妖精か、神様か？　ライトノベルの始祖・平井和正が描くマジカル・ラヴストーリー、全９巻！

《あらすじ》
主人公・大上円（おおかみ・えん）は、月齢と同じ29日周期で42度の高熱を発する逆ウルフガイ体質の持ち主。転校を繰り返す学校無宿の円君は、新都心・ウィングシティで、暴走族の集団に襲われる美少女を救け出す。それが、探し求めていた少女・百合川螢との出会いであり、“世界の変化”の始まりだった!?
美しく高貴で、壊れてしまいそうなボヘミアンガラスにも似た、世界の終わりの恋の行く末は？

※本書は1994年11月、パソコン通信ネット10局で、世界初の書き下ろし電子書籍として発表されました。
※平井和正による電子出版宣言が記された“あとがき”「『ボヘミアンガラス・ストリート』が始まる」を収録。

大上円の家族は、特異能力の持ち主ぞろいの神様ファミリー。その能力ゆえに、転居を繰り返す“逃亡者一家”なのだ。
妹分の白山小雪が大上円に思いを寄せていることを知った百合川螢は、小雪を傷つけないよう身を引くことを決意する。しかし“やさしい嘘つき”は、すぐにほころびはじめ……。
そのうえ円君は、詩人・立原道造を愛する少女、伊福部晶子のアプローチを受けてしまう?!

ホタル、小雪に加え、伊福部晶子まで発熱した。円くんに思いを寄せる少女たちは皆、奇妙な高熱を発するのだった。
美しく高貴で壊れやすいボヘミアンガラスと、25歳で夭逝した天才詩人・立原道造の美しくも儚い世界……破滅と同居した鮮烈な恋の行方は!?

円くんに恋する小雪の気持ちを知る百合川螢は、自らの心を押し殺し、小雪と円くんの仲を応援する。
螢に想いを寄せる円くんは、小雪とのデートに出かけるが…。
悲しい三角関係にからめ取られた三人の運命は？

立原道造の詩のふるさとである信州追分の別荘に、円くんと百合川螢はバイクで向かう。
ところが、他のメンバーの到着が一日遅れることになってしまい、二人っきりで一夜を明かすことに……。
一方、世界のヒズミは予想以上に進行し、浅間山、富士山が不穏な動きを見せる。