『歴史、三元社、その他(レーベルなし)(実用)』の電子書籍一覧
1 ~30件目/全30件
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翻訳とは、ある言語で言われたことを別の言語で言い換える、ただ、それだけのことなのか。近現代の翻訳を問い直し、その背後にナショナリズム、言語純粋主義、標準語中心主義などのイデオロギーを見出すことにより、方言、語用、相互行為などを含む、社会文化的なコミュニケーションの地平で翻訳――言語間翻訳、言語内翻訳、そして記号間翻訳――その全体を捉える枠組みを提示する。すなわち、本書は、翻訳を、社会文化空間の中で生起するコミュニケーションという出来事とその連鎖が織り出す記号過程として描くことをとおして、今日の翻訳および現代翻訳研究の全体像を解き明かすものである。
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フランコプロヴァンス語は、学術的文脈において19世紀後半に存在が指摘され、論争を経てひとつの「言語」として認知されるようになった。特定の民族・集団や歴史的一体性のある地域とは一対一で結びつかず、話者にはひとつの「言語」として認識されてこなかった言語に対する捉え方の変化が、20世紀後半以降、言語運動が展開するなかで、それに携わる人々の言語意識をどのように変容させているのか、さらにそれが言語の再活性化にいかなる影響を及ぼすのか。歴史・社会的背景の異なる地域や異なる成り立ちの運動を取り上げることで、そこで見られる言語の様々なあり方を提示する。
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人々の心をとらえた「絵」と「ことば」
娯楽や信仰の対象として人々に親しまれた「民衆画」。そこには、しばしば「ことば」が添えられ、絵を説明し、ときに絵と共鳴し合うことで、その趣意を民衆の心に、より深く刻んだ。――『源氏物語』起筆の地とされる石山寺の土産の刷り物、中国の親孝行を説く書籍や年画に描かれた「二十四孝図」、近代欧州に広がっていた「呼び売り」の風習など、時代や場所を超えて、その奥深さを紹介する。
【目次】
まえがき(原聖)
第1章 石山寺「源氏の間」の紫式部霊宝図と詞書の表象――「紫式部影」と「紫式部所持源氏物語書写硯」( 久野俊彦)
はじめに
1 『石山寺源氏間紫式部影讃』
2 『源氏物語』の石山寺起筆伝説
3 「源氏の間」と「源氏供養」
4 「源氏の間」の霊宝展観
5 詞書に見る「源氏の間」の霊宝の表象
おわりに
第2章 初山団扇絵を描いた日本画家 唄野蛾生――群馬県館林市富士原町の富士嶽神社における初山参りを中心に(鈴木英恵)
はじめに
1 群馬県地域における富士山信仰
2 群馬県館林地域における初山参りと初山団扇の民俗
3 初山団扇絵を描いた画家との出会い
4 日本画家 唄野蛾生について
おわりに
第3章 民衆絵巻の図像・詞書・画中詞と絵解き――「矢田地蔵縁起絵」「矢田地蔵毎月日記絵」を中心に( 渡浩一)
はじめに
1 矢田地蔵と矢田地蔵縁起説話
2 矢田地蔵縁起絵とその周辺
3 矢田地蔵縁起絵の詞書と図像・画中詞
4 矢田寺縁起における満米上人巡獄譚と武者所康成蘇生譚の変容・長大化
5 矢田地蔵毎月日記絵の絵解き唱導
6 異本矢田地蔵縁起と満米・篁造像伝承
おわりに
第4章 年画「二十四孝図」の詞書の源を考える( 三山陵)
はじめに
1 「二十四孝」について
2 元代の「二十四孝」
3 明代の「二十四孝」
4 清代の年画「二十四孝図」
おわりに
第5章 ベトナム(越南)中部南端―チャムの厄除け降霊儀礼の舞台幕「パニン布絵」について(新江利彦)
はじめに
1 先行研究:パニンの構図
2 追儺儀礼との関係
3 六丁六甲神将
4 王権との関係
5 アラブ・イスラーム天文学から見た四神将の星々
おわりに
第6章 ド・ロ版画におけるキリシタン用語( 郭南燕)
はじめに
1 ド・ロ版画の詞書
2 ド・ロ版画の図解した教理
3 イエス・キリストの言葉の登場
4 ド・ロ版画とキリシタンの祈り
おわりに
第7章 西欧諸国における民衆画と語り、唄( 原聖)
はじめに
1 西欧における唄の伝統と民衆版画
2 民衆画と詞書、唄―西欧の個別事例
おわりに
あとがき( 原聖) -
民主主義に根差した自律的な生き方をつくり出すために、美術教育は何ができるのか。――約百年前の教育理論から、その解が導かれる。
【目次】
訳者まえがき
凡例
第1部 芸術教育の原理と方法
想像と表現(一八九六年)
教育における美的要素(一八九七年)
教育における芸術(一九一一年)
個性と経験(一九二六年)
第2部 美学・芸術心理学
美的感覚(一八八七年)
情動的思考(一九二六年)
芸術哲学(一九三八年)
第3部 美術館教育
バーンズ財団除幕式での献辞(一九二五年)
『ルノワールの芸術』への序文(一九三五年)
装飾芸術博物館の教育的機能(一九三七年)
私達の遺産としての芸術(一九四〇年)
第4部 民主主義の文化形成論
教育における教養と産業(一九〇六年)
教育における社会的目的(一九二三年)
政治と文化(一九三二年)
創造的な民主主義―目の前にある課題(一九三九年)
第5部 バーンズ財団の芸術教育論
美術教育のための建設的プログラム(一九二五年)
方法(一九三五年)
視ることを学ぶ(一九三五年)
表現と形態(一九三五年)
経験と成長(一九三五年)
訳者解説
底本書誌情報 -
中国大陸出身で、国民党幹部であった雷震。しかし、リベラルな政論雑誌『自由中国』誌の責任者としての言動がショウ介石の忌諱に触れ、1960年から10年間を獄中で過ごす。雷震とその同志たちが生涯をかけて自由と民主憲政を追求した姿は、70年代以後の台湾民主化運動の重要な思想的資源となり、後続世代の政治運動家たちに継承されていく。20世紀、中国・台湾の激動の時代を生きぬいた雷震の生涯を膨大な史資料から克明に描き出した労作。
[目次]
自序 iii
まえがき
一、雷震の歴史的役割
二、雷震研究の回顧と資料について
三、本書の章立て
第一章 成長と家庭生活
第一節 成長と、年少の頃の学習の経歴
一、家柄の背景と学識の形成
二、父親の病死と強盗事件
三、近代知識の学習と愛国運動への参加
第二節 日本留学
一、中華革命党への加入
二、「授業ボイコット帰国」運動と新聞発行による救国活動
三、名古屋八高での勉強
四、京都帝国大学への入学
五、森口繁治と佐々木惣一の影響
六、東山銀閣寺での学究生活
七、中日間を行き来して、認識を深める
八、帰国して校長に任命される
第三節 結婚と家庭生活
一、結婚と恋愛について
二、対日戦争による移転
三、雷震一家の台湾移転
第二章 中国大陸時期における政治生活
第一節 第二次世界大戦終結以前の政治経験
一、国民政府への参加
二、国民参政会の準備
三、各政党との意思疎通と協議
第二節 政治協商会議
一、政治協商会議の背景
二、政治協商会議の開催
三、政治協商会議憲法草案の波瀾
第三節 制憲国民大会
一、制憲国民大会の手続きをめぐる論争
二、民、青両党を説得し、行き詰まりを打開する
第四節 国民政府の改組と憲政の施行
一、国民政府の改組
二、憲法施行と中央民意代表の選挙、および人事の協議
第五節 一九四九年の変局下における選択
一、一九四九年の大変局と「擁ショウ反共」
二、「自由中国運動」と『自由中国』の創立
三、一九四九年の政治・軍事の実務への参与
第三章 『自由中国』時期
第一節 「擁ショウ反共」の時期
一、「自由中国運動」と「擁ショウ反共」路線の継続
二、香港への慰問(第一回)と、帰台後の活動
三、第二回目の香港慰問の旅
第二節 衝突の増加
一、社説「政府不可誘民入罪」の意義とその影響
二、軍部による閲読禁止から、雷震の国民党離脱まで
第三節 国民党当局による抑圧
一、訪米の招待に応じられなくなる
二、教育部門での抑圧と、孫元錦事件
第四節 「祝寿専号」事件
一、「祝寿専号」の発表
二、国民党当局の反応と攻撃
三、友人たちの配慮と取りなし
第五節 「今日的問題」シリーズ
一、「今日的問題」の登場
二、反攻絶望論
三、「小地盤、大機構」と、「我們的地方政制」
四、「今日的問題」シリーズ後の言論問題
第六節 出版法の改正と「軍人と狗」事件
一、「出版法」の改正と田雨専案の萌芽
二、陳懐キ事件と「容認與自由」
第七節 総統三選への反対
一、憲法違反の三選
二、臨時条項の修正
第八節 政党結成運動による受難
一、反対党必要論の発展と実行
二、新党運動に積極的に参画する
第四章 『自由中国』時期以降
第一節 雷震事件の勃発と当局による処理
一、ショウ介石の態度
二、雷震の逮捕と留置場での生活
第二節 判決前後における救援活動
一、拘留期間中の家族による救援
二、起訴、審理と処罰の過程における協力
三、判決理由の点検
四、非常裁判の申請却下
五、連署による総統への特赦請求
六、各界からの雷震への声援
七、監察院雷震事件調査小組
第三節 『自由中国』の命運と獄中での歳月
一、『自由中国』の停刊
二、十年の牢獄での生活
第四節 国家アイデンティティの進展と憲政構想
一、国家アイデンティティの転換
二、「二つの中国」の主張と「救亡図存献議」の提出
第五節 民主化運動の継承と発展
一、国民党当局の雷震と党外選挙に対する「関心」
二、一九七〇年代における雷震の交流人脈
三、雷震による改革の主張の意義とその影響
結論に代えて 雷震と民主憲政の追求
一、政党協商、憲法の制定から施行へ
二、中国から台湾への連結―「自由中国運動」
三、一九五〇年代台湾の民主化運動に於ける雷震
四、自由の回復と、後に続く民主憲政の追求
五、自由民主を優位とする価値のために歩み続けた人生
訳者あとがき
参考文献 -
中国における社会言語学の研究そして実践的教育はどのように行われているのか。研究事例の紹介から、社会言語学の理論的背景や研究手法を解説し、学習者が「社会言語学的実験を行う」ことで、社会言語学を身をもって体験し、日々の「言語的事実」をどのように捉えていくかを学ぶための実践例。30年以上紹介されてこなかった中国社会言語学の現状を明らかにする。
[目次]
日本語版への序 viii
第1章序 論 1
第1節社会言語学の誕生と発展 2
第2節社会科学的特性 8
第3節社会言語学実験室 15
第4節研究領域 21
第5節実践的教育 26
第2章言語変異と言語変化 37
第1節概 論 38
第2節リ水「町ことば(街上話)」[u]バリエーション 47
第3節応答詞「行/成」のバリエーション 55
第4節「有+VP」構文の使用状況 62
第5節まとめ 69
第3章相互行為の社会言語学 75
第1節概 論 76
第2節会話ストラテジー 85
第3節創発的文法 94
第4節社会語用論 106
第5節まとめ 115
第4章言語接触
第1節概 論 124
第2節オークランドの中国人の日常会話中のコードスイッチ 133
第3節マレーシア・ジョホール州の客家人の言語シフト 144
第4節黒龍江省ドルブットモンゴル族コミュニティ言語 154
第5節まとめ 162
第5章言語コミュニティ理論 171
第1節概 論 172
第2節シンガポールの中国人社会の言語状況 180
第3節南京市「小姐[お嬢さん]」という呼称語の使用状況 190
第4節農民工言語コミュニティの調査研究 198
第5節まとめ 206
第6章都市言語調査 217
第1節概 論 218
第2節新興工業団地の言語研究 226
第3節南京「道聞き」調査 233
第4節広州市の言語と文字使用調査 239
第5節まとめ 245
第7章言語アイデンティティ 253
第1節概 論 254
第2節上海方言と地域アイデンティティ 263
第3節父親呼称と社会的アイデンティティ 273
第4節中国語の名称研究(漢語、普通話、華語) 281
第5節まとめ 289
第8章言語計画 293
第1節概 論 294
第2節シンガポールのバイリンガル家庭 305
第3節頭字語の研究 314
第4節「作/做」の変異研究 321
第5節まとめ 330
第9章総 論 335
第1節「実践」の原則 337
第2節社会の現実に向き合う 341
第3節応用の学問 347
参考文献 353
後 記 368
訳者あとがき 370
主な日中英用語対照表 371 -
部族の政治的・社会的役割が近代国家の発達や時代の経過や生活様式の変化を経ても厳然と存続していることを、シリアで行った世論調査などを踏まえ明らかにしていく。
[目次]
はじめに(問題の所在) 9
基礎情報 14
シリアはどのような国か 14
シリアの民族、宗派 15
バアス党(アラブ社会主義バアス党) 17
注 19
I シリア政治の研究史 21
1. シリアの政治研究 21
(1)シリア政治史についての研究 22
(2)政策研究 25
(3)シリアの政治構造についての研究 30
2. アラブ諸国における部族の政治的・社会的役割を扱った研究 35
3. ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域の諸部族に関する研究 40
4. 先行研究の解題・整理のまとめ 46
注 50
II 研究対象の定義と研究方法論 51
1. 部族とはどのような集団か 52
2. ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域とその重要性 62
3. 資料と方法論 68
(1)資料・データの解説 68
(2)資料・データ分析の方法論 76
注 83
III ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域の諸部族の起源と現状 89
1. ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域の主要部族 89
2. 諸部族を取り巻く環境の変化とその影響 105
注 119
IV ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域の諸部族とシリア政治 123
1. フランスによる委任統治期からバアス党による政権奪取まで 124
(1)植民地勢力に対する武装抵抗 125
(2)ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域の諸部族と国会 133
(3)ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域の諸部族と政治組織・院内会派 143
2. バアス党による政権奪取後 151
(1)ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域の諸部族とバアス党政権 152
(2)ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域の諸部族とアサド政権 156
注 166
V 現在のシリアの諸問題と部族 171
1. ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域の諸部族とクルド問題 172
2. ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域の諸部族と潜入問題 180
(1)潜入を取り巻く環境:ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域についての諸説 182
(2)世論調査の結果に基づく検証 193
3. ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域の諸部族とB.アサド政権 211
注 227
VI 結論 235
展望と課題 241
あとがき 257
参考文献 261
シリア略年表 280
図表
図1:アラビア語上のアラブの集団分類の概念図 55
図2:シリアの行政区分地図 65
図3:ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域の主な部族の分布 105
表1:ラッカ、ダイル・ザウル、ハサカにおけるラクダの飼育頭数の推移 106
表2:ラッカ、ダイル・ザウル、ハサカにおける馬の飼育頭数の推移 107
表3:歴代議会と部族出身議員 135
表4:「シリア・アラブ共和国での世論調査」質問2、3(日本語訳) 195
表5:「シリア・アラブ共和国での世論調査」質問4、5(日本語訳) 196
表6:サウジアラビア、UAEでの生活・就労を希望する理由のクロス集計 198
表7:「シリア・アラブ共和国での世論調査」質問12(日本語訳)201
表8:「シリア・アラブ共和国での世論調査」質問16(日本語訳) 204
表9:普段共感する政治・思想潮流について、シリア全体の結果とハサカ県の?結果との比較 205 -
日本医学と「言語的事大主義」。
いまは忘れられた、ドイツ語を日本語の語順でならべて助詞などでつなげた「てにはドイツ語」とは、ドイツ語で医学教育がおこなわれるという、きわめて特殊で限定的な場で発生し、流通した言語変種といえる。「てにはドイツ語」による教科書も出されている。この言語変種をめぐって、日本医学界ではいかなる議論がなされたのか。「医学のナショナライズ」「ナショナリズムの医学」「日本医学」「大東亜医学」、敗戦後の「アメリカ医学」=アメリカ英語への転換、それは、近代日本語のあり方のみならず、学知のあり方までをもうかびあがらせるものである。
[目次]
序章 近代日本と「てにはドイツ語」 1
1 「てにはドイツ語」とはなにか 2
2 専門的・特権的な「てにはドイツ語」 5
3 医学とドイツ語 ― 「上品ナ隠語」とその問題 11
4 現在の医療従事者がつかうドイツ語起源の隠語 13
5 近代日本語と「てには」 ― 和辻哲郎の議論から 17
6 本書の内容 19
注 24
第一章 「てにはドイツ語」の発生 27
1 はじめに 28
2 ドイツ医学の導入 32
3 お雇い外国人からの脱却のあとに 48
4 日本語で医学教育はできたのか 55
5 おわりに 66
注 68
第二章 問題化する「てにはドイツ語」とエスペラント――一九一〇年代後半における医学界の言語問題 79
1 はじめに 80
2 大沢岳太郎・村田正太論争の概略 82
3 『刀圭新報』の立場 ― 医学界批判としての暉峻義等の援護 110
4 村田正太におけるエスペラントの「発見」 122
5 おわりに 136
注 139
第三章 浸透する「てにはドイツ語」 151
1 はじめに 152
2 印刷されない「てにはドイツ語」 155
3 印刷される「てにはドイツ語」 ― 熱い需要のもとで 168
4 おわりに 183
注 184
第四章 再問題化する「てにはドイツ語」――一九三〇年代から一九四〇年まで 187
1 はじめに 188
2 下瀬謙太郎「医学用語に関する世上の声」などから 190
3 国語愛護同盟医学部と『日本医事新報』 201
4 一九四〇年の「てにはドイツ語」問題 219
5 おわりに 246
注 248
第五章 医学用語統一への道と医師試験用語問題 257
1 はじめに 258
2 医学用語の統一へ 259
3 日中医学用語統一論 278
4 医師試験用語問題 288
5 おわりに 308
注 309
第六章 「大東亜共栄圏」のなかの「てにはドイツ語」 319
1 はじめに 320
2 「国語国字統一問題とテニヲハ独逸語問題」 ― 一九四一年三月 321
3 第一一回日本医学会総会と「てにはドイツ語」問題 ― 一九四二年 325
4 第一一回日本医学会総会の総括 334
5 大東亜医学へ 338
6 おわりに 365
注 366
終 章 「てにはドイツ語」の終焉――ドイツ語から英語へ 373
1 はじめに 374
2 敗戦をまたぐ『日本医事新報』 377
3 敗戦後の『茂木外科総論』 ― 「日独混合文」から「日英混合文」へ 398
4 「言語的事大主義」という批判 406
5 おわりに 411
注 416
あとがき 423
人名索引 I
事項索引 VIII -
「台湾料理」とはなにか? 本書は国宴、高級レストラン、夜市、庶民の食卓にのぼるさまざまな料理を紹介しつつ、「台湾菜(台湾の料理)」という概念が100年の間にいかに定義され、表現され、実践されてきたかを検証するものである。日本の台湾統治と第2次大戦後の権威主義的政権もまた、多くの新たな飲食の要素を台湾に持ちこみ、民主化後の、現在の「台湾」を形づくってきた。つまり「台湾料理」とは何かを問うことは、まさにこの100年余にわたって台湾社会がいかに大きな変化を経てきたかを理解することなのである。
[目次]
日本語版への序 iv
序 私の台湾菜の旅 1
第1章 序論 「台湾菜」の文化史 5
第1節 「台湾菜」とは何か? 6
第2節 飲食という新たな研究領域 9
第3節 国民、国民性、国民料理 16
第4節 マクロからミクロへ 物と具現化の研究アプローチ 22
注 29
第2章 植民地の高級料理―日本統治期の「台湾料理」の誕生 35
はじめに 台湾料理―命名された他者 36
第1節 台湾料理の登場 37
第2節 日本統治期のレストランにおける食の消費 50
第3節 台菜の文化パフォーマンス―「支那料理」から「台湾料理」へ 61
おわりに 植民地料理のパフォーマンスと変形 78
注 80
第3章 古来の台湾の味―庶民の食卓 87
はじめに 台菜の文化パフォーマンスと生活の実践 88
第1節 台湾人の家庭料理 89
第2節 一般大衆の宴席―節句や慶事の食物とバンゾウ 118
第3節 日常の点心と街角の軽食 138
おわりに―民間の「台湾菜」 152
注 154
第4章 移植と混交―戦後書き換えられた飲食地図 163
はじめに 国家、移民と食物 164
第1節 戦後の激変―経済の困窮と節約運動 168
第2節 反共復国思想のもとでの消費管理―酒家と公共食堂 184
第3節 移植された中国の味―レストラン、市場と眷村の飲食 198
第4節 新しい地図と新しい階層―「中国菜」の混交と現地化 216
おわりに 戦後中華料理の周縁的一系統となった「台菜」 234
注 238
第5章 エスニシティ、階級と飲食「伝統」の創造 253
はじめに 現代の「台湾菜」が意味するものの変化 254
第1節 「四大族群」論と「客家料理」、「先住民料理」の興り 260
第2節 国宴における族群の象徴 284
おわりに 台湾化路線に育まれた「台湾小吃」 304
注 308
第6章 台湾菜と「故郷の味」―家および文化的記憶の変遷 315
はじめに―飲食エクリチュールにおける個の記憶と集団の記憶 316
第1節 「故郷の味」のコミュニケーション的記憶から文化的記憶へ 318
第2節 唐魯孫と?耀東―家庭の味に対する追求 334
第3節 家の身体実践―林海音の飲食エクリチュールにおける調理と食 361
おわりに 「故郷の味」の再定義―文化的記憶が定着する場所 387
注 392
第7章 結論 ガラスの容器のなかの台湾菜 403
1 「国民料理」の三つの特徴―関係性、パフォーマンス性、商品性 405
2 食物消費における「国民料理」の誕生 408
3 「国民」という境界線の流動と個体の感受性(sensibility) 409
4 ガラスの容器のなかの台湾菜 412
注 416
解説 岩間一弘 417
訳者あとがき 434
引用文献 436
事項索引 465
人名索引 468 -
韓国という鬼門をくぐり、仰ぎみれば、 漢拏山が!
1948年、3万余人といわれる血塗られた犠牲をうんだ済州島「四・三事件」。民族解放・民衆抗争としての「四・三」復権と解放に生涯をささげ、大作『火山島』を書きあげた金石範。 42年ぶりの故国訪問から13回にわたる韓国紀行を読む。
[目次]
眩暈のなかの故国(『故国行』)
故国再訪、成らず / 再訪を拒まれて
故国への問い 親日について
再びの韓国、再びの済州島 『火山島』への道
かくも難しき韓国行
苦難の終りの韓国行
鬼門としての韓国行
敵のいない韓国行
自由な韓国行
私は見た、四・三虐殺の遺骸たちを
悲しみの自由の喜び
地の底から
終わりの韓国行
続・韓国行
続・続韓国行
夢の沈んだ底の『火山島』
初出一覧 -
石母田史学とは何であったのか。
マルクスによって記述された「アジア的生産様式」をめぐる論争は、古代から近現代にいたる日本「特有」の性質の究明を目的としておこなわれてきた。この論争を緒として歴史家石母田正と京大日本史学のかかわりを中心に戦後歴史学の軌跡をたどり、時代区分なき政治史、形骸化した実証史学といった現在の歴史学への反省のうえに、マルクス主義歴史学の可能性を問いなおす。
[目次]
自序 原秀三郎
第1部 石母田正と戦後マルクス主義史学――アジア的生産様式論争を中心に [原秀三郎+磯前順一]
はじめに
第1章 生い立ちから静岡大学史学専攻課程設立まで
伊豆下田時代
生まれ故郷、稲梓村
静岡大学入学と民科での活動
内藤晃先生との出会い
石母田正『歴史と民族の発見』
静岡大学文理学部史学専攻課程の設立
第2章 京都大学大学院時代
安良城理論と芝原拓自の登場
安丸良夫との交流
河音能平と早川二郎、そして渡部義通
西田直二郎の文化史学
清水三男の流れ
第3章 『資本制生産に先行する諸形態』と京大国史学
『諸形態』の日本語訳
時代区分論の必要性
経済史による影響
大山喬平の構成的支配論
第4章 『諸形態』と石母田正の『日本の古代国家』
芝原拓自の『諸形態』理解
原秀三郎のアジア的生産様式論批判報告
『諸形態』解釈の分岐点
石母田『日本の古代国家』との決別
国家史と国制史の違い
寺奴の論理
石母田理論の陥穽
第5章 石母田史学とは何か
石母田「英雄時代論」
ヒューマニスト石母田正
「歴史評論家」としての石母田正
第2部 内在化する「アジア」という眼差し――アジア的生産様式論争と石母田正 [磯前順一]
1. 方法論的アプローチ――他者の眼差しと主体化過程
2. 知識人と大衆という問題設定――福本イズムから転向問題へ
3. 停滞論から特殊性論へ――『日本歴史教程』から『中世的世界の形成』へ
4. 石母田正と第三次歴史教程グループ――三木清の遺産
5. 石母田正のアジア的古代論――世界史の基本法則と歴史の余白
6. 挫折と経験 ―― 安良城盛昭と石母田正
7. 東アジア論への展開 ―― 石母田正『日本の古代国家』
跋にかえて 学問の死の後で ――1981 年の原先生と私 [磯前順一] -
これまで言語研究で取り上げられることのなかった従軍記、回顧録、部隊史などから片々たる記述を拾い、当時の言語接触のあり様や日中語ピジン(「協和語」「兵隊支那御」など)を再構築することを試みる 。
[目次]
序章 ピジン研究における英語とアカデミズムの桎梏 001
第1章 日中語ピジン――「協和語」「兵隊支那語」の源 007
第2章 「満洲国」のピジン中国語 039
第3章 「満州」ピジン中国語と「協和語」 081
補章1 「満語カナ」という名称 131
補章2 絵葉書資料 139
第4章 「在満日本語」 152
補章3 中国語への影響 184
補章4 多言語社会「満州」のさまざまな言語接触 194
第5章 「兵隊支那語」 202
第6章 「兵隊支那語」の広がり 235
第7章 『分隊長の手記』(正・続)に見る
第8章 各地居留民のピジン――大陸ピジン中国語 287
補章5 ピジン使用の背景――日本人・中国人の言語意識 306
補章6 性的卑語 317
補章7 筆談 330
第9章 ピジン中国語の残存語彙 338
第10章 虚妄のアルヨ言葉と直訳的アルヨ言葉 365
補章8 候文――変体漢文 387
第11章 戦時ピジン中国語の言語的特徴 403
終章 日本植民地ピジン研究の今後 446
資料編
引用文献 551
あとがき 578 -
さまざまな「話すという事実」において、何がおきているのか。──
「社会言語学のまなざし」には、実際にことばを使っている「話者」のありかたと、その「ことば」が実際に使われているそれぞれの「社会」のありかたが、つねに含まれている。ことばが使われる現場とそこにいる「話者」を徹底してまなざし、そこにあらわれる「ことば」の多様な姿を、多様な形で記述することで見えてくるものとは。
[目次]
はじめに iii
1. 社会言語学のまなざし 1
まなざし(1) ことばの「多様さ」に目を向ける 2
ある論文のタイトル 2
ことばの指標性 5
まなざし(2) ことばの「変化」に目を向ける 7
さまざまな言語研究における、ことばの「変化」への態度 7
ことばが変わるのではなく、ことばを変える 11
まなざし(3) 「みずからことばを選択する人びと」という話者モデル 14
ことばの「不自由さ」 14
「母語話者」というモデル 16
「選択する話者」モデル 20
選択のルールと話者 21
社会言語学者という「選択する話者」 23
まなざし(4) 「多言語社会」という社会モデル 24
身近な「多言語社会」 24
「言語」記述の多層性 27
言語によって分割されない社会、社会によって分割されない言語 29
「破片」としての言語 31
「まなざし」だけはもっている社会言語学 33
2. 社会言語学という「枠組み」 37
枠組み(1) 言語と方言 37
「方言」へのまなざし 40
「標準語」と「方言」――「言語」の政治性 45
「言語」「方言」という枠組みによるまなざしの違い 48
「言語」であることの威信と主張 51
枠組み(2) さまざまなことばの「変異」――変異社会言語学 54
「ところ」だけではないことばの多様性 54
変異社会言語学の誕生56
変異社会言語学の調査法 58
言語変化と変異社会言語学 66
変異社会言語学の限界 68
「言語」と「社会」を切りはなすまなざし? 71
枠組み(3) 談話・発話――相手や場面ごとに異なる話しかた 76
スタイル・レジスター・ドメイン 76
「誰と」話すのか、そしてその周囲 79
話すための配慮と戦略――ポライトネス 82
「発話事象」「談話」「会話」研究の枠組み 85
3. 社会言語学の「知の回路」 93
回路(1) 「ひとつの言語」を作りだす 94
「言語は計画できるのか?」という問い――ナショナリズムと言語 94
国家事業としての「言語計画」 97
「言語計画」から「こと活」へ?――「言語政策」の射程 103
「言語政策」の多言語性 111
回路(2) ダイグロシアとバイリンガリズム――「多言語社会」における言語使用 113
ダイグロシアの「発見」 113
ダイグロシアを打ちやぶる 117
バイリンガルとは誰か、バイリンガリズムとは何か 122
社会のバイリンガリズム 124
「バイリンガル」の種類とその測定 126
足し算のバイリンガル、引き算のバイリンガル 130
バイリンガルの言語行動――混淆する「言語」 134
バイリンガルをおそれるのは誰か 138
言語の混淆の「文法」 139
回路(3) グローバル化と多言語社会――多様なことばのありかたへ 142
ことばを数えはじめること 142
言語のエコロジー 144
多言語のエコノミー――言語の市場化、階層化、言語帝国主義 145
英語帝国主義とそのまなざし 149
「消滅の危機に瀕する言語」の問題とは何か 151
「ことばを使う権利」を問う 155
回路(4) おわりに――社会言語学の「知の回路」とは 160
4. 知の枠組みと回路のための11冊 163
知の枠組みのための6冊 163
知の回路のための5冊 165
あとがき 169
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