特集「世界言語としての英語」 トマーシュ・ユルコヴィッチ/苅谷剛彦/船川淳志/辛酸なめ子/阿部公彦/上村圭介/木部暢子 [論考]三浦伸夫/マーク・リラ/ピエール・グロセール/王 柯 [連載]「リズムの哲学ノート」山崎正和ほか
【特集:世界言語としての英語】長年、国際競争力強化のための早期の英語教育の導入などについて議論され、その流れは進んでいる。2014年から話題になっている「スーパーグローバル大学」も大学の授業を英語で行うことを目指したプログラムである。 昔から英語本、英会話教室など英語学習市場は大きい。では、なぜ英語なのか? そもそも英語を話せることは本当に必要なのか? チェコ語など少数言語から見た英語、英語を話せるという意味など、英語やその他外国語を学ぶということを再考する。
特集「中華の深化、中華の拡散」
「一つの中国」はなお実現せず、「中国の夢」はなお「夢」のまま。内にいだく「夢」の正体は何なのか。外からみた「夢」の実体は何なのか。長い「中華」の歴史で、現在はいかなる地点にあるのか。中国を囲繞する世界から、「中華」がいかに見えるのかをあらためて探ってみることで、東アジアの現在を考える。
■特集■
岡本隆司(京都府立大学文学部教授)/森万佑子(東京女子大学現代教養学部准教授)/野嶋剛(ジャーナリスト、大東文化大学社会学部教授)/倉田徹(立教大学法学部教授)/石田徹(島根県立大学 国際関係学部准教授)/ティネッロ・マルコ(神奈川大学国際日本学部准教授)/小林亮介(九州大学 比較社会文化研究院准教授)/熊倉潤(法政大学法学部准教授)/牧野元紀(昭和女子大学 人間文化学部准教授)/小長谷有紀(国立民族学博物館 人類文明誌研究部客員教授)/田所昌幸(国際大学特任教授)
■論考■
相良祥之(アジア・パシフィック・イニシアティブ主任研究員)
他
1,047円〜1,100円(税込)
特集 今、何が問題か
われわれは絶え間なく「問題」について語っている。
少し考えてみても東日本大震災からの復興、原子力とエネルギー、
雇用や財政、TPP参加の是非といった具合に、
およそ「問題」には事欠くことがない。
だが、一〇年、二〇年はもちろん
一年もするとすっかり忘れ去られてしまった「問題」も数多い。
「今」という時の重みは小さくなり、
「問題」も大量に生産され大量に消費されている。
『アステイオン』は創刊以来の四半世紀、本質的な「問題」を正面から語り、
時代の大きな流れの中で「今」を問う試みを続けてきた。
この基本的な姿勢にはいささかの変更もないが、
新しい編集体制で臨んだ本号の特集では、
各編集委員が「今、何が問題か」について自問することで、
われわれの知的姿勢を改めて明らかにしておきたい。
あえて時間的にも地域的にも限定を設けず、
それぞれ専門を異にする編集委員が「今」と「問題」を自由に語った論考から、
何が見えてくるだろうか。
現代の諸問題を「鋭く感じ、柔らかく考える」本誌の挑戦に対する
読者諸氏のかわらぬご支援を期待しつつ、
リニューアル後の最初の特集をお届けしたい。
特集 それでも民主主義
アリストテレスが民主主義(デモクラティア)を語った時、
それはプロの政治家を選挙で選ぶ現代の常識とは異なって、
市民がくじ引きによって交代で公職を担当する政治制度を意味していた。
しかもそれは、多数者(デモス)が自らの利益のために
国家(ポリス)を支配する政治のことで、
公益のために市民が協力する国制(ポリティア)の逸脱型とされた。
つまり良き政治体制を意味していたわけではない。
今日、民主主義はほとんど唯一の正しい政治のやり方を意味し、
それに疑問を呈することはとりわけアメリカでは異端である。
だが現実の民主政治に選挙民が不満を募らせているのは、
政権交代後の期待が幻滅に変わった日本だけではない。
民主主義の総本山を自認するアメリカでもワシントンへの不信は強いし、
ヨーロッパでは高邁な欧州統合の理想は、
草の根の民衆の反発に晒されている。
他方で非民主的な中国は世界で存在感が急速に増している。
もし権威主義体制がうまくいくのなら、
なぜ民主主義でないといけないのか。
民主主義とはいったい何で、その可能性と限界は何なのだろうか。
改めて民主主義を正面から考えてみようではないか。
特集「科学を試す」 中島秀人/城山英明/横山広美/岡本浩一/金森 修/野澤 聡/小林傳司 /上山隆大 対談 山崎正和×三浦雅士「丸谷才一を偲ぶ」 [論考] 「アマチュアリズムの政治と科学─日本野鳥の会の戦中・戦後史」 牧原 出/「支え合う日本人と震災復興―政治経済学の視点から」 田中愛治 [写真で読む研究レポート]「科学アカデミーの誕生」 隠岐さや香など、最新の議論と豪華執筆陣。
特集「なぜ幸福か」鷲田清一/ニール・ネヴィット/森本あんり/髙山裕二/ニック・ポータヴィー/大竹文雄+黒川博文/古市憲寿 [論考] 酒井隆史/広田照幸/川野健 [写真で読む]武藤夕佳里 [連載]「リズムの哲学ノート」山崎正和ほか
特集 第一次大戦100年
ちょうど100年たったから何だというのか。
99年や101年とどこが違うのか。
それでも、あの大戦による破壊と影響の巨大さを考えれば、
改めてその意味をかみしめるのに
100年の歳月が必要だったのかもしれない。
それはかみしめることのできる過去、
つまり「歴史」となったことを
100年の区切りは象徴しているのかもしれない。
進歩の最先端にあると自負していたヨーロッパは、
これによって空前の人的・物的破壊を経験した。
四つの伝統ある帝国、ロシア、ハプスブルク、ドイツ
そしてトルコが、地球上から消滅した。
文明としてのヨーロッパそのものが、深い懐疑に沈んだ。
そしてヨーロッパで始まったあの大戦だが、
世界の人々の運命を大きく変えた。
もちろん日本人も例外ではない。
その後100年、人類は教訓を学ぼうとし、
多くの試みを繰り返してきた。
改めて100年前の大惨禍を想い、
断罪も正当化も超えた何かを探ってみよう。
あの大戦は意外にまだ我々の身近にあるのかもしれないのだから。
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