『文芸・小説、歴史、1円~』の電子書籍一覧
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茨城県の山中にある寂れた神社の宝物庫にあった陶製の大瓶の一つから、
膝を抱える体勢をとった古い白骨死体が発見された。
その話を友人のフリージャーナリスト、小松崎から聞いた桑原崇は、
大瓶と神社の祭神に興味を抱き、棚橋奈々を含めた三人で茨城へ向かうのだった。
警察や郷土史家らが出入りするなか起きる新たな殺人。
その死体もまた瓶に入れられていた。
QEDシリーズ長編! -
妊婦たちに降りかかる理不尽な事件や不思議な出来事の謎を解き、お信は無事に赤子を取り上げられるのか。感動の連作時代ミステリー。
亡き夫の理想を継いで、卓越した腕で助産と日常の医療を手掛ける女医、お信。ある日、宮田という大物産医が不在だったため、容体が急変した大店の妻の出産に代理で携わることに。無事出産を終え、胸を撫でおろしたものの、その数日後、宮田が殺されてしまい、嫌疑がお信にかけられてしまう……。お信が巻き込まれる陰謀、そして産医として直面する生と死のドラマを描く時代医療ミステリー。文庫オリジナル。 -
その所業、人か、鬼か――中山義秀文学賞ほか2賞受賞の規格外デビュー作!
ときは文政、ところは江戸。ある夜、中村座の座元と狂言作者、6人の役者が次の芝居の前読みに集まった。その最中、車座になった輪の真ん中に生首が転がり落ちる。しかし役者の数は変わらず、鬼が誰かを喰い殺して成り代わっているのは間違いない。一体誰が鬼なのか。かつて一世を風靡した元女形の魚之助と鳥屋を商う藤九郎は、座元に請われて鬼探しに乗り出す――。第27回中山義秀文学賞をはじめ文学賞三冠の特大デビュー作! -
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憲法見直しを云々する前に、昭和の歩みをよく知ろう。戦争とは何かを身に染みて実感した筆者が、自らの生活史と重ねあわせ、日中全面戦争に突入するまでの時代背景を描く。満州事変、国際連盟脱退、二・二六事件……そして昭和12年12月13日、日本軍は南京大虐殺事件を起こす。どこまで続くぬかるみぞ。 -
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中国人民のねばりづよい抵抗にあい、日中戦争は膠着状態におちいった。撤退もままならぬ中で、日本の軍部は太平洋に眼をむけた。石油資源を確保するためである。大東亜共栄圏の美名のもとに作戦が練られる。開戦を避ける日米交渉も決裂。昭和16年12月8日、真珠湾に奇襲をかけ、ついに太平洋戦争へ突入。
軍統帥部からは日米交渉よりも開戦準備をという声も出始めた昭和16年9月6日開戦決意の御前会議が開かれる。 -
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日本列島改造論が吹きあれ、コンクリートの街があちこちに。そこへ石油ショックが襲い、たちまち狂乱物価と物不足が発生する。政界ではロッキード事件、リクルート事件に象徴される汚職がはびこる。昭和はどこへ行く。天皇崩御の悲しみと共に自らの還暦をふり返る。庶民の眼で捉えた画期的「昭和史」全8巻。
「昭和」の歴史は大きな犠牲をはらって得た「もう戦争はしてはいけない」という重い教訓の歴史だった。ふたたび過ちを犯してはいけない。 -
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広島、長崎に投下された原子爆弾の被害に恐れをなした日本は、ついに降伏を決定。連合国総司令部は矢つぎばやに人権確保の改革、財閥解体、天皇の神格化否定などの処置をとる。平和憲法の公布を機に復興のつち音が響く。しかし世情は不安定なまま、昭和電工事件、松川事件と続き、そして朝鮮戦争の火が吹く。
昭和22年5月3日日本国憲法が施行された。戦前の軍国主義を反省し第9条で戦争放棄をうたった。 -
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講和条約が結ばれると同時に、日本はアメリカと同盟関係に入る。安保条約が批准される。もはや戦後ではないといわれたが、漫画を描く貧乏生活は終わらない。60年安保騒乱、東京オリンピックの開催、東大紛争、ベトナム戦争の泥沼化など内外の激動が続く。高度成長の陰で、水俣病が発生し、公害問題が深刻化する。
戦後の日本を大きく変えたのは昭和39年10月10日から開かれた東京オリンピックだった。そのために首都東京が整備され東京──大阪間を4時間で結ぶ新幹線が開通した。 -
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南太平洋に眼をむけた日本軍の快進撃も、ミッドウェー海戦を転機に終わりをつげる。やがて運命のガダルカナル島の戦いを迎える。各地で全滅、玉砕、撤退へと追いこまれる。しかし、国内では軍部への翼賛体制ができあがり、「ほしがりません 勝つまでは」の檄がとぶ。「鬼畜米英撃滅」のスローガンが舞う。
戦時体制は日ましに国民生活を圧迫していった。砂糖やマッチは配給切符がないと買えなかった。マッチは1日5本以上使ってはいけなかった。 -
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日本の連合艦隊はレイテ沖海戦でも敗れ、主力艦を失う。もはや敗色は鮮明になっているにもかかわらず、「撃ちてしやまん」の号令で、神風特攻隊を繰りだす。しかも本土決戦を叫ぶ。B29が飛来し東京、大阪は焼け野原と化す。そして昭和20年4月1日、米軍は沖縄本島に上陸。その犠牲者は19万人に及ぶ。
昭和19年7月6日午前零時サイパン島の司令長官南雲忠一中将は全軍に玉砕命令を発した。 -
この男の生き様は美しい。
本屋大賞の話題作。読まずに語るな。
愛する家族、社員、そしてこの国の未来のために。
この奇跡のような英雄たちは、実在した。
敵は七人の魔女、待ち構えるのは英国海軍。ホルムズ海峡を突破せよ! 戦後、国際石油カルテル「セブン・シスターズ」に蹂躙される日本。内外の敵に包囲され窮地に陥った鐡造は乾坤一擲の勝負に出る。それは大英帝国に経済封鎖されたイランにタンカーを派遣すること。世界が驚倒した「日章丸事件」の真実。
若き頃、小さな日本の海で海賊とよばれた男は、石油を武器に、世界と対峙する大きな野望を持っていた。
「ゼロ」から全てが始まる。 -
すべてのビジネスマンに捧ぐ。
本屋大賞の話題作、早くも文庫化!
ページをめくるごとに、溢れる涙。これはただの経済歴史小説ではない。
一九四五年八月十五日、敗戦で全てを失った日本で一人の男が立ち上がる。男の名は国岡鐡造。出勤簿もなく、定年もない、異端の石油会社「国岡商店」の店主だ。一代かけて築き上げた会社資産の殆どを失い、借金を負いつつも、店員の一人も馘首せず、再起を図る。石油を武器に世界との新たな戦いが始まる。
石油は庶民の暮らしに明かりを灯し、国すらも動かす。
「第二の敗戦」を目前に、日本人の強さと誇りを示した男。 -
伝説の刀鍛冶、長曽祢興里こと虎徹の炎の如き生涯を描いた傑作。
貧しさのなか4人の子を失い、重病の妻を抱えた甲冑鍛冶がいた。鍛冶師──長曽祢興里は、「己の作った兜を、一刀のもとに叩き切る」ことができる刀を鍛えるため、江戸に向かうことを決意する。だが、一流の刀鍛冶を目指す興里に、想像を絶する試練が待ち構えていた……。数多の武士が所望し、後世に語り継がれる伝説の刀鍛冶・虎徹。鉄と炎とともに生き、己の信念を貫き通した男の生涯を描いた傑作長篇小説。解説・細谷正充 -
自分を苦しめた相手を癒すーー。お葉が挑む、医療の険しい道。
奉公先のいじめで絶望し、身投げしたところを救われたお葉が、町医者・道庵の診療所を手伝い始めて四カ月。命の尊さを知り、患者を救うことに遣り甲斐を見出していた彼女に、試練が訪れた。かつていじめられた奉公先のお内儀が患者としてやってきたのだ。自分を苦しめた相手を救うことができるのか? 道庵の元弟子で、長崎で蘭方医学を学んだという訳ありの源信も加わり、お葉は医者として成長してゆく。感動必至の医療小説! -
ある大店の内儀が命を落とす。猫又の仕業だという噂が……。長屋で起きた夫婦喧嘩と噂の関係は? 大好評「鯖猫長屋」シリーズ第四弾!
この猫、江戸で最強!? ただものではないぞと思わせるエピソードが今回も――。気まぐれな美猫サバが暮らす「鯖猫長屋」で、利助・おきね夫婦が大喧嘩。その裏に怪しげな呪い師の影が……。そんな折、サバの妹分さくらに化け猫疑惑が持ち上がる。続けて起きた「赤子の顔の傷」事件や、とある大店の内儀の死も、化け猫の仕業だというのだ。この騒ぎと怪しげな呪い師に関係はあるのか。さくらの疑いを晴らそうと、飼い主の拾楽、そして長屋の面々が動き出す。存在感たっぷりの同心・掛井も駆けつける。しかしサバにはどうも気になることがあるようで――。キュートなサバの一挙手一投足に首っ丈。猫好きにはたまりません。根津宮永町が舞台の「大江戸謎解き人情ばなし」。人気シリーズ第四弾。文庫書き下ろし。 -
長屋のおてるが可愛がっている太市が事件に巻き込まれる。長屋を“仕切る”猫・サバはその時――。謎と人情溢れる人気シリーズ第八弾!
長屋で一番いばっている猫のサバが、あやかし退治!? 「鯖猫長屋」の家主で、饅頭屋を営むお智の様子がおかしいことを聞きつけた画描きの拾楽は、頼りになる猫サバを連れて店に出向く。ところが、不気味な白い鴉が現れて、それを見たサバは逃げ出してしまう。“江戸で最強の猫”を怖れさせた白い鴉の正体とは。一方、「二キのご隠居」の世話をしている少年・太市が、お智の店に行ったまま行方不明になっていることが明らかになる。太市は事件に巻き込まれたのか、それとも――。ぼんくら猫になってしまったサバは、白い鴉に再び立ち向かうことができるのか。「鯖猫長屋」に忍び寄る魔の手に、拾楽と長屋の面々は? 根津宮永町が舞台の「大江戸謎解き人情ばなし」第八弾。文庫書き下ろし。 -
伝説の盗賊一味が現れた。画描きの拾楽が危ない! にもかかわらず、サバの大将は動かない? 江戸が舞台の謎解き人情ばなし第九弾。
根津権現にほど近い「鯖猫長屋」に、隻眼の盗賊「鯰の甚右衛門」が姿を現す。牢屋敷を出た甚右衛門は蘭方医になりすまし、再び仕事を始めるために必要な相棒を探していた。狙いは、長屋を“仕切る”猫サバの飼い主で、もとは独り働きの盗人だった画描きの拾楽だ。ところが、悪の道に引き戻されそうになっている主を横目で見つつも、サバは動かない。拾楽の運命は? そんな折、歌舞伎役者の卵が長屋に転がり込み、涼太の部屋には座敷童まで現れる。長屋の面々をも巻き込んだ怪事件に拾楽、そしてサバの大将は――。江戸を舞台にした謎解き&人情ばなし第九弾。文庫書き下ろし。 -
事件を解決するのは、鯖猫!? わけありな人たちがいっぱいの鯖猫長屋で、次々に不可思議な出来事が……。大江戸謎解き人情ばなし。
長屋で一番えらいのは猫!? だとすると、長屋で起こる奇怪な事件を解決するのは、いったい……。江戸の根津宮永町にある「鯖猫長屋」は、鯖縞模様の三毛猫が一番いばっている長屋なので、そう呼ばれている。サバという名の、長屋を“仕切る”不思議な美猫(いろおとこ)は、炊きたての白飯しか食べない超わがままもの。そんな長屋に、わけありの美女や怪しげな浪人者が越してくる。次々に起こる不可解な事件に、途方に暮れる長屋の面々。そこに「成田屋」の異名をとるイケメン同心も登場。サバの飼い主である猫専門の売れない画描き・拾楽が、事件を解決しようとするのだが――。解説の時代劇評論家・ペリー荻野氏も、続編とドラマ化を切望! 心がほっこりあたたまる、大江戸謎解き人情ばなし。丹地陽子さんがカバーに描いたサバの凛々しい姿に、一目ぼれすること間違いなしの、猫小説です! -
おてるの夫・与六の隠し子だと名乗る子供が「鯖猫長屋」にやって来る。長屋の面々は大騒ぎ。その時、サバは――。人気シリーズ第七弾!
謎解きは猫にお任せ? それとも――。鯖縞模様が美しい「俺様猫」サバと、飼い主である画描きの拾楽が暮らす「鯖猫長屋」に、以前ここに住んでいた戯作者・長谷川豊山が戻ってきた。なにやら厄介事を背負ってきたようで……。そんな折、おてるの亭主・与六の子だと名乗る男の子が「鯖猫長屋」に現われる。動揺を隠し、気丈に振る舞うおてるに対し、サバの大将と長屋の面々は? 今回も、サバの仕草がキュートでたまりません! 謎と人情あふれる人気シリーズ第七弾。文庫書き下ろし。 -
長屋に戻ったおはまを見て猫のサバが毛を逆立てる。一体何があったのか。人情&ミステリの香り漂う、好評「鯖猫長屋」シリーズ第三弾!
人間より偉い猫サバが仕切る「鯖猫長屋」で事件が! 店子たちに愛されているおはまに、サバが毛を逆立て、飛びかかったのだ。その日おはまは奉公先で、ある大店へ届け物を頼まれたという。しかしそれが「出戻り文箱」と噂のものだった。元盗人で、今はサバの飼い主である画描きの拾楽は事情を探るが……。江戸の根津宮永町を舞台に、謎解きと人情が絡みあう、好評シリーズ第三弾。文庫書き下ろし。 -
「飲むと肌が白くなる水」の儲け話をすすめられた貫八。怪しげな気配を感じ取った拾楽と猫のサバは――。大好評のシリーズ第十一弾!
魚屋の貫八が、画描きの拾楽に助けを求めてやってくる。なんでも、昔世話になった恩人のお延が、「飲むと肌が白くなる水」という怪しげな儲け話に嵌まっているというのだ。人のいい貫八が巻き込まれる、と察した拾楽は、江戸最強の猫サバを連れてお延が住む仕舞屋へと向かう。そのとき、突然、不吉な気配を濃厚に纏う「あの男」が現われた。何を企んでいるのか――不審に思う拾楽だが、そこにもう一人、暑苦しい「役者」も登場し……。根津権現にほど近い「鯖猫長屋」が舞台。大好評「大江戸謎解き人情ばなし」第十一弾。文庫書き下ろし。 -
長屋に元拝み屋の男がやって来た。何を企んでいるのか。黙って値踏みする猫サバに対し、男は。謎解き&人情で人気のシリーズ第十弾!
この巻は、「鯖猫長屋」に入居したいという元拝み屋の男を、差配の磯兵衛が追い払うところから始まる。しつこく食い下がるその男は、今は「呪い札」を書いて怪しげな商売をしているというが、「鯖猫長屋」に近づいて、一体何を企んでいるのか。訳ありの蘭方医も長屋をうかがうなか、美猫(いろおとこ)サバの飼い主、いや子分で猫専門の画描きとして長屋で暮らす拾楽は、仄かな想いを寄せあうおはまから、ある頼み事をされる。様子見を決め込むふりをしながら気を尖らせているサバは、その時――。長屋を“仕切る”猫と、その子分の画描きが事件に立ち向かう「大江戸謎解き人情ばなし」第十弾。文庫書き下ろし。 -
鯖猫長屋に取り壊し騒ぎが起き、慌てる住人達のもとにやって来たのは……。長屋で一番偉い猫サバが主役の謎解き&人情シリーズ第二弾。
長屋と拾楽の危機を救うのは猫? それとも? 鯖縞模様の三毛猫サバが一番いばっている「鯖猫長屋」が、住人が減って存続の危機に! 店子が居つかない様子を見かねて、家主がしびれを切らしたのだ。そんな折、団扇売りを生業にする色男が、長屋に引っ越してくる。どうやらそこには、サバが一枚噛んでいるらしい。一方、「黒ひょっとこ」の異名を持つ元盗人で、今はサバの飼い主である画描きの拾楽にも、怪しげな影が近づいてくる。偽者の出現に慌てる拾楽に対し、荒事がからっきしだめなのに、なぜか存在感のある同心・掛井十四郎、通称「成田屋の旦那」は……。江戸を舞台にした、謎と人情あふれる好評「鯖猫長屋」シリーズ第二弾。文庫オリジナル。 -
画描きの拾楽とかかわりの深い同心・掛井が窮地に立たされる。サバの大将はその時――。謎解きと人情が交錯する人気シリーズ第六弾!
江戸は根津宮永町にある「鯖猫長屋」の朝は、今日も賑やかだ。おてる、与六、おはま、貫八、おみつなど、長屋の面々を“仕切って”いるのは、鯖縞模様の三毛猫サバ。そんなサバには人間の子分が二人いる。飼い主で画描きの拾楽と、「成田屋の旦那」と呼ばれるほど濃いキャラの持ち主で、剣術が苦手な定廻同心・掛井だ。その掛井が手下の平八をかばって窮地に立たされる。拾楽がサバの力を借り、事件の核心に迫っていくと、意外な事実が見えてきて……。謎解きと人情が交錯する人気シリーズ第六弾。文庫書き下ろし。巻末に、サバが生みの親である著者について語っているので、要注目! -
拾楽とは昔馴染みの女盗賊が、ある日突然、鯖猫長屋に姿を現す。思わせぶりな女の一言、サバの不穏な動きに心がざわつく拾楽は……。
この猫、意外に人情家? サバの大将が思いがけない一面を見せる! 長屋で一番偉い猫サバと飼い主の拾楽が暮らす「鯖猫長屋」に、「二キのご隠居」がやって来る。皆に一目置かれる臨時廻同心で、昔馴染みの女盗賊と決着をつけるため、拾楽に協力を求めてきたのだが、その女盗賊は拾楽とも浅からぬ因縁があり……。やがて長屋の家主・お智の饅頭屋で事件が起き、拾楽、定廻同心・掛井、サバがそれぞれ動き出す。サバの不穏な動きに、心がざわつく拾楽は。謎解き&人情で大好評、人気シリーズ第五弾。文庫書き下ろし。 -
信平は初陣の薬売り。
亡父への想いを胸に江戸の街を行く。
信平の父は時化にのまれ、江戸を見ることなく逝った。
信平を見守るのは父の親友。
懸命に薬売りに励むが、折しも捕物騒ぎが勃発!
日の本じゅう、津々浦々を旅する薬売りが久々にのどか屋に現れた。時を同じくして、黒四組が探索しているのは「上方訛り」の京から下ってきた悪党だという。なりは越中の薬売りだが、中身は上方からきた悪党どもを探し出すことはできるのか。「おいらたちの真似をするとは、許せねえっちゃ」と気概を示す越中の薬売りたちは果たして手柄を立てることができるか――。
*本書登場の小料理
「焼き茄子」
焼きたての茄子は水につけないで皮をむく。
熱いので、指のほうを水につけて、手際よく。
むけたら、へたを切り落とし、箸で四つに割く。
それを器に盛り、だしが二、濃口醤油が一の割り醤油をかける。
おろし生姜を添え、糸がきの鰹節をふわりと載せれば出来上がり。 -
血に染まる菊人形は、心中を装った殺人!
下手人の思惑とは?
隠密同心の和田壮平と八森十蔵が下手人二人を捕縛。
男女を殺めた裏に隠された謎とからくりは何なのか?
悪事は暴かれるのか?
北町の爺様こと、八森十蔵と和田壮平は、物売りに扮して江戸市中を探索中、流行りの菊人形に隠された二体の亡骸を発見する。下手人を二人拘束したものの、だんまりを決め込まれては、背後に潜む黒幕を炙り出すことは難しい。そんな折、十蔵は因縁の相手、越前屋茂兵衛を追い、木場の貯木場で勝負を挑む。十蔵と茂兵衛⋯⋯二人のあいだに何があったのか?
八森十蔵と和田壮平、第4弾! -
三郎兵衛の警護役桐野。
孫・勘九郎と共に爆死?
残された三郎兵衛は⋯。
二十年前の事件に拘る桐野。
過去を突き放す三郎兵衛に、訳知りに近づき桐野を断罪する謎の男の目的は?
将軍吉宗は二十年前に⋯⋯。
二十年前の失敗を今も悔やむお庭番の桐野。昔のことをいつまで⋯と突き放す大目付の三郎兵衛。そこに根来の源八郎なる謎の男が現れ、すべては桐野の謀と断罪し、桐野と三郎兵衛の仲を裂こうとする。なぜ桐野は真相を追いつづけるのか? 源八郎の狙いとは? 二人の思惑が交差するとき、二十年前の将軍吉宗の過去が明らかになる。吉宗は何をなそうとしていたのか?
好評シリーズ第10弾! -
思いが通じ合った相手の元へ嫁ぐ娘と、
両親に溺愛された美しい娘。
失踪する理由もない二人が忽然と姿を消した。
--その発端は、すべての女性が持つ「迷い」。
嫉妬と憧れ。美しさと醜さ。すべて表裏一体だ。
真っ赤な朝焼けの中、娘が一陣の風とともに忽然と消えた。居合わせた父親が自信番に捕らえられるが、自ら命を絶ってしまう。不自然な失踪に「神隠し」を疑うお初と右京之介。探索を始めた二人は、娘の嫁ぎ先に不審な点があることを突き止める。だがその時、第二の事件が起こった。
悲しみも苦しみも、恨みも嫉妬も全部吸い取ってくれる。
だから、宮部みゆきはすごい。
霊験お初シリーズ、第二弾! -
事件の予兆と、恋の予感。これが宮部みゆきの世界---。死んだはずの人間が生き返る「死人憑き」が本所深川で起きた。甦った人物が以前より若返っていると感じた「姉妹屋」のお初は、老奉行の御前さまから紹介された与力見習の右京之介と探索を始めた。だがその時、油樽から女の子の遺体が発見される。人は過去にも家族にも縛られる。霊験お初シリーズ第一弾。
事件の予兆と、恋の予感。
人は狡いし、汚い。だけど優しくて、美しい。
これが宮部みゆきの世界。
「霊験お初」シリーズ第一弾!
死んだはずの人間が生き返る「死人憑き」が本所深川で起きた。甦った人物が以前より若返っていると感じた「姉妹屋」のお初は、老奉行の御前さまから紹介された与力見習の右京之介と探索を始めた。だがその時、油樽から女の子の遺体が発見される。人は過去にも家族にも縛られる。霊験お初シリーズ第一弾。 -
怒髪天を衝く勘兵衛。
忽然と消えた凶賊を地獄に送ると誓う。
激震の“鬼勘”犯科帳!
『信長の軍師』シリーズの著者が贈る江戸黎明期の壮絶捕物帳!
北町奉行所が権威を脅かす失態を犯した。日本橋の薬種問屋で家族奉公人合わせて十七名が皆殺し、六千両を奪われたのだ。
非道の予兆を見逃した痛恨の極みであった。米津勘兵衛は凶賊を大所帯と睨み、浅草の女歌舞伎に的を絞る。
ところが一座は京への道行きで同心たちを手玉に取り、忽然と姿を消してしまう。
窮地の勘兵衛は威信回復をかけ、執念の一手を打つが……。 -
わたしが成すべき事は何だろう――。人情あふれる江戸の兄弟の物語。
草加冬吾は、手習い所・雀堂の師匠として子らに読み書きを教えている。ある日、深川で料理茶屋の手代が殺された。冬吾の兄で与力の紀一郎はさっそく科人を追うが、冬吾も町暮らしの身軽さを活かし聞き込みを手伝うことに。一方、彼は兄との関係に複雑な思いを抱えていた。二人は双子であり、それゆえ弟の冬吾は世間から隠されるようにして生きてきたのだ――。わだかまりに向き合いながら互いに助け合う、江戸の家族の物語。 -
大人気シリーズ「味見方同心」が帰ってきた! 同心の兄・波之進の後を継いで味見方となった弟・月浦魚之進は南町奉行から密命を受ける。将軍暗殺計画の気配があり、毒見役の鬼役とは別に、城内に忍び寄る悪事を阻止してほしいというのだ。気弱な魚之進にそんな大役が務まるのか? 兄の後家・お静への思いが募るなか、魚之進は美味で怪しい江戸の食べ物を追う!
【収録作品】
『潜入 味見方同心(一) 恋のぬるぬる膳』
『潜入 味見方同心(二)陰膳だらけの宴』
『潜入 味見方同心(三) 五右衛門の鍋』
『潜入 味見方同心(四) 謎の伊賀忍者料理』
『潜入 味見方同心(五) 牛の活きづくり』
『潜入 味見方同心(六) 肉欲もりもり不精進料理』
【南町奉行所・味見方とは?】
江戸市中の食べ物の動向を探る特別役職。水戸藩が南町奉行所に働きかけてつくらせた。同心の月浦魚之進のみが味見方を拝命する過酷な一人役。横行する悪質な抜け荷の現状把握がもともとの目的だったが、捜索の間に様々な食にまつわる事件が発生する。初代味見方の月浦波之進は何者かにより暗殺、それを弟の魚之進が引き継いだ。兄弟の努力と活躍によって悪事は暴かれ、魚之進は兄・波之進の仇を討った。
「味見方同心 潜入篇」全6巻までの顛末は、「隠密 味見方同心」全9巻をお読みください。面白さと美味しさが倍増します!! -
若い筆職人の念次郎が飲み仲間の取引先の若旦那松助と夜、迷い込んだ大きな料理屋。広い宴席には誰の姿もなく、二階にあがると、なぜか真っ昼間の明るさだった。いったい、ここはどこなのか? いつなのか? そして松助も「煙のように」姿を消した。外に出た念次郎はさんざんさまよったあげく、深川の皆塵堂の大家の清左衛門に救われる。
松助の祖父の亀松は、明和の大火のときに、目黒の料理屋で飲んでいて火事に巻き込まれた。その後金貸しとして儲けるが、十八年後に姿を消し、死体で発見された。松助の父の松蔵は、それから十八年後にやはり突然姿を消し、やはり死体で発見されている。松助は、祖父と父の死について、叔父の継右衛門からくわしくは聞かされていなかった。そして今年は、父の松蔵が死んで、十八年後にあたる。松助は大丈夫なのか?
清左衛門から曰くものを扱う古道具屋皆塵堂を教えてもらった念次郎は、皆塵堂を拠点に、姿を消した松助を探しはじめる。
幽霊の見える太一郎も、さすがに時空がねじれていると、気配が読めず、今回は役立ちそうにない。
料理屋、二階建ての長屋、湯屋、大店など建物にまつわる因縁のある屋敷で繰り広げられる幽霊譚。
大江戸版ホーンテッド・マンションに、皆塵堂の面々は、どう立ち向かうのか? -
輿入れした大身旗本は破綻寸前。
嵌められた花嫁を、愛する人々を、市兵衛は護れるか。
虚飾にまみれた名門の奸計を斬る!
鬼しぶ父子も大活躍! 傑作時代小説!!
家格の違いにも拘らず、三千石の旗本岩倉家に輿入れした村山早菜。藩の陰謀で父を失うも唐木市兵衛に助けられた川越藩士の娘だ。
だが、幸せは束の間だった。市兵衛は兄・片岡信正から、岩倉家の逼迫した台所事情を知らされ、憤る。
早菜の幸福を願う後見人の大店両替商《近江屋》の財を貪らんとする卑劣な縁組か。
そんな折、変死体を調べる渋井父子は妙な金貸の噂を聞く・・・・・・。 -
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日本のはじまりって、どんなだったの? 八百万の神々の面白い物語を厳選。
(※本書は2018/10/29にほおずき書籍より発売された書籍を電子化したものです。) -
八代将軍吉宗は
いかにして生まれたのか
権謀術数で掴んだ天下の先に見た〈星〉とは!?
「畢竟、これは『人は何のために生きるのか』
を問う物語なのである」大矢博子(書評家・解説より)
瞬く星となり
見守っております
紀州藩主・徳川光貞の三男として生まれながら、生母・紋の身分の低さゆえに、虐げられた扱いを受けた新之助。
しかし、五代将軍綱吉から「高みに登れ」と声を掛けられ、運命は激しく動き出す。
新之助の思いと野心に応え、乳兄弟の星野伊織と鉄海和尚は秘密裡に工作を重ねる。
やがて、新之助は紀州藩主、将軍の座を掴むが、そこには新たな試練が。 -
秀吉が惚れ、
家康が恐れた漢(おとこ)!
“鬼の左近”、
獅子奮迅の闘い!
石田三成を支えた勇将の生涯!
関ヶ原で家康を討つ!
石田三成を支えた猛将の戦い
戦場の勇者振りで「鬼の左近」と呼ばれた嶋左近。羽柴秀吉にその才を見出され家臣となり、関東出陣を機に石田三成の寄騎となる。
宿敵・徳川家康の引き抜きの誘いにも乗らず、側近として三成を支え続ける。
「三成に過ぎたるものが二つあり、嶋の左近に佐和山の城」とも謳われた漢は、関ヶ原で天下分け目の戦いに臨むが――。
(『嶋左近』改題) -
兄は殺されたんです!
妹は栄次郎に訴える。
だが決定的な謎が浮上。
兄が首吊りしていたそばに血のついた匕首。
さらに、匕首で刺殺された女の死骸。
女を刺した上での首吊り?
だが妹は兄の無実も訴える。
一橋治済の庶子、三味線の名手で田宮流居合術の達人、矢内栄次郎を若い女が訪ねてきた。首を括って死んだ兄・多吉の件だという。兄は自分で死ぬとは考えられず殺されたと訴える。しかも、首吊りのそばに血のついた匕首があり、三ノ輪で女が匕首で刺されて死んでいるのが判明。多吉は女を刺した上で首を括ったとされた。が、妹は兄の無実も訴える。栄次郎は⋯⋯。
大人気シリーズ第29弾! -
藩主松平若狭介、立つ!
新シリーズ第3弾
元家臣を隠密に変えた藩主で老中の若狭介、自ら江戸の世直しに!
桃源郷にいざなうという、南蛮由来の怪しい煙草や、評判の菓子にも危ない噂。
黒幕を突き止めるべく、隠密たちが江戸を奔る!
長屋の店子で世直し隠密の一人、橘左近はガマの油を売る湯島天神で若い娘が男に包丁で切りかかられるのを助ける。そこには危険な南蛮煙草が絡んでいた。男は老舗菓子屋の倅だったが、店の菓子にも怪しい噂。一方、隠密たちの元締め、藩主で老中の松平若狭介は菓子屋の主に騙されそうになるが、そこには黒幕が⋯⋯。そこで若狭介は自ら悪人成敗に乗り出すのだった。 -
母子の命を狙うのは、理不尽な武家の都合。
真木登一郎が動く!
助けを求めて横丁に現れた乳飲み子を抱えた若い娘をいかにして救うのか⋯⋯。
名門の力とのっぴき横丁の知恵がぶつかり合う。
のっぴき横丁に「訳あり」の母娘が駆け込んで来た。娘の腕に抱かれた乳飲み子は、さる大名家の落とし胤という。奥女中だった娘は御家相続の争いから我が子の命を守るため、子守りのお縁の長屋に身を隠す。しかし、やがて隠密役とも思われる武士の姿が横丁に現われ、真木登一郎と横丁の住人は母子のために様々ないちろう策を弄して、二人を守ろうと奔走する。
第11回 日本歴史時代作家協会 シリーズ賞 第5弾! -
文政六年、いじめに耐えかねた西丸書院番二番組の新参・松平外記が三名の古参を城中で斬り殺す大事件、いわゆる「千代田の刃傷」が起きた。幕閣が混乱する中、二百二十五石の小旗本で無役の小普請組・北条志真佑は、番士を一新し再編成された二番組に抜擢され、妹の幸や叔父の相模八左衛門とともに喜んでいた。上泉新陰流を使い、十一代将軍徳川家斉の世子・家慶の力にならんと腕を撫す志真佑だったが……。待望の新シリーズ始動!
【目次】
第一章 騒動の後始末
第二章 役付の誉れ
第三章 城中規律
第四章 恨の根
第五章 盾の意味 -
元式部丞・藤原為時の娘で二十歳の小姫(のちの紫式部)は、創作の腕を評価され、左大臣源雅信の娘・倫子に「物語の女房」として仕えていた。小姫の書いた「光る君」を主人公とする短編は、貴族社会の一部で評判を取り、回し読みされている。倫子の要望に従い次々と執筆しているうちに創作の「種」に詰まってしまった小姫は、ある日、隣家の中流貴族の娘で幼馴染みの月乃に「取材」へ誘われる。女房たちの間で噂になっている七の宮の恋の真相を知るため、宮が女と逢瀬を重ねているという廃院に行ってみようというのだ。月乃の父の荘園を治める荘官の子・鶴丸を供に、廃院に向かった三人だったが……。
若き日の紫式部が、相棒とともに都大路の「謎」に迫る!
【目次】
第一話 六条の廃院
第二話 尋ねゆく幻術士
第三話 あこがれの草子
第四話 車争い
第五話 鳴滝参り -
武士はいつもやせ我慢
「殿の愛馬が亡くなった?」
美園(みその)藩城主お気に入りの愛馬・流れ星が突如息を引き取った。死因は不明。亡き父の家督を継ぎ、徒(かち)目付に就いた夏目要之助は、上役から原因を突き止めるよう命じられる。要之助は同輩の西島主馬、配下の青木清兵衛とともにさっそく探索に赴くが、直後、馬方の一人が何者かに殺された……。愛馬の死の裏には何が? 和菓子屋の娘・お菊に心奪われながらも、お役目に邁進する要之助の多事多難!
武士はいつもやせ我慢
上役からの無理難題、母からの小言、町娘との淡い恋……徒目付・夏目要之助が今日もゆく!
これぞ時代小説、新シリーズ!
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