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『歴史、講談社、801円~1000円(文芸・小説、実用)』の電子書籍一覧

1 ~60件目/全325件

  • 979(税込)
    著:
    河野一隆
    レーベル: 講談社現代新書
    出版社: 講談社

    「王墓はなぜ築かれたのか?」
    本書のテーマは、この素朴な疑問である。
    エジプトのファラオが築いたピラミッド、中国の皇帝たちが造った山稜など、
    人類史には王の埋葬のためのモニュメントが数多くある。
    それらは、王が自らの権力を誇示するために築造したと考えられている。
    したがって、王墓の大きさは権力の大きさに比例する、
    王墓は王の権力の象徴にほかならない、という理解が常識とされており、
    教科書にもそう書かれている。
    しかし、本書ではこの定説に真っ向から反論し、
    新たな視野から王墓を理解することを目的とする。

    本書では、王墓にまつわる次のような謎に挑む。
    ・「王墓=権力の象徴」説は、いかにして定説になったのか
    ・王墓は、権力者が命じた強制労働の産物なのか
    ・墓造りのエネルギーを、なぜ農地の拡大や都市整備に投下しなかったのか
    ・葬られたのは「強い王」か「弱い王」か
    ・高価な品々が、なぜ一緒に埋められたのか
    ・なぜ人類は、世界各地で王墓を築いたのか?
    ・「大洪水伝説」が残る地域と、王墓の誕生した地域が重なるのはなぜか
    ・王墓は、危機に瀕した社会が生き残るための最終手段か
    ・王が神格化され強大な権力を持つと、王墓が衰退するのはなぜか

    この本は、「王墓=権力の象徴」というステレオタイプな理解で停止してしまっている
    私たちの思考を根本から問い直すものである。

    王墓は、王自らの権力欲のためのものではなく、
    人々が自ら進んで社会の存続を王に託した時に、はじめて誕生する。

    王墓は、王を神へ捧げるための舞台であり、
    権力や富の集中を防ぐために、人類が発明した優れた機構なのだ!

    古代史ミステリーの「定説」を覆す、必読の書!
  • シリーズ24冊
    325891(税込)
    著:
    高田崇史
    レーベル: 講談社文庫
    出版社: 講談社

    百人一首カルタのコレクターとして有名な、会社社長・真榊大陸が自宅で惨殺された。一枚の札を握りしめて……。関係者は皆アリバイがあり、事件は一見、不可能犯罪かと思われた。だが、博覧強記の薬剤師・桑原崇が百人一首に仕掛けられた謎を解いたとき、戦慄の真相が明らかに!?
  • 「私が皇帝になって世界を平和にする!」西洋中世唯一の女性歴史家、ビザンツ皇女アンナ・コムネナの少女時代を鮮やかに描く!
  • シリーズ2冊
    9351,144(税込)
    著:
    宮部みゆき
    レーベル: 講談社文庫
    出版社: 講談社

    事件の予兆と、恋の予感。これが宮部みゆきの世界---。死んだはずの人間が生き返る「死人憑き」が本所深川で起きた。甦った人物が以前より若返っていると感じた「姉妹屋」のお初は、老奉行の御前さまから紹介された与力見習の右京之介と探索を始めた。だがその時、油樽から女の子の遺体が発見される。人は過去にも家族にも縛られる。霊験お初シリーズ第一弾。


    事件の予兆と、恋の予感。
    人は狡いし、汚い。だけど優しくて、美しい。
    これが宮部みゆきの世界。
    「霊験お初」シリーズ第一弾!

    死んだはずの人間が生き返る「死人憑き」が本所深川で起きた。甦った人物が以前より若返っていると感じた「姉妹屋」のお初は、老奉行の御前さまから紹介された与力見習の右京之介と探索を始めた。だがその時、油樽から女の子の遺体が発見される。人は過去にも家族にも縛られる。霊験お初シリーズ第一弾。
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    講談社学習まんがに新シリーズが誕生!
    小学生から楽しめる、大人が読んでも新発見
    「歴史を変えた人物伝」の第1弾は「渋沢栄一」

    大河ドラマで話題の「日本資本主義の父」渋沢栄一の数奇な人生とは?

    フランス文学の泰斗・鹿島茂のライフワークを
    パリ生まれの漫画界きっての国際派・西山優里子が鮮烈に描く一大巨編!

    監修者:鹿島 茂(フランス文学)
    漫画家:西山 優里子 代表作:『Harlem Beat』

    <監修者のことば>
     渋沢栄一は日本が世界に誇っていい真の偉人です。では、なぜ渋沢栄一は偉いのでしょうか? 自分だけではなく社会の全員が豊かになる方法を考え、資本主義の制度設計をした人だからです。普通思われているのとは違って、資本主義は自然にできあがるものではありません。なすに任せておけば政府と結びついた経済人だけが大儲けして、残りの人は貧乏なままという社会ができあがってしまいます。渋沢栄一は農民の生まれながら、将軍の使節団として江戸末期にパリに赴き、社会の全員が豊かになる方法を学んで帰国すると、その考えを実行に移して、銀行や株式会社をたくさん設立して、日本に繁栄をもたらした人です。二十一世紀の私たちが渋沢栄一に学ぶべきことはあまりにもたくさんあるのです。
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  • 1,001(税込)
    著:
    砂原浩太朗
    レーベル: 講談社文庫
    出版社: 講談社

    第165回直木賞、第34回山本周五郎賞候補『高瀬庄左衛門御留書』の砂原浩太朗が描く、
    陥穽あり、乱刃あり、青春ありの躍動感溢れる時代小説。

    道は違えど、思いはひとつ。
    政争の嵐の中、三兄弟の絆が試される。
    『高瀬庄左衛門御留書』の泰然たる感動から一転、今度は17歳の武士が主人公。

    神山藩で代々筆頭家老の黛家。三男の新三郎は、兄たちとは付かず離れず、
    道場仲間の圭蔵と穏やかな青春の日々を過ごしている。しかし人生の転機を迎え、
    大目付を務める黒沢家に婿入りし、政務を学び始めていた。そのさなか、
    黛家の未来を揺るがす大事件が起こる。その理不尽な顛末に、三兄弟は翻弄されていく。

    令和の時代小説の新潮流「神山藩シリーズ」第二弾!

    ~「神山藩シリーズ」とは~
    架空の藩「神山藩」を舞台とした砂原浩太朗の時代小説シリーズ。
    それぞれ主人公も年代も違うので続き物ではないが、統一された
    世界観で物語が紡がれる。
  • シリーズ8冊
    814924(税込)
    著:
    矢野隆
    レーベル: 講談社文庫
    出版社: 講談社

    戦国最強の騎馬軍団を膨大な数の鉄砲で打ち負かしたとされる「長篠の戦い」。
    だがそこには、それぞれの武将の深い思惑が働いていた。

    長篠城の奥平信昌はどうして武田を裏切って徳川方についたのか。
    内藤・馬場・山県ら武田の勇将たちは無駄な特攻をなぜ敢行したのか。
    家康・酒井忠次主従は何を期して奇襲軍を出したのか。
    信長が仕掛けた罠とは何だったのか。

    勝頼は絶対的に不利な状況で、なぜわざわざ攻撃を仕掛けなければならなかったのか。
    そして、長篠の戦いの最大のヒーローとも言える奥平勢の足軽・鳥居強右衛門の活躍とは。

    最強合戦の真実に迫る書下ろし歴史小説!
  • 清の初代皇帝、英雄・ヌルハチの生涯。

    父と祖父を殺されたヌルハチは、復仇のために立ち上がった。
    挙兵後、敵対勢力を次々と制圧し、全女真人の頂点に上り詰める。
    それは強大な明との対決を意味していた。
    圧倒的な大群に対し、ヌルハチの策はーー
  • シリーズ2冊
    715913(税込)
    著:
    鈴木英治
    レーベル: 講談社文庫
    出版社: 講談社

    驚くべき医術、敵なしの喧嘩技、明かせぬ過去。時代小説最高のヒーロー誕生!普請場、人足寄場と江戸の底辺を渡り歩く無宿人・仁平。町医者が遙かに及ばぬ医術とめっぽう強い喧嘩技を持つ仁平は、誰にも言えぬ過去を持つ。大店の預かり医師として始めた無料医療所も相次ぐ嫌がらせを受ける。同心・牧兵衛と共に、江戸の難事件に立ち向かう謎の医師・仁平。これぞ医師もの時代小説の決定版!
  • 1,100(税込)
    著:
    金谷治
    レーベル: 講談社学術文庫
    出版社: 講談社

    『老子』は、『論語』とならぶ中国の代表的な古典である。その思想は、人間はその背後に広がる自然世界の万物のなかの一つであるという自然思想の立場をつらぬくことにある。したがって老子は、人間の知識と欲望が作りあげた文化や文明にたいして懐疑をいだき、鋭く批判する。無知無欲であれ、無為であれ、そして自然に帰って本来の自己を発見せよ、という。中国思想研究の第一人者が説く老子の精髄。
  • 青年たちの「義挙」に民衆は拍手したーー。

    血盟団事件、五・一五事件、神兵隊事件、死なう団事件、そして二・二六事件……。
    なぜ暴力は連鎖し、破局へと至ったのか?

    昭和史研究の第一人者による「現代への警世」。


    【本書の内容】

    ・「安倍晋三銃撃事件」と昭和テロの共通点
    ・「正義を守るための暴力」という矛盾
    ・現代の特徴は「テロの事務化」
    ・ピストルではなく短刀にこだわった将兵
    ・「三月事件」と橋本欣五郎
    ・「血盟団」井上日召の暗殺哲学
    ・五・一五事件の「涙の法廷」
    ・昭和テロリズムの「動機至純論」
    ・愛郷塾の存在と「西田税襲撃事件」
    ・言論人・桐生悠々の怒り
    ・大規模クーデター計画「神兵隊事件」
    ・罪の意識がまったくない相沢一郎
    ・血染めの軍服に誓った東條英機
    ・「死のう団」のあまりに異様な集団割腹
    ・二・二六事件が生んだ「遺族の怒り」
    ・一貫してクーデターに反対した昭和天皇  ……ほか


    【本書の目次】

    序章:昭和テロリズムから見た安倍元首相銃撃事件
    第一章:残虐のプロローグ――三月事件から血盟団事件へ
    第二章:昭和ファシズムの形成――五・一五事件が歴史を変えた
    第三章:暴力の季節への抵抗者たち――ジャーナリスト・桐生悠々と政治家・斎藤隆夫
    第四章:「血なまぐさい渇望」のクロニクル――神兵隊事件から永田鉄山刺殺事件まで
    第五章:国家暴力というテロリズム――死のう団事件の異観
    第六章:テロから戦争への転換――二・二六事件の残虐さが意味すること
    不気味な時代の再来を拒むためにーーあとがきにかえて
  • 江戸の人間模様の表と裏が手にとるようにわかる事典!――天下人の秘話、大奥の内情、武士や町人をめぐる粋なはなし、はたまた泣き笑いのはなし、カネやオンナにまつわる仰天ばなし、などなど。一日一話、江戸に学び、江戸に遊び、江戸の魅力を満喫する本。
  • シリーズ4冊
    913957(税込)
    著:
    池上彰
    著:
    佐藤優
    レーベル: 講談社現代新書
    出版社: 講談社

    日本の左翼は何を達成し、なぜ失敗したのか?
    ――忘れられた近現代史をたどり、未来の分岐点に求められる「左翼の思考」を検証する壮大なプロジェクト。

    深刻化する貧困と格差、忍び寄る戦争の危機、アメリカで叫ばれるソーシャリズムの波。
    これらはすべて、【左翼の論点】そのものである!
    激怒の時代を生き抜くために、今こそ「左の教養」を再検討するべき時が来た――。

    ◇◇◇◇◇

    戦後復興期に、共産党や社会党が国民に支持された時代があったことは、今や忘れられようとしている。
    学生運動や過激化する新左翼の内ゲバは、左翼の危険性を歴史に刻印した。
    そしてソ連崩壊後、左翼の思考そのものが歴史の遺物として葬り去られようとしている。

    しかし、これだけ格差が深刻化している今、必ず左翼が論じてきた問題が再浮上してくる。
    今こそ日本近現代史から忘れられた「左翼史」を検証しなければならない。

    「日本の近現代史を通じて登場した様々な左翼政党やそれに関わった人たちの行い、思想について整理する作業を誰かがやっておかなければ日本の左翼の実像が後世に正確な形で伝わらなくなってしまう。私や池上さんは、その作業を行うことができる最後の世代だと思います。」(佐藤優)


    【本書の構成】

    ◇日本共産党の本質は今も「革命政党」
    ◇社会党栄光と凋落の背景
    ◇アメリカで社会主義が支持を集める理由
    ◇野坂参三「愛される共産党」の意図
    ◇宮本顕治はなぜ非転向を貫けたか
    ◇テロが歴史を変えた「風流夢譚事件」
    ◇労農派・向坂逸郎の抵抗の方法論
    ◇「共産党的弁証法」という欺瞞
    ◇労働歌と軍歌の奇妙な共通点
    ◇共産党の分裂を招いた「所感派」と「労農派」
    ◇毛沢東を模倣した「山村工作隊」
    ◇知識人を驚愕させた「スターリン批判」
    ◇天才兄弟と称された上田耕一郎と不破哲三
    ◇黒田寛一と「人間革命」の共通点
    ◇現在の社民党は「右翼社民」
  • シリーズ2冊
    913(税込)
    著:
    伊集院静
    レーベル: 講談社文庫
    出版社: 講談社

    ミチクサが多いほうが、人生は面白い!
    てっぺんには裏から登ったって、足を滑らせたっていい。あちこちぶつかったほうが道は拓ける。
    夏目家の「恥かきっ子」金之助は生まれてすぐに里子に出されたり、年老いた父親にガラクタ扱いされながらも、
    道楽者の祖父の影響で子供ながらに寄席や芝居小屋に入り浸る。学校では異例の飛び級で頭角をあらわし、
    心のおもむくままにミチクサをして学校を転々とするように。その才能に気付いた兄に英語を仕込まれ、
    東京大学予備門に一番で合格した金之助は、そこで生涯の友となる正岡子規と運命の出会いを果たす。

    伊集院静がずっと共鳴し、いつか書きたかった夏目“漱石”金之助の青春。

    日経新聞の人気連載小説を書籍化し、「日曜日の初耳学」はじめ朝日新聞や「週刊現代」各紙誌で取り上げられ
    「ラジオ深夜便」「大竹まことゴールデンラジオ」でも話題になった注目作が文庫化。
  • 第165回直木賞候補作、第34回山本周五郎賞候補作。「本の雑誌」2021年上半期ベスト10で第1位!
    第9階野村胡堂文学賞、第15回舟橋聖一文学賞、第11回「本屋が選ぶ時代小説大賞」をそれぞれ受賞。
    美しく生きるとは、誇りを持ち続けるとは何かを問う、正統派時代小説。

    神山藩で、郡方を務める高瀬庄左衛門。50歳を前にして妻を亡くし、
    さらに息子をも事故で失い、ただ倹しく老いてゆく身。残された嫁の志穂とともに、手慰みに絵を描きながら、
    寂寥と悔恨の中に生きていた。しかしゆっくりと確実に、藩の政争の嵐が庄左衛門を襲う。

    「心が洗われる」というのは、こういう感覚を言うのだと実感した。ーー作家・江上剛(朝日新聞6月5日)

    この人がこれから作品をどんどん出していくのがドキドキするし嬉しい。すごい時代に立ち会っている気がする。
    次回作も必ず読みたい! ーー北上次郎(YouTube「北上ラジオ」)

    誰でも歳を取れば、違う生き方もあってのではとの悔悟を抱くもの。
    その迷いにどう向き合うか。考えさせられた。ーー記者・佐藤憲一(読売新聞1月19日)

    私は、作者がこれからの時代小説界をリードしていく存在になることを信じて疑わない。
    ーー縄田一男(産経新聞2/21)

    美しい物語だ。穏やかで、静かで、そして強い物語だ。ーー大矢博子(「小説すばる」3月号)

    生きることの喜び、悲しみ、諦め、希望をすべてのみ込んだ時代小説ーー内藤麻里子(毎日新聞2/7)

    主人公もさることながら脇の人物たちもよく書き込まれ魅力がある。ーー川本三郎(毎日新聞2/20)

    人はどう生き、どう老いていくべきかの指針となる。(紀伊國屋書店仙台店 齊藤一弥さん)
    全日本人に読んでほしい。(旭屋書店池袋店 礒部ゆきえさん【ダ・ヴィンチニュース3月6日】)
    心情が清らかに流れ続けながら、激動の大河浪漫があり、心奪われました。ずっと浸っていたいこの至福の感覚を、
    たくさんに人に味わってもらいたい。(うさぎや矢板店 山田恵理子さん)
    様々な制限の中で生き、迷いながら歩み続け、心のわだかまりが少しずつ溶ける有り様に、自分の心にも穏やかな風が入り込んだ。
    時代小説のすばらしさを感じた。(正文館書店本店 鶴田真さん)
    厳しい現実を突き付けながらも生きることの温かさと優しさを感じさせてくれる。(くまざわ書店錦糸町店 阿久津武信さん)
  • シリーズ8冊
    9901,210(税込)
    著:
    横山光輝
    原作:
    山岡荘八
    レーベル: 講談社文庫
    出版社: 講談社

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    松平竹千代(のちの徳川家康)が生まれた年、武田信玄は22歳、織田信長は9歳だった。
    群雄割拠の戦国時代に、天下統一を目指す武将たち。弱小の松平家にとっての
    希望の星・竹千代の身の上は・・・。
    剛毅と智謀を駆使して天下を平定、徳川300年の礎を築いた、家康の生涯を描く世紀を超える一大巨編の開幕!
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  • 神武天皇、教育勅語、万世一系、八紘一宇……。
    右派も左派も誤解している「戦前日本」の本当の姿とは?

    神話に支えられた「大日本帝国」の真実。
    「国威発揚」の物語を検証するーー!


    「筆者はここで、同じく昨年、凶弾に斃れた安倍元首相が唱えた「日本を取り戻す」「美しい国」というスローガンを思い出さずにはおれない。それはときに戦前回帰的だといわれた。
     だが、本当にそうだっただろうか。靖国神社に参拝しながら、東京五輪、大阪万博を招聘し、「三丁目の夕日」を理想として語るーー。そこで取り戻すべきだとされた「美しい国」とは、戦前そのものではなく、都合のよさそうな部分を適当に寄せ集めた、戦前・戦 後の奇妙なキメラではなかったか。
     今日よく言われる戦前もこれとよく似ている。その実態は、しばしば左派が政権を批判 するために日本の暗黒部分をことさらにかき集めて煮詰めたものだった。
     つまり「美しい国」と「戦前」は、ともに実際の戦前とはかけ離れた虚像であり、現在の右派・左派にとって使い勝手のいい願望の産物だったのである。(中略)
     このような状態を脱するためには、だれかれ問わず、戦前をまずしっかり知らなければならない。」 (「はじめに」より)


    【本書の構成】

    第1章 古代日本を取り戻す   明治維新と神武天皇リバイバル
    第2章 特別な国であるべし   憲法と道徳は天照大神より
    第3章 三韓征伐を再現せよ   神裔たちの日清・日露戦争
    第4章 天皇は万国の大君である 天地開闢から世界征服へ
    第5章 米英を撃ちてし止まむ  八紘一宇と大東亜戦争
    第6章 教養としての戦前    新しい国民的物語のために


    【本書の主な内容】

    ・「新しい戦前」と「美しい国」の共通点
    ・「神武創業」に新政府がこだわった意図
    ・「建国記念の日」が生まれた背景
    ・君が代はなぜ普及したのか?
    ・明治維新は「中世キャンセル史観」
    ・神武天皇に似ている「あの人物」
    ・フェティシズムとしての教育勅語
    ・女子天皇・女系天皇を排した井上毅
    ・忘れられる神功皇后と理想の女性像
    ・神社参拝は軍国主義的なのか?
    ・「東京」の名付け親・佐藤信淵
    ・天地開闢とイザナミ・イザナギ神話
    ・「弱小国家コンプレックス」が生んだ妄想
    ・戦意高揚に貢献した北原白秋と山田耕筰
    ・実証なき物語は妄想、物語なき実証は空虚   ……ほか
  • シリーズ2冊
    770935(税込)
    著:
    今村翔吾
    レーベル: 講談社文庫
    出版社: 講談社

    新直木賞作家による、3巻完結・新シリーズ開幕!
    〈デスゲーム×明治時代〉

    カバーイラスト・石田スイ(「東京喰種」「超人X」)


    金か、命か、誇りか。
    刀を握る理由は、何だ。


    明治11年。深夜の京都、天龍寺。
    「武技ニ優レタル者」に「金十万円ヲ得ル機会」を与えるとの怪文書によって、
    腕に覚えがある292人が集められた。

    告げられたのは、〈こどく〉という名の「遊び」の開始と、七つの奇妙な掟。
    点数を集めながら、東海道を辿って東京を目指せという。
    各自に配られた木札は、1枚につき1点を意味する。点数を稼ぐ手段は、ただ一つ――。

    「奪い合うのです! その手段は問いません!」

    剣客・嵯峨愁二郎は、命懸けの戦いに巻き込まれた12歳の少女・双葉を守りながら道を進むも、
    強敵たちが立ちはだかる――。

    【文庫オリジナル】


    《絶賛の声、声、声!!!》
    王道ネタで覇道を突き進む、圧倒的な牽引力。もう止まらない。
    お願いですから早く続きを読ませてください。
    京極夏彦(小説家)

    風太郎忍法帖+現代のデスゲーム。『天』で巻を措けるのは、ただ死人のみか。
    悪のゲームに身を投じ、一瞬の光芒に命を散らす兵法者たちは、切なくも美しい。
    貴志祐介(作家)

    時代劇とアクション、サスペンスの超絶ハイブリッド。
    デスゲームに挑む武人たちと共に、この快楽を味わい尽くせ。
    大友啓史(映画監督)

    魅力的なキャラクター、迫力あるバトルシーン、息もつかせぬ怒涛の展開!
    最高のエンタメ時代小説!
    望月麻衣(作家)
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    武将の生きざま、庶民の知恵。三択クイズで楽しむものしり本!――抜きつ抜かれつの知恵比べ。信玄の死はどうやって隠された? 秀吉は本能寺の変を誰から聞いた? 足軽が戦場に必ずとうがらしを持参した理由は? などなど、戦国の世は武将から庶民まで、たくましくておもしろい。戦場にいる夫を思う妻にホッとさせられ、めだちたがりの武将の行動にニヤッとしながら三択クイズに答えれば、戦国時代が隅までわかる。ものしり雑学全366問! 知恵と策略がいきかう戦国の世は、起きた事件も生きた人々もおもしろい。意外な視点で、初心者も上級者もとことん満足!! 書き下ろし
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    わかりやすいマンガと豊富な図版で、中国の歴史と書の基礎知識がすっきりわかる! 甲骨文字から王義之、顔真卿の名筆まで知っておきたいエピソードが満載!――書道史の大家が膨大な知識と資料で描く、日本人なら知っておきたい書の常識が楽しくわかる本! 甲骨文字、金文、篆書(てんしょ)、隷書(れいしょ)、楷書、草書が中国の歴史とともに生まれてくるダイナミズムと、父を失った王羲之のユニークな個性、顔真卿の剛毅なエピソード満載! 書家は書斎にこもって字ばかり書いていたのではなく、現実の政治の中で闘う人々だったことがわかる。「書」には彼らの人生に懸けた激しい思いがこもっている!





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  • シリーズ4冊
    9021,254(税込)
    著:
    武内涼
    レーベル: 講談社文庫
    出版社: 講談社

    戦国初期に活躍した山陰の雄、尼子経久。「謀聖」と言われるほど計略に優れた人物でありながら、「天性無欲正直の人」と評された得体のしれない個性。そして、東の北条早雲とともに、下剋上大名の代名詞的存在である経久が、旧秩序の破壊を志した本当の狙いとは?
    一時は城を追われ、流浪の身となりながらも、山陰、山陽11ヵ国の大大名となった尼子経久の生涯を描く大河歴史小説スタート。

    「妖草師」シリーズの武内涼が描く、大河歴史小説シリーズが講談社文庫書下ろしで登場!
  • 切々と愛弟子に訴える最後の訓戒
    炎の教師、松蔭の遺書
    読みやすい大文字版

    身はたとひ武蔵の野辺に朽ちぬとも 留置まし大和魂
    志高く維新を先駆した炎の思想家吉田松陰が安政の大獄に連座し、牢獄で執筆した『留魂録』。
    愛弟子へ切々と訴えかける最後の訓戒で、死に直面した人間が悟り得た死生観を書き記した格調高い遺書文学の傑作を味読・精読する。
  • 「子は怪力乱神を語らず」。孔子に代表される儒教の合理的精神のもと、早くに歴史の中に取り込まれ、断片的にしか伝わることがなかった中国神話。『山海経』や『楚辞』、甲骨資料などわずかに残された痕跡から、一つ目、一本足で猿面の山神を主人公に、古代中国史の泰斗が神話世界を大胆に復元する!

    最古の地誌であり、儒学の厳しい検閲の網を逃れて現代にまで生き残った、さまざまな怪物が登場する『山海経』。そこには一本足で、声は雷のごとく、黄帝が生け捕りにして皮をはいで鼓をつくり、その骨をばちに打ち鳴らすと五百里四方にとどろいたという山の怪物が登場する。また別の個所では楽園の番人を殺して不死の木の実を盗んだ罪によって、足にかせをはめられ、両手と髪を縛ってある山の木に逆さ吊りにされた怪物も現れる。このいずれもが「き」という音で呼ばれる、本書の主人公である。
    司馬遷が『史記』で歴史のはじめにおいた黄帝と、その強敵である蚩尤はともに風雨、とりわけ風を呪術的に自在に操る力を持っていた。風の神は同時にふいごを使う鍛冶神にも通じ、そして「き」もまた、鍛冶と深いかかわりがあったという。
    多くは猿面で一つ目、一本足で表象されるこの山神を出発点に、柳田國男や折口信夫の民俗学的手法や日本神話、時にはバビロニアのマルドゥク伝説からもヒントを得ながら、古代のはるか遠い祖先神をめぐるひとつの物語として中国の神話を大胆に復元し、さらにその後、儒教化によって神話が歴史へ、呪術が宗教へと変容するまでを描く。神話世界を冒険するかのようなスリリングな魅力に満ちた一冊。
    (原本:『中国の神話――神々の誕生』筑摩書房、1971年)

    第一章 異形の神像
    第二章 瞽師の伝承――中国の語部
    第三章 風の神の発見
    第四章 鍛冶師と山の神
    第五章 文化的英雄の誕生――三皇五帝
    第六章 神話の世界の消失
    第七章 乱――エピローグ
    あとがき
    解説 蜂屋邦夫
  • 真珠湾攻撃に加わった九百人の精鋭たち。彼らの八割は、その後の戦争で命を落とした。本人の手紙や遺族の証言が明かす隊員の生と死。
  • 現在のドイツの源流になった神聖ローマ帝国。その初代皇帝・オットー1世の人生は戦いにまみれたものだった。身内からの反乱にイタリア遠征、そして強敵ハンガリーとの戦争。オットー1世の生涯を辿ることで、中世ヨーロッパが見えてくる。

    【本書の内容】
    ●五賢帝時代からハインリヒ一世の登場まで
    ●父ハインリヒの遺産
    ●兄と弟の反乱
    ●第一次イタリア遠征
    ●息子リウドルフの反乱
    ●レヒフェルトの戦い
    ●第二次イタリア遠征
    ●皇帝戴冠
    ●束の間の帰郷
    ●第三次イタリア遠征
    ●ビザンツ帝国との対立
    ●帰郷、そして死
  • シリーズ9冊
    539902(税込)
    著:
    葉室麟
    著:
    冲方丁
    著:
    伊東潤
    著:
    天野純希
    著:
    矢野隆
    著:
    吉川永青
    他1名
    レーベル: 講談社文庫
    出版社: 講談社

    当代きっての作家たち、ガチンコ競作シリーズ!慶長五年九月十五日、霧立ちこめる地に戦国時代の終焉を告げる運命を背負った男たちが集結した。天下分け目の大戦「関ヶ原の戦い」。徳川家康率いる「東軍」圧勝の理由、石田三成率いる「西軍」敗北の契機、そして両軍の運命を握る男。七人の作家が七人の武将の視点で描く競作長編「決戦!」シリーズ初陣。刊行当初から話題沸騰!業界初の立体的(3D)な競作長編!
  • 924(税込)
    著:
    赤神諒
    レーベル: 講談社文庫
    出版社: 講談社

    戦国最強と言われた立花宗茂が当主になる前、筑前に感動の青春群像ストーリーがあった。大国に翻弄された若き武将らを描く歴史長編!

    関ヶ原の戦いに参戦せずとも、当時最強の武将と謳われた立花宗茂。だがその一世代前、宗茂活躍の礎ともなった若き武将や姫たちがいた。──時を遡ること40年、筑前国の要衝を占める立花家は、「西の大友」と呼ばれる名門であった。大友宗家から立花入りした15歳の三左衛門は、四つ年上の勇将・和泉、三つ上の軍師・弥十郎らと出会う。腕に覚えのあった三左衛門は和泉に打ち負かさられるも、すぐに弟子入り。寡兵で大軍を退けた弥十郎の知略にも驚かされる。また、当主の娘・皐月姫や和泉の妹・佳月らの恋心も絡み、三将の絆は深まっていく。8年が過ぎる。筑前では毛利の調略が進み、諸将が次々に大友を離反。立花家は孤立していく中で家中も毛利派と大友派に分裂する。そしてついに、三将の運命を変える大きな政変が……。
  • ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
        ぜんぶ、言っちゃうね。
     
    このままでは日本の歴史学は崩壊する!?
    歴史を愛する人気学者の半生記にして反省の記――。
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    歴史学は奥も闇も深い

    ●「物語の歴史」と「科学の歴史」の大きな違い
    ●時代が変われば歴史も変わる怖さ
    ●実証と単純実証は断じて違う
    ●皇国史観VS.実証主義の死闘
    ●教育者の一流≠研究者の一流
    ●修業時代とブラック寺院
    ●私は認められたかった
    ●「博士号」の激しすぎるインフレ
    ●「古代+京都」至上主義の嫌な感じ
    ●「生徒が考える」歴史教科書はNGだった
    ●歴史学衰退の主犯は大学受験
    ●私を批判する若い研究者たちへ
    ●唯物史観を超えるヒント
    ●網野史学にも検証が必要だ
    ●民衆からユートピアは生まれるか
    ●「日本史のIT化」は学問なのか
    ●次なる目標はヒストリカル・コミュニケーター

    本書のテーマは「歴史学者」、つまり歴史を研究するということの意味について考えること――だ。(中略)聞きようによっては、同僚や他の研究者の批判に聞こえてしまうようなところもあるかもしれないが、もちろん個人攻撃や人格攻撃などの意図はまったくない。あくまで学問的な批判だと考えていただければよい。ここまで心中を正直に吐露したのは本書が初めてであろう。

     幼年時代の私は、偉人伝などをはじめとする「物語」としての歴史にハマった。だが、本格的な歴史研究者を志すために大学に入ると、そこには「物語」などではない、「科学」という、まったく新しい様相の歴史が待ち構えていた。
     学生時代の私は、史料をひたすら読み込む「実証」という帰納的な歴史に魅了された。その一方で、いくつかの史実をつなげて仮説を組み立てようとする演繹的な歴史のもつ面白さにハマった時期もあった。だが、実証を好む人々からは「仮説」というものは徹底して異端視され、しばしば私も批判されることになった。
    さらに学びを深めるうちに、歴史学、歴史というものは決して悠久でも万古不易でもなく、それどころか、むしろその時代のもつ雰囲気や世論、世界の流れなどによって、簡単に姿を変えてしまう、ある意味恐ろしいものなのだという現実も知った。また、受験科目としての安直きわまりない「歴史」が、数多くの歴史嫌いを大量生産し、結果的に歴史という学問の著しい衰退を招いてしまっている事実にも言及したい。
     こうした機微な話は歴史の授業や歴史学の講義ではなかなか話題にならない。(「はじめに」を一部改稿)
  • シリーズ2冊
    902946(税込)
    著:
    乃南アサ
    レーベル: 講談社文庫
    出版社: 講談社

    約140年前、その女性は、北海道十勝の原野へ渡った
    オベリベリ――和人たちによって「帯広」とされた新天地
    明治の先進教育を受けた彼女は、いかに生き抜こうとしたのか

    開拓に身を投じた実在の若者たちを基にした、著者が初めて挑む長篇リアル・フィクション


    〈明治維新という大きな時代の変わり目を体験した上に、それまでとまったく異なる世界に身を投じる若者たちの姿は、今、世界的な新型コロナウイルスの流行により、またもや大きな時代の変わり目を経験しなければならない私たちに何を思わせ、感じさせることだろうか〉――乃南アサ


    文明開化の横浜で時代の最先端にいた女性は“その地”でいかに生きたか
    私たちの代が、捨て石になるつもりでやっていかなければ
    この土地は、私たちを容易に受け入れてはくれない

    宣教師たちが開いた横浜の共立女学校に学ぶ鈴木カネは、父や兄にならって聖書の教えを受け、勉学に励んでいた。
    兄の銃太郎は、神学校で一緒だった渡辺勝、依田勉三と北海道開拓について考え始めている。
    彼らは勉三を中心に「晩成社」を興し、新天地へ向かう準備を進める。
    明治15(1882)年、23歳になったカネは女学校を卒業し、渡辺勝と結婚、そしてオベリベリとよばれた帯広へ行くことを決意する。
  • 政・官・軍のリーダーとして大英帝国を支えつつ、空前の豊かな生活を送った貴族たち。その知られざる実態とは!?

    イギリスの貴族は、国の主導者として法律を作り、政治を司り、軍隊を指揮する一方で、宏壮な邸宅では社交、狩猟、スポーツに熱中した。今では世界中に広がる「英国的」な文化にも、彼らエリートが育んだものが多い。イギリスを知るには、貴族への理解が不可欠なのだ。とはいえ、そうした貴族の実態は、多くのイギリス人にとって謎に包まれてきた。
    たとえば、貴族の身分はどのように決まるのか、カントリー・ハウスでの豪奢な生活はどのようなものか。貴族と紳士の違いは何か。どのような社会的役割を果たし、他方で社交に興じていたのか。そもそも、貴族の起源とは? 多くの事例とともに、軽妙な語り口でわかりやすく紹介する好著。(解説・新井潤美)


    プロローグ――大英帝国の先頭に立つ者
    第一章 貴族は稀族
    第二章 貴族の豊かな生活
    第三章 貴族の教育
    第四章 ノブレス・オブリージュ
    第五章 金と暇が生み出したもの
    第六章 貴族の生き残り作戦
    エピローグ されど、貴族
    参考文献
    あとがき
    解説 新井潤美
  • 日本人は誰もが「攘夷派」だった!
    「尊皇攘夷vs.公武合体」という幕末史の定説を覆し、日本人の対外認識の原型を抉り出す、画期の書。

    [本書の内容]
    序 章 幕末のイメージと攘夷
    第一章 東アジア的視点から見た江戸時代
    第二章 幕末外交と大国ロシア
    第三章 坂本龍馬の対外認識
    第四章 攘夷実行と西国問題
    第五章 攘夷の実相・朝陽丸事件
    終 章 攘夷の転換と東アジアの侵略
  • 公卿的天皇から軍服姿の天皇へ
    近代天皇像の形成過程を追う

    幕末から明治へ、時代は激しく動き世の中は一変する。その中で、俄にクローズ・アップされる天皇の存在。天皇は、維新後、夥(おびただ)しい回数の行幸と巡幸を繰り広げた。雲の上の見えない存在から見える天皇・見せる天皇へ。薄化粧をした女性的天皇からヒゲを蓄えた軍服姿の天皇へ。維新の前と後の全く対照的な天皇像を通して、明治とはどのような時代であったかを解明する。

    孝明天皇は、攘夷の成功を祈願するために賀茂社と石清水八幡宮に行幸した以外は、御所の外に出たことのない、一般の人びとの前には、姿をあらわしたことのない<見えない>天皇だった。いっぽう明治天皇は、巡幸や行幸などで、積極的に民衆と接したように<見える>天皇だった。父と子で、なぜこれほどまでに違ったのか。それは幕末と明治とでは、求められる天皇像が、大きく異なったからである。――<本書「はじめに」より>
  • その後700年におよぶ武家政権を本格的に開始したのは、なぜ源氏だったのか。そしてその地は、なぜ鎌倉だったのか。源氏を「武家の棟梁」に押し上げた4人――源為義・義朝・頼朝・義経の人物像から、日本中世の始まりを描く。
    武士は、律令制が乱れた地方社会で自衛のために組織され、草深い東国の武者たちが貴族化した都の平家を滅ぼして武家政権を立てた――こうした通説的理解は、現在では成り立たない。近年の研究では、武士とはそもそも都市的な存在であり、源氏も平氏と同様に軍事貴族として王朝社会での栄達を目指していた。では、京武者・源氏はいかにして地方武士団を統合し、鎌倉に幕府を開くことができたのか。一族不遇の時代、列島各地に拠点を作った祖父為義。京都政界で地位向上に邁進し、挫折した父義朝。高貴な出自による人脈を駆使した頼朝・義経兄弟。河内源氏3代4人の長期戦略は、貴族対武士、東国対京都といった単純な図式を超えたドラマを見せる。
    東国武士団の研究に多くの成果を上げてきた著者によれば、源氏こそ「征夷大将軍」「武家の棟梁」たるべきという観念は、源頼朝や足利尊氏、徳川家康らによって作り上げられたものだった。また、為義の父にあたる八幡太郎こと源義家が、武門源氏の始祖として神格化されたのは、のちの北条氏・足利氏が系譜と伝説を捏造したことによるという。文庫化にあたり、「補章」を加筆。〔原本:中央公論新社、2012年刊〕
  • シリーズ2冊
    1,012(税込)
    著:
    山手樹一郎
    レーベル: 講談社文庫
    出版社: 講談社

    宝塚歌劇 雪組公演 原作!

    宝塚大劇場 2022年3月19日(土)~4月18日(月)
    東京宝塚劇場 2022年5月7日(土)~6月12日(日)
    主演:彩風咲奈、朝月希和
    痛快娯楽時代劇として宝塚歌劇で舞台化!

    大枚千両を使い江戸で道楽してこい。小田原の豪農である父親から途方もない宿題を与えられ、若き夢介は旅立った。図体は大きいが底抜けのお人好し。懐中を狙った名うての美女道中師・お銀も、そのとぼけた温かさに、いつしかベタ惚れに。前非を悔い、よき女房になろうと、ともに江戸に入ったのはよかったが……。明朗木訥なヒーローの善意あふれる言動を描き、戦後日本の心を潤した大衆小説の代表的傑作!
  • 永仁の徳政令――日本史上、飛びぬけて有名なこの法の本質を「「もとへもどる」という現象」と喝破し、躍動する13世紀の社会を深く鮮やかに描き出した不朽の名著、待望の文庫化!
     日本人は「所有すること」をどのように捉えていたのか。サブスクリプション制やフリマアプリの登場によって、所有の概念がかつてないほど揺らいでいる今こそ読みたい、中世人の法と慣習を解き明かす一冊。(原本:岩波新書、1983年)

     「今国家の債務を消すために、その他一切の債権債務を破棄する、つまり天下一同の徳政を実行すれば、日本経済は収拾のつかない混乱におちいるかもしれないし、意外にも大したことなくすぎてしまうかもしれない。いずれにせよ、少なくとも現時点ではそれが「夢のような話」にすぎないことはいうまでもない。
     だが、中世社会ではそれは夢ではなかった。永仁徳政令B‐3条のように、あるいは室町幕府の徳政令がもっぱらそれを主張していたように、債権債務破棄の徳政令を発布するという現実的な道があったからである」(第一〇章「新しい中世法の誕生」より)。
     日本の歴史のなかでも、単行法としてずば抜けて有名な法「永仁の徳政令」。永仁五(1297)年に出されたこの法は、21世紀の日本のみならず、制定された13世紀当時から有名な法であった。現在からは想像もつかないが、法の実在さえ法廷でまじめに争われた時代にあって、ある法の存在を同時代の人々が短時日のうちに共有したということ自体が、極めて異例のことであった。実際に、永仁の徳政令の立法からわずか二週間後には、この法に基づいた訴訟が起こされて、土地が返却されている。その後も、この法に基づいて多くの土地が売り主のもとに戻ることになった。
     新幹線もSNSもない時代に、なぜこのようなことが可能だったのか。そしてなぜ徳政令は、現在もなお異色の有名法であり続けているのか。そもそも幕府自身は当初そう言っていなかったにもかかわらず、この法はなぜ「徳政」と呼ばれたのか。
     永仁の徳政令にまつわる数々の謎を解き明かし、売買や贈与から浮かび上がる所有に対する意識や、「天下の大法」と呼ばれる社会規範の存在、幻の政治改革「弘安徳政」、さらにその背後にある合理主義的な政治的思潮の登場に至るまで、この不思議な法を軸に中世社会の本質に迫る。著者のエッセンスがふんだんに盛り込まれた日本中世社会史の金字塔!

    【主な内容】
    一 無名の法、有名の法
    二 徳政令の出現 
    三 なぜ徳政なのか 
    四 天下の大法
    五 贈与と譲与
    六 消された法令
    七 前代未聞の御徳政
    八 人の煩い、国の利
    九 徳政の思想
    一〇 新しい中世法の誕生
    あとがき
    解 説(小瀬玄士)
  • 紅の鞘に納められた細身の刃。ゼンは師から譲り受けたその剣だけを友に山を下り、旅に出る。師であるカシュウは死んだ。ゼンに旅立つよう言い残して。親も知らず、山奥で育てられた理由もわからない。だが山での生活は、ゼンを強く、賢くした。
     道を極めるためのあてどない修行の旅。剣を構え、しのぎを削り、出会いと別れを重ねながら、多くに気づき学び取るゼン。
     動的でありながら内省的な侍の成長を描く、傑作剣豪小説!
  • 土一揆の勃発、足軽・町衆の台頭――
    戦乱の京都、民衆たちは歴史の表舞台に登場した

    民衆が歴史の表舞台に登場し、日本文化の伝統が形成された戦国時代の京都。その実像とはどのようなものか。本書は山門と五山の争い、幕府財政、警察制度、徳政一揆等を素材に政治経済都市としての中世末期の京都を概観、応仁の乱後の自治都市成立までを精緻な論証に基づいて活写する。中世史研究に一石を投じ高い評価を得た幻の名著、待望の電子化。
  • シリーズ13冊
    827902(税込)
    著:
    惣領冬実
    監:
    原基晶
    レーベル: モーニング
    出版社: 講談社

    「私の母は娼婦――そして父は怪物だ」15世紀のイタリア、ルネッサンス時代。現代政治学の祖・マキァヴェッリに「理想の君主」とまで謳われながら、歴史の闇に葬られた英雄チェーザレ・ボルジア。争いに向かおうとする不穏な時代に、全ヨーロッパ統一という野望を抱いた男の戦いの物語。本邦未訳『サチェルドーテ版チェーザレ・ボルジア伝』(イタリア語原書)を精査し惣領冬実が描く、華麗なるルネッサンス絵巻!
  • 長年昇進を望みながら叶わなかった下級官人。宮廷を襲った疫病。闘乱に明け暮れる人々……。古記録から平安京の息吹を伝える一冊。
  • 伝説的女武将・鶴姫は、巫女であり総司令官であった。村上水軍を率いて西国最強の水軍を迎え撃つ──数奇な運命を描く長編歴史小説!

    1541年6月、西の大国・大内氏の水軍が大三島(おおみしま)に大挙襲来する。迎え撃つ三島(さんとう)村上水軍の奇襲作戦は失敗し、総司令官である陣代の大祝(おおほうり)安房が戦死。実はそれは、安房の若き軍師・越智(おち)安成による大祝家への復讐の始まりだった。大祝鶴姫は平和な今治で巫女として神事に専念していたが、最愛の兄・安房戦死の報に接し、「大内を打倒し仇を討つまでは女を捨て、男として生きる」と宣言する。陣代となった鶴姫は安成と激しく衝突しながらもその献策を採用。鶴姫の天賦の軍才と安成の奇策によって勝利を収める。安成はなおも鶴姫謀殺と三島水軍の壊滅を企むが、鶴姫から危地に陥った己の命を逆に救われるのだった……。
  • 902(税込)
    著:
    武川佑
    レーベル: 講談社文庫
    出版社: 講談社

    武田信玄の父・信虎の謎の弟、勝沼信友。「山の民」として育てられたその男は、自らに流れる血の運命にのみ込まれていく。一方、罪を犯して流浪の末武田家に仕官した足軽大将の原虎胤は、その武勇から「鬼美濃」と恐れられ、外様ながら家中で重きをなしていく。乱国甲斐の統一を目指す武田信虎を挟んで、二人の男がある「呪」を背負いながら戦場を駆け巡る。最強武田のルーツを描く、女流ヒストリーテラーのデビュー長編、待望の文庫化。〔解説〕平山優。
  • カザフ・ウズベク・タジク・キルギス・トルクメンの、いわゆるファイブスタン=中央アジアは、中国・ロシア・アフガン・イランに囲まれた地政学的な重要性にくわえて、豊富な地下資源と近年の経済発展で、ますます注目度を増している。長く「東西文明の十字路」として興亡を繰り返し、さまざまな民族が行き交った旧ソ連領中央アジアの複雑な歴史を手軽に知る入門書。
    紀元前5千年紀、農耕文化はどのように始まり、牧畜はいつ、遊牧に移行したか。アレクサンドロスの東征や、張騫の西使は何をもたらしたか。仏教やゾロアスター教の文化・芸術を、イスラム教はどう変容させたか。チンギス・カンの軍隊が破壊した都市はいかに再生したか――。新石器時代の原始農耕から、サマルカンドを中心に栄えた15世紀のティムール帝国まで。スキタイ・エフタル・匈奴・烏孫・突厥・ソグド・モンゴルなど、砂漠と草原を往来した遊牧民の世界を、遺跡と遺物を手掛かりに説き明かす。
    巻末解説を、『スキタイと匈奴 遊牧の文明』の著者・林俊雄氏(創価大学名誉教授)が執筆。〔原本:角川書店、1963年刊〕
  • なぜ日本では武士優位の社会が生まれたのか? 朝廷と交渉しつつ、したたかに武士の権利を拡大していった、源頼朝、北条義時の軌跡。
  • 争いごとは世の常、人の常。江戸の世でその争いの相談を受けるのが恵比寿屋のような公事宿だ。
    今日も、恵比寿屋に自分の兄が見知らぬ男に金を返せと訴えられていると、若い男が相談に来た。
    その訴えを聞いた、主の喜兵衛は怪しいにおいを感じとる。事件の真相は如何に? 
    江戸の街に生きる市井の人々を、愛情込めて描く長編時代小説。第110回直木賞受賞作。
  • 縄文時代中期のデンプン酒に始まり、農耕の神に捧げた弥生時代、
    平安時代から熱燗を嗜み、戦国の世では酒で契りを交わし、江戸時代には新酒を求めて番船競争まで繰り広げる――。
    古来、誕生から葬式まで、一生の儀礼にも欠かせないほど愛されてきた日本酒は、
    いかに発生、発達してきたのか。
    日本書紀や古事記など豊富な史料をもとに、時代ごとの「味」を調べあげ、
    日々の暮らしと酒嗜みの変遷も考察。造り酒屋に生まれた発酵学の第一人者だからこそ書けた、日本酒大全!


    (内容の一部)
    〇酒の肴の<肴>は、平安時代は衣類や武器のことだった!?
    〇「ぐい呑み」は「ぐい!」と呑んでで、酒を喉ごしで味わうことから誕生した。この酒器でしずしずすすると、味の深さが半減する!
    〇太平の世は辛口が流行り、乱世や不景気では甘口が流行るという論拠は?
    〇酒宴の宴会は、神さまのご機嫌取りのために、滑稽な余興がうまれた!
    〇酒の匂いを表現する語は70以上!
    などなど、史料に基づいた豆知識も豊富に収録。

    目次
    はじめに
    第一章 日本の酒の誕生

    第二章 神の酒から人の酒へ
    一、神の酒、人の酒
    二、風土記と万葉の酒
    三、『延喜式』と朝廷の酒

    第三章 日本酒の成長と成熟
    一、僧坊の酒、酒屋の酒
    二、元禄の酒、江戸の酒
    三、近代日本酒の誕生

    第四章 酒と社交と人生儀礼

    第五章 酒商売ことはじめ

    第六章 酒を競う

    第七章 日本酒と器

    第八章 日本酒、その嗜好の周辺

    おわりに
    学術文庫版あとがき


    *本書は1992年11月に中公選書より刊行された『日本酒ルネッサンス 民族の酒の浪漫を求めて』を改題、加筆修正したものです。
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    世界の4人に1人がイスラム教徒になる時代
    皆さんはイスラムにどんなイメージをお持ちですか? メッカに向かって祈りを捧げる人々、ベールをまとう女性、遠い世界のちょっぴり怖い人たち……? メディアで取り上げられるイスラムは極端なものばかりなので、ネガティブな印象を持つ方も少なくないでしょう。そこで本書では、イスラムがいつどのようにして生まれたのか、その歴史的背景を紐解くことで、イスラムに対するステレオタイプなイメージをリセットし、よりよいお付き合いのためのヒントを探ってゆきます。我々が知らないうちに身に着けていた、偏見や思い込みというベールを、一旦脱いでみませんか? きっと、多様で豊かなムスリムの姿が見えてくるはずです!
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    哲学は、世界を生き抜くための武器である
    フランス人は、幸福についてのさまざまな哲学的な立場や議論を学びます。そしてそれを哲学小論文(ディセルタシオン)という「思考の型」に当てはめて、自分なりに表現することを、高校時代に徹底的に練習しています。生きていく中で自分が遭遇した問題や困難をどのように理解すべきか、人生をどのように切り開いていくかを考えるための実践的な道具が哲学なのです。しかし、これはフランス人の専売特許ではありません。誰でも「思考の型」を身につけ、活用しながら、この世界を生き抜いていくことができるのです。われわれもまた、幸福に至る道を見つけるために、哲学すればいいのです。
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    宗教改革と秀吉、明治維新とドイツなど、世界と日本の関係が2ページでわかるエピソードを集成。全く新しい「世界史×日本史」入門!
  • 902(税込)
    著:
    山岸 凉子
    原作:
    梅原猛
    レーベル: モーニング
    出版社: 講談社

    梅原猛氏の原作をもとに巨匠、山岸凉子が描く英雄ヤマトタケル。小碓命(のちのヤマトタケル)は、父の命に従い、苦難の道を歩むことに。熊襲討伐、蝦夷との戦い。そして弟橘姫との恋。300ページを超える大ボリュームに加え、カラーイラストも収録。
  • 968(税込)
    著:
    朝井まかて
    レーベル: 講談社文庫
    出版社: 講談社

    泣ける。笑える。心がほっこり温まる。
    身分としきたりに縛られた暮らしにも、喜怒哀楽、切なくも可笑しい人生の諸相があった。江戸の武家の心を綴る、傑作時代小説短編集。

    朝井節、ますますの名調子。
    1冊に長編8作分の人生が。

    「紛者(まがいもの)」助太刀を頼まれた、牢人者の信次郎。頼まれたら断れないのが武士だが。
    「青雲」立身する者とできぬ者。分かれ道を説く上司に悩まされ。
    「蓬莱」大身の旗本家へ婿入りしたはいいが、妻から3つの約束をさせられて。
    「一汁五菜」刀ではなく包丁で仕える江戸城の料理人が、裏稼ぎに精を出す。
    「妻の一分」大石内蔵助の妻、りくにとっての忠臣蔵を、そばで見守った者がいた。
    「落猿」藩の外交官である江戸留守居役が、公儀との駆け引きの最中に。
    「春天」剣術指南所の娘と二刀流の修行人。剣で心を通わせた二人の行く末は。
    「草々不一」漢字を読めない隠居侍が、亡き妻の手紙を読むため手習塾に通い始める。
  • 1,047(税込)
    著:
    皆川博子
    レーベル: 講談社文庫
    出版社: 講談社

    東海の強国駿河は、守護今川氏親(うじちか)の手で着々と覇道を進んでいた。東に北条、北に武田、大国が激しく牽制しあう戦国の世、氏親とその妻妾の息子たちも、奇しき愛憎の闘いに巻きこまれてゆく。野望のままに、広大な富士の裾野を馳ける武者の修験者たちの凄絶な生と死。今川一族が興亡を描き切った傑作長編。(講談社文庫)
  • シリーズ7冊
    1,0121,100(税込)
    著:
    陳舜臣
    レーベル: 講談社文庫
    出版社: 講談社

    中国の歴史は奥深い。三皇五帝の時代から夏・殷へ、そして孔子や老子など諸子百家が輩出した群雄割拠の春秋戦国時代へ、数多の英雄が登場し、やがて消え去る。――覇権を争い、権謀術数の渦巻く滔々たる時の流れを、豊かな史料から考察し、祖国への愛と憧憬をこめて綴る中国五千年の歴史シリーズ。<全7巻>
  • 913(税込)
    著:
    黒田基樹
    レーベル: 講談社現代新書
    出版社: 講談社

    <目次>
    はじめに 下剋上の特質は何か
    第一章 長尾景春の叛乱と挫折
    第二章 伊勢宗瑞の伊豆乱入
    第三章 朝倉孝影と尼子経久の困難
    第四章 長尾為景・景虎(上杉謙信)の幸運
    第五章 斎藤利政(道三)の苛烈
    第六章 陶晴賢の無念
    第七章 三好長慶の挑戦
    第八章 織田信長から秀吉・家康へ
    おわりに 下剋上の終焉へ
  • シリーズ6冊
    9021,100(税込)
    著:
    陳舜臣
    レーベル: 講談社文庫
    出版社: 講談社

    夏に先だつ幾千年、中国中原に君臨した神々。時代は下り、やがて殷へ。暴君紂王を倒して次なる世界を開いたのは、周だった。その周も大動乱をへて、秦に統一される。――英雄は激動の時代に生まれる。大陸も狭しと濶歩したあまたの梟雄豪傑たち、そして美姫。その確執葛藤の織りなす人間模様を活写。<全6巻>
  • 人びとを救いのない業報の束縛から解放する、恩寵と救済の宗教――大乗仏教は、どのような思想的変転の中から出現したのだろうか。「さとり」と「廻向(えこう)」という大乗仏教のキーワードを軸に、その独自の論理を解明していく。
    「マーヤー夫人の処女懐胎」と「マリアの受胎告知」など、ブッダとイエスをめぐる説話に驚くべき類似がいくつも見られるのはなぜだろうか。本書はまず、仏教とユダヤ教、キリスト教など、西アジアの諸宗教の影響関係を聖典文献学から探る。なかでも、ペルシアに栄えたゾロアスター教がメシア信仰や阿弥陀仏信仰、さらに大乗仏教の成立に与えた影響に着目する。
    また、自分の積んだ善業の結果を「さとり」という超世間的なものに転換したり、自己の功徳を他人に振り向けたりする「転換の思想」すなわち「廻向」は、「業も果も本質的には空(くう)である」という「空の思想」に支えられている、という。そして、この阿弥陀仏信仰と「空の思想」を両輪として、大乗仏教は育まれたのである。
    原始仏教と他宗教を比較する広い視野から、難解な思想を平易に説き明かす。巻末解説を、チベット学の今枝由郎氏が執筆。
    『「さとり」と「廻向」――大乗仏教の成立』(講談社現代新書1983年刊、人文書院1997年刊)を改題して文庫化。
  • 前田利家の忠臣・村井長頼が命を懸けて貫いた武士の本分。
    加賀藩の祖・前田利家が流浪した若きころから大名になった後まで付き従った、股肱の臣・村井長頼。桶狭間、長篠、賤ヶ岳、……名だたる戦場を駆け抜け、利家の危難を幾度も救う。主君の肩越しに見た、信長、秀吉、家康ら天下人の姿。命懸けでで忠義を貫き通し、百万石の礎を築いた男を端正な文体で魅せる傑作。
    『高瀬庄左衛門御留書』で話題の著者、鮮烈デビュー作!
  • 地名には歴史的・文化的に貴重な価値が含まれています。日本の地名はバリエーションも多く、その起源についてもさまざまなものがあります。
    地名の成り立ちや命名の仕方について研究する地名学は、柳田國男も取り組んでいた。もともとは地理学との関係が深いが、歴史学、民俗学、言語学などのアプローチが必要でもある。
    いくつか具体的にみてみましょう。
    大和語(ツル=水流=津留など)・アイヌ語(ホロ=大=美幌など)・朝鮮語(フル=火・村=布留など)・マライ語(アゴ=真珠の首飾り=英虞など)などを起源とするケース、もともとの地名が方言によって違っているケース(タロウ=太郎・田老=巨大または小平地など)、時代の流行によっているケース(開墾が盛んだった時代は、「田代」「新開」「新田」など)がなどです。
    また、地名は発生した後に、その伝播のしかたにも特徴があります。もともとの地名が伝わっていくときに、扇状に伝わるということがあります(親不知付近では混在している「しとる」「してる」が、南では扇状にその範囲が広がる)。また、「空洞」と呼ばれる「地名のない部分」が発生したりします(たとえば中国・四国地方では、山の呼び名に「岳」を使用しないことが多い)。
    地名を研究することで、隠された歴史の痕跡を読み取ることが可能なのです。
    「文化化石」としての地名を研究する学問として、「地名学」を提唱した著者が、その集大成として刊行されたのが、本書です。
    また、本書巻末には約1000項目の「日本地名小辞典」が付いております。
    身近な地名の謎に迫るためにも好著ですし、歴史学・民俗学の補助としても役に立つ一冊です。


    【原本】
    『日本の地名 付・日本地名小辞典』(角川新書 1964年刊)

    【目次】
    はじめに
    第一章 地名学とはどんな学問か
    第二章 どうして研究したらよいか
    第三章 むずしい地名の意味をどうして解くか
        1 富士山のフジの意味
        2 「名古屋」の意味
        3 「船越」の意味
    第四章 地名にはどんなタイプがあるか
        1 語根型
        2 民族型
        3 時代型
    第五章 地名はどんな形で分布するか
        1 波紋形の分布
        2 相似関係の分布
        3 現状に境界線が集まる現象
        4 「空洞」といわれる「地名のない部分」の現象
        5 伝播する地名
        6 双子地名
    第六章 地名の発生年代は決められるか
    第七章 地名の正しい書き方
    第八章 郷土の地名の調べ方
    第九章 地名研究の参考書
    おわりに

    付録 日本地名小辞典
  • 菊池寛賞受賞の栄誉に輝く「保阪昭和史」の到達点! 肉声の持つ迫力! ――歴史の決定的瞬間に居合わせた者、戦後を寡黙に生き抜いた者……。真珠湾攻撃時の日本大使館員から、A級戦犯の最期の声を聞いた宗教家まで、文献にはない迫力ある証言の数々。取材した相手の数のべ4000人、菊池寛賞受賞に輝く昭和史研究の第一人者が、次代へと語り継ぐ貴重な肉声を一冊に!<『一語一会』改題作品>
  • シリーズ15冊
    692924(税込)
    著:
    佐藤雅美
    レーベル: 講談社文庫
    出版社: 講談社

    南町奉行所で内勤30年。勤務中でも居眠りをする奇病を持つ藤木紋蔵。だが、奇病ゆえ、人生の真実が見える時がある。義父が下女に手を出し、妊娠させる騒動が起きた。義母は「男は穢らわしい」とご立腹だ。人間の欲深さを描く「浮気の後始末」ほか7編。“窓際族”同心が活躍する捕物帳!連作時代小説。
  • カーバ神殿を擁する巡礼地・メッカ。七世紀初頭、アラビア半島の灼熱の岩肌に囲まれたこの地が、なぜ都市に発展し、世界の<聖地>となったのか。ムハンマドの生涯や、コーランはじめ文化、風習、儀礼など、ムスリム知識人が守った伝承“ハディース”から、多角的に考察。西欧的学問の思考からは見落とされてきた、イスラーム精神の本質に迫る。


    目次))
    序 章
    西欧的知の枠組/多様化する世界/「常識」をこえるイスラーム/イスラームとは/イスラームの成立/イスラーム的知の枠組/オリエンタリズムの克服

    一 前 史
    メッカの歴史地理/考古学の成果/ソロモンとシバの女王/紀元前のアラビアの歴史/紀元前後のアラビア/一神教革命

    二 系図と部族
    父系の系図/「部族」の概念/メッカは「部族社会」か/氏族の系図/クライシュの子孫ではない人々/マワーリー/ハリーフ/個人の社会

    三 メッカのはじまり
    カーバ神殿/アブラハムとメッカ/ジュルフム族のメッカ追放/フザーア族とキナーナ族/クライシュ族のクサイイ

    四 メッカの発展
    牧民社会メッカ/集団意識の実態/イーラーフの制度/フムスの概念/ウカーズの定期市

    五 メッカの社会
    急成長するメッカ/ムハンマドの生涯/平等な人間関係/メッカの商人/アラビア文字の文書

    六 メッカとイスラーム
    自由都市/ムハンマドに対する例外的措置/預言者と信徒/メディナ/イデオロギーとしてのイスラーム

    おわりに 
    学術文庫版あとがき 

    内容抜粋)
    イスラームが勃興した七世紀から十四、五世紀までのイスラーム世界にわりあてられた(教科書の)ページ数は、同時期のヨーロッパ史のそれの半分以下なのだ。筆者の見解では、この時代のイスラーム世界とヨーロッパ世界をくらべれば、人口といい、政治力といい、経済力といい、文明の力ともいうべきものといい、前者が後者を圧倒していた。わりあてページ数は逆でなくてはいけない、と信じている。    ――――「序章」より

    *本書は1991年に中公新書より刊行されたものを一部、加筆修正したものです。

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