『歴史、角川文庫創刊70周年記念(文芸・小説、実用)』の電子書籍一覧
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変容と拡大を続けるイスラーム世界。宗教と政治から描く激動の1300年史
イスラーム世界から過去、現在、未来を見つめると、西洋中心の視点とはまるで異なる歴史が浮かび上がる。肥沃な三日月地帯に産声をあげる前史から、宗教としての成立、民衆への浸透、多様化と拡大、近代化、そして民族と国家の20世紀へ――。シーア派とスンナ派の起源とは? パレスチナ問題はなぜ生じた? 宗教と政治の関係は? 「歴史は誰かがつくるもの」とするイスラーム史の第一人者が日本人に語りかける100の世界史物語。
*『ビジュアル版 イスラーム歴史物語』改題。
【目次】
はじめに
1 イスラーム以前の西アジアと環地中海
2 イスラームの誕生
3 民衆のイスラーム
4 拡大するイスラーム世界
5 革新のイスラーム
6 民族、国家、そしてイスラーム
おわりに -
政治家も、文豪も、みんな芸者に支えられて大物になった!
江戸の志士や明治の文豪たちを魅了した芸者。そもそも彼女たちは何者なのか。いつどのように誕生し、日本文化にどんな影響を与えてきたのか。芸と色といなせな会話。男と女の「粋」と「意気」――そこには、日本固有のサロン文化と、今や失われつつある日本の美の本質があった。花柳界の栄枯盛衰、名妓や遊び等の具体的なエピソードを辿りつつ、芸者の文化と歴史から、日本独特の「人間関係の洗練」を浮き彫りにする傑作。
はしがき 「芸者の時代」
序 芸者とはそもそも何者か
第一部 江戸の芸者とその歴史
踊り子から芸者へ
深川芸者の発生と実像
色を売ること売らないこと
幕末の芸者たち
第二部 明治の芸者 その栄華と終焉
祗園と柳橋
雑魚寝のこと
名妓たち
水揚げのこと
芸者遊びとは何か
日本的サロン文化
エピローグ「のんびり」の世界
あとがきに代えて 芸者のかたち
文庫版あとがき -
『貧窮問答歌』を詠んだ山上憶良の年収は1400万円だった!
古代から近世まで、古典に登場する人物のうち、給料をもらう人物の年収と私生活を、米の値段などをもとに現代のお金に換算。丁寧な分析で、山上憶良、菅原道真、紫式部などの収入を明らかにしていく。 -
同盟外交の歴史から日本の針路を探る!
明治維新後の日本が列強入りをした日英同盟、破滅に追い込まれたドイツとの連盟。軍事外交史研究の泰斗が、日本の命運を決めた歴史的な選択を再検証。同盟国選定の要件と政策の意義から、近代外交の要諦を探る。
※本文中に「*」が付されている箇所には注釈があります。その箇所を選択すると、該当する注釈が表示されます。 -
江戸幕府のキーマン 代官の虚像と実像に迫る!
時代劇でおなじみの代官。悪の権化のように描かれてきた彼らは現代のサラリーマンであった。400万石の幕府の経済基盤を支えた代官を理解すれば、江戸幕府がなぜ270年もの間存続できたかが見えてくる。 -
『蜩ノ記』『川あかり』の葉室麟が描ききった、感涙必至の「忠臣蔵」!
諦めず、迷わず、信じた道を一筋に――
謎の刃傷事件を起こした浅野内匠頭。
彼が密かに残した”最期の言葉”とは。
言葉を聞いた勘解由の、秘めたる想いの行方は。
直木賞作家が描く、かつてない「忠臣蔵」!
元禄十四年(1701)十一月。
若くして扇野藩の馬廻り役・中川三郎兵衛の後家となった紗英【さえ】は、江戸からやってくる永井勘解由【ながいかげゆ】という人物の接待役兼監視役を命じられた。
勘解由は旗本であり、幕府の目付役だったが、将軍・徳川綱吉の怒りにふれて扇野藩にお預けの身になったという。
この年、江戸城内で、播州赤穂の大名・浅野内匠頭が、高家筆頭、吉良上野介を斬りつける刃傷事件が起きていた。浅野内匠頭は理由を問われぬまま即日切腹。だが勘解由は、老中に切腹の見合わせを進言し、また切腹の直前、襖越しにひそかに浅野内匠頭の""最後の言葉""を聞いたという。この行いが将軍、徳川綱吉の知るところとなり、機嫌を損じたのだった。
雪が舞い散る中、屋敷に到着した勘解由を迎え入れた紗英は、役目を全うしようとするが――。
身分を隠し、勘解由の元を訪れる赤穂浪士。
勘解由のやさしさに惹かれてゆく紗英。
扇野藩に、静かに嵐が忍び寄る。
これまでにない視点から「忠臣蔵」の世界を描き、新たな感動を呼び起こす歴史時代長編!
≪熱き信念が胸を打つ、扇野藩シリーズ≫
※本書は、2015年12月に小社より刊行された単行本を上下に分冊の上、文庫化したものです。 -
公儀にばれたら御家断絶! 待望の新シリーズ!
海賊剣術の遣い手が、旗本の病弱若殿の身代わりに!?
広島藩の村上家(村上海賊の末裔)でたくましく育てられた村上虎丸は、
江戸に牡蠣を献上に行った折、旗本・葉月家の用人、坂田五郎兵衛に目をつけられる。
なぜなら、葉月家の若殿・ 葉月定光と虎丸は、瓜二つだったのだ!
ある日、病弱だった葉月家の若殿が急逝してしまう。
跡継ぎもおらず、このままだと御家取り潰しの危険もある。
用人・坂田五郎兵衛は、以前見た若殿と瓜二つの若者を探し出しに、代わりに当主になってもらおうと広島藩主へ頼み込むのだった。
若殿の代わりに、葉月定光として生きることを引き受けた虎丸。
だが、色白で病弱だった若殿に似せるため、日焼けが取れて痩せるまでは外出禁止。
江戸の葉月家の屋敷の一室から出られない。
動きたくて仕方がない虎丸は、屋敷を抜け出し、身分を隠して市井の事件を得意の剣術を駆使して解決するようになり――。 -
恋の逃避行は悪党どもを巻き込む大騒動に。命懸けで愛し合う二人の運命は?
運命的な恋に落ちた絵草紙屋の店番・千七と、茶立女のおゆき。
御家人崩れの悪漢を心ならずも殺してしまい、裏社会の大立者・鬼政一家に追われる身となった。
二人は明日をも知れぬ逃避行を続けるうちに、おゆきが知らぬ間に持たされていた書付が大金の在処を示すものだと気付く。
やがて二人を追う鬼政達や、金の横取りを企む与力らも、その場所を探り当て、これに大金を隠した盗賊も絡み、瀬戸弁財天に悪党たちが集うが……。
「脂がのりきっている岡本さとるの一、二を争う素晴らしい仕事。この物語、すでに映画を超えている」
――崔洋一氏(映画監督)
著者真骨頂の時代恋物語、大興奮の完結巻! -
なぜ大正天皇の婚約内定は解消されたのか。知られざる真相に迫る。
皇太子の結婚はいつの時代も話題になるが、嘉仁親王(大正天皇)の婚約内定取り消しはあまり知られていない。内定変更がなかった裕仁親王(昭和天皇)と久邇宮良子女王(香淳皇后)の場合と違い、嘉仁親王の妃は伏見宮禎子女王から九条節子(貞明皇后)に代わった。なぜ婚約は解消されたのか。病弱な嘉仁親王一人しか直系男子に恵まれなかった明治天皇の苦渋の決断、それを取り巻く皇族たちの思惑など、皇太子妃選定を通し、近代史における天皇・皇族の実相に迫る。帯の推薦文は宮部みゆきさん。「本書を手にする方は誰でも、教科書に載っていない史実と秘話に驚き、その謎を追う歴史探偵になります」。 -
進化した土器、奇抜な土偶。縄文の国宝6点を含むカラー図版100点掲載。
縄文人はどんな人たちだったのか? その謎を解く鍵は、彼らが使った道具にあった! 日本各地でつくられた土器・土偶。その造形は摩訶不思議で奇天烈だが、意表を突く原始的な力強さを持つ。火焔土器、ミミズクやハート形の土偶などから、自然と共存した生活や交流・精神世界までもが見えてくる。縄文の主要な作品をカラー写真と最新の科学的知見を盛り込んだ解説で紹介。縄文時代の国宝全6点を含む図版 100 点超えの入門書の決定版。 -
現代人と縄文人、意外と似ている? 「回帰と再生」の思想をよむ墓の考古学
土器に納められた生後間もない赤ちゃんの遺体。妊娠線が刻まれた臨月の女性土偶。抱きあって合葬された親子の墓。顔にイヌを乗せて埋葬された女性――。縄文の墓や遺物は、精一杯の生を送り、ときに病魔や死の恐怖と闘った何千年も昔の人びとの姿を雄弁に物語る。そしてその背後に広がる、自然や母胎への回帰、再生をめぐる死生観とは? スピリチュアルブームや散骨葬など、現代日本人の死のあり方をも照らし返す、墓の考古学。
*『生と死の考古学 縄文時代の死生観』を改題し文庫化したものです。
【目次】
まえがき──墓を研究するということ
プロローグ──発掘調査の現場から
第一章 縄文時代の墓とその分析
第二章 土中から現れた人生──ある女性の一生
第三章 病魔との戦い──縄文時代の医療
第四章 縄文時代の子供たち──死から生を考える
第五章 縄文の思想──原始の死生観
エピローグ
文庫版あとがき -
病死? 事故死? 人柱? ──骨には人生が刻まれている
大都会のビル群の下、眠りつづける無数の骨。考古学者によって掘り起こされた「古人骨」は、かつてこの町に暮らした近世人の姿をいきいきと物語る。町人か侍か。病死か、事故死か、はたまた人柱か。銭や爪、入れ歯など副葬品の意味とは――? けがや流行り病、食事や性生活、衛生状態や老後の暮らしまで、文献に残らない歴史を、科学の力で解き明かす。人骨をみると「わくわくする」という著者が手まねきする、都市古病理学への招待。
*単行本『八百八町に骨が舞う 人骨から解く病気と社会』に加筆、改題し、文庫化したものです。 -
革命家・孫文を支え続けた日本人がいた! 国を越えた友情を描く大河小説。
「君は兵を挙げよ、我財を挙げて支援す」
現代の貨幣価値にして、じつに数百億円。黎明期の映画ビジネスで巨万の富を作り上げ、一切の見返りを求めることなく、その生涯をかけて「中国革命の父」に資金を提供し続けた日本人がいた!
その男の名は、梅屋庄吉。明治維新後のアジアを新天地に、犬養毅、大隈重信、宮崎滔天といった傑物たちからも愛された日本男児が、革命家・孫文に托した大いなる夢とは。中国と日本との間で交わされた壮大なる盟約と友情の行方を描く、著者渾身の大河小説。 -
今こそ、父を助くるとき。かつての強敵が江戸に戻り、大黒屋に最大の危機!? 「大目付御用」完結巻!
札差屋を手に入れ、ますます商いに精を出す角次郎と大黒屋一同に、かつての敵、佐柄木屋の次男が恩赦で江戸に戻ったという報せが入る。
同じ頃、大目付・中川より、政商千種屋の企みがちらつく事件の調査を命じられた角次郎。
武士で息子の善太郎と共に警戒を強める中、隙をつかれ舅の善兵衛が暴漢に襲われてしまう。
背後には四人の男の影。一家は団結して仇討ちを誓うが、次の刃は意外な者へと向けられた――!
「大目付御用」完結巻! -
根来忍者対伊賀忍者! 公儀隠密の座をめぐる熾烈な闘いの行方は!?
延宝八年、徳川四代将軍家綱の死去と同時に、後継者をめぐって劇的な政変が起きた。新将軍には、若年寄堀田筑前守が擁立する綱吉が就任、それまで権勢を誇っていた大老酒井雅楽頭(うたのかみ)は失脚した。そして、それに伴い、公儀隠密の要職にあった伊賀組が解任され、替って根来(ねごろ)衆が登用されたのである。主命を受けた若き二人の根来忍者、秦漣四郎と吹矢城助は、隠密として初仕事に勇躍、江戸を後にした。だが、彼らの行く手には、復讐の怨念に燃える伊賀忍者たちの執拗な妨害が……。 -
誤った通説を覆す! 敗者の視点から歴史を再構成。
太閤秀吉の死去から、関ヶ原合戦にいたるまで、豊臣政権のなかでは何が起きていたのか? 凡庸な人物で、単なる被害者と評価されてきた毛利輝元をはじめ、上杉景勝・宇喜多秀家・島津義弘ら西軍に焦点を当てる。加藤清正・福島正則らの武功派と、石田三成ら吏僚派の対立という二項対立的観念から脱出。軍記などの二次的史料を排し、一次史料のみによる実証的な分析により、関ヶ原前夜の「権力闘争」の実像を明らかにする。 -
父の無念を晴らせるか。日本史上最後の仇討ちを描いた歴史長篇。
時代が変われば、生き方も変わるのだろうか――。
武士の世が終わりを告げたとき、“最後の武士”が下した決断とは。
一生を、命を、そして武士の矜持を懸けて挑んだ、日本史上最後の仇討ち!
日本中が開国と攘夷に揺れる時世。
西洋式兵術の導入を進めていた秋月藩執政・臼井亘理は、ある夜、尊攘派により妻もろとも斬殺された。
だが藩の裁きは臼井家に対し徹底して冷酷なものだった。
息子の六郎は復讐を固く誓うが、明治に入り発布された<仇討禁止令>により、武士の世では美風とされた仇討ちが禁じられてしまう。
生き方に迷い上京した六郎は、剣客・山岡鉄舟に弟子入りするが――。
時代にあらがい、信念を貫いた“最後の武士”の生き様が胸に迫る歴史長篇。
「青空を見よ。いかなる苦難があろうとも、いずれ、頭上には蒼天が広がる。そのことを忘れるな――」 -
純粋で切実に愛しあう、若き二人の逃避行。新しい人情時代活劇、開幕!
お前のためなら、誰だって殺すぜ――。
切実に愛し合う男女の逃避行が、嵐を巻き起こす。
著者がどうしても書きたかった人情時代活劇、開幕!
不幸な生い立ちから悪事に手を染めるも、親切な絵草紙屋の主人に拾われ店番として更生した千七。
物語を楽しむささやかな生活を送っていたある時、茶立女のおゆきと出会い、運命的な恋に落ちた!
だが直後、おゆきに懸想する御家人崩れの久蔵が、ある裏仕事で入った大金で彼女を落籍してしまった。
救出に向かった千七は、諍いの末に久蔵を殺してしまう……。
追われる身となった二人の逃避行の行方は?
著者新境地の時代恋物語、開幕! -
義教謀殺! 守護大名の台頭を招いた歴史の転換点。
3代将軍足利義満の時代に全盛期を迎えた室町幕府。その50年ほどのち、重臣による将軍謀殺という前代未聞の事件が起きる―。この前期の室町幕府、4代義持、6代義教の時代に焦点を当て、室町殿と有力守護層たちとの複雑で重層的な関係から室町時代の政治史を読み直し、幕府崩壊の一大転換点となった義教謀殺=嘉吉の乱に至る道筋を実証的に跡付ける。
序 章 翳りのはじまり
第一章 足利義持の時代
一 義満後の政治環境
二 足利義持政権の特質
三 在地勢力の動向
第二章 足利義教の嗣立
一 足利義教の登場
二 嗣立期の足利義教とその周辺
三 正長改元の経緯と歴史的意義
四 後花園天皇の擁立と後南朝の動向
第三章 足利義教の時代
一 足利義教政権の特質
二 足利義教の文芸
三 有力守護家の分断政策
四 「恐怖の世」
五 対外交易と国際的環境
第四章 嘉吉の乱への道
一 永享の乱
二 嘉吉の乱はなぜ起こったか
終 章 嘉吉の乱──その後 -
昼は婿殿、夜は凄腕隠密。待望の新シリーズ、開幕!
【待望の新シリーズ、堂々開幕!】
昼は婿殿、夜は凄腕隠密。
「秋山久蔵御用控」「新・知らぬが半兵衛手控帖」の著者入魂、これぞ忍者時代活劇!
江戸の隠密仕事専任の御庭番・倉沢家に婿入りした喬四郎。
着任早々、八代将軍徳川吉宗から、神田に現れた盗賊・牛頭馬頭の始末を命じられる。
嫁の佐奈と仮祝言を上げたのも束の間、喬四郎は探索に乗り出した。
盗賊の隠れ家はなんと武家屋敷。
背後に潜む者を感じた喬四郎は、次の押し込み先で盗賊頭の義十をわざと逃がし、真相を曝くために後を追うが、
義十は謎の武士に斬られてしまう――。
息を呑む展開とアクション。
時代劇の醍醐味が詰まった新シリーズ、堂々開幕! -
飢餓と戦争の時代――。民衆を守るために大名がとった秘策とは?
飢餓と戦争の時代――。民衆を守るために大名がとった秘策とは? 民衆の視点から戦国大名の領国支配の実情に迫り、これまでにない「新しい戦国大名像」を描き出す。
戦国屈指の名君と呼ばれた北条三代・氏康。彼が領民を守るために行った秘策とは? 武田信玄や上杉謙信の小田原進攻、慢性化する飢餓……。郷村を維持するための対策として、検地を行い領国把握に努め、さまざまに重なる税と夫役の負担を整理。飢饉のときには、領民の生活に寄り添って目配りをすることで未曾有の危機を乗り越えたのである。はじめて民政を行い、領国経営を成し遂げた戦国大名の真像に、民衆の視点から迫る。 -
米商人の機転と武士の強さで人を助く、人気シリーズ!
家族の絆は正義に通ず――。
角次郎と息子・善太郎が政商の脅威に立ち向かう、人気シリーズ!
武蔵岡部藩御用達の米問屋和泉屋の主と、勘当されたその息子の刺殺死体が発見された。
状況から、互いに刺し合ったということで幕引きとなったが、米問屋大黒屋の主・角次郎は、大目付・中川より事件の吟味を命じられる。
裏には、岡部藩の年貢を狙う政商・千種屋の目論見があるらしい。
その後も続く和泉屋の“不幸”を、力を合わせて撥ねのけようとする角次郎と息子の武士・善太郎。
だが、刺客は大黒屋にも迫っていた――。 -
荘内藩との深い関係から真実に迫った話題作!
今も西郷の傍らで静かに眠る二人の年若い旧荘内藩士。
西南戦争で殉じた二人の墓の前で、同郷の著者は衝撃を受ける。仇敵さえも魅了する西郷とは、一体どんな人物だったのか。
多くの史実にあたり、その真の姿を、荘内藩との深い関係の中から浮かび上がらせる。
その人生と人となりを描くことで、同時に、勝者の歴史には現れない埋もれた真実をも照らし出す。
現代に残る維新が顕れる、略年譜を付した新版。解説・佐藤洋二郎
【もくじ】
序 章 南洲墓地に眠る荘内の少年藩士
第一章 四つの南洲神社、秘史
第二章 西郷隆盛、二つの系譜 -安岡正篤と四元義隆
第三章 西郷を憎む会津、西郷を愛する会津
第四章 薩長閥政府に挑む「北方政権」の夢
第五章 荘内藩と大西郷の攻防
第六章 荘内藩転封騒動
第七章 西郷と菅と本間郡兵衛
第八章 明治六年の政変
第九章 西南戦争前夜
第十章 西南戦争と荘内
第十一章 「列外の人」、相楽総三と西郷
終 章 さまざまな西郷観 -
謎解きのスリルと人情ものの感動を掛け合わせた、小杉健治の新たな代表作!
殺された公儀隠密が言い遺した「金山、武蔵」を手掛かりとして鉄砲洲稲荷の質屋『武蔵屋』に用心棒として潜り込んだ市松は、幕閣に贋金造りの首魁と通じている者がいると睨み、主人をつけ狙う不審な影と対峙する。敢えて敵の手下となり、自ら囮となって身内にまで刃を向けなければならない隠密捜査の苛酷な業。悪を裁くためには時に悪に染まり非情に徹しなければならない。苦しむ市松にシリーズ最大の試練が訪れて……。 -
いつの世も変わらぬ人の情を哀しみと慈しみの中に描きだすシリーズ最終巻!
身重のおよしが突然、猫字屋に戻ってきたとおもったら、旦那の藤吉が突然店の金を持って失踪したという。およしに惚れ込んでいたはずの藤吉がなぜ?
喜三次は、藤吉を訪ね歩いて、川崎宿まではるばる足を向けたが、そこで意外な内実を知る。
生さぬ仲の子を我が子のように愛おしむ者がいるとおもえば、血の繋がった子どもを捨てる母もいる。
いつの世も変わらぬ人の情を、哀しみと慈しみに満ちた筆で描きだす、シリーズ最終巻。 -
徳川将軍や諸大名、幕臣や藩士、志士や新撰組隊士など主要69人の活躍から、幕末史をイッキ読み!!
黒船来航、安政の大獄、長州征伐、戊辰戦争――攘夷か開国か、佐幕か倒幕かをめぐる大変革期、数々の困難を前に、歴史に名を刻んだ人物たちはどんな決断を下していったのか。今なお「問題の先送り」を繰り返す島国日本にあって、私たちが学ぶべき教訓はどこにあるのか。徳川将軍や諸大名、幕臣や藩士、志士や新撰組隊士など、主要69人を一挙掲載。独自の史観を元に、英傑たちの生涯とその活躍から幕末史を通覧する増補決定版。(本書は、『英傑の日本史 新撰組・幕末編』を大幅に再構成し、書き下ろし3編と『英傑の日本史 敗者たちの幕末維新編』より7編を収録した増補決定版です)
【本書に登場する英傑たち】
西郷隆盛、大久保利通、小松帯刀、島津斉彬、島津久光、篤姫、吉田松陰、高杉晋作、桂小五郎、大村益次郎、山内容堂、吉田東洋、武市半平太、後藤象二郎、坂本龍馬、中岡慎太郎、ジョン万次郎、近藤勇、土方歳三、沖田総司、永倉新八、斎藤一、原田左之助、井上源三郎、山南敬助、伊東甲子太郎、藤堂平助、島田魁、武田観柳斎、山崎烝、芹沢鴨、松平容保、徳川慶喜、井伊直弼、水戸烈公、藤田東湖、徳川家茂、孝明天皇、横井小楠、松平春嶽、由利公正、橋本左内、岩倉具視、玉松操、林子平、佐久間象山、勝海舟、小栗上野介、山岡鉄舟、大鳥圭介、榎本武揚、清河八郎、佐々木只三郎、中島三郎助、益満休之助、相楽総三、伊達宗城、鍋島閑叟、大隈重信、福沢諭吉、緒方洪庵、川路聖謨、西郷頼母、佐川官兵衛、山川浩、神保修理、広沢安任、河井継之助、山本覚馬 -
真面目一色、生一本!
門前仲町の伝兵衛一家を殲滅した帯刀。担当になった深川の町廻りを始めると、門仲で騒ぎが起こった。女郎屋で客同士が妓をめぐって喧嘩し、相手を殺してしまったというのである。しかし駈けつけてみると、話は違った。包丁人が客から料理に難癖をつけられ、喧嘩になりそうになったところへとめに入った店頭一家の若い衆が誤って客を刺してしまったというのである。若い衆はそのまま逃亡したという。殺されたのは、小間物問屋・浜屋の若旦那・太三郎。浜屋では太三郎の死に疑問を持ち、内儀のお甲が奉行所に帯刀を訪ね、真相の解明を依頼する。帯刀はさっそく探索に乗り出し、情報集めに奔走する。その結果、どうやら最初に聞いた、客が客を刺したというのが真相らしい。帯刀は門仲の杉松一家を問い詰めるが一向に埒が明かず……。 -
待ち受ける、驚愕の真相と江戸の命運をかけた大決戦。恋と歴史の行く末は?
江戸の命運をかけた大決戦。
「この戦いが終わったら、夫婦になろう」――お庭番と女剣士の運命は?
刀をめぐる痛快シリーズ、完結!
築地の海に落ちた星が、“化け物”を運んできた――くノ一のガラシャとマリアの報告に驚く猫神と七緒だが、事実、江戸には様々な異変が起きていた。
激化する幕府と薩摩・長州藩の対立の裏で暗躍する“化け物”たち。その目的を知った猫神の元に、これまで鑑定した〈村正〉や〈微笑み宗近〉が集まり始める。
そして七本の名刀と七人の使い手が揃ったとき、江戸の命運をかけた戦いが始まった――!
驚天動地のシリーズ完結巻! -
火のごとく激しく生きた男の実像に迫る、異色の遊侠伝!
幕末、駿河国清水湊で大きな米問屋をいとなむ若き長五郎は、ある日店先に立った旅の僧からあと3年の寿命と告げられる。養父の跡を継いで商いに精を出していた長五郎は、その一言で自分の運命を変えた。彼は店をたたみ、女房を離縁して博徒の群れに身を投じる。――「人間、寿命があれば死なねえ。たとえ死んだところで、体がなくなるだけで、魂はなくならねえんだ」と考えた彼は、修羅の如く東海道筋を渡り歩いて、男伊達として名を上げていく……。名侠客の実像に迫る異色作、本巻は、穂北の久六を斃すまでの前半生を描く。 -
維新前夜、若き西郷隆盛らが企てた 誅殺計画の行方は――!? 史伝文学の雄・海音寺潮五郎の傑作長編!
黒船来航以降、時代への焦慮がみなぎる南国の雄藩薩摩。藩主島津斉彬を慕う樺山小一郎は、西郷隆盛や大久保利通らと奸臣誅殺を企てひとり江戸へ向かう。しかし、計画は失敗に終わり小一郎は消息を絶った。小一郎の琵琶歌に魅せられ恋心を抱く大阪芸者のお葭は、彼の汚名をそそぐため江戸へ。藩主斉彬の命で同じく小一郎の行方を追う西郷らとともに、捜索をするが……? 維新前夜の激流を生き抜いた、若者たちの青春群像劇! -
グレゴリオ聖歌から二十世紀の映画音楽まで。この1冊で流れを読み解く。
人物や事件、概念、専門用語をトピックごとに解説。時間の流れ順に掲載しているため、通して読めば流れも分かる。グレゴリオ聖歌から二十世紀の映画音楽まで。「クラシック音楽」の学び直しに最適な1冊。
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