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さんだらぼっち(1) あらすじ・内容
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江戸の遊郭・吉原の大門前にあるおもちゃ屋は、店番の男「とんぼ」が削る竹とんぼで子供達から大人気。しかしこの店の本業は、吉原での借金を取り立てる「始末屋」だった……! 図体がでかくて頼りなげなとんぼが、色事がらみ、金がらみ、親子の情愛がらみなど、吉原の様々な厄介事を、“粋”に巧みに解決する! 情緒あふれる庶民の生活を活写し、1975年の「ビッグコミック」連載開始から好評を博した、人情時代劇の傑作!
「さんだらぼっち」作品一覧
(17冊)各440円(税込)
ツケの取り立てで、よしの湯を訪ねたとんぼだが、湯屋の旦那から、ツケは既に辞めた番頭が作ったものだから払う筋はないと、一蹴されてしまう。しかし、湯屋の仕事を十日間手伝えば支払うと切り出され……。その手伝いというのは、なんと女湯の「三助」だった! 純朴なとんぼに、裸の女の背なかを流せるのか!? とんぼの苦労を知った親父は喜んで自ら役目を代わり、お志摩は静かに嫉妬心を抱いていた……。
景気悪化で仕事が減ってしまったある日、背に腹は代えられぬと親父が受けた仕事は、陰間茶屋(かげまちゃや)の始末。それは男娼専門の茶屋であり、始末相手は女色を禁じられた坊主だった。寺へ取り立てに向かったとんぼは、男色の坊主に迫られ大窮地! 一方吉原では、衣替え行事「紋日(もんぴ)」が迫っていた。客足が増える紋日は始末屋にとっても稼ぎ時。しかし客がつかない遊女には辛い行事だった……。
吉原の大門で雨宿りをしていたとんぼは、夕立の中を泣きながら走る子供に出くわした。涙の理由に同情したとんぼは、親父に五十両を都合してほしいと頼む。吉原の女郎屋に売られた小僧の姉を身請けしたいと言うのだった。しかしその姉は、身請けの話を断り……。男たちが束の間の夢を見る遊郭には、外から売られてきた女達それぞれに、悲哀に満ちたドラマがあった。