『痴漢されそうになっているＳ級美少女を助けたら隣の席の幼馴染だった４』新刊キャンペーン

授業中にも積極的な伏見さんが尊い


コソコソと伏見が俺の机に机をくっつけてきた。

「え？　何？」

教科書忘れたとか？　……いや、そんなうっかり系女子じゃなかったような。

先生が黒板の前でああだこうだと説明する中、俺の領土と伏見の領土に橋がかかったのをいいことに、何かをノートに書いて俺に見せてきた。

家でも積極的な伏見さんが尊い


「伏見、もうちょっと警戒心を持ったりしたほうがいいんじゃないの？　無防備だから――」

話す途中に、伏見は背中からベッドに倒れて仰向けになった。

「無防備って、こういうこと？」

帰り道でも積極的な伏見さんが尊い


「……くっついても、いい？」

見慣れている顔とはいえ、可愛いもんは可愛い。

内心吐血しそうになりながら、俺は平静を装った。

「うん。いいよ」

「じゃあ……」

ほんの少し距離を詰めて、肩をくっつけてきた。

高森 諒（たかもり りょう）

空気を読むのが苦手な自称地味キャラ男子高校生。中学から高２まで姫奈とは疎遠の状態だったが、満員電車での件をきっかけに再び仲良くなる。

伏見姫奈（ふしみ ひな）

諒の幼馴染にして、学校では誰もが認めるＳ級美少女。諒に対して、ぐいぐいアピールするも彼自身は気づいていないようで……？

鳥越静香（とりごえ しずか）

お互いに離れて座りながらも、物理室でいつも諒と昼食を共にしている無口な女の子。諒とは一番仲が良いという自負があり、彼のことを本人以上に理解できている。

高森茉菜（たかもり まな）

兄想いなギャルの妹。その見た目とは裏腹に、料理、炊事と高森家の家事全般を担当している。オシャレに敏感なため、兄である諒からは先生と呼ばれている。