決断を下して方向性を定めるというのは、リーダーシップが最も発揮される場面の一つ。しかし、限られた時間と情報の中でいかに正しい判断を下すのか。正解がない今の時代、何が正しいかは誰にも分からない。時間軸によっても、成功か失敗か変わってくる。つまり「スピード」と「質」とのバランスが大切。ほどほどの正しさをよしとして、前に進めてPDCAを回すのが得策。ぐずぐずしている間に状況は変化してしまうし、判断のための前提条件も変化してしまう恐れがある。日本人は合意をよしとして一人で決断しない気質があるが、トレーニングによって判断の質を上げることが可能。グローバル・ビジネスの現場では、具体的にどうやってこのコンピテンシーを伸ばすべきか。【課題を定義する】【情報や選択肢を絞る】【状況に応じた対応を選択する】【グループ内の統一見解に一石を投じる】【考え過ぎをやめて行動に移す】といった観点から、事例とともに解説。
(C)コーン・フェリー・コンサルティング-ジャパン/PHP研究所
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危機的状況でリーダーの本質が現れるといいます。混沌として曖昧な状況を表すVUCA(ブーカ)な世界といわれる現代、物事が複雑なため問題点は見つけづらく、何から着手すべきなのかも戸惑うばかり。それでも、例えば大地震などの天変地異、あるいはビジネスで直面する不測の事態に対処するには、今まで誰も経験したことのないレベルの判断が求められるでしょう。しかもかつての成功法則がもはや通用しないという現実を突きつけられることも……。そこで重要なのが、複雑な問題を整理し、効果的に問題解決する、「複雑な状況への対処」を成功させるためのコンピテンシー。連載の10回目は、それを身につけるための重要ポイントを3つ提示。1. 現状を分析し根本原因を究明、2. 衆知を活用して情報収集、3. 解決策を複数出し、オプションを比較して短時間で決断。具体的な最新事例をまじえ、グローバルリーダーとしてすぐに役立つ心得および勘どころを解説。
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「日本で実績をあげてきたエース級の人材が、海外赴任やグローバル・ビジネスの現場では期待された成果を達成できない」「現地の人材とコミュニケートしたり、リーダーをどう育て、どう権限移譲したりするかに苦心する」「結果的に、組織全体としてグローバルな競争において遅れを取ってしまう」。最近、日本企業からよく聞かれる相談内容だという。その相談に対し、「実は、リーダーが結果を出せないのは、言葉の問題や文化の違いに習熟していないことよりも、グローバル・リーダーとして必要な“リーダーシップ教育”を受けていないことに原因がある」と、世界最高峰のリーダーシップ・コンサルティング企業コーン・フェリーが回答している。本企画では、日本人ビジネスパーソン(特に部長クラス以上)が、世界で活躍できるようになるための、「グローバル・リーダーなら世界中の誰もが身につけておくべき基本的な考え方」や、「海外で起きている変化、それに対する対処の仕方(顧客と接する中で得た知見、リーダー育成現場のトレンド)」を、12回に渡り分かりやすく解説する。第1回は、日本人と日本企業の現状を紹介しつつ、「日本人がグローバル・リーダーとなるための最も基本的考え方」の概要を「コンピテンシー」というキーワードで紹介している。
本作の編著者であり、世界最高峰のリーダーシップ・コンサルティング企業コーン・フェリーの調査によれば、あらゆる世界の地域において、リーダーの高いパフォーマンスと最も強固な相関関係がある行動特性が「アカウンタビリティ(Ensures Accountability/責務の遂行)」です。本コンテンツでは、リーダーにとってのアカウンタビリティの重要性を説きつつ、アメリカや欧米と日本とのアカウンタビリティの捉えられ方の違いや、グローバルビジネスの現場を発揮する方法を示す。いかにして責任を示すかを理解し、世界基準のビジネスパーソンを目指す第2回。
リチャード・ブランソンと小倉昌男に共通する力とは――? リーダーシップ・コンサルティング企業であるコーンフェリーが対世界のビジネスに必要な知識を12回に渡り解説する企画の第3回。今回のテーマは「学習のスピード:成功や失敗から積極的に学ぶ力」。優秀なリーダー達は、何を、どう学んできたのか。本来学習が得意な日本人は、どう学んでいくべきか。「ラーニング・アジリティ(学習の機敏性)」の解説も折り込み、優れたリーダーに求められる「何をすべきか分からない時に、何をすべきかを知っていること(Knowing what to do, when you don't know what to do.)」を体現できる人材を目指す。
経済のグローバル化が進むなか、人材の多様化も進んでいます。日本では、「女性」「外国人」といった属性のみが多様化であると受け取られがちですが、本当は頭の中の多様性、すなわち視点、スタイル、考え方を指します。一人の発想は限られていますが、自分にない見方・アイデア・経験などを提供してくれる他者の協力を得ることによって、未知のアイデアや発想に触れることができ、結果的に個々の能力が最大限に引き出され、様々なイノベーションが生まれてくるのです。このように多様性を尊重することで、組織やリーダーは大きな成功が約束されるでしょう。ただし多様性を尊重するといっても、言うは易く行うは難し。人には誰しも、偏見・先入観・バイアスなどがあるからです。それでは、多様性を尊重するにはどうすればいいのでしょう? そのために必要な二つのプロセス、七つの実践的なポイントを、コーン・フェリーが、豊富な事例をまじえて解説します。
日本人リーダーは総じて大変緻密な計画を立てることから、計画性に優れていると言っていいでしょう。ところが、「日本人はプランニングはうまいが、アライメントが弱い」などと言われることがあります。アライメントとは、文脈に応じて「意思統一」「共通理解」「整合性」などと訳されますが、計画を実行して大きな成果を上げるためには、個の能力や意識を結集させ、組織・集団レベルにまで高めていくことが求められるはずです。それなのに、いわば先頭を走っていたリーダーが振り返ると誰もついてきていなかった、といったようなズレが起きたりしてはいないでしょうか。大事なのは何を達成したいのか、大きな目的を皆が共有できるようにコミュニケートすること。それでは、的確な計画立案を実現するには、どうすればいいのでしょうか? そのために鍵となるアライメントの考え方と、実践的なポイントを、コーン・フェリーが豊富な事例をまじえて解説します。
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