セーフサーチ設定を変更しました
ページの先頭です
最大40%OFF!選べる3つのまとめ買いクーポン

『集英社文芸単行本、雑誌を除く(文芸・小説、実用)』の電子書籍一覧

61 ~120件目/全253件

  • 小原晩、カツセマサヒコ推薦!!

    恋ではない。友情ではない。
    ふたりの関係の、呼び方を教えて。

    学生の頃、彼女とはよく大学の付属植物園で過ごした。花の名前もよく知らないのに。
    ある日彼女は、園内の礼拝堂の前で突然、耳鳴りがすると言った。
    昨日、眠れなくて、宇宙の動画を見ていた時からずっと耳鳴りがする。
    宇宙で鳴っている音を想像してからずっと、と――「植物園にて」

    新幹線で出会った女性と偶然にも温泉街で再会した私は、
    彼女に導かれて、古びたリゾートマンションの屋上から花火を眺めていた。
    30分足らずで終わった花火の後、彼女は先に部屋に行っていると言い残して、
    屋上から去ったが――「筏までの距離」

    デビュー作で芥川賞候補に挙がった著者が贈る、
    書き下ろし2篇を含む、わたしとあなたの8つの物語。

    【著者略歴】
    水原 涼(みずはら・りょう)
    1989年兵庫県生まれ、鳥取県育ち。北海道大学文学部卒業。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。2011年に「甘露」で第112回文學界新人賞を受賞しデビュー。同作が第145回芥川龍之介賞候補作になる。著書に『蹴爪(ボラン)』、『震える虹彩』(安田和弘との共著)がある。
  • 【注意】本作は全く優雅ではありません。
    まず思いつかない、ぶっ飛んだ設定の奇想文学の集合体です。

    「摩訶不思議なる読書旅。その果てに待つのはさらなる絶望、それとも大解放?」
    ――万城目学(作家/『八月の御所グラウンド』)

    ※本作を読まれる皆様へ
    本作はデビュー作『百年泥』で芥川賞を受賞した著者による短編集です。
    作中に、やたら大人びた兄妹や、インドから脱出できない日本人や、
    電車の網ダナの上で生活する女性や、末恐ろしいサンタクロースが登場します。
    この奇妙さに、一度吸い込まれてみましょう。
    ……ちゃんと、戻ってきて下さいね。

    なぜか笑えて、どこか怖い。
    奇妙奇天烈な小説を4篇収録した、約5年ぶりとなる待望の新作。


    【著者略歴】
    石井遊佳(いしい・ゆうか)
    1963年大阪府枚方市生まれ、埼玉県在住。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程満期退学。2017年「百年泥」で第49回新潮新人賞を受賞しデビュー。翌年、同作で第158回芥川龍之介賞を受賞。これまでの著書に『百年泥』『象牛』がある。
  • 「あなたの一票が、首相を決める」

    20XX年、第5回首相直接選挙、開幕!
    十数年前から日本に取り入れられた直接民主制。
    国会は廃止され、議員は20歳以上の国民からランダムに選ばれる。
    首相選に立候補するための条件は「日本国籍を持つ30歳以上の人」で、供託金は1億円。
    投票するのは全有権者――。
    立候補が見込まれる人物は、女性首相を目指す新日本党の政治家、関西を中心に絶大な人気を誇るTVタレント教授、SNS総フォロワー数800万人以上のインフルエンサーなど。
    全国民を巻き込んだ“選挙ショー”の結果はいかに。
    社会派小説の旗手が提示する、有り得るかもしれない「未来」。

    【著者略歴】
    堂場瞬一 どうば・しゅんいち
    1963年生まれ。新聞社勤務のかたわら小説を執筆し、2000年、野球を題材とした「8年」で第13回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。スポーツ小説のほか、警察小説を多く手がける。「ラストライン」シリーズ、「警視庁犯罪被害者支援課」シリーズ、「警視庁追跡捜査係」シリーズなど、次々と人気シリーズを送り出している。ほかにメディア三部作『警察回りの夏』『蛮政の秋』『社長室の冬』、『弾丸メシ』『幻の旗の下に』『デモクラシー』「ボーダーズ」シリーズなど著書多数。
  • シリーズ2冊
    2,420(税込)

    小説というものの輪郭が、いわば地球を覗く窓の形が、本書によりまた大きく更新されました。
    それはつまり、この本の中で初めて寛げる人がいるということです。
    救済と爆弾は同じ姿で在れるのだと気付かされました。
    朝井リョウさん(作家)

    本当は貴方もわかっていたんだろう? と迫る声が脳内に鳴り響く。
    熱に浮かされるようにページを捲る手が止まらない。
    これは本型ワクチン。
    世界99に誘われ、もう元いた場所へは戻れない。
    宇垣美里さん(フリーアナウンサー・俳優)

    足元の地面がふいになくなり、
    正常と異常の境目が消え失せ、目眩がする。
    人間という生き物の滑稽さ、グロテスクさ、美しさ、不思議さが、
    この本の中にすべて詰まっている。
    岸本佐知子さん(翻訳家)

    空子がこの世界で体に蓄積する小さな暴力の音とか、風とか、どれも僕の心に刻まれていきました。
    物語で一緒に過ごせた時間は、僕の宝です。
    ロバート キャンベルさん(日本文学研究者)


    この世はすべて、世界に媚びるための祭り。

    性格のない人間・如月空子。
    彼女の特技は、〈呼応〉と〈トレース〉を駆使し、コミュニティごとにふさわしい人格を作りあげること。「安全」と「楽ちん」だけを指標にキャラクターを使い分け、日々を生き延びてきた。
    空子の生きる世界には、ピョコルンがいる。
    ふわふわの白い毛、つぶらな黒い目、甘い鳴き声、どこをとってもかわいい生き物。
    当初はペットに過ぎない存在だったが、やがて技術が進み、ピョコルンがとある能力を備えたことで、世の中は様相を変え始める。

    3年以上にわたる著者初の長期連載がついに書籍化。
    村田沙耶香の現時点の全てが詰め込まれた、全世界待望のディストピア大長編!

    【著者略歴】
    村田沙耶香 (むらた・さやか)
    1979年千葉県生まれ。玉川大学文学部芸術文化学科卒。2003年「授乳」で群像新人文学賞(小説部門・優秀作)受賞。2009年『ギンイロノウタ』で野間文芸新人賞、2013年『しろいろの街の、その骨の体温の』で三島賞、2016年「コンビニ人間」で芥川賞受賞。著書に『マウス』『星が吸う水』『ハコブネ』『タダイマトビラ』『殺人出産』『消滅世界』『生命式』『変半身』『丸の内魔法少女ミラクリーナ』『信仰』などがある。
  • 1,980(税込)
    著:
    温又柔
    出版社: 集英社

    自分にないものを思って憂うのではなく、
    他のひとにはなくて、
    私だけが持っているらしいもののことを考えよう――。

    国境と言語を跨いで射し込む光に照らされた、日本と台湾、4つの物語。

    ――これからあたしたちは、飛行機に乗ってパパのところに行くのよ。
    幼い頃、父と一緒に暮らすため、母と共に台湾から日本へ旅立った「私」。
    四十年が経ち、祖母の葬儀に出席するため台湾に向かう「私」の心に蘇るのは、
    かつて耳にした台湾語と懐かしい家の光景、亡き母の朗らかな歌声だった。(「二匹の虎」)

    表題作「恋恋往時」や姉妹編「二匹の虎」をはじめ、
    しなやかな生のありようを描いた4作を載録する作品集。

    【著者略歴】
    温又柔(おん・ゆうじゅう)
    1980年、台北市生まれ。両親とも台湾人。幼少時に来日し、東京で成長する。2009年、「好去好来歌」で第33回すばる文学賞佳作を受賞しデビュー。2016年、『台湾生まれ 日本語育ち』で第64回日本エッセイスト・クラブ賞受賞。2020年、『魯肉飯のさえずり』で第37回織田作之助賞受賞。著書に『来福の家』『真ん中の子どもたち』『空港時光』『永遠年軽』『祝宴』、木村友祐との往復書簡『私とあなたのあいだ――いま、この国で生きるということ』、編著に『李良枝セレクション』など。
  • 刀の様し斬りと罪人の斬首を生業にしている山田朝右衛門は、死に取憑かれていた。師匠、思い人、兄弟子……大切な人を次々になくし、荒れきった屋敷でただひとり、自分の寿命が尽きるのを待ち、お役目だけの日々。そんな無聊の中、あり得ないことに、ひとりの罪人の斬首をし損ねてしまう。服部半蔵を名乗り、身軽に逃げ去ったその男は不老不死で、斬られた首さえ再生させることができるという。しかも、余人からは記憶に残らない顔に見える反面、朝右衛門からは半獣に見えていた。屋敷に転がり込んできた半蔵は、300年前から彼を知っていると言うが……。安倍晴明の子孫、沖田総司、土方歳三、吉田松陰など幕末の激動を生きるものたちとの交流、死神との対決の末、朝右衛門がつかんだものとは――。幕末怪異ファンタジー。

    【著者プロフィール】らんどう・つばめ 1995年生まれ。徳島大学総合科学部人間文化学科卒業。2020年、「めめ」でゲンロンSF新人賞優秀賞受賞。2021年、『鯉姫婚姻譚』で日本ファンタジーノベル大賞2021大賞を受賞し、デビュー。本作が二作目となる。
  • 僕が恋したあの人は、“風の記憶”を読むことができる――。

    横須賀で暮らす二十二歳・野々村帆高。
    職を探す彼が偶然見つけたのは、『ガラス雑貨専門店・風読堂』でのアシスタントの募集だった。風読堂の店主・級長戸辺風架さんは、ガラス雑貨の販売に加え、もうひとつ秘密の依頼を受けている――“風読み”の仕事だ。
    にわかには信じがたい風架さんの力を求めて、今日も風読堂には悩みと願いを抱えた依頼主が訪れる……。

    著者累計100万部突破、『桜のような僕の恋人』の書き手による圧倒的新境地。
    爽やかな風が織りなすファンタジック・ストーリー!

    【著者略歴】
    宇山佳佑(うやま・けいすけ)
    脚本家として、『スイッチガール!!』『信長協奏曲』『君が心をくれたから』、映画『今夜、ロマンス劇場で』などを執筆。著書に『ガールズ・ステップ』『桜のような僕の恋人』『君にささやかな奇蹟を』『この恋は世界でいちばん美しい雨』『恋に焦がれたブルー』『ひまわりは恋の形』『いつか君が運命の人 THE CHAINSTORIES』などがある。
  • 2,200(税込)

    ままならず、愛おしい、たったひとつのこの体。

    「早く年を取りたい」と願う23歳のミナイ。
    ガタがきはじめた肉体に翻弄される42歳のソメヤ。
    キャリーを押して歩く76歳の乙部さん。

    ひょんなことからルームシェアをすることになった、ソメヤとミナイ。
    噛み合わぬ日々を送る中、突然、ミナイから不思議な提案がなされる。
    ――「明日から、おばあさんになってみませんか?」
    やがて本物の「お年寄り」である乙部さんも加わり、
    年齢も性格も職業もばらばら、本来交わるはずのない女性三人の人生が絡まりもつれ、転がり始め……。

    他者との交わりが日常にささやかな灯をともす。
    代わり映えしない生活を寿ぐ、小さなハレの日の物語。

    【著者略歴】
    青山七恵(あおやま・ななえ)
    1983年、埼玉県生れ。筑波大学図書館情報専門学群卒業。2005年「窓の灯」で文藝賞受賞。2007年「ひとり日和」で芥川賞受賞。2009年「かけら」で川端康成文学賞を受賞。著書に『お別れの音』『わたしの彼氏』『すみれ』『めぐり糸』『風』『ハッチとマーロウ』『私の家』『みがわり』『はぐれんぼう』『前の家族』などがある。
  • コールセンターで派遣社員として働く関本環。両親はともに高校教師で、環は幼いころから厳格な父親の教えに従い生きてきて、38歳になった現在も夜9時の門限を守っている。そんな環とは対照的に、両親に反発し自由奔放な妹の由梨は、離婚した夫との間に公彦という男児がおり、実家に戻ってパートとバイトを掛け持ちしながら暮らしている。環はそんな妹に代わり、公彦の世話をしているうち、居なくてはならないかけがえのない存在になっていた。そんな時、由梨は両親と決別し、実家を出てマンションで暮らし始める。公彦の様子が気になり、両親が寝静まった後、毎夜のように妹のマンションを見に行く環だったが、由梨が公彦を置いて男と出かけ行くのを目撃してしまう。心配の果てに、環は以前父が放った「ある言葉」に突き動かされ、突発的な行動に出てしまい――。家族というコミュニティーが抱える闇を露わにした問題作。


    【著者略歴】
    中西智佐乃(なかにし・ちさの)
    1985年、大阪府生まれ、大阪府在住。同志社大学文学部卒業。2019年、「尾を喰う蛇」で第51回新潮新人賞を受賞。著書に『狭間の者たちへ』がある。
  • 【松井玲奈が4年ぶりに贈る待望の新作小説】

    あの日、フィクションのような人生が始まった。

    著名な劇作家・野上が主宰する劇団の新作公演初日まで、残り3週間。
    晴れてヒロインに選ばれた元国民的子役のアイドル・中野ももは、
    野上の厳しい指導に応えることができず、徐々に追い詰められていた。
    どうにか端役を手にしたとある中年の女優は、中野ももが憔悴していく様子を気に掛ける。
    そして、やってきた公演初日。
    幕が上がった瞬間、二人の人生は大きく変わる!

    俳優としても活躍する著者が3作目の舞台に選んだのは、「演劇」の世界。
    ふたりの女性が織り成す関係は、ゆっくりと、繊細に、絡み合う。
    現実にうちひしがれる絶望、強運を手にして舞い上がる歓び、突然やってくる予想外の衝撃。
    幾つもの感情を抱えた先の終着点で、それぞれが決断した選択とは――。

    「演じる」とは何かを問う、唯一無二の物語。


    【著者略歴】
    松井玲奈(まつい・れな)
    1991年7月27日生まれ。愛知県豊橋市出身。俳優・作家。
    2019年『カモフラージュ』で作家デビュー。その他の小説に『累々』、エッセイに『ひみつのたべもの』『私だけの水槽』がある。本作『カット・イン/カット・アウト』が、3作目の小説となる。
  • この世はすべて、世界に媚びるための祭り。

    性格のない人間・如月空子。
    彼女の特技は、〈呼応〉と〈トレース〉を駆使し、コミュニティごとにふさわしい人格を作りあげること。「安全」と「楽ちん」だけを指標にキャラクターを使い分け、日々を生き延びてきた。
    空子の生きる世界には、ピョコルンがいる。
    ふわふわの白い毛、つぶらな黒い目、甘い鳴き声、どこをとってもかわいい生き物。
    当初はペットに過ぎない存在だったが、やがて技術が進み、ピョコルンがとある能力を備えたことで、世の中は様相を変え始める。

    私たち、ピョコルンに、全部捨てられるようになりましたよね。
    性欲を。出産を。育児を。介護を。人生の時間を食いつぶす、あらゆる雑務を。

    14年前、「リセット」を経験した人類は混乱の最中にあった。
    しかしラロロリン人の考えた「人間リサイクルシステム」がうまく機能し、やがて社会は再生を迎える。
    そして49歳になった空子は「クリーンな人」として、美しく優しい世界を生きている。生まれ育った街「クリーン・タウン」の実家に戻り、同級生の白藤遥とその娘・波とともに。
    ようやく訪れた穏やかな社会の中心には、さらなる変貌を遂げたピョコルンがいた。

    村田沙耶香渾身の大長編、ここに完結。
    都合の良い「道具」・ピョコルンを生み出した果てに、人類が到った極地とは――。
    『世界99 上』『世界99 下』を1冊にまとめた合本版!

    【著者略歴】
    村田沙耶香(むらた・さやか)
    1979年千葉県生まれ。玉川大学文学部芸術文化学科卒。2003年『授乳』で群像新人文学賞(小説部門・優秀作)受賞。2009年『ギンイロノウタ』で野間文芸新人賞、2013年『しろいろの街の、その骨の体温の』で三島賞、2016年『コンビニ人間』で芥川賞受賞。著書に『マウス』『星が吸う水』『ハコブネ』『タダイマトビラ』『殺人出産』『消滅世界』『生命式』『変半身』『丸の内魔法少女ミラクリーナ』『信仰』などがある。
  • 作家として次々と物語を生み出す傍ら、コツコツと詠んできた句を集めた著者待望の第二句集。
    2010年~2023年の220句に加え、過去30年に詠んだ句から特にお気に入りの句を選んだ「自選一年一句」と、俳句に興味を持っている「あなた」へと向けた巻末エッセイを収録。日常から銀河まで、豊かなスケールで広がる川上弘美ワールドを堪能しながら、俳句の喜びに心から浸れる一冊。

    ●収録句より10句
    不機嫌に人ほめちぎるさくらかな
    たうがらし死んだともだちに会ひたい
    メロン切るときをんなの目酷薄に
    沖遠く鯨を呼びて鯨鳴く
    交む前ザトウクヂラはみつめあふ
    ラムネ痛しけふも朝より何もなし
    ヒトやがて示準化石や冬銀河
    掌の中の枇杷潰すなりはればれと
    スマホ買ひ即罅入れる夜寒かな
    レンジの中の小爆発も夏の果

    【著者略歴】
    川上弘美 (かわかみ・ひろみ)
    1958年東京都生まれ。94年「神様」でパスカル短篇文学新人賞を受賞。96年「蛇を踏む」で芥川賞、99年『神様』でBunkamuraドゥマゴ文学賞、紫式部文学賞、2000年『溺レる』で伊藤整文学賞、女流文学賞、01年『センセイの鞄』で谷崎潤一郎賞、07年『真鶴』で芸術選奨文部科学大臣賞、15年『水声』で読売文学賞、16年『大きな鳥にさらわれないよう』で泉鏡花文学賞、23年『恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ』で野間文芸賞を受賞。19年紫綬褒章、23年フランス芸術文化勲章オフィシエを受賞。
    その他の小説に『なめらかで熱くて甘苦しくて』『ぼくの死体をよろしくたのむ』『某』『三度目の恋』など、句集に『機嫌のいい犬』がある。
  • 「本を読みたいけど、読めない!」
    現代の忙しい私たちは、いったいどんな本を読めばいいのだろうか?
    または、どうやったら本が読めるだろうか?
    『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』の著者が、具体的な方法と作品タイトルをもって贈る、やさしい読書エッセイ。
    焦燥感と罪悪感にかられるあなたの背中を、そっと押してくれる全53章。

    【著者プロフィール】
    ファン・ボルム
    小説家、エッセイスト。大学でコンピューター工学を専攻し、LG電子にソフトウェア開発者として勤務した。転職を繰り返しながらも、「毎日読み、書く人間」としてのアイデンティティーを保っている。
    著書として、エッセイは本書のほか、『生まれて初めてのキックボクシング』、『このくらいの距離がちょうどいい』(いずれも未邦訳)がある。
    また、初の長篇小説『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』(牧野美加訳、集英社)が日本で2024年本屋大賞翻訳小説部門第1位を受賞した。

    【訳者プロフィール】
    牧野美加(まきの・みか)
    1968年、大阪生まれ。釜慶大学言語教育院で韓国語を学んだ後、新聞記事や広報誌の翻訳に携わる。
    第1回「日本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール」最優秀賞受賞。
    ファン・ボルム『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』(集英社)のほか、チャン・リュジン『仕事の喜びと哀しみ』(クオン)、ジェヨン『書籍修繕という仕事:刻まれた記憶、思い出、物語の守り手として生きる』(原書房)、キム・ウォニョンほか『日常の言葉たち:似ているようで違うわたしたちの物語の幕を開ける16の単語』(葉々社)、イ・ジュヘ『その猫の名前は長い』(里山社)など訳書多数。
  • 第37回小説すばる新人賞受賞作。

    霧の町チェリータウンのモットーは「壊れていないなら直すな」。
    酒場を経営する町一番の人気者である父スタンリー、部屋にこもりっきりの兄エディ、そして5年前に家を出て行った母。13歳になるソフィアは町から一度も出たことがなく、独りぼっちでうつむいて生きてきた。

    ある日、お向かいに住む無口な老人ミスター・ブラックの家に、風変わりな人物がやってくる。自称「毎週生まれ変わる」ナタリー・クローバーは、夏休みの間だけブラックの元に預けられるという。

    町長はナタリーが変なことをしでかさないよう、ソフィアに見張り役を頼む。人の目を気にせず自由気ままに町を歩き回り、自分だけの町の地図を作っていくナタリー。やがてソフィアは、長い間押し殺してきた自分の願いに気づいて――。

    孤独を抱えた二つの心が奏でる〈ひと夏の、永遠の物語〉。まばゆくきらめく、エバーグリーンな青春小説が誕生!
  • 1,760(税込)

    【21世紀生まれ初受賞/第48回すばる文学賞受賞作】

    危険な小説だった。それでも、ここにある描写が好きだ。――田中慎弥氏(選評より)

    新宿駅東口。退廃的で無秩序。
    私はこの現実で、彼女のために何ができる――?

    『王』と自称する男が捕まった時、七瀬は「あ」と言った。
    私は、その幽かな叫び声を隣で聞いた。
    ここはつまらない奴らばっかりがいる場所だけど、七瀬だけは違う。
    だから、彼女の隣にいても息苦しさは感じなかった。
    薬で強制的に引きずり込まれた夢の中でも、七瀬は現れる。
    もしかしたら私は、彼女とこの場所に、まだしがみついているのかもしれない。

    これは、2007年生まれの若き著者が贈る、
    終わってる世界で生きている「私たち」の物語。


    【著者略歴】
    樋口六華(ひぐち・りっか)
    2007年生まれ。茨城県在住。
    2024年「泡の子」で第48回すばる文学賞を受賞しデビュー。
  • 資本主義の進む近未来のアメリカで、刑務所の囚人たちに釈放をかけて殺し合わせる「スポーツ」が誕生した。サブスクリプション配信される彼らの死闘とその終わりに、多くの人々が熱狂する……。

    『フライデー・ブラック』の著者が、人種差別や消費社会を痛烈に皮肉る、文芸×SF×エンタテインメントの衝撃長篇!
    ニューヨーク・タイムズ紙の年間のベスト10に選出された、
    全米図書賞最終候補作、アーサー・C・クラーク賞最終候補作。
    スティーヴン・キング絶賛!

    原題:CHAIN-GANG ALL-STARS

    【著者略歴】
    Nana Kwame Adjei-Brenyah
    ナナ・クワメ・アジェイ=ブレニヤー
    ガーナ移民の両親のもと、アメリカのニューヨーク州スプリング・バレーで育つ。ニューヨーク州立大学オールバニ校を卒業し、その後シラキュース大学でジョージ・ソーンダーズらに学び、MBA(芸術修士)を取得した。
    デビュー作の短篇集『フライデー・ブラック』(押野素子訳/駒草出版)はニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーリスト入りを果たし、PEN/ジーン・スタイン賞およびウィリアム・サローヤン国際文学賞を受賞した。
    また初の長篇小説である本書『チェーンギャング・オールスターズ』は全米図書賞とアーサー・C・クラーク賞の最終候補作に選ばれたほか、2023年ニューヨーク・タイムズ紙の年間のベスト10冊に選出された。
    現在はニューヨーク市ブロンクス区在住。
    【訳者略歴】
    池田真紀子(いけだ・まきこ)
    1966年東京生まれ。上智大学卒業。1997年アーヴィン・ウェルシュ『トレインスポッティング』(角川文庫、その後ハヤカワ文庫NV)でBABEL国際翻訳大賞新人賞を、2024年ジョセフ・ノックス『トゥルー・クライム・ストーリー』(新潮文庫)で日本推理作家協会賞翻訳部門を受賞。そのほかジェフリー・デイーヴァーの『ボーン・コレクター』(文春文庫)をはじめとするリンカーン・ライムシリーズ、チャック・パラニューク『ファイト・クラブ』(ハヤカワ文庫NV)、スティーヴン・キング『トム・ゴードンに恋した少女』(河出文庫)など訳書多数。
  • 1,980(税込)

    島に帰ろう。家族の声を聞きに。

    お盆を迎え、久しぶりに九州のとある離島に集まった吉川家の面々。
    この島ではお盆の夜に、島ならではの行事が執り行われる。
    その行事に向けて忙しなく動く家族の声を、敬子は眠たげに聞いていた――「港たち」

    帰省先には、相変わらず酒に浸る父や、知り合いの家を飲み歩く男がいた。
    昔のことに水を向けると、彼らは仕事で羽振りが良かった時代の武勇伝を語り出す。
    この頃、社会はコロナ禍から回復しつつあった――「明け暮れの顔」

    緩やかな坂の上にある教会風の建物で行われる、従妹の結婚式。
    稔は煙草を一服するために式場の外へ出ると、空を旋回する鳶が目に留まった。
    ふと、幼い頃の夏に、父と島で見た光景がよみがえる――「鳶」

    ……など、吉川家のとある1年間をたどる豊かな語りの5編を収録した、
    芥川賞受賞作『背高泡立草』に連なる小さな島の物語。


    【著者略歴】
    古川真人(ふるかわ・まこと)
    1988年福岡県生まれ。國學院大學文学部中退。
    2016年「縫わんばならん」で第48回新潮新人賞を受賞しデビュー。
    2020年『背高泡立草』で第162回芥川龍之介賞受賞。
    その他の著書に『四時過ぎの船』『ラッコの家』『ギフトライフ』がある。
  • 【小説すばる新人賞出身の気鋭が放つ、令和版ハードボイルド!】

    【深町秋生さん(ミステリ作家) 推薦!】
    瑞々しく、怖い小説だ。
    無垢な少年を情と恐怖で絡め取る半グレ集団は生々しく、
    青春を呑みこむ闇の深さに戦慄した。

    【杉江松恋さん(書評家) 推薦!】
    裏切られ、泥を舐めた者だけが知る、本当の優しさが描かれた小説だ。

    高校3年生の椎名和彦は、バイト漬けの日々を送っていた。
    鬱屈した状況から逃げ出すように、同じく暗い境遇にある中高生たちが集まる大阪・道頓堀の“グリ下”で過ごす時間が長くなっていく。
    そこで出会った半グレ集団「顔役」の溜まり場に顔を出すようになり、やがて大麻入り錠剤をグリ下で売り捌くように……。
    ミナミ(難波周辺)を拠点とする「顔役」は、敵対するキタ(梅田周辺)の半グレ集団らと、ことあるごとに衝突を繰り返していた。
    闇深きアンダーグラウンドな世界に否応なく巻き込まれるグリ下メンバーたち……
    令和大阪の路上(ストリート)を活写したハードボイルド×青春群像劇!


    【著者略歴】
    増島拓哉 (ますじま・たくや)
    1999年大阪府生まれ。関西学院大学在学中の2018年に『闇夜の底で踊れ』で第31回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。他の著書に『トラッシュ』がある。
  • 失われた体力を求めて――
    大病と化学療法でよろよろの身体、それでも人生は続いていく。
    乳がんの治療ですっかり体力を失ったキミコさん。
    ラジオ体操でさえフラフラの状態だが、体育会系編集者の叱咤激励によっていやいや運動を始めることに。まずは1日1000歩から。
    散歩、縄跳び、そして最難関・山登り(標高531メートル)へ…!
    思わず元気をもらえる、北海道在住・ぐうたらエッセイストの、猫と散歩と養生の日々。

    【著者プロフィール】
    北大路公子(きたおおじ・きみこ)
    北海道札幌市生まれ。2005年『枕もとに靴 ああ無情の泥酔日記』でデビュー。各紙誌でエッセイや書評を執筆。
    エッセイに『生きていてもいいかしら日記』『苦手図鑑』『石の裏にも三年 キミコのダンゴ虫的日常』『晴れても雪でも キミコのダンゴ虫的日常』『ロスねこ日記』『いやよいやよも旅のうち』『お墓、どうしてます? キミコの巣ごもりぐるぐる日記』、小説に『ハッピーライフ』など著書多数。
  • シリーズ24冊
    176429(税込)

    書楼弔堂電子分冊版、第十三巻。『書楼弔堂 待宵』収録の「史乗」をシングルカット。舞台は明治30年代後半。鄙びた甘酒屋を営む弥蔵のところに馴染み客の利吉がやって来て、坂下の鰻屋に徳富蘇峰が居て本屋を探しているという。
    なんでも、甘酒屋のある坂を上った先に、古今東西のあらゆる本が揃うと評判の書舗があるらしい。その名は “書楼弔堂(しょろうとむらいどう)”。
    思想の変節を非難された徳富蘇峰、探偵小説を書く以前の岡本綺堂、学生時代の竹久夢二……。そこには、迷える者達が、己の一冊を求め“探書”に訪れる。
    「扠(さて)、本日はどのようなご本をご所望でしょう――」

    日露戦争の足音が聞こえる激動の時代に、本と人との繋がりを見つめなおす。
    約6年ぶり、待望のシリーズ第3弾!
    ※本電子書籍は『書楼弔堂 待宵』の電子分冊になります。
  • 「人を轢いたかもしれない」
    厳格な父親からの一本の電話。それが悪夢の始まりだった――

    80歳目前の武は、教職退任後、市民講座で教える地元の名士。父の武と同じ教職に就く敏明は、妻の香苗と反抗期の息子・幹人との平凡な生活を送っていた。
    このところ父の愛車に傷が増え、危険運転が目に余るようになってきたため、敏明は免許返納を勧めるが武は固く拒絶する。
    さらに、市民講座の生徒である西尾千代子と武との親密な関係を怪しむ噂が広がり、敏明は悩みを深めていた。
    そんなある日、近隣で悪質な轢き逃げ事件が発生。
    「あれって――まさか」
    疑念に駆られ、事件の真相を探る敏明が辿り着いた“おぞましい真実”とは? 『悪寒』『不審者』『朽ちゆく庭』に続く、不穏で危険な家族崩壊サスペンス!
  • 新しい戦前? 否、死者の声は響き続けてきた――
    ある殺人事件を機に巻き起こる、国家機密の「K文書」を巡る謎……。
    近現代史の魔法使いが仕掛ける、至高のメガ、もといギガ、もといテラ・ノベル!

    1947年東京、石目鋭二はかねてより憧れていた探偵になることにした。進駐軍の物資横流しなど雑多な商売をこなしつつ、新宿にバー「Stone Eye」を開き、店を拠点に私立探偵として活動を始める。石目がレイテ島の収容所で知り合った元陸軍少尉の神島健作は、山形の軍人一家・棟巍家の出身。戦地から戻り地元で療養中、神島の長兄・棟巍正孝夫妻が何者かによって殺害される。正孝の長男・孝秋とその妻・倫子は行方知れず、三男の和春も足取りが掴めない。他の容疑者も浮かぶ中、神島の依頼を受けた石目は、初めての「事件」を追い始める。ほどなく、石目のもとに渋谷の愚連隊の頭から新たな依頼が舞い込む。東京裁判の行方をも動かしうる海軍の機密が記されている「K文書」の正体を探ってほしいと言われるが……。

    作中に差し挟まれる、dadadadadadaという奇妙なリズムが意味するものとは?
    記憶と記録が錯綜する、超規格外ミステリー。
  • 1995年1月17日未明、阪神・淡路大震災が発生した。
    神戸市内の高校から都内の大学に進学し、東京で働いていた青年は、早朝の電話に愕然とする。
    かけてきたのは高校時代の友人で、故郷が巨大地震に見舞われたという。
    慌ててテレビをつけると、画面には信じられない光景が映し出されていた。
    被災地となった地元には、高齢の祖父母を含む家族や友人が住んでいる。
    彼は、故郷・神戸に向かうことを決意した。
    鉄道は途中までしか通じておらず、最後は水や食料を背負って十数キロを歩くことになる。
    山本周五郎賞を受賞した作家が自らの体験をもとに、震災から30年を経て発表する初の現代小説。
  • 1,980(税込)

    大河ドラマの主人公・蔦屋重三郎の粋でいなせな一代記!!
    山東京伝、曲亭馬琴、喜多川歌麿、東洲斎写楽……江戸っ子たちを熱狂させた大勝負、とくとご覧あれ。

    豪華絢爛の吉原が業火の海に包まれた明和九年。多くの人が落胆する中で、江戸をふたたび元気にしようと心に決めた男がいた。蔦屋重三郎。通称蔦重と呼ばれたその男は、貸本屋では飽き足らず、地本問屋の株を買って自ら版元として様々な勝負に打って出る。「楽しんで生きられたら、憂さなんて感じないで済むんです」面白い書物や美しい浮世絵は、きっと世の中を明るくしてくれる――。彼の熱意が、山東京伝、喜多川歌麿などの心を動かし、江戸を熱狂に包んで行くのだった。しかし、そこに立ちはだかったのは……。エンターテインメント歴史小説!!

    世の中は酒と書肆が敵なり どうにか敵にめぐり会いたい
  • 竹千代は今に天下を掌中に入れおるぞ――。

    室町幕府の権威が低下し、各地で戦乱が巻き起こっていた激動の時代。
    松平家が城を構える三河、周辺国である尾張、遠江、美濃、駿河、信濃らが絡む東海地方の覇権争いは熾烈を極めていた。
    そんな争いのなかで、織田家ついで今川家の質物として囚われていた松平家の竹千代――後の徳川家康。
    数奇な運命を辿った幼少期から天下人へ。
    直木賞候補『まいまいつぶろ』の著者が、天下統一を果たした男を鮮やかに浮かび上がらせる十の物語。
  • 真実を見抜き、罪を償わせる。
    たった、それだけ。それだけのことが、なぜこんなにも難しい――?

    マンションの一室で発生したある殺人事件の現場に向かった、県警捜査一課の和泉。
    そこで出会った女性警官・瀬良の第一印象は、簡単に言えば「最悪」だった。
    しかし、上の命令で瀬良とタッグを組み殺人事件を捜査することになり、
    和泉は彼女の類稀な観察力を知ることになる。
    二人の懸命な捜査により、事件のかたちが徐々に輪郭を帯びていくが、
    待ち受けていたのは「正しい刑罰」の在り方を問う、予想外の真相だった――。

    和泉と瀬良が立ち向かった最初の事件「イージー・ケース」ほか、
    事件に関する証言を頑なに拒み続ける容疑者の謎を追う「ノー・リプライ」、
    解決の糸口が見えない誘拐事件を描く書き下ろし中編「ホワイト・ポートレイト」を収録。
    心揺さぶる結末に息を呑む、圧巻の傑作警察ミステリー!
  • 202X年7月。
    長年危惧されていた南海トラフ地震が発生し、日本列島の太平洋側は壊滅状態に。
    若き環境大臣・早乙女美来は、特に被害が大きかった愛知へ向かった。
    名古屋では、地元IT企業「ネクスト・アース」がAI技術を駆使して開発した「エイド」によって、迅速な行方不明者の捜索と救助、避難所運営がおこなわれていた。
    追い打ちをかけるように東京直下型地震が発生。
    さらに、8月には過去最大級の大型台風が首都圏を襲う。
    東京のビル群は崩れ落ち、閣僚の大半が亡くなり、緊急事態に対応するため美来が史上最年少で総理大臣に抜擢される。
    しかし、絶望的な状況で、ついには富士山噴火の予兆が見え始め……
    初の女性総理・早乙女は、ネクスト・アースのCEO・利根崎に協力を仰ぎながら、日本最大の危機に立ち向かう。
    崩壊に向かう日本を救うことが出来るのか――。
    防災シミュレーション小説の第一人者の集大成。
  • 2023年、世界最大規模のプライド・パレード「マルディ・グラ」に参加するため、7年ぶりに渡豪した著者。いたるところで11色のプログレス・プライド・フラッグがはためくシドニーの地で、何を見、何を思ったのか。一人の性的少数者として向き合ったこの国のLGBTの歴史とバックラッシュ、そして国会で成立・施行された「LGBT理解増進法」を巡る日本の状況を観照し、丹念に綴った長編紀行。
    著者撮影による口絵写真2頁付き。
    眠らない街を探訪したエッセイ「歌舞伎町の夜に抱かれて」も併録。
  • オモコロライター・作家/ダ・ヴィンチ・恐山(品田遊)さん推薦!
    【とにかくこの世は意味不明でしんどい――だけど「それでも。」が、ここと未来を繋いでいる。】

    荒廃した東京で過酷なシェルター暮らしを送るあみぱん。唯一の「推し」、ポストアポカリプス系アイドルの節目おわたが配信画面から消えた日、彼女は凸ることを決意した。愛の正体を暴き出す挑戦的な“推し×ロードSF”「推しはまだ生きているか」。

    29歳、タワマンとハリー・ウィンストンを夢見る藍子。ある時、謎の生命体に寄生されてから状況は一変し、ついに婚活ゴール男(港区在住、年収1000万円超、塩顔イケメンの細マッチョ)とマッチングするが……。“選ばれたい”願望の先を描く婚活SF譚「君のための淘汰」。

    惑星「王球」では、人は老いれば必ず異形の怪物《老骸》と化す。老骸を殲滅する使命を担う「福祉兵器」円狗は、ある村の老骸殲滅作戦で唯一生き残った少女から「わたしのクロージング・プランに付き合ってほしい」と頼まれて――。命を巡る絶望と希望の行方を描き出す「福祉兵器309」。

    ほか全5編を収録。最注目の新鋭が、ディストピア都市を舞台に“それでも生きていくこと”への祈りを込めて贈るSF短編集。
  • 奇想の天才が放つ、7つの童話を基にした万華鏡のような新作短篇集、
    2024年のローカス賞短篇集部門受賞作品。

    親切な白猫の大麻農園(『白猫の離婚』)、
    妖精の婚約者が眠る地獄の底(『地下のプリンス・ハット』)、
    主人だけは絶対に入れてはいけない家(『スキンダーのヴェール』)……。
    夢と幻想、誘惑と謎に満ちた摩訶不思議な物語。
    変幻自在の物語の魔術師、ケリー・リンクの世界へようこそ――。

    原題:White Cat, Black Dog
    装画:ヒグチユウコ
  • 切なくてまぶしい、残酷でもどかしい、思春期(あのころ)のすべてが詰まった胸疼く青春×SF短編集。
    アニメ化もされた大人気スポーツ小説『2.43 清陰高校男子バレー部』著者、デビュー20周年記念作!

    病院から飛んできた青い風船に結ばれていた手紙によって、思いがけず始まった文通。そこから芽生える、淡い恋と切ない嘘の行方。「零れたブルースプリング」
    全ての感覚を周囲に拡散してしまう特殊能力を持ったヒツギ。彼がボランティアとして連れてこられたのは、生まれつき、痛みや温度を感じられないイオリの屋敷だった。「ヒツギとイオリ」
    誰かに「ウザい」と思われると、その場から強制的にテレポートしてしまう。中学2年生のナオは、望まない超能力に苦しんでいた。「flick out」
    妻を失い、心を閉ざして生きる宮内の前に突然現れたソバージュヘアの不良少女。彼女は亡き妻の名を名乗る。「ハスキーボイスでまた呼んで」

    上記4編収録。
  • コバルト短編小説新人賞&氷室冴子青春文学賞出身の著者が送る、
    令和の青春×アイドル文学が、今ここに生まれる!

    アイドル事務所のユニバースに所属するデビュー前の青年、通称「リトル」。
    彼らはデビューに向けて、限られた時間の多くを費やしレッスンに励んでいた。
    そんなある日、リトルたちが主役のイベント「サマーマジック」で最も活躍した一人を、デビュー間近のグループ「LAST OZ」に加えるという噂が流れだす。
    この噂をきっかけに皆が熱を帯びていく中、リトルの一人である加地透は疑問を抱いていた。
    “恋愛も学校生活も自分の身体も、全てを捧げないとデビューは叶わないのか?”

    デビューに対して人一倍強い野心を抱いている持田、
    わずか14歳にしてソロデビューを打診された遥歌、
    誰よりもストイックで自分の見え方を計算し尽くした振る舞いをする葵、
    芸能人一家の複雑な環境で育った問題児の蓮司、
    デビューができる期限まで残り一年を切った若林、そして透。

    デビューを目指すこと以外はすべてバラバラの6人が出会った時、
    彼らの未来は大きく変わる――かもしれない。


    【著者略歴】
    佐原ひかり(さはら・ひかり)
    1992年兵庫県生まれ。大阪大学文学部卒業。2017年「ままならないきみに」で第190回コバルト短編小説新人賞受賞。2019年「きみのゆくえに愛を手を」で第2回氷室冴子青春文学賞大賞を受賞し、2021年、同作を改題、加筆した『ブラザーズ・ブラジャー』で本格デビュー。他の著書に『ペーパー・リリイ』『人間みたいに生きている』『鳥と港』、共著に『スカートのアンソロジー』『嘘があふれた世界で』がある。
  • いつかきっと、いろんなことがわかるようになる。
    母を病で失った五歳の「僕」は、いくつかの親戚の家を行き来しながら幼稚園に通っていた。大人たちが差し出す優しさをからだいっぱいに詰め込み、抱えきれずにいた日々。そんなとき目の前に現れたのは、イギリスからやってきた転入生のさりかちゃんだった。自分と同じように、他者の関心と親切を抱えきれずにいる彼女と仲良くなった「僕」だったが、大人たち曰くこれが「初恋」というものらしく……。
    コンビーフのサンドイッチ、ひとりぼっちのハロウィン、ひみつの約束、悲しいバレンタインデー。
    降り積もった記憶をたどり、いまに続くかつての瞬間に手を伸ばす。
    第36回三島由紀夫賞候補作、第45回野間文芸新人賞候補作となった『息』に続く、注目の若手による最新中編。
  • 動物の言葉が分かる美苑は、植物学者で大学教授の父と、厳格な華道師範である母親と住む家の中庭やアトリエで、生き物たちの言葉に耳を傾けるのが日課だった。一方、学校では人付き合いが苦手で「空気が読めない」子として回りから距離を取られていた。ある日、目覚めると、前日まで元気だった父が急逝した事実を知らされる。そんな美苑に声を掛けたのは、父の同僚である児玉先生。大学の植物園で飼育されている子供のグリーンイグアナを育てないかと美苑に提案する。そして14年間、「ソノ」と名付けられたイグアナと共にアトリエで暮らし、充分満たされた生活を送っていたのだが、突然母から呼び出され、驚愕の通告を受ける。母の体に癌が見つかり余命は恐らく半年。その半年の間に結婚せよと言われ……。
  • 1,980(税込)
    著:
    今野敏
    出版社: 集英社

    迫られる攘夷か、開国か――。嘉永六年(一八五三年)六月、浦賀にその姿を現した四隻のアメリカ軍艦。幕府は強大な武力をもって開国を求める艦隊司令長官・ペリーの対応に苦慮していた。清国がイギリスとの戦争に敗れ、世界の勢力図が大きく変わろうとするなか、小姓組番士・永井尚志は、老中首座・阿部伊勢守正弘により、昌平坂学問所で教授方を務める岩瀬忠震、一足先に目付になっていた岩瀬の従兄弟・堀利煕とともに、幕府の対外政策を担う海防掛に抜擢される――。迫り来る欧米列強を前に、新進の幕臣たちが未曾有の国難に立ち向かう。現代へと繋がる日本の方向性を決定づけた重要な転換期を描く幕末歴史小説! 「隠蔽捜査」シリーズをはじめ警察小説の名手が、“薩長史観”に一石を投じる!
  • シンガポールのカジノで元Jリーガーの稲田は全財産を失い失意のどん底にいた。一部始終を見ていた大物地面師・ハリソン山中は、詐欺メンバーの一員として稲田に仕事を依頼する。日本に戻り、ディベロッパーの宏彰、支援者の菅原と共に準備に入るが、予定していた苫小牧のプランが突然白紙となり、代案として北極海航路開通を見込んだ釧路へ変更を余儀なくされる。しかし、成功すれば200億円超えの大金が見込まれる前代未聞の大仕事。ハリソン山中が狙いをつけたターゲットは、シンガポールの大手不動産ディベロッパーの御曹司・ケビン。在留メンバーの一人、マヤによる色仕掛けの罠に嵌ったケビンは、逡巡しつつも、日本人の親友・リュウの後押しもあり、釧路の用地購入に乗り出す。一方、警視庁捜査二課のサクラは、不動産詐欺の捜査過程で地面師一味の関与を疑い、ハリソン山中が趣味の狩猟で頻繁に北海道を訪れていたとの情報を得て渡道するのだが――。

    前作『地面師たち』がNetflixにてドラマ化! 2024年7月25日(木)より世界独占配信スタート。
  • 「閉店って。店、やめるってことか」
    私は無言のまま、ちいさくうなずいた。

    昭和29年に待兼山駅の近くで、父と母が始めた書店と喫茶店。1階の書店を兄が、2階の喫茶店を弟が継いだが、時代の流れもあり、最寄駅の名称が変わるタイミングで店を閉じることに。
    喫茶マチカネの店主・今澤敦己は、店を愛する客からの提案で、残された数カ月の間、心に残る不思議な経験をゲストが語る会「待兼山奇談倶楽部」を開催する。そこで語られた、人生におけるとっておきの出来事とは……。
    心あたたまる連作短編集。
    (第一話:待兼山ヘンジ/第二話:ロッキー・ラクーン/第三話:銭湯のピアニスト/第四話:ジェイクとあんかけうどん/第五話:恋するマチカネワニ/第六話:風をあつめて/第七話:青い橋)
  • 【第35回小説すばる新人賞受賞第一作】
    デビュー作『楊花の歌』
     Apple Books 2023年ベストデビュー作(歴史フィクション)第12回歴史時代作家協会賞新人賞部門候補
     第3回本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞候補

    【東山彰良さん推薦!】
    本当の自分への逃走はこんなにも輝かしい

    25歳のサチコは、不条理な派遣労働から逃れるように亜熱帯の台湾に渡り、偶然再会した在日コリアンのジュリと、台北の迪化街で暮らしていた。
    誕生日の晩、サチコが古物商の革のトランクのなかに日本統治時代の台湾を生きた女学生の日記をみつけたことから、ふたりの生活は一変する。
    普段は引きこもっていたジュリだったが、その日記を書いた女学生の行方調査に夢中になり、やがて大きな謎につきあたった。
    それは、70年以上前、深山に囲まれた日月潭という湖で起こったある少女の失踪事件だった。
    遠い昔に姿を消した少女を探す旅は、いつしかふたりのアイデンティティを求める旅につながってゆく――。
  • 1619年、アルサは魔女裁判にかけられていた。
    1942年、ヴァイオレットは、望まぬ妊娠と婚約に人生を奪われていた。
    2019年、ケイトは恋人のDVから逃れ、大伯母の遺した屋敷に隠れていた。

    身体を、運命を、自由を、取り戻せ。
    「魔女」と呼ばれた一族の女たち。暴力と不条理からの解放を求めた彼女たちの戦い。時代の異なる三人の女性の視点で描かれた絆の物語。
    英国で25万部超の鮮烈なデビュー長篇。
    (原題 Weyward)
  • 『#真相をお話しします』で大ブレイクした結城真一郎が2年ぶりに仕掛ける、
    笑いあり、驚きあり、そして怖さあり……の摩訶不思議な本格ミステリ、ここに爆誕!!

    ――どなたもどうかお読みください。決してご遠慮はありません。



    こんなミステリを、私たちはずっと待っていた!!
    ビーバーイーツ配達員として日銭を稼ぐ大学生の「僕」は、注文を受けて向かった怪しげなレストランで、オーナーシェフと出会う。
    彼は虚空のような暗い瞳で、「お願いがあるんだけど。報酬は1万円」と、嘘みたいな儲け話を提案し、あろうことか僕はそれに乗ってしまった。
    そうして多額の報酬を貰っているうちに、僕はあることに気づく。
    どうやらこの店は「ある手法」で探偵業も担っているらしい、と――。

    本小冊子は著者インタビューのほか、収録作品の中の一遍「転んでもただでは起きないふわ玉豆苗スープ事件」をお読みいただけます。ぜひDLしてお楽しみください。
  • 2,200(税込)

    「立派なお坊さんになるのですよ」
    母の願いを受けて、安国寺で修行する幼い千菊丸だが、禅寺は腐敗しきっていた。怠惰、折檻、嫉妬、暴力。ひたすら四書五経を学び、よい漢詩を作らんとすることをよすがとする彼の前に将軍寵臣の赤松越後守が現れ、その威光により、一気に周囲の扱いが変わっていく。しかし、赤松は帝の血をひく千菊丸を利用せんとしていることは明らかだった。
    建仁寺で周建と名を改め、詩僧として五山の頂点が見えたのにも拘わらず、檄文を残して五山から飛び出して民衆の中に身を投げる。本当の救いとは、人間とは、無とは何なのか。腐敗しきった禅を憎み、己と同じく禅を究めんとする養叟と出会い、その姿に憧れと反発を同時に抱えながら、修行の道なき道をゆくのだった。己の中に流れる南朝と北朝の血、母の野望、数多の死、飢餓……風狂一休の生そのものが、愚かでひたすら美しい歴史小説の傑作。
  • ようこそ、心休まる「隠れ家」へ。

    東京・虎ノ門の企業に勤める桐人は、念願のマーケティング部に配属されるも、同期の直也と仕事の向き合い方で対立し、息苦しい日々を送っていた。
    直也に「真面目な働き方」を馬鹿にされた日の昼休み、普段は無口な同僚の璃子が軽快に歩いているのを見かけた彼は、彼女の後ろ姿を追いかける。
    辿り着いた先には、美しい星空が描かれたポスターがあり――「星空のキャッチボール」

    桐人と直也の上司にあたるマネージャー職として、中途で採用された恵理子。
    しかし、人事のトラブルに翻弄され続けた彼女は、ある日会社へ向かう途中の乗換駅で列車を降りることをやめ、出社せずにそのまま終着駅へと向かう。
    駅を降りて当てもなく歩くこと数分、見知らぬとんがり屋根の建物を見つけ、ガラスの扉をくぐると――「森の箱舟」

    ……ほか、ホッと一息つきたいあなたに届ける、都会に生きる人々が抱える心の傷と再生を描いた6つの物語。
  • 鳴り響くアメリカ国歌、銃声。逃げ惑う住民が辿りついたのは元大統領邸宅(モンティチェロ)だった……。近未来アメリカを舞台に、トマス・ジェファーソンと奴隷の間に生まれた女性を先祖に持つ女子学生が、暴徒化した白人至上主義者から逃れ、因縁の場所で運命と対峙する表題作をはじめ、全6編を収録したデビュー作品集。
    バージニア州シャーロッツビル周辺を主な舞台に、人種差別や経済格差の問題等、さまざまなテーマを内包する中編(表題作)1本と短編5本を収録。
    本書は、全米批評家協会賞ジョン・レナード賞最終候補、ニューヨーク・タイムズ紙2021年ベストフィクション10冊に挙げられた。2022年リリアン・スミス図書賞受賞。
    (原題 My Monticello)
  • からだは傷みを忘れない――たとえ肌がなめらかさを取り戻そうとも。
    「傷」をめぐる10の物語を通して「癒える」とは何かを問いかける、切々とした疼きとふくよかな余韻に満ちた短編小説集。

    「みんな、皮膚の下に流れている赤を忘れて暮らしている」。ある日を境に、「私」は高校のクラスメイト全員から「存在しない者」とされてしまい――「竜舌蘭」
    「傷が、いつの日かよみがえってあなたを壊してしまわないよう、わたしはずっと祈り続けます」。公園で「わたし」が「あなた」を見守る理由は――「グリフィスの傷」
    「瞬きを、する。このまぶたに傷をつけてくれたひとのことをおもう」。「あたし」は「さやちゃん先生」をめがけて、渋谷の街を駆け抜ける――「まぶたの光」

    ……ほか、からだに刻まれた傷を精緻にとらえた短編10作を収録。
  • 1,980(税込)
    著:
    青羽悠
    出版社: 集英社

    【小説すばる新人賞、史上最年少受賞から8年】
    三重で育ち、京都の大学に入学した数学好きの田辺朔。
    大学生活に馴染めず、漫然と授業に出て、バイトをしているうちに一回生前期は終わってしまった。
    後期に入り、旧文学部棟の地下、通称「キューチカ」でひっそりと経営されているバーのマスターである先輩の夷川と出会い、朔の大学生活は一変した。
    夷川につれられ、初めてのウイスキー、タバコ、そしてバーやクラブなど、これまで見たこともない世界を知っていく。
    しかし、ある日をさかいに、何の前触れもなく夷川はナイジェリアへ留学に行ってしまった。「バー・ディアハンツはお前に任せる!」の一言を残して。
    そこからマスターとしてバーに立つことになった朔は、その大学内の不思議なバーで数々の出会いと別れを経験する――。自由奔放な女の子に振り回されたり、学生運動紛いに巻き込まれたり、自分の行く末に悩んだり……
    二十代前半の「不変」と「今」が詰まった圧倒的青春小説!
  • 前職の人間関係や職場環境に疲れ果て退職した茉子は、親戚の伸吾が社長を務める小さな製菓会社「吉成製菓」に転職する。
    父の跡を継いで社長に就任した頼りない伸吾、誰よりも業務を知っているのに訳あってパートとして働く亀田さん。やたらと声が大きく態度も大きい江島さん、その部下でいつも怒られてばかりの正置さん、畑違いの有名企業から転職してきた千葉さん……。
    それぞれの人生を歩んできた面々と働き始めた茉子は、サービス残業や女性スタッフによるお茶くみなど、会社の中の「見えないルール」が見過ごせず、声をあげていくが――。
    一人一人違う〈私たち〉が関わり合い、働いて、生きていくことのかけがえのなさが胸に響く感動長編!
  • 30年ぶりにアメリカから帰国し、武蔵野の一角・うらはぐさ地区の伯父の家にひとり住むことになった大学教員の沙希。
    そこで出会ったのは、伯父の友人で庭仕事に詳しい秋葉原さんをはじめとする、一風変わった多様な人々だった。
    コロナ下で紡がれる人と人とのゆるやかなつながり、町なかの四季やおいしいごはんを瑞々しく描く物語。
  • 2,090(税込)
    著:
    馳星周
    出版社: 集英社

    北海道浦河町で生産牧場を営む三上収、三上徹の親子。
    パリ・ロンシャン競馬場で開催される世界最高峰の「凱旋門賞」の舞台で力を発揮できるのは、ステイゴールドの血統に違いない――と確信していた。
    そう結論づけた収はその産駒であり、かつて凱旋門賞で二着となったナカヤマフェスタの種付けを続けていた。そうして収が自信を持って作り出した仔馬は、調教師・児玉健司の目に留まり、将来の可能性を信じた馬主の小森達之助に引き取られることに。
    二歳となりカムナビと名付けられたかつての仔馬は、美浦の児玉厩舎に引き取られ、その気性の荒さから厩務員である小田島雅彦らに手を焼かせていた。
    一進一退しながらも着々と結果を残していくカムナビ。
    目指すは、日本競馬界の悲願である凱旋門賞制覇。
    生産者、厩務員、調教師、馬主、ジョッキー……ホースマンたちの夢を一頭の競走馬に懸けた熱き物語。
  • 2022年度ニューヨーク公共図書館若獅子賞受賞作

    大勢の平和的抗議者たちが特殊部隊ベルクトに攻撃され、負傷者や死者が出ている。ウクライナは事実上、非常事態となっていた……。

    ボストンから来たウクライナ系米国人女性医師、チョルノービリ原発近郊出身の鉱山技術者、かつてFEMENに参加した青い髪の女性活動家、独立広場でピアノを弾く元KGBスパイの老人、そしてジャーナリストたち……。
    冬のウクライナ、首都キーウで交錯する、それぞれに過去を抱えた人々の運命。激動の時代を背景に展開する喪失と希望への物語。
    史実とフィクションで織りなす、圧巻のデビュー長篇小説。
    (原題 I Will Die in a Foreign Land)
  • 1,650(税込)

    【第170回 芥川賞候補作】
    割りあてられた「男」という性別から解放され、高校の演劇部で人魚姫役を演じきった。
    そんな真砂(まさご)が「女の子として生きようとすること」をやめざるをえなかったのは――。

    『人魚姫』を翻案したオリジナル脚本『姫と人魚姫』を高校の文化祭で上演することになり、人魚姫を演じることになった真砂は、個性豊かな演劇部のメンバーと議論を交わし劇をつくりあげていく。しかし数年後、大学生になった当時の部員たちに再演の話が舞い込むも、真砂は「主演は他をあたって」と固辞してしまい……。

    自分で選んだはずの生き方、しかし選択肢なんてなかった生き方。
    社会規範によって揺さぶられる若きたましいを痛切に映しだす、いま最も読みたいトランスジェンダーの物語。
  • 1,980(税込)

    ひとは、「独り」から逃れられない。
    著者史上最もグロテスクで怖い10の物語から成る、最高精度の短編小説集。

    バイト先のコンビニに現れた女から、青年は「ある頼みごと」をされて――「ぴぴぴーズ」
    男を溺れさせる、そんな自分の身体にすがって生きるしかない女は――「みみず」
    刺繍作家の女は、二十数年ともに暮らした夫の黒い過去を知ってしまい――「刺繍の本棚」女たちは連れ立って、「ドクターF」と名乗る男との待ち合わせに向かうが――「錠剤F」
    ……ほか、あなたの孤独を掘り起こす短編10作を収録!
  • 念願だった映画の宣伝会社に転職した弥生。そんななか、夫から切り出された「ある提案」を受け入れられず、忙しさにかまけて決意を先延ばしにしていた。だが、その日は確実に迫っていて……(「あなたのママじゃない」)。
    優良メーカーに内定が決まった大学生の健生。サークルで知り合った恋人未満の彼女から同棲を仄めかされるが、うやむやにしていた。そんなある日、アパートに帰宅すると、かつて池袋で暮らしていた美空が現れ――(「BE MY BABY」)。
    初対面なのに物怖じせず、屈託のない転校生の美月を前に、副担任の杏子の心は騒めいた。懸念されることの一つは、クラスの中心的人物で問題児である莉愛の虐めの標的になることだったが……(「まだあの場所にいる」)。ほか全5話。

    閉塞的な現実を背負う人たちの、さまざまな葛藤の中で現れた「気づき」とは。
  • 「どこで、どうやって生きていくのか、うちは自分で決めたい」12歳の少女・真記は上京を目指すも、80年代後半の狂騒に翻弄され……親世代にも子世代にも読んでほしい、宝石のような20年間を描いた佐川光晴の最新長編小説。
    広島は尾道の小学五年生・真記は、1970年生まれ。子供のいない伯父夫婦からかわいがられ、養女になるかもと心配事は絶えない。中学では英語部の朗読劇が大成功をおさめ、英語を一生の仕事にしていこうと決意する。念願の学生生活は、80年代後半のバブル経済のただなかで、順調そうにみえたのだが……。
    当時の時代背景や男女の考え方を、時に繊細に、時にユーモラスに描出する。真記と同時代を生きた人にも、そしていま同世代の人にも読んでほしい青春小説。
  • レジェンド調教師・角居勝彦氏絶賛!
    「引退競走馬を取り巻く現状を丁寧に取材した一冊。片野さんの馬に対する強い愛情を感じます」
    (元JRA調教師・一般財団法人 ホースコミュニティ代表理事)

    引退競走馬支援活動歴25年以上の沼田恭子氏推薦!
    「ここ数年で引退競走馬をめぐる状況が大きく変わりました。その現状と未来がこの本には書かれています」
    (認定NPO法人引退馬協会代表理事)

    レースで走る馬たちは、この後どこへ行くのだろう…?
    競馬業界の未来と社会をつなぐプロジェクトが今、動き出す!
    動物ノンフィクション作家が、競馬業界を歩いて目にした最新事情。抱いたのは“社会が変わる”大きな期待感だった。4年の歳月をかけて馬を愛してやまない人々の活動現場に迫った、渾身のルポルタージュ!

     引退競走馬支援の存在を知ったときにまず感じたのは、この世界に注目することで“社会が良い方向へ変化する過程”をリアルタイムで追うことができるはず、という大きな期待だった。
     この本は、二〇一九年から二〇二三年までの約四年間にわたり、馬の知識ゼロだった私が初めて馬の世界に足を踏み入れ、引退競走馬をめぐる世界の全貌を求めて各地を訪ね、様々な人に出会いながら、馬の魅力にグイグイと引き込まれていく旅の記録である。(「はじめに」より)

    【目次】
    はじめに
    第一章 突然だが、馬主になった
    第二章 馬と生きる新しい仕組み
    第三章 知られざるリトレーニングの世界
    第四章 馬と暮らした日本人
    第五章 ある地方馬主のリアルと挑戦
    第六章 ホースセラピーの力
    第七章 旅して食べて馬を応援
    第八章 社会が変わる交差点
    おわりに
  • あれから何年経ったのだろう。あれって、いつから? どのできごとから?

    日本を襲った二つの大地震。未知の病原体の出現。誰にも流れたはずの、あの月日――。別々の場所で暮らす男女三人の日常を描き、蓄積した時間を見つめる、著者の最新長編小説。

    始まりの前の続き、続きの後の始まりを見下ろし、あの中のどこかにわたしもいる、と思った。(一穂ミチ・作家)
  • 1,760(税込)

    1975年、横浜。少年アキラと“犬”とのひと夏の冒険が始まる――
    4年前、海水浴中にはぐれてしまった父さんは今もまだ帰ってこない。
    あれ以来、母親のマチ子は時々どっかから拾ったオスをつれてくるようになった。
    日出男はその「オス犬」のひとりだった。
    欠落を抱えて生きる大人たちと、鬱屈を抱えて生きる子どもたち。
    ままならない世界の哀しみと愛しさが胸にこみ上げる、すばる文学賞受賞作『ミシンと金魚』著者待望の最新作!
  • 『くもをさがす』の西加奈子が贈る、8つのラブレター。
    この本を読んだあと、あなたは、きっと、自分の体を愛おしいと思う。
    「わたし」の体と生きづらさを見つめる珠玉の短編小説集。

    わたしを生きるための言葉。#Imissme ――わたしに会いたい。

    コロナ禍以前の2019年より、自身の乳がん発覚から治療を行った22年にかけて発表された7編と書き下ろし1編を含む、全8編を収録。
    ・「わたしに会いたい」――ある日、ドッペルゲンガーの「わたし」がわたしに会いに来る。
    ・「あなたの中から」――女であることにこだわる「あなた」に、私が語りかける。
    ・「VIO」――年齢を重ねることを恐れる24歳の私は、陰毛脱毛を決意する。
    ・「あらわ」――グラビアアイドルの露(あらわ)は、乳がんのためGカップの乳房を全摘出する。
    ・「掌」――深夜のビル清掃のアルバイトをするアズサが手に入れた不思議な能力とは。
    ・「Crazy In Love」――乳がんの摘出手術を受けることになった一戸ふみえと看護師との束の間のやり取り。
    ・「ママと戦う」――フェミニズムに目覚めたママと一人娘のモモは、戦うことを誓う。
    ・「チェンジ」(書き下ろし)――デリヘルで働く私は、客から「チェンジ。」を告げられる。
  • 1,870(税込)

    天才にして革命家、そして私の師匠――立川談志。
    世間からのイメージは破天荒で、毒舌家で、タレント議員の走り。
    ただ落語中興の祖として実力派折り紙付きで、圧倒的な存在感を誇った落語家だ。
    そんな談志に、大学在学中に弟子入りした立川志らく。
    まさに「前座修業とは矛盾に耐えることだ」と言わんばかりの理不尽な試練に耐える下積み修業時代。そして、芸道に邁進し、二つ目、真打ちへと昇進していく日々には、師匠への尽きせぬ憧憬の念と、親子関係をも凌駕する師匠から弟子への愛に溢れていた。
    しかし、そんな関係も永遠には続かない。
    2011年11月21日、談志は享年75歳、喉頭癌で逝去。
    伝統芸能の世界において子弟の別れはない。肉体は消えても、その精神や芸は弟子たちの体に宿り、次代へと伝わっていく。志らくのなかに談志はまだ生きているのだ。
    師匠・談志への熱き想いが胸に迫る人気落語家の自伝的エッセイ。
  • 【ゴンクール賞受賞作】
    なぜ人間は、作家は、“書く”のか。根源ともいえる欲望の迷宮を恐ろしいほどの気迫で綴る、衝撃の傑作小説!

    セネガル出身、パリに暮らす駆け出しの作家ジェガーヌには、気になる同郷の作家がいた。
    1938年、デビュー作『人でなしの迷宮』でセンセーションを巻き起こし、「黒いランボー」とまで呼ばれた作家T・C・エリマン。しかしその直後、作品は回収騒ぎとなり、版元の出版社も廃業、ほぼ忘れ去られた存在となっていた。
    そんなある日『人でなしの迷宮』を奇跡的に手に入れ、内容に感銘を受けたジェガーヌは、エリマン自身について調べはじめる。
    様々な人の口から導き出されるエリマンの姿とは。時代の潮流に翻弄される黒人作家の懊悩、そして作家にとって “書く”という宿命は一体何なのか。
    フランスで60万部を突破、40か国で版権が取得された、2021年ゴンクール賞受賞の傑作。
  • ひとりでも拭けるけど、ふたりで拭けば、もっと、ずっと、視界がひろがる。

    ノーベル文学賞受賞作家、J・M・クッツェーの訳者として名高いのぞみさん。
    パク・ミンギュ『カステラ』以降、韓国文学ブームの立役者である真理子さん。
    「ことば」に身をひたしてきた翻訳家どうしが交わす、知性と想像力にみちた往復書簡集。

    生まれ育った地に降りつもる雪、息もたえだえの子育て期、藤本和子との出会い、出版界の女性たちの連帯、コロナ禍とウクライナ侵攻の混迷……丹念に紡がれた、記憶と記録のパッチワーク!

・キャンペーンの内容や期間は予告なく変更する場合があります。
・コインUP表示がある場合、ご購入時に付与されるキャンペーン分のコインは期間限定コインです。詳しくはこちら
・決済時に商品の合計税抜金額に対して課税するため、作品詳細ページの表示価格と差が生じる場合がございます。

ページ先頭へ

本を予約しました

※予約の確認・解除はこちらから

予約済み書籍

キャンセル及び解除等

発売日前日以降のキャンセル・返品等はできません。
予約の確認・解除、お支払いモード、その他注意事項は予約済み書籍一覧をご確認ください。