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シングルマザーだった皆野茜は過去に、飲酒をすると前後不覚の酒乱になり、娘の愛に手をあげていた。
その当時に学校で愛の顔にアザがついていたことから、サラは皆野茜に飲酒をしないように説得する。
このことで茜は自らを戒めるも勤め先で客の横暴がきっかけで、飲酒をして愛にケガをするまで殴ってしまう。
ちょうど児相の職員を伴って愛の家に訪問したサラは、その現場を目撃して、愛は入院することになる。<>br結果として愛は養護施設に移されることになり、その境遇に耐えられなくなった愛は縊死してしまう。
時が経ち、立花美紀は後々まで娘の死に打ちのめされたていた茜の心痛を利用し、高中悠をつかってサラを陥れる計画をした。
しかし悠の手違いから茜に飲酒をさせてしまい、茜はひどい醜態をさらしたことで悔い改め、娘の魂に報いるつもりで出家を決意する。
その経緯から茜を利用することをあきらめていた立花美紀は、悪夢の治療としてクリニックで催眠療法を受けることになった。
治療の過程で愛がイジメを受けていた危機的な心情の手記が絵本を作成したクリニックのホームページに書き込んでいたことをそのクリニックで知ることになる。
そうして美紀は医師の診断結果に不満をいだき、出家して改心した茜に連絡をつけて、手記を言い伝えなかった医師に復讐をしたくはないかと悪の道にいざなうのだった。

立花美紀は幼いころに誘拐犯から受けた経験から、えも言われぬ悪夢に悩まされ、食に対する難色としてサラの戒律に言いがかりをつけてイジメていた。
美紀が帰宅の際に他人事のような態度でサラにしたことを篠崎譲治に話す。
護衛と送迎を担当している篠崎は、美紀がサラに対した行為に罪悪感はないのかと問い詰めたが、美紀は悪夢を見るためだと話題を変えた。
篠崎自身も悪夢の催眠療法を受けていたことから、美紀にそのクリニックを紹介する。
催眠療法に抵抗を示していた美紀も、つまるところ治療を受け、その症状が誘拐犯と共通する病名を言われたことに激昂し、医師に報復をする計画をたてるのだった。

立花美紀がイジメの範疇をこえた仕打ちをサラにしたことを聞いた篠崎譲治は、罪悪感はないのかと問い詰める。
美紀はみずからの行為を後々に大ごとになった際の予防策をとったと素っ気なく言う。
そうして美紀は悪夢を見ると話題を変えたことで、篠崎から催眠療法を受けるようにうながされる。
催眠療法に抵抗があった美紀は医師に、興味をそそられる失敗談を話せば診療を受けると答える。
そうして医師の口から皆野愛の自殺した情報を知らされるのだった。

立花美紀はリモート会議で新規事業のジオフロント計画を紹介する機会を得ていた。
美紀は新規事業に担当したことを、過去のわだかまりに拘泥しないように父親が配慮したと思慮する。
そうしたことで美紀はサラをイジメていたことを顧みて、新規事業に専念しようと意気込む気持ちが募り,イジメの行為を隠ぺいする腹積もりでいた。
そして過去に竜二からイジメが発覚しても、有利になるような念書を書かせろ言われたことを思い出す。
竜二のアイデアをもとに美紀はサラに対した数々のイジメが発覚しても、みずからの有利になるような文面をサラにしたためさせる。
その後に、そのような文面をサラに書かせたと、美紀の口からでたことに篠崎譲治は愕然とするのだった。

立花美紀はサラに由縁のある高中悠たちに連絡をつけて、ぞんざいな計画を持ちかけたことでサラの母親を死なせてしまう。
そして高中悠は事件の発覚を恐れて姉の麗に泣きついて解決策を求めた。
高中麗は美紀に対して大金の要求をして手を切ろうと迫るも、なっとくのいかぬ美紀は策略を練り、関係した人物全員を闇の組織にゆだねる。
結果的に全員が惨殺されたことをリモート会議内の会話で知らされて、美紀はダークウェブを通じた組織の危険性に驚愕する。
そんな心理状態の美紀は過去におきた誘拐事件の体験から、人前で食事をできぬまでのトラウマをかかえていて、得も言われぬ悪夢を見る。
それは美紀が過去に悪辣な計画でおとしいれた人物がでてくるのだった。

立花美紀は幼年期に誘拐犯から受けた経験により、食に対する極度のトラウマが植えつけられていた。
そのことから美紀は他者のまえで食事を摂れぬまでに深刻な精神状態にあった。
そんな境地の美紀は、戒律で豚肉料理を食べないサラに難癖をつけ、偏食を改善させようとする。
頑なに反発するサラに対して、美紀はサラの過去に因縁のある高中悠たちを利用して、悪辣な計画を仕掛けるも、美紀の人生が破綻しそうな事態になり、急遽として過去に利用した闇の組織に高中悠たちら5人を委ねる。
その後に美紀は父親から過去の出来事に囚われないようにと、新規事業のリモート会議の依頼をされて、それを承諾した。
そのリモート会議での会話から高中悠たちの残虐な死を知り、自分が利用していた組織が、とてつもなく危険な連中であると、あらためて美紀は驚愕するのだった。

大地主の久乃木から報酬を受け取ることを条件に篠崎譲治を陥れる計画にのった宮崎麗は、弟の悠や寺田サキと連携した行動をおこしていた。
一方で立花美紀は偶然にも高中悠から、久乃木が弟の探偵を使って自信を探らせていることを知る。
美紀自身もサラを陥れる計画の過程でサラの母親のシーナを死なせてしまう結果に、生きた心地がしない状態であった。
そうして室井を罠にはめた組織を利用し、久乃木たちを、その組織の手に委ねる。
指定場所に向かった高中麗たちは薬剤装置で昏倒させられ、組織の所有するクルーザーに運び入れられた。
そして組織の連中は残虐な拷問方法で大地主の久乃木を死なせる光景を高中麗たちの目の前で繰り広げる。
のちに組織の者たちが拷問を中断させて、その場を離れたさいに、ひとりだけ拘束をほどいた高中麗は『警察を連れてくる』と言い残して逃亡したのだが・・・・

立花美紀は高中悠から、久乃木という地主が探偵をしている弟をつかい、美紀のことを探っているとの情報を得る。
久乃木は過去の損失に固執しており、弟に損害の元凶である篠崎譲治の身辺を探らせていた。
現在の篠崎譲治は美紀の護衛をかねて送迎の運転手をしていた。
しかし美紀は自身の行為からサラの母親が死に至る経緯の露呈を恐れ、室井たちに使った方法で、危険な組織に素性が割れない手段で連絡をつける。
かねてから美紀の正体がつかめずにいた李たちは、つぎこそ連絡をつけてくる美紀を捕まえる意気込みで美紀の要請を承諾する。
そうして高中悠たちは罠にはめられているとは知らずに美紀の指定場所にいくが、こんどはドクター・アバランチが作成した薬剤装置を使ったことで久乃木探偵が死んでしまう。
だが、李たちは物ともせずに高中悠たちをアジトの船内へと運び入れた。

立花美紀はサラの戒律による偏食を容認できず、サラの過去に係わりのある高中悠たちに奸計を持ちかける。
高中悠たちに直接会わず、ゲーム内でのやり取りをしたことから、ずさんな計画を提案してサラの母親のシーナを死なせる結果となった。
事態の重大性を恐れた高中悠は姉の麗に泣きつき一連の成り行きを語る。
その話しから高中麗は美紀に連絡をつけ、その計略を公表するとおどしをかける。
その恫喝に逆上した美紀は、高中悠たちを一掃する計画を立案し、かつて室井たちを罠にはめた極悪な組織に連絡をつけるのだった。

立花美紀は偶然に竜二の車両から銃器類を発見したことによる経緯から、凶悪な組織を使って、害悪となりそうな室井たちを罠にはめていた。
時を経て今度は美紀から誘いをかけた高中悠たちが、美紀のまねいた失策に悠の姉、高中麗が脅しをかけてきた。
失策によってサラの母親を死にいたらしめる結果となってしまったため、その事実の露見は致命的になると美紀は断腸の思いだった。
そうして美紀は高中悠たちを罠にはめるため、再度その凶悪な組織を利用しようと思い立つ。

高中麗はサラの母親を死なせてしまう計画の立案をした立花美紀に、報酬金額のすべてを要求して手を切ろうと迫った。
立花美紀は、みずからの失態だった結果にもかかわらず、高中麗や美紀に探りをいれる久乃木探偵たちがうとましく、怒りが収まらなかった。
そうして、かって室井一派を罠にはめた手法を思い返し、高中麗たちをおなじような計画でかたづけようとする。
その室井たちを罠にはめた相手は麻薬カルテルの首魁さえも、細心の注意を払う組織の人員だった。

立花美紀は誘拐事件でうけたトラウマから、食に関する偏執的な思考にとらわれていた。
そんな美紀は、サラの戒律に難癖をつけて偏食を強制しようとする。
かたくなに信仰心は揺るがないとするサラを挫こうと、美紀はサラの家庭内に干渉する計画をたてたが、ずさんな策略を高中悠たちに伝えたことで、サラの母親を死なせる最悪な結果を招いてしまう。
そうした経緯から高中悠は、ことの重大性を恐れて姉の高中麗に泣きついて、すべての真相を告白する。
その成り行きを耳にした麗は美紀に連絡を取りつけ、報酬額を要求して手を切ろうと迫った。

立花美紀は、とばし携帯とソシャゲを巧みにつかい寺田サキに連絡をつけて、悪辣な計画の誘いをかけた。
あらかじめ寺田サキの生活が困窮していることを調べていた美紀は、高額な報酬を提示して企てを実行するようにうながす。
折しもゲーム内でのキャラクターの表示に不具合があったために、美紀は雑な手順を高中悠につたえていた。
高中悠は独自に解釈して寺田サキとともに、その計画を実行するも最悪な結果になってしまう。

サラの過去におきた悲劇的なできごと、その過去が時を経ても追従してくることを認識させる。
そんな卑劣な計画をたてた美紀だったが、そのかなめとなる皆野茜が出家したことによって中断してしまう。
得心がいかない美紀は、改めて匿名で探偵を雇ってサラを追いこむ算段をするも、有益な情報を得られなかった。
そのために仕切り直して、新たな計画を立てて寺田サキを誘い込むのだった。

過去の出来事から信仰を許容できない立花美紀は、サラにたいして信仰は狂信者となって牙を剥くと、何度も言い聞かせてサラの信仰心をくじこうとする。
サラの食文化の違いをあげつらい、学校では行事のように豚肉料理を調理させて食べさせていた。
美紀自身、宗教文化の浅薄な知識でサラとやりとりをするも、その言いがかりような問答に、いびつな交友を感じていた。
しかも美紀は裏ではサラを貶めようと画策しているにもかかわらず、サラをイジメ抜いてしまう。

立花美紀から受ける仕打ちに、サラは頑なに信仰心は揺るがないと言い切る。
思い通りにならないサラに対して、美紀はサラの過去に起きた悲劇的な事件を掘り返す計画をたてた。
それは自殺した皆野愛は、サラが原因だという虚偽を愛の母親である皆野茜に高中悠を通して語らせた。
その計画で皆野茜を取り込もうとしていたが、美紀の計画は皆野茜が思わぬ事態から出家したことにより頓挫してしまう。

立花美紀は幼少期の誘拐事件で受けた仕打ちに、人前で食事ができないほどのトラウマをかかえていた。
そのことから美紀は、戒律で豚肉料理が食べられないサラに対して、執拗なイジメで豚肉料理を食べさせる。
立花美紀は食事に関した偏執的なこだわりを、サラに対して毎日、豚肉料理を用意して食べさせ、信仰による偏食など無意味だと諭そうとしていた。
美紀は学校の経営権にも関わっており、学内では孤立した存在であった。
そのような経緯から美紀自身、サラをイジメているにもかかわらず、その会話になかば歪んだ友好を感じていた。

高中悠は過去のイジメによって起因した、皆野愛が自殺したことをネット上に実名で晒されて数々の仕事をクビなっていた。
その境遇に悠は憤懣やるかたない苛立ちを募らせているところへ、立花美紀から匿名で、とばし携帯が送られてくる。
立花美紀は、その携帯のソシャゲ内で高中悠に、高額の報酬でサラを陥れる計画を持ちかける。
サラは皆野愛の境遇を改善しようと尽力したが、結果的に悲劇的な結末となった。
そのような経緯にもかかわらず、高中悠は報酬の魅力とサラに対した私怨もあり、虚偽の出来事を愛の母親の皆野茜に説き聞かせる。
そうして高中悠は、立花美紀から皆野茜と懇意になるように指示されて、フレンチレストランで食事をすることになった。

立花美紀の狡猾な策略を指示された高中悠は、その計画にしたがい皆野茜に虚偽をしかける。
イジメの真相がサラの仕組んだことだと知らされた皆野茜は、イジメの当事者である高中悠の言葉を信じてしまう。
皆野茜は娘の愛に自身が手をあげていたこともあり、深い後悔の念に駆られるも、サラに対する怒りがこみあげて、職場先での仕事が手につかない状態であった。
そのために仕事のミスがつづき上司から、帰宅をうながされたところに、高中悠が計画を実行する前に親睦をふかめようと訪れる。

サラが過去の行いから招いた悲劇に、立花美紀は悪辣な策略を仕掛ける。
それは皆野愛がイジメられていた事件の真相として、サラが深く関わっていたと、母親の皆野茜をたぶらかすようにイジメの当事者である高中悠に入れ知恵したものだった。
高中悠は皆野愛の自殺が自身のイジメから発展したにもかかわらず、世間では元凶のように叩かれていたため、サラに対して私怨を募らせていた。
そして高中悠はサラが中心となって、皆野愛をイジメていたことが真相だと母親の皆野茜に、まことしやかに嘘をついた。

立花美紀は、同級生のサラの戒律を執拗に責めていた。
美紀は自身の思い通りにならないサラの信仰が狂信的だと詰め寄るも、サラは美紀のいいなりにはならないと頑なに拒否する。
いらだつ美紀はサラに対し、余興として試練をあたえると言い捨てる。
その後に美紀の計略を指示された高中悠は、サラに因縁のある皆野茜が勤めているスーパーマーケットに訪れる。

大地主の久乃木から、金銭援助を条件に篠崎譲治への復讐話を持ちかけられた高中麗は、弟の悠に連絡をして同席させる。
悠は状況を聞き、立花美紀の調査をしたらどうかと久乃木に答えて散会する。
その後に、手の込んだ方法で差出人不明の携帯電話が悠の手元に届く。
姉のいたずらかと悠は麗に問うも、あずかり知らないと言われる。
その携帯電話は、新たな策略を練った立花美紀が送った道具だった。

過去に篠崎母子が入居していたアパートでのいざこざから、多大な損失をこうむった家主の久乃木は様々な経緯から、ふたたび篠崎譲治を陥れる策略を練っていた。
久乃木は前もって調べていた情報から、生活苦におちいっている高中麗に、金銭の援助を条件に共犯の申し出をする。
その後に麗の弟の高中悠も合流し、悠の提案で篠崎譲治が勤務先で警護をしている立花美紀の身辺調査をするという成り行きとなる。

大地主でマンション、アパートの賃貸経営をしている久乃木は、過去に篠崎母子の入居から発展した多大な損害に、そのストレスから全身整形をほどこすが、施術の失敗により醜悪な顔になる。
かわって皆野愛のイジメに加担したことで、実刑判決となった養護教諭の高中麗は、刑期を終えてテッシュ配りの仕事をしていた。
高中麗は将来に医師となる身の上から転落した人生に、憤懣を募らせつつテッシュを配っているところに久乃木が訪れる。
久乃木は金銭を援助するから、篠崎譲治を陥れる策略に協力をしてくれと高中麗に誘いかけた。

高中悠と寺田サキは学生のころ、声帯に障害のある皆野愛を執拗にイジメていた。
その愛が家庭内では酒乱の気がある母親に暴力を受けていることを知ったサラは学校内で愛がイジメを受けていると話し、飲酒の末の暴力をやめるように愛の母親に約束させる。
しかし母親はアルコールの誘惑に負けて愛に暴力をふるう。
そのことで児童相談所に掛け合っていたサラは、児相の職員を伴って愛の家に訪れたさいに、その現場を目撃してしまう。
結果的に愛は養護施設にはいることになるが、極度な孤独感からの不安に達していたため、愛は縊死してしまう。
愛と母親の家庭事情などのいきさつを知らない世間では、愛の死が高中悠と寺田サキのイジメの仕業だとネットに流布されていた。

立花美紀は自身が幼年期に誘拐された体験から、その時のトラウマにより人前での食事ができなくなっていた。
そのような経緯から、給食時に戒律のため豚肉を残す同級生のサラが許せずに無体な仕打ちをする。
戒律だから許してと懇願するサラに対して、美紀は食事時には特別な豚肉料理を用意して食べさせると強要した。
そうして美紀はサラの信仰心が無意味だと諭すことに専念する。

立花美紀は自身に妨げとなる人物を闇の組織の手に委ねて共倒れになる計画を実行した。
それは闇の組織の素性がわからずも、美紀は組織に対して偶然に入手したＵＳＢのデータを多額の金で交換すると組織のサイトに書き込んだものだった。
美紀は竜二を殺害した組織が、非常に危険だと認識しつつも、ネットの匿名性を駆使して計画を継続する。

立花美紀は竜二の残した金を巧みに使い室井を罠にはめる。
美紀は、そのやりとりを回想して室井が小間使いの林に対し,学生時代に遺書を書かせて首吊り自殺を命じていたことを聞く。
用意した自殺用のロープは切れるように細工をしていて、たんなる遊び心だと室井は語ったが、イジメの究極的な仕打ちを美紀は、さげすみながらも深く心に刻む。
その後に美紀は、室井と通じていた奈菜にたいして策略を練るのだった。

立花美紀は竜二を殺害した組織に、ダークウェブを通じて虚偽の取引をもちかける。
それは組織を利用して自身に仇となる室井を罠にはめるものだった。
室井は白木と由梨をともなって、美紀から指定された場所にむかうも、待ち構えていた組織の者に白木はその場で殺された。
室井と由梨は暗殺集団から、どちらかを先に臓器摘出するといわれ、由梨が選ばれて殺される。
その後に室井は残忍な拷問の末に殺されるのだった。

本間奈菜は、かねてより室井の店で小間使いをしている林の相談相手になると約束していた。
それは奈菜が室井から手渡されていた大金を返済するための糸口として、しぶしぶ承諾したものだった。
奈菜と公園で待ち合わせた林は来歴を話し始め、高校生時代に室井から想像を絶するイジメを受けていたと重い口を開く。
林の予想外の話しに、奈菜は自分もともなうから室井と決別宣言するように言い聞かせる。
いっぽうで立花美紀は、室井たちをテロ組織と鉢合わせするように画策していた。

美紀はダークウェブを通して、竜二を殺害した組織にUSBメモリーのデータを一千万ドルで交換すると強請をかける。
その組織は、潜入した諜報員にたいして惨い拷問のすえに殺害するテロ組織と通じていた。
組織のメンバーは拷問に精通している医師をともない,強請の相手を処理すること命じられて動き出す。

自分が室井から金銭を稼ぐ標的になっていると知った美紀は、竜二の残した資産を巧みに使い、対策とした計画を室井に仕掛ける。
室井は竜二の金を手にしたことで、ゲーム内で連絡している相手が美紀とはしらず、偽の強請り話しを信用して行動すると確約した。
それは竜二を殺害した組織と組み合わせた、とても危険な誘導だった。

立花美紀は篠崎から聞き及んでいた室井に対して、自社の経営するソシャゲを通して接触を試みる。
美紀は事前に調べておいた、竜二が溜め込んでいた金銭の場所を室井に教えておき、併せてテロ組織をからめた危険な罠を繰り広げるのだった。

美紀は竜二の車に置かれていた銃器類の銃床に張りつけてあったUSBメモリーを発見し、そのメモリー内部を調べていくうちに、テロ組織のダークウェブにたどり着く。
その後に美紀は、篠崎から伝えられていた室井の悪巧みに対して、自身が運営にかかわるゲームを介して、逆に罠をしかけるのだった。

竜二の車を調べた美紀は、車内に置かれた木箱から大量の銃器を発見した。
それらを調べていくうちに、ライフルの銃床にテロ組織のデータが記録されたUSBメモリを見つける。
その後に篠崎の携帯から抜き取った画像から、竜二が貯めた大金にたどり着いた美紀は、その大金を利用して室井と奈菜の悪事の対処を画策する。

篠崎から、室井の悪事のくわだてを聞いた立花美紀は、関係筋だった竜二の車を調べる。
すると、車内から大量の銃器が発見された。
美紀は篠崎に竜二の車を預かった経緯を問い詰めて、事情をききだすのだった。

篠崎は過去におこなった出来事に対しての悔恨を語るが、その意向を無視して、室井は金銭の話しをもちかける。
話しの内容に激昂した篠崎は、室井に拒絶を示して決別する。
そのころ、立花美紀は同級生のサラの戒律を難詰していた。

篠崎のイジメにより自殺した田宮の現場にいあわせた室井は、その光景によって、自身が歯止めのきかない性格になり、ニトロと呼ばれるきっかけになったと篠崎に打ち明ける。
しかし当の篠崎から、田宮を自殺させた後悔の念を聞き、室井は蔑んだ目線で篠崎を見下すのだった。

復讐サイトを利用したことによって、さらなる性的暴行を受けた本間奈菜は、キャバクラのオーナーである室井の提案に乗った。
室井は奈菜に、そこで復讐サイトの暴漢達に会わせるという。
それは復讐サイトの暴漢達が、室井の店のキャバ嬢を引き抜きまがいをしたことで、懲らしめると計画したものだった。

篠崎のイジメによって、田宮の自殺を目撃していた室井は、時を経てキャバクラを経営するオーナーになっていた。
従業員の柚葉から、自殺の経緯を尋ねられるも、室井は自殺した田宮を『弱者は座して死を待つのみ』と吐き捨てるのだった。

イジメられる側から、一転して、イジメる側になった篠崎譲治は、鍋島から、やりすぎないように忠告されるも、田宮を自殺するまで追い込んでしまう。
田宮が最後に「おまえは一生、おれのことを忘れないだろう」と言い残して電車に飛び込んだ光景は、呪いのごとくトラウマとなっていた。
譲治は催眠療法を受けることによって、過去の出来事と、つぶさに対峙することで、トラウマを克服できそうだというのだった。

イジメられる側から、一転して、イジメる側になった篠崎譲治は、イジメの元凶である田宮に、教室内で好意を寄せる村瀬薫のまえで、全裸になれと命じる。
その光景をみて譲治は、田宮の性器がみすぼらしいと侮蔑して、冷笑した。
村瀬薫は眉をひそめ、田宮は屈辱感に顔をゆがませる。
その顔を譲治は悦に浸って見下した。

特攻隊長の嵐山が教室に乱入して、生徒たちを恫喝したことによって、篠崎譲治は、いじめの標的から解放された。
それにより、いじめの元凶である田宮に対して、仕返しをするも、その光景をみていた嵐山に、やりすぎるなとたしなめられる。
しかしながら譲治は、仕返しの程度に納得できずにいた。

篠崎譲治は、学校でのいじめと、母親の死がかさなり、うちひしがれて不登校になっていた。
その窮状を憂慮した谷川は、暴走族隊長である鍋島に相談する。
篠崎のめんどうを約束していた特攻隊長の嵐山は、解決してやると言い、登校をうながす。
翌日に教室へはいった篠崎に、心無い罵声があびせられるも、背後から嵐山が暴走族のいで立ちで教室に乱入して、いじめに加担している生徒へ恫喝した。
立場が逆転した篠崎譲治の反撃がはじまる。

暴走族の隊長である鍋島は新生児の時に、便所に打ち捨てられていた身の上から、親への憎しみに満ちていた。
鍋島は篠崎譲治に、その親に対する未練をすてろと命令をするが、それでも譲治は病院へ母の見舞いにいくと言い張る。
見舞いを強行しようとする譲治に、武闘派の鍋島は自分を倒してからいけと挑発する。
決闘は一方的で、関節を決められて身動きできなくされた譲治は、肩をはずして抵抗する。
怒り心頭に発した鍋島は一撃必殺の構えをした。
その構えに危機感をさとった嵐山は、仲裁にはいり見舞いに行けと言う。
譲治は満身創痍で母親の見舞いに病院を訪れたのだったが・・・

孤児で構成される暴走族に入隊した篠崎譲治だったが、入隊の条件である親との絶縁に対して、一度だけ母親に会わせてほしいと、隊長の鍋島にゆるしを請う。
余命がない母親の見舞いを嘆願する譲治の申し出を、鍋島は自身の陰惨な過去を語って拒絶する。
その後に、学校でのいじめに耐えかねて早退した譲治に施設の職員から、母親が危篤という、知らせをうけるのだった。

篠崎譲治は学校で壮絶な、いじめの対象になっていた。
そのため、なかば自棄になって、かねてから谷川に誘われていた暴走族にはいる。
入隊の条件は親との縁を絶つというものだったのだが、翌朝に区の職員から、母親が末期のガンで余命がないと聞かされる。

篠崎譲治に恋の橋渡しを頼んでいた田宮は、その村瀬に対する、譲治の行動に不信感を抱いた。
真摯に対応していた譲治だったが、田宮は逆恨みをして、譲治を陥れようと行動する。
折しも篠崎親子の入居後のできごとに、怒りが収まらない大家の久乃木は、田宮としりあい、共謀して篠崎親子に復讐しようともちかける。
これにより譲治は学校で、いじめの標的になってしまうのだった。

母親は譲治を養護施設に移住させることを承諾し、泣き崩れた。
時に篠崎親子の入居に不満をつのらせていた大家の久乃木は、弟の興信所に連絡をして、篠崎親子の過去を調べさせていた。
また、かねてから譲治に逆恨みをしていた田宮は、久乃木に呼び止められて篠崎親子の過去を聞く。
ふたりは共謀して篠崎親子への、わるだくみを画策するのだった。

学校から下校した信崎譲治は、母親が多量の薬を服用して倒れている姿を発見して救急車をよぶ。
譲治は担当の医師から、母親が思い余っての行動ではないかと問われ、経過を見守るように言われる。
かねてから信崎母子の境遇を憂慮していた検察官の下野は、福祉課に依頼をしていた。
譲治の家を訪れた福祉課の山下は、さきゆきの見えぬ母親の行動に、譲治を養護施設にいれると言う。
そのことを拒否する譲治に、母親は絞るような声で、連れて行ってと申し出るのだった。

街の健全化により、風俗店を辞めることになった信崎譲治の母親は、旧知の友人をたよりに母子ともに上京する。
しかし友人は行方知れず、疾病を抱えた譲治の母親は、途方に暮れ街娼にはしるが、その行動を通報されて逮捕される。
譲治は拘留先の検察官から、母親を見守るよう言われるのだが、、、

催眠療法（ヒプノセラピー）で過去のトラウマにむきあう信崎譲治。
その記憶は、譲治の母親が沖縄で風俗の一斉取り締まりで、職を失い、過去の同僚を訪ねて、東京に来るが、同僚は見つからずに途方に暮れていた。
いっぽう譲治は中学の最後の学園生活に慣れようとするが、混血の容姿から注目される。
同級生の女子の村瀬薫から興味を持たれ、話しかけられるも、その後に村瀬が好きだという田村から、恋の橋渡しをしてくれと依頼される。
信崎は無体な要求に困惑するのだった。

立花美紀の護衛条件に傭兵なみの手腕を要求された篠崎譲治は、その無理な条件を実際にこなして、美紀の父親のもとに訪れた。
当初、その条件にたいして、篠崎は皮肉でもいうつもりであったが、美紀の父親は、娘の変貌に憔悴しきっていた。
美紀の父親は、篠崎の過去を調査していたことで、信崎の経験が娘のためになると思い雇用する。
それらの体験は催眠療法で過去のトラウマにむきあっているものだった。

篠崎譲治は過去の体験から、おおきなトラウマを抱えて、悪夢障害になっていた。
それを払拭するためにヒプノセラピー「催眠療法」を受けてトラウマの克服を試みていた。
その記憶の断片は傭兵時代の初任務で、救護要請の人物を救出できずに、死なせてしまうものだった。
篠崎の催眠療法は、さらに続き、過去におきたトラウマにむきあう。

幼年期に、いじめを受けていた立花美紀は、ある事件から意識に変化をきたし、その立場を逆転させた。
美紀は青年期になると財力をつかって、歯向かう者を服従させるようになる。
美紀の護衛である篠崎譲治は、それらの問題が生じたときに、解決する役を担っていた。
その篠崎も人生の過程で、いじめを受ける側、いじめをする側、両方の経験者だった。
物語は篠崎の過去にさかのぼる。

皆野愛は学校で、いじめ以上の犯罪行為を受け、家庭内では、酒を飲むと自制がきかなくなる母親から暴行を受けていた。
その事態をみのがせないサラは、児童相談所に掛けあって、愛の窮状を救おうとするが、最悪の事態へと発展する。

母子家庭の娘である皆野愛は、養護教諭の宮崎による策略で給食に下剤を盛られて下血した。
もはや、いじめの範疇をこえた犯罪が養護教諭の業によるものとは知らぬサラは、みずからも迫害の対象になることも厭わずに奔走していた。
愛の家庭環境の相談に保健室へむかったサラは、養護教諭の悪事を立ち聞きしてしまう。サラは解決策をもとめて教育委員会をおとずれ、職員をともない愛の家へ訪問する。
そのとき、職場でのうっぷんから再度に酒を飲み酒乱となった愛の母親が、愛に暴行している姿を目撃するのだった。

酒を飲んで見境がつかなくなった皆野愛の母親は、愛に暴行をふるう。
翌日に学校でサラは、愛が寺田サキから回し蹴りを受けている姿を目撃し、負傷した愛を伴って保健室におもむく。
養護教諭の宮崎から、愛が家庭内で暴行を受けていると告げられたサラは、愛の家に向かう。
愛の母親から、二度と飲酒をして暴行をしないと約束させる。
その報告をするため、保健室にもどったサラは、養護教諭の宮崎が高中悠の姉であること立ち聞きして逡巡するのだった。

サラにともなわれて、保健室で看護を受けた皆野愛は、養護教諭から症状に問題はないと言われ、安堵して寝付く。
その夜に愛の母は、勤め先のキャバクラで、店長から雑務の仕事にシフトするように命ぜられるが、自暴自棄になった愛の母親は、店の酒を暴飲し酒乱になる。
その状態で自宅へ帰った愛の母親は、愛を殺すと迫るのだった。

サラの同級生の皆野愛は、給食に下剤を入れられて授業中に漏らしてしまう。
その行為を見逃せないサラは、主犯格の高中悠と寺田サキに詰問するが、証拠をだせと退けられる。
口論のさいちゅうに、愛は再度、漏らしてしまう。
トイレで着替えている愛に、サラは自身のジャージを渡そうとしたが愛が大量の下血した姿を目撃する。
犯罪とも言える、いじめにサラは愛の窮状を救おうと模索するのだった。