『文芸・小説、メディアワークス文庫、セール・期間限定価格』の電子書籍一覧
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第6回カクヨムWeb小説コンテスト《恋愛部門》大賞受賞の溺愛ロマンス!
『拝啓 見知らぬ旦那様、8年間放置されていた名ばかりの妻ですもの、この機会にぜひ離婚に応じていただきます』
商才と武芸に秀でた、ガイハンダー帝国の子爵家令嬢バイレッタ。彼女には、8年間顔も合わせたことがない夫がいる。伯爵家嫡男で冷酷無比の美男と噂のアナルド中佐だ。
しかし終戦により夫が帰還。離婚を望むバイレッタに、アナルドは一ヶ月を期限としたとんでもない“賭け”を持ちかけてきて――。
周囲に『悪女』と濡れ衣を着せられてきたバイレッタと、今まで人を愛したことのなかった孤高のアナルド。二人の不器用なすれちがいの恋を描く溺愛ラブストーリー開幕!
◇◆登場人物◆◇
【バイレッタ】
商才に溢れ、武術も得意な才女だが、それを妬む周囲により『悪女』とあらぬ噂を立てられている。
16歳のときに父により無理やりアナルドと結婚させられてから8年、一度も夫の顔も見たことがなかった。
【アナルド】
スワンガン伯爵家の嫡男で、ガイハンダー帝国の陸軍騎兵連隊長。
冷酷な策士で、戦場の灰色狐の異名を持つ。
他人への興味が薄く、上司命令でバイレッタと結婚をしたはずだが……。 -
伝説は美しい月夜に甦る。それは絶望の果てからはじまる崩壊と再生の物語。
紅玉いづきデビュー15周年記念・3か月連続刊行【第1弾】
伝説は、夜の森と共に――。完全版が紡ぐ新しい始まり。
魔物のはびこる夜の森に、一人の少女が訪れる。額には「332」の焼き印、両手両足には外されることのない鎖。自らをミミズクと名乗る少女は、美しき魔物の王にその身を差し出す。願いはたった、一つだけ。「あたしのこと、食べてくれませんかぁ」
死にたがりやのミミズクと、人間嫌いの夜の王。全ての始まりは、美しい月夜だった。それは、絶望の果てからはじまる小さな少女の崩壊と再生の物語。
加筆修正の末、ある結末に辿り着いた外伝『鳥籠巫女と聖剣の騎士』を併録。
15年前、第13回電撃小説大賞《大賞》を受賞し、数多の少年少女と少女の心を持つ大人達の魂に触れた伝説の物語が、完全版で甦る。 -
彼女はクラスメイトで、聡明で、美人で、僕の恋人で――誘拐犯だった。
「君を世界で一番×してる。……嘘だけど」
クラスメイトの御園マユ。まず第一に、とてつもなく美人。他人を寄せつけない孤高の存在。そして、これが大事なんだけど……実は僕の恋人。
――そう、表向きは。
最近、小学生の誘拐事件が街を騒がせているらしい。
僕はずっと不思議なんだ。マユ……いや、まーちゃん。
君はなぜあの子たちを誘拐したんだろう。
すべての読者を騙し、慟哭と衝撃の真実を突きつけるミステリーが、完全版で蘇る。
【本編の前日譚にあたる、書き下ろし掌編も収録】 -
その夏、彼らは罪を背負い、ひとつの願いを叶える。青春を生き迷う、少年と少女の物語。
あの頃の僕らはまだたくさんの高いものに世界を囲まれて、息苦しさを覚えていた。自由に走り回っているようで、ふと気づくと自分がどこにも行けないような気がして焦り、苛立ち、空を仰いでいた。僕らが『魔女』に出会ったのは、そんなときだった。あれから数年、自殺した稲村が生き返った。思い返すのは、例の魔女のこと。あの場に居合わせた僕ら六人は、どうやら命を一つ分だけ貰っていたらしい。一度だけ復活できる。なら命一つ犠牲にして、僕らに何が成し遂げられるだろう。 -
神様にだって願いはある! フリーターの良彦が命じられたのは、神様たちの御用聞き(パシリ)だった!?
神様たちの御用を聞いて回る人間──“御用人”。ある日突然、フリーターの良彦は、狐神からその役目を命じられた。膝を壊して野球の道を諦め、おまけに就職先まで失った良彦は、古事記やら民話やらに登場する神々に振り回されることになり……!? 特殊能力もない、不思議な道具も持ってない、ごく普通の“人間”が神様にできること。それは果たして、助っ人なのかパシリなのか。けれどそこには、確かに神々の「秘めたる願い」があった。 -
この作品はフィクションであり、実在する作家・小説賞・団体とは一切関係ありません。
バカが全裸でやってくる。僕の夢は小説家だ。そのための努力もしてるし、誰よりもその思いは強い。しかし努力と環境では、才能は覆せない日々が続いていた。お話をつくることを覚えた子供の頃のあの日から、僕には小説しかなかった。けれど僕は天才じゃなかった。小説家になりたくて、でも夢が迷子になりそうで。苦悩する僕のもとにやってきたのは、全裸のバカだった――。大学の新歓コンパ。そこにバカが全裸でやってきた。そして、これが僕の夢を叶えるきっかけになった。こんなこと、誰が想像できた? 現実は、僕の夢である 『小説家』 が描く物語よりも、奇妙だった。 -
甲田学人が描く幻想奇譚短編連作集! そして、もう一つの『Missing』──。
「君の奥底に眠る『願望(のぞみ)』は───何だね?」 小学校の校庭に立つ大きな桜の木。この桜は子供を攫う。咲が子供の頃、目の前で親友が桜の花びらに沈み、消えた。風が薙ぎ、桜色のさざなみが立つ時、咲は悪寒とともに明確な危険を感じる。──桜の花びらは危険だ。そして、親友のことを想い続け、魔女と出会った彼女は、密かに願う。 これは、『Missing』シリーズの夜色(ヨルイロ)の外套(マント)を身に纏った魔人と、魔女・十叶詠子が紡ぐ物語。そして二人の出会いとは──。 甲田学人が放つ渾身の幻想奇譚短編連作集、メディアワークス文庫『 -怪- 』と連動し、待望の文庫化! -
どんな時も、君のために。
小さな離島に住む僕。車いすに乗る少女・マチ。僕とマチは不仲だ。いつからかそうなってしまった。そんな二人が、島に住む変わったおっさん(自称天才科学者)の発明したタイムマシン(死語)によって、時空を超えた。はじめは二人はどこにいるのかわからなかった。なぜなら、島の景観なんて、十年やそこらじゃあまり変わらないから。僕たちが 『過去』 に来たと分かったのは、自分の足で全力で向こうから走ってくる、『小さいマチ』 を見たからだ。僕は驚き、そして思いつく。やり直すことができると。ずっと後悔していたことを、この、過去という 『現在』 で。 -
残されたのはわずか15秒。その恋の行方は――? 紅玉いづきの傑作小説集。
紅玉いづきデビュー15周年記念・3ヶ月連続刊行【第3弾】
そこにはきっと、あなたを救う「ターン」がある。
「梶くんとは別れようと思う」学園祭の真っ最中、別れを告げようとしている橘ほたると、呼び出された梶くん。彼女と彼の視点が交差する恋の最後の15秒(「15秒のターン」)。
ソシャゲという名の虚無にお金も時間も全てを投じた、チョコとあめめ。1LDKアパートで築いた女二人の確かな絆(「戦場にも朝が来る」)。
大切なものを諦めて手放しそうになる時、自分史上最高の「ターン」を決める彼女達の鮮烈で切実な3編と、書き下ろし「この列車は楽園ゆき」「15年目の遠回り」2編収録。 -
僕の恋人は、自ら手を下さず150人以上を自殺へ導いた殺人犯でした――。
やがて150人以上の被害者を出し、日本中を震撼させる自殺教唆ゲーム『青い蝶』。
その主催者は誰からも好かれる女子高生・寄河景だった。
善良だったはずの彼女がいかにして化物へと姿を変えたのか――幼なじみの少年・宮嶺は、運命を狂わせた“最初の殺人”を回想し始める。
「世界が君を赦さなくても、僕だけは君の味方だから」
変わりゆく彼女に気づきながら、愛することをやめられかった彼が辿り着く地獄とは?
斜線堂有紀が、暴走する愛と連鎖する悲劇を描く衝撃作! -
これは『閃かない』ぼくと、『白桃姫』トウキの探偵物語だ。
ぼくの名前は花咲太郎。探偵だ。浮気調査依頼が大事件となる素晴らしい探偵事務所に務め、日々迷子犬を探す仕事に明け暮れている。 ……にもかかわらず、皆さんはぼくの職業が公になるやいなや、期待に目を輝かせて見つめてくる。刹那の閃きで事態を看破する名推理をして、最良の結末を提供してくれるのだろうと。 残念ながらぼくは犬猫専門で、そしてロリコンだ。最愛の美少女・トウキが隣で睨んできてゾクゾクした。悪寒はそれだけじゃない。眼前には、真っ赤に乾いた死体まである。……ぼくに過度な期待は謹んで欲しいんだけどな。これは、『閃かない探偵』ことぼくと、『白桃姫』ことトウキの探偵物語だ。 -
死ぬ度に蘇る。そしてまた斬り結ぶ。“死に戻り”に翻弄される男の一生
生涯最後の決闘――。相手は幼き頃からの同門。敵意を向かい合わせて腕を磨いた、我が半生の片割れ。かつて一度として剣を届かせることのできなかった仇敵。どちらが真剣での決着を言い出したのか。とにかく、確かに私は斬られたのだった。だが気付けば、私は果たし合いの直前に戻っていた。斬り殺される度に、時間は巻き戻される。死ぬ度に蘇る。そしてまた斬り結ぶ。私の振るう剣が、あの男に届くまで。不可解な現象に巻き込まれた“死に戻り”の剣士が辿る、数奇な一生とは――。入間人間がおくる、異端の剣豪小説。 -
この世界を何も知らない彼女との出逢いが、わたしの毎日を変えていく。
『人は水の中でも、空の向こうでも息苦しくて生きられない。大地を愛せ』 それが現在に至るまで受け継がれた部族の教え。だけどわたしは海を愛した。集落の嫌われ者なわたしは生け贄となって、海の底に沈む神の岩へ向かう。そこで出会ったのは、長い眠りから覚めたばかりの自称神様だった。「私はあなたと旅に出たい。ずっと遠くに行きたい。この世界で、生きていたい」 独りぼっちの少女と、無知な神様の少女の、ガール・ミーツ・ガール、ストーリー。 -
好きになったのが、“あなた”だっただけ。
「こういうのが初恋なんだなって、思いましたっ」 いつも背中を追いかけていた、あの人への『憧れ』。夢の中で一緒に過ごした、海辺でのあの子との『友情』。傷つけてしまったあの人への、伝えられない内緒の『想い』。私の好きな人は、私以外の人も好きなのだろうか。たくさんの人と物の中で、その女の子を好きになっただけ。もどかしい想いを描く、少女たちの可憐な物語。 -
病魔に冒されて死んでしまう彼女。 俺は彼女の為なら、なんだってする。
しがない大学生の俺のもとに、未来からの使者が来た。ただしその姿はニワトリだったが。そのニワトリが言う。『三年後に彼女は死ぬ』と。 「彼女」とは、熊谷藍のことで、俺のすべてだ。その彼女が、死ぬだって……? だが机をつついてコケコケうるさいそいつはこうも言う、『未来を変えろ』と。 どちらも真に受けた俺は、病魔に犯されて死んでしまうという彼女のために、三年間を捧げる決意をする。 そして俺は、彼女の前に立ちこういった。 まずはランニングと食事制限だ! -
TVドラマ化もした『探偵・日暮旅人』著者が贈る幽霊×探偵の謎解き事件簿
元刑事の探偵・巻矢健太郎には、幽霊の相棒・月島人香がいる。人香は巻矢の元同僚で、失踪時の記憶を失くして巻矢の前に現れた。以来、悩みを抱える依頼人に取り憑き、事務所に連れてくるようになる。
部屋から忽然と姿を消した歩けないはずの父を捜す男性。神社に現れる少女の幽霊に会いたがる女子大生。人香が持ち込むやっかいな問題を片付けながら、巻矢は人香失踪の真相を探るのだが……!?
『探偵・日暮旅人』シリーズ著者が贈る、心優しき幽霊と苦労性の探偵の、心温まる謎解きミステリ!
―登場人物紹介―
◆巻矢健太郎(まきやけんたろう)
刑事を辞め、探偵として元同僚・人香失踪の謎を追っている。ぶっきらぼうながら面倒見が良く、幽霊になった人香に振り回される苦労人。
◆月島人香(つきしまひとか)
巻矢の元同僚で心優しき美青年。突然行方不明になり幽霊となって現れた。失踪時の記憶はない。依頼人に取り憑き、探偵事務所に厄介な問題を持ち込む。 -
異色の青春ミステリー
自主制作映画に参加することになった芸大生の二見遭一。その映画は天才と噂される最原最早の監督作品だった。彼女のコンテは二見を魅了し、恐るべきことに二日以上もの間読み続けさせてしまうほどであった。二見はその後、自分が死んだ最原の恋人の代役であることを知るものの、彼女が撮る映画、そして彼女自身への興味が先立ち、次第に撮影へとのめりこんでいく。 しかし、映画が完成したとき、最原は謎の失踪を遂げる。ある医大生から最原の作る映像の秘密を知らされた二見は、彼女の本当の目的を推理し、それに挑もうとするが――。 第16回電撃小説大賞<メディアワークス文庫賞>受賞作。 -
――このマンションは、何かがおかしい。 鬼才・甲田学人が贈る怪奇都市ファンタジー。
『もし深夜に子供がドアをノックしても、絶対に開けないで下さい』 ホラー小説レーベルの編集者・西任結は、子供の喘息を憂い地方への引っ越しを決めた。だが、そのマンションでは奇妙な出来事が多く起こる。川に浮かぶ幾つもの紅い流し雛、不自然に多い空き部屋、「よそ者は出て行け」と怒りを露わにする老人、そして掲示板に貼られた謎の掲示――。 結は「新居がいわくつきだったら教えて下さい」と告げた若きベストセラー作家・真木夢人に相談を持ちかけるのだが、事態は一向に変わらず。そして、ついに住人の子供が奇怪な死に巻き込まれ――。 -
私が書いた小説の通りに起こる連続殺人事件。 我が小説を『模倣』する犯人は誰だ? いや、まさか。
私は小説家だ。そしてこれは私の小説だ。私が心血を注いだ惨殺があり、私が身を削るように描いた苦悩がある。文の始まりから果てまで、すべてが私だ。 事件は私の書いた小説の通りに起きていた。犠牲者、殺害の方法、現場の描写。すべてが私の描いたとおりに。 私の見る『小説』通りに。 こんな殺し方ができるのは誰だ。こんな小説が書けるのは、なぜだ。 警察も、被害者も、加害者も私を疑う。『犯人』と決めつける。 だが私は『犯人』ではない。 私は、小説家なのだ。 -
同情の余地なんかない。
彼女と知り合ったのは学生時代だった。互いに心を通わせてる、そのことすらも確認しなくてもわかる日々。 そして今日。 思い切って結婚を彼女に持ち出してみた。下手に出て、お伺いしてみる。恐る恐る顔を上げて反応を確かめると、非常に希少なものが拝めた。 彼女がにたにたと、ともすれば意地悪く見えるほどにやついている。 つまり、良いよ、ということ? やったぁ……と、思ったその瞬間。あんな、あんなことが起こるなんて。 それから、僕のもう一つの人生は始まった。 -
『六百六十円の事情』 『ぼっちーズ』 のコンビが贈る、青春小説。
「あなたのこと全く好きではないけど、付き合ってもいいわ。その代わりに、わたしをちゃんと守ってね。理想として、あなたが死んでもいいから」彼女に告白し、そして奇妙な条件付きの返事をもらった瞬間から、僕は彼女の為に生きはじめた。この状況が僕に回ってきたことが、神様からの贈り物であるようにも思える。この結果が、いつの日か、遠い遠い全く別の物語に生まれ変わりますように。入間人間の名作が、『六百六十円の事情』 『ぼっちーズ』 でコンビを組んだ宇木敦哉のイラストによって、待望の文庫化! -
一日ごとに記憶を失う君と、二度と戻れない恋をしたーー。
僕の人生は無色透明だった。日野真織と出会うまでは――。
クラスメイトに流されるまま、彼女に仕掛けた嘘の告白。しかし彼女は“お互い、本気で好きにならないこと”を条件にその告白を受け入れるという。
そうして始まった偽りの恋。やがてそれが偽りとは言えなくなったころ――僕は知る。
「病気なんだ私。前向性健忘って言って、夜眠ると忘れちゃうの。一日にあったこと、全部」
日ごと記憶を失う彼女と、一日限りの恋を積み重ねていく日々。しかしそれは突然終わりを告げ……。
唐突にやってくる衝撃の瞬間。その先に待つ驚きの結末に、読む人すべてが感動に包まれる!
第26回電撃小説大賞《メディアワークス文庫賞》受賞作! -
最愛の人の死には三億円の価値がある――。壮絶で切ない最後の夏が始まる。
片田舎に暮らす少年・江都日向(えとひなた)は劣悪な家庭環境のせいで将来に希望を抱けずにいた。
そんな彼の前に現れたのは身体が金塊に変わる致死の病「金塊病」を患う女子大生・都村弥子(つむらやこ)だった。彼女は死後三億で売れる『自分』の相続を突如彼に持ち掛ける。
相続の条件として提示されたチェッカーという古い盤上ゲームを通じ、二人の距離は徐々に縮まっていく。しかし、彼女の死に紐づく大金が二人の運命を狂わせる──。
壁に描かれた52Hzの鯨、チェッカーに込めた祈り、互いに抱えていた秘密が解かれるそのとき、二人が選ぶ『正解』とは? -
ある日、ゴミ箱のゴミがひとりでに増えた。 それが『彼女』との触れあいのはじまり。
ある日。とあるアパートの住人、神 喜助(じん きすけ)のゴミ箱の中身が、ひとりでに増えた。ここの住人の誰かのゴミが、何故か転送されてきている。糸くず、美しい髪の毛、小説の下書き、そして『恥ずかしいポエム』。 しかし、読んでいるこちらが赤面するそのポエムは、どうやら『遺書』らしい。つまり、ここの住人の誰かが、死のうとしている? 自殺防止に奔走したり、女子中学生の援助交際を諭したり。 神(のゴミ箱)のお告げにより、退屈だった彼の人生は、ささやかに動き始めた。 これは、『どこかとつながっている』ゴミ箱を巡る、すこし不思議な住人たちの物語。 -
果てのない砂漠(ここ)には、蜃気楼の美女しかいない。 人生の潤いが枯渇した場所。それが──
男子校、だ。 頭髪の自由はなく(例外あり)、携帯電話は悪の枢軸で、もちろん華やかな青春なんて皆無。三年間、僕らが進み続けるのは砂の海。そう、『砂漠』というわけだ。 そんな男子校に、訳あって集ったのは、全く意味のないイケメンフェイスを持つ長髪野郎、モンゴルから柔道のために砂漠に来た留学生、高校生の代名詞である丸坊主の元・野球少年、そして、そんな悪友たちと虚しい青春を謳歌する僕だ。 四人が歩くその先には、無限の砂漠と蜃気楼の美女しかいない。 今日も僕らの雨乞い(ボーイズライフ)が始まる。 -
お人好しの青年と不思議なうさぎが織りなす一風変わった『縁結び』の物語。
大学の自治会で忙しく働く毎日を送っていた青年・波多野ゆかりくんは、あるとき謎の白うさぎと出会いました。いきなり喋った彼もとい「うさぎさん」は、なんとその自慢の長い耳で人の『縁』の紐を結んだり、ハサミのようにちょきんとやったり出来るのだそうです。そしてうさぎさんは、ゆかりくんにもその『縁』を見る力があると言います。そうして二人は、恋人や親友、家族など様々な『縁』のトラブルに巻き込まれ……? 誰かの『ご縁』をめぐってゆかりくんとうさぎさんが大活躍!?とても愉快でちょっと切ないハートウォーミング・ストーリー登場。 -
『時間』 は気まぐれな性格で、ふとしたときに『奇跡』を運んでくれる。
『携帯電波』 ―― 少女が台所で偶然見つけた携帯電話。耳を傾けた向こう側には、もう一人の自分がいて……。 『未来を待った男』 ―― この時代にタイムトラベラーを呼び寄せる。それが男の目標だった。『やり直したいことがある』 のだという。そして、ついにその時が訪れる。 『ベストオーダー』 ―― 四人の俺が、同じ場所に現れた。自分自身が複数いるこの状況を前に、俺達四人はしばし考えた後、全員で共謀し、『完全犯罪』 を企てる。 ほか、書き下ろし短編 『時間のおとしもの』 を含む、時間に囚われた人間たちの、淡く切ない短編集。 -
どーでもよくて、とてもたいせつな、それぞれの事情。――カツ丼 六百六十円。
世の中には、いろんな人たちがいる。男と女。彼氏と彼女。親と子供。先生と生徒。そして爺ちゃんや婆ちゃんとか。その中には、「ダメ人間」と「しっかり人間」なんてのも。あるところに、年齢も性別も性格もバラバラな「ダメ」と「しっかり」な男女がいた。それぞれ“事情”を持つ彼らが描く恋愛&人生模様は、ありふれているけど、でも当人たちにとっては大切な出来事ばかりだ。そんな彼らがある日、ひとつの“糸”で結ばれる。とある掲示板に書き込まれた「カツ丼作れますか?」という一言をきっかけに。入間人間が贈る、日常系青春群像ストーリー。 -
二転三転の衝撃! 最高傑作を求めた男の驚愕の計画とは――。
人気小説家・相崎一歌の監禁事件。暴走したファンによる犯行かと思われたが、逮捕された月村荘一は高校時代の友人だった。
取調室で「ぜんぶ小説のせいだ」と何かにとりつかれたように訴える月村。彼は相崎一歌になりすまして執筆していたという。二人の間に一体何があったのか。問いただす刑事を前に、月村は驚くべき告白を始めた――。
すべてを語り終えた先に待ち受けていた驚愕の真相とは? 二転三転する展開に一気読み必至の衝撃サスペンス! -
「友達」は果たして本当に必要か? 少女たちが贈る《友情》ミステリ!!
周りのみんなより、ちょっとだけ頭がよい小学四年生の理桜。担任の千里子先生からも一目置かれている彼女は、ある日、不登校の少女 「さなか」 の家を訪ねるようにお願いをされる。能天気少女のややや(注: 「ややや」 で名前)や、引っ込み思案の柊子とともに理桜は彼女の家に向かうが、姿を現したさなかは、なんと早々に大学での勉学を身につけ、学校に行く価値を感じていない超・早熟天才少女であった。そんな彼女に理桜は、学校と、そこで作る友達がいかに大切であるかということを説くのだったが……果たしてその結末は!? 野崎まどが放つ異色ミステリ、まさかの小学校編登場! -
俺たちに裁けない悪はない。『博多豚骨ラーメンズ』著者、待望の新シリーズ
腕はいいが運のない三流詐欺師の大金満。神に愛された天性の金持ち御曹司・ムヨン。一見接点のない二人はある詐欺事件をきっかけに出会っ たことで――福岡を舞台に繰り広げる、痛快クライムコメディ! -
ラスト、『僕』と『君』の隠された運命に涙する――。二度読み必至の“幻影”ストーリー!
平凡な僕が唯一他の人と違うこと。それは人の死を予告する幻影を見る力があることだ。僕が幻影――【彼ら】について知っていることは3つ。1、【彼ら】はやがて訪れる自らの死の瞬間を、何度も繰り返し続けている。2、【彼ら】の姿が濃くなるほど、死の瞬間は近い。3、【彼ら】は死の運命から絶対に逃れられない。――これは全てを諦めていた『僕』が、死の未来を背負う『君』と出会い、運命に抗うため奔走する物語だ。 -
何から何までまともではなくて、しかし、紛れもなくそれは恋だった。
「ねえ、高坂さんは、こんな風に考えたことはない? 自分はこのまま、誰と愛し合うこともなく死んでいくんじゃないか。自分が死んだとき、涙を流してくれる人間は一人もいないんじゃないか」 失業中の青年・高坂賢吾と不登校の少女・佐薙ひじり。一見何もかもが噛み合わない二人は、社会復帰に向けてリハビリを共に行う中で惹かれ合い、やがて恋に落ちる。しかし、幸福な日々はそう長くは続かなかった。彼らは知らずにいた。二人の恋が、<虫>によってもたらされた「操り人形の恋」に過ぎないことを――。 -
関連書籍累計190万部の著者によるベストセラー、ついに文庫化!
空を自由に飛びたいわけじゃない。僕が望むのは、普通の人のまわりに、当たり前にあるべきもの。漢字二文字で、世界の在り方を大きく変えてしまうもの。 友達。 僕はそれが、欲しい。 僕は独りぼっちだ。僕は祈る。どうか届け。奇跡よ、降臨せよ。すべてはあの忌まわしき楽園、秘密基地から抜け出す為に。 -
第20回電撃小説大賞<メディアワークス文庫賞>受賞作品! サイバー犯罪と戦う捜査官たちの熱い活躍と不器用な恋愛模様が交錯する超娯楽大作!
脳とコンピュータを接続するブレイン・マシン・インターフェイス、通称BMIが世界でも一般化している近未来。海外から苛烈なサイバー攻撃にさらされた日本政府は、サイバー空間での治安確保を目的に新機関「情報通信保安庁」を設立する。 だが、それを嘲笑うかのように、コンピュータ・ウィルスによる無差別大量殺人が発生。神を名乗る謎の犯人を追う情報通信保安庁警備部・御崎蒼司は、その一方で、恋愛に鈍感な美しい同僚に翻弄されるのだった――。 スリリングな捜査ドラマと、不器用な恋愛模様が交錯する、超エンタテインメント作品! -
いなくなる人のこと、好きになっても、仕方ないんですけどね。
どうやら俺の人生には、今後何一つ良いことがないらしい。寿命の“査定価格”が一年につき一万円ぽっちだったのは、そのせいだ。 未来を悲観して寿命の大半を売り払った俺は、僅かな余生で幸せを掴もうと躍起になるが、何をやっても裏目に出る。空回りし続ける俺を醒めた目で見つめる、「監視員」のミヤギ。彼女の為に生きることこそが一番の幸せなのだと気付く頃には、俺の寿命は二か月を切っていた。 ウェブで大人気のエピソードがついに文庫化。 (原題:『寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。』) -
これは、傍にいて欲しい、もっと知りたいと願う『もう片方』との巡り合わせのお話だ。
「あ?」 僕の乗っているバスが、交通事故に巻き込まれた。隕石が落ちてきたような、とても大きい音がした。それと同時に、僕の隣に偶然座っていた、とてもかわいい女の子と、激しくぶつかりあう。 事故に遭ったことを瞬時に理解できず、僕の頭の中は真っ白になっていた。唯一記憶しているのは、その衝撃によって、自分の『右目』を失ってしまったこと。そして、隣に座っていたかわいい女の子と、ファーストキスを交わしたこと――。 『片目』と『初恋』を描く『静電気の季節』ほか、『ひかりの消える朝』『みんなおかしい(ぼく含む)』、最新書きおろしエピソードを加えた短編集。 -
未来の人、お電話ください――。時を超え、人をつなぐ奇跡のラジオ。
ローカルラジオ放送局「鎌倉なみおとFM」の最終番組は22時で終了する。しかし、なぜか時々、23時から番組が流れる夜があり、それは1985年を生きるDJによるもので……。
親友の婚約を素直に祝うことができない女性・三回転半ジャンプさん、母親の再婚相手と距離を置いてしまう小学生・ラジコンカー君……悩めるリスナーが、時を駆ける真夜中のラジオと繋がる時、優しい波音がきこえてくる――。
聴き終えた後、心の声に耳を傾けたくなる不思議なラジオ。
『東京すみっこごはん』『今日は心のおそうじ日和』の著者・成田名璃子、新境地! -
後宮佳麗三千人の容疑者に、皇子の密偵が挑む。本格後宮×密偵ミステリー。
入宮した姉は一年たらずで遺体となり帰ってきた――。
大海を跨ぐ大商人を夢見て育った商家の娘・水鏡。しかし後宮へ招集された姉の美しすぎる死が、水鏡と陰謀うずまく後宮を結びつける。
宮中の疑義を探る皇太弟・文青と交渉し、姉と同じく宮女となった水鏡。大河に浮かぶ後宮で、表の顔は舟の漕手として、裏の顔は文青の密偵として。持ち前の商才と観察眼を活かし、水面が映す真相に舟を漕ぎ寄せる。
水に浮かぶ清らかな後宮の、清らかでないミステリー。 -
恋に落ちた先輩は、冬眠する女性だった――。
ある夏の夜、文学部一年の埋 夏樹は、芸術学部に通う岩戸優紀と出会い恋に落ちる。いくつもの夜を共にする二人。だが彼女は「きみには幸せになってほしい。早くかわいい彼女ができるといいなぁ」と言い残し彼の前から姿を消す。
もう一度会いたくて何とかして優紀の実家を訪れるが、そこで彼女が「冬眠する病」に冒されていることを知り――。
現代版「眠り姫」が投げかける、人と違うことによる生き難さと、大切な人に会えない切なさ。冬を無くした彼女の秘密と恋の奇跡を描く感動作。
会うこともままならないこの世界で生まれた、恋の奇跡。
【第28回電撃小説大賞《メディアワークス文庫賞》受賞作】
≪登場人物紹介≫
埋 夏樹:都内の大学に通う文学部一年生。小説を書いているが、そのことに自信を持てないでいる。映像サークルの新歓の席に耐えられず逃げた時に優紀と親しくなる。
岩戸優紀:夏樹と同じ大学に通う芸術学部二年生。ある理由のため、冬の期間だけ大学から姿を消す。交際歴が多く、何かと噂の的になっている。辛い食べ物に目がない。 -
第6回カクヨムコン≪恋愛部門≫特別賞受賞作!
真野美咲、年齢イコール彼氏いない歴更新中のもうすぐ29歳。処女を拗らせた結果、全く覚えがないまま酔った勢いで会社一のイケメン忽那さんと一夜を共にしてしまう!?
「このまま付き合おう」と言われたものの、何もかもが初めてだらけで戸惑いを隠せない。真剣に迫ってくる忽那さんにだんだんほだされてきたけれど、“初めて”はやっぱり一筋縄ではいかなくて!?
第6回カクヨムWeb小説コンテスト恋愛部門《特別賞》受賞の笑って泣けるハッピーラブコメディ! -
過去は変えられないが、未来は変えられる――
鎌倉に春一番が吹いた日、一台の快速電車が脱線し、多くの死傷者が出てしまう。
事故から二ヶ月ほど経った頃、嘆き悲しむ遺族たちは、ある噂を耳にする。事故現場の最寄り駅である西由比ヶ浜駅に女性の幽霊がいて、彼女に頼むと、過去に戻って事故当日の電車に乗ることができるという。遺族の誰もが会いにいった。婚約者を亡くした女性が、父親を亡くした青年が、片思いの女性を亡くした少年が……。
愛する人に再会した彼らがとる行動とは――。 -
第22回電撃小説大賞〈メディアワークス文庫賞〉 がんばり過ぎて、疲れた時に。 笑えて泣けるラブコメ小説!
バレンタインすら残業の、仕事に疲れたOL千紗。お気に入りのヒールが折れ、まさに泣きっ面に蜂。そんな千紗を救ったのは、理想の王子様――ではなく、凶悪な目つきから社内で「殺し屋」と恐れられる龍生だった。 千紗はお礼のつもりで義理チョコを渡すが、勘違いした龍生に交際を申し込まれてしまう。「断ったら殺される!?」命の危険を感じた千紗は、偽の恋人になることに。だけど強面の龍生が提案してきたのは、なぜか交換日記で!? 凶悪面の純情リーマン×がんばり過ぎなOLの、涙と笑いの激甘ラブコメ! -
なぜ少女は最愛の先生を殺さなければならなかったのか?
突如失踪した人気小説家・遥川悠真。その背景には、彼が今まで誰にも明かさなかった少女の存在があった。
遥川悠真の小説を愛する少女・幕居梓は、偶然彼に命を救われたことから奇妙な共生関係を結ぶことになる。しかし、遥川が小説を書けなくなったことで事態は一変する。梓は遥川を救う為に彼のゴーストライターになることを決意するが――。才能を失った天才小説家と彼を救いたかった少女、そして迎える衝撃のラスト! なぜ梓は最愛の小説家を殺さなければならなかったのか? -
自分で殺した女の子に恋をするなんて、どうかしている。
「私、死んじゃいました。どうしてくれるんですか?」 何もかもに見捨てられて一人きりになった二十二歳の秋、僕は殺人犯になってしまった――はずだった。 僕に殺された少女は、死の瞬間を“先送り”することによって十日間の猶予を得た。彼女はその貴重な十日間を、自分の人生を台無しにした連中への復讐に捧げる決意をする。 「当然あなたにも手伝ってもらいますよ、人殺しさん」 復讐を重ねていく中で、僕たちは知らず知らずのうちに、二人の出会いの裏に隠された真実に近付いていく。それは哀しくも温かい日々の記憶。そしてあの日の「さよなら」。 -
ハーブカフェの店主は、のんきな魔法使い!? 彼の淹れた一杯を飲めば、誰もが幸せに――。
親を亡くし、親戚中をたらいまわしにされる不幸な少女、勇希。夏休みの間だけ身を寄せることになったのは、横浜に住む、会ったこともない伯父の家。勇希が恐る恐る訪ねると、意外なことに、その伯父は可愛いカフェのオーナーをつとめていた。 彼は変わり者のようで、同居するにあたって勇希が約束させられたのは、あまりにも奇妙なことだった――。 「魔女の後継者として、真摯に魔法の修行に励むこと」 不思議なカフェを舞台に紡がれるのは、色とりどりの美しいハーブティーをめぐる、心癒やされる物語。 -
眠れない夜を生きる少女たちの失花園
誰にでも、失いたくない楽園がある。息苦しいほどに幸せな安住の地。しかしだからこそ、それを失う痛みは耐え難いほどに切ない。 誰にでも優しいお人好しのエカ、漫画のキャラや俳優をダーリンと呼ぶマル、男装が似合いそうなオズ、毒舌家でどこか大人びているシバ。花園に生きる女子高生4人が過ごす青春のリアルな一瞬を、四季の移り変わりとともに鮮やかに切り取っていく。壊れやすく繊細な少女たちが、楽園に見るものは――。 『ミミズクと夜の王』 の紅玉いづきが挑む、初の現代小説 -
第20回電撃小説大賞<金賞>受賞作品! 生きながらも七不思議となった中崎くんのちょっぴり切ないミステリアス・ファンタジー。
石橋を叩いても渡らない心配性の高校生・中崎夕也はある夜、七不思議を司る精霊・テンコと出会う。深夜の校庭に桜が舞い散る中、宙に浮かぶ袴姿の彼女は、高らかに不吉な言葉を彼に投げかけるのだった。 「おめでとう、お主はこの学校の新しい七不思議に選ばれた」 なんと彼は七不思議の引き継ぎに、仮登録されてしまったのだ! そして、とまどいながらも、テンコとともに学校で起こる事件を解決していくことになるのだが……。 七不思議の一つとなった少年の日々を綴った、思わずもう一度読み返したくなるミステリアス・ファンタジー。 -
好きであることを明かすことができない。 そんな、いつも空回りするあなたに贈る本。
なんとなく 『彼女』 を好きにならないといけない気がする。そのためには 『彼女』 と一緒にどこかへ出かけたり遊んだりしないといけない。 今年で俺と彼女は大学三年生。この一年をのんきに過ごしてしまったら、就職活動も控えて、顔を合わせる機会は激減するだろう。 だからこの一年が、彼女と暢気に過ごす最後の年と言っても良い。その一年の間に、俺は 『それ』 を見つけたいと祈った。 これは、優柔不断な大学生の 『俺』 が過ごす一年間の記録だ。必ず、一年の間に見つけなければ。 彼女を好きになる方法を。 -
これは、世界一感動的な、僕が人殺しになるまでの物語。
とある事情により、本心を隠して周囲の人気者を演じていた大学生の夏希。
その彼に容赦ない言葉を投げたのは、常に無表情で笑顔を見せない少女、更紗だった。
夏希は更紗に興味を持ち、なんとか笑わせようとする中、次第に彼女に惹かれていく。
だが、彼女が“笑えない”ことには理由があった――
「私、笑ったら死ぬの」
明かされる残酷な真実の前に、夏希が出した答えとは?
想像を超える結末は、読む人すべての胸を熱くする。 -
ホラーとミステリー、「愛」が融合する異次元の衝撃。
怪談朗読を投稿したら、幼馴染が死にました。
「あんたのせいで、知景は死んだ」動画サイトに怪談朗読を投稿している大学生の亜瑚。幼馴染の葬儀で告げられたのは信じられない一言だった。
投稿した怪談朗読で語った鬼に纏わる村の言い伝え。それは話すと祟られる「忌み話」だったのだ。次々と起こる地獄絵のような惨劇。亜瑚は心身ともに追い詰められていく。やがて彼女は、「鬼妃」と呼ばれる存在にたどり着き……。
全ての裏に隠された驚愕の真実が明かされる時、想像だにしない感情が貴方を襲う。衝撃必至のホラーミステリー。
【第7回カクヨムWeb小説コンテストホラー部門≪特別賞≫受賞作】 -
愛してるよ、どの時代の誰よりも。命のサイクルを超えたラブストーリー。
500年を超える悠久の時を生きてきた不死身の床無くん。
平成の終わり頃、髪結いを生業とする彼と出会い、一瞬で恋に落ちた真昼は、奇妙な「十の掟」を交わす。それは二人がうまく付き合っていくための大事な約束だという。第一の掟「掟ヲ守ル事」、第二の掟「姓デ呼バヌ事」……。
煌めくような日々の経過と共に明かされる掟に秘められた真意と、床無くんが古から見送ってきた幾つもの人生。しかし、第九の掟がもたらしたのは残酷な運命だった――。
これは、永遠に残る愛の形。 -
君と出会えた奇跡を、永遠に忘れない。たとえ君が人殺しだとしても。
幼い頃に両親をなくしずっと孤独に生きてきた久遠。憂鬱な高1のある日、見知らぬ女の子いのりから告白される。
「君は私の運命の人です」
強引ないのりに押し切られるように始まった関係は、やがてモノクロだった久遠の日常を鮮やかに変えていく。
天真爛漫で、宇宙と量子力学と天体観測に夢中で、運命を強く信じているいのり。時折見せる陰に戸惑いながらも、彼女を好きになっていることに気づいた夏――。
いのりは殺人事件を起こして、久遠の前から姿を消してしまう。
運命の人に出会える確率は、0.0000034%--。
切なすぎる衝撃のラストに、号泣必死の純愛ラブストーリー。 -
続々重版『今夜、世界からこの恋が消えても』著者が贈る感動ラブストーリー
田舎町で祖父母と三人暮らし。唯一の趣味である詩作にふけりながら、僕の一生は平凡なものになるはずだった。
ところがある時、僕の秘かな趣味を知ったクラスメイトの遠坂綾音に「一緒に歌を作ってほしい」と頼まれたことで、その人生は一変する。
“ある事情”から歌詞が書けない彼女に代わり、僕が詞を書き彼女が歌う。そうして四季を過ごす中で、僕は彼女からたくさんの宝物を受け取るのだが……。
時を経ても遺り続ける、大切な宝物を綴った感動の物語。 -
話題の映画原作小説、待望の続編が登場!
高校の入学と共に僕・桐原綾人は「絶対に成功する」という思いで幼なじみの比良坂未緒に告白をし、見事玉砕した。そうして互いに言葉を交わす事もなくなったある日。僕は突然午後4時15分に「自分以外の時が止まる」という不思議な現象に見舞われる。高揚感に胸を躍らせつつ、僕だけの世界を楽しんでいたのだが、そこにはもう一人動ける存在――未緒がいた。
時が止まった世界の未緒とは昔のように接することが出来るけれど、ほんの少し、何かが違っていて……。 -
優しい海辺の町で“偽りの夫婦”が紡ぐ、美味しい紅茶と家族の物語。
穏やかな海辺の町、千葉の館山にひっそりと建つ紅茶専門の喫茶店『Tea Room 渚』。店を営む“夫婦”には、4つのルールがある。
1.互いの部屋には入らない。
2.共同生活に関わることは一人で判断しない。
3.本当の夫婦でないことは他言しない。
4.どちらか一方の申し出で、いつでも関係を解消できる。
神経質で毒舌な秀二と、社交的で明るいあやめ。訳あって偽装夫婦となった二人のもとを訪れるのは、困った事情を持つお客さんばかりで……。 -
これは、僕が君に出逢い恋をしてから、君が僕に出逢うまでの、奇跡の物語。
13歳で心臓移植を受けた僕は、それ以降、自分が女の子になる夢を見るようになった。
きっとこれは、ドナーになった人物の記憶なのだと思う。
明るく快活で幸せそうな彼女に僕は、瞬く間に恋をした。
それは、決して報われることのない恋心。僕と彼女は、決して出逢うことはない。言葉を交すことも、触れ合うことも、叶わない。それでも――
僕は彼女と逢いたい。
僕は彼女と言葉を交したい。
僕は彼女と触れ合いたい。
僕は……彼女を救いたい。 -
読む順番によって変わる読後感!長い時を越えて紡がれる小さな恋の回想録。
2032年7月1日。十二歳の夏を過ごしていた少年・嵯峨ナツキ。しかし、彼はある事故をきっかけに“心”だけが三十年前に飛ばされ、今は亡き父親・愁の少年時代の心と入れ替わってしまう。
途方に暮れるナツキに、そっと近づく謎のクラスメイト・緑原瑠依。彼女にはある秘密があってーー。
「実は……ナツキくんに言わなきゃいけないことがあるの」
長い長い時を超えて紡がれる小さな恋の回想録。ーー物語は同時刊行の『そして、その日まで君を愛する』に続く。 -
僕らの絶望を切り裂く希望がここに。衝撃デビューを飾った佐野徹夜の第3作
人には「ポイント」がある。ルックス、学力、コミュ力。あらゆる要素から決まる価値、点数に、誰もが左右されて生きている。人の頭上に浮かぶ数字。そんなポイントが、俺にはなぜか見え続けていた。
例えば、クラスで浮いてる春日唯のポイントは42。かなり低い。空気が読めず、友達もいない。そんな春日のポイントを上げるために、俺は彼女と関わることになり――。
上昇していく春日のポイントと、何も変わらないはずだった俺。これはそんな俺たちの、人生の〈分岐点〉の物語だ。
「どこまでもリアル。登場人物三人をめぐるこの話は、同時に僕たちの物語でもある」イラストを手掛けたloundrawも推薦。憂鬱な世界の片隅、希望と絶望の〈分岐点〉で生きる、等身大の高校生たちを描いた感動の第3作。 -
声なき君の歌声を辿って、大切な物を、僕は追う。
動画サイト上に投稿された「歌声だけがない歌う少女」の動画。様々な憶測を呼び、いつしか彼女は「無声少女」と呼ばれ、社会現象となった。
ある日、大学生の青年・永瀬は、突然なぜか世界でただ一人「無声少女」の歌声が聞こえるようになってしまう。彼は彼女の歌詞をヒントに「無声少女」を探そうとする。
動画の少女は誰……? 彼女の歌は、何のために? 目の前に現れた「サクヤ」という女の子は何者――?
全ての答え。それは『愛』。これは切ない『愛』の物語。
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