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東條英機と天皇の時代(上) 軍内抗争から開戦前夜まで あらすじ・内容
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長州閥に陸軍を追われた父の無念を胸に、軍内抗争をかいくぐった陸軍軍人・東條英機は首相の座に就いた。そして日米開戦を数日後にひかえた昭和十六年十二月の某夜、彼は官邸別館でひとり号泣していた。その涙は何であったのか? 東條英機への嫌悪感を心に抱きながらも、自らの生理感覚を解明することが、戦後民主主義の脆弱さの克服への道だという視点から、新発見資料と関係者への徹底取材をもとに、昭和史最大の「悪役」として葬り去られた男の六十四年の軌跡を克明に検証する。
「東條英機と天皇の時代(文春文庫)」最新刊
「東條英機と天皇の時代(文春文庫)」作品一覧
(2冊)各660円(税込)
長州閥に陸軍を追われた父の無念を胸に、軍内抗争をかいくぐった陸軍軍人・東條英機は首相の座に就いた。そして日米開戦を数日後にひかえた昭和十六年十二月の某夜、彼は官邸別館でひとり号泣していた。その涙は何であったのか? 東條英機への嫌悪感を心に抱きながらも、自らの生理感覚を解明することが、戦後民主主義の脆弱さの克服への道だという視点から、新発見資料と関係者への徹底取材をもとに、昭和史最大の「悪役」として葬り去られた男の六十四年の軌跡を克明に検証する。
緒戦からの快進撃は一年も続かず、日本は敗北への道を辿りはじめた。東條讃美の洪水は怨嗟の合唱に替り、首相辞任へ。そして敗戦。東條の前には極東軍事裁判での「新たなる戦い」が待ち受けていた……。戦後民主主義の理念を徹底的に貫徹しようという立場から、多くの東條批判者たちに欠落している彼を生みだした歴史的土壌を深く掘り下げることで日本型独裁者の実像を鮮やかに再現し、「彼をつくった時代」「彼がつくった時代」「彼を捨てた時代」が内抱している矛盾を鋭く抉る労作。
緒戦からの快進撃は一年も続かず、日本は敗北への道を辿りはじめた。東條讃美の洪水は怨嗟の合唱に替り、首相辞任へ。そして敗戦。東條の前には極東軍事裁判での「新たなる戦い」が待ち受けていた……。戦後民主主義の理念を徹底的に貫徹しようという立場から、多くの東條批判者たちに欠落している彼を生みだした歴史的土壌を深く掘り下げることで日本型独裁者の実像を鮮やかに再現し、「彼をつくった時代」「彼がつくった時代」「彼を捨てた時代」が内抱している矛盾を鋭く抉る労作。