日本の教育学の泰斗として知られる著者が、学生時代から一貫して取り組んできた「自己意識論」を集大成としてまとめた論集の最終第5巻。
人は他人との比較において、ともすると誰もが同じ共通の世界で同じように生きている、と考えてしまう。しかし、一人ひとりの見ているもの、一人ひとりにとっての「現実」は、全く異なったものである。自分にとっての「当たり前」が他人にとっては「当たり前」でなかったり、自分にとっての「現実」が他人にとっては「現実」でなかったり、ということは日常茶飯事であり、当然至極のことである。
一人ひとりが一人きりで生まれ、毎日の生活を通じて自分だけの体験を積み重ねていき、その人に特有の感性やこだわりを形作っていく。類似した「現実」を持っているように見える場合であってもその内実は一人ひとりで全く異なってくる。こうした個々人の持つ「現実」の根本的相違を重いものとして受け止めるかどうかが、真の人間理解を進めていくうえでのポイントである。
第5巻では、一人ひとりが個別に持つ内面世界について考察し、共同幻想にふりまわされることなく、人間理解を深め、いかに自分の「現実」を生きるかを説く。
また、『徒然草』や千利休、聖徳太子、親鸞ら先人の教えをひもときながら、内面世界を豊かに育て整えるためのヒントを呈示する。
各2,640円 (税込)
教育心理学、現代の泰斗による集大成!
京都ノートルダム女子大学学長、兵庫教育大学学長、環太平洋大学学長、奈良学園大学学長、聖ウルスラ学院理事長、桃山学院教育大学学長を歴任し、中央教育審議会副会長をつとめた際には、時の学習指導要領改訂に深く関わるなど、現代日本の教育学の重鎮として知られる梶田叡一先生が、自身の専攻である自己意識心理学の論考をまとめる集大成の第1巻。
教育心理学、現代の泰斗による集大成!
京都ノートルダム女子大学学長、兵庫教育大学学長、環太平洋大学学長、奈良学園大学学長、聖ウルスラ学院理事長、桃山学院教育大学学長を歴任し、中央教育審議会副会長をつとめた際には、時の学習指導要領改訂に深く関わるなど、現代日本の教育学の重鎮として知られる梶田叡一先生が、自身の専攻である自己意識心理学の論考をまとめる集大成の第2巻。
日本の教育学の泰斗として知られる著者が、学生時代から一貫して取り組んできた「自己意識論」を集大成としてまとめた論集の第3巻。
自己意識の問題は、アイデンティティ、自己概念、自己イメージ、自尊感情などの形で論じられ、現代の心理学・社会学・教育学などにおいて、最も重要な課題の一つとされてきた。
本書では、アイデンティティの確立について、三つの段階を提示している。
第一段階は、家族や友人を通しての原初的な存在の確認。
第二段階は、職業やジェンダーなど社会的ラベリングによる位置づけ。
「世間」が重い意味を持つ日本のアイデンティティ論は、従来、この第二段階で終わりがちであった。
しかし、もうひとつ、第三段階を考えなくてはならないと著者は主張する。
志向する自己像を投影した、他者への宣言としてのアイデンティティである。
さらには、晩年の良寛のような「私なんて何者であってもええやないか」という超アイデンティティの境地にも思いをめぐらす。
個々人の意識世界のあり方について、「自分自身を生きていく」ためのものにしていこうとする様相を、さまざまな角度から論じている。また、アイデンティティを論じる上で欠くことのできない、宗教および宗教教育についても、日本文化の特性と自己意識の観点から深く論じていく。
教育心理学、現代の泰斗による集大成の第4巻。
この巻では、思春期の頃から現在まで、著者自身が、自分の内面で、自分自身と対話してきたところを主要な素材としている。言うならば、著者自身が折にふれて考えざるをえなかったこと、そして自分自身に言い聞かせなくてはならなかったこと、に他ならない。そのような「自我関与性の強い」強い内容について、どのように他の研究者達は考えているのか、いくつかの調査研究によって検討もしてみている。
日本の教育学の泰斗として知られる著者が、学生時代から一貫して取り組んできた「自己意識論」を集大成としてまとめた論集の最終第5巻。
人は他人との比較において、ともすると誰もが同じ共通の世界で同じように生きている、と考えてしまう。しかし、一人ひとりの見ているもの、一人ひとりにとっての「現実」は、全く異なったものである。自分にとっての「当たり前」が他人にとっては「当たり前」でなかったり、自分にとっての「現実」が他人にとっては「現実」でなかったり、ということは日常茶飯事であり、当然至極のことである。
一人ひとりが一人きりで生まれ、毎日の生活を通じて自分だけの体験を積み重ねていき、その人に特有の感性やこだわりを形作っていく。類似した「現実」を持っているように見える場合であってもその内実は一人ひとりで全く異なってくる。こうした個々人の持つ「現実」の根本的相違を重いものとして受け止めるかどうかが、真の人間理解を進めていくうえでのポイントである。
第5巻では、一人ひとりが個別に持つ内面世界について考察し、共同幻想にふりまわされることなく、人間理解を深め、いかに自分の「現実」を生きるかを説く。
また、『徒然草』や千利休、聖徳太子、親鸞ら先人の教えをひもときながら、内面世界を豊かに育て整えるためのヒントを呈示する。
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