己の剣の道を必死に磨き続けてきた武蔵。お通と思いを確かめ合った武蔵の前に立ちはだかるのは、因縁の佐々木小次郎であった。待ち受けるのは生か死か。武蔵は小舟に乗り込んで船島へと向かう。巌流小次郎は、島の下見をすすめた角兵衛の言葉にも耳をかさず、己の行き方を貫いた。武蔵は「敗れても、きれいに敗れたいと念じるのみだ」とだけ伊織に語った。圧巻の最終巻!
各440円 (税込)
関ケ原の戦いを命からがら落ち延びた武蔵(たけぞう)と又八は、お甲・朱実母娘の世話になる。その一年後、武蔵はひとり故郷に帰るが、そこは安住の場所ではなかった。憎しみに任せ野獣のごとく敵を倒すなかで、武蔵は沢庵にめぐり合う。沢庵は殺すためではない護るための剣があることを教える。孤剣をみがき、求道を通して二天一流の開祖となるまでの長い道のりを描く吉川英治の畢生の大作。
お通を置き去りにして、武蔵は剣の修行に専念するが、出だしは困難そのものだった。京畿に剣名高い吉岡一門の腐敗ぶりに憤るも、大和の槍の宝蔵院で味わった敗北感、さらには剣の王城を自負する柳生の庄の小柳生城での挫折感にさいなまれ、武蔵の行く手には暗雲がただよう。そんななか、又八は偶然手にいれた印可目録から、佐々木小次郎を名乗るようになる。これが武蔵と小次郎との宿縁のはじまりであった。
いちど恥辱を与えられた吉岡清十郎と雌雄を決することは、武蔵の宿望だったが、それがかなう機会がついに訪れた。慶長十年正月、場所は京都・蓮台寺野。この戦いに勝てば、武蔵の名は京畿にとどろくことは間違いなかった。武蔵は勝ったが、心は空虚感に満たされた。その後、当然ながら、武蔵は吉岡一門からの執拗な追撃を受けることになった。
いまや、武蔵は吉岡一門の宿敵であった。清一郎の弟・伝七郎は武蔵に果し状を叩きつけた。場所は雪の舞う蓮華王院三十三間堂、だが伝七郎は必殺の武蔵の剣に倒れた。吉岡一門はいきりたち、第二の遺恨試合に。吉岡門下の精鋭七十余人が一乗寺下り松に武蔵を待ちかまえた。圧倒的に不利な状況のなかで血路をひらいたのは、二刀をあやつる新たな剣の道の発見だった。
吉岡一門との闘いに起死回生の勝利をおさめた武蔵だったが、年若い敵将の少年・壬生源次郎を斬った記憶を脳裏から消し去ることはできない。お通、又八、お杉婆、そして宿縁の男・小次郎らとの新たな邂逅がうまれるなかで、武蔵は剣の道と人の道とのはざまに苦悩する。武蔵はお通の身を案じながら木曾路をたどる。
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