『PHP新書、1年以内(新書、実用)』の電子書籍一覧
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映画や漫画の解釈を解説する「考察記事・考察動画」がなぜ流行するのか? 「正解を当てにいく」風潮から現代社会の深層を読み解く。
なぜ映画を観たあとすぐに考察動画を見たくなるのか? 映画やドラマ、漫画の解釈を解説する考察記事・動画が流行している。昭和・平成の時代はエンタメ作品が「批評」されたが、令和のいまは解釈の“正解”を当てにいく「考察」が人気だ。その変化の背景には、若者を中心に、ただ作品を楽しむだけではなく、考察して“答え”を得ることで「報われたい」という思考がある。30万部超『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』著者が令和日本の深層を読み解く! 「平成」と「令和」で何が変わったのか? ●「批評」から「考察」へ 正解のない解釈→作者の意図を当てるゲーム ●「萌え」から「推し」へ 好きという欲求→応援したい理想 ●「やりがい」から「成長」へ 充実しているという感情→安定のための手段 ●「ググる」から「ジピる」へ 複数の選択肢から選ぶ→AIが提示する唯一の解 ■目次 まえがき――若者が考察動画を検索する理由 第1章:批評から考察へ――『あなたの番です』『変な家』『君たちはどう生きるか』 第2章:萌えから推しへ――『【推しの子】』『アイドル』『絶対アイドル辞めないで』 第3章:ループものから転生ものへ――『転生したらスライムだった件』『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』 第4章:自己啓発から陰謀論へ――堀江貴文『多動力』、ひろゆき『1%の努力』 第5章:やりがいから成長へ――『ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ』『働きマン』 第6章:メディアからプラットフォームへ――『スマホ脳』『一般意志2.0』 第7章:ヒエラルキーから界隈へ――『スキップとローファー』『違国日記』 第8章:ググるからジピるへ――ChatGPT、『NEXUS』『わたしを離さないで』 第9章:自分らしさから生きづらさへ――『世界に一つだけの花』、『世界99』、MBTI 終章:最適化に抗う――そして『スキップとローファー』『ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ』 あとがき――やりたいことや自分だけの感想を見つけるコツ 参考文献――「考察の時代」を理解するための本 -
キリスト教福音派、MAGAカトリック、大イスラエル主義……各分野の専門家が結集。国際政治を動かす宗教の本質がこれ1冊でわかる!
なぜ米国人はトランプを支持するのか、なぜロシアはウクライナにこだわるのか、なぜイスラエルはイスラーム諸国と対立するのか――。世界の「なぜ」は宗教で読み解ける。トランプを支える福音派・MAGAカトリック、謎が多いロシア正教、伸張する大イスラエル主義、台頭するインドのヒンドゥー至上主義。宗教が国際政治に与えるダイナミズムについて、各分野の第一人者が論じる。 〈目次〉(講義内容)1限目:なぜいま「宗教」を知る必要があるのか ●宗教は復興しているか、衰退しているか 池内 恵&松本佐保 ●祖先・偶像・自然、日本の「神」は何か 佐伯啓思&森本あんり ●宗教と経営は互いに学び合える 入山章栄 2限目:なぜ米国人はトランプを支持するのか ●米国を変えるカトリック知識人 会田弘継&藤本龍児 ●米大統領選で注目すべき宗教票 松本佐保 ●トランプを支える福音派とキリスト教シオニズム 加藤喜之 3限目:なぜイスラエルとイスラーム諸国は対立するのか ●ガザ戦争とイスラーム主義の今後 保坂修司 ●宗教シオニズムと大イスラエル主義 立山良司 ●「イスラームとジェンダー」はなぜ問題になるか 辻上奈美江 4限目:なぜ欧州のキリスト教が揺らいでいるのか ●ウクライナ侵攻と正教会の地政学 高橋沙奈美 ●バチカンとローマ教皇の外交力 松本佐保 ●フランスライシテから考える政教分離 伊達聖伸 5限目:なぜアジアの宗教はわかりにくいのか ●中国人の宗教は儒教か 川口幸大 ●ダライ・ラマは「転生」する 石濱裕美子 ●ヒンドゥー至上主義とは何か 中溝和弥 ●日本社会を支配する「見えない宗教」 岡本亮輔 -
なぜ私たちは何歳になってもモテたいのか? 恋愛格差が広がった歴史を知り、中年男性の孤独と生きづらさを考える衝撃のドキュメント。
なぜ私たちは何歳になっても「モテる/モテない」の呪縛から逃れられないのか。異性と関わることができない苦しみ、独身を謳歌していても訪れる寂しさ、既婚者の脳裏をよぎる不倫やパパ活への欲求。そうした呪いに縛られるのはあなたのせいではない。性と孤独をめぐる問題に最前線で向き合い続けてきた著者による、5人の中年男性へのインタビューを通して浮かび上がってきたリアルとは。 【本書の要点】●「モテる/モテない」の呪いは何歳になっても残る ●未婚男性がマジョリティになる時代の到来? ●婚活で「年齢の壁」は越えられない ●「人の話を聞く力」がますます大切になる ●「モテる力」よりも必要な「同居力」 ●自分が選べない不自由なものを探す 【目次】●はじめに ●第1章:なぜ私たちは「モテる/モテない」に踊らされるのか ●第2章:日本の恋愛をめぐる150年史 ●第3章:バツイチのシングルファザーの孤独 ●第4章:孤独だった少年が孤独を楽しめる大人になるまで ●第5章:ギャンブル依存と満たされない性 ●第6章:結婚相談所代表が離婚した理由 ●終章:「モテる/モテない」という呪縛からの解放 ●おわりに -
ベストセラー『働かないアリに意義がある』の著者が、「進化論」を現実に合わせるための新理論を、自身の研究の成果とともに語る。
従来の「進化論」を現実に合わせるための新理論! アリ、アブラムシ、ヒラタアブの幼虫、ヨモギなどは、互いになんらかの役割を担う共生関係を結んでいる。もしこのような共生関係に、自分のすべきことをせず利益だけを受け取る裏切り者が登場すると、共生系は崩壊してしまうのではないか? 従来の「進化論」の枠組みでは解けない難問を、アリの共生関係の研究を行なった進化生物学者が解き明かす。橘玲氏(作家)推薦!「自分勝手な生きものが集まっても共生できるのはなぜ? 画期的なのにわかりやすくて面白い!」 ●ダーウィンが自然選択で説明できなかった生物 ●群れをつくることは「協力」ではない ●進化の単位は「種」ではない ●アブラムシの甘露はアリを攻撃的にする ●なぜ共生関係は滅びないのか――現実の空間構造に基づいた予測 -
監督の指導に戸惑った落合、周囲との実力差に苦しんだ大谷……25人の1年目物語。WBC2026代表30人の新人エピソードつき。
プロ野球史に名を刻んだ名選手たちには、必ず“最初の一年”があった――。本書は、スター選手たちの華やかなキャリアではなく、新人時代という最も不安定で、最も人間らしい時期に焦点を当てた野球ノンフィクションである。本書で語られる新人時代のエピソードは、決して成功譚だけではない。失敗、葛藤、評価の揺らぎ、そして自分自身との対話。だからこそ、野球を知る読者には新たな発見を、野球を詳しく知らない読者にも普遍的なドラマを提供する。一軍のベンチ、二軍のグラウンド、観客席、メディア――それぞれの視点が重なり合い、選手たちの輪郭は立体的に浮かび上がる。結果だけを知っている私たちが見落としがちな「その裏側」を、記録・証言・当時の空気感を丹念に掘り起こしながら描いていく。そこにあるのは、才能の物語であると同時に、環境・偶然・選択が交錯する“人生の分岐点”の記録だ。「結果を出した選手」ではなく、「結果がまだ出ていなかった瞬間」に光を当てることで、プロ野球という世界の残酷さと優しさ、そして人が成長していく過程のリアルが見えてくる一冊。栄光の前夜を知ることは、ヒーローの見え方をきっと変えてくれる。 【本書で取り上げる選手の一部】●25歳のオールドルーキー 落合博満 ●打率0割台のルーキー 松井秀喜 ●「三振王」と野次られた背番号1 王貞治 ●二軍落ちを喜んだ大魔神 佐々木主浩 ●二軍の首位打者“鈴木一朗” イチロー ●陰のMVP左腕 岩瀬仁紀 ●地獄の猛練習から這い上がった男 新井貴浩 ●アンチ巨人のゴールデン・ルーキー 岡田彰布 ●デビュー戦視聴率36.4% 江川卓 ●ゴールデン・ボーイ誕生 長嶋茂雄 ●二刀流の分岐点 大谷翔平 -
「夢の技術」核融合が2030年代に実現へ。 燃料は海水から取得可能、地球温暖化や放射能問題の心配もない新技術が世界を変える。
燃料は海水から採れる重水素と三重水素。高レベルの放射性廃棄物や二酸化炭素も出さない。夢のエネルギー技術、核融合の実現は遠い未来のはずでした。しかし米国のスタートアップ企業CFSが、2030年代初頭に商業運転を開始する予定と発表し、にわかに2030年代の核融合の社会実装が現実味を帯びてきました。これまでの原子力発電は「核分裂」によりエネルギーを取り出す発電方式で、日本で行なうためには燃料のウランを輸入しなければならず、東日本大震災で安全性にも大きな疑問符がついてしまいました。さらに、高レベルの放射性廃棄物の発生も避けられません。しかし核融合発電の燃料は海水から採れるため、輸入する必要がありません。装置にトラブルが起こると、燃料のプラズマ自体が生成されず消えてしまいます。高レベル放射性物質も発生しません。さらに、核融合の価値はこれだけではありません。核融合炉を使えば、高温の熱と大量の電力を安定的に利用できるため、高効率かつクリーンな水素製造が可能になります。水素があれば、燃料電池(水素と酸素を反応させて電気を取り出す装置)を用いて、いつでもどこでも電気を生み出すことができます。つまり、水素を貯めることで、電気を「貯蔵」し、水素を運ぶことで、電気を「運ぶ」ことができるのです。地域単位のエネルギー自給が可能になり、地震や台風で送電網が壊れても、病院や避難所、通信設備を動かし続けることができます。さらに、現在世界で電気の恩恵を受けていない地域にも、送電線に頼らずに電気を届けることができるようになります。このように良いことづくめの「核融合」は、国の研究機関である量子科学技術研究開発機構における実験などで培ってきた技術を生かすことができる日本の得意分野であり、核融合の周辺技術で世界から注目されている日本のスタートアップ企業もあります。高市政権も、核融合を単なる研究テーマではなく、経済成長戦略や国際競争戦略の柱として位置づけています。エネルギー問題、環境問題を解決し、日本の将来を支える産業を生み出すであろう核融合について、かつて核融合の研究者であった小説家が万感の思いを込めて解説します。 -
何が人をストーキングという異常行動に向かわせるのか。その行動パターンと精神病理を犯罪心理学の権威が生々しい実例と共に解説する。
無言電話、尾行、付きまとい、監視、嫌がらせの手紙やファクシミリ……相手も自分に愛情を抱いているという幻想をもって、異常行動を繰り返す人々、ストーカー。ストーカー現象は、アメリカに続いて、またたく間に日本中を席巻した。ひたむきな愛の表現が狂気に転じるとき、人間の心には何が起こるのか? 犯罪精神医学の第一人者が、ストーカーの行動と精神病理の体系化を試みる。現代人の心の闇に、深く鋭く斬りこんだ一冊。 -
犯罪者の脳を長年研究してきた著者が、胎児期・乳幼児期に摂取された化学物質と、脳の形成異常の因果関係を明らかにする衝撃の一冊。
不登校の増加、学級崩壊、学校内暴力の再燃、特異な少年非行――今、子どもたちの性格やふるまいが大きく変わってきたのではないか? とすればその原因は何なのか? 著者はこれまでに手がけてきた重大殺人犯の精神鑑定の結果、その多くに、胎児期・乳児期の脳の形成期に生じたと思われる脳の異常を発見した。さらに、その少なからぬケースで、流産予防などの目的で、大量の合成ホルモンが摂取されていた。このことから著者は、最近問題になっている環境ホルモンが、特に胎児・幼児の脳の形成に深刻な影響を与え、それが子どもたちが「キレる」原因の一つとなっているのではないかということを、多くの最新研究を踏まえて考察する。加えて著者は、子どもたちがアニメなどを通して浴びる大量の情報シャワーに対しても脳の働き方への影響という観点から、警告を発している。因果関係が100%証明されてから手立てを講じるのでは遅すぎる。衝撃の報告。 -
16時間断食を行なうと、細胞が若返るオートファジーが活性化され、胃腸への負担も軽減される。空腹のすごい力の秘密を解説。
舌がんの宣告を受けた私が、さまざまな論文を読んだ上でたどり着いた健康法が16時間断食でした。「睡眠時間を含めて16時間ものを食べない。どうしても我慢できなくなったらナッツやヨーグルトはOK」という16時間断食によって、細胞が若返る「オートファジー」が活性化します。さらに本書では、軽いストレスが体にいいことを示す「ホルミシス」についても解説します。 【16時間断食の習慣を取り入れることで、こんなことが起こります】●免疫力、腸内環境の向上 ●細胞が若返る ●体重が減り、肌もきれいに ●高血圧、高血糖が改善 ●認知症、がんの予防効果も ●便秘になりにくくなる ●食事の回数が減ることで家事の負担が減り、時間の節約にもなる お金も手間もかからない! 「16時間断食」を手軽に始めましょう! -
「そういう仕事、得意じゃないんです」「私の成長につながるんですか」……心理学者が与えられた仕事をしない人の心理と対処法を解説。
やりがいよりも安心を求め、失敗を恐れる。雑用は自分の仕事ではないと思っている。やりたい仕事しかしようとしない……。さまざまな理由で、上司から与えられた仕事を断る人が増えている。職場の心理学の第一人者が彼らの心理を分析し、「不安の強い人に『もっと自信をもって、ポジティブにいこう』などと言うと、とんでもないことになったりする」など、知っているのと知らないのでは大違いのアドバイスを行う。 【職場にこんな人、いませんか?】●興味がないと言って仕事を断る ●諦めずに何とかするという気力がない ●自分の頭で考えずに、すぐに人に頼ってくる ●自分には「できない」と言う権利があると思っている ●管理職になるのを避けようとする ●キャリアに傷がつくのを恐れ、予防線を張る ●傷つきたくなくて率直なコミュニケーションができない ●文句は第三者を介して言う ●能力の問題――たとえば、データをもとに説明することができない ●好き嫌いを仕事にもち込む ●実力不足なのに、クリエイティブな仕事しかしたがらない -
日本文学史上の傑出した二大「恋物語」。本書では、丹念に作品を読み解きながら、古典に内在する恋愛の普遍性を現代によみがえらせる。
人間が思いつく男と女の恋のヴァリエーションをほとんど探求しつくした伊勢物語。そして伊勢物語の愛の主題の「変奏曲」として、女たちの人生の「光と闇」を描いた源氏物語。本書は両作品を、二つで一セットの「巴の文様」をなす双璧として対比させながら、王朝文学の恋愛観を読み解いていく。「人はなぜ物語を求めるのか」という不変の問いに挑む、新しい文学論。 -
トランプの政策を立案するシンクタンクの2巨頭が、大統領が支持される理由から中国への対応、日米同盟の将来まで全てを語り尽くす。
政権中枢に近いシンクタンクの2巨頭が、米国民がトランプ大統領を支持する理由から中国に対する政策スタンス、日米同盟の未来に至るまでを国際政治アナリストと共に語り尽くす。日本に対して親和的なスタンスを持つ両者が、同盟国に寄せるメッセージ。「フレッド・フライツ氏は、大統領選が激化した2024年5月に、第二次トランプ政権の外交安全保障の指南書である『An America First Approach to U.S. National Security』を責任者として取りまとめて上梓した。同書は、第二次トランプ政権の外交安全保障政策に色濃く影響を与えている。同氏が副所長を務めるアメリカ・ファースト政策研究所(AFPI)は、トランプ氏の政策課題を推進するために2021年に設立されたシンクタンクだ」(本書「はじめに」より)「スティーブ・イエーツ氏は、アメリカ第一政策研究所からヘリテージ財団に移り、同研究所で中国政策イニシアティブを立ち上げた。同イニシアティブにおいて、彼は同財団アジア研究センターの中国および国家安全保障担当シニア・フェローとして、中国共産党の悪影響を封じ込め、同盟関係を強化し再調整し、アメリカの家族、雇用、主権を最優先とする包括的な戦略を定義、強化、実行する取り組みを主導している」(同) 〈目次より〉はじめに トランプ政権中枢の考えを知る/第1章 米国で始まった「常識による革命」渡瀬裕哉/第2章 「世界はより安全な場所になっていく」フレッド・フライツ/第3章 「日米同盟をニュー・ノーマルへ」スティーブ・イエーツ/おわりに なぜ米国民はトランプを支持するのか -
「なぜあの人はいつもギリギリ?」――時間管理が苦手な人の脳のしくみと、組織における正しい理解と対応法を心理学から解き明かす!
あなたの周りにも、提出物を締め切りまでに出さない人、時間ギリギリまで行動しない人がいるのではないだろうか? 本書では、そうした時間にルーズな人にイライラする周囲の人や時間管理に悩む当事者に向けて、時間を守れない背後にある問題を突き止め、どのように処すれば、時間にルーズな人の行動を治すことができるのか、また時間にルーズな人に対してどのように接すればよいのかを、公認心理士として数多くの時間管理に関するカウンセリングや研修を行い、九州大学で研究を行う心理学博士の著者が明らかにする。第1章では、「だらしない」と片付けられがちな行動について詳述する。時間に遅れる、ギリギリで行動する、締め切りを守れないといった行動の背後には、単なる意識の欠如や怠慢ではなく、記憶力や計画力、時間感覚のズレといった心理的要因が影響していることが解説される。これにより、「できないこと」を「しない」と誤解することの問題を浮き彫りにする。第2章は、時間心理学の視点から、時間感覚の違いについて考察する。例えば、ある人が「5分」をどのように感じるかという点に注目し、報酬への感受性やADHD(注意欠陥多動性障害)傾向のある脳の特性がどのように時間の使い方に影響を与えるのかを示す。第3章では、実行機能という視点から「動けない」理由について探る。実行機能は、目標を達成するために必要な一連のスキルを指すが、これが発達する過程やその障害が時間管理にどのような影響を与えるのかを述べる。第4章では、時間管理を阻む考え方や行動パターンについて分析する。特に、時間管理に失敗する原因となる「悪循環」を断ち切るために、考え方や行動のクセを見直し、具体的な対策を講じる重要性が強調される。第5章では、上司や管理職が部下に対してどのように時間管理を指導すべきかについて解説する。合理的配慮を含む視点から、部下が時間管理に苦しむ理由を理解し、適切なサポートを提供する方法を提案する。また、タスク設計や進捗管理の技法、部下が失敗しないためのリマインドやフィードバックの重要性にも触れる。本書は、時間管理の問題を「できない」こととしてではなく、「できるようにするために必要な支援」があることを理解することを促す。具体的な事例を通して、時間管理に関する心理学的アプローチを実践的に学び、本人やその周囲の人々がどのようにサポートすべきかを考えるためのガイドとなる内容である。 -
1966文化大革命から60年。習近平が抱く「中国の夢」の原点は文革にあった! 中国の一次史料で明らかになる、革命の凄惨な全容。
【文革開始60年! 満を持して発刊】多数の写真・版画によるビジュアルと一次資料で明らかになる革命の実態。「中国文化大革命は『20世紀十大歴史的事件』の1つにカウントされているが、真相はいまだに解明されていない。凄惨な実態だけは世界中に知られるようになりつつあるが、原因は究明されていない」「文化大革命は1966年に発動され、1976年に終息したとされている。全世界に重大な影響を与え続けた政治運動はある日突然、勃発したのではない。毛沢東を最高指導者とする中国共産党が模索しながら決定し、最終的な目標もなく突進してきた『革命』である」「文化大革命は、中国の長い歴史の中の特殊な10年ではない。文化大革命こそ中国のありのままの姿である。中国そのものが、20世紀の流行語である『革命』の仮面を被って具現化されただけである。中国という存在の本質が文化大革命であり、進化しつつも生き続けている文化大革命こそ、今の中国である。文化大革命は歴史ではなく、現在進行形の中国である」(本書「はじめに」より) -
自由意志は脳の無意識的な働きによる幻想である。脳とAIの違いとは? 自由意志から解放されることで新たな自由を得る可能性を探る。
本書は、「自由意志」という私たちの根深い信念に疑問を投げかけ、脳科学とAI技術の観点からその幻想を解き明かすことを目的としている。私たちは日々、自分の意志で自由に判断していると信じて疑わないが、実はその「自由意志」こそが脳が作り出した幻想に過ぎない可能性がある。自由意志の正体を解明するために、脳の働きや無意識の作用がどのように私たちの「決定」を形作っているのかを深掘りしていく。はじめにでは、まず「自由意志は脳がつくった幻想である」という立場が提起される。私たちが自分の意志で判断していると感じる一方で、実際にはその「意志」は脳内の無意識的な過程や外的な要因によって作り出されている。さらに、近年の生成AIの進歩が、この問題に新たな視点を加え、私たちの「選択」が本当に自由であるのかを問う契機となる。第一章では、自由意志が本当に存在するのか、それとも単なる幻想であるのかという問いに迫る。特に、ベンジャミン・リベットによる実験が取り上げられる。この実験は、意識的な決定が脳内で無意識的な準備が整った後に生じるという驚くべき事実を明らかにした。また、人間の「意識」の働きが無意識に従属していること、さらには私たちの意識が無意識の情報処理に基づいて動いているという「受動意識仮説」に触れ、自由意志の幻想がどのように形成されるのかを考察する。第二章では、無意識が私たちの日常的な行動にどのように影響を与えているのかを解説する。意識的な判断が無意識に支配される比率や、無意識下で行われる自動化された行動について説明される。スポーツ選手やアーティストが無意識のうちに優れたパフォーマンスを発揮するメカニズムにも触れ、脳が九割以上の機能を無意識に任せている理由を探る。第三章では、人間が自由意志を信じたがる心理について探る。私たちの脳が都合よく時間をひずませ、後から理由をつける「後付けの説明」や「作話」などの心理的メカニズムを紹介する。また、自由意志という概念が文化や時代によってどのように形成されてきたのか、特に日本における自由意志の概念がどのように異なるのかについても考察する。第四章では、無意識の働きとそのコントロールについて論じる。無意識は遺伝や学習によって形成され、日々の行動や経験が無意識に影響を与えている。無意識の強化方法や、AIが学習に用いる「教師あり学習」の概念が人間の無意識にも応用できることが示され、これからの時代におけるAIとの共生について考えさせられる。第五章では、自由意志が幻想であると認識した上で、どのように幸せを追求すべきかという問題を掘り下げる。自由意志がないからこそ、「私は私である」という感覚を持つことができるのか、そしてその認識がどのように幸せに結びつくのか。幸福学の視点から、無意識の決断がどのように人間の行動に影響を与えているかを探り、シンギュラリティの時代に向けて人間とAIがどのように共存していくべきかを考察する。本書を通じて、読者は自由意志という概念を再定義し、私たちがどのように選択を行い、どのように幸せを感じるのかを新たな視点から理解することができるだろう。自由意志が幻想であっても、私たちがどのように生きるべきかを考える重要な手がかりを得ることができるに違いない。 -
2026年は昭和100年。昭和に埋もれた負の教訓を令和は活かせるか。経済の重要局面にフォーカス、失敗の繰返しに警鐘を鳴らす!
昭和100年 関税合戦からの世界大戦、狂乱物価への対策……令和に活かしたい「教訓」がある! 恐慌、敗戦を乗り越えて――元気だった「昭和」の秘密 ●序章 激動の昭和から学ぶ ●第一章 恐慌で始まった昭和 ●第二章 戦争の時代 ●第三章 戦後復興――「奇跡の復活」 ●第四章 高度経済成長――元気だったあの頃 ●第五章 高度成長の終焉――試練の時代 ●第六章 バブルへの道 ●終章 令和の日本経済復活に向けて 通史で読み解くからこそ、見えてくるものがある。二度の恐慌、第二次世界大戦、敗戦からの復興、高度経済成長、そして、バブル経済――「昭和」は激動の時代だった。しかし、その時代を日本人は力強く生き抜いたのである。昭和百年を機に、「経済」の視点から通史で読み解いていくと、何が見えてくるのか。そこには、令和の日本が今こそ学ぶべきことが溢れている。 -
名著『「甘え」の構造』の著者が、「甘え」「妬み」などの概念を用いて、聖書で描かれる信仰の世界を精神科医の視点で読み解く。
日本人の心性の特徴として知られる「甘え」は、人間の感情に普遍的に見出すことができる。このような視点から、神と人間の関係を「甘え」理論で読み解いた深くのびやかな思索の書。 -
※紙書籍に収録されている一部の絵画は、電子版では収録されていません。 美とは、人間にとって正義や愛と同じような、いわば本能的な価値。人間が人間として生きていくために、どうしても必要なものである。
※紙書籍に収録されている一部の絵画は、電子版では収録されていません。 日本人は、見えないものを心で感じる美意識や感性を、本来持っている。視覚だけでなく、五感のすべてで対象を感じるのが日本人なのである。(本文より引用) 「ものごとはすべてリッチでなければならない」――資生堂初代社長・福原信三の言葉は、いまも受け継がれ、多くのアーティストを生み出す資生堂文化の礎となっている。さて、リッチとは何か。それは、金銭的な価値ではなく、心の豊かさ、心の贅沢といった、広がりのある本質的な意味である。自由に使える一日。好きな本を読む時間。美しいものに触れるひととき。「究極のエレガンス」でもある。本書では、文化や歴史に学びながら、音楽、美術、映画や舞台、生物や自然のなかに潜む、リッチなものを取り上げる。本来、日本人が持っていた見えないものをみる感性、美意識を取り戻すには、どうしたらいいのかを読み解く一冊。 -
10年後、労働人口は毎年100万人減。一方で増加する外国人労働者。拒否か受容ではなく、雇用、経済を守るために共生への道を説く。
日本社会において長らくタブーとされてきた「外国人問題」が、2025年参議院選を機に突如として主要な政治テーマとなった。背景には、クルド人による事件や不法滞在者の存在がクローズアップされたことがあるが、議論の多くは全体のわずか2%に過ぎない「不法在留外国人」に集中している。しかし、残り98%の正規在留外国人の存在こそ、今後の日本社会にとって本質的な論点であると著者は指摘する。日本は深刻な人口減少と労働力不足に直面している。2030年代後半には、年間約100万人規模で労働人口が減り続けるといわれる中で、外国人の受け入れは避けて通れぬ国家的課題である。外国人労働が賃金低下や治安悪化を招くという通念についても、著者はデータをもとに再検証を試みており、感情論ではなく事実に基づいた議論を呼びかけている。また、難民認定制度の運用の歪みや、就労目的の偽装申請問題にも触れ、リベラルな性善説にも冷静な視点を持ち込む。一方で、在留外国人との共生を拒み続ければ、将来日本が危機に陥った際、支援を申し出てくれる国が現れないかもしれないという、地政学的リスクにも警鐘を鳴らす。本書の後半では、日本で学び働いた外国人が帰国後に“親日派”として各国に影響力を持つ可能性を取り上げ、その存在を活用した外交・安全保障戦略を提案する。さらに、日本語を世界に広める構想をも含み、外国人政策を「守り」から「攻め」へと転換すべきであると論じている。本書は、外国人問題に関する論点を幅広く網羅しつつ、冷静かつ実証的に考察した実用的な一冊である。極端な排外主義でも、性急な受け入れ論でもない、中庸かつ未来志向の政策ビジョンがここにある。感情ではなく、理性と戦略で外国人問題に向き合うべき時が来ている――その現実を突きつける書である。 -
直感力で読み、大局観で構想し、決断力で打つ――勝負の世界で求められる「最善手」とは何か。囲碁を通して思考と判断の本質に迫る。
囲碁棋士・一力遼が自身の歩みを振り返りつつ、現代囲碁とAIの関係、そして勝負の本質について綴った一冊。2024年、囲碁界最高峰の国際大会である応氏杯において、日本人として27年ぶりの優勝を成し遂げた著者は、長年閉ざされていた「世界一」の扉を自らの手で開いた。日本囲碁界が国際舞台で苦戦を続ける中での快挙は、時代を塗り替えるものであった。本書は、その歴史的勝利に至るまでの軌跡を、冷静かつ率直な筆致で描いている。5歳で囲碁に出会い、地元の教室で腕を磨きながらプロを志すまでの過程、数多くの試練や葛藤、そして院生時代の厳しい競争が語られる。特に印象的なのは、負けて悔し涙を流しながらもすぐに前を向く幼少期のエピソードであり、そこには「他の子とは違う」と評された芯の強さが垣間見える。囲碁界は今、AIの台頭によって劇的な変化を遂げている。従来の常識が次々と塗り替えられる中、著者はAIの知見を受け入れつつも、自らの感覚を信じて「人間としての最善手」を模索してきた。その姿勢こそが、本書のタイトルに込められた意味であり、現代の棋士が直面する新たな挑戦でもある。勝負とは、ただ技術を競う場ではなく、自分自身と向き合い続ける場でもある。挫折と成長を繰り返しながら築き上げた信念が、一手に表れる一本書には、その覚悟と進化の過程が余すところなく記されている。囲碁ファンのみならず、AI時代における人間の可能性を考える全ての読者にとって、深い示唆を与える一冊である。 -
ロシア、イスラエルはなぜ世界を敵に回してでも戦い続けるのか? 諜報機関が力をもち、先制攻撃を辞さない両国の行動原理を読み解く。
【世界を敵に回しても進撃し続けるロシア、イスラエル】ウクライナを侵攻したロシア、ガザ地区への過剰な攻撃を続けるイスラエル。なぜ世界から非難されても、敵を殲滅するまで戦い続けるのか? 背景には、他国への異常なまでの猜疑心や先制攻撃を「自衛」と捉える歴史・行動原理があった。ロシア軍事の専門家とインテリジェンス研究の第一人者が、二つの「戦闘国家」の闇を探り、厳しい国際環境で日本が生き残るためのインテリジェンス・安全保障の術を語り尽くす。 ■本書の要点 ●プーチンに忖度するロシアの諜報機関 ●ロシア人にとって国境は「動くもの」 ●「相手より先に殺せ」というユダヤ教の信念 ●イスラエルにとってイランは「ラスボス」 ●日本は米国に「生殺与奪の権」を握られている? ●スパイ防止法がどうしても必要な理由 ■目次 第1章:国家とインテリジェンス 第2章:諜報国家ロシアの論理 第3章:ロシアの軍事思想とウクライナ戦争 第4章:「滅びる前に滅ぼす」イスラエルの信念 第5章:イスラエル・ガザ・イラン戦争の行方 第6章:日本がめざすべきインテリジェンスの形 -
送りバントと強打、戦術的に正しいのは? 最強打者は何番に置くべき? 打率とOPSでわかるもの。データで読み解く、野球の新常識。
本書は、日本野球の「常識」を問い直し、観戦の視点を根底から刷新する一冊である。著者は名手・宮本慎也。プロでの実績と代表経験に裏打ちされた洞察力に、最新のデータ分析を加え、日本野球の構造を多角的に検証する。本書のテーマは、「戦術としての野球」の再定義にある。送りバントは本当に手堅い戦術なのか。2番打者はつなぐ役目か、それとも最強打者が入るべきか。得点を奪うことと失点を防ぐこと、果たしてどちらが勝利に直結するのか。これらの問いに対し、宮本氏は従来の思考停止的な前提を切り崩し、勝利に資する合理的な戦術眼を提示する。さらに、メジャー流の守備と日本式守備の比較、日本に根強く残る「打率信仰」への疑問、そして高校野球における用具・ルールの課題にも踏み込むなど、視野は広範に及ぶ。著者は、PL学園から同志社大学、社会人野球を経てプロ入りし、通算2133安打、408犠打を記録。10度のゴールデングラブ賞、WBC優勝、北京五輪主将と輝かしい実績を持つ。現役引退後はNHKの野球解説者、評論家として活動するとともに、学生の指導にも積極的に携わっている。技術論にとどまらず、戦術と構造を見通す本書は、ファンのみならず、選手、指導者にとっても必読の内容である。「観戦力は戦術眼で磨かれる」――。データとプロの経験が導く「勝負の読み方」は、野球という競技の理解を一段と深めてくれるだろう。新たな観戦の地平を切り拓く、新時代の野球論の決定版である。 -
人手不足、社員の高齢化……60歳以後も働くミドルシニアがすべてを解決。60歳からのキャリアを雇用者、社員ともに考えるための一冊。
50歳から備え、70歳まで働く時代に突入している。日本社会は急速な人口減少と少子高齢化に直面し、企業は若手人材の確保に苦戦を強いられている。採用競争の激化や離職率の上昇により、もはや若手中心の戦略は限界を迎えており、経験とスキルを備えたミドルシニア層への期待がかつてなく高まっている。本書『再雇用という働き方――ミドルシニアのキャリア戦略』は、そうした社会的背景のもと、再雇用という選択肢がいかに個人と組織にとって重要なテーマとなっているかを明らかにするものである。ミドルシニアは単なる“補完戦力”ではなく、組織の中核を担うべき存在として、企業の生産性と持続可能性を支える鍵となる。長期化する職業キャリアの中で、50代・60代の働き方は大きな転換期を迎えている。再雇用後の処遇や報酬が低下する中、自らの役割をどのように再構築し、価値を発揮するかが問われている。本書では、個人が直面する不安や課題をデータで可視化し、その上でキャリアの再設計に必要な視点と戦略を具体的に提示している。また、企業側の視点としては、ミドルシニアを活かすために必要な三つの要素――報酬レンジの拡大、職務の多様化、処遇の柔軟性――を軸に、人事制度の見直しや現場マネジメントの課題にも切り込む。本書は、個人と組織の双方にとって、これからの働き方と人材活用の実務的なヒントとなるだろう。「ポストオフ」で得られる新たな経験や学びが、第二のキャリアの質を決める。自らの可能性を再発見し、社会の中で再び役割を果たすことが、ミドルシニアの人生を豊かにし、ひいては日本経済全体を下支えする力となる。ミドルシニアのキャリアに悩むすべての人に届けたい、実践的かつ希望ある一冊である。 -
東京を走る立川断層や糸魚川-静岡構造線断層帯など、全国の主な活断層の状況を解説。活断層が生み出した日本文化についても語る。
微小地震が増加している糸魚川―静岡構造線断層帯、東京でマグニチュード七・四の大地震を起こすリスクがゼロではない立川断層、豊かな水文化を生み出した京都の断層帯……。本書では阪神・淡路大震災や熊本地震などについて事前に警鐘を鳴らしていた京大元総長が、活断層の現状と基本知識を平易に解説。口絵にはカラーで日本全国の活断層の地図を掲載する。活断層は怖いという概念が一般的になっていると思われるが、実は活断層のおかげで私たちは豊かな暮らしをしている面もある。本書では、活断層のそのような一面も紹介する。活断層が動いて大地が大きく揺れるのは10秒ほど。一つの活断層がまた動くのは1000年以上先。10秒の揺れを乗り切れば、あとは活断層の恩恵を受けて暮らせるのである。防災を担当する役所の方が著者の話を聞いて、「1000年楽しく10秒怖い活断層」と書いて掲げたことがあるそうだ。本書ではそのほか、活断層の見つけ方、地震の備え、地震の予報などについても語る。 【本書の主なトピックス】●阪神・淡路大震災の前に存在した「まぼろしの報告書」 ●原子力発電所と活断層 ●活断層の調査方法 ●活断層のない地域 ●海底の活断層――とびきり異質な南鳥島 ●中国海城地震の予報成功から50年(1975年、中国・遼寧省でM7.3の大地震が発生。地震の前兆をつかみ、住民が避難活動を行ったことで、人的被害を抑えることができた) ●安全と安心で豊かな暮らしを -
イザナキとイザナミは日本を生んだ始祖だが、目立たない。なぜ夫婦神は虐げられたのか? 古代史研究の鬼才が「悲劇の神」の謎を解く。
悲劇の夫婦神の謎を暴く! イザナキとイザナミは日本を生んだ始祖であるにもかかわらず、目立たない神だ。アマテラスやスサノヲに比べて、祀る神社や伝承地は少ない。なぜ偉大な夫婦神は虐げられたのか? 背景には、『日本書紀』を編纂した藤原不比等を中心とした藤原氏の政治的思惑があった――。国生み神話、イザナキとイザナミの名前の由来、アマテラスやスサノヲとの関係を読み解き、悲劇の夫婦神の謎を暴く! ■本書の要点 ●イザナキとイザナミは敗者を象徴する悲劇の神 ●『日本書紀』は藤原不比等の政治的思惑による神話 ●イザナキは「誘う」神か、「いざ、凪」の神か ●イザナミはスサノヲと強い絆で結ばれている ●イザナキとイザナミは熊野との関係が深い ●合理主義の一神教、自然で偽りのない多神教 ■目次 ●第一章:イザナキ・イザナミの不思議と国生み神話の謎 ●第二章:ヤマト建国の考古学とイザナキ・イザナミ神話 ●第三章:イザナミと黄泉国と出雲と熊野 ●第四章:イザナキとイザナミの正体 -
真珠湾攻撃、ミッドウェイ海戦、レイテ沖海戦、天一号作戦…『独ソ戦』の著者が、太平洋戦争を「戦略・作戦・戦術」の視点から再検証。
真珠湾攻撃、ミッドウェイ海戦、レイテ沖海戦、天一号作戦……太平洋戦争を「戦略・作戦・戦術」の視点から再検証。「太平洋戦争の諸戦役を、主として戦略・作戦次元に注目しつつ検討してきた。そこでの彼我の成功と失敗、明断と誤断をみれば、ありふれてはいるが、今日なお深刻な問題である結論がみちびかれるように思う」(本書「結びにかえて」より) 成功と失敗を分けたものとは? 日本陸海軍の明断と誤断とは? ベストセラー『独ソ戦』の著者による決定版! 【目次】●第一章 海原と密林の戦場へ――陸海軍の攻勢戦略 ・昭和陸軍の栄光と悲劇――南方攻略の絶頂からインパールの奈落へ ・連合艦隊司令長官山本五十六――その戦略 ・「戦略戦闘機」――零戦の真価はどこにあったか ●第二章 南溟に疾風走る――南方攻略の戦略と作戦 ・「戦略」の要求に応えるために――シンガポールへの突進 ・点で面を制す――三次元からの蘭印攻略 ・歯車に入り込んだ砂――フィリピン作戦の「重点」誤認 ●第三章 過信と暗転の太平洋――勝機を逸した攻勢 ・ポート・モレスビー遥かなり――なぜニューギニア戦線は地獄と化したか ・昭和海軍の宿痾――二兎を追ったミッドウェイ作戦 ・ソロモン海の転回点――ガダルカナルで露呈した昭和陸海軍の欠陥 ・敗勢に抗する――山本五十六最後の戦略 ●第四章 勝者と敗者を分かつもの――日米両軍の戦略と戦術 ・一九四三年の知られざる敗戦――戦略次元で王手をかけたアメリカ ・戦術的努力で戦略的劣勢を覆すことはできない――マリアナ沖海戦の致命的誤断 ・より錯誤の少ない側が勝つ――レイテ沖海戦の逆説 ・ターゲット東京――アメリカの日本本土空襲における戦略と戦術 ・「天一号作戦」――沖縄「決戦」の蹉跌を招いた政戦略の不一致 -
なぜ日本を代表するエリートたちが人体実験や細菌兵器の使用にのめり込んだのか。日中戦争史の専門家が、細菌戦の驚愕の実態に迫る。
七三一部隊にとどまらない細菌戦の実態 日中戦争のさなか、人体実験や細菌兵器の開発と製造に携わったとされる関東軍防疫給水部、通称七三一部隊。組織の中心にいたのは、部隊長・石井四郎を筆頭とした、日本を代表するエリートたちだった。また細菌戦は満洲の七三一部隊だけではなく、他の四つの部隊でも実行された。日中戦争史の専門家が、陸軍参謀本部の視点や作戦史も踏まえながら、細菌戦の知られざる実態に迫る。なぜエリートたちが細菌戦にのめり込んだのか? 【本書の要点】●細菌兵器はもともと対ソ戦で使うはずだった ●七三一部隊は石井四郎を中心とした京都帝大医学部閥 ●葛藤しながらも細菌兵器の製造に加担した軍医たち ●新発見! 「藤原ノート」が示す重要な事実 ●ペスト菌に感染させたノミを投下するPX攻撃 ●中国軍も細菌戦を実行していた? ●日本本土で細菌兵器が使用されたかもしれない 【目次】●序章:七三一部隊と細菌戦の研究史 ●第1章:細菌戦部隊の実像 ●第2章:細菌戦の始まり 一九四〇年浙江省寧波・衢州・金華の細菌戦 ●第3章:日中戦争最前線での細菌戦 一九四一年常徳細菌戦 ●第4章:「後期日中戦争」と細菌戦 ●第5章:華北における細菌戦 ●終章:細菌戦部隊の最後 -
日本を終戦に追い込んだのは米国の原爆か、ソ連の参戦か――。戦後80年、戦争終結研究の第一人者が、長年の論争に一石を投じる。
麻田雅文氏(10万部/読売・吉野作造賞『日ソ戦争』著者、成城大学教授)推薦! 「日本降伏の真因は米国の原爆投下か、ソ連参戦か。本書により、“原爆神話”は解体された。終戦史を再考し、通説を覆す新解釈」第二次世界大戦で日本が降伏した要因は何か。著者は、米国の原爆投下ではなく、ソ連参戦の効果のほうが大きかったと分析。背景にあったのは、和平に向けてソ連の仲介に頼った日本指導層の過信と誤算だった。また、米国は戦争の早期終結をめざしたが、二発の核使用は結果的に正当化できない選択だった。戦後80年、我々は何を教訓とするべきか。戦争終結研究の第一人者が長年の論争に挑む。 【本書の要点】●「ポツダム宣言は核使用の口実だった」は誤り ●戦争終結のために原爆投下以外の選択もありえた ●日本は希望的観測から、ソ連の仲介に頼った ●昭和天皇が東郷外相と面会した本当の理由 ●日米の真の同盟のため、史実を探求するべき 【目次】●第1章:戦後日米は二発の核兵器使用をどう捉えてきたか ●第2章:米国はいかにして核兵器の使用に突き進んだのか ●第3章:核外交かコスト最小化か ●第4章:日本はいかにして降伏を受け入れたのか ●第5章:核要因かソ連要因か ●第6章:「妥協的和平」より「根本的解決」を選んだ米国 ●終章:忍び寄る現代の核の危機 -
人生は私たちの意志でつくられたものではない。自由意志がないならば、私たちが取るべき道とは。脳科学者が説く思考と行動の論考。
『生きがいの見つけ方』は、「自由意志は幻想であるかもしれない」という脳科学の視点を出発点に、人はそれでもどうすれば生きがいを感じながら生きられるのかを考える一冊です。著者は、私たちの行動や選択が環境や脳の状態に強く影響されているとしながらも、そこに悲観するのではなく、むしろ「行動」こそが生きがいを生む鍵であると語ります。本書で特に印象的なのは、「やる気があるから行動するのではなく、やる気がなくてもまず行動することが大切だ」という提案です。たとえば、朝なんとなくランニングに出たとき、走っている最中に目の前を一匹の蝶がふわりと舞う。それを見て「生きている」という実感がふいに湧き上がる。そうした一瞬が、生きがいの原点なのだと著者は述べます。大きな目標や崇高な目的がなくても、小さな行動の中にこそ生きている瞬間が宿るのです。行動主義的なアプローチを通じて、著者は「習慣が人格をつくる」とも語ります。毎日少しでも何かをやり続けること。それがやがて意味や価値を生み、生きがいへとつながっていく。本書は、やる気や自由意志に頼らずとも、日々の行動の中で人生の意味を見出すことができるという力強いメッセージを届けてくれます。どこか虚しさを感じている人にこそ読んでほしい、生きる手応えを取り戻すための一冊です。 -
太平洋戦争の終結から80年――これまで語られてこなかった日本海軍の“闇”に、戦史研究の第一人者が光を当てる。海軍本の決定版!
慢心、隠蔽、虚偽の報告……。太平洋戦争において日本海軍が抱えていた「本質的な問題」とは何か。大和ミュージアムの館長であり、菊池寛賞も受賞した海軍史研究家が後世に残す、戦後80年の総決算! 本邦初公開の写真も収録。(目次より)●序章 昭和海軍と太平洋戦争――日本には何が足りなかったか ●1章 〈真珠湾奇襲(昭和16年12月)の舞台裏〉昭和海軍の誤算――なぜ開戦を止められなかったか●2章 〈セイロン沖海戦(昭和17年4月)〉敗北の序章――英国艦隊に完勝の陰で看過された「失敗」 ●3章 〈珊瑚海海戦(昭和17年5月)〉見落とされた海戦――この「失敗」を戦訓にできなかった昭和海軍 ●4章 〈ミッドウェー海戦(昭和17年6月)〉隠され続けた事実――日本海軍大敗の要因は何か ●5章 〈蒼海に眠った異質の司令官〉山口多聞と日本海軍――なぜその進言は「ノイズ」となったか ●6章 〈連合艦隊司令長官の光と影〉山本五十六と昭和海軍――活かされなかった軍政家としての能力 ●7章 〈ルンガ沖夜戦(昭和17年11月)〉日本海軍の体質――完勝の裏側に見てとれる負の側面 ●8章 〈マリアナ沖海戦(昭和19年6月)〉打ち消された「絶対国防圏の死守」――問われるべき三つの敗因 ●9章 〈敗北の司令官の実像〉小沢治三郎と昭和海軍――マリアナ沖海戦の指揮をどう評価すべきか ●10章 〈レイテ沖海戦(昭和19年10月)〉史上最大にして最後の海戦――「負け方」を知らなかった日本の敗北 ●11章 〈沖縄特攻(昭和20年4月)〉昭和海軍「最後の汚点」――戦艦大和はどう使われるべきだったか ほか -
円安批判、「賃上げは無理」は国民を騙す罠。「令和不況」を隠すオールドメディアの嘘を完全論破する。「嘘ばかり」シリーズ第6弾。
なぜ日本人のお金は増えないのか? どうして国民負担ばかり増えるのか? 「国民の手取り」を増やそうとしない政治家たち、官僚の洗脳による誤報、ミスリードを重ねる不勉強な新聞、テレビ。高額医療費の自己負担率を上げたがる首相と厚生労働省、「隙あらば増税」の思考がプログラムされた財務省。規制緩和と減税、円安を嫌う評論家、投資家たち。低迷する給与と雇用、経済成長しない理由は悪意と自己保身から出た「嘘」にある。年金からNISAまでお金をめぐるニュースを取り上げ、政治・官僚・マスコミの俗説・空論を人気の経済学者がぶった切る。投資の前にご一読を。 【目次より】序章 国民の手取りを増やさない政治家たち 第1章 食料品消費税は恒久ゼロ%にできる 第2章 NISA、国債、カジノ――嘘ばかりの政府とメディア 第3章 給与と雇用、低迷の真犯人は誰だ 第4章 年金破綻と住宅ローンの真相 第5章 トランプ関税時代の経済学 第6章 規制緩和と減税、円安を嫌う人びと -
ヒトは本来「利他的」な生き物だ。進化生物学の大家が、人類200万年の進化の歴史と最新研究をもとに、「人間の正体」を読み解く!
■他の動物とは違う“ヒトの本性”がわかる! ヒトは美しくもあり、また残酷な生き物だ。赤子のときは利他的な行動を取るのに、なぜ大人になるにつれて利己的になってしまうのか。「人の能力を決めるのは遺伝か環境か」という論争はなぜ不毛なのか。チンパンジーにヒトのような言語能力はあるのか。魚にも自意識はあるのか――。遺伝子、言語、自意識という3つの謎を進化生物学の知見から読み解き、“人間の正体”に迫る。 ■本書の要点 ●ドーキンスの『利己的な遺伝子』は誤解されている ●チンパンジーは言語の意味を理解できない ●魚にも自意識がある!? ●ヒトは本来、他者に優しい生き物 ●潔癖、肥満、運動不足という「現代病」 ■目次 ●第1章:生き物の世界 ●第2章:ヒトに固有の特徴は何か ●第3章:「遺伝か環境か」論争の不毛 ●第4章:ヒトは本来「利他的」なのになぜ争うのか ●第5章:「現代病」に陥る人類 ●第6章:ヒトを育てる、人を育てる -
ゲームは脳の機能を向上させ、メンタルにも良い影響を与えることが科学的に証明されている。理想的なゲームとの付き合い方を伝授。
「ゲームなんて時間の無駄ではないか」と思っている人は少なくないでしょう。しかし、最新の脳科学や心理学の研究によると、ゲームにはさまざまな効用があるといいます。たとえば……。 ●ゲームで海馬が大きくなって、活性化する ●アクションゲームは短期記憶、空間認識能力など理系の力を育てる ●マルチタスクの能力も上がる ●RPGやパズルゲーム、ストラテジーゲームで、問題解決能力が上がる ●「マインクラフト」などのサンドボックスゲームやパズルゲームで、クリエイティビティが上がる ●ゲームで脳が若返る ●メンタルや、周囲との関係性も改善する効果がある などなど……。一方で、「ゲームをすると成績が下がるのではないか?」「暴力の原因になるのでは?」「集中力が下がってしまう?」と心配する人もいます。しかし、これまで行われた研究によると、ゲームをやりすぎてしまうと成績に悪影響が出てしまうものの、適度にやる分には影響はなく、むしろ、成績アップにつながる可能性も報告されています。そして、「ゲームをすると暴力的になる」「集中力が下がる」ということを示す信頼性の高いエビデンスは見当たりません。では、「やりすぎ」にならない、適度なゲーム時間というのはどのくらいなのでしょうか? そして、ゲーム時間を無理なく減らしていくにはどうすればいいのか? 本書ではこうした疑問について、科学的エビデンスに基づいてアドバイスを行います。本書ではそのほか、マインクラフトのメタバース空間を用いて、教育と医療を融合させる著者の取り組みや、ゲームを用いた治療法「DTx」(たとえば、アメリカの連邦機関であるFDAは「Zengence」というゲームを高血圧の治療法として認可しました)、ゲームによって授業や仕事の目的を達成しようとする「シリアス・ゲーム」など、ゲームの可能性を活用した新たな取り組みも紹介します。 ●ゲームにハマるビジネスパーソン ●受験とゲームを両立したい学生さん ●子どものゲーム時間が気になる親御さん ●社員のモチベーションを上げたい管理職の方々 ●日々子どもたちをサポートする教育者 ●脳科学や心理学の豆知識が気になる読書家 本書を読んでいただければ、読者の皆様それぞれのニーズに合った情報やヒントが必ず見つかるはずです。最新のゲームの科学の知見をぜひお役立てください! -
過去の栄光マウント、不機嫌マウント、理路整然マウント……職場や家庭でマウントを取ってくる人の精神構造と対処法を明快に解説。
部下が何を言っても否定する上司、学歴を自慢し仕事をえり好みする人、理路整然と自分の意見をまくし立てる人……。なぜ、他人を自分より下位に置きたいという欲望が強い人がいるのだろうか。まず何よりも、自分が相手に対して優位な立場に立っていると実感し、それを相手にも思い知らせることは、強い快感をもたらす。マウントを取ると気持ちがいいからこそ繰り返すわけで、この傾向は強い自己愛の持ち主ほど顕著に認められる。また、相手より優位に立てば、職場でも家庭でも何かと都合がいい。自分のほうが“上”と示すことによって、嫌な仕事を押しつけたり、少々無理筋の要求でも通したり、こちらには落ち度がないかのように装ったりできるだろう。なかには、承認欲求が満たされず、「自分は本来ならもっと認められてしかるべきなのに、誰も認めてくれない」と不満と怒りを募らせているがゆえにマウントを取る人もいる。その根底には「認められたいのに、認めてもらえない」ことへの不満と怒りが潜んでいる。うがった見方をすれば、不満と怒りが澱(おり)のように溜まっていて、はけ口が見つからないからこそ、鬱憤晴らしのためにマウントを取るともいえよう。以上がマウントを取る人の一般的な傾向だが、さらに本書では、「マウントを取る人」の個々のケースごとに、マウントを取る人の心理を深掘りして解説する。たとえば、理路整然と自分の意見をまくし立てる「理路整然マウント」の場合、実は異議や反論に対して臨機応変に言い返せないのではないか、という不安が胸中に潜んでいるせいであることが多いと指摘する。このようにマウントを取る人の心理を丁寧に解説した上で、現状を変えるためのヒント、さらに、「自分がマウントを取る人にならないための考え方」を示す。「マウント」をめぐる煩わしさが解放される一冊である。 【本書で取り上げるマウントの例】過去の栄光マウント/反論封じ込めマウント/知り合いマウント/被害者ぶるマウント/恩着せマウント/発注マウント/前職マウント/食わせてやっているマウント/ダメ出しマウント/不機嫌マウント -
遊園地「ひらかたパーク」復活の裏に、大阪弁の底力あり!? 商売で使える大阪弁の魅力や、独特の温かみ、歴史を愉しむ。
パトカーの写真の上に目立つ文字で「アンタのこと、迎えに来たで。」。大阪府警察の募集ポスターにはくすっと笑えるものが多いが、大阪弁の軽妙さをうまく活かしているといえる。一方、大阪弁は他人を自分のペースに上手く巻き込むことができる方言でもある。本書ではそのような大阪弁の機能や、老舗遊園地を復活させた大阪弁戦略、優美な大阪ことばなどを取り上げ、独特の魅力に迫る。 (内容例)●「知らんけど」を使った大阪府警の募集ポスター ●「ひらパー」の大阪弁戦略 ●「おっさん」、「おばはん」など屋号は大阪弁 ●「MID」という大阪弁表記 ●法廷で大阪弁を使う理由 ●弱い立場の人を救う方言 ●大阪国税局の調査能力が一番高い理由 ●野球のアウトは「アカン」!? ●魔法のことば「ぼちぼちいこか」 ●「させていただく」は関西起源!? 浄土真宗との深い関係 ●米には「チンチンミズ」が必要――農業の関西弁 ●「急(せ)えて急(せ)かん」とはどういう意味? ●「おはようおかえり」は「早く帰って来なさい」という意味ではない -
仏教の存在論、『老子』の「善」……。ドイツの天才哲学者が、仏教・中国思想・日本哲学の現代における価値を語り、時に批判を行なう。
「新実在論」の旗手、マルクス・ガブリエル氏は、本書の中でこう語っている。私の存在論は、ある意味両者(編集部注:西洋哲学と東洋哲学)の統合を目指しています。私の思想は14歳のときから東西双方の伝統に影響を受けてきました。両方が常に私の頭の中にあるのです。(中略)西洋思想と東洋思想の大きな違いは、西洋哲学が不変のものを探求している点だと思います。(中略)他方、日本人が問うのは、「変わらないものが存在するという幻想はなぜ生じるのか」です。東洋思想の立場からすると、西洋の形而上学は、初期からずっと幻想なのです。本書は、まさにマルクス・ガブリエル氏による「西洋哲学と東洋哲学の統合」の試みの一端を示したものになったといえる。我々(インタビュアーの大野和基氏と編集部)がガブリエル氏に、東洋哲学をテーマとしたインタビューを敢行した理由は二つある。一つは、ガブリエル氏が東洋哲学に大きな関心を抱いていること。ガブリエル氏は、3世紀の中国の思想家王弼が著した『老子』の注釈『老子注』をかなり熱心に読み込み、老子が無常を説いていることに重要な気づきを得たという。さらに、コロナ以降たびたび来日しており、日本の思想についても高い関心を寄せている。もう一つは、現代における東洋哲学の可能性である。現代は「入れ子構造の危機」の時代だ、とはガブリエル氏の言だが、一つの危機が別の危機に組み込まれ、拠って立つべき価値が見えづらくなっている時代において、「変わらないものが存在するという幻想はなぜ生じるのか」という問いを抱える東洋哲学の価値を、現代ドイツ哲学の第一人者が語ることには意義があるはずだ。幸いガブリエル氏に快諾していただき、実現したインタビューは、予想以上にエキサイティングなものであった。ガブリエル氏によると、ヒンドゥー教は「時間は幻である」と見なしている。また中国古典の『荘子』には、時空を越えた無限の宇宙に遊ぶ存在が登場する。仏教の「禅」には、座禅とは自我を消していくための訓練であるという捉え方があるが、ガブリエル氏はその志向に疑義を唱える。そして先ほど述べたように、東洋哲学は西洋の形而上学を「幻想」と見なしている。本書の議論により、西洋哲学に関心のある方も東洋哲学に関心のある方も、上記のような哲学の主要テーマについて、従来の枠組みを超えた捉え方を得られるのではないかと期待する。巻末には武蔵野大学ウェルビーイング学部客員教授である松本紹圭氏との対談を収録。 -
「経済学とは社会哲学である」を信条としてきた飯田経済学の集大成。「飽食」の時代にふさわしい「足るを知る経済学」のあり方とは何かを問う。
“もういいや”の言葉に象徴される無力感と相次ぐ金融不祥事に象徴される「規律」の喪失。物質的「豊かさ」を実現し、ほんとうに買いたいものがなくなったとき、私たち日本人は、これまでどおり「よき社会」を維持していくことができるのだろうか。日本的経営の再評価、悪しきアメリカニズムとの訣別を柱に、「飽食」の時代にふさわしい「足るを知る経済学」のあり方を問う。「経済学とは社会哲学である」を信条としてきた、飯田経済学の集大成。 -
アダム・スミス、マルクス、ケインズという経済学三巨人の思想を再検証。新しい「豊かさ」のために経済学はどうすべきかを問い直す。
経済学が資本主義を「飼い慣らす」ことを試みた二百年間は、ムダだったのではないか? 金儲けという「狂気」が、人々を熾烈な競争に駆り立て、人間が生きるために貴重な多くのものを破壊した――結局、そんな「無理」の上にしか存在しえない「豊かさ」を、経済学は模索してきたのか? 経済学者としての自省をこめて、アダム・スミス、マルクス、ケインズという三巨人の思想を再検証する著者が、深く「豊かさ」の意味を問う、社会哲学の書。 -
マネーゲームに翻弄される資本主義の問題点を暴き、日本型資本主義の美点や可能性をふたたび見直す。21世紀のあるべき経済の姿を描く。
「失われた十年」は今日、依然として尾を引いている。だが、そもそもバブル経済はレーガノミックスによって誘発されたのではなかったか。ケインズ政策への懐疑、マルクス主義経済の失敗によって、いままた回帰するアダム・スミスの「自由放任」の経済――。その発展型が、今日世界を席巻するアメリカ型市場経済であり、その本質は、あくなき富の追求である。本書は、経済学の存在理由を根本から考え直し、日本の構造改革をはじめ、アメリカ型「グローバルスタンダード」が果たして正しいものなのか、冷静に問い直す。現在の日本人は豊かさを実感できず、満腹にさらに何を詰め込むかという、ある種の病に陥っている。「足るを知る」ことがないかぎり、市場原理は人間の欲望を際限なく助長させるだけである。貧乏を克服し、豊かさを手中にしたいま、私たちは経済の目標を何に置くべきか。本書は、新しい価値観の時代を生きる、もう一つの視座を与えてくれる一冊である。
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