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『アレクサンドル・デュマ、新着を除く、雑誌を除く、分冊版を除く(文芸・小説、実用)』の電子書籍一覧

1 ~60件目/全76件

  • アレクサンドル・デュマは『パンフィル船長の冒険』という子供向けの動物小説の外見を装った奇想天外な空想小説を世に出した。一八三〇年代のパリの演劇から美術、グルメまでの流行を背景にして読者を楽しませるばかりか、猿、熊、カエル、猫、犬といった動物を登場させ、パンフィル船長という破天荒な人物の冒険を語るのである。この希代の冒険家はマルセイユからアフリカ、果てはアメリカ大陸のセントローレンス川からフィラデルフィアにまで進出し、奴隷商人になり、最後にはどうやら架空国家投資詐欺事件を起こすらしい。パリの画家のアパルトマンと世界を股にかけるパンフィル船長の息もつかせぬ二重の物語をどうかご堪能ください。





    French Translation
    Alexandre Dumas a fait ses débuts brillants en 1829 avec Henri III et sa cour, enchaînant les succès théâtraux avec Antony, La Tour de Nesle, Kean, Caligula, et Mademoiselle de Belle-Isle. Ce n'est qu'après 1839, avec le roman historique La Comtesse de Salisbury et Édouard III, qu'il a fait ses débuts dans le monde du roman, où il captiverait plus tard le monde entier avec Les Trois Mousquetaires et Le Comte de Monte-Cristo. C'est durant cette période, alors qu'il commençait à s'aventurer dans le genre romanesque, que Dumas publia Les Aventures du Capitaine Pamphile, un roman fantaisiste excentrique déguisé en histoire animalière pour enfants. Ce récit, qui divertit les lecteurs en les plongeant dans les tendances du Paris des années 1830, de la scène théâtrale à l'art et à la gastronomie, met en scène des animaux tels que des singes, des ours, des grenouilles, des chats et des chiens, et raconte les aventures d'un personnage extravagant, le Capitaine Pamphile. Cet aventurier hors pair voyage de Marseille à l'Afrique, et même jusqu'au fleuve Saint-Laurent en Amérique et à Philadelphie, devenant marchand d'esclaves, et finissant apparemment par orchestrer une escroquerie à l'investissement dans un État fictif. Nous vous invitons à savourer cette double narration haletante, qui se déroule entre l'appartement d'un peintre parisien et les pérégrinations mondiales du Capitaine Pamphile.



    English Translation
    "Othon the Archer," a short story by Alexandre Dumas, was serialized in the French daily newspaper Le Siècle from its inaugural issue on December 25, 1838, until January 24 of the following year. Published as a standalone book in 1840, the work is a fantastic tale set in the Holy Roman Empire, skillfully weaving in an anecdote from the First Crusade. At its core, however, the story can be considered a companion piece to Dumas's first major historical novel, The Countess of Salisbury and Edward III (translated into Japanese by the author of the original text, published by Digital Estate in 2025). "Othon the Archer" is a short story rich with historical context and vibrant imagination.
    The narrative follows the protagonist, Othon, who returns from the Crusades to face challenges and adventures in his hometown. Through his journey, the story vividly depicts the social conditions, religious beliefs, and nuanced human relationships of the era. The addition of fantastical elements blends historical fact with fiction, inviting readers into a timeless world of storytelling.
  • エドゥアールは法律の勉強のかたわら友人たちや恋人マリーと遊興生活にふけっている。ある日、オペラ座舞踏会でドミノ仮面をつけた謎の女性に待ち伏せされる。その女とはフェンシングの達人で馬を乗りこなすアマゾネスのような女エルミニーだった。エドゥアールは五階の建物の向い合う二つの窓の間に三メートルの板を渡して命がけの夜ばいを強いられた。エドゥアールはいったいどうなるのだろうか。一八四五年に出版されたアレクサンドル・デュマの珠玉の短編。
  • アレクサンドル・デュマの短編小説『弓使いオトン』は、フランスの日刊紙『ル・シエクル』(Le Siècle)に連載され、一八三八年十二月二十五日の創刊号から翌年一月二十四日まで掲載されました。その後、一八四〇年に単行本として出版されたこの作品は、神聖ローマ帝国時代のドイツを舞台に、第一回十字軍の逸話を巧みに絡めた幻想小説の体裁をとっています。しかし、その本質は、デュマの最初の歴史小説の大著『ソールズベリー伯爵夫人とエドワード三世 上下二巻』(拙訳による二〇二五年、デジタルエステイト社刊)の拾遺物語とも言うべき、深い歴史的背景と豊かな想像力に満ちた短編小説です。物語はイングランド国王エドワード三世に従軍し、カンブレーの戦いから帰還したホンブルク伯爵カールが、友人のルートヴィヒ・フォン・ゴーデスベルクと再会する。ルートヴィヒはカールに、もはや息子も妻もいないと告げる。子は逃走し、妻は修道院に閉じこめられる。これはすべて誤解によるものだった。さて、物語は予想外の展開となる。
  • 1,155(税込) 2026/7/20(月)23:59まで

    密輸船の乗組員となったダンテスは、モンテ゠クリスト島に上陸し、ファリア神父の言葉どおり莫大な財宝を発見する。それから9年後、「モンテ゠クリスト伯」を名乗る富豪が、イタリア旅行中の若い二人のフランス貴族に接触し、次々と寛大な申し出をするが……。復讐の序章となる「ローマ編」。
  • 『ソールズベリー伯爵夫人とエドワード三世』上下2巻、は『三銃士』や『ホロスコープ』という歴史小説を書いて世界文学史上に金字塔を建てたアレクサンドル・デュマが1836年から新聞連載小説として世に出した最初の歴史小説である。時は1337年、ロンドンのウェストミンスター宮殿での宴会における「サギの誓い」と言われるロベール・ダルトワの挑発で始まった。イングランド国王エドワード3世がフランス王の正当継承権を賭けてフランス王国へ挑戦するところから英仏百年戦争は開始された。ウォルター・スコットに触発され、フランスに歴史小説を誕生させようと意欲満々の若きデュマの精力みなぎる作品となった。ソールズベリー伯爵夫人はエドワード三世の横恋慕で悲劇の最後を遂げるが、ガーター勲章のエピソードで英国史に残った。この小説はエドワードとソールズベリー伯爵夫人アリックスの悲恋の物語と1377年に没するまでエドワード3世が執念を燃やした王位継承戦争の年代記と言うべきものである。
  • 『ソールズベリー伯爵夫人とエドワード三世』上下2巻、は『三銃士』や『ホロスコープ』という歴史小説を書いて世界文学史上に金字塔を建てたアレクサンドル・デュマが1836年から新聞連載小説として世に出した最初の歴史小説である。時は1337年、ロンドンのウェストミンスター宮殿での宴会における「サギの誓い」と言われるロベール・ダルトワの挑発で始まった。イングランド国王エドワード3世がフランス王の正当継承権を賭けてフランス王国へ挑戦するところから英仏百年戦争は開始された。ウォルター・スコットに触発され、フランスに歴史小説を誕生させようと意欲満々の若きデュマの精力みなぎる作品となった。ソールズベリー伯爵夫人はエドワード三世の横恋慕で悲劇の最後を遂げるが、ガーター勲章のエピソードで英国史に残った。この小説はエドワードとソールズベリー伯爵夫人アリックスの悲恋の物語と1377年に没するまでエドワード3世が執念を燃やした王位継承戦争の年代記と言うべきものである。
  • 1,078(税込) 2026/7/20(月)23:59まで

    将来を嘱望された若き船乗りエドモン・ダンテスは、嫉妬した同僚に陥れられて、海に浮かぶおぞましい監獄で14年もの獄中生活を送ることに。絶望の中、他の囚人が壁を削る音に気づいた彼は……。息をつかせぬ展開と冒険、劇画風で情感豊かな描写。フランスの文豪デュマの心躍る代表作を、鮮烈な新訳で。各巻には作家や作品の周辺情報などを紹介する「読書ガイド」を収録。(全6巻)
  • ルイズ(ラ・ヴァリエール嬢)とルイ14世との恋は熱烈さを増し、嫉妬に燃えるアンリエットと、マリー・テレーズに泣きつかれた太后は、ルイズを厳しくとがめる。泣きぬれるルイズがラウルのことを考えていると勘違いした王は嫉妬に狂って邪険に当たった。傷心のルイズは修道院に入ろうと宮廷を脱走する。だが、ダルタニャンの奔走でルイはルイズの愛を確信し、彼女を連れて宮廷へ戻る。二人は王の臣下サン・テーニャンの部屋を抜ける秘密の通路を使って会うようになる。アンリエットはラウルをロンドンから呼び戻し、真実を教える。ルイズの不実に怒りと悲しみを覚えたラウルはサン・テーニャンに決闘を挑む。そのときアトスが現れ、息子の婚約者を奪ったことについてルイを公然と糾弾したため、ルイはダルタニャンにアトスの逮捕を命じる。ダルタニャンは大胆にも王の行動に誤りがあることを指摘し、旧友の特赦を得る。この騒ぎで決闘問題は立ち消えとなり、アトスは隠居を決める。
  • イタリアに限らず、世界中でガリバルディの名前のついた通りや公園などがいたるところにある。それほどガリバルディは世界中で慕われた人物である。アレクサンドル・デュマのガリバルディに関する本は本書『ガリバルディ回想録』と『ガリバルディ千人隊』の二作品ある。『ガリバルディ回想録』はまさしくガリバルディ の正伝となっていて、ガリバルディが一八〇七年七月二十二日にニースで生まれてから一八四九年六月三十日までの記録である。我々はこの『ガリバルディ回想録』を日本語で出版することで満足するが、その理由は、第二巻『ガリバルディ千人隊』は一八六〇年の第二次イタリア独立戦争当初の一年間弱だけだからである。この貴重なガリバルディ伝を日本語にすることでガリバルディ理解が深まることを期待しています。
  • ダルタニャンとアトスはバスチーユの典獄ベーズモーの食卓でアラミスと顔を合わせた。アラミスにはフーケと画策する企てがあった。実はルイ14世には双子の弟フィリップがいて、身分を隠して育てられ、現在はバスチーユで最上の待遇の囚人となっていた。アラミスはフィリップと接触して真実を知らせ、王位簒奪を決意させる。見返りとしてアラミスが徂うのは枢機卿、さらに法王の地位であった。フーケはアラミスの助言を受けて、王の名誉をたたえる大規模な祭典を催す。アラミスは何も知らないポルトスの協力を得て、まんまと身柄すり替えに成功し、ルイをバスチーユに閉じ込める。だがアラミスはフーケに真実を明かすという大きな過ちを犯した。フーケは王の誘拐を知ると、王から感謝されることを期待してバスチーユに急行し、ルイを解放した。アラミスはポルトスを連れてすぐに逃走した。ダルタニャンは、フィリップを捕え、その顔を鉄仮面で隠して王に似ていることを他人に悟られぬようにし、そのままサンド・マルグリット島の要塞に生涯閉じ込めておくようにと命じられ、忠実に任務を遂行した。
  • ラウルは、ルイズからルイを全身全霊で愛していると告白され、限りなく傷つき、速やかに自殺できる機会を求めて、ボーフォール公のアフリカ遠征に加わる。アトスは別れの挨拶に来た息子を見て、ふたたび会えることはないだろうと理解した。ルイはダルタニャンにフーケを捕えさせ、実権は完全にコルベールの手に渡った。ルイはまたダルタニャンに、ベル・イール・アン・メールの接収を命じた。アラミスとポルトスが要塞に立てこもっていることを知ったダルタニャンは、ルイの意向に反して二人を逃がしてやる計画を立てる。最後には二人の特赦を得ることができたが、激戦でポルトスは死に、アラミスはバイヨンヌに逃亡した。アトスはアフリカで息子が死んだことを知ると、もはやそれ以上生き長らえることができなかった。4年後、アラメダ公爵となったアラミスは、スペインとフランスの友好に尽力しダルタニャンとの再会を果たした。ダルタニャンは、ついにフランス元帥の指揮杖を与えられる。彼はオランダ軍との戦いで数多くの勝利を収め、ルイに無敵王の名を贈った。だがついに最期は訪れる。ダルタニャンは戦場で敵の銃弾に胸を撃たれ、百合の花の刺繍のある元帥杖を手に、アトス、ポルトス、アラミスに呼びかけながら、倒れたのであった。
  • 自責に苛まれる復讐者ダンテス。ただ絶望だけがこの物語に残されるのか……。かつて船乗りだった男の、長い長い復讐の旅が終わる!
  • 幸福になれるのかと自問する、復讐者ダンテス。怨敵を襲う不幸の数々。放たれる弾丸の行方はいかに……。物語はいよいよ佳境へ!
  • 舞台はパリへ。美しい謎のギリシャ人女性は誰なのか。カヴァルカンティとは――華やかな社交界を背景に巧妙に仕掛けられる復讐の罠。
  • 王弟妃アンリエットの輝かしい知性と美貌とは、宮廷に混乱を引きおこした。ギーシュ伯爵は彼女に心をよせていたが、新たにルイ14世までもが心を奪われてしまう。アンリエットはそのカモフラージュとして侍女のルイズを使うようにと進言する。ルイはルイズが彼への激しい恋心を吐露するのをたまたま耳にしてしまい、ルイズと恋愛関係に落ちてしまう。王は邪魔なラウルをチャールズの元に派遣した。王宮ではカルタ会、バレエの催し、フォンテーヌブローでの饗宴、王弟妃の夜会など次々に催される行事のさいに、恋のさや当て、嫉妬、確執、陰謀などが渦巻き、恋の一大ページェントが繰り広げられる。
  • 国庫に金のないルイは、マザランの片腕だったコルベールを重用する。彼はマザランの地位を継ぐべき財務卿フーケの追い落としにかかる。ルイは、ダルタニャンを呼び寄せて王に再び仕えるように命じ、銃士隊長に任命する。そしてフーケのベル・イール・アン・メール偵察に送りだした。そのころ、イギリスからチャールズ2世の妹アンリエットが王弟妃として迎えられる話がすすむ。だが王弟の寵臣ギーズ伯爵はアンリエットに懸想していた。イギリスの使者バッキンガム公爵も同様だった。このことを知ったラウル(ブラジュロンヌ子爵)はギーズに助言する。ラウルの父親アトスは息子とアンリエットの次女ルイーズとの結婚許可をルイに申し出るが、ルイはアトスの意向を知ってこれを拒んだ。王弟の成婚は無事に挙行された。ルイ14世の治世の幕開きを描く一大ロマン。
  • 前巻より10年後、物語は第3部「ブラジュロンヌ子爵」に進展する。輩下のモンク将軍に王位を追われたイギリス国王チャールズ2世はフランスに亡命し、従弟ルイ14世に王位復帰を懇願した。だが、実権を握るマザラン枢機官はこれを妨害する。ダルタニャンは王の銃士隊副隊長を辞職して反発し、チャールズを救うため英国へ向かう。ニューカッスルでモンクを誘拐する計画だった。一方、ラ・フェール伯爵としてブラジュロンヌに住むアトスもふとした機縁でチャールズに会い、その復位に力を貸す決心をして、ニューカッスルに急行する。モンクの居城に軍資金が眠っていることをチャールズ1世から知らされていたからだ。二人はうまく立ち回りチャールズは復位を果たす。その頃、マザランが亡くなった。
  • 姦計により逮捕されたダンテス。誰が味方で誰が敵か。脱獄し巨万の富を得、モンテ・クリスト伯となった彼の未曽有の復讐が始まる!
  • 漆黒の瞳と髪の船乗りダンテス。美しいメルセデスと婚約し幸福絶頂の彼を嫉妬の刃と運命の残酷が襲う。世紀の傑作長編、待望の新訳!
  • 前巻より20年後。ルイ13世、リシュリュー枢機官はすでに去り、跡を継いだイタリア人のマザランが宰相の地位に着く。マザランは幼いルイ14世の摂政となった母后アンヌ・ドートリッシュの歓心を買い、権力の中枢を牛耳る。だが人心をつかみえず、旧来の貴族や民衆を巻き込んだフロンドの乱が起こり、マザラン派とフロンド派がしのぎを削る。ダルタニャンはマザランの意向を受け、もとの銃士に声をかける。だがポルトスを王党派に引き入れるもアトスとアラミスは反乱側につき、敵味方にわかれて抗争する運命に陥る……四銃士は奇しき運命に翻弄される。
  • チャールズ一世はついにクロムウェルの手に落ちる。ダルタニャンらは結束して国王奪還に奮闘するが、種々の画策も功を奏さず、モードントによって国王を処刑される。ダルタニャンはモードントに決闘を迫るが、果たせず、フランスへ帰国する決心を固める。だが執念深いモードントは4人の乗り込んだ「稲妻号」爆破を企む。危機一髪で難をのがれ、モードントの息の根を止めるアトス。帰国した銃士らはマザランによって再び危難に陥るが、知略によって逆にマザランを捕え、太后にも自分らの要求を受諾させる。フロンドの乱はついに収束にむかう。ダルタニャンは銃士隊長に昇格し、ポルトスは男爵に叙せられ、アトスはラウルをダルタニャンに託して自分の領地に戻り、アラミスは恋人のところへ帰った。再会がいつのことになるのかは誰も知らなかった。
  • かたやイングランドでは清教徒革命が起こり、国王を追い詰めていた。クロムウェルは国王チャールズ一世に対するフランスの意向をさぐるため、側近のモードントにマザラン宛の手紙を託した。モードントはミレディーの息子であった! 同じとき、ウィンター郷もチャールズ一世の手紙を携え、パリに亡命中のアンリエット英国王妃のもとを訪ねていた。ウィンター郷の依頼を受けたアトスとアラミスは王妃の願いを入れ、イングランドへ向かう。フランスは三十年戦争に勝つが、パリは再び騒乱のちまたとなり、ダルタニャンの活躍でマザランらもようやく救出される状況だった。ダルタニャンはイングランドでアトスらに敵として再会するが、謎の修道僧に命を狙われる。
  • プロテスタントの拠点ラ・ロシェルの攻囲戦に出陣したダルタニャンと三銃士は、イギリスの援軍を断ち、輝かしい武勲をたてる。いっぼう、ダルタニャンの行く手に神出鬼没する謎の美女ミレディーは、ルイ13世の王妃アンヌ・ドートリッシュの恋人、イギリスのバッキンガム公爵の暗殺を謀る。と同時に、宿敵ダルタニャンの生命をもつけ狙う。ミレディ-はリシュリュー枢機官と関係があるのか。──デュマの波瀾万丈の「三銃士」の部、完結。ダルタニャン物語は続編「二十年後」と「ブラジュロンヌ子爵」へ引き継がれる。
  • 17世紀初頭のころ、剣と恋と冒険を求めてガスコーニュの田舎からパリへ出て来たダルタニャンは、無双の剣士ポルトス、アラミス、アトスの三銃士と終生変わらぬ友情の契りを結ぶ。4人はルイ13世の親衛隊のために働き、王と敵対するリシュリュー枢機官麾下の護衛隊と渡り合う。陰謀と奸計、恋と野望に身を投じるダルタニャンは、ガスコーニュ魂を発揮して着々と運命をきりひらいていく──鈴木力衛氏の個人完訳による、デュマのロマン歴史小説の傑作。
  • 馬車が近づいてきた。サンタンドレ元帥とその娘、そしてギーズ公が乗った。
    ところで、魔女が暗殺されると予言したギーズ公、サンタンドレ元帥、コンデ王子という三人の登場人物の名前に、彼女が暗殺者になると予言したポルトロ・ド・メレ、ボービニー・ド・メジエール、モンテスキューという三人の登場人物の名前を集めてみよう。
    疑いもなく、天の摂理が警告の意味でこの六人を「赤馬」荘に集めたのだが、前者たちにとっても、また後者たちにとっても、いずれも無意味な警告であることは間違いなかった。
  • サッター大尉の蒸気水車で、おそらく世界の様相を一変させるであろう数個の金の粒が飛び散ってから三年が経過しました。カリフォルニアは今日、あらゆる国から二十万人の移民を受け入れ、世界で最も美しく最も大きな湾の近くの太平洋沿岸に、ロンドンやパリに対抗する役割を果たす運命にある都市を建設した。
    そうこうしている間に、スエズ鉄道のおかげ、ニカラグアの運河のおかげで、私たちは十年以内に、三カ月で世界一周ができることになる。友よ、それがカリフォルニアに関するこの本は絶対に印刷する価値があると私が信じている主たる理由です。
              アレクサンドル・ デュマ。
  • 落ちぶれ貴族のジャンヌ・ド・ラ・モット伯爵夫人は、ルイ16世の宮廷に出入りするという野望を胸に抱いていたが、ふとしたきっかけから王妃マリー=アントワネットと顔なじみになり、足がかりを得る。王妃のお気に入りの美女アンドレは、恩義を感じる海軍軍人シャルニー伯に恋心を覚えたが、シャルニー伯のお目当ては王妃だった。アンドレの兄フィリップも王妃に気があった。王妃は次々と画策される陰謀にまどわされる。王はあるとき王妃の行動を疑ったことを恥じ、お詫びに高価な首飾りを贈ろうとするが王妃は受け取らず、首飾りは宙に浮く。カリオストロ伯は陰謀を企む謎の人物だ。彼は王妃に関する醜聞を広めようと、王妃と瓜二つの容貌を持つ、オリヴァという無名の女を利用して、有名なサロンに行かせて錯乱を起こさせたり、オペラ座の舞踏会に行かせて、王妃としての品位を傷つけるように仕向けたりした。
  • 王からは金は出ず、王妃は首飾りを宝石商に返還するよう命じた。ジャンヌには別の計画があった。首飾りを返してもらったという宝石屋の書付を偽造し、さらに支払の約束をする王妃の書付を偽造し、首飾りを宝石商に返さなかった。カリオストロ伯は、ジャンヌの家の近くにオリヴァを住まわせ、ジャンヌの企てを密かに手伝った。ジャンヌの手引きで庭園を訪れたオリヴァは、口アンと密会を続け、ロアンはそれを王妃だと信じた。2人の姿を目撃したシャルニーも、女が王妃だと思い、王妃を非難した。王妃は再び、誰かの策謀を察知する。ジャンヌはすばやくオリヴアを逃がす。首飾りの代金支払日が過ぎ、王宮に赴いた宝石商は、王妃との激しい言葉の応酬ののち、互いに騙されていたこと、それぞれの書付の偽造に気づいた。王妃は口アンを引見して詰問し、ロアンをバスティーユに投獄した。王妃の前に引き立てられたジャンヌは、真実を述べることを拒んで、やはりバスティーユに送られた。公判ののち、ロアン枢機卿、カリオストロ伯、オリヴァは釈放された。唯一、罪を宣告されたジャンヌは、群集の面前で焼き印を押された。王妃はいまだに渦中にあって、疑いは払拭されなかった。王家に敵対する者は誰も、王妃の身の潔白を信じなかったのだ。
  • 王妃の醜聞は、王の耳にも入った。王妃は噂が偽りであることを証明するために王のもとヘジャンヌを連れて行く。舞踏会に行っていないと王妃は断言したが、目撃者の証言も多く、真相はわからない。だが王は、その夜は王妃の部屋で一緒にいたと明言して、王妃の潔白を証明する。宝石商が王宮に参上して、王が購入しようとした首飾りが売れたと報告した。謁見の場に同席していたジャンヌは、王妃がその首飾りを欲しがっていると直感で見抜いた。ジャンヌはそのことを、王妃の寵愛を得たいと望んでいた枢機卿口アンに告げた。ロアンが首飾りを購入して王妃に拝謁したことで、2人の間の敵対関係は終りになった。だが、そこにカリオストロ伯が登場し、ロアンへの古い貸し金の返済を迫った。ロアンは窮した。陰謀劇の裏には、人心掌握に優れ、根っからの野心家ジャンヌの姿があった。
  • 『三銃士』、『モンテ・クリスト伯』、『アンリ三世とその宮廷』など、フランスを代表する大作家アレクサンドル・デュマのイタリア三部作最終巻ナポリ編『コリコロ』の全訳上巻である。『コリコロ』は、『スペロナーレ』(シチリア)と『キャプテン・アレーナ』(エオリア諸島とカラブリア)を時系列的に継承しながら、当時ロンドンとパリに次ぐヨーロッパで三番目の大都市であったナポリで『旅の印象』を締めくくった。全体が四十八章という三部作の中でも最大のボリュームで、この翻訳も上下二巻で、これは下巻完結編である。
  • あらすじ
    桃山時代の大阪。豊臣秀吉は大阪城を築城した。淀川に浮かぶ大阪城、その郭の一角に男子禁制の姫櫓があった。
    第一幕
    大阪城下、森之宮神社近くにある西蔵の居酒屋の内部。人夫たちが淀川から上がる奇怪な水死体の噂をしているなか、大阪に出てきたばかりの若武者立原日之介が親友の住吉時之介に宛てた手紙を書いている。人夫たちが時之介を孤児呼ばわりしたことに腹をたてた日之介が、彼らと一戦交えているところに偶然来た大野治長が助太刀して両者を引き分ける。
    第二幕
    関白殿下の入城にあたり、城下でその準備が行われている最中、またもや二人の土左衛門が打ち上げられた。淀君は城下にいた陰陽師を呼んで占いをさせると、太政大臣の丸川安之丞の三日後の死を予言する。時之介には日之介がその土左衛門の一人だと言う。さらに、淀君には日之介を殺させた犯人だと暴露する。日之介が血で真犯人の名を書いた書付は時之介に渡した。それを脅しのタネに、治長は太政大臣になって淀君と二人で天下を治める野心を実現したいのだ。
    第三幕
     第一景
    大阪城は開門の時刻を迎えてもまだ閉じたままである。そこに侍を従えた治長が登場して丸川安之丞の身柄を拘束する命令書を読み上げる。潔く縄につく丸山の高潔さに打たれる治長が今度は捕縛される番であった。
     第二景
    治長が牢屋に縛られている。勝利を味わうために淀君が見にくる。治長は淀君に最後に昔話を聞くことを所望する。秘密の話をした治長は牢屋を出て関白の次の位にまで上り詰めることに成功する。
    第四幕
    時之介に固執する淀君に対して、治長は最後の賭けに出る。姫櫓で関白の目を盗んで逢い引きをしてくれれば、手紙を返して淀君の不安のタネを取り除こうと約束する。淀君は手下に命じて忍び込んでくる男を殺せと命じる。一方、治長は淀君の失脚を望んで前川に命じて姫櫓にいるすべてのものの逮捕を命じる。
    第五幕
    姫櫓で淀君は逢引に来る者の殺害を命じていると、その治長が入り口ではなく窓から侵入してきた。治長が淀君に時之介が自分たちの子どもであることを告げると淀君は狂乱する。
  • 『カリギュラ』はアレクサンドル・デュマが1837年にコメディー・フランセーズで初演したプロローグ付きの五幕韻文悲劇である。デュマは劇作家として一世を風靡したが、古代ローマの退廃とキリスト教の普及を対比した皇帝カリギュラを取り上げたのは当時、大きな反響を呼んだ。後にアルベール・カミュが同じ題材で書くことを思うと極めて先駆的な作品であったと思われる。
  • アレクサンドル・デュマは旅行案内本の作家でもあった。1841年に出版された『南フランス物語 フォンテーヌブローからマルセイユまで』は新しい旅行書を目指した作品の一つ。ローマ以上にローマの遺跡が残る南フランスを紹介する三十一章を含む旅行の印象シリーズの一冊である。歴史の蘊蓄から同時代の作家や画家、研究者などの逸話も満載の南仏紹介本である。
  • アレクサンドル・デュマの最も一般的な略歴は以下である。
    1802年フランスのヴィレール・コトレ生まれ。
    19世紀フランスを代表する作家の一人。幼少よりラテン語、古典文学を学び、17歳で『ハムレット』を観て劇作家を目指す。20歳でパリに出た後、『アンリ三世とその宮廷』、『クリスティーヌ』の大成功によって劇作家としての地位を得る。その後も数多くの劇作を発表し続けるが、フランス・ロマン派の影響を受け、徐々に歴史小説に移行する。1844年、「ル・シエークル」誌に連載された『三銃士』が爆発的な人気を得た他、『王妃の首飾り』、『黒いチューリップ』などの大作を世に送り出す一方で、革命に積極的に参加するなど当時のフランス国内に多くの影響を与えた。晩年はフランス、ベルギー、ドイツ、オーストリアなどを転々としながら創作活動を続け、1870年、ピュイの別荘にて死去。
    主な作品は、『三銃士』、『二十年後』、『モンテ・クリスト伯』、『王妃マルゴ』、『王妃の首飾り』、『黒いチューリップ』など多数。
    もちろん、フランス文学史がロマン主義を避けて通ることができないかぎり、デュマに触れないわけにはいかないが、ヴィクトル・ユゴー、アルフレッド・ド・ミュッセ、アルフレッド・ド・ウ゛ィニーなどと比較すると、デュマは明らかに挿話的な扱いしか受けないのが普通である。しかし、2002年11月、ついにアレクサンドル・デュマの亡骸が国葬としてパリのパンテオンに移され、国民作家の列に加わったのだ。
     一般に日本でのフランス・ロマン主義の研究は手薄だが、なかでもアレクサンドル・デュマについての研究は皆無に等しい。デュマと言えば『三銃士』や『モンテ・クリスト伯』といった大衆娯楽作品の印象が強く、また数知れない代作者を使ったという理由で悪名も高い。また、その作品の全体について正確な総数すらわからないほどのいわば濫作者であったからよけいに始末が悪いのかもしれない。いったいどれだけ作品を出版したのだろうか。
    カルマン・レヴィー出版社が1902年に出したアレクサンドル・デュマ作品総カタログによる作品分類は以下の如くであった。1)歴史小説および歴史研究128作品218冊。2)個人伝41作品、64冊。3)回想録、閑談9作品、11冊。4)少年少女物語5作品、6冊。5)旅行記18作品、35冊。6)戯曲66作品25冊。以上合計271作品、359冊(若干数の作品は重複の可能性がある)。シャルル・グリネルの『アレクサンドル・デュマとその作品』ではカルマン・レヴィー版全集で298作品142巻という数字を出している。Webサイトで検索すると688作品がリストされていて、270作品とか289作品とかをはるかに超えた多作家であることは間違いがない。ジャンルも小説、伝記、回想録、おとぎ話、旅行記そして戯曲と多彩である。

    ≪Elle me resistait, je l’ai assassinee!....≫
    「俺を拒んだ、だから殺したのだ!」
    有名なこの幕切れの台詞と共に、愛人アデルを殺した暗い目付きの主人公アントニーは、1831年以後しばらくの間フランスの若い世代を席巻した。1831年5月3日ポルト・サン・マルタン座で初演された『アントニー』は、当時の上演事情から見ると異例としか言いようのないほどの連続上演記録を作った。「このドラマはパリで連続131回上演された。内訳はポルト・サン・マルタン座で100回、オデオン座で30回、イタリアン座で1回である。そればかりか、またフランス中で巡回公演され、その年1831年は非難ごうごうであったが、1833年から1837年までは大成功を収めた。
    今日のわれわれから見るといささか大時代なこの姦通劇が、どのように着想され、どうしてこのような熱狂的な反響をもたらしたのであろうか。
  • 『三銃士』(ダルタニアン物語を含む)や『モンテ・クリスト伯』を始め『王妃マルゴ』、『モンソローの奥方』、『黒いチューリップ』などの小説で世界的な文学者となったアレクサンドル・デュマは、最初、劇作家としてデビューしたという事実は意外に知られていません。今回、デュマの劇作品の中でも傑作の呼び声が高い『ネールの塔』をお届けします。フランス王妃とビュリダンとの権力と知力の戦い、尊属殺人、嬰児殺し、近親相姦、恐るべき人倫の蹂躙を舞台にのせた作者の勇気と革命と戦争を通じて権力に潜む非人間性を知ったためにそうした表現を受け入れることができた観客を感じていただければ幸いです。
    ネールの塔にまつわる歴史は次のようなものでした。
    中世の物語、特にネールの塔の伝説的な物語は当時流行であった。史実では、女王マルグリット・ド・ブルゴーニュ(1290-1315)と義妹のブランシュは、それぞれフィリップ・ドルネとゴーティエ・ルネという兄弟を愛人にし、モービュィッソンの修道院で逢い引きをしていた。1314年、四人は密告されてルイ強情王と呼ばれたLouis Xの命令で全員逮捕された。一人の若者は尋問によって自白(しかし、裁判の一切が秘密であったために、すべて憶測の域を出ない)し、拷問の果てに死んだ。1315年4月のことであった。1322年、女王は、伝説の語るところでは、1315年4月30日王の命令によりシャトー・ガイヤールで絞殺されて死んだ。ブランシュは1322年解き放たれ、僧籍に入り、モービュイッソンの修道院に赴いて翌年そこで死んだ。この姦通を手引きした端役たちは死刑か、または逃亡した。さらに二番目の義妹ジャンヌは一旦告発されたが、身の潔白を証明することに成功した。これがこの事件にたった2頁しか割いていない同時代人のド・ナソジの『年代記』の継承者が教えてくれるすべてである。ネールの塔がフィリップ美男王の嫁たちの放蕩三昧(ほうとうざんまい)の本山であり、一夜限りの愛人の死体を翌朝セーヌ川に投げ落とさせたという、これといった根拠もない一つの伝説が生まれたのはかなり古いことである。これらの情夫のうちビュリダンなる人物が問題である。事実、ビュリダンという人物はどこにも見当たらないうえに、さらにもっと可能性が薄いのはパリ大学の総長であった哲学者ジャン・ビュリダン(1290-1358頃)がマルグリット・ド・ブルゴーニュの愛人であったということである。様々な伝説がジャンヌ・ド・ブルゴーニュあるいはマルグリット・ド・ブルゴーニュとの関係を彼に負わせ、その二人のどちらかが(ヴィヨンが書いているように)彼を袋に入れてセーヌ川に投げ入れ、そのために死んだかどうかは様々な異本がある。ブランドームはその『艶婦列伝』のなかで有罪の女王のことには触れることなく、ネールの塔における王家の血みどろの乱痴気騒ぎの伝統について言及している。
     これを題材にしてフレデリック・ガイヤルデという若者が脚本を書きました。着想はよかったが、劇場に上げるまでではなかった原案をロマン主義演劇の傑作に仕上げたのがアレクサンドル・デュマでした。熱狂をもって受け入れられた『ネールの塔』はその後、著作権を巡るガイヤルデによる執拗な訴訟が作者2人の死後まで続く因縁の作品でもあったのです。『ネールの塔』に付けた解説では、この問題を詳細に説明しています。お楽しみ下さい。
  • 『三銃士』、『モンテ・クリスト伯』、『アンリ三世とその宮廷』など、フランスを代表する大作家アレクサンドル・デュマのイタリア三部作最終巻ナポリ編『コリコロ』の全訳上巻である。『コリコロ』は、『スペロナーレ』(シチリア)と『キャプテン・アレーナ』(エオリア諸島とカラブリア)を時系列的に継承しながら、当時ロンドンとパリに次ぐヨーロッパで三番目の大都市であったナポリで『旅の印象』を締めくくった。全体が四十八章という三部作の中でも最大のボリュームで、この翻訳も上下二巻の上巻にあたる。
  • 『二月二十四日』はアレクサンドル・デュマが1850年にゲテ・リリック劇場で上演した「1幕ドラマ」である。デュマは100作を超える台本のうち、この劇についてだけ、極めて例外的に「Z・ヴェルナーによるドイツの戯曲から模倣」という断り書きをつけている。フリードリヒ・ルートヴィヒ・ザカリアス・ヴェルナー(1768 – 1823)は、ドイツの詩人であり、劇作家、説教者でもあった。物語は、一九世紀初頭の極寒のスイスの山の宿である。多額の借金で訴追された宿屋の主人クンツと妻ガートルードは、翌朝、刑務所に収監される最後の夜を過ごしている。時は二月二十三日の深夜、明日は運命の二月二十四日である。その時、長い間帰っていなかったこの土地の出身の若者カールが一晩泊めてほしいと入ってくる。薪もない宿は自分たちの寝室の間仕切りしかない小部屋を提供することにした。クンツは金だけ取ろうと小部屋に忍び込むが、若者に騒がれて短刀で殺してしまう。パスポートを確かめると逐電した自分たちの息子だとわかる。カミュの『誤解』への影響もあると言われる戯曲の初訳である。デュマはヴェルナーの『二月二十四日』の舞台になったスイスのシュヴァルトバッハの宿屋にみずから行った。『スイス旅行記』の中から「ゲンミ山」を収録したのはそのためである。
  • ルイ15世の宰相、ブルボン公の愛妾ド・プリー侯爵夫人は、リシュリュー公の愛人でもある。二人の恋人は双方の合意によってのみ関係の解消をする取り決めをしているが、リシュリュー公はガベル=イル嬢に、侯爵夫人はその婚約者ラウル・ドービニーに恋したため約束が反故になった。リシュリューは若い男性に挑戦して、出逢った女性を24時間以内に陥落させると賭けをした。通りがかったのが偶然にもバスティーユ牢獄に囚われている父と兄の釈放の嘆願を侯爵夫人に願うベル=イル嬢だった。(第一幕)。嫉妬した侯爵夫人は、公爵が24時間以内にベル=イル嬢に合わせないように、バスティーユの長官に依頼してベル=イル嬢を父にあわせる段取りをしてパリに出かけさせる。リシュリュー公爵は秘密の扉からベル=イル嬢のいるはずの部屋に入って首尾よくものにしたと証明した。(第二幕)。翌朝、婚約者のドービニーがベル=イル嬢に説明を求めるが、彼女は口外しない誓いを破れないため、公爵に嘘だと白状するように求めるが、公爵はベル=イル嬢と夜を過ごしたことを確信しており、婚約者は彼女の裏切りを信じて絶望する。(第三幕)。ドービニーはリシュリューと決闘を挑むが止められ、やむなくトランプで勝敗を決する。ドービニーが負けて8時間後に自殺することになる。おりしも内閣が瓦解してブルボン公が拘束され、プリ侯爵夫人も蟄居、リシュリュー公爵も逮捕となる。リシュリュー公爵はようやく侯爵夫人に騙されたことに気づく。(第四幕)。最後に連行されたパリから早馬で駆け戻った公爵が現れてすべての誤解が解けて和解になる。(第五幕)
  • アレクサンドル・デュマの『キーンまたは狂気と天才』(1836年初演)の翻訳。サルトルが翻案した『キーン』(1953年初演)はすでに翻訳があるが、原作のデュマ版はこれが初訳である。当時のフランスのロマン派演劇の俳優フレデリック・ルメートルがイギリスの伝説的名優キーンの1833年の死にさいしてキーン自身を演じたいと願い、デュマが完成したのが本作品。イギリス皇太子の友人でデンマーク大使夫人を愛するキーン。舞台上でロミオとジュリエットを演じていたキーンは、伯爵の桟敷にいるエレナとプリンスの姿を認め、財産目当てで女優志願のアンナとの強制結婚を目論む悪徳貴族ロード・ミーウィルを罵倒しながら、舞台上で気絶する。さて、キーンの最後はどうなるだろうか。
  • 一般に日本でのフランス・ロマン主義の研究は手薄だが、なかでもアレクサンドル・デュマについての研究は皆無に等しい。デュマと言えば『三銃士』や『モンテ・クリスト伯』といった大衆娯楽作品の印象が強く、また数知れない代作者を使ったという理由で悪名も高い。また、その作品の全体について正確な総数すらわからないほどのいわば濫作者であったからよけいに始末が悪いのかもしれない。いったいどれだけ作品を出版したのだろうか。
    カルマン・レヴィー出版社が1920年に出したアレクサンドル・デュマ作品総カタログによる作品分類は以下の如くであった。
    (1)歴史小説および歴史研究128作品218冊
    (2)小説、短編、個人伝 41作品、64冊
    (3)回想録、閑談九作品、11冊
    (4)少年少女物語五作品、6冊
    (5)旅行記十八作品、35冊
    (6)戯曲66作品25冊。以上合計271作品、359冊
    アレクサンドル・デュマ協会のウェブサイトでは325作品がリストされている。また、個人のデュマ愛好家が作っているサイトによれば、すべての作品を取り混ぜて688作品としている。
    「誰もが皆デュマの話は聞いたことがあるし、彼の作品の何冊かは読んだことはあるが、彼の才能の大きさを意識している人はごく少ない。『アンリ三世』から一夜明けた日の彼の栄光はたくさんの妬み屋のしつこい中傷をひき起した。彼らの言を信じれば、デュマは先人を剽窃し、代作者たちに自分の作品を書かせた無知無学の人間ということになるだろう」(フェルナンド・バッサン)
    「『アンリ3世とその宮廷』を研究した人間はデュマの公式が一挙に分かる。彼はまことに多様な戯曲を書く。ところが本質的なものは最初の戯曲『アンリ三世』にある。つまり、民衆的な登場人物、地方色、変化、アクション、情念があるのだ。」(イポリット・パリゴー)この戯曲は、デュマ最初の本格的な五幕散文ドラマであり、スタンダールの理想の実現でもあり、ヴィクトル・ユゴーの『エルナニ』に先立つこと1年、ロマン主義演劇の最初の勝利を獲得した記念碑的作品でもある。
    時は1578年7月20日のことである。フランス国王アンリ3世の母、フィレンツェから亡き国王アンリ2世に嫁いだカトリーヌ・ド・メディシスと占星術師ルッジェリは、アンリ3世の寵臣サン=メグランがギーズ公爵の夫人に恋い焦がれていることを利用して、サン=メグランとギーズ公爵の両方から気弱な国王への影響力をそごうと画策する。カトリックとユグノーの殺し合いの宗教戦争の只中で、後にアンリ4世になるナヴァール王アンリを加えて3アンリの戦いと言われる時代である。ルッジェリは眠り薬で眠らせたギーズ公爵夫人とサン=メグランを引きあわせて二人が両思いであることを悟らせる。
    新教徒に対抗するカトリック同盟の盟主に自らなって、次期国王の座も狙おうとするアンリ・ド・ギーズのカトリック同盟に盟主の任命という性急な要求に、ブロワの三部会まで待てと諭すアンリ三世。事態は切迫していると反論するギーズ公。甲冑で登場したギーズ公が弾丸が飛んで来ても正面で受けてみせようと豪語するのを、サン=メグランが吹き矢筒でボンボンを命中させる。怒りに燃える両者の間で決闘が決まる。
    怒りに任せたギーズ公爵は鉄の籠手で青癒ができるほど夫人の腕を締め上げ、無理強いにサン=メグラン伯爵をギーズの館におびき出す偽手紙を口述させる。
    一方、宮廷ではカトリック同盟の盟主の任命決議に入り、「余の権威において余自身を盟主と宣言する」と自ら盟主になることを宣言したアンリ3世。ギーズ公爵はカトリーヌ・ド・メディシスに何事か訴えようとするが、アンリは早く署名せよとダメ押しをする。第1の企みは失敗に終った、埋合せはつけてやる、憤怒のなかで署名するギーズ公の前で会議の閉会が告げられる。
    半信半疑でギーズ公爵夫人の元に忍んできたサン=メグラン伯爵は来ないようにと祈る夫人の声を手がかりに部屋までたどり着く。危機一髪で部屋から逃げ出したサン=メグランは待ち伏せした手のものに暗殺される。公爵が最後の台詞を吐く。「よし!さあ、家来の始末はつけた、今度は主人の番だ!」
    劇場が興奮のるつぼであった。臨席していたオルレアン公爵は名前も知らない自分の使用人が詩人として聖別されるのをきいたのである。こうしてアレクサンドル・デュマはフランス演劇史にみずからの名前を深く刻んだのである。
  • 陰謀によって結婚直前に牢獄に囚われの身となった青年エドモン.14年後脱獄した彼は,モンテ・クリスト伯となって,次々と復讐をとげていった….正義と愛にあふれる壮大なロマン.
  • 陰謀によって結婚直前に牢獄に囚われの身となった青年エドモン.14年後脱獄した彼は,モンテ・クリスト伯となって,次々と復讐をとげていった….正義と愛にあふれる壮大なロマン.
  • 陰謀によって結婚直前に牢獄に囚われの身となった青年エドモン.14年後脱獄した彼は,モンテ・クリスト伯となって,次々と復讐をとげていった….正義と愛にあふれる壮大なロマン.
  • 国王に忠誠を誓うフランスの若き騎士ダルタニャンは、策略をめぐらし、剣をふるって、枢機卿の陰謀にたちむかう。3人の騎士との厚い友情が生き生きと描かれたデュマの傑作。[解説 木坂涼]
  • 国王に忠誠を誓うフランスの若き騎士ダルタニャンは、策略をめぐらし、剣をふるって、枢機卿の陰謀にたちむかう。3人の騎士との厚い友情が生き生きと描かれたデュマの傑作。[解説 木坂涼]
  • 二百年の長い間、世界各国で圧倒的な人気をあつめてきた『巌窟王』の完訳。全7冊のうち第5冊。
  • 二百年の長い間、世界各国で圧倒的な人気をあつめてきた『巌窟王』の完訳。全7冊完結の最終巻。
  • 二百年の長い間、世界各国で圧倒的な人気をあつめてきた『巌窟王』の完訳。全7冊のうち第2冊。
  • 二百年の長い間、世界各国で圧倒的な人気をあつめてきた『巌窟王』の完訳。全7冊のうち第4冊。
  • 二百年の長い間、世界各国で圧倒的な人気をあつめてきた『巌窟王』の完訳。全7冊のうち第3冊。
  • 二百年の長い間、世界各国で圧倒的な人気をあつめてきた『巌窟王』の完訳。全7冊のうち第6冊。
  • 二百年の長い間、世界各国で圧倒的な人気をあつめてきた『巌窟王』の完訳。全7冊のうち第1冊。
  • 「女房を殺して、捕まえてもらいに来た」と市長宅に押しかけた男。その場に居合わせた作家デュマや市長たちは、男の自宅の血塗られた地下室を見に行くことに。男の自供の妥当性をめぐる議論は、いつしか各人が見聞きした奇怪な出来事を披露しあう夜へと発展する。本邦初訳!
  • 1,210(税込)
    著者:
    横山洋子
    著者:
    アレクサンドル・デュマ
    著者:
    岡田好惠
    イラスト:
    山田一喜
    レーベル: ――
    出版社: 学研

    銃士になることを夢見て、パリにやって来た、ダルタニャン。しかし、フランス王宮では、国王ルイ13世をおとしいれる陰謀が企てられていた……。最強の仲間・三銃士と共に、正義のための熱い戦いが始まる! さくさく読める世界名作シリーズ第22弾。
  • 1,210(税込)
    著者:
    アレクサンドル・デュマ
    著者:
    岡田好惠
    著者:
    横山洋子
    イラスト:
    オズノユミ
    レーベル: ――
    出版社: 学研

    船乗りのダンテスは友人に裏切られ、ろうやに閉じ込められてしまう。しかし14年後、決死の脱獄。財宝を手に入れ、正義と復讐のための冒険が始まるが……!? スリリングな展開の末に待つ、大きな感動。さくさく読める世界名作シリーズ第20弾。
  • 読み継がれるには訳がある! 今こそ読み直したい、本当に面白い名作が電子書籍で登場。

    枢機卿の陰謀に、あわや身の破滅かと思われた王妃の危機を、見事救ったダルタニャン。しかし、ほっとしたのも束の間、謎の妖女ミラディーが登場し、あらたな冒険の幕が切って落とされる。ダルタニャン、そしてアトス、ポルトス、アラミスの三銃士の運命やいかに――?! 義侠心と勇気に満ちた男たちが、フランス中を駆け巡る! 恋と活劇に彩られた、生き生きと躍動する物語の佳境。
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    時は17世紀のパリ。ルイ13世の治世。花の都で一旗あげようと、意気揚々と希望に燃えて上京してきた青年剣士ダルタニャン。3人の銃士、アトス、ポルトス、アラミスにひょんな行き違いから決闘を申し込まれるが……。固い友情で結ばれた4人の男が、悪玉リシュリユー枢機卿らの企みに挑む! 手に汗握る冒険活劇の名作を、躍動感溢れる名訳で贈る。
  • 836(税込)

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    ダルタニャンを逆恨みし、命をつけ狙う、妖女ミラディー。友人の危機に立ち上がるアトス、ポルトス、アラミスの三銃士だったが、敵は枢機卿と結託し、さらなる陰謀を企んでいた……。フランスとイギリスをまたにかけた攻防戦の中、明らかになるミラディーの本性、ダルタニャンの切ない恋の行方は?! 4人の快男児が織りなす、愛と友情のクライマックス!
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