『文芸・小説、ノンフィクション、哲学』の電子書籍一覧
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「わかるかも」が口癖のあなたへ。
「わかるかも」が口癖のあなたへ。
【内容】
初めて物語の中に私に似た人を見つけた日のこと、東京とソウルで参加したプライドパレードのこと、日本の同性婚訴訟やパートナーシップ制度のこと、同じ時代を生きている/生きていたクィアのこと――
誰かの痛みや怒りや悲しみが、まるで自分のことのように思えることがある。乳化した水と油のように混ざり合ってしまう。だけどあなたはあなたでしかなく、私は私でしかない。他者同士である私たちが、重なったりずれたりしながらともにあるための、「共感」と「距離感」。その可能性と難しさについて。
「わかる」なんて簡単に言えない、「わからない」とも言いたくない。ゲイとして、シスジェンダーの男性として、著者が日常の中で直面したエピソードを描きます。
“共感も距離感もうまく使いこなせない。だからこそこだわってしまうのだろう。なんとか組み合わせて、練習しながら上手になっていきたい。混ざり合った世界と分離した世界を同時に生きるように。言葉にならないものと言葉を重ねて一つにするように。”
――「はじめに」より
自分と他者、規範と逸脱、個人的なことと社会的なこと……様々なものごとのあわいにとどまり、揺れながら考えるエッセイ集。 -
最後のお別れすら許さない病院、火葬すら立ち会わせない予防策、子どもたちへの黙食指導、至る所に設けられたアクリル板、炎天下でも外せないマスク、連呼された「気の緩み」――あの光景はなんだったのか?
人類学者が「不要不急」のフィールドワークから考えた、「和をもって極端となす」日本社会の思考の癖、感じ方の癖!
【本書の内容】
コロナ禍で連呼された「大切な命」というフレーズ。それは恐らく、一面的には「正しい」フレーズであった。しかし、このフレーズのもとに積み重ねられた多様で大量の感染対策が、もとから脆弱であった人々の命を砕いたのも事実である。そしてその余波は、いまだに続いている。
もちろん必要な対策もあっただろう。しかし、「批判を避けたい」「みんながそうしている」「補助金が欲しい」といった理由に基づく名ばかりの「感染対策」はなかったか。そのような対策が、別の命をないがしろにしていた可能性はなかったか。忘却する前に、思い出す必要があるはずだ。未来の命を大切にするために。
“出会いとは、自分が予想し得なかった人や出来事との遭遇のことを指す。だからこそ、出会いの瞬間、私たちは驚き、戸惑い、右往左往する。2020年冬にやってきたコロナも私たちにとっては出会いであった。驚いた私たちは困惑し、社会は恐れと怒りに包まれた。あれからすでに4年が経過する。人でごった返す繁華街から人影が消えたあの時の風景に私たちはどのように出会い直せるだろう。”
「出会い直し」とは、過去に出会った人や出来事の異なる側面を発見することを通じ、それらとの関係を新たに編み直すことを指す。本書では、コロナ禍のフィールドワークで集めた具体例とともに、「コロナ禍と出会い直す」ためのいくつかの視点を人類学の観点から提供する。現地に赴くフィールドワークを、研究者自らの手でエッセンシャルから「不要不急」に追いやっていいのだろうか。感染予防のためなら、暮らしのほとんどは「不要不急」になるのだろうか。
人間の生とは何か。人類学者が問いかける。 -
★第6回「書店員が選ぶ今年の本」選出(自己啓発・経営、経済、科学部門/韓国書店組合連合会発表)
★寄せられた賛辞
“女性の経験と共にあるさまざまな議論が複雑に入り混じった科学の話を読んでいるうちに、私自身も、科学と女性が出合うことで、目の前の壁を飛び越えられる日が来るかもしれないと夢見るようになった。”――キム・チョヨプ(韓国SFの俊英)
“我々が今まで男性の立場から科学をしてきたことに気づかされた。(…)女性が参加し、女性の観点で創造されるフェミニズムと科学技術の研究は人類の希望だ。”――チャン・ハソク(科学史・科学哲学者/ケンブリッジ大学教授)
★本書の内容
受精は、能動的な精子が受動的な卵子を捕獲する過程ではない。
卵子凍結はあるのに、男性のための精子凍結がないのはなぜ?
アシスタントロボットが「女型」である理由とは?
本書は、かつて科学者になる夢をあきらめた著者が、フェミニズムと科学技術社会論に出合い、憎んでいた科学と「和解」し、女性の観点から科学を見つめ、科学の観点から女性の体と経験を理解しようとした思索の軌跡をまとめたものだ。
“私は、科学と分かり合えなかった経験のある人たち、そのせいで科学の本にはなかなか手が伸びないという読者を思い浮かべながら本書を執筆した。ほかでもない、私がそういう人間だったからだ。”(「はじめに」より)
本書の探究は、「子どものような純粋無垢な好奇心」からばかり出発するわけではない。その出発点は、卵子凍結について悩むことかもしれないし、高校を卒業してすぐに受けた二重手術かもしれない。うつ病になること、摂食障害になること、妊娠とキャリアについて考えること、無責任な父親について考えること、かもしれない。さまざまな要素が混ざり合う、複雑な個人の暮らしから、本書は話を始めていく。
客観的で普遍的で価値中立的であることを装いつつ、じつのところ女性について無知だった科学にかけられた「呪い」を解き、「よき友」として付き合っていくためのエッセイ集だ。同時に、理系への進学を検討している学生や、その子らを見守る大人たちにもおすすめしたい。
“科学が本当の意味で変化するためには、賢い女子学生ではなく、平凡な女子学生こそもっと必要なのだ。(…)科学者や工学者になりたいという女の子や青少年が周囲にいたら、めいっぱい励ましてあげてほしい。(…)「実力さえあれば女でもなんだってできる」といった言葉の代わりに、「今までそこそこしか勉強してない男子学生だって科学者になれたし、科学界の80%に所属できているんだよ」と付け加えてあげてほしい。”(「おわりに」より) -
大震災後に歩む、芭蕉の「みちのく」
松尾芭蕉の『おくのほそ道』は単なる紀行文ではなく、周到に構成され、虚実が入り交じる文学作品である。東日本大震災の被災地とも重なる芭蕉の旅の道行きをたどり、「かるみ」を獲得するに至るまでの思考の痕跡を探る。ブックス特別章として、芭蕉による『おくのほそ道』全文を収載。
[内容]
はじめに―『おくのほそ道』への旅
第1章 心の世界を開く
第2章 時の無常を知る
第3章 宇宙と出会う
第4章 別れを越えて
ブックス特別章 『おくのほそ道』全文
松尾芭蕉 略年譜
あとがき -
『論語』はいつ読んでも気持ちがいい!
中国古典にも明るい、異才・多能な能楽師が、
孔子時代の古代文字から「心」をテーマに『論語』を読みなおします。
すでに2500年以上も前に生きた孔子らの言行録『論語』。
孔子の時代の文字を見ていくと、この時代は「心」という概念ができて間もなくの時代であることに気づきます。そこから、本書では「心」の誕生と「命」に挑む人間の姿を考えてゆきます。
「100分de名著」などでも活躍している安田登さんの「論語本」の源流となる一冊。
待望の再文庫化です。 -
常識から目を覚ますために。大いなる知性が紡ぐ「考えるための道しるべ」
本書は、2003年に現代書館から上梓した『異邦人のまなざし』の改訂版である。出版から15年近く経ち、学問や大学に対する私の思いは少なからず変化した。新たに考えたことを加筆し、私のフランス生活を再び反省してみた。そして自伝的性格の強かった原著の内容を一般化して、考えるための道しるべとして書き直した。異邦人や少数派が果たす役割をより掘り下げ、開かれた社会の意味を考察する。(「はじめに」より)
今日の異端者は明日の救世主かもしれない
中世の宗教裁判や魔女狩り、ナチス・ドイツ、ソ連、中国の文化大革命、カンボジアのポル・ポト率いるクメール・ルージュ、そして大政翼賛会や特別高等警察も、正しい世界を作ろうとした事実を忘れてはならない。正しい世界の構想を誤ったのではない。普遍的真理や正しい生き方がどこかに存在するという信念自体が危険なのだ。(本文より) -
カナダでがんになった。
あなたに、これを読んでほしいと思った。
これは、たったひとりの「あなた」への物語ーー
祈りと決意に満ちた、西加奈子初のノンフィクション
『くもをさがす』は、2021年コロナ禍の最中、滞在先のカナダで浸潤性乳管がんを宣告された著者が、乳がん発覚から寛解までの約8 ヶ月間を克明に描いたノンフィクション作品。
カナダでの闘病中に抱いた病、治療への恐怖と絶望、家族や友人たちへの溢れる思いと、時折訪れる幸福と歓喜の瞬間――。
切なく、時に可笑しい、「あなた」に向けて綴られた、誰もが心を揺さぶられる傑作です。
● 『くもをさがす』へ寄せられた声
思い通りにならないことと、幸せでいることは同時に成り立つと改めて教わったよう。
――ジェーン・スーさん(コラムニスト)
読みながらずっと泣きそうで、でも一滴も泣かなかった。そこにはあまりにもまっすぐな精神と肉体と視線があって、私はその神々しさにただ圧倒され続けていた。
西さんの生きる世界に生きているだけで、彼女と出会う前から、私はずっと救われていたに違いない。
――金原ひとみさん(作家)
剥き出しなのにつややかで、奪われているわけじゃなくて与えられているものを知らせてくれて、眩しかったです。関西弁のカナダ人たちも最高でした。
――ヒコロヒーさん(お笑い芸人)
読み終わり、静かに本を閉じても心がわさわさと迷う。
がんの闘病記という枠にはとてもおさまらず、目指す先はまったく別にあることに気づかされた一冊。幸せいっぱいのときに、それを失う恐怖心が同時に存在するパラドックスに気づくと、上手くいったとしてもイマイチでも、自分なりに納得できる瞬間の積み重ねが人生なのだとあらためて知る。
――高尾美穂さん(産婦人科医) -
自分を自由にしてくれる
養老流ものの見方、考え方。
「わかる」とはどういうことなのか、それが「わからない」。
じゃあ説明してみましょうか、ということでこの本が始まりました。
それなら私が「わかるとはどういうことか」わかっているのかと言えば、「わかっていない」。「わかって」いなくても、説明ならできます。
訊かれた以上は、何か答えるというのが、教師の抜きがたい癖なのです。(本文より)
学ぶことは「わかる」の基礎になる
考えることが自分を育てる
ものがわかるとは、理解するとはどのような状態のことを指すのでしょうか。
養老先生は子供の頃から「考えること」について意識的で、一つのことについてずっと考える癖があったことで、次第に物事を考え理解する力を身につけてきたそうです。
養老先生が自然界や解剖の世界に触れ学んだこと、ものの見方や考え方について、脳と心の関係、意識の捉え方について解説した1冊。 -
幸福な人生とは何か。生きて死ぬとはどういうことか。半世紀にわたる思索の軌跡がここに集約。言葉が心にしみこんでくる。生きる勇気がわいてくる。闇を照らす名言集! 「人生百年時代」と言われて、戸惑いを感じない人がいるだろうか。これまでの文化、すなわち文学、美術、思想、演劇、その他の知的財産は、すべて「人生五十年」を基準につくられたものである。私たちはこれから地図のない旅、羅針盤のない航海に向けて出発しなければならないのだ。未知の世界に対する心のときめきと同時に、大きな不安を抱えていることも事実である。ここに五十年にわたる自分の文章を集めてみたのは、懐古の感情からではない。きたるべき未知の世界に足を踏みだす前に、おのれの足場を確認しておきたかったからである。(「はじめに」より)
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2015年1月7日、フランスの新聞社をテロリストが襲撃し、編集長や風刺画家ら12名が殺害されるという一連のテロ事件がおきました。このシャルリー・エブド事件のインパクトは、世界中の人々に表現の自由とは何かを改めて考えさせることとなりました。
本書はこの出来事を受け止めたフランスの著名作家が、娘との対話の形をとりながら、テロリズムとは何か、テロリストとは誰か、テロの恐怖とそれを乗り越えるにはどうしたらよいのかをめぐって、真剣に思索を深めていきます。
本書では、ライシテ(政教分離)などとの関連でテロの問題が論じられますが、話はフランス国内に限らず、世界中で拡大するイスラム原理主義にもとづくテロ全般に及びます。
国際社会においてテロが終息する気配は一向に見えておりませんが、ウクライナ情勢でむき出しになった国家の暴力や、日本における安倍元首相襲撃事件とその後の政教分離の政治問題化など、いまの社会の動向を考えるうえでも有益な知見を提供してくれます。
テロリズムはなぜ起きるのか? と疑問に思ったらまず読んでいただきたい一冊です。 -
ユダヤ人とは誰か。民族共存とは何か。今こそ知りたい中東の日常と一神教の手触り。イスラエルの大学で教鞭を取る著者が、政治状況が急速に悪化するなか、ユダヤ人の家族やアラブの隣人たちとの交わりを通して、追求した問い。批評精神とユーモアを交えながら、複雑な現実の重層性を明らかにする!【内容】ユダヤ人とは?◆乾いた夏と恵みの雨◆男と女◆安息日の過ごし方◆だれでも話せるヘブライ語◆二〇〇〇年後の帰還◆ユダヤ人から見たキリスト教徒◆キブツの危機◆日本と出会うイスラエル人学生◆憎悪に抵抗する記憶◆ユダヤ人とアラブ人◆安全と防衛 テロと選挙 兵役の意味◆改宗への道◆二つの成人年齢◆家族の意味◆公教育の役割◆産めよ、増えよ、地に満ちよ……◆不安とオプティミズム◆割礼という契約◆死と葬儀◆ユダヤ人であることの困難◆ユダヤ人と日本人【著者】1960年、大阪生まれ。国際基督教大学大学院比較文化研究科博士後期過程修了。博士(学術)。現在テルアビブ大学人文学部東アジア学科講師。著書『ヘブライ語のかたち《新版》』(白水社)、『古代イスラエルにおけるレビびと像』(国際基督教大学比較文化研究会)など。訳書多数。
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JAPAN PODCAST AWARDSベストナレッジ賞受賞の人気番組が待望の書籍化!
7つの学問の研究者と深井龍之介氏・野村高文氏が対談したpodcastを書籍化。様々な選択肢があるがゆえに、迷いや嫉妬が生まれる現代に、世の中をあらゆる視点から捉え、自ら選択できる能力を身につけるための、リベラルアーツの思考法を紹介する。
【目次】
はじめに
chapter.01 リベラルアーツの力を考える
chapter.02 物理学:「直感」を身につけて、判断力を手に入れろ ×北川拓也
chapter.03 文化人類学:感染症も経済も、世の中はすべて文化人類学の研究対象になる ×飯嶋秀治
chapter.04 仏教学:実はきわめて論理的な、仏教の世界へようこそ ×松波龍源
chapter.05 歴史学:歴史を学ぶことで「つっこみ力」を磨け ×本郷和人
chapter.06 宗教学:キリスト教が、世界を変えた理由 ×橋爪大三郎
chapter.07 教育学:現代に再び現れた「松下村塾」の実践 ×鈴木 寛
chapter.08 脳科学:感情の仕組みを脳から読み解く ×乾 敏郎
おわりに─7つの対話を終えて -
ネット上の差別や駅前で散見されるヘイト街宣を、「たかが言葉」と放置すれば、いずれそれは必ず身体的な暴力へとつながる。「地獄の具現化」に歯止めをかけるための鋭い警告の書。――日本語版特別寄稿・安田菜津紀氏
■本書の内容
本書は、ユダヤ人の女性ライターが素性を偽り、オンライン上の過激派コミュニティに潜入した渾身のルポルタージュである。著者は、様々なルートから「白人至上主義」の内実を暴き出す。
〈テレグラム〉で90以上の極右グループを監視した際には、反ユダヤ主義的なミームや人種差別的な中傷、暴力的な文書や動画が日常的に交換される様を目の当たりにした。
白人至上主義の男女を結びつけるサイト〈ホワイトデート〉には、白人の子を産みたい金髪の女性狩猟家として登録し、民族浄化を願う気持ちとミソジニーに支えられた熱烈な「ラブレター」をいくつも受け取った。
孤独なインセルとして〈レディット〉の掲示板や〈ディスコ―ド〉の非公開型チャットに潜伏した際には、ミソジニーが白人至上主義思想へと発展していく様を確認した。
右派のユーチューバーが集う「マインズIRL」では、イベント会場のカジノから「追い出された」。100万人近い登録者をもつ過激なユーチューバー(14歳の少女!)と対峙した際には「純度の高い硫酸」のような言葉を投げつけられた。
ウクライナでテロリストの「マニフェスト」を広める役割を果たしていた男性とは、チャットで恋人関係を演じることで身元を特定し、国際調査集団「ベリングキャット」のメンバーに情報提供した。
このような「潜入」を通じて本書は、民主主義の「建前」が崩壊した現代アメリカにおいて、オンライン上で育まれた反ユダヤ主義、レイシズム、ミソジニーなどが、いかにメインストリームを侵食しつつあるかに警鐘を鳴らす。同時に、私たちがそれに反撃するための方法を伝える。
日本人にとっても、他人事ではない一冊。
■本国での反響
★『タイム』2020年の必読書100選
★『カーカス・レビュー』2020年ベスト・ノンフィクション
★『ニューヨーク・タイムズ』『フィナンシャル・タイムズ』などでも紹介 -
[ビジネスパーソン][主婦・主夫][学生]
忙しい全日本人に推奨! !
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「疲弊・不安」→激減
「幸福度」→高値安定
「パフォーマンス」→向上
「人生」→続々好転
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世界で活躍する
書道家がいま伝えたい
いい調子のスパイラルに入る方法
会社員→書道家転身で一躍オファー多数
→絵を描き始めたら、国内外で次々に売れて
→→気づけば現代アーティストに!
……なぜ、そんなにうまくいくのか?
【Contents】
1「丁寧道」の仕組み
≫2「丁寧道」のメリット
≫≫3「丁寧道」を軌道に乗せるコツ
≫≫≫4エネルギーを奪う「義務感」
≫≫≫≫5世界ごと変えてしまう「認知」のパワー
「持続可能な幸福感」×「疲弊が存在しない」
“武田双雲"の秘訣を大公開! -
2021年11月は「一橋大学アウティング事件」の控訴審判決から1年にあたる。「パワハラ防止法」により、2022年4月からは中小企業でもアウティングの防止対策が義務付けされることになっている。
なぜアウティングは「不法行為」と判断されたのか? そもそもなぜ、性的指向や性自認といった個人情報の暴露が「命」の問題につながってしまったのか?
実は、一橋事件の前からこうした被害は起きていたし、現在も起きている。学校や職場などの身近な人間関係、不特定多数に瞬時に情報を発信できてしまうネット社会において、誰もが加害者にも被害者にもなり得るのだ。
校舎から飛び降りたのは、私だったのかもしれない――。勝手に伝えることが誰かの「命」を左右する瞬間を、痛みとともに、ひとりの当事者が描き出す。
一橋事件を一過性のものとせず、被害を防ぎ、これ以上「命」が失われないためにも、いま改めて考えたい「アウティング問題」の論点!
■「アウティング」とは?
本人の性のあり方を同意なく第三者に暴露すること。
■「一橋大学アウティング事件」とは?
「おれもうおまえがゲイであることを隠しておくのムリだ」。一橋大学大学院のロースクールに通うAがゲイであることを、同級生ZがクラスメイトのLINEグループに同意なく暴露。心身に変調をきたしたAは2015年8月、校舎から転落死した。翌16年、遺族が学生Zと大学に対し損害賠償を求めて提訴。20年11月の控訴審判決では、本人の性のあり方を同意なく勝手に暴露するアウティングが「不法行為」であることが示され、世間的にも「アウティング=危険な行為」という認識が広まるきっかけとなった。地方自治体だけでなく、国レベルでも大きな影響があった。
■目次
はじめに
第一章 一橋大学アウティング事件――経緯
第二章 アウティングとは何か
第三章 繰り返される被害
第四章 一橋大学アウティング事件――判決
第五章 アウティングの規制
第六章 広がる法制度
第七章 アウティングとプライバシー
第八章 アウティングの線引き
第九章 アウティングのこれから
終章 アウティング、パンデミック、インターネット
おわりに
■著者プロフィール
松岡宗嗣〈まつおか・そうし〉
1994年愛知県名古屋市生まれ。明治大学政治経済学部卒。政策や法制度を中心とした性的マイノリティに関する情報を発信する一般社団法人fair代表理事。ゲイであることをオープンにしながら、HuffPostや現代ビジネス、Yahoo!ニュース等で多様なジェンダー・セクシュアリティに関する記事を執筆。教育機関や企業、自治体等での研修・講演実績多数。2020年7月、LGBT法連合会・神谷悠一事務局長との共著『LGBTとハラスメント』(集英社新書)を出版。近著に『「テレビは見ない」というけれど--エンタメコンテンツをフェミニズム・ジェンダーから読む』(青弓社)、『子どもを育てられるなんて思わなかった--LGBTQと「伝統的な家族」のこれから』(山川出版社)。本作が初の単著となる。 -
ほんとうのイノベーションは、ゆっくりと、予想外に始まる。
■内容
いつの時代も、研究者は未知に挑み、人類の発展に貢献してきた。誰も解明していない謎を追う人。社会課題の解決に努める人。いつ、何の役に立つかがわからなくても、未来へより多くのものを託そうとする人。彼らの人生をかけた挑戦の積み重ねの先に、今の私たちの生活がある。そして、その原点にはいつだって飽くなき知的好奇心があった。
しかし、日本では現在、運営費交付金の減少や科学技術関係予算の過度な「選択と集中」などが原因で、研究者が知的好奇心をもとにした基礎研究を行いづらい状況にある。それゆえ、イノベーションの芽を育てるための土壌が崩れつつある。
令和の時代において、研究者たちはどのように基礎研究を継続していくことができるのだろうか? 社会はどのようにその活動を支えられるだろうか? そもそも、私たちはなぜそれを支えなければならないのだろうか?
本書は、各分野の一線で活躍する3名の研究者が、『「役に立たない」科学が役に立つ』をテーマにした議論を中心に、書下ろしを加えたうえでまとめたものである。これからの「科学」と「学び」を考えるために、理系も文系も、子どもも大人も、必読の一冊!
■目次
はじめに 科学とお金と、私たちのこれから(柴藤)
第一部 「役に立つ」ってなんだ?――プレゼンテーション編
一 「役に立たない」科学が役に立つ(初田)
二 すべては好奇心から始まる――“ごみ溜め”から生まれたノーベル賞(大隅)
三 科学はいつから「役に立つ/立たない」を語り出したのか(隠岐)
第二部 これからの基礎研究の話をしよう――ディスカッション編
一 「選択と集中」は何をもたらしたのか
二 研究者にとって「アウトリーチ活動」とは何か
三 好奇心を殺さないための「これからの基礎研究」
第三部 科学と社会の幸福な未来のために――対話を終えて
一 科学と技術が、幸福な「共進化」をとげるための実践(初田)
二 個人を投資の対象にしない、人間的な科学のために(大隅)
三 人文社会科学は「役に立つ」ほど危うくなる(隠岐)
謝辞 「役に立たない」研究の未来(柴藤)
■装画
カシワイ -
ブス本人は変わらなくていい! 社会が変わる! 容姿差別は、気にする方が「気にしないように」と考えや容姿を変えるのではなく、加害者の方が変わる方がいいんじゃないかな。 被差別者が変わるんじゃなく、社会が変わった方がいいんじゃないかな、と書きました。 (山崎ナオコーラ) 性別とは? 差別とは? 社会とは? よみもの.comでの好評連載がついに書籍化! ---------------------------------------------------------------------------- “「ブスには自信を減らしてほしい」という考え方には与しない。” うん、最高! 現代社会に燦然と輝く希望の書。 はるな檸檬さん(漫画家)推薦。 ---------------------------------------------------------------------------- 社会を変えたいと思う。 私はこれまで、他のテーマで書いたエッセイの中に、「ブス」という単語をちらりと紛れ込ませたことが何回かあった。 すると、大きな反響があった。多くの人が「ブス」という言葉に関心を持っているようだ。 ただ、その反響の多くが、「頑張ってください」というものだった。 つまり、「『“ブス”という単語が出てくる文章』=『劣等感の放出』」と捉えられてしまうのだ。 慰めたり応援したりするのが読者の務め、と思わせてしまう。 「社会は変えられない。だから、『ブス』に関する文章っていうのは、個人の苦しみを吐露するだけのものだ。 その言葉を聞いたり読んだりしたら、個人を応援し、個人の気持ちを緩和させてあげなくてはならない」と多くの人が考えてしまう。 違う、と私は言いたい。「ブス」は個人に属する悩みではない、社会のゆがみだ。社会は変えられる。 (あとがきより)
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三・一一以後、原発問題に関する著作はとうてい数えきれないほど多く世に送り出されました。いまなお、学ぶべき素晴らしい著作が相次いで出版されています。それらの一部を手に取り数々の知見に学びながら、脱原発運動の末端をたどたどしく歩いてきましたが、原発問題の根深さとスケールの大きさに圧倒され、どこから手を付ければよいのかわからなくなることが度々でした。それは脱原発の必要性を確信しているにもかかわらず、思考の基本が定まっていなかったからです。「哲学」がなかったためと言っても良いでしょう。
そんな折に、佐藤嘉幸・田口卓臣の共著『脱原発の哲学』に遭遇しました。遭遇と言うよりも、衝突したと言ったほうが正しいかも知れません。一回り以上年少の二人の哲学研究者が、福島第一原発事故が惹き起こした諸問題に真正面から激突し、しっかりと組み伏せ、鮮やかに分析していることにただならぬ感銘を受けました。そこで、スペース・オルタの佐藤真起さんに、この二人へのインタヴュー講座の開催を提案するや、佐藤真起さんも一読興奮冷めやらぬ趣で即座に開催を決めたのでした。
*
インタヴュー講座は次の三回です。第一回・二〇一七年一二月一七日、第二回・二〇一八年一月二一日、第三回・同年二月一八日、会場はいずれもスペース・オルタ(新横浜)。主催は平和力フォーラム(主宰・前田朗)、共催はスペース・オルタ、さらに協賛は福島原発かながわ訴訟原告団、福島原発かながわ訴訟を支援する会、市民セクター政策機構です。
主催の平和力フォーラムは、同じ会場で、これまで二つのインタヴュー講座を実施しました。一つは、原発民衆法廷判事だった鵜飼哲(一橋大学教授)、岡野八代(同志社大学教授)、田中利幸(広島市立大学教授・当時)へのインタヴューです。その記録は、鵜飼哲・岡野八代・田中利幸・前田朗『思想の廃墟から――歴史への責任、権力への対峙のために』(彩流社)として出版されました。もう一つは、原発民衆法廷に証人として出廷した高橋哲哉(東京大学教授)へのインタヴューです。その記録は、高橋哲哉・前田朗『思想はいまなにを語るべきか――福島・沖縄・憲法』(三一書房)として出版されました。
*
佐藤嘉幸さんと田口卓臣さんへのインタヴューは、月に一回、三か月連続と、いささかハードスケジュールでしたが、お二人とも毎回入念に準備され、私の拙い質問に迅速的確に応答してくれました。原発問題に向き合い、脱原発を求める思考と運動を鍛え直すための講座ですから、話題はつねに重く、時に気分が沈みがちだったのはやむを得ません。しかし、お二人は、日本政府と東電の無責任に怒るだけではなく、立ち上がる被災者とともに悩み、ともに考え、ともに明日を見据えて「哲学する」俊秀でした。おかげで毎回、実に愉しいインタヴュー講座となりました。
福島原発かながわ訴訟原告団の村田弘さんは、講座の中で、避難者に押し付けられた苦境を語ってくれましたが、本書のために新たにインタヴューに応じてくれました。
最後になりますが、すべての記録を文字おこしして電子書籍にこぎつけ、本書に具体的な形を与えてくれた週刊読書人の明石健五さんに深甚の感謝を申し上げます。
二〇一八年五月三日
前田 朗 -
大人気「フランス女性は○○本」の最終回答。
「小説のようでも哲学書のようでもあり、
ドキドキしながら読み進むだけで半分フランス女になれる本!」
と美容ジャーナリストの齋藤薫さんが絶賛する。
「フランス女性は太らない」
「生涯恋愛体質らしい」
「自立している」
「美しく歳を重ねられる」・・・
囁かれているフランス女神話が、みんな正しいわけではない。
実は結構ラクじゃない彼女たちは、あえて涼しい顔をしながら、
年齢とも社会とも自分とも闘い続けている。
長年パリに暮らした著者が、神話の裏のお台所事情を、
ジャンヌ・モロー、イネスなどアイコン達の言動や
フランス女性の生の声を挙げて具体的に検証。
「では日本女性とは何なのか」が解き明かされていく仕掛けもある。
そしてフランス女たちの美意識を支える心のありように、
生きてきた軌跡が開花する魅力に、共感と元気がわいてくる。 -
二〇一一年三月に起こった福島第一原発事故というカタストロフィは、私たちの生とそれをとりまく環境、社会に膨大な被害をもたらした。その膨大な被害を踏まえて、原子力=核エネルギーというテクノロジーが持つ科学的、社会的、政治的な矛盾について哲学的な観点から考察したのが、私たちが共同で執筆した『脱原発の哲学』である。
本書では、『脱原発の哲学』が提示した様々なテーゼについて議論するために、まず著者二人の討論(『脱原発の哲学』をアップデートする論点を含む)を収録し、その後、慶応義塾大学と筑波大学で行われた二つの合評会での討論を収録した。二つの合評会では、いずれもコメンテーターと著者、フロアの間で長時間にわたる白熱した議論が展開されたが、本書にまとめる際に、時間の関係で当日展開できなかった幾つかの論点を書き足した。
合評会の詳細は次の通りである。
*『脱原発の哲学』合評会+小出裕章氏講演会
第一部 『脱原発の哲学』合評会
コメンテーター 西山雄二(首都大学東京)、渡名喜庸哲(慶応義塾大学)、岩田渉(元市民科学者国際会議)
第二部 小出裕章氏講演会「熊取六人組と批判的科学」
慶応義塾大学三田キャンパス、二〇一六年一一月一一日
*『脱原発の哲学』合評会
コメンテーター 五十嵐泰正(筑波大学)、早尾貴紀(東京経済大学、311全国受入協議会)、本間信和(筑波大学大学院)
筑波大学、二〇一七年五月一八日
『脱原発の哲学』を読んで濃密なコメントを下さったすべてのコメンテーターの方々、そして、私たちの求めに快く応じて心に響く講演を行って下さった小出裕章先生に、深い感謝を捧げる。また、『脱原発の哲学』を評価し、合評会の電子出版を企画して下さった、『読書人』編集長の明石健五さんにも、最大限の感謝を捧げたい。
本書を機に、より多くの読者が『脱原発の哲学』の問題提起に触れ、福島第一原発事故がもたらし、また明らかにした諸問題と、脱原発の「切迫性」について考えて下さるなら、著者としても本望である。本書に収録した討論でも述べたように、脱原発についての生産的な議論が交わされる場であるなら、私たちはいつでもそこに赴く準備ができている。
本電子書籍は、『脱原発の哲学』をめぐって行われる新たな対話を、今後「改訂版」として、その都度アップデートしていく。ダウンロードされたサイトに再度アクセスしていただければ、無料で「改訂版」がダウンロード可能となる。改訂版に関する情報は、「週刊読書人」のホームページ(http://dokushojin.com/)などで告知する。第一回目のアップデートは、二〇一八年三月を予定している。
【追記】
2018.03.08 改訂版を配信開始しました。 -
生涯現役、積極的に生きるための道しるべ。
2017年7月18日に105歳と9か月で亡くなられた著者の日野原重明先生。100歳を越えてなお、「積極的に生きる喜び」にあふれる生涯現役の奥義をつづった『いのちの使いかた』が新版として文庫化されました。
だれかの役に立つということは、自分という存在そのものが生かされるということ。いのちという時間の最上の使いかたを、日野原先生が数多の経験と出会いを通して学んできたことを余すことなく教えてくれます。
年齢にかかわらず前向きに生きるための姿勢を提唱し、次世代に平和といのちの大切さを伝えていくことを使命とされた日野原先生。その活動と心境には、チャレンジングに生きる人生への向き合い方と幸せ感を持って生きるための知恵にあふれています。
「人生は失敗ばかり、後悔ばかり、という人ほどいのちの使いかたがあるのです」「やろうと思うだけでは、やらないことと同じです。行動こそが勝負です」「予期せぬ災難に見舞われることが不幸なのではなく、そのときに、希望を見失ってしまうことが不幸なのです」――人生を変える希望のメッセージが心にしみわたり、生きる意味に気づかされる珠玉の一冊です。
※この作品は過去に単行本として配信されていた『いのちの使いかた』 の文庫版となります。 -
犬たちの勇気といのちから学ぶ幸せの意味。
もうすぐ102歳を迎える日野原重明先生が子どもたちをはじめ次世代に伝えたいと語りかけるように書き下ろした、初めての「犬と人といのち」のものがたり。
保護犬や老犬、被災した動物のいのちの重み。盲導犬や犬ぞり犬など実在する犬と人との深い絆。ホスピスや小児病棟でのセラピードッグと患者さんとの静かな触れ合い。そして愛犬との別れがもたらす希望の力・・・10のエピソードには、日野原流「いのちの名言」と共に、犬たちの勇気といのちから学ぶ幸せの意味が込められています。
愛おしさあふれるまなざしの犬の写真やカラーイラストがちりばめられ、親子や祖父母と孫が一緒に読んで考え、楽しめるカラーエッセイ本です(2013年9月発表作品)。
【ご注意】 ※この作品は一部カラーです。 -
ふたりで191歳の、ポジティブシンキング。
明治44年(1911)山口生まれの日野原重明は、京都帝国大学医学部を卒業、昭和16年より昭和52年まで聖路加国際病院に勤務。昭和55年同病院理事に。平成4年から平成8年まで同病院院長。平成13年に出した『生きかた上手』がベストセラーほか、数々の出版物を手がける。また『葉っぱのフレディ』を音楽劇に脚色するなど、多彩に活躍を続ける。現在99歳。
一方、大正7年(1918)東京生まれの堀文子は、女子美術専門学校(現・女子美術大学)師範科日本画部卒業、戦後焼け野原だった青山にアトリエを構え、創作活動をしながら世界を放浪。大磯に移住後、軽井沢にもアトリエを持ち、自然や生命への神秘を作品にする。70歳でイタリアのトスカーナへ移住、その後もアマゾンやペルー、ヒマラヤなど、取材旅行を続け新しい作品を創作している。現在92歳。
このふたりが「芸術」、「人との関わり」、「命の尊さ」などを語る対談の中に、それぞれが日頃思っている「心の声」を挿入しながら構成する。口絵には堀の50年前の作品から最新作まで約10点を入れる(2011年4月発表作品)。
※この作品は一部カラーです。 -
水に落ちた犬は打つべし。一切の妥協を許さず容赦なく旧社会の儒教道徳や「正人君子」を批判し続けた中国近代文学最大の功労者の生き方を考える。「水に落ちた犬は打て」「私は人をだましたい」あの『故郷』の作家は、私たちに何を突きつけるのか。
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ファシズムの暗雲に覆われた1930年代のスペイン、これに抵抗した労働者の自発的な革命として市民戦争は始まった。その報道記事を書くためにバルセロナにやってきたオーウェルは、燃えさかる革命的状況に魅せられ、共和国政府軍兵士として銃を取り最前線へ赴く。人間の生命と理想を悲劇的に蕩尽してしまう戦争という日常──残酷、欠乏、虚偽。しかし、それでも捨て切れぬ人間への希望を、自らの体験をとおして、作家の透徹な視線が描ききる。20世紀という時代のなかで人間の現実を見つめた傑作ノンフィクション。共和国政府の敗北という形で戦争が終結した後に書かれた回想録「スペイン戦争を振り返って」を併録。
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「洗濯機がお風呂がわり」「虫歯は放置か、ペンチで抜く」「空腹のあまり、カマキリの足をかじった」「草を食べて空腹を満たした」など幼少期の貧乏仰天エピソードで『徹子の部屋』で話題になり、『明石家さんまのコンプレッくすっ杯』では「貧乏代表」「貧乏レジェンド」と称されるまでになった風間トオルさん。一方、逆境のなかでも明るく前向きに、グレず、へこまず、生きていられたのは、おばあちゃんから受け継いだ知恵と人生哲学があったからだという。発売当初から話題となり、アマゾンのレビューでは★5つが29、メディア取材も50件を超えた。下流、ワーキングプア、年金崩壊、格差社会……暗い話題の多い昨今、本書には「大丈夫」と背中を押すメッセージが詰まっている。貧乏はつらいけど、不幸じゃない。テレビでは語れなかったエピソードや心模様、思い出、人生哲学を1冊に。
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20世紀を疾走し、屹立した芸術家、岡本太郎。その多面的な活躍は大きなセンセーションを巻き起こした。しかし彼の活動の軌跡は、さまざまな断片として人々の記憶にしまわれ、全体像を捉えるのは難しくなってしまった。はたして、岡本太郎とは何者だったのか―。遺された著作によって伝説と偶像を解体し、その存在の全貌に迫る、決定版著作集。1巻では「対極」と「爆発」というキーワードを手がかりに、若き日の詩文から、大阪万博参加への決意を記したテクストまで、生涯を貫く思想を掴みだす。
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