部パスを駆使し、数十年かけて2025年10月、ついに念願の全線完乗を達成! その記念として制作された本書には、地方の風景を眺めながら詠んだ俳句を多数収録。マラソン遠征記や鉄道旅行写真を織り交ぜつつ、読むだけで旅気分、ほっこり心が温まる内容となっています。電子オリジナル。

    ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう)
    1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)、第10回日本歴史時代作家協会賞文庫シリーズ賞(2021年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は230冊を超える。
  • 二代目千吉、上方へ!
    各地で出会う人と味。
    舌だめし旅の首尾は?

    大和梨川藩主の参勤交代に「料理指南役」として同行。
    行く先々で千吉を待つのは、初めての食材や名物料理。
    のどか屋への土産は……?

    *本書登場の小料理*
    「二種の揚げ茄子」
    ・細かい切込みを入れ、ふっくら揚げた茄子に天盛りのおろし生姜を添える。醤油は別皿で。
    ・赤味噌に味醂を加え、だし汁でのばしてよく練った田楽味噌を揚げ茄子にからめ、紅生姜の松葉切りを添える。

    のどか屋と縁の深い大和梨川藩主の筒堂出羽守良友が参勤交代で、国元へ帰るという。千吉はそれに同行。江戸から箱根を越え、上方に向かう道中での舌だめしでは忘れられない味の数々に出会う。上方の料理に加えて、東海道のうまいものづくしの旅。『料理早指南』のために帳面にも書き留めながら千吉の学びが続く。旅先では懐かしい人との再会も果たして…。
  • 495(税込)
    著者:
    倉阪鬼一郎
    レーベル: ――

    女王の実在を疑うことは、砂上国では禁忌とされる。たとえだれも会ったことがなくても、女王が存在するからこそ、砂上国は存在している。それが暗黙の了解だった。砂上国では、言ってはならないことがある。考えてもいけないことがある。たとえば、こんなことだ。(本文より)
     死んだ都に砂まじりの寂しい風が吹く……。かつて栄えた国の終わり、世界の終焉を美しい文体で描いた幻想小説。電子オリジナル作品。

    ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう)
    1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)、第10回日本歴史時代作家協会賞文庫シリーズ賞(2021年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は230冊を超える。
  • 父の見世を受け継いだ医師が作る薬膳料理                          
    江戸の名店で花板をつとめた辰太郎。念願だった自分の見世「旬屋」を開く矢先に病で倒れ、この世を去ってしまう。
    本道の医師として活躍していた息子の幸庵は、無念のうちに亡くなった父の見世を継ぐ。
    旬の食材を生かした薬膳料理を始めると、父の常連客のおかげで盛況。
    元飛脚の弟の力を借りて患者のために出前を始めると、良縁がつながり――。
  • 大和奥鹿野藩藩主・立花丹後守達人は、齢二十八で柳生新陰流の凄腕剣士。
    だが彼に魚を捌かせたら家中で右に出る者はない。立花丹後は刀と包丁の二刀流大名なのだ。姿盛りの美しさは思わずため息がもれるほどで、料理も美味いと藩内外で評判が高い。
    一方、江戸市中で夜な夜な凶事が起きると聞き、丹後は藩士を夜廻りに出した。だがまた若い武士が一刀で斬られる。目的は何か⁈
    なんとしてでも下手人を捕らえるべく、道場仲間の火盗改方長官とともに、丹後も夜廻りに加わる。不気味な念仏と、闇夜に響く面妖な笑い。そこにはおぞましき謀が隠されていた――。
    二刀流大名は町の安寧を取り戻せるか!?気迫る戦いと美味しい料理に魅了される時代小説!
  • 半鐘が鳴る。火事だ!
    お助け屋台の粥が、人と人の心をつなぐ。

    またしても襲いきた災禍…。
    のどか屋に集まる人びとは炊き出しに、人探しに奔走。
    助け合い、励まし合って、人情の町、江戸は負けず!

    日の本のほうぼうで仏像を盗み出した悪党を捕らえるため黒四組の面々が活躍。はたして、みごと一件落者となるか……。
    そして、程なく小石川から上がった火の手は日本橋から江戸橋へと帯となって広がっているという。命からがら逃げ出してきた者は、一夜の宿を求めて横山町にもやってきた。のどか屋では千吉を中心に炊き出しの屋台で人々に粥を振る舞うことに……。

    ――本書登場の小料理――
    「鰹の手捏ね寿司膳」
     鰹を醤油2、味醂1の割合のタレに漬ける。
     程よく漬け込んだら、半量の鰹は身を崩さないように酢飯に混ぜ込み、残りを酢飯の上に並べ、青紫蘇、千切りにした生姜、炒った白胡麻などの薬味と合わせて食す。
  • 冷泉為長は京の名家の血筋を引く、やんごとなきお公家さま。
    はからずも北町奉行所隠密廻り春田猪之助の同心長屋の店子となり、猪之助の手下をつとめることになった為長。
    だが、猪之助らとともに男児誘拐事件を解決してかわら版に乗ったうえに、みずから主演の芝居に仕立てて大当たりしたため、江戸じゅうの評判に。
    老中に認められ、悪の跳梁を食い止める関所として励むよう命じられた為長。その名は悪しき者を闇にて成敗する公家隠密として町のうわさになっていく。
    そんなある日、賊に襲われて落命した兄の敵を討ってほしいと、死んだ旗本の妹がやってきた。すでに賊の正体を突き止めていた為長らは、咎人成敗に乗り出すが…。書下ろし第二弾!
  • 猫はのどか屋の守り神。
    代替わりが続いても、猫縁者の輪は繋がる!

    今夏も千客万来ののどか屋。
    やって来た泊まりの客は、上方訛りの二人組。
    もしや影御用が探している「助け金騙し」の悪党か?

    のどか屋は一に料理屋、二に旅籠、三に猫屋と言われるほど、初代ののどかから、猫を欠かしたことは一度もない。しかも、もらうと「福が来る」と言われる福猫だ。猫縁者は次々に広がり、のどか屋には今日も人情が溢れている。しかし、そんななか、災害に乗じて善意の者から「助け金」を騙し取る輩が出現。大おかみのおちよと二代目千吉の勘ばたらきが冴える!

    《本書登場の小料理・茄子のはさみ揚げ》
    鶏のひき肉にみじん切りの葱と生姜をまぜ、塩胡椒、醤油、味醂、胡麻油、溶き玉子を加えてよく練りタネに。
    茄子はがくを落とし、縦に二つに切ってタネをはさみ、片栗粉をふってからりと揚げる。
    盛り付けたら、彩りに紅生姜を添える。
  •  旅か所用か、目的はわからない。とにかく、夢のどこかに必ずあの灰色の橋が現れる。その理由はまったく判然としなかった。橋の向こう側にだれかがいるような気もした。顔のわからないものが、人とも断定できないものが橋の向こう側で待ち受けている。そんな気がしてならなかった。(「灰色の橋」より)
     幻想ホラー、ミステリ、ハートウォーミングな物語まで。鉄道にまつわる十篇を収録した、すべて書き下ろしの短篇小説集。電子オリジナル作品。

    第一話 青々から
    第二話 灰色の橋
    第三話 Ωの幻影
    第四話 いつか聞いた汽笛
    第五話 茶畑に死す
    第六話 最後の駅
    第七話 矢印の果て
    第八話 2号車4D席
    第九話 馬橋駅前 
    第十話 山寺まで

    ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう)
    1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)、第10回日本歴史時代作家協会賞文庫シリーズ賞(2021年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は230冊を超える。
  • せがれを偲ぶ職人が注文する料理は……
    おきくと幸太郎の夫婦が営む「きく屋」は、大川端にある名店で、今は亡き大切な人との「おもいで料理」も評判だ。
    月一の講で訪れていた升屋の隠居・喜三郎からおもいで料理の依頼人がいると聞く。
    それは、きく屋にも蒸籠を納める職人の治平で、せがれの信平が好物だった炊き込みご飯を注文する。
    その仔細を聞くと……。感涙必至、江戸人情物語!
  • 舞台は、多摩川沿いのランニングコース。毎年ここで、100キロを走るウルトラマラソンが開催される。主人公の24歳の女性・稲垣真鈴(いながき・まりん)は、母親とともに50キロコースに挑戦することになった。亡くなった父親が果たせなかった10回目のウルトラマラソン完走を、二人合わせて達成するため。そして、10回目の完走者に贈られる、多摩川ブルーの永久ゼッケンを、心の中で手にするために。 一方、千々和純一(ちぢわ・じゅんいち)はかつて日本のトップ長距離ランナーだったが、故障によってスランプになり、目標を見失いかけていた。しかし、このウルトラマラソンに参加することで、走る喜びを取り戻そうとしていた……。
      そんな真鈴と純一の出会いを軸に、さまざまな事情を抱えながら、大会に参加するランナーたちの姿をえがく群像劇。ランナーの数だけ、ドラマがある!  爽やかな感動を呼ぶマラソン小説。

    ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう)
    1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)、第10回日本歴史時代作家協会賞文庫シリーズ賞(2021年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は230冊を超える。
  • 藩主からの白羽の矢。
    二代目に任されたのは、将棋の「勝負めし」だ!

    将棋の対局の場に選ばれたのどか屋に現れた棋士は、髷を「桃割れ」に結った十四の娘。
    いまひとつの対局は盲目の棋士とだという……。

    のどか屋に大和梨川藩主筒堂出羽守が持ち込んだ話は「将棋の戦い」。勝てば御城将棋に臨めるという。藩主が白羽の矢を立てたのは将棋の名手、兵頭三之助。一戦目の対局の場として、のどか屋が選ばれた。勝負めしを供するのは二代目千吉。中食と八つどきの甘いものを膳立てするという大役だ。そして対局の日、現れたのは桃割れの髷にきれいな簪を挿した娘だった……。

    ~本書登場の小料理~
    鰤の照り焼き
    酒2、味醂5、醤油4に白身魚の骨を加え、あくを取りながら煮つめてこしたたれを作る。
    ぶりの切り身に塩をふり、約30分ほどおく。
    塩を洗い流し、水気を拭いて皮目に切り込みを入れ、酒でのばしたたれをつけて焼く。
  • もと町同心の優之進と愛妻おはるが営む料理屋「晴や」。職人衆から老舗のご隠居など常連客で連日にぎわい、秋に生まれた愛娘おるみのお食い初めの日も無事に迎えていた。そんな折、店の前で行倒れを助けることに。上州から出てきたばかりだという若者の身の上話を聞いた優之進とおはるは、一肌脱ぐのだが――。江戸の季節の味と市井の人情をあたたかに描く、好評シリーズ第三弾。
  • ひょんなことから、北町奉行所隠密廻り春田猪之助の同心長屋に転がりこむことになった男。なりは烏帽子に狩衣、面妖な京言葉を使い、学もあるが、なによりも剣は凄腕。
    じつはこの男、かの冷泉家の血筋を引く、やんごとなきお公家さま・冷泉為長だった。
    名家とはいえその傍流。生来のあぶれ者の為長は、風の吹くまま江戸に流れてきたという。隠密同心の店子となった為長はみずから公家隠密と名乗り、猪之助の手下をつとめることになった。
     そんな折、巷では男児が攫われる事件が頻発。その中の一人が骸となって発見される。咎人を捕縛すべく動きだす猪之助と為長だが、彼らが目をつけたのは誰もが知る超有名人だった…。新シリーズ第一弾。
  • 信平は初陣の薬売り。
    亡父への想いを胸に江戸の街を行く。

    信平の父は時化にのまれ、江戸を見ることなく逝った。
    信平を見守るのは父の親友。
    懸命に薬売りに励むが、折しも捕物騒ぎが勃発!

    日の本じゅう、津々浦々を旅する薬売りが久々にのどか屋に現れた。時を同じくして、黒四組が探索しているのは「上方訛り」の京から下ってきた悪党だという。なりは越中の薬売りだが、中身は上方からきた悪党どもを探し出すことはできるのか。「おいらたちの真似をするとは、許せねえっちゃ」と気概を示す越中の薬売りたちは果たして手柄を立てることができるか――。

    *本書登場の小料理
    「焼き茄子」
    焼きたての茄子は水につけないで皮をむく。
    熱いので、指のほうを水につけて、手際よく。
    むけたら、へたを切り落とし、箸で四つに割く。
    それを器に盛り、だしが二、濃口醤油が一の割り醤油をかける。
    おろし生姜を添え、糸がきの鰹節をふわりと載せれば出来上がり。
  • 料理人の腕くらべ再び。
    二十年前には父時吉が、こたびは二代目千吉が。

    江戸で指折の名店、三役格の旬屋のあるじ幾松と競う千吉。
    腕くらべの結末は?
    さらに幾松からの思いがけぬ申し出を受けた千吉は…。

    かつて江戸の料理人による腕くらべがあった。通人の遊びとして年に一度行われていた。料理人を二人呼び、どちらの料理が勝るか判じて勝ったほうにほうびを与えるという通人らしい遊びだ。その後、料理人の数を増やし大がかりな腕くらべが……。もう二十年前の話だ。これに父の時吉が出て勝った。そして今、二代目の千吉に白羽の矢が立てられて……。

    《本書登場の小料理》
    ・大根餅
    大根おろしに細かく刻んだ干し海老を加え、片栗粉と塩を入れて火にかけ、粘り気が出るまで練る。これを広げ、こんがり焼き上がったら、食べやすい大きさに切り、醤油で食す。
    (一口大に分けてもよい)
  • 南町奉行所与力・月崎陽之進と、その盟友である火盗改方長官・長谷川平次。二人はいずれ劣らぬ剣の達人で、相手が悪であればその職掌を超えて成敗するという裏の顔を持っている。
    南新堀と日本橋通一丁目の大店が、立て続けに押し込みに遭った。いずれも大名家を得意先とし、多額の金を貸していた商家だった。
    事件の探索に乗り出した南町奉行所は、陽之進とその配下の働きによって網を絞り、ついに下総黒池藩という一万石の大名に目星をつける。
    動かぬ証をつかみ、黒池藩主の討伐に乗り出した剣豪与力と鬼長官。だが、そんな彼らを待っていたのは、逆悪非道の藩主との血で血を洗う死闘だった。好評時代シリーズ、第二弾。
  • きく屋の思い出料理は、大切な人との味と時間が蘇る
    おかみのおきくと料理人の幸太郎の夫婦が営む料理屋「きく屋」。
    二人の子宝に恵まれたが、病で立て続けに亡くしてしまう。
    子をしのぶおかみの姿を見た常連は、きく屋だけの料理を出してはと提案する。
    それは、亡き大切な人との味を再現する「おもひで料理」だ。
    食すと、不思議なことに味だけでなく、大切な人と過ごした時間が蘇ったように感じー。
  • もと町同心の優之進と愛妻のおはるが「晴や」を開店して初めて迎える夏。二度、子どもを流産しているおはるのお腹には、待望のややこが宿っていた。江戸の季節の味と市井の人々の人情に心あたたまる、好評シリーズ第二弾!
  • 中山道の奈良井宿から十二歳の梅次郎が一人、江戸へ料理の修業に!

    料理自慢の老舗旅籠の主が中風で倒れ厨には立てない。
    跡取り息子は父から料理を習いはじめたばかり。
    このままでは店が潰れてしまう。

    中山道で江戸から三十四番目の宿場が奈良井宿だ。京からでも三十番目になる。宿場町の外れに料理自慢の老舗旅籠「美杉屋」があるが、主が中風で倒れ厨には立てなくなってしまった。跡取り息子の梅次郎はまだ十二歳、料理を教えはじめたばかりだった。このままでは美杉屋の味が消えてしまう。そんな折、「のどか屋」の常連で幕府の御用を務める「黒四組」の面々がやって来て…。

    *本書登場の小料理*
    ~新生姜と枝豆のかき揚げ~
    新生姜は皮つきのまません切りにし、枝豆は固めに茹でておく。
    揚げるときにも火が入るから固めでよくなる。
    浅いおたまですくったものを鍋肌に沿わせるように入れる。
    固まって浮いてから少しだけ揚げる。
    出して油を切る。
  •  おまえはすっかり味を占めたようだった。もっとたくさん殺したい、と瞳を輝かせて言う。同じやり方で殺せる。お客さんを疲れさせて、眠ったあとに呪文を吹きこむ。死ね、死ねと繰り返す。そうすれば、いくらでも人を殺せる。破滅に追いこむことができる。おまえはすぐにでも次の「殺人」を犯したいと望んでいた。(本文より)
     呪術的な仕掛けが随所にある特殊なマンション。そこのオーナーである男は、「死」に憧れを持つ高級娼婦ナナと運命的な出会いを果たす。二人は古い書物に載っていた秘法を使い、次々と住居人を殺害してゆく。最初は遠隔で呪いを念じるだけだったが、やがてエスカレートしていき……。戦慄の大量殺人劇が展開する長篇ホラー・サスペンス小説。電子オリジナル作品。

    ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう)
    1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。
  • 助太刀に名乗り出た剣士たち。その気配に疑念を抱き……
    江戸にある料理屋「わん市」。中食が終わり二幕目に入ると常連客が集まってくる。
    その中の一人、戯作者が持ってきたかわら版によると物騒なことに辻斬りが起きたという。
    手がかりなく難儀している御用組に助太刀したいと剣士が現れる。夜廻りの最中、再び犠牲者が。
    先に駆けつけていた剣士に疑念を抱いた御用組の千之助が、正体を探ってみると……。
  • 月崎陽之進、南町奉行所与力。柳生新陰流免許皆伝だが、流派には収まらぬ剣の達人で、みずからの名から採った陽月流の遣い手だ。
    盟友である火盗改方長官・長谷川平次とともに日頃から竹刀を合わせ、研鑽を積むのは芳野東斎が主を務める自彊館道場だった。
    そんな自彊館を突然悲劇が襲った。東斎が凶刃に斃れたのだ。楓川の河岸近くで道場主を襲ったのは二人組の卑劣な辻斬りだった。
    咎人を探る陽之進と平次は、わずかな手がかりをもとに網を絞り、美濃白旗藩にたどり着く。
    だが、相手は一万石の小藩とはいえ大名、町方では手の出せない相手だった。
    鬼長官・平次と手を組んだ剣豪与力・陽之進は、師の敵を討つべく身分を隠し、影成敗に挑むが……。
  • 人の情けの花が咲き、不思議な縁えにしで結ばれるのどか屋は心ほっこり。

    火事で落命した父の敵討ちをしようと火消しになった双子の兄弟が、大火で親と
    はぐれた双子の姉妹が手伝うのどか屋で出会い……。

    のどか屋のおかみは十数年前、大火のなか、蔵のかげで泣いている双子の赤子あかごを見つけた。赤子は江美えみと戸美とみと名付け、有徳うとくの人、井筒いづつ屋にあずけられた。その十数年後、縁のあるのどか屋を手伝うことに。ここで新たなる縁が結ばれた。双子の姉妹を見初みそめたのは、双子の火消し兄弟。兄は竜太りゅうたで弟が卯之吉うのきち。二人の父はかつて火事にて落命。その敵討ちを志したというのである。

    *焼き牡蠣飯かきめし*
    牡蠣は大根おろしをからめて生臭さを取り、鍋に油を敷いて牡蠣を焼き、酒1、味醂2、濃口醤油1、一味唐辛子少々を加えた焼きだれを加えるのが骨法。
    ほかほかのご飯に焼き牡蠣を載せ、焼きだれをかけて葱と針柚子を散らす。
    (本書より)
  • 武士を捨て料理人となった時吉と女房おちよの店「のどか屋」に、顔に火傷の跡が残る若い男が何度も訪れ、弟子にしてほしいと頼む。先頃の火事で料理人の父と母を亡くし、店も失ったという。時吉の料理の師であり、女房おちよの父である長吉のすすめもあって、若者は一からやりなおす覚悟でまず「初心の屋台」を引いて街で修業することになったのだが、そこで事件が……。
  • もと町同心だった優之進は、妻のおはると料理屋を開いた。日本橋と京橋の間、大鋸町の裏通り。柑子色ののれんが目印だ。有能な同心だった優之進だが、仕事のいざこざで起こった不幸な出来事から、町人として生きていくことを決心したのだ。かつての上役、職人衆から老舗のご隠居まで、常連客も増えて――。江戸の季節の料理と人情にほっこりするシリーズ第一弾!
  • 料理の修行中に死んだ兄の遺志を継いで六年、故郷の潮来で見世を!

    潮来自慢の飯屋はここよ
    酒も肴も江戸仕込み
    田楽蒲焼き豆腐飯、蕎麦水団汁に餡巻きよ
    兄にゆかりの益吉屋

    潮来から料理修業のため江戸に来た益吉が病のため二十一の若さで亡くなり、その遺志を継いで出てきた弟の寅吉が六年の修業を終え、これから故郷に戻って見世を開こうとしている。寅吉が修行中の浅草長吉屋の長吉は、六年前に益吉の骨壺を届けられなかった悔い故、潮来まで同行するという。さらにはのどか屋の千吉に、一緒に行って見世びらきまで助けてやれというのだった。

    *秋鯖の味噌煮(本書より)
    ――まずは切り身に塩を振ってから霜降りにしてやることだ。さらに生姜を加えて煮ると、青魚の臭みが抜けて、ちょうどいい塩梅になる。もう一つの勘どころは、煮汁に味噌を入れるのではなく、練り味噌を別につくってから加えることだ。
  • 日本橋南の松川町に二軒の見世がある。兄が仕切る駕籠屋と弟が商う飯屋の名はどちらも「江戸屋」。弟の飯屋は旨い料理が評判を呼び、人々が情に厚い町をこしらえていた。
    江戸の火事場に面妖な火消しが現れた。その半纏の背に記されているのは『獄』。江戸の火消しの組には使われていない文字だった。しかも彼らが現れた火事場は火勢が増し、どうやら火消しと見せかけて火付けを行っているものと思われた。
    剣豪同心・月崎陽之進と鬼与力・長谷川平次は探索に乗り出し、渋谷村を縄張りとする「こ」組の不審な動きをつかむ。さらにその背後には、邪悪な本尊を祀る地獄の寺の存在が……。
    好評書下ろし時代小説、シリーズ第四弾。
  • 川開きをむかえ、にぎわう江戸。おちさと竜之進夫婦が営む「えん屋」が見世びらきすることになった。円い器で料理を供す「わん屋」の姉妹店で、椀や盆など円い器だけを全て三十八文で売る見世だ。その準備のさなか、里親探しの刷物を配る僧を見かける。易者でもある竜之進は妙な気配を感じ、占ってみると……。書き下ろし江戸人情物語。
  • 770(税込)
    著者:
    倉阪鬼一郎
    レーベル: ――

     もはや戦後ではない、そんな言葉がささやかれるようになった昭和三十五年。だが鳥澤渡の戦後はまだ終わっていなかった。彼は無念の死を遂げた父の仇を討つため、薔薇が咲き誇る壮大な館へやって来た。ここの主人は戦時中は海軍大佐で、かぎりなく妄想に近い人体兵器を発案し、渡の父をはじめ多くの兵士を死に至らしめたのだ。いよいよ、始まる。美しいピアノの調べに乗って、復讐劇の幕はいま開いた。渡は胸の高鳴りを覚えた……。
     幻想的な筆致で描く長篇ミステリ小説。電子オリジナル作品。

    ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう)
    1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。
  • のどか屋と長吉屋の春夏秋冬の小料理が遂に早指南本となって。

    あれも駄目これも駄目の天保の改革の締め付けの下、せめて家では名店の味を!
    改革で廃業の人情本作者がのどか屋で見つけたのは?

    早指南本『料理春秋』の準備が順調に進むなか、暗い顔をした総髪の客がのどか屋に入ってきた。人気人情本作者の吉岡春宵だ。これまではよかったが、天保の改革が春宵を襲った。人情本などまかりならぬと、百敲の刑を受けた。春宵は筆を折り、身投げの下見で大川端へ……。のどか屋の常連たちが、同じくお咎めを受けて噺家から屋台の蕎麦屋になった元松のことを話して…。

    *秋刀魚のおろし煮(本書より)*
    揚げたての秋刀魚を大根おろしで煮るとおいしい。からりと揚げた秋刀魚を、だし汁と味醂や醤油を加え、ひと煮立ち。そこへ大根おろしを加え、またひと煮立ちしたところで火から下ろし、青葱を加えて皿に盛る。
  • 忍びが牙を抜かれた文政の世に、伊賀の山中に、わらべの頃から人体兵器として養成する裏伊賀の集団があった。十五の若者・鬼市は、決死の思いで抜け忍となり江戸に出る。執拗な追っ手に追われ、鬼市は隠密廻り同心・城田新兵衛に出会い、その腕を見込まれ、同心屋敷にかくまわれた。はじめて人の優しさに触れた鬼市。(『八丁堀の忍』)
    義賊として生きようとしていた裏伊賀の若者が、江戸の闇を守る。活劇と人情の忍び物語。

    『八丁堀の忍』『八丁堀の忍(二) 大川端の死闘』『八丁堀の忍(三) 遥かなる故郷』『八丁堀の忍(四) 隻腕の抜け忍』『八丁堀の忍(五) 討伐隊、動く』『八丁堀の忍(六) 死闘、裏伊賀』 全6冊合本版
  • 元武士で刀を包丁に持ち替えた料理人時吉と恋女房おちよの店「のどか屋」に、常連の客、隠密「黒四組」組頭の安東満三郎が顔を出した。ある“やんごとなき御方”がお忍びで食した「のどか屋」の料理をもう一度味わいたいが外に出られない。出張料理をしてほしいというのである。その後、立派な駕籠で向かった先は、なんと江戸城であった。はたしてこの出張、吉と出るか凶と出るか。
  • 庄内藩に寝耳に水の命。
    疲弊した川越へ国替え。三方領地替えを覆せ!

    三代目を待つのどか屋にみちのく訛りの訳あり客。
    百姓と雖も二君に仕えず!
    越訴衆の江戸での秘策に、のどか屋の常連客らも……。

    旅籠付き小料理のどか屋ではこの秋にやや子が生まれる。三代目を心待ちにしているのどか屋に、なにやら訳ありの、みちのく訛りの客が来た。庄内藩の百姓衆という。庄内藩には寝耳に水の沙汰が下されていた。裕福な庄内から疲弊した川越国替えだ。非道なる三方領地替えを沙汰止みに! 百姓と雖も二君に仕えずと、越訴衆は庄内から全国へ、そして江戸へ……。

    *本書に登場する小料理*
    ・小鯵南蛮漬 ・枝豆海老かき揚げ ・穴子八幡巻き
    ・揚げ出し豆腐の梅肉かけ ・めで鯛づくし
    ・焼き茄子の煮浸し ・金平豆腐
    ・野菜の焼き浸し ・八杯豆腐 ・甘藷飯
  • 冬の江戸の町に強風が吹き荒れるなか、神田三河町の茶漬屋から上がった火の手は、元武家で刀を包丁に持ち替えた料理人時吉の「のどか屋」にまで迫ってきた。師匠の娘おちよと客を一足先に逃がした時吉は、猛烈な火勢と煙のなか、風上に向かって走りだしたのだか……。喧騒のなか、どこからか赤子の鳴き声が聞こえてきた。しかし、火はもうすぐそこまで迫っている……。
  • 江戸は南伝馬町近くにある二軒の見世。兄が仕切る駕籠屋と弟が商う飯屋の名はどちらも「江戸屋」で、ことに「人情めし屋」と呼ばれる飯屋は旨い料理が評判を呼んでいた。
    辻斬りに殺された駕籠屋の巳之助らの年忌も明け、晴れて祝言を挙げることになった為吉とおすみ。「江戸屋」は、めでたい話に浮かれる日々だった。
    だが一方で、剣豪同心・月崎陽之進と鬼与力・長谷川平次の周辺では、不穏な事件が続いていた。
    町中の剣術道場が立て続けに狙われ、幾人もの死人が出たのだ。
    陽之進らの探索によって目星がついた下手人は「破邪顕正流」と名乗る旗本の三男坊たち。
    剣豪同心らはねぐらを突き止め乗り込むが、敵は邪悪な剣を操る曲者で…。シリーズ第三弾。
  • 新年の江戸。料理屋わん屋に集う常連たちは、平穏な日々が続くようにと願いを込めて、開運市を開くことにした。並ぶのは、災いから逃れた縁起物や神官が祈りを捧げた器だ。準備の最中、同じように縁起物を売る旅籠の噂が聞こえてきた。気になり覗いてみるが、とくに変わったところはないようだ。しかし、その正体を探ると……。料理人・役人・職人が織りなす人情物語。新章スタート!
  • 泪寿司を支えていた職人、寿一が急死した。大黒柱を失い味を落とした上に、火付けに遭って見世が燃えてしまう。気落ちを隠せない主の小太郎だが、稲荷寿司の屋台で再出発を志すことに。見世は寿一の息子で大工をしながら手伝っていた寿助が引き継ぐのだが――。幾多の苦難を力を合わせて乗り越え、たくましく生き抜く江戸の庶民の姿を描く好評シリーズ第四弾。
  • 刀を包丁に持ち替えた元武家の料理人時吉の「のどか屋」に天下一品の豆腐を卸している相模屋の主が病に倒れた。このままでは裏長屋の小さな豆腐屋の絶品な味がとだえてしまう。時吉と常連客たち、長屋の住人が起死回生の策で立ち上がった(表題作の『結び豆腐』)。他に『思い出の一皿』『蛍火の道』『「う」はうまいものの「う」』を収録。時吉の小料理が人々の心をほっこり温める。
  • 元は武家だが、わけあって刀を捨て、包丁に持ち替えた時吉の「のどか屋」に難題が持ちこまれた。婚礼の寸前に花嫁が不治の病に倒れたが祝言は挙げたいと願う二人のために両家の親たちは「いつの日か、あの世でも来世でもいい、どこかで二人がめぐり合い、今度こそ倖せになれるような、そんな思いのこもった“倖せの一膳”をつくってほしい」というのだ。
  • 大火を生きのびた赤子、双子の江美と戸美が、悪党退治の大手柄!

    二人あわせて「江戸」となる江美と戸美は、のどか屋はじめ三軒の旅籠のかけもち手伝いに。
    折しも上方から偽薬の悪党らが来て……!

    岩本町で焼け出された先の大火のとき、のどか屋の時吉とおちよは一石橋の蔵のかげで泣いている双子の赤子を見つけた。見拾てはおけないから、保護して江美と戸美と名づけた。赤子は有徳の人、井筒屋の善兵衛にあずけられ、十三年が経った。双子の娘は、のどか屋はじめ三軒の旅籠をかけもちの手伝いに入って……。折しも上方から偽薬の悪党らが江戸にやってきたのである。

    *本書に登場する小料理*
    ・海老と小柱のかき揚げ ・玉子粥 ・あさり玉子丼 ・常節の松笠煮
    ・白魚の筏焼き ・高野豆腐の揚げ煮 ・ 鰹の焼き霜づくり
    ・蛸と大豆のやわらか煮 ・胡瓜と竹輪の梅酢和え
  • トライアスロンには2つある。1つは有名な「鉄人レース」で、水泳3・8㎞、自転車180㎞、走りがマラソンと同じ42・195㎞のもの。これは「人間の限界」への挑戦で、過酷さと崇高さを極める。一方、トライアスロンのオリンピック公式競技は水泳1・5㎞、自転車40㎞、走り10㎞だ。だが、もっと短い距離(水泳750m、自転車20㎞、走り5㎞とかそれ以下)の大会も多数存在し、じつはオリンピック距離でも、体にあまりダメージが残らない。46歳まで運動経験皆無、52歳までカナヅチだった著者による、最底辺からの体験的入門書。
  • 〈巡礼者〉の背中がしだいに大きくなっていく。ショウに気づいていないのか、振り向く気配はない。白い衣装の裾が風に揺れる。少しだけ不自然に、揺れる。あれが〈流刑者〉なら殺して食べればいい。どうせ〈流刑者〉は舌を抜かれている。何も語ることはない。ちょうど母の干し肉もなくなった。母を殺した理由はない。ナンブでは何の理由もなく人が死に、殺される。ただそれだけのことだ。(「最終結晶体」より)
     怪奇・ホラーの名手が贈る電子オリジナル作品。「異形コレクション」収録作を中心に、競作集や雑誌発表作など21本を収録した短篇集。

    *一
    *四
    *腐
    *牛男
    *常世舟
    *它川から
    *死の仮面
    *分析不能
    *黒月物語
    *聖者の眼
    *ある帰郷
    *夢淡き、酒
    *影踏み遊び
    *蝋燭と砂丘
    *最終結晶体
    *最後の一冊
    *額縁の中の男
    *夜のトンネル
    *赤い灯りのバス
    *一年後、砂浜にて
    *イグザム・ロッジの夜

    ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう)
    1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。
  • わたしはもはや武士ではありません。思うところあって刀を捨て、包丁を選びました。刀は人を殺めます。包丁も生あるものを切りますが、正しく成仏させれば、一皿一皿、一椀一椀の料理に変わります。その味が食べていただいた方の気持ちをほぐし、素材は生まれ変わって血となり肉となります。そして、ときにはそれが、人生の一椀になったりもするのです。
  • 子どもをさらい、非情な鍛錬をして人体兵器に変えていく裏伊賀の隠れ砦から、命からがら脱出した鬼市。八丁堀同心一家の城田家の温かさに救われ、「八丁堀の忍」となった。裏伊賀のかしら・高尾の南の非道ぶりに憤った城田新兵衛は、裏伊賀討伐隊を組織し、裏伊賀に向かった。鬼市と同じく抜け忍の風、花が先陣を切る。最後の死闘の火ぶたが切られた。堅牢な要塞から、高尾の南を引きずり出したものの、底知れぬ妖術が討伐隊を苦しめる。はたして、鬼市たちは、裏伊賀を壊滅し、本願を果たせるのか? そして、鬼市や花は、親きょうだいを見つけだすことができるのか!? 若き忍たちの激闘を描く物語、堂々の完結。
  •  今日、目覚めたとき、雨が降っていたら、死ぬ。日が沈むまでに、死ぬ。わたしはそう心に決めていた。終わりの日はまだ長い。暮れるまでにはたっぷりと時間がある。逝くには早すぎる。それに、この雨の森は暗すぎる。何の色もない。ほぼ同じ速度で、だれもいない道をわたしは歩いた。わたしはこうべを巡らし、森のほうを見た。その中から声が響いたような気がした。あの声だ。「アナタハ、ダレデスカ?」……。
     美しい文体と世界観で構成された幻想小説であり、かつて私家版として販売された幻の作品が電子書籍となって復刊!

    ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう)
    1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。
  • 「紀伊玉浦の特産品を活かして 銘菓をつくってくれ」それが、はつねやの音松に課せられた使命だった。藩主から下った最初の材は干し柿。試行錯誤を重ね、これで氷室の柿が尽きるという最後の一つを使った柿羊羹の 出来栄えやいかに。そして半年の紀州滞在中、音松はいくつの菓子を仕上げるのか。さらに藩名にちなんだ「玉の浦」は銘菓と相成るのか。
  • 江戸は南伝馬町近くに二軒の見世がある。兄が仕切る駕籠屋と弟が商う飯屋の名はどちらも「江戸屋」。ことに「人情めし屋」と呼ばれる飯屋は旨い料理が評判を呼び、集まる人々が、にぎやかでほんのりと情に厚い町をこしらえていた。
    ある夜、駕籠屋の宝仙寺駕籠が何者かに盗まれた。しかも、その駕籠は本郷の銘茶問屋・駿河屋のあるじのかどわかしに使われていた。
    「江戸屋」の難に、南町奉行所隠密廻り同心・月崎陽之進と火盗改与力・長谷川平次が乗り出す。
    賊の名は火花の龍平一味。京大坂を荒らし回っていた剣呑なやつららしい。
    駿河屋に届いた文に従い、火龍を追う陽之進らだが、敵の用心棒は妖剣の遣い手で…。シリーズ第二弾。
  • 日本各地の異変・凶事を治める諸国悪党取締出役という役目を任ぜられた将軍の御落胤・飛川角之進の活躍を描く、書下し時代小説。
    旗本の次男として育てられ、将棋は負け無し、剣は免許皆伝、そして見世を出すくらいに料理が得意な飛川角之進。
    じつは彼は家斉の御落胤。 その出自もあり、各地で起こる異変や悪に対応するため、将軍家斉に諸国悪党取締出役を任ぜられる。
    北陸での変事に対処し、もどってきたところ、「信州・飛騨の山中に不穏な影あり」との託宣が出たため、赴くことになった。
  • 『豆腐百珍』の後追いで早指南本を出そうと版元がのどか屋へ……。

    刀を包丁に持ち替えたとき時吉が禄を食んだ大和梨川藩の若き藩主が初めて江戸へ。
    折しも「ご案内の辰」なる賊による拐かしが続出し……。

    のどか屋の時吉がかつて禄を食んでいた大和梨川藩の殿さまが初めて江戸へ。先々代の殿の病床に「江戸の味」を届けに行った縁もあり、新任の殿さまは興味津々。早速、お忍びで、のどか屋へ……。折しも江戸では「ご案内の辰」 なる賊が身代金目当てに大店の隠居を拐かすべく、いいところへ御案内しますと駕籠をすすめて……。江戸見物に出かけた、お忍びの殿さまが狙われた。

    本書に登場する小料理
    ・鯖と椎茸の挟み焼 ・牡蠣大根鍋 ・鯛の塩釜 ・蓮根の甘酢漬け
    ・だし巻き玉子 ・牡蠣飯 ・生麩の煮物 ・煮奴 ・蛸飯
    ・餡かけ揚げ蕎麦 ・里芋の田楽 ・焼き柿 ・甘藷飴煮
  • 淵上道庵は、なみだ通りの面々も日頃から世話になる名医だ。文政八年、狂言「東海道四谷怪談」が評判を呼んだ夏が過ぎる頃、江戸にはやり病の疱瘡が拡がり始めていた。命にかかわる恐ろしい病で、なみだ通りの屋台にも疱瘡除けの赤いものが飾られることに。道庵は息子とともに人助けに奔走するのだが……。江戸の市井の人々を温かく描く好評シリーズ第三弾!

  • 24時間マラソンが舞台。レースが進むにつれ、明らかになる選手の真実の姿、コースに現れる謎の影など、怪しい空気が漂い……


    一昼夜走る過酷なレース。コースに現れたのは……
    24時間で、走った距離を競う耐久マラソンレースは過酷なもの。参加ランナー達は、それぞれの覚悟や想いを抱きスタートしていった。コースとなる公園には、出るという噂があり、真夜中になる頃、怪しさが漂いはじめる。そこに現れたのは、もう二度と会えないと思っていた人だった……。本格ランナーの著者が描く、不思議で切ない感動ストーリー。

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