『創元推理文庫、1001円~、0~10冊(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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ワイオミング州の猟区管理官ジョー・ピケットの知人で、工務店経営者ブッチの所有地から、2人の男の射殺体が発見された。殺害されたのは合衆国環境保護局の特別捜査官で、ブッチは同局から不可解かつ冷酷な仕打ちを受けていた。逃亡した容疑者ブッチと最後に会っていたジョーは、彼の捜索作戦に巻きこまれ……。大自然を舞台に展開される予測不可能な追跡劇の行方と、事件に隠された巧妙な陰謀とは。手に汗握り、一気読み間違いなしの大迫力冒険サスペンス! 全米ベストセラー作家が贈る大人気〈猟区管理官ジョー・ピケット〉シリーズ新作登場。
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特殊技術で開発され、航空機の歴史を変えた小型飛行船〈ジェリーフィッシュ〉。その発明者のファイファー教授を中心とした技術開発メンバー6人は、新型ジェリーフィッシュの長距離航行性能の最終確認試験に臨んでいた。ところが航行試験中、閉鎖状況の艇内でメンバーの一人が死体となって発見される。さらに自動航行システムが暴走し、彼らは試験機ごと雪山に閉じ込められてしまう。脱出する術もない中、次々と犠牲者が。21世紀の『そして誰もいなくなった』登場! 第26回鮎川哲也賞受賞作にして精緻に描かれた本格ミステリ。/解説=千街晶之
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ハロウィーンの晩。27歳のジェットは、何者かに殴打されて意識不明となってしまう。緊急手術を行い2日後に目覚めたものの、医師によると、彼女の脳内には確実に動脈瘤が形成されると考えられ、いずれ破裂して死に至るという。手術はほぼ不可能。余命1週間を宣告されたジェットは死ぬまでに自分を襲った犯人を見つけると誓い、幼なじみのビリーと調査を始める。だが、容疑者は身近な人物ばかりで……。究極のタイムリミットに挑む探偵役が、必死で謎を解き明かしていく。『自由研究には向かない殺人』の著者が放つ、圧巻の犯人当てミステリ!/解説=上條ひろみ
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スコットランド・ヤードの女性刑事ケイト・リンヴィルが休暇を取り、生家のあるヨークシャーに戻ってきたのは、父親でヨークシャー警察元警部・リチャードが何者かに自宅で惨殺されたためだった。伝説的な名警部だった彼は、刑務所送りにした人間も数知れず、彼らの復讐の手にかかったのだろうというのが地元警察の読みだった。すさまじい暴行を受け、殺されていた父。ケイトが愛し尊敬してやまなかった父は、なぜ殺されなければならなかったのか? ケイトにかかってきた父について話があるという謎の女性の電話……。ドイツ本国で160万部超の大ベストセラーとなった傑作ミステリ!
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警視正のキャット・フランクは昔気質の刑事だ。事件現場を歩き、容疑者の眼を見ることが捜査の核心だと信じている。新設の捜査チームを率いることになった彼女は、ロックという名の人工知能に出合う。この新世代の「捜査官」は、ホログラムの体をもち、統計データに基づいて事件解決を支援するのだという。刑事の直感を信じるキャットと、刑事の直感など根拠のない思い込みにすぎないと切り捨てるロック。相反するふたつの頭脳が火花を散らし挑むのは、ありふれているようで、どこか異様な未解決失踪事件……。英国推理作家協会賞受賞、二十一世紀の最前線をゆく傑作警察捜査小説!/解説=村上貴史
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ピレネーの旧家デュ・ラブナン家のイヴォンは、スペイン戦争の際レジスタンスに参加し、失踪する。同家の小作人、ジョゼフ・ラルースはイヴォンと行動を共にするが、単独で帰国後、イヴォンから山を贈与されたと主張し、そこに鉱脈が発見されたため裕福となった。二十年後、死んだはずのイヴォンから手紙が届き、裁きが行なわれるだろうと無気味な予告をしてくる。それが現実となって、ジョゼフの次女オデットの首を切り取られた惨殺死体が発見される……。司法警察のモガール警視の娘ナディアと不思議な日本人青年矢吹駆は真相究明を競い合う。日本の推理文壇に新しい一ページを書き加えた笠井潔の華麗なるデビュー長編。
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オカルト探偵アーク登場!73人もの人間が崖から飛びおりた、謎の大量自殺事件を取材に出かけたわたしは、現場の村で不思議な男性と知り合う。その男は、悪魔の存在証明や真の超自然現象を追い求め、世界を旅しているのだという。年齢2000歳とも言われる彼の名は、サイモン・アーク――。シリーズ第1作にしてホックのデビュー作でもある短編「死者の村」を巻頭に、自薦作品の中からさらに精選した10編を収録した、オカルト探偵アーク待望の第1短編集。黒魔術、狼男、悪魔崇拝、妖精……世界じゅうで起きる怪異な事件に、快刀乱麻の推理力で挑むアークの活躍をご照覧あれ。
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村に洪水が迫る中、避難を拒み自宅に籠もる八十一歳のグデリア。三十年前に息子を殺され天涯孤独の老婦人はある秘密をかかえていた……ドイツのミステリ文学賞二冠の傑作!
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斜陽の途をたどる英国貴族の館、鍵のかかった塔の書斎、秘密を抱えた容疑者たち。館の主を「見えざる手」で殺したのは誰? 名探偵の推理がきらめく密室犯人当てミステリ!
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樹木妖精学研究者エミリー・ワイルドは、北極圏に近いリョースランド島を訪れていた。農夫に借りた小屋に滞在し、妖精に関する話(と証拠)を集めるのだ。ところが初日から族長アウドの不興を買ってしまい、前途多難な様相。そこに現れたのは同僚兼ライバルのバンブルビー。調査に協力しに来たという。美形で人当たりがいいバンブルビーはすぐに村人に溶け込むが……。研究オタクでコミュ障のエミリーと傍若無人だが面倒見のいいバンブルビーの妖精フィールドワークの顛末は。ミソピーイク賞最終候補のロマンティック&コージー・ファンタジイ。
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自身が切り盛りするニューヨークの一流料理店を閉店し、母とも仲違いして落ち込んでいたビリーの元に、ジュリアナという南部の町への移住勧誘メールが舞い込んだ。たった百ドルでヴィクトリア朝様式の邸宅を提供し、しかも起業の資金援助もするという内容に、疑いつつも好奇心に駆られ返信して以降、ジュリアナの魅力に惹かれたビリーは夫と幼い娘と猫とともに移住を決断する。穏やかな気候、豪華な館、親切な住民、理想の仕事……だがジュリアナを支配する奇妙なルールが徐々に家族の生活を侵食してゆく。シャーリイ・ジャクスンを彷彿とさせるアメリカン・ゴシック・ホラーの新機軸。
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FBI捜査官のガードナーは、他殺体の身元確認のためにテキサスを訪れていた。殺された男はロス・ティグノン。7年前、ガードナーが担当した連続殺人事件で犯人と目されたが、逮捕寸前に自宅で焼死したはずの男だ。死んだ男が、なぜまた死体となって現われたのか? 黙考するガードナーのもとへ新たに一報が入る。80年代に連続殺人事件を起こし、長い服役を経て仮釈放された男が殺されたのだ。かくして事件は「連続殺人犯だけを狙う連続殺人」の様相を帯び――。奇妙な手掛かり、深まる謎、執念の捜査行。ハリウッドで6社競合を経て映像化決定、俊英が放つ最高密度の警察ミステリ!/解説=古山裕樹
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早朝のベルリン大聖堂に、深紅の血が降り注いでいた。丸天井の下、頭上10メートルほどの位置に、女性牧師が吊り下げられていたのだ。通報を受けて殺人現場に駆けつけたトム・バビロン刑事は、信じがたいものを目撃する。被害者の首には、カバーに「17」と刻まれた鍵がかけられていた。それはかつて、トムが少年の頃に川で見つけた死体のそばにあった物と同じだった。鍵は10歳で失踪した妹が持ちだしていたのだが、なぜ今、ここに現れたのか。謎を追ううちに、トムは恐るべき真相を暴きだす。圧倒的スピードで疾走するドイツ・ミステリ!
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実は英国政府の情報員(エージエント)であるレドヴァースの依頼で、夫婦のふりをして豪華客船オリンピック号に乗りこんだジェーン。目的はドイツのスパイを捜しだすこと。ジェーンは初めての捜査(?)にやる気満々だ。そんなとき、乗客の女性が、新婚の夫が消えてしまったと騒ぎはじめた。おまけに夫の荷物まで部屋からきえてしまったのだという。船長は彼女の訴えをまともにとりあおうとしなかったが、出港するときに女性とその夫の姿を目撃していたジェーンは、彼女の主張を信じて勝手に調べはじめる。好評アガサ賞最優秀デビュー長編賞受賞シリーズ第3弾!
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イングランド北東部、ノーサンバーランド州。ある夏の夜、楽しい外出から帰宅したジュリーが見つけたのは、死体となった息子ルークだった。絞殺された彼の亡骸は浴槽の中に沈められ、水面には野の花々が浮かべられていた。友人を水難事故で喪って心を病み、数週間前に退院したばかりの少年がなぜ? 頑固で偏屈だが有能な地元署の名物警部ヴェラ・スタンホープが捜査を進めるうち、海辺で新たな他殺死体が発見される――大人気ドラマ「ヴェラ~信念の女警部~」原作にして、著者クリーヴスの名を一躍高めた傑作ミステリ・シリーズ、ついに邦訳。/解説=三橋曉
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不動産バイヤーのラナは癌を宣告され、16年前に家を出ていった娘のベス、15歳の孫娘ジャックと海辺の町で暮らし始めることに。ジャックは環境保護区の湿地帯でカヤックツアーのガイドのアルバイトをしているが、仕事中に他殺死体を発見してしまう。刑事たちに犯人のように厳しく問い詰められたジャックのため、ラナは真相を見つけようと決意する。薬の副作用でままならない体に上質のスーツをまとい、ウィッグとハイヒールで武装して調査を始めるが……。エネルギッシュな祖母、堅実な娘、しっかり者の孫。個性豊かな家族を描く謎解きミステリ!
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英国が誇る秘密情報部。そのなかでもダブル零(ゼロ)のコードをもつものはどんな状況でも冷静に切り抜ける腕ききばかり。ソ連の工作員で、フランス共産党系労組の大物ル・シッフルが、党の資金を使い込み、カジノの勝負で一挙に挽回をはかろうとしているらしい。それを阻止すべく英米仏三国の共同戦線のもと、カジノ・ロワイヤルに送り込まれたのはジェームズ・ボンド。007のコードをもつ男。華麗なカジノを舞台に、巨額の賭け金をめぐる息づまる勝負の裏で密かにめぐらされる陰謀。007ジェームズ・ボンド登場。映画『007/カジノ・ロワイヤル』原作。/解説=杉江松恋
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1937年。空のオリンピック――平和推進を目的とした青少年エアレースが開催される。パイロット12人が英国から飛行機で出発し、ヨーロッパのさまざまな国を経てパリへ向かい、タイムを競い合う。唯一の女性パイロットで英国代表のステラは、レース初日に恐るべき光景を目撃する。前方を飛んでいた二機の飛行機のうち、上の飛行機が下に向かって意図的に接近したように見えた。そして片方は海に墜落。勝利のために、誰かが殺人を犯したのか? ステラは身の危険を感じて、犯人探しをはじめるが……。国際スリラー作家協会賞YA部門受賞作!/解説=深緑野分
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スウェーデン南部スコーネ地方の風光明媚なエステリエンで、不動産開発を目論んでいた不動産ブローカーでテレビタレントの女性が死亡した。開発に反対する地元住民を懐柔するために購入した彫刻の上に転落したのだ。事故かはたまた殺人か。事件を担当するのは、原因不明の失神発作の療養のために現地に滞在していたストックホルムの国家殺人班の敏腕捜査官と地元警察署の駆け出し女性刑事。お洒落な都会のエリート刑事と、やる気はあるが経験の足りない田舎の刑事。馬は合わないのに意見は合ってしまう二人は、容疑者だらけの事件を解決できるか。
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「私立探偵の工藤俊作さんだね?」――受話器の向こうから響く声は低く、威圧がこもっていた。電話の内容は、失踪した十七歳の少女の捜索依頼。四日間の期限付きという奇妙な条件ではあるものの高額の成功報酬に、工藤俊作は依頼を引き受ける。だが調査を始めて間もなく、少女を誘拐したという何者かの脅迫電話を端緒に、事件は様相を変える。錯綜した人間関係を手繰る先に探偵を待ち受ける苦い真実。同名の名作ドラマ原案者にしてハードボイルドの泰斗が書いた、私立探偵・工藤俊作もうひとつの探偵物語。/解説=小山正
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ベストセラー作家、ジネヴラ・Exからプレゼントされた、オリエント急行での三日間の旅。ジネヴラは実在の人物をモデルとして小説を執筆しており、最新作の主人公(メインキヤラクター)に選ばれたローリィは、報酬として豪華列車の旅を贈られたのだ。しかしローリィが列車に乗りこむと、そこには兄、親友、元恋人など、彼女と浅からぬ関係をもつ人々の姿が。さらに列車内では件(くだん)の最新作『湖畔のキャビン』の製本原稿が手渡される。ローリィたちの人生が描かれたはずの本書はミステリで、作中で誰かが死ぬらしい……。盗まれた本、姿なき作家、そして客室の死体。絢爛たる謎に彩られた極上のミステリ。/解説=大矢博子
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婚約者に裏切られ、深く傷ついた警察官のレイチェルは、豪華客船で看護師として働く親友のサラに誘われて、2週間の地中海クルーズに参加した。素敵なディナーや美術品オークションなどで船旅を楽しんでいたが、寄港したリスボンで、同じ船の乗客が何者かに突き飛ばされ、トラックの下敷きになるという事件が発生。レイチェルは船で親しくなった男性が現場から走り去っていく姿を見て不審に思い、サラと協力しつつ、事件を調べ始める。――でも船内で、どうやって捜査すればいいの? 警察官と豪華客船つきの看護師、親友同士の女性たちが謎に挑むコージーミステリ・シリーズ開幕!
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無実の罪で逃亡中の治療師エルウィンがたどり着いたのは、ある村外れの一軒の家。無人のようだが、彼女を歓迎するかのように、目に見えない何者かの手で料理が振る舞われ、寝台まで整えられていた。ここは主を迎えたがっている治療師の家なのだ。もう治療師の仕事をするつもりはなかったが、しばし身を隠すつもりで滞在して村の女性たちの心配事を聞いているうちに、さまざまな症状に効くハーブティーを出すティーショップを開くことになってしまう……。〈(株) 魔法製作所〉の著者が贈る、不思議な村を舞台にしたお茶と謎のコージーファンタジイ。
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超凄腕CIA秘密工作員のわたしは、潜入任務でちょっぴり派手に暴れたせいで、狙われる身となり一時潜伏を命じられる。ルイジアナの田舎町シンフルで、“元ミスコン女王の司書で趣味は編みもの”という、自分とは正反対の女性になりすましつつ静かに暮らすつもりが、到着するなり保安官助手に目をつけられ、住む家の裏の川で人骨を発見してしまう。そのうえ町を仕切る老婦人たちに焚きつけられ、ともに人骨事件の真相を追うことに……。人口三百に満たない町でいったい何が起きている? アメリカ本国で大人気、型破りなミステリ・シリーズ第一弾。
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28歳のポールの特徴は“平凡すぎる”顔だ。わけあって無職のまま、ボランティアで病院を訪れて、彼を自分の息子や甥と思いこんだ老人たちを癒す日々を送っている。ある日、末期ガンの老人を見舞うと、錯乱した彼に誰かと間違われてナイフで肩を刺されてしまう。老人は亡くなり、警察は恐ろしい事実に気がついた。彼は悪名高いギャングで、有名な誘拐事件の関係者だったのだ。警察に衝撃が走る一方、ポールは爆弾で命を狙われ、さらに……。身を守るには逃げながら誘拐事件の真相を探るしかない!? 巧みな構成が光るノンストップ・ミステリ!
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1992年の静かな2月なかばの朝。ケンブリッジ大学の古色蒼然たる貧乏学寮セント・アガサ・カレッジの学寮付き保健師(カレッジ・ナース)イモージェン・クワイのもとに、学寮長が駆け込んできた。キャンパス内のおかしな規約で知られる〈ウィンダム図書館〉で、学生の死体が発見されたのだ。学生は何らかの理由で倒れた拍子にテーブルの角に頭をぶつけたと見られ、その遺体のそばには古書が一冊。たんなる事故なのか、それとも……? 巨匠セイヤーズのピーター・ウィムジイ卿シリーズを書き継ぐことを託されたほどの実力派作家による、英国ミステリの逸品登場!/解説=三橋曉
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雨交じりの風が吹く10月のレイキャヴィク。湿地にある建物の地階で、老人の死体が発見された。侵入の形跡はなく、被害者に招き入れられた何者かが突発的に殺害し、逃走したものと思われた。金品が盗まれた形跡はない。ずさんで不器用、典型的アイスランドの殺人か? だが、現場に残された3つの単語からなるメッセージが事件の様相を変えた。しだいに明らかになる被害者の隠された過去。そして臓腑をえぐる真相。ガラスの鍵賞2年連続受賞の前人未踏の快挙を成し遂げ、CWAゴールドダガーを受賞した、北欧ミステリの巨人の話題作。
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いまだ見果てぬアメリカ探偵小説という大海を、小鷹信光は如何に航海したか。夫婦探偵小説のパターン分類、フランスのセリノワール叢書から発見したジム・トンプスン、エドガー短編賞受賞作研究、書誌をめぐるジョン・D・マクドナルドとファンの交流、ロス・マクドナルドとリュウ・アーチャーの歪な関係、ハードボイルドにおける“英雄”の死とは――情熱と好奇心の赴くまま舵を切り、書物の海を縦横無尽に渡る読書と調査の記録。日本におけるアメリカ探偵小説受容に絶大な影響を及ぼし、今なお読書の自由さを指し示すコンパスたるエッセイの名著。/【目次】1 ロードマップの羅針盤 ――ミステリと私――/2 天国どころか大時化(しけ)だ! ――夫婦探偵小説について――/3 センチメンタルな夜間航路 ――夫婦探偵小説とクェンティン――/4 ハードボイルド・ジャーニー ――私のハードボイルド小説観――/5 暗黒のフランス航路 ――フランスのセリノワール――/6 船荷はメイド・インUSA ――セリノワールとジム・トンプスン――/7 バルティック海の幻想の船旅 ――短篇小説のたのしみかた――/8 船長の過去が気にかかる ――アメリカのファンジンとJ・D・マクドナルド――/インタールード1 外国作家の書誌のつくりかた/9 ロサンジェルス航海日誌 ――風物誌1――/10 船上のホット・ドッグ ――風物誌2――/11 犬を降して錨を上げて ――風物誌3――/12 空飛ぶ水先案内人 ――ハードボイルド小説のプロトタイプ――/13 あなたにもかかわりのある船旅 ――ロス・マクドナルドと『一瞬の敵』――/14 実存的抒情航路 ――ホレス・マッコイ論――/15 パラノイアックな紙魚 ――ハメット・チェックリスト――/16 サンタバーバラ港へ! ――ロス・マクドナルドの暗い青春――/17 帆走する大商船隊 ――男性雑誌アーゴシーの魅力――/18 女は乗せない輸送船 ――アーゴシーと冒険小説――/インタールード2 辞書を読むたのしさ/19 船頭小唄にひかされて ――マイク・シェーンとブレット・ハリデイ――/20 大波・小波・三角波 ――ニューヨーク生まれの五人の作家――/21 中古帆船暴走中! ――マシスン『激突!』私見――/22 ぼろ船からは鼠が逃げる ――ウェストレイクの身辺調査――/23 艦旗はためくMasthead(マストヘッド) ――献辞の話1――/24 この者、航海中飲酒を禁ず ――献辞の話2――/25 半旗を掲げたゲッタウェイ ――男の意地と花道――/26 娘たちのための最後の航海 ――新しい短篇小説の魅力――/「あとがき」にかえて/小鷹信光の若き日の航海、あるいは刊行五十年目の読書ガイド=小山正
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季節は夏。昼下がりの林道は家に続いている。歩きながら(事故だわ!)ふいにそう思った。なにかが変。事故に遭ったって思うんだけど、頭がぼやけてて何も思い出せない。気がついたら、ここ歩いてるんだもの。あたしいま何着てるんだろう。わからないから下を見た。体がない! あたしは生垣を通り抜け、ドアを通り抜けて家のなかに入った。宙に浮きながら。部屋じゃ、だいっ嫌いな姉さんや妹たちが相変わらずのけんか。誰もあたしのこと気づきゃしない。あたし、幽霊になっちゃったんだ……でも、なぜ? 現代英国を代表する著者が贈る、おかしくてほろ苦くも暖かい時空を超えた物語。/解説=金原瑞人
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独自の捜査方針を貫く切れ者ロヤコーノ警部は、ピッツォファルコーネ署への異動を命じられる。そこはナポリでもっとも治安の悪い地区にある分署で、捜査班の大半が汚職で逮捕されたため、早急に人員を補充する必要があった。ロヤコーノのほかに送り込まれたのは、暴力沙汰を起こした男性刑事、署内で発砲した女性刑事、スピード狂の巡査と、いずれも能力はあるが各分署が持て余した者たち。彼らは着任早々、スノードーム蒐集が趣味の女性資産家殺しをはじめ、いくつもの事件に直面する。イタリア発の警察小説、21世紀の〈87分署〉シリーズ始動。/解説=吉野仁
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売れない作家フィンレイの朝は、爆発状態だ。大騒ぎする幼い子どもたち、請求書の山、撒き散らされたコーヒーの粉。もう、だれでもいいから人を殺したい気分――とはいえ、本当に殺人の依頼が舞い込むとは! レストランで執筆中の小説の打ち合わせをしていたフィンレイは、隣席の女性から男の名前と5万ドルと書かれたメモを渡される。話の内容とマザーバッグのなかの血のついたタオルと包丁のせいで、殺し屋と勘違いされたらしい。依頼を断ろうとするが、本物の死体に遭遇して……。予想外の展開で一気読み必至! 本国で話題沸騰のサスペンス。
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ホフマンは友人のコンテッサとフケーを誘い、それぞれ1編ずつ短編を創作し、『子どものメルヘン』として1816年のクリスマスに刊行、翌17年にはその第2巻を刊行した。なかでもホフマンの「クルミ割り人形とネズミの王さま」が代表作で、今は翻案のバレエがクリスマスの定番となるほど親しまれているが、刊行当時は子どもには複雑すぎて理解できないとされた。本書には1巻と2巻を集約、他に森の精霊に翻弄される話(コンテッサ「別れの宴」)、怪しい風体の男の甘言に乗せられて怖い目に遭う子どもの話(フケー「覗き箱」)など全6編を収録。/【目次】K・W・ザリーツェ=コンテッサ「別れの宴(うたげ)」/フリードリヒ・ド・ラ・モット・フケー「小さい人たち」/E・T・A・ホフマン「クルミ割り人形とネズミの王さま」/E・T・A・ホフマン「見知らぬ子」/K・W・ザリーツェ=コンテッサ「剣と蛇 八章からなるメルヘン」/フリードリヒ・ド・ラ・モット・フケー「覗き箱」/訳者あとがき
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1946年の戦後ロンドンで、ある女性たちが結婚相談所を設立した。ケンブリッジ大卒で戦時中にスパイ活動のスキルを得たアイリスと、人の内面を見抜く優れた目を持ち、戦争で夫を亡くした上流階級出身のグウェン。対照的なふたりが営む相談所に、若い美女ティリーが入会する。奥手だが誠実な会計士を紹介したところ、ティリーが殺され、会計士の青年が逮捕されてしまう。彼が犯人とは思えないふたりは、能力や人脈を駆使して真犯人さがしに乗りだす。魅力たっぷりの女性コンビの謎解きと、人生を切り拓こうとする勇姿を描いた爽快なミステリ!
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第二次世界大戦で戦死した夫の遺産が12ドルと知り、メープル・ビショップは絶句した。医師だった夫は慈悲深かったが、診療所は赤字だったのだ。バーモント州の家を守るためにメープルが選んだ仕事は、趣味を生かしたドールハウスの制作と販売。スタートは上々だったが、商品の配達先で農場経営者の死体を発見してしまう。自殺と見ているらしい警察に納得できない彼女は、保安官を説得しようと事件現場を得意の記憶力と技術で再現する――。才気煥発な主人公が活躍するコージー・ミステリ・シリーズ開幕!/解説=大津波悦子
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これは怪奇短編小説の見立て殺人なのか?──イギリスの中等学校タルガース校の旧館は、かつてヴィクトリア朝時代の作家ホランドの邸宅だった。クレアは同校の英語教師をしながら、ホランドを研究している。10 月のある日、クレアの親友である同僚が殺害されてしまう。遺体のそばには“地獄はからだ”という謎のメモが。それはホランドの怪奇短編に繰り返し出てくる文章だった。事件を解決する鍵は作中作に? 英国推理作家協会賞受賞のベテラン作家が満を持して発表し、アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長編賞受賞へと至った傑作ミステリ!/解説=大矢博子
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ロンドンで暮らす12歳のテッドは、夏休み、家族とともにニューヨークを訪れた。おばのグロリアの案内で、休館中のグッゲンハイム美術館を見学できることに。しかしまもなく、館内に煙が漂い始める。火事だ! テッドたちは館外へ逃れたものの、驚愕の事実が判明した。騒動のさなか、カンディンスキーの名画が盗まれたのだ。疑いをかけられたおばを救うため、テッドは「ほかの人とはちがう」頭脳によって、犯行が可能だった人物を絞りこんでいくが……。少年たちの推理が爽やかに胸を打つ、『ロンドン・アイの謎』続編の傑作謎解きミステリ!/解説=川出正樹
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ため息をつき、本をベッドに伏せる。前に読んだはずだけど、こんな題名だったろうか? 壁にかかった写真の額を見上げる。これもこんな写真じゃなかったはず。この九年間で本当にあったことと、今おぼえていることが喰い違っている。まるで過去が変えられてしまったかのよう。大学生のポーリィは、十歳のころの思い出をたぐり寄せた。そうだ、近くの屋敷でお葬式が! そこで、あの人、リンさんと出会って、ずっと歳上の男の人なのに仲良しになって、それから……それから、とても恐ろしい何かが起こりはじめた……失われた時を求める少女の、愛と成長と闘いをつづる現代魔法譚!/解説=三村美衣
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1758年、朝鮮王朝期。18歳のベクヒョンは、難関試験を突破し王族を診察する内医女(ネイニョ)になった。だがある夜、ベクヒョンが医術を学んだ恵民署(ヘミンソ)で、4人の女性が殺害される。3人は医女、最後のひとりは外出を禁じられている宮廷女官だった。事件を捜査する捕盗庁(ポドチョン)の役人は、怪しい供述をしたベクヒョンの師、ジョンスを殺人犯と断定した。彼女が犯人だと信じられないベクヒョンは、独自に事件を調べはじめ、捕盗庁の青年オジンの協力を得る。師の処刑を防ぐために、なんとしても真相を解明しなければ――。聡明な医女が謎解きに挑む爽快なミステリ。
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1955年7月、サマセット州にあるパイ屋敷の家政婦の葬儀が、しめやかに執りおこなわれた。鍵のかかった屋敷の階段の下で倒れていた彼女は、掃除機のコードに足を引っかけて転落したのか、あるいは……。その死は、小さな村の人間関係に少しずつひびを入れていく。燃やされた肖像画、屋敷への空巣、謎の訪問者、そして第二の無惨な死。病を得て、余命幾許もない名探偵アティカス・ピュントの推理は――。現代ミステリのトップ・ランナーによる、巨匠クリスティへの愛に満ちた完璧なるオマージュ・ミステリ!
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ある王国の田舎の村に高潔な学者が住んでいた。学者には母親のちがう息子が二人おり、兄は賢く弟は美しかった。ある時、王国の第二王子が学者の評判を聞きつけ、自分の家庭教師にと招いた。王子は聡明で学者も喜んで教えたが、王子に父王に対する反乱を企んでいるとの疑いがかけられ、学者も捕らえられてしまう。幼くして罪人の子という重い軛(くびき)を背負うことになってしまった兄弟。互いを思いやりながら別々の道をゆく二人の運命は? 〈天山の巫女ソニン〉シリーズで人気の著者が家族とは何か、絆とは何かを問う感動のファンタジイ。
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現代英国を代表するミステリ作家にして愛好家マーティン・エドワーズが、英国探偵小説の一時代を築いた巨匠たちの名品から精選した「本」にまつわるミステリ傑作選。毒を盛られた愛書家が、死の直前に蔵書に書き残したアンダーラインの真相。売れっ子作家の妻を殺したい男が仕掛けるアリバイトリック。編集者が作家クリスチアナ・ブランドに宛てた原稿依頼書を誤って受け取った女性による奇妙な犯罪の顛末……。犯人当てからクライムストーリイ、〈奇妙な味〉からショートショートまで、様々なバリエーションで本好きに捧げる十六のミステリ!/【目次】序=マーティン・エドワーズ/作家に授ける殺人講義=G・D・H&M・コール/救いの天使=E・C・ベントリー/暗殺者クラブ=ニコラス・ブレイク/メガテリウム・クラブの奇妙な盗難事件=S・C・ロバーツ/殺意の家=フィリップ・マクドナルド/荒っぽいゲーム=A・A・ミルン/本の中の手がかり=ジュリアン・シモンズ/ある原稿=グラディス・ミッチェル/ある男とその姑=ロイ・ヴィカーズ/灰色の幽霊=マイケル・イネス/拝啓、編集者様=クリスチアナ・ブランド/あらかじめの殺人=マージョリー・ブレムナー/性格(キャラクター)の問題=ヴィクター・カニング/名誉の書=ジョン・クリーシー/きみが執筆で忙しいのはわかってるけれど、ちょっとお邪魔してもかまわないだろうって思ったんだ=エドマンド・クリスピン/章と節=ナイオ・マーシュ/解説=小山正
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ルイーズは愛犬のミニチュア・ダックスフンドのクラウスを連れて友人といつもの公園を散歩中、よりによって人間の死体を見つけてしまう。すぐに警察に通報して事態は彼女の手を離れた……はずだった。ところが死んでいた男性は、かつての犬の散歩仲間で、彼の犬が亡くなってからは疎遠になってしまっていた人物と判明。良心のとがめも手伝って、ルイーズはドッグランの仲間と一緒に彼の死の真相を探りはじめるが……。犬飼いあるある満載。イースト・ロンドンを舞台に、愛すべき犬たちとその飼い主が大活躍のコージーミステリ・シリーズ開幕。
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高校生のレッドは、キャンピングカーで友人3人、お目付け役の大学生2人と春休みの旅行に出かけていた。だが人里離れた場所で車がパンク。携帯の電波は届かない。そして何者かに狙撃され、残りのタイヤと燃料タンクを撃ち抜かれてしまう。午前零時、サイドミラーにかけられたトランシーバーで、狙撃者から連絡が。その人物は6人のうちのひとりが秘密をかかえている、命が惜しければそれを明かせと要求してきた。制限時間は夜明けまで。閉ざされた空間で展開される極限の探り合いと謎解き。『自由研究には向かない殺人』の著者の新たな傑作!/解説=大矢博子
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ペンリック・キン・ジュラルド19歳、兄が決めた婚約式のために町へ行く途中、病で倒れている老女の最期を看取ったのが、すべての始まりだった。亡くなった神殿魔術師の老女に宿っていた庶子神の魔が、あろうことかペンリックに飛び移ってしまったのだ。おかげで婚約は破棄され、ペンリックは10人の人間とライオンと馬を経てきた年古りた魔を自分の内に棲まわせる羽目に。魔はすべて庶子神に属する。魔を受け継いだペンリックは魔を制御すべく訓練をはじめるが……。中編3編を収録、ヒューゴー賞など5賞受賞の〈五神教シリーズ〉登場。
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英国では奇妙なことに幽霊が居着いている物件ほど高く評価される傾向にある。殺人や凶事が起きた建物を巡る趣味もあり、幽霊は現在でも英国人の親しき隣人である――夫を裏切った末悲惨な最期を遂げた若妻の亡霊の出没する邸宅、館主の宴を訪れた黒衣の婦人の呪いが破滅を招くゴシック譚、田舎の農場屋敷に雇われた家庭教師が耳にした一族の愛憎劇に由来する幽霊騒動など、多彩な13篇を厳選し、収録する。ヴィクトリア朝の精華たる美しくも恐ろしいホーンテッド・マンション・ストーリーをご堪能あれ。/【目次】●英米・女流「幽霊屋敷」競作 「幽霊屋敷」エマ・ホワイトヘッド/「幽霊屋敷」マーガレット・ヴァーン/●ふたつの「開いた扉」競作 「開いた扉」シャーロット・リデル/「開いた扉」マーガレット・オリファント/●幽霊談義小説競作 「ブレイクスリー屋敷の幽霊談議」ウィリアム・マッドフォード/「奇談の屋敷」アンドルー・ラング/●J・E・プレストン・マドックの二屋敷 「バロカン屋敷の幽霊」J・E・プレストン・マドック/「ライスリップ僧院屋敷(アビー)の幽霊」J・E・プレストン・マドック/●応報と理不尽 「パディントン領主屋敷(マナーハウス)の幽霊」チャールズ・オリア/「ヨークシャーの幽霊屋敷」ダドリー・コステロ/「農場屋敷(グレインジ)の幽霊」フランシス・ブラウン/●異色競作 無名作家と巨匠 「岩礁の幽霊灯台」チャールズ・F・F・ウッズ/「ゴアズソープ屋敷の幽霊選び」アーサー・コナン・ドイル/編者あとがき――幽(かそ)けき扉、霊への階(きざはし)
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ある日、アメリカ各地の9人に、自分の名を含む9つの名前だけが記されたリストが郵送されてくる。差出人も意図も不明。受け取ってすぐに捨てた者もいた。だがその後、リストの人々が次々と死に始める。まずホテル経営者の老人が溺死。そして翌日、またひとり、男性がランニング中に射殺される。FBI捜査官のジェシカは、残りの人々の特定を進める。自分も、死んだふたりと同じリストを受け取っていたのだ。次は誰が殺されるのか? 職業も居住地も違う9人のつながりは何なのか? 驚愕の展開の連続で読者を翻弄しつづける極上のサスペンス!/解説=古山裕樹
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珈琲店を開きたい。それがヴィヴの夢だった。苦楽を共にしてきた傭兵仲間に別れを告げ、最後の冒険の戦利品である幸運の輪を引き寄せるというスカルヴァートの石を持って、いちから店作りに着手する。廃屋同然の厩を買い取り、気むずかし屋だが腕は確かな船大工を雇って改装。見慣れない飲み物に最初は閑古鳥が鳴いていた店も、募集広告を見てやってきた店員が描いたセンス抜群の看板や、隠れた天才パン職人のつくるうっとりするようなパンや菓子のおかげで、次第に繁盛しはじめるが……。ネビュラ賞最終候補の心温まるコージーファンタジイ。
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美しい雪山の書店、ブック・シャレー。故郷に帰ってきたエリーは、姉のメグと看板猫のアガサとともに、ミステリ好きの集うこの書店を切り盛りしている。ある日、山腹と麓をつなぐゴンドラの中で男の刺殺体が発見された。男は死の直前に書店を訪れ、アガサ・クリスティ『春にして君を離れ』のサイン入り初版本と、不可解なメモ書きを残していた。時を同じくして、店からは従業員の女性が姿を消す。ふたつの事件には関係が? エリーとメグは、ミステリ好きたちの知恵を借りて推理を働かせることに――謎と雪が降り積もる書店が舞台の新シリーズ!
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第二次世界大戦下のロンドン。錠前師のおじを手伝うエリーは、生活のために裏の仕事として金庫破りをしている。だがある日、その現場を陸軍のラムゼイ少佐に押さえられてしまう。少佐は諜報作戦上の重要な文書を回収し別のものと入れ替えるため、投獄されたくなければ、ある屋敷の金庫を解錠しろと命令する。エリーが少佐と屋敷に侵入すると、金庫のそばには他殺体があり、文書が消えていた。エリーは少佐に協力して、殺人を犯し文書を持ち去った容疑者を探ることに。凄腕の女性金庫破りと堅物の青年将校、正反対のふたりの波瀾万丈な活躍譚!/解説=上條ひろみ
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「大正末期から昭和十年代半ばにかけての十数年間は都市部を中心に「昭和モダン」と呼ばれるスマートで軽快な大衆文化が栄え、人々がこぞって新奇な刺激と快楽を追い求めた時代であった。同時に、生活様式の変化にともなって昔ながらの怪談とは趣きを異にする新しいスタイルの怪奇小説が生まれ、娯楽として享受された時代でもある」(序文より)この時代の研究者が精選した21篇。当時ホラー小説の分野で中心的な存在だった〈新青年〉誌掲載作を除外し、犯罪実話雑誌から少年誌まで幅広い媒体から集めた。/【目次】序文 恐怖が娯楽だった時代 会津信吾/高田義一郎「疾病(しっぺい)の脅威」/椎名頼己「屍蝋(しろう)荘奇談」/渡邊洲蔵「亡命せる異人幽霊」/西田鷹止「火星の人間」/角田喜久雄「肉」/十菱愛彦「青銅の燭台(しょくだい)」/庄野義信「紅棒で描いた殺人画」/夢川佐市「鱶(ふか)」/小川好子「殺人と遊戯と」/妹尾アキ夫「硝子箱の眼」/宮里良保「墓地下(ぼちした)の研究所」/喜多槐三「蛇」/那珂良二「毒ガスと恋人の眼」/高垣眸「バビロンの吸血鬼」/城田シュレーダー「食人植物サラセニア」/阿部徳蔵「首切術の娘」/米村正一「恐怖鬼侫魔(きねま)倶楽部奇譚」/小山甲三「インデヤンの手」/横瀬夜雨「早すぎた埋葬」/岩佐東一郎「死亡放送」/竹村猛児「人の居ないエレヴエーター」
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著名な作家でもあった大学教授が悲劇的な死を遂げてから25年。その追悼式がひらかれる前日、教授の教え子たちが大学の施設に宿泊することになった。かつて作家を志し、教授の下で創作に鎬を削った彼らが旧交を温めるなか、激しくなっていく吹雪。ある部屋のベッドではカラスの死骸が発見され、ベストセラーを生んだ同窓生のひとりは姿を見せようとしない。そして翌朝、階段の下で首の骨を折った死体が見つかり──。実力派作家がミステリファンの心をくすぐるあの設定を、練達のテクニックで描く傑作!/解説=三橋曉
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“ひらけごま”と唱えると現れる秘密の読書室や、秘密の花園に通じるドアが隠された柱時計。だれもが一度は夢見た仕掛けに特化した工務店〈秘密の階段建築社〉がテンペスト・ラージの家業だ。イリュージョニストとしてラスヴェガスで活躍していた彼女だったが、ある事故の責任をとらされて、サンフランシスコに帰郷せざるをえなくなり、この家業を手伝うことに。だがその初日、仕事先の古い屋敷の壁を崩したところ、そこから死体が見つかる騒ぎが……。ラージ家に伝わる、あの呪いと関係があるのか? 楽しい不思議が満載のシリーズ第1弾!
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コンビニ店員のルイーズは、学費のためにその店へ強盗に入った青年デルと恋に落ちた。ふたりはトレーラーハウスで暮らしていたが、デルの学位取得をきっかけに、デルの姉の仕事を手伝うという犯罪とは無縁の人生を始めることにする。だが旅に出たふたりには次々に事件が降りかかり、そのたびにあらたな土地へ向かう羽目に……。窃盗を疑われたり、ワイン泥棒に加担したり、結婚式を挙げようとした教会では強盗の人質にされてしまう。はたしてデルとルイーズは安住の地を見つけられるのか? チャーミングな恋人たちを描く連作ミステリ短編集。/【収録作】ルームミラー/手数料/来歴/女王さまのパーティ/極寒/ウェディングベル・ブルース
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皇帝の末娘アルスルは、特別な才能もなく人づきあいも苦手で、いつも皆にがっかりされていた。そんなある日、舞踏会に出席していた彼女の目の前で、父が何者かに暗殺されてしまう。アルスルは皇帝殺しの容疑で捕えられ、無実の訴えも空しく帝都での裁判で死刑を宣告される。部族の裁判を受けるため、一族の所領である城郭都市ダーウィーズに護送されたアルスルを待っていたのは、鍵の城の城主リサシーブ。だがその正体は……。人よりも優れた能力をもつ獣、人外が跋扈する世界を舞台に、変わり者と言われた少女の運命を描く異世界ファンタジイ。
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高校を退学になったばかりの少女チャーリーは、ある盗みをきっかけに姉の恋人と争いになり、抵抗の果てに彼を殺してしまう。その場に居合わせた見知らぬ大学生ナオの提案で、ふたりは死んだ男の車に乗り、死体を湖に捨て、ハイウェイを北へ走り出す。道中謎は尽きない。車を追ってくるのは何者か。ナオが死体処理に協力したのはなぜか。そして、車に積まれた大量の黄金はどこからきたのか――。やがて轟く銃声。炎天下のオーストラリアを舞台に家なき者の共闘を描く、ノンストップのクライムサスペンス! ウィルバー・スミス冒険小説賞受賞作。/解説=杉江松恋
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大阪の商人文化の中心地として栄華を極めた船場――戦下の昭和18年、婦人化粧品の製造・販売で富を築いた大鞠家の長男に嫁ぐことになった陸軍少将の娘、中久世美禰子。だが夫は軍医として出征することになり、一癖も二癖もある大鞠家の人々のなかに彼女は単身残された。戦局が悪化の一途をたどる中、大鞠家ではある晩“流血の大惨事”が発生する。真夜中に闊歩する赤毛の小鬼の出現、酒樽の死体と、怪異は続く。正統派本格推理の歴史に新たな頁を加える傑作長編ミステリ。第75回日本推理作家協会賞および第22回本格ミステリ大賞受賞作。/解説=杉江松恋
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ジョンはフランス史を教える英国人の歴史学者。空虚な人生に絶望していた彼は、旅先のフランスで自分と瓜ふたつの男ジャン・ドゥ・ギに出会う。相手に引っ張られるままに飲んだ翌朝、ジョンが目覚めるとジャンの姿はなく、車や持ち物のすべてが消えていた。呆然とするジョンは、彼を主人と信じて疑わない運転手に促されるまま、ジャンの家に連れていかれる。ジャンは伯爵だが所有するガラス工場は経営が危うく、家族間はぎくしゃくしていた。手探りでジャンになりすますジョンだったが、事態は思わぬ方向に……。名手による予測不能なサスペンス。/解説=杉江松恋
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ロンドン警視庁を辞め、ケイレブ警部のいるヨークシャーのスカボロー署に移籍しようと向かう列車のなかで、ケイトは見知らぬ男に銃で狙われた女性を助けることになった。犯人は乗客に紛れ逃走したが、ケイトは足を負傷する。その頃高校の女性教師が自転車で走向中に、転倒させられ、さらに銃撃される事件が起きた。銃弾はそれたが、転倒で脊髄を損傷した彼女は四肢麻痺となり、話すこともできなくなってしまう。そして、驚くべきことに、列車内で使われた銃と、彼女を狙った銃が同一ということが判明。ふたりには何の接点もないというのに……。ケイト・リンヴィル・シリーズ第3弾!
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「ミシシッピへ行きなさい。あの白いマントヒヒを連れて」突然の母の言葉に、私立探偵のリディアは言葉を失った。パートナーのビルとわたしが、なぜアメリカ南部に?……それは殺人の容疑をかけられた青年の無実を証明してほしいという、親戚からの依頼だった。ビルを伴い、自分たち家族が住んだかもしれない町を訪れたリディアは、そこで渦中の容疑者が脱走したことを知る。知られざる中国系アメリカ人の歴史をひもときつつ、事件の解決に奔走するふたり。現代ハードボイルドの最高峰〈リディア・チン&ビル・スミス〉シリーズ、最新作の登場!/解説=大矢博子
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