『文芸・小説、エッセイ、自己啓発・生き方、ビジネス、学問』の電子書籍一覧
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「わかるかも」が口癖のあなたへ。
「わかるかも」が口癖のあなたへ。
【内容】
初めて物語の中に私に似た人を見つけた日のこと、東京とソウルで参加したプライドパレードのこと、日本の同性婚訴訟やパートナーシップ制度のこと、同じ時代を生きている/生きていたクィアのこと――
誰かの痛みや怒りや悲しみが、まるで自分のことのように思えることがある。乳化した水と油のように混ざり合ってしまう。だけどあなたはあなたでしかなく、私は私でしかない。他者同士である私たちが、重なったりずれたりしながらともにあるための、「共感」と「距離感」。その可能性と難しさについて。
「わかる」なんて簡単に言えない、「わからない」とも言いたくない。ゲイとして、シスジェンダーの男性として、著者が日常の中で直面したエピソードを描きます。
“共感も距離感もうまく使いこなせない。だからこそこだわってしまうのだろう。なんとか組み合わせて、練習しながら上手になっていきたい。混ざり合った世界と分離した世界を同時に生きるように。言葉にならないものと言葉を重ねて一つにするように。”
――「はじめに」より
自分と他者、規範と逸脱、個人的なことと社会的なこと……様々なものごとのあわいにとどまり、揺れながら考えるエッセイ集。 -
最後のお別れすら許さない病院、火葬すら立ち会わせない予防策、子どもたちへの黙食指導、至る所に設けられたアクリル板、炎天下でも外せないマスク、連呼された「気の緩み」――あの光景はなんだったのか?
人類学者が「不要不急」のフィールドワークから考えた、「和をもって極端となす」日本社会の思考の癖、感じ方の癖!
【本書の内容】
コロナ禍で連呼された「大切な命」というフレーズ。それは恐らく、一面的には「正しい」フレーズであった。しかし、このフレーズのもとに積み重ねられた多様で大量の感染対策が、もとから脆弱であった人々の命を砕いたのも事実である。そしてその余波は、いまだに続いている。
もちろん必要な対策もあっただろう。しかし、「批判を避けたい」「みんながそうしている」「補助金が欲しい」といった理由に基づく名ばかりの「感染対策」はなかったか。そのような対策が、別の命をないがしろにしていた可能性はなかったか。忘却する前に、思い出す必要があるはずだ。未来の命を大切にするために。
“出会いとは、自分が予想し得なかった人や出来事との遭遇のことを指す。だからこそ、出会いの瞬間、私たちは驚き、戸惑い、右往左往する。2020年冬にやってきたコロナも私たちにとっては出会いであった。驚いた私たちは困惑し、社会は恐れと怒りに包まれた。あれからすでに4年が経過する。人でごった返す繁華街から人影が消えたあの時の風景に私たちはどのように出会い直せるだろう。”
「出会い直し」とは、過去に出会った人や出来事の異なる側面を発見することを通じ、それらとの関係を新たに編み直すことを指す。本書では、コロナ禍のフィールドワークで集めた具体例とともに、「コロナ禍と出会い直す」ためのいくつかの視点を人類学の観点から提供する。現地に赴くフィールドワークを、研究者自らの手でエッセンシャルから「不要不急」に追いやっていいのだろうか。感染予防のためなら、暮らしのほとんどは「不要不急」になるのだろうか。
人間の生とは何か。人類学者が問いかける。 -
★第6回「書店員が選ぶ今年の本」選出(自己啓発・経営、経済、科学部門/韓国書店組合連合会発表)
★寄せられた賛辞
“女性の経験と共にあるさまざまな議論が複雑に入り混じった科学の話を読んでいるうちに、私自身も、科学と女性が出合うことで、目の前の壁を飛び越えられる日が来るかもしれないと夢見るようになった。”――キム・チョヨプ(韓国SFの俊英)
“我々が今まで男性の立場から科学をしてきたことに気づかされた。(…)女性が参加し、女性の観点で創造されるフェミニズムと科学技術の研究は人類の希望だ。”――チャン・ハソク(科学史・科学哲学者/ケンブリッジ大学教授)
★本書の内容
受精は、能動的な精子が受動的な卵子を捕獲する過程ではない。
卵子凍結はあるのに、男性のための精子凍結がないのはなぜ?
アシスタントロボットが「女型」である理由とは?
本書は、かつて科学者になる夢をあきらめた著者が、フェミニズムと科学技術社会論に出合い、憎んでいた科学と「和解」し、女性の観点から科学を見つめ、科学の観点から女性の体と経験を理解しようとした思索の軌跡をまとめたものだ。
“私は、科学と分かり合えなかった経験のある人たち、そのせいで科学の本にはなかなか手が伸びないという読者を思い浮かべながら本書を執筆した。ほかでもない、私がそういう人間だったからだ。”(「はじめに」より)
本書の探究は、「子どものような純粋無垢な好奇心」からばかり出発するわけではない。その出発点は、卵子凍結について悩むことかもしれないし、高校を卒業してすぐに受けた二重手術かもしれない。うつ病になること、摂食障害になること、妊娠とキャリアについて考えること、無責任な父親について考えること、かもしれない。さまざまな要素が混ざり合う、複雑な個人の暮らしから、本書は話を始めていく。
客観的で普遍的で価値中立的であることを装いつつ、じつのところ女性について無知だった科学にかけられた「呪い」を解き、「よき友」として付き合っていくためのエッセイ集だ。同時に、理系への進学を検討している学生や、その子らを見守る大人たちにもおすすめしたい。
“科学が本当の意味で変化するためには、賢い女子学生ではなく、平凡な女子学生こそもっと必要なのだ。(…)科学者や工学者になりたいという女の子や青少年が周囲にいたら、めいっぱい励ましてあげてほしい。(…)「実力さえあれば女でもなんだってできる」といった言葉の代わりに、「今までそこそこしか勉強してない男子学生だって科学者になれたし、科学界の80%に所属できているんだよ」と付け加えてあげてほしい。”(「おわりに」より) -
私たちの周りにあるたくさんの不思議。先入観なく幼児がつぶやく質問、大人の持つ疑問。「何を知りたいか」、「いかにして答えを出すか」。どんな仕事も、ここから探究の喜びが始まる。科学者は自然界にある難問を明らかにしようと、疑う自由から生まれる想像力を武器に探究し、結果は「論文やレポート」によって知識となり、技術として社会に貢献する。生物のエネルギー産生・消費のメカニズムに、先駆的・独創的研究をしてきた生化学者が、自身の経験と知識をもとに問いの発見から解決、発表までのプロセスをつぶさに語る。文庫オリジナル。
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自分を自由にしてくれる
養老流ものの見方、考え方。
「わかる」とはどういうことなのか、それが「わからない」。
じゃあ説明してみましょうか、ということでこの本が始まりました。
それなら私が「わかるとはどういうことか」わかっているのかと言えば、「わかっていない」。「わかって」いなくても、説明ならできます。
訊かれた以上は、何か答えるというのが、教師の抜きがたい癖なのです。(本文より)
学ぶことは「わかる」の基礎になる
考えることが自分を育てる
ものがわかるとは、理解するとはどのような状態のことを指すのでしょうか。
養老先生は子供の頃から「考えること」について意識的で、一つのことについてずっと考える癖があったことで、次第に物事を考え理解する力を身につけてきたそうです。
養老先生が自然界や解剖の世界に触れ学んだこと、ものの見方や考え方について、脳と心の関係、意識の捉え方について解説した1冊。 -
科学の営みを支える皆様へ。
苦しみも楽しみも、ぜんぶ書きました。
ああ、今日も推し(線虫)が尊い。
■あらすじ
前世で何の罪を犯したせいかは知らないが、科学者になるのが夢だった。そんなわたしは現在、くだらないもの扱いされがちな「かわいいチビっ子線虫」を研究している。長時間労働、低賃金、就職難にあえぎながら、他人の論文に打ちのめされたり励まされたり、潤沢な資金に支えられた欧米の環境をうらやましく思ったりと、正直つらいことも多い。それでもやめないのはなぜか? 楽しいからだ。だから本書では、科学する日常とともに楽しさも伝えたい。(研究にお金が必要なことを知ってもらうためにも!)いざ、顕微鏡の中の小さな宇宙へ。
■人気SF作家も推薦!
本書を読むと、科学にどっぷり浸かって太古の生命の起源に想像をめぐらせていた幼い日々を思い出す。疾病と老化を克服するのも重要だが、私はキム・ジュンのように人間の知の世界を少しずつ広げていく科学者の話をもっと読んでみたい。くだらないものたちをのぞき込みながら、「こんなものがどうして重要なの?」と尋ねる人たちに、夜を徹して線虫の話を語り聞かせる科学者たちの話を。本書はまさにそんな話が詰まっている。実験室の混乱と活気にあふれた日常と、研究の楽しみと苦しみが生き生きと描かれ、何より科学に対する愛情がページごとに満ちあふれている。
――キム・チョヨプ氏(『わたしたちが光の速さで進めないなら』著者)
■もくじ
プロローグ 科学という旅
1 こんなにも美しく、くだらないものたち
2 科学する心
3 わが愛しき突然変異
4 科学研究の喜びと悲しみ
エピローグ 科学者として生き残ること
感謝のことば
日本の読者の皆さんへ -
「ここではないどこか」への想像力を解放せよ。気鋭のSF作家であり、ITコンサルタントである著者が贈る理論と実践の書!――形骸化したルールや管理指標に絡めとられ、日本社会はいま停滞の中にある。イノベーションの経験も、その記憶すらも失われつつある。意味や価値のわからない仕事を再生産し続ける「制約事項」を爆破し、「本当のイノベーション」に向かって考える自由を取り戻すための思考法。
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1950年代初頭、冷戦の激化を背景に起こった日本国憲法改正論。この動きに対し、シェイクスピアの翻訳で名高い英文学者が反応する。改憲派の主張は、アメリカによって押しつけられた憲法を廃し、日本人が自主的に憲法をつくることであった。しかし、かれらの主張は本当に妥当なのか。日本国憲法成立の事情を調べながら、浮かび上がった事実を平明率直にまとめたのが本書である。そこには国民がまたも騙され、個人の自由や権利が制約されることへの危機感があった。憲法という国民的利害の最も重大なものについて、われわれはどのように臨むべきなのか。著者の切実な訴えはいまも強く響く。
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