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『エッセイ、晶文社(文芸・小説、実用)』の電子書籍一覧

1 ~60件目/全68件

  • 1,650(税込)
    著:
    鷲田清一
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    危機の時代、先の見えない時代において、ほんとうに必要とされ、ほんとうに信じられる知性・教養とはなにか? それは、視界の悪い濃霧の中でも道を見失わずにいられる「方向感覚」のこと。複雑性の増大に耐えうる知的体力をもち、迷ってもそこに根を下ろしなおすことのできるたしかな言葉と出会う。社会、政治、文化、教育、震災などの領域において、臨床哲学者がみずからの方向感覚を研ぎ澄ませながら綴った思索の記録。
  • それは「家族」と呼ばれるのだろうか。ユダヤ人の夫。日本人の妻。ペルーからきた赤ん坊。異なる三つの旅券をもった男と女が、子どもと大人が、アメリカの小さな町で一つの「チーム」を組んで暮らしはじめた──。
    著者が移り住んだアメリカのさまざまな町で書き綴られた、さりげなくも感動的な暮らしのスケッチ集。1984年刊行の名エッセイ集、待望の新装復刊。
    解説:榎本空。

    「ヤエルはほっそりした長いからだをして、わたしたちのところへきた。生まれた三日目だった。/生まれたてのみどり児はまるまると肥ってはおらず、手や脚に多くの皺がある。見えないはずの目を大きく見開いて、じっとある一点に焦点を合わせているように見えたりする。それがひどく真剣なまなざしで、「これからはあなたもまじめに生きるんですよ」と、わたしに伝えようとしているのかしらと思ってしまう。」(本文より)

    【目次】
    ■ペルーからきた私の娘

    ■ウィラード盲目病棟
    白樺病棟の「高砂」
    かげりもない、ペネイの夜ふけに
    ボランティアたちの晩餐会
    スパゲティかぼちゃ

    オムライス
    ヘンリーの運勢判断せんべい

    ■鯨が生んだ鱒
    『アメリカの鱒釣り』の表紙の町
    『アメリカの鱒釣り』の表紙の男
    はじまりとおわり
    連続と不連続
    一すじの黒髪と紙屑籠
    ペンキ塗るひと
    たましいの遺産

    あとがき

    解説 聞くことと聞けぬこと、その奇蹟について 榎本空
  • 1,760(税込)
    著:
    戸谷洋志
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    狂うのが、愛。憎むのが、恋。
    哲学は「恋愛」を語ることから始まった。
    クズへの愛はなぜ成立するのか? なぜ私は愛されたいのか? 永遠の愛はどこまで続くのか?
    ――すべて哲学が答えます。
    現代に流れる「ロマンティック・ラブ」の幻想を解体する驚愕の哲学入門!!!

    紹介するのは、プラトン、デカルト、ヘーゲル、キルケゴール、
    サルトル、ボーヴォワール、レヴィナスの七人。
    彼らはそれぞれが違った仕方で人間と世界の関係を捉え、
    その人間観の中で恋愛(哲学)を論じている。恋愛とは何かを
    考えることは、そもそも人間とは何かを問い直すことを要求する。
    本書ではそれらを全体として再構成することで<恋愛>を広い
    視野の元で捉え直していく。

    【目次】
    ・はじめに
    ・第1章:なぜ誰かを愛するのか?――プラトン
    ・第2章:なぜ恋愛に執着するのか?――デカルト
    ・第3章:なぜ恋人に愛されたいのか?――ヘーゲル
    ・第4章:永遠の愛とは何か?――キルケゴール
    ・第5章:なぜ恋愛は挫折するのか?――サルトル
    ・第6章:女性にとって恋愛とは何か?――ボーヴォワール
    ・第7章:なぜ恋人と分かり合えないのか?――レヴィナス
    ・おわりに
  • 1,870(税込)
    著:
    松波太郎
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    臨床家が読み解き明かしている「背中」の秘密。
    図解イラスト多数で、セルフチェック・セルフケアも可能な東洋医学入門。

    あなたの知らない「あなたの背中」が見えてくる。

    身体の中心にあり最も広大な面積をもっているのに、
    これまでほとんど「中心」として扱われることのなかった
    「背中」という〝空白〟を東洋医学的に読み取り、
    そこを解きほぐしていく。
    読んでコリがほどける「治療本」。

    【もくじ】

    〈1〉〝中〟央の〝心〟臓
    ・自覚≠他覚
    ・ツノ
    ・ヒト科の時間
    ・なるべく緊急性の高い背中からご紹介していこうと思っています……
    ・血圧を下げるハリ灸
    ・皮膚炎
    ・羽ばたくためのセルフケア・ペアケア
    ・背中は語っている

    〈2〉背中が痛い!
    ・予診票も背中のごとし
    ・緊急性の高いことも……
    ・地の文と「 」
    ・凹vs凸
    ・脊柱管狭窄症にたいするハリ灸
    ・側弯症
    ・背中を解くケア

    〈3〉毛が生えちゃってるんですけど……
    ・背中のプライバシー
    ・伝染――ウツ
    ・体内マップ
    ・毛とは……
    ・クスリの代償
    ・肝臓≠肝
    ・毛―白―咳―辛―哭―皮―肺

    〈4〉いつのまにこんなに黒く
    ・〈3〉と〈4〉の順番
    ・病〝変〟
    ・きちんとクスリが効いてくれますように
    ・腎=黒
    ・腰痛、トイレが近い、下腹部痛、生理不順、不妊……
    ・こどもの背中

    〈5〉特徴のない背中
    ・指~手~腕~肘~脇~肩~首~
    ・デルマトーム
    ・皮膚➝筋膜➝筋腹➝コリ……
    ・自律神経
    ・〝平〟らに〝和〟んでいく
    ・傷痕

    〈6〉後ろ向きに生きるケア
    ・治療〈陰〉
    ・猫背
    ・背中本
    ・背中の空白
    ・足に始まり、足に還る
    ・表現療法?
    ・ラスト・ケア
  • 気づけばいま、雑貨界が物の世界を逆に覆いかくしつつある。
    ほとんどの物が、いつ雑貨屋に連れていってもはずかしくないすがた、かたち、ふるまいを身につけてしまっていて、むしろ雑貨化していない物こそがマイノリティになっているのだ。だとしたらマジョリティとしての雑貨は、もう「雑」という字を捨てて、ふつうに「物」と呼んだらいいじゃないか──本書より

    物の売買を巡る状況は刻々と変化している。いままさに波にさらわれんとする物の価値をひとつずつひろいあげる珠玉のエッセイ集。本、アート、工芸、情報、音楽、おしゃれ、サブカル、聖と俗……、ゆらぎ続ける世界のはざまで生きのびる方法をケレン味のない筆致で綴る。
  • しくじり続きの飲酒の夜々、苦しみと発見の断酒の日々––––
    元アルコール依存症の女性ライターがつづる、ユーモアとペーソスたっぷりの再起エッセイ!

    【『アル中ワンダーランド』まんきつさん推薦!】
    「共感しすぎてつらさをともなう一冊であると同時に パズルのピースがピタリとはまる解放感がありました」

    サラはニューヨークで働くライター。6歳でビールの味を知り、学生時代はバーボンでバカ騒ぎし、就職した新聞社ではワインをあおってキーボードを叩く。そんな酒漬けの日々を送っていた。しかし飲酒による記憶障害「ブラックアウト」にたびたび陥り、出張先のパリでは気がつくと見知らぬ男とセックスの真っ最中! やがて彼女は決意する。「わたし、酒をやめる」
    原著刊行から8年経ってなお、アメリカ本国で売れ続けているロングセラーエッセイ。女性のアルコール依存症が増加する現代のおける必読書であり、お酒に失敗した経験のある人、人生の再出発を余儀なくされた人を、共感と笑いで励ましてくれる一冊です。

    ■目次
    前奏 光の都
    0 酒を飲む女たち
    I 飲酒の夜々
    1 ビール泥棒
    2 飢え
    3 男物の服を着る
    4 仕事中も飲む
    5 知らない人
    6 ずっと夢見てきた人生
    幕間 はじまり
    II 断酒の日々
    7 ほかに方法ないの?
    8 ものすごく気まずくさせる存在
    9 ひたすら食べる
    10 セックス
    11 パワフルなバラード
    12 ここがわたしの場所
    訳者あとがき

    ◆訳者あとがきより 「(著者のサラ・)ヘポラが酒をやめられたことは、もちろんすばらしい成果だけれど、それよりも価値があると思えるのは、彼女が人生のどん底に陥っても、そこから立ち上がる方法を自分で体得したことだ。わたしたちの誰もがそれを身につけたいと思っているはずであり、ヘポラが語るストーリーはアルコール依存症に悩む人だけでなく、自分の進むべき方向が見えなくなった人や、承認欲求に振り回されて本当の自分がどういう人間だったかわからなくなった人にも、きっとヒントをあたえてくれると思う」
  • 1,870(税込)
    著:
    青木海青子
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    本は違う世界の光を届ける窓
    図書館は人と人の出会いの場所
    司書の仕事はケアにつながる

    奈良県東吉野村にひっそりとたたずむ「ルチャ・リブロ」は、自宅の古民家を開いてはじめた私設の図書館。このルチャ・リブロの司書が綴る、本と図書館の仕事にまつわるエッセイ。
    人と接するのが苦手で、本という「窓」から外の世界と接してきた。そんな著者が自らの本棚を開放することで気づいた「図書館」の本質的な効用。精神疾患を抱える「支えられる立場」から、司書という「人を支える立場」になりえた体験を通じて、司書の仕事の豊かさ、奥深さ、そして本という「窓」の持つ力が伝わってくる。
    読むと訪れてみたくなる、ある個性的な図書館の物語。写真・宗石佳子。

    “私の来し方には、いつもそこに「本」と「生きづらさ」が座しています。自分自身の読んできたものと、読書の周辺を紐解くだけで、「この人、よく生きていたなあ」と何やら放心してしまいます。ルチャ・リブロはそんな私自身の読んできたものを開いたような場所で、だからこそ、少ししんどい状況にある人が、ふとこの場所を見つけて遠い道のりをやってきてくれるのではないかと考えています。(「まえがき」より)”

    【目次】

    ■1 司書席から見える風景
    不完全な司書
    本という窓
    古い家で、いとなむこと
    蔵書を開くことは、問題意識を開くこと
    ルチャ・リブロの一日
    公と私が寄せては返す
    窓を眼差した人
    時間がかかること、時間をかけること
    諦めた先の諦めなさ
    ペンケースを開け放つ
    森から来た人達
    知の森に分け入る
    葛根湯司書
    図書館への道
    ルールとのつきあい方
    偶然性と私設図書館
    夜の海の灯り

    ■2 クローゼットを開いて
    クローゼットの番人が、私設図書館を開くまで
    幽霊の側から世界を見る
    当事者であること、伴走者であること
    絶対あると思って探しに行かないと見つからない
    探求のお手伝いが好き、レファレンスブックが好き
    カーテンに映る影
    本と暴力と
    光の方へ駆ける
    窓外に見えるもの
    旅路の一里塚
    明るい開けた場所に出られるような言葉

    ■3 ケアする読書
    デコボコと富士正晴
    書くことのケア性について
    「分からない」という希望
    生きるためのファンタジーの会
    木炭で歯をみがくことと、オムライスラヂオ
    私の影とのたたかい
    背後の窓が開く
    「土着への処方箋」のこと
    「本について語り合う夕べ」のこと

    ■4 東吉野村歳時記
    峠をのぼるひと、のぼる道
    屋根からの手紙
    とんどと未来
    馬頭観音祭と、往来と
  • 1,870(税込)
    著:
    ハルノ宵子
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    吉本家は、薄氷を踏む
    ような〝家族〞だった。

    戦後思想界の巨人と呼ばれる、父・吉本隆明。
    小説家の妹・吉本ばなな。
    そして俳人であった母・吉本和子――
    いったい4人はどんな家族だったのか。
    長女・ハルノ宵子が、父とのエピソードを軸に、
    家族のこと、父と関わりのあった人たちのことなどを思い出すかぎり綴る。

    『吉本隆明全集』の月報で大好評の連載を、加筆・修正のうえ単行本化。
    吉本ばななとの姉妹対談(語りおろし)なども収録する。
  • 吉本のお笑いが本格上陸する前夜、「東京のお笑い」を育てた男がいた。
    日本初のお笑いライブ開催から、サンミュージックで「一発屋製造工場」を立ち上げるまで。
    そのウラとオモテを駆け抜けた抱腹絶倒の半生とは!? 

    現役大物芸人たちが口をそろえて、
    【東京の芸人で世話になっていない人間はいない】
    という、TVでは見られない(!?)伝説の芸人
    「ブッチャーブラザーズ」のリッキー兼サンミュージック副社長
    岡博之が、「付き人から副社長まで」の物語を書き下ろした
    「私小説」!

    東映京都にやってきた若きスターとの出会いにより二人は突如、大都会東京に。
    ひょんなことから舞台に立つことになった彼らは、そこから芸能界の裏と表を駆け巡る。
    知られざる東京のお笑い史の一幕を語る、笑って、泣ける、「愛」の物語。

    【本書に登場する芸人たち】
    とんねるず/ウッチャンナンチャン/ダウンタウン/爆笑問題/ダチョウ倶楽部
    ホンジャマカ/ヒロミ/古坂大魔王/ネプチューン/アンタッチャブル
    アンジャッシュ/オアシズ/竹中直人/ダンディ坂野/カンニング竹山/ TAIGA
    髭男爵/小島よしお/かもめんたる/スギちゃん/鳥居みゆき/ヒロシ
    メイプル超合金/ Yes! アキト/ぺこぱ/狩野英孝…and more(敬称略)

    【目次】
    はじめに:理想の家
    1:付き人はじめました
    2:幸福な京都時代
    3:ブッチャーブラザーズ、誕生
    4:東京のお笑いは夜の世界に花開く
    5:サンミュージックへの帰還――お笑い班復活
    6:進撃のお笑い班――なぜ、一発屋が次々誕生するのか
    7:現役お笑い芸人、経営者になる
    あとがき
  • 1,980(税込)
    著:
    春日武彦
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    人はなぜ自殺するのか? 人はなぜ自殺しないのか?
    そのあわいをみつめつづけてきた精神科医、春日武彦による
    不穏で不謹慎な自殺論考。

    自殺は私たちに特別な感情をいだかせる。もちろん、近親者が死を選んだならば、なぜ止められなかったのかと、深い後悔に苛まれ、悲しむことだろう。だが一方、どこかで覗き見的な欲求があることも否定できない。「自殺はよろしくない」「でも自殺せざるを得なかった人の辛さに思い巡らせるのも大切」「あなたの命は決してあなただけのものではない」など、さまざまな意見を持つ人に読んでもらいたい、自殺についての深掘りエッセイ。自殺されたクライアントとの体験や、さまざまな文学作品、遺書、新聞報道記事などを下敷きにした、自らも自殺に近い位置にいる精神科医による、自殺をめぐる集大成。

    「強引に言い切ってしまうなら、人間そのものに対する「分からなさ」が身も蓋もない突飛な形で現出しているのがすなわち自殺ということになろう。その突飛さを前にして、動揺した我々は、(情けないことに)つい「ゲスの勘ぐり」やら下品な好奇心至上主義を全開にせねばいられなくことが稀ではない。悼んだり悲しむと同時に、無意識のうちにそんな方向に走ってしまう。だから「その不可解さがもはや珍味と化している事案」と表現してみても、あながち的外れではあるまい。
    そんな次第で自殺に関して思うこと、感じること、精神科医としての意見、文学的関心などをだらだらと書き連ねていきたい。もっとも、それが正鵠を射た内容であるのか否かは、自殺を遂げた当人ですらはっきりとはしないであろうけれど。」
    (「はじめに」別バージョンより)

    目次

    はじめに
    第1章 胃の粘膜
    第2章 石鹸体験
    第3章 登場人物を自殺させる
    第4章 遺書のリアル
    第5章 自殺の七つの型 ①美学・哲学に殉じた自殺。
    第6章 自殺の七つの型 ②虚無感の果てに生ずる自殺。
    第7章 自殺の七つの型 ③気の迷いや衝動としての自殺。
    第8章 自殺の七つの型 ④懊悩の究極としての自殺。
    第9章 自殺の七つの型 ⑤命と引き換えのメッセージとしての自殺。
    第10章 自殺の七つの型 ⑥完璧な逃亡としての自殺。
    第11章 自殺の七つの型 ⑦精神疾患ないしは異常な精神状態による自殺。
    第12章 漆黒のコアラ
    おわりに
  • 1,980(税込)
    著:
    吉原真里
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    水村美苗氏(作家)、推薦!
    河合隼雄物語賞、日本エッセイスト・クラブ賞
    (『親愛なるレニ―』にて)受賞後、著者初の半自伝的「私小説」。

    些細な日常が、波乱万丈。カリフォルニア・ニューイングランド・ハワイ・東京を飛び交う
    「ちょっといじわる」だった少女にとっての「真実」とは。

    透明な視線と卓越した描写で描かれるちょっとした「クラッシュ」たち。

    【推薦コメント】
    小さい頃のアメリカ体験が優れた資質に火をつけ、英語がもう一つの母語となった希有な女性――その瑞々しい筆で綴
    られる思い出話は、おかしく、哀しく、そして驚きに満ちている。私たち日本人が日本人であることの意味をいかに
    考えずに済ましているか、済ましていられるかを考えさせる。
    ――水村美苗氏(作家)

    【目次】
    ミリョンとキョンヒ
    ――The Plastic Wrapper
    ある日、とつぜん
    いなり寿司の発表
    ピアノ・レッスン
    ハイウェイの向こう側
    こちら側の人間
    Love, Always
    ――On Not Becoming Asian American
    レベッカの肖像画
    ブドウと水着
    ニューヨークのクリスマス
    On Being Interpellated as Asian American
    The Chinese Boy
    カシオの腕時計
    山手線とナマチュウ
    ――On the Matter of Eggplant
    詩人のキス
    Kitchen & Bath
    ――On Becoming a Woman of Color
    お向かいへのご挨拶
    父とイチロー
    続 私小説
    ――What I Write About When I Write in English
  • 歴史を剝ぎ取られ母を失った人々の声を時を超えてよみがえらせる、現代ブラック・スタディーズの古典的作品にして、紀行文学の傑作。

    「歴史が個人の物語になるとき、ソウルを揺さぶる一冊になる」
    ──ブレイディみかこ

    ブラックスタディーズの作家・研究者、サイディヤ・ハートマンが、かつて奴隷が旅をした大西洋奴隷航路を遡り、ガーナへと旅をする思索の物語。奴隷になるとはいかなることか? そして、奴隷制の後を生きるとはいかなることか? ガーナでの人々との出会い、途絶えた家族の系譜、奴隷貿易の悲惨な記録などから、歴史を剝ぎ取られ母を失った人々の声を時を超えてよみがえらせる、現代ブラック・スタディーズの古典的作品にして、紀行文学の傑作。

    "わたしは、消滅した人々の残余を発見するという目的とともに、ガーナに降り立った。(…)奴隷制という試練がいかにして始まったのか、理解したかった。いかにしてひとりの少年が綿布二メートル半やラム酒一本と、そしてひとりの女性がかご一杯の宝貝と等価になったのかを、了解したかった。類縁と他者を隔てる境界を越えたかった。名のない人々の物語を語りたかった──奴隷制の餌食となった人々や、捕囚を免れるために辺鄙な、荒漠とした土地へと追い込まれた人々の物語を。(「プロローグ」より)"

    【目次】
    プロローグ よそ者の道
    第一章 アフロトピア
    第二章 市場と殉教者
    第三章 家族のロマンス
    第四章 子よ、行け、帰れ
    第五章 中間航路の部族
    第六章 いくつもの地下牢
    第七章 死者の書
    第八章 母を失うこと
    第九章 暗闇の日々
    第十章 満たされぬ道
    第十一章 血の宝貝
    第十二章 逃亡者の夢

    訳者あとがきにかえて──『母を失うこと』についてのノート
  • 1,760(税込)
    著:
    みなみしま
    著:
    坂口恭平
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    【創造と表現の源泉へ。こころの扉をひらく、<声の共同体>とは】
    建築、文学、美術、音楽、領域を超えて幅広い活動を展開する
    坂口恭平のこれまで語られなかった考え方と方法論を解く、
    実践的講義録。

    本書は2023年2月に5回に渡ってTwitter(現X)上のスペースで行われた坂口恭平の講義録。
    「心学校」というタイトルは、第1回目の配信で生まれた「声の共同体」の別名である。
    ただし本書は坂口自身が執筆しているわけではなく、ソクラテスにおけるプラトンがそうであったように、
    連続講義にて聴き手を務めた南島興(みなみしま)が著者となっている。
    孤独な人々が孤独さを失わずに恐れずに心をひとつにするための実践の場として、心学校は開講された。
    ここは、参加したすべてのものを勇気づける、自らが自らを学ぶ喜びの溢れる
    「新作ラジオドラマ学校」なのである。
  • 〈今日の夕食は何にしようかなと思案しながら、
    夕暮れの靖国通りをひとり歩く幸せ。〉
    幸福な食事はどこにある?
    神保町、下北沢、京都……専用スプーンを胸にひそませ、今日も続くカレー漂流。
    そして青春の食事には、餃子ライスが必要だ。はたしてそんな食事は見つかったか。
    記憶と幻想で紡がれる物語。

    * * *

    1 カレーライスは漂流する
    母親の黄色いカレーライス
    今日はカレーライスよ!
    どんなカレーライスにももはや驚かない
    火事を見ながらカレーライス
    木製の専用スプーン
    京都カレーライス再訪
    鴨南蛮カレーうどん、ナインボール
    カツカレーのはしご
    白いご飯はありますか
    涙も一緒にスプーンで食べた
    僕のカレーライスにはお肉をたくさん入れてください
    カレーライス小説を考える 他

    2 餃子ライスはひとりで食べる夕食の幸せ
    どしゃ降り餃子ライス
    珈琲にしましょうか
    なんとかならないかしら
    僕の餃子は二人前
    消しゴムを買う
    今夜はひとり飯
  • 「自分のために作る料理」が、様々な悩みを解きほぐす。
    その日々を追いかけた、実践・料理ドキュメンタリー。

    【磯野真穂さん(文化人類学者)推薦!】
    食べることは生きること。
    なのに、自分のための料理は億劫。
    それはなぜ?
    料理を愛する著者が贈る、これまでにない料理本。

    * * *
    著者のもとに寄せられた「自分のために料理が作れない」人々の声。「誰かのためにだったら料理をつくれるけど、自分のためとなると面倒で、適当になってしまう」。そんな「自分のために料理ができない」と感じている世帯も年齢もばらばらな6名の参加者を、著者が3ヵ月間「自炊コーチ」! その後、精神科医の星野概念さんと共に、気持ちの変化や発見などについてインタビューすることで、「何が起こっているのか」が明らかになる――。

    「自分で料理して食べる」ことの実践法と、その「効用」を伝える、
    自炊をしながら健やかに暮らしたい人を応援する一冊。
    * * *

    【目次より】
    料理は大変だと思っているあなたに
    Stage1 料理の問題たち
    1 料理についてこんがらがってしまっていること
    2 自分のために料理するのって難しい?
    Stage2 実践!自分のために料理を作る
    Stage3 自分のために料理を作る七つのヒント
    絶対に自炊して欲しい、なんて言えない
    おまけ・本書で紹介したレシピ
    しょうが焼き
    ワンパンで作れる「トマトツナパスタ」
    レンチンで作れる「シーフードカレー」
    好きな野菜で作れる豚汁
    カブの葉とじゃこの炒め物
    カブとしらすのサラダ
  • 1,760(税込)
    著:
    木村美幸
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    日本の100歳人口は今や9万人を超えるという。この数は、なんと60年前までの600倍近い。90歳を超えてなお、日々を活き活きと過ごし、周囲に活力と元気を振りまく素敵な「生涯現役」の鉄人たち14名が、いまの関心ごとや取り組んでいる仕事、毎日の食事や暮らし方、この先の夢を語るインタビュー集。

    目次
    ●谷川俊太郎(詩人)——僕が愛して止まないものは「秘密」。それを自分の内部でもち続けるのが大切。
    ●道場六三郎(和食料理人)——僕の料理は「遊びと反逆」。そのときそのときでひらめいたものを形にしていくので、どんどん進化していく。
    ●樋口恵子(評論家)——それぞれ違う老いがある。まさに「老いこそ個性的」。みんなそれぞれ、できる部分で付き合っていかねば。
    ●野見山暁治(洋画家)——描いているときりがない。「これでいい」と手放すことができない。描くことが面白いから続けられる。
    ●大村崑(喜劇役者)——足腰が立つ限り、声が出る限り、頭が働く限り、「喜劇役者」として、ずっと仕事を続けたい。
    ●大川繁子(保育士)——何かを始めるのに遅すぎることはない。いつまでもわくわくする気持ちを忘れないこと。
    ●鮫島純子(エッセイスト)——何事にも感謝の気持ちをもって接する習慣をつけると、自然と笑顔になる。日常の心のもち方が最も大切。
    ●室井摩耶子(ピアニスト)——100歳を過ぎた今も、「これでいい」と思ったことはない。「もっと もっと もっと」と思う。「いま」を精一杯生きたい。
    ●玉川祐子(浪曲曲師)——長生きの秘訣は、くよくよしないこと。つらいこと、悲しいことはなるべく忘れて、物事をいいほうに解釈する。
    ●三浦雄一郎(プロスキーヤー・冒険家)——ひとつの頂上に達したら、また次の頂上を目指したくなる。あきらめなければ、いつか夢の頂上に立てる。
    ●杉浦範茂(イラストレーター)——「絵」に間違いはない。絵は自由で、やりたいように描きたいように描けばよい。
    ●暉峻淑子(経済学者)——自分に関係のない出来事なんてこの世には何もない。そのうちのどれを選んで自分のアイデンティティとするか。
    ●渡辺貞夫(サックス奏者)——自分の音を納得できるまで突き詰めていきたい。楽なものって面白くない。好きなことをやっているから夢中になれる。
    ●青木悦子(郷土料理研究家)——これからも工夫しながら精魂込めて、家庭の「真心料理」を後世につないでいきたい。まだまだ感動をみなに伝えたいという情熱がある。
  • 実はカウンセラーもこんな心の問題を抱えている!
    第一人者が実践してきた「自分で自分をケアする方法」をまとめて公開。
    『セルフケアの道具箱』と一緒に読みたい、みんなのカウンセリング副読本。

    ロングセラー『セルフケアの道具箱』の著者が、自ら実践しているセルフケアをまとめて大公開。カウンセラーを目指した経緯、さまざまな心理療法との出会いから、自らの不調・不安(多動、ギャンブル依存、喫煙癖、共依存の母親との関係etc…)に対して実践してきたコーピングまで、実体験に基づくセルフケアメソッドを惜しげもなく披露。『セルフケアの道具箱』と一緒に読みたい、みんなのカウンセリング副読本。イラスト・細川貂々。

    《スキーマ療法では、過去のトラウマや今抱えている生きづらさ、その人の人生そのものについて語り合うことが多く、そういうとき、「先生(伊藤)のトラウマや生きづらさや人生についても知りたい」と思うクライアントが少なくないようで、問われれば、率直にお伝えするようにしています。 そのような私自身の自己開示によって、クライアントとの相互理解が進んだり、クライアント自身の自己理解が深まったりすることが少なくありません。読者が「まだ出会わぬクライアント」だとしたら、それらの方々に、私自身の実践や体験についてお伝えすることに、なにがしかの意味があるのではないか、と思うようになったのでした。》(「はじめに」より)
    【本書の内容より】
    ●自動思考に対するマインドフルネスについての話……空に浮かぶ雲に自動思考をタイピング/シャボン玉かタンポポの綿毛をフーっと吹く/うんこのイメージ
    ●マインドフルネスの普段使いについての話……食べる/触る/においを嗅ぐ/歩く/家事/
    ●呼吸に親しみ、呼吸と仲良くすることについての話……待ち時間呼吸法/アロマ呼吸法/リフレッシュ呼吸法/
    ●「思い直し」の技術である認知再構成法についての話……「自動思考」と「助ける思考」を対話させる/つらい感情を受容し、ひたすら優しい言葉をかけ続ける/イメージのなかで納得のいくストーリーを作る/
    ●問題解決法という最強の対処法……翌朝の早起きが嫌で仕方がないときの問題解決/トイレ掃除をこまめにするための問題解決/難しい専門書を読み進めるための問題解決/痴漢撃退のための問題解決/母の入院先を見つけるときの問題解決/
    ●衝動的かつアディクション的な特性でいろいろやばかった話……ゲーム/競馬とカジノ/万引きで捕まっちゃった!/
    ●両親に巻き込まれ続けてきた話/
    ●私が実践しているスキーマ療法……早期不適応的スキーマを手放す/チャイルドモードへのアクセスとケア/
    etc…
    目次

    第1章 こうしてカウンセラーになりました

    「どうしてカウンセラーになったのか」の話 その1
    「どうしてカウンセラーになったのか」の話 その2
    認知行動療法との出会いとその後についての話 その1
    認知行動療法との出会いとその後についての話 その2
    認知行動療法との出会いとその後についての話 その3
    スキーマ療法との出会いとその後についての話 その1
    スキーマ療法との出会いとその後についての話 その2

    第2章 困ったときのマインドフルネス

    マインドフルネスとの出会いとその後についての話
    自動思考とのつきあい方についての話
    自動思考に対するマインドフルネスについての話
    マインドフルネスの普段使いについての話 その1
    マインドフルネスの普段使いについての話 その2
    ネガティブな刺激に対するマインドフルネスについての話
    呼吸に親しみ、呼吸と仲良くすることについての話

    第3章 いまもこうして生きてます

    「思い直し」の技術である認知再構成法についての話
    問題解決法という最強の対処法についての話
    エクスポージャー(曝露療法)をいろいろ試しちゃった話
    試行錯誤しながら禁煙をなんとか続けているという話
    衝動的かつアディクション的な特性があり、いろいろやばかった話
    両親に巻き込まれ続けてきた話
    私が実践しているスキーマ療法についての話
  • 機能不全家庭による貧困や虐待の連鎖を断ち切れ!
    見えざる弱者・傷ついた者の回復の道とは?

    アルコール依存の父、過干渉の母、家庭内暴力の兄という機能不全家庭で育ち、「生きづらさ」からの解放をテーマに言論活動を続ける著者が実体験で語る、貧困・虐待家族のリアル。幼少期に受けた傷からどう回復するか。負の連鎖をどう断ち切るか。マインドフルネス、スキーマ療法など心理療法も経て、家族と絶縁するまでの道のりを描く、実録ノンフィクション。
    私が育った家庭はいわゆる「機能不全家家庭」と呼ばれるものでした。家庭内不和により会話はほとんど無く、代わりに怒号が飛び交い、暴力による支配が行われているのが日常だったのです。死に物狂いで家から逃げ出したとき、20年以上続いた地獄がようやく終わったのだと、心の底から安堵しました。しかし現実とは残酷なもので、私はその日、気が付かないまま「第二の地獄」に足を踏み入れていたようです。(「はじめに」より)
    「私がされていたことは、虐待だったんでしょうか」
    この質問を心理士にできるようになるまで、カウンセリング治療を始めて約1年かかりました。いつも通り1時間のスキーマ治療を終え、荷物をまとめて部屋から出る寸前、一瞬ためらいながら、ようやく口から吐き出した言葉です。
    心理士は私の質問に少し驚いた様子でしたが、じっと目を見て、はっきりとした口調で「100%、虐待だと思います」と答えました。
    そのとき、これまで十数年にわたって自分にのしかかっていたものが、すっと消えていった気がしました。(「母との絶縁」)

    【目次】
    第1章 「見えざる弱者」とは誰か──貧困・虐待・障害は目に見えない
    第2章 機能不全家庭で育つということ──アルコール依存の父、泣く母、暴力的な兄
    第3章 愛着の形成が持つ大きな影響力──「生きづらさ」の正体とは?
    第4章 生きづらさの根底と向き合う──スキーマ療法との出会い
    第5章 幼少期に受けた傷からの回復──母との絶縁まで
    終章 機能不全家族から回復するために──予防すること、孤立しないこと
  • 居酒屋探訪家は趣味の達人でもあった!
    新宿で落語、日本橋でランチ、吉祥寺でジャズ、四谷でクラシック、代官山で本探し、青山で絵画鑑賞、駒込で庭園散歩、新井薬師で骨董探し、横浜で演劇鑑賞、そして夜は銀座の居酒屋で一杯・・・多趣味で活動的な日常を綴る。

    目次
    まずは散歩から
    舞台を鑑賞
    銀座に通う
    あちこち訪ねて
    あとがき
  • 1,980(税込)
    著:
    太田和彦
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    居酒屋探訪家はミニシアター探訪家でもあった!
    シネマヴェーラ渋谷・神保町シアター・ラピュタ阿佐ヶ谷などで観た映画黄金期を中心とした娯楽映画(ヒット作からマニアックな映画まで)60本の鑑賞記に、「銀座百点」での鼎談「百点名画座へようこそ-銀座の酒場と男と女-」も収載。

    目次
    映画、幸福への招待
    私の映画史70年
    鼎談・銀座と酒場と男と女
    あとがき
  • 1,980(税込)
    著:
    矢野利裕
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    時にはラジオDJのように、時には演劇人のように語る教師。その振る舞いにそれぞれに反応する生徒。このリズムが学校するからだを踊らせる!
    ──ダースレイダー(ラッパー)

    小中高全部大嫌いだったが行かなきゃよかったとは思わない、学校(あなた)も日々悩んで迷って動いていたんだね。
    ──小山田浩子(小説家)

    学校、そしてそこでの学びを、文学・音楽・お笑いを横糸に、生活に根ざした言葉で描いた一冊。読めば、つい、学びたくなる。
    ──平尾剛(スポーツ教育学者)

    ブラックでも青春でもない!
    からだとことばが躍動する異色の〈学校×身体〉ノンフィクション

    「shhh…」と小声を発して返事をそろえるサッカー部員、広島出身ではないのに広島弁を操るヤクザ的風貌の生活指導。旧エヴァを愛し、シン・エヴァに失望した生徒との対話、破格の走りで男子をごぼう抜きにした女子生徒、そして肝心なところで嚙んでしまう著者自身──。 現役教員の著者が、学校のなかの〈からだ〉と〈ことば〉が躍動するマジカルな瞬間を拾い集めた、異色の〈学校×身体〉ノンフィクション。


    「大事なことはおうおうにして、対立するふたつのあいだに存在する。とりわけ、僕が学校現場で味わうマジカルな感触は、正論と現場のあいだに存在している。本書では、そのような学校をめぐる言説のなかで抜け落ちてしまうものを拾い集めたい。 学校とは、生徒と教員がそれぞれの身体でもって生きられる場所だ。そんな躍動的な学校の姿を活写したい。多くの問題を抱えた部活動の制度に埋め込まれつつ、自由にグラウンドでボールを追いかけるような、そんな身体の躍動とともにある姿を。」
    (「はじめに」より)

    【目次】

    はじめに  「shhh」をしのばせているヤツがいる!

    1章 部活動
     サッカー部新米顧問、おおいに迷う
     ダンス部の「ズレる身体」
     スウィングする吹奏楽部
     転向する軽音部

    2章 授業
    GTOに憧れて
     教壇は舞台である
     「走れメロス」を読解してみた
     KRS・ワン流の教育を
     ラップと作文

    3章 教員
     高踏派先生の檄
     ヤクザ先生、ふたたび
     アヴァンギャルド先生との別れ
     無頼派先生の涙
     ミーハー先生の特別授業
     東京インディー先生の音楽と生活
     どこまでも自由なハンドメイド先生
     筋肉先生の詩的言語
     K先生とマイメン先生

    4章 生徒
     ちっとも思い通りにならない言葉
     大事なことはだいたいギャルに教わった
     「本当に分からなかったです」
     提出物をめぐる闘争
     足りない引き出し
     たたかう生徒会

    5章 行事
     ごぼう抜きの彼女──体育祭
     演しもの顚末──文化祭
     学校はうたう──合唱コンクール
     アイヌの「いま」が躍る──古典芸能鑑賞
     「内地」から沖縄へ──修学旅行

    6章 コロナ以後の学校
     一斉休校の衝撃
     「境界線を作っていくということですね」
     回復していく学校生活
     卒業式
  • 1,980(税込)
    著:
    安東量子
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    誰も読んだことのない、真面目で、おかしくて、ハートウォーミングな、ゲンシリョク・ロードムービー・エッセイ!

    福島県で夫と植木屋を営む著者のもとへ、アメリカで開かれる原子力に関する会議に出席しないかというメールが舞い込む。
    引き受けたはよいものの、言語や相互理解の壁に、どうしたものかと途方に暮れる著者。
    現地に飛び込み、原子力や放射線防護について意見を異とする人びとと交わるうちに、
    歴史・民族・国家・戦争・テクノロジーと人間のさまざまな関係性が浮かび上がる。
    その旅路を等身大の視点から描いた連作エッセイ集。
    衝撃のデビュー作『海を撃つ――福島・広島・ベラルーシにて』(みすず書房)に続く第二作!
    山本貴光さん推薦!「原子力を語ると、どうして話が通じなくなるのか。それでも分かりあえるとき、何が起きているのか。これは、そんな絶望と奇跡をめぐる旅の記録である」

    目次
    1 奇妙なはじまり
    2 本場・原子力ムラとの出会い
    3 安請け合いのゆくえ
    4 スティーブとの対面
    5 裸足の数学者
    6 ハンフォードからヒロシマへ
    7 ダンとのドライブ
    8 砂漠のピクニック
    9 強制収容キャンプの記憶
    10 キャラバンは砂漠をゆく
    11 「BUY U.S. SAVINGS BOND」
    12 砂漠に夕日は落ちる
    13 いまは、いい友達
    14 会議がはじまる
    15 「オルマニーへのまなざし」
    16 風邪のスープ
    17 ソドムとゴモラのケーキ
    18 「恐ろしいのは人間です」
    19 初恋のようなハグ
    20 絶望のような希望
    21 宇宙語で話す
    22 ゲニウス・ロキの生まれるところ
    23 愛を込めて
    あとがき
    参考資料
  • 1,650(税込)
    著:
    姫乃たま
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    【人気連載、待望の書籍化! 珠玉のエッセイ集】
    私は東京生まれだけど、ずっと「私には行けない東京」があります。

    移ろいゆく空の色。
    転校していったまま住所のわからない女の子。
    もう知らない人が住んでいる生まれた家。
    失われ、手の届かないがゆえに
    永遠となったものたち。

    欠けた私を探しにゆく、フラジャイルな旅へ。

    【本文より】
    「運命ってあると思う?」
     さっき出会ったばかりの彼女が私に訊きました。
     カフェのテラス席はパラソルヒーターで暖まっていて、
    私の紅茶も彼女の珈琲もまだ冷めていません。
      ――(「運命」)

    【装丁】佐藤亜沙美
    【装画】須川まきこ

    【目次】
    はじめに 5
    001 知らない家の窓灯り 013
    002 夏休みのラジオ 19
    003 私の東京 24
    004 SWIMMER 31
    005 代々木1‐54ビル 35
    006 レズ風俗 43
    007 運命 57
    008 コンタクトレンズ 69
    009 ダイエット 73
    010 なくしもの 79
    011 心の傷 86
    012 祖母と友人 91
    013 おじいちゃんの自転車 100
    014 猫の死に際 105
    015 冬の様子 110
    016 人生 116
    017 紫陽花と友人 122
    018 忘れられない恋 130
    019 骨折 137
    020 弟持ち長女 145
    021 偏頭痛 152
    022 コーマワーク 156
    023 ダイアログ・イン・ザ・ダーク 164
    024 登山 181
    025 喪失と再生 189
    026 身体 207
    終わりに 217
  • 「並外れた悩む力を持っている牧師だからこそ、 人の悩みを受け止められるのかも。 」
    ──帯文・末井昭

    ネットで誰もが石を投げあい、誰もが傷つけあう時代に、牧師の祈りはいのちとつながっている。
    かつて精神を病み、閉鎖病棟での生活も経験した牧師。何度もキリストにつまずき、何度もキリストと繋がってきた牧師が営む街のちいさな教会は、社会の周辺で生きる困難な事情を抱えた人たちとの出遭いの場でもある。宿を求めて夜の街で男をラブホにさそう少女、大人たちから裏切られ続け人を信用できなくなった青年、完治が難しい疾病で苦しむ患者、「いまから死にます」と深夜に電話をかけてくる人……。本気で救いを必要とする人びとと対話を重ねてきた牧師が語る、人と神との出遭いなおしの物語。

    「本書のなかで、わたしは自分が遭遇し、巻き込まれてしまったイエス・キリストの話を語っていくだろう。それはキリスト教についての神学的な叙述にはならない。なぜなら、わたしがこれから話すことは、そのほとんどすべてが、目の前に現れた他人たちとの出遭いについてだからである。わたしにとって神について語ることはすなわち、目の前の人と出遭い、そこで生じた共感や対立、相互理解の深まりや訣別、その喜びや怒り、悲しみなどの、生々しい出来事を語ることだからである。」(まえがきより)

    【目次】
    まえがき──自由意志なのか。奴隷意志なのか。

    ■第1章 割り切れぬものを噛み締めて
    アイドルとキリスト
    ねえ、ラブホいかへん?
    放っておいてくれませんか。あなたには分からない
    わたしは償ったのか?
    伴走し続けることの難しさ、大切さ
    聖書のなかの「かわいそうランキング」
    赦しを語ることができない

    ■第2章 背負えることと背負えないこと
    結婚式の祝辞
    「独りで抱え込まないで」の背理
    こちらも無傷では済まない
    誰がその責任を負えるだろうか
    仏教的文脈のキリスト教
    自分を責めてしまうことからの回復
    わたしは加害者であり、被害者である

    ■第3章 いのり、いのち
    彼女にはまぶしすぎた
    十二使徒たちの確執
    後にいる者が先になり、先にいる者が後になる
    謝罪から新たな関係の模索へ
    悔いのない人生はおくれるか
    誰もが石を投げる時代で
    キリスト教にはカルトになる要素があるのか?
    あなたは憐れみの目を向けてはならない

    あとがき
  • 1,650(税込)
    著:
    鈴木克明
    著:
    鈴木有紀
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    最大10%還元 本のまとめ買いキャンペーン
    東京・桜新町にある、不思議な存在感を放つ古い一軒家。

    〈インドカレー食堂 砂の岬〉

    昼夜を問わず、いつもたくさんの人で賑わっている。

    いま話題のカレー店は、どのように誕生し、運営しているのか?

    カレーづくりを学ぶため、インド各地の食堂や家庭を巡ったころ。

    移動販売の日々と開業資金を確保するための計画。

    時間と手間を惜しまず自分たちの手で内装工事を行った店内。

    営業は週4日? 1年に3カ月はインドへ?

    自らのスタイルを貫きながら、理想の味と心に残るサービスを追求する、インドとカレーに魅せられた夫婦のものがたり。
  • 1,760(税込)
    著:
    尹雄大
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    過去の風景が未来を語る。
    流転の日々をその土地と人々の記憶から紡ぎ出す、
    <極私的日本史>。

    どうしても読んでみたかった本が目の前にある興奮。
    最も誠実なインタビュアーとしてあらゆる人生の細部に光を投げかけてきた著者が
    とうとう語り始める、自らの人生。
    在日韓国人三世として呼吸したこの国の、風と土の変遷。
    ――七尾旅人(シンガーソングライター)、推薦


    高度成長期に生まれ、多感な時期にバブルとその崩壊を体験し、
    阪神大震災・東日本大震災という二つの巨大な天災をへて、いま
    未知のウイルスに浸食されている「私たち」。
    その姿がたった一人の視点と経験が浮かび上がらせる。

    神戸・京都・大阪、東京を経由して、福岡・鹿児島、そして宮古島へ。

    すでに行き去りし人々の息遣いと熱をまとった「私の物語」から明らかになる
    もう一つの日本史。


    【本文より】
    そこでしか語られない言葉があり、そこに吹き渡る風がある。
    風土を記すとは、表に現れないところを感じることではないか。
    ――そんな想像を手掛かりに私が暮らした、歩いた土地について記してみたい。

    【目次】
    第1章……神戸編
    1:神戸、1975年
    2:あちらとこちら、1975年
    3:阪神間モダニズム
    4:モロゾフとコスモポリタン、1984年
    5:震災、1995年

    第2章……京都編
    1:洛中洛外
    2:路地
    3:ソウル
    4:巫祝

    第3章……大阪編
    1:大阪との邂逅、1989年
    2:鶴橋
    3:彼女の口の達者さ

    第4章……東京編
    1:東京、1994年
    2:大山ハッピーロード
    3:別離、1995年
    4:歌舞伎町、2002年
    5:千駄木、感情教育の始まり
    6:2011年3月11日

    第5章……福岡そして鹿児島
    1:福岡、2013年
    2:メゾンプールサイド
    3:本当に本当の記憶
    4:鹿児島、2017年
    5:永遠の今を生きる人たち

    第6章……宮古島
    1:宮古、2015年
    2:ミャークとヤマト
    3:淫蕩

    終わりに
  • 1,650(税込)
    著:
    坂口恭平
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    誰にも言えない悩みは、みんなで話そう。
    坂口医院0円診察室、開院します。

    「悩み」に対して強力な効果があり、
    心と体に変化が起きる「自分でつくる薬」とは?

    これは戯曲? エッセイ? 自己啓発?
    鬼才坂口恭平、ついに医師になる。
    あっという間に読めて、不思議と勇気づけられる!

    2019年に実際に行われたワークショップを誌上体験。
    「いのっちの電話」では、なぜ電話をかけた人たちが楽になり、
    元気になれるのか。いったい何がそこで起こっているのか。
    その秘密とは。全部教えます。

    ▼こんな方にぜひ読んでほしい!

    ・漠然とした不安がある
    ・やりたいことが見つからない
    ・やめられないことがある
    ・仕事がつらい
    ・人間関係で悩んでいる
    ・何をやってもうまくいかない
    ・誰とも理解しあえない
    ・話相手がいない
    ・人生に絶望している
    ・好奇心がない
    ・日々に関心がなくなった
    ・悩みで頭がいっぱいになっている
    ・何かやってみたいんだけど一歩が踏み出せない
    ・書きたいけど書けない作家
    ・作りたいけど作れない創作家
    ・アイディアが枯れてしまったプランナー

    ▼コロナ禍が蔓延している現代日本に向けて、
    「非日常につける薬――あとがきにかえて」
    も書き下ろし掲載。

    【目次】
    0:「自分の薬をつくる」ワークショップのための準備
    1:オリエンテーション
    (1)はじめに
    (2)薬=日課
    (3)しおり
    (4)自分の薬をつくる――実例:私の場合
    (5)つくるということ
    (6)みんなアウトプットの方法を知らない
    2:ワークショップ「診察」
    ▼企画書を書くという薬
    ▼「否定する力」の使い方
    ▼相談してみる
    ▼将来の夢は今すぐ叶えてみる
    ▼職業の枠を取っ払っていく
    ▼気持ちを深く汲み取れるのは特殊能力
    ▼やりたくないことをしない
    ▼声になっていなかったものを声にする
    ▼個人の悩み、なんてものはない
    ▼研究する
    ▼健康の証
    ▼適当なアウトプット
    ▼アウトプットについて、もう少し
    ▼自分にダメ出しをするということ
    ▼「自閉」という方法
    ▼書けないとき、つくれないとき
    ▼聞いてくれるひと、見てくれるひと

    まとめ――私たちにとって最良の「薬」とは

    非日常につける薬――あとがきにかえて
  • 2,640(税込)
    著:
    宮崎智之
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    日記文学の到達点!

    私たちが過ごした“緊急事態の日常"を真空パック ――緊急事態宣言におののきながら、マスクに悩み、赤子をあやし、犬と遊び、朝顔を育て、断酒を続け、本を読み、原稿を書く……「徹底的な凡人」を自任するフリーライターが綴るコロナ禍下の日々。平日17時毎日更新で人気を博した連載エッセイ「モヤモヤの日々」(晶文社スクラップブック)全251回分を完全収録。

    「自分にとっては切実だけど人から見たら割とどうでもいい事。そんな物事が渦巻く人間の頭の中味がそのまま書かれてありました。実は偉大な思想家の頭の中も九割はこんなことで占められているのではないかと思いました」(町田康さん)

    「日々のささいなことに"いのち"を吹き込んでいく実践。コロナ禍で鈍った感性が活性化する、そんな言葉の数々。想像力も生き生きと、そして、もぞもぞと蠢き始めます。花、ダンゴムシ、犬、赤子、父親、福生――」(小川公代さん)

    目次


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    2021年11月
    2021年12月
    主な引用・参考作品
  • 1,650(税込)
    著:
    小田嶋隆
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社


    ネトウヨもスキャンダルもエロもなんでもござれ。
    これぞコラムの金字塔。
    著者初の自選超偏愛的コラム集

    政治家たちの失言・スキャンダル、スポーツ・芸能界のゴシップ、メディアの機能不全まで、
    世の気になる出来事に対して常に辛辣で的確なツッコミを入れ続けるコラム界の至宝・小田嶋隆。
    多くの物書きからリスペクトを受ける「コラムニスト中のコラムニスト」が、
    この凡そ十年で手がけた数多のコラムの中から自らの手で選りすぐって編んだ一冊。(ほぼ単行本未収録)
    ノイズまみれの世界に燦然と輝くコラムの金字塔!

    内柴正人準強姦事件/小泉チルドレンの行く末/島田紳助引退会見/岩波書店縁故採用/小向美奈子ストリップ/アベノミクスという「オレオレ経済政策用語」/のりピー覚醒剤事件とタトゥー事情/倖田來未羊水発言/星野仙一の軍隊式野球/中川昭一「もうろう会見」/……みんなまとめてナデ斬り。
  • 君はなんのために医者になりたいの?
    医学部を志すなら知っておきたいぶっちゃけ話のあれこれ大公開。

    医学部を志望する君。君はなんのために医者になりたいの? 人の命を救うため? 社会に貢献するため? あるいはお金持ちになりたいため? それともモテたいためかな?
    でもその前に、医師の仕事がどんなものか知っているだろうか? 医学部を志望するのなら、医療現場でどんなことが起きているのか、その詳しい事情をいまから知っておいたほうがいい。
    医学部生のハードな勉強生活、現場でのやりがいと大変さ、医師の恋愛・結婚事情、年収のあれこれ、そして現代医療が直面する生命倫理にかかわるさまざまな難題……これまでの医学書では書かれることなかった、医師とそれを支える看護師をはじめとする医療スタッフたちの日常をぶっちゃけ大公開。
    読めば医学部を志望する気持ちにスイッチが入る、医学部志望生と、医師の仕事をもっと知りたい患者さんたちのための、医療現場の等身大レポート。

    「この本は医師である僕が医師として病院で働く事のリアルを実体験に基づいて解説したものです。普通の職業紹介本とは異なり、巷によくある医師本にはまず書かれる事のない医療現場の現実を包み隠さずに詰め込みました。対象読者としては医学部進学に興味を持った学生のみならず、医師という存在に興味を持った全ての人達に満足していただけるように記述しました。この本を読めば医療業界に対するモノの見方がかなり明るくなるであろう事は請け合います」(「はじめに」より)

    【目次】
    第1章 医師と病院のお話──医療の現場はチームで成り立つ
    第2章 医師と患者のお話──医師は病気を介して患者と向き合う
    第3章 医師と病気のお話──治すよりも支え続けるのが仕事
    第4章 医師と仕事のお話──35にも分かれる専門分野
    第5章 医師と生活のお話──医者の生活事情あれこれ
    第6章 医師と医学生のお話──医学部生のストイックな学生生活
    第7章 医師に自分がなってみて──医師だってつらいよ
    第8章 医師と社会のお話──知っておいてもらいたい難しい問題
    医師を希望する方への推奨図書10冊
  • 1,980(税込)
    著:
    奥真也
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    医療未来学が描く「老い」と「死の未来」
    人間と死の関係は、今まさに歴史的転換点を迎えている

    寿命が延びて、死ななくなるというのは、大問題だ。 納得のいく死に方を考えるよりも、定年退職後、
    30年、40年を一体どのように生きればよいのか。 生き方の根本を大改革しなければならない。
    ――田原総一朗さん推薦!

    AI診断、ゲノム編集、手術支援ロボット、人工臓器、予防ビジネス……医療が完成形に近づき、人間が本当に120歳まで生きられる時代がすぐそこまでやってきた。しかし問題は、誰もが健康な状態で長生きできるわけではないということ。超長寿時代は、一人ひとりの人生の時間が長くなる一方で、体に致死的でない小さな不調を抱えながら生きる人が大量に増える時代でもある。そのとき世の中は?個人の生き方は? 死のあり方は?
    最先端の医学研究や医療予測に詳しい著者が、未来の医療のあり方とそこに生じる問題点を提示しながら、超長寿時代の死とは何かを考えてゆく一冊。

    【目次】
    第1章:あらゆる病気は克服されていく――人生120年が現実味を帯びる現代
    ・病気の克服が「生のあり方」を変え、「死のあり方」を変える ・人類が感染症の脅威から解放される日 ・20世紀の半ばから、たたかう相手はがん・心疾患・脳疾患に ・がんや神経難病も未来には克服される ・人工臓器も実現しつつある ・現代人の体力向上、救急医療体制の充実も「死なない」要因に ・遺伝子解析技術とセンシングで、予防医学がますます進歩する ・AI診断によって「誤診」が激減する ・人生100年、120年が現実味を帯びてきた
    未来のストーリー:100歳まで生きることなどめずらしくも何ともない

    第2章:健康とお金の関係はこう変わる―─経済力が「長生きの質」を決める
    ・「多病息災」で、今以上に医療費がかかる ・老化を治療できても医療費はかかる ・医療費が「全額自己負担」になる可能性も ・経済力が「長生きの質」を決める? ・人間拡張技術によって老化がハンディでなくなる ・「死」は「幸せな区切り」になりうる
    未来のストーリー:経済力の有無で長生きの質に格差が生まれる

    第3章:ゆらぐ死生観─―自分なりの「死のあり方」を持つ
    ・シナリオどおりに生きられると「生のあり方」が変わる ・「典型的な死のプロセス」も変わっていく ・現代医療は患者さん個人の背景まで考慮できない ・安楽死について ・医師は医師として生きている ・同調圧力、自己決定、自己決定権 ・新しい「死のあり方」に制度が追いついていない ・死生観を持つのは誰なのか ・自分なりの「死のあり方」を持ち、納得する死を迎える
    未来のストーリー:100歳を超えた私の「お迎え」はいつくる?

    第4章:誰が死のオーナーか─―死を取り巻く問題を考える
    ・「生」に自己決定権はなかったが「死の自己決定権」はある ・「脳死」の定義はあるのに「死」の定義はない日本の法律 ・延命治療は「一度始めたらやめられない」は本当か ・「人間医師」はどこまで責任を負わされるのか ・医療に関する「意思表示」が不可欠な時代に ・未来には「積極的な死」が増えてくる? ・すでに安楽死が法制化されている国や地域も ・「死なない時代」に、安楽死は「一切れのパン」となる ・死体は誰のもの? 臓器提供をめぐる問題 ・高齢者に歴史あり
    未来のストーリー:安楽死が法制化された未来

    第5章:未来の死を考えるための20の視点
    視点1 肉体がなければ、衰えることもない
    視点2 永遠の生:悪魔との取引
    視点3 医師を呼ばない息子の妻への怒り
    視点4 生涯独身の私は、独りで死んでいくのか
    視点5 人生をともにするパートナーと同じ気持ちを共有しているか?
    視点6 死の定義をあなたが決める立場ならどうする?
    視点7 臓器提供が「推定同意」になる前夜の夫婦の会話
    視点8 有限な貯金の使い道:高度な治療を取るか家族の団らんを取るか?
    視点9 死の間際までハイテクを使えるなら、何を使う?
    視点10 どんな医療制度を望むか
    視点11 子どもが脳死になったらどうするか
    視点12 早期定年の企業に息子が就職しようとしてら、親として反対するか
    視点13 自分の死について、医師にどんな役割を担ってほしいか。またその医師は具体的に決まっているか?
    視点14 死期を明確に早める新種の薬が開発された。不治の病に冒されているあたなたはどうするか
    視点15 治療や延命に関する意思表示の情報を更新していなかった。どうするか
    視点16 そして誰もいなくなったら、自然に任せるか
    視点17 サルコを買った彼
    視点18 お迎えサービス
    視点19 価値のある人生なんて決められる? 命の再配分は冒瀆?
    視点20 何歳まで生きたいか

    おわりに――死のデザインという提案
    「小霜君」について――むすびにかえて
  • 「たはは…まっ、そんなこともあるよね」って現実を踏みしめて、爽やかに、軽やかに、明日へズンズン歩いていく日記がたまらない。つられて元気になっちゃう。たはは。
    ──帯文・岸田奈美(作家)

    病気や怪我、老いなどで「できていたことができなくなる」ことがある。誰もが、できるとできないの間で迷ったり、不安を感じたりしながら生きている。でも大丈夫。困りごとは人に伝えて、周りに助けてもらえばいい。 突然発症したレビー小体病という「誤作動する脳」を抱え、長いトンネルから這い出てきた著者が、老い、認知症、そしてコロナ禍と向き合い悪戦苦闘する日々を綴ったエッセイ集。心配しないで。未来はきっと、そんなに悪くない。

    「コロナみたいな、どうにもならないものに振り回され、理不尽なことがいっぱい起こる社会の中で、みんな、それぞれに必死で生きている。人間は、弱くてちっぽけだけど、それぞれが、かけがえのない、大切な人なんだ。間違いなくそうなんだよと、私は、言葉にして伝えたかった。弱っている人にも弱っている自分にも。」(「はじめに」より)

    【目次】

    1 コロナ時間とできない私
    2 会いたい。会いたい。会いたい。
    3 形を失った時間
    4 ゴルゴ13とモンローの間
    5 「きれい」と言われたい
    6 最後に知る秘密
    7 バナナの教え
    8 強くはなれない
    9 「確かさ」のない世界
    10 おしゃべりな植物
    11 幻視と幽霊
    12 母の舌
    13 死語と記憶とビンテージ
    14 ずぼらの達人
    15 育児がつらかった頃
    16 永遠の初心者
    17 認知症って何なのよ
    18 見えない未来を生きていく
    19 終わらない私の宿題
    付録 認知症のある人が社会に居場所を取り戻すための3つの提言
  • 1,650(税込)
    著:
    尹雄大
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    【名越康文氏(精神科医)、推薦!】
    我々の心と意識と身体は、
    実は別々のタップを踏み続けている。
    足が絡まり転びそうになりながらも、
    我々は人生という舞台で踊り続けるのだ。

    普段見落とされている、
    この生きづらさの本質を、
    著者は活き活きと暴き出す。
    このことが納得できるだけで、
    どれだけ多くの人生が
    救われることだろうか。

    * * *

    ぎこちない、まとまらない、よそよそしい。
    この「こころ」と「からだ」をどう生きるか。
    内側にある「もう一人の自分」との出会い方。

    * * *

    いつの頃からか両手の親指が「行方不明」になりがちだ。
    親指がつながっていない感じがあるため拳を握るのが難
    しい。感覚的にはみ出たまま、いつも熱を帯びている。
    動くときは引っかかる感じがする。ズレは親指に限らな
    い。僕はいろいろと不具合を抱えている――この探求が
    僕と同様に困りごとを抱えている人の生きやすさにつな
    がればいいなと思っている。(本書より)
  • ■その治療、患者の利益になっていますか?

    この本は、レベルの低い医療批判本ではなく、
    腫瘍内科医によるこれからのがん医療の未来へ向けての提言だ
    ――日本医科大学武蔵小杉病院・勝俣範之氏推薦

    昨今無数に登場しては話題を集める「がんの新薬」は一般社会から高い期待を受けている。しかし、その効果はしばし誇大に説明され、現実を大きく超えた期待を呼び起こしてしまう――

    人びとのがん治療のとらえ方が歪めさせ〈悪いがん治療〉に導いてしまう要因とは何か? 現役の腫瘍内科医が、医薬品開発・医薬品行政の根本的な問題を明らかにし、医学で言われる「エビデンス重視」に警鐘を鳴らしながら、患者にとっての真の利益とは何かを考える。
  • 「脇毛が生えているのは女としてない」という言葉にとっさに怒ったチョーさんが好きだ。
    コンプレックスがあっても、嫉妬心があっても、
    夜明け4時急に自分の形がわからなくなっても、私たちは意思を表明して良いんだと思えた。
    ーー犬山紙子

    すっぴんすぎるだろ。ーーハライチ・岩井勇気

    〈みんなと同じになれないけど、それの何がいけないの?〉
    国籍や性別、常識・非常識という区分けのほとんどは、誰かが勝手に作ったフィクションで、思っているよりずっと流動的なもの。「女らしさ」を強いられることや、何かにつけて「耐え忍ぶ」ことが美徳みたいに語られるのもナンセンス。だから私たちはもっと怒ったり、叫んだりしたっていいのだ。

    注目のペイントアーティストが綴る、毎日間違えて、へこんで、社会の不条理さにくじけそうになっても、怒って、戦って、考えて、自分の足で歩いていく覚悟を込めた「成長」と「主張」のエッセイ集。〈書き下ろし漫画も6篇収録〉
    ■「はじめに」より
    「時々自分が全くのエイリアンみたいに思える。変な発言をしてしまうこと、国籍がみんなと違うこと、「女らしく」できないこと。だから私はエイリアンを隠して、意識しないように生きてきた。そうしたらどうだ、いつの間にかすっかり自分がよくわからなくなってしまっていた。(…)だけど、こうも考えられないだろうか。私たちはみんなエイリアンで、みんな一人ひとり違って、違うということだけが私たちに共通していることだと」

    目次
    1章
    ロマンスがはじまらない
    どうして恋人は必要なのか?を考察してみる
    お願い、サーモン
    わかめごはん。ああ、わかめごはん
    愛すべき、大嫌いなマヨネーズ
    女を演じなくてもいい場所
    非モテ女はクソみたいな好意を断れない
    昔好きだった女の子の話 前編
    昔好きだった女の子の話 後編
    化粧は心を武装する
    いくらだって顎くらい引いてやる
    美しさに泣かされて
    私たちって誰のために服を着ているんだろう

    2章
    モノガミーゲシュタルト崩壊
    なんで結婚したいんだっけ?
    「パーティ」の甘美な響きは罠である
    女は細くあってこそ美しいの呪縛
    ありのままを愛したい・けど・愛せない
    リアス式海岸ネイルの波打ち際で
    私たちが思うよりも人生はずっと無意味なのだ
    夜中はまるでエンドロールだ
    お尻のラインはいつ「下品」になったのか
    うで毛のはなし
    イヤよイヤよは、イヤのうち
    涙は武器ではない、と同時に、弱さでもないという話

    3章
    私たちはもしかしたら圧倒的に怒る経験が足りてないんじゃないか
    「嫉妬の炎」はいつ消える?
    私の自撮り進化論
    とにかく「女の賞味期限」に焦っていたのだ
    アラサーで金髪ショートにした理由
    運命ではないからこそ愛しい友人たちへ
    おっぱいは、ただのおっぱい。
    お願いだから、どうか長生きしてください
    エイリアン・フロム・ジャパン
  • 2,090(税込)
    著:
    吉田悠軌
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    姑獲鳥、カシマ、口裂け女、テケテケ、八尺様、今田勇子――
    そのとき、赤い女が現れる。
    怪談から読み解く現代史。恐怖の向こう側にあるものとは。

    絶対に許せない人間の「悪」。
    深淵を覗き込んだ時、そこに映るものは何か。

    怪談の根源を追求する、吉田悠軌の探索記、その最前線へ。

    現代怪談に姿・形を変えながら綿々と現れ続ける
    「赤い女」。そのルーツとは。現代人の恐怖の源泉を
    見据えることで明らかになる「もう一つの現代史」。
    赤い女の系譜を辿りつつ、その他重要な現代怪談の
    トピックについても探索していく。

    浮かび上がる「ミッシングリンク」とは。

    【目次項目】
    ・怪談の深層に眠るもの:「子殺し」怪談 secition1
    1:イタリア公園へ
    2:こんな晩
    3:ザシキワラシ
    [現代怪談の最前線]:歩く死体を追いかけろ!
    ・怪談の深層に眠るもの:「子殺し」怪談 section2
    4:現代怪談の幕開け
    5:夕焼けの人さらい
    付1:赤い女前史
    6:口裂けの系譜
    [現代怪談の最前線]:牛の首
    ・怪談の深層に眠るもの:「子殺し」怪談 section3
    7:子殺しの罪と罰――コインロッカーベイビーとしての「コトリバコ」
    8:欠損する下半身の意味するもの――カシマさん
    [現代怪談の最前線]:人面犬
    ・怪談の深層に眠るもの:「子殺し」怪談 section4
    9:「大流行」以前の口裂け女
    10:変容する口裂け女
    11:潜伏するカシマ・ウイルス
    付2:テケテケ
    [現代怪談の最前線]:岐阜ポルターガイスト団地
    ・怪談の深層に眠るもの:「子殺し」怪談 section5
    12:「感染」を拡大させる赤い女――アクサラ、泉の広場の赤い女
    13:「白い女」の系譜――サチコ、ひきこさん、八尺様
    14:産みなおし、生まれ返りを希求する存在たち
    付3:MOMOチャレンジ
    [現代怪談の最前線]:樹海村
    ・怪談の深層に眠るもの:「子殺し」怪談 section6
    15:なぜ多くの人々が「赤い服を着た大きな女」を見てしまうのか?
    16:怪談とはなにか、恐怖とはなにかを探ること

    おわりに
  • 1,870(税込)
    著:
    竹田信弥
    著:
    田中佳祐
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    みんなで読むと こんなに楽しい!
    大ブームの読書会。だけど、参加する勇気がない?
    主催したい。でも、何をすればよいかわからない?
    大丈夫! 話題の書店〈双子のライオン堂〉が教える
    手とり足とりの決定版ガイドブック!

    読書会に興味をもつ人のための決定版ガイドブック。
    参加・開催・運営に関する実践的なノウハウに加えて、
    有名読書会の主催者へのインタビュー、
    実際の読書会の様子を書き起こしたドキュメント、
    読書の達人との座談会など、
    読書会の楽しみ方を全方位的にガイドします。

    目次

    はじめに

    第1章 読書会とは?
    「読書会」とは一体なんでしょうか?
    読書会は本が主役

    第2章 読書会にはどんな種類がある?
    読書会にもいろいろある
    選書方法による分類
    開催形式による分類
    ちょっと変わった読書会のアイデア

    コラム はじめての海外文学(谷澤茜)

    第3章 読書会に参加するには?
    読書会との出会い方・探し方
    行くまでの準備
    当日の朝の楽しい過ごし方
    本の感想ってどうやって話せばいいの?
    読書会が終わったあとに

    コラム ビブリオバトルとは他人に本を探してもらうことである(岡野裕行)

    第4章 読書会を開催・運営するには?
    読書会の作り方
    読書会の運営のポイント

    コラム ビブリオバトル必勝法(安村正也)

    ◇なぜ読書会を開くのか?──主催者に聞く!
    猫町倶楽部(山本多津也さん)
    GACCOH(太田陽博さん、うきくささん、倉津拓也さん、しょうへいさん、谷川嘉浩さん)
    八戸ブックセンター(音喜多信嗣さん、熊澤直子さん)

    ◇読書会では何が起きているか?──紙上の読書会
    課題本方式 カフカ『変身』
    持ち込み方式 「変な本」

    ◇読書と読書会について本気出して考えてみた
    自由な議論とは何か――読書会から考える(倉津拓也さん、しょうへいさん、谷川嘉浩さん)
    語り合うことの楽しみ、本をめぐる冒険(長瀬海さん、倉本さおりさん)

    付録 必携・読書会ノート──コピーして活用しよう

    おわりに
  • 1,760(税込)
    著:
    飯塚めり
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

    悩んで、とまどい、落ち込んだとき――
    いつも喫茶店が助けてくれる。

    これからのあなたを支えてくれる喫茶店を、
    イラストとエッセイで柔らかく処方します。

    ・雨の日に気分を明るくしたい
    ・都会の真ん中でも旅気分を味わいたい
    ・とにかく「ひとり」になりたい
    ・朝から気分が上がりません
    ・家に直帰したくない
    ・一瞬のカフェタイムでもくつろぎたい
    ・悩みごとをちっぽけにしたい
    ・落ち着いて打ち合わせをしたい
    ・どっぷりと喫茶に浸かって、スッキリしたい
    ・人見知りだけどカウンター席に座ってみたい
    ・自分を大切にする時間をつくりたい
    ・巣ごもり期間も心を動かしたい

    ――そんなとき、どこに行く?

    全36軒の喫茶店をご紹介。
    この本を持って、あなたも自分自身に喫茶店を処方してみるのはいかが?

    「わたしにとって、いや、喫茶店を愛好する人たちには、喫茶店を、日々の味方につけるために使っている人も多いはずだ。それは、劇的に効くものではないけれど、いつの間にか元気を底上げしてくれる、ゆっくりと効くおくすりのようだ。
    わたしは、内なる引き出しにたくさんのお店を持っておき、いざ出かけるときに、パパッと頭のなかで検索して、「これだ」という喫茶店を、己に処方するように選んでいる。滞在は一瞬だけれど、効用は数日続くこともある」(本文より)
  • 1,760(税込)
    著:
    永井玲衣
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    小さくて、柔らかくて、遅くて、弱くて、優しくて、
    地球より進化した星の人とお喋りしてるみたいです。
    ──穂村弘

    もしかして。あなたがそこにいることはこんなにも美しいと、
    伝えるのが、哲学ですか?
    ──最果タヒ

    みなが水中深く潜って共に考える哲学対話。
    「もっと普遍的で、美しくて、圧倒的な何か」
    それを追い求めて綴る、前のめり哲学エッセイ!

    「もっと普遍的で、美しくて、圧倒的な何か」それを追いかけ、海の中での潜水のごとく、ひとつのテーマについて皆が深く考える哲学対話。若き哲学研究者にして、哲学対話のファシリテーターによる、哲学のおもしろさ、不思議さ、世界のわからなさを伝える哲学エッセイ。当たり前のものだった世界が当たり前でなくなる瞬間。そこには哲学の場が立ち上がっている! さあ、あなたも哲学の海へダイブ!

    人々と問いに取り組み、考える。哲学はこうやって、わたしたちの生と共にありつづけてきた。借り物の問いではない、わたしの問い。そんな問いをもとに、世界に根ざしながら世界を見つめて考えることを、わたしは手のひらサイズの哲学と呼ぶ。なんだかどうもわかりにくく、今にも消えそうな何かであり、あいまいで、とらえどころがなく、過去と現在を行き来し、うねうねとした意識の流れが、そのままもつれた考えに反映されるような、そして寝ぼけた頭で世界に戻ってくるときのような、そんな哲学だ。(「まえがき」より)

    【目次】
    1 水中の哲学者たち
    2 手のひらサイズの哲学
    3 はい、哲学科研究室です
  • 2,530(税込)
    著:
    代島治彦
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    1967年、10・8羽田闘争。同胞・山﨑博昭の死を背負った14人は、その後の時代をどう生きたのか? 全共闘世代の証言と、遅れてきた世代の映画監督の個人史が交差する、口承ドキュメンタリー完全版。

    1967年10月8日、佐藤栄作首相の南ベトナム訪問阻止を図る全学連が、羽田・弁天橋で機動隊と激突、当時18歳だった京大生・山﨑博昭さんが死亡した10・8羽田闘争。この〈伝説の学生運動〉に関わった若者たちのその後を描いた長編ドキュメンタリー映画『きみが死んだあとで』を書籍化。
    山本義隆(元東大全共闘議長)、三田誠広(作家)、佐々木幹郎(詩人)をはじめ、当時の関係者への延べ90時間に及ぶ取材メモをもとにした、映画未収録インタビューを含む口承ドキュメンタリー完全版。「しらけ世代」の代島監督がいちばん憧れた「全共闘世代」のヒーロー、秋田明大(元日大全共闘議長)に迫る書き下し原稿も掲載! 若者は「10.8後」をどう生きたのか。あの時代の貴重な証言がここに。

    【目次】
    はじめに
    「よく見比べてから判断したいので、いまは入りません」とお断りしました。──向千衣子さんの話
    映画『きみが死んだあとで』を撮るにいたった動機
    捕虜を撃ち殺す写真を見たのは大きかった。──北本修二さんの話
    内ゲバは厭やね。だけど指令があれば、いや、わからないな……。──山﨑建夫さんの話
    ぼくの話 1
    だから「襟裳岬」をふと耳にするだけで胸がジンとする。──三田誠広さんの話
    もうちょっとで山﨑の一周忌やなあと思ったんですけど、その前にやめました。──岩脇正人さんの話
    ぼくの話 2
    何の役にも立たない老人に、何の意味があるんだと思うでしょうけど。──佐々木幹郎さんの話
    49歳ではじめて没頭したんです、いまの仕事に。──赤松英一さんの話
    ぼくの話 3
    大学では剣道部。もともとは右翼ちっくな少年だったんですが。──島元健作さんの話
    わが子に「命」が何なのかを教えてもらいました。──田谷幸雄さんの話
    ぼくの話 4
    高校時代は何にでもなれると思ってたけど、何にもなれなかったっていうような人生ですね。──黒瀬準さんの話
    エイッて、機動隊に追われてホームから線路に飛び降りたんですよ。──島元恵子さんの話
    ぼくの話 5
    私の救援の原点は、じつは子どもたちなんですよね。──水戸喜世子さんの話
    ぼくの話 6
    護送車のバックミラーに映った顔を見たら憑かれた顔で「これがハタチの俺なんやなあ」って。──岡龍二さんの話
    ぼくの話 7
    俺いなくなったら、絶対集まらないから待ってるしかない。だから、ひとりで待っているんだよ。──山本義隆さんの話
    ぼくの話 8 終章
    あとがき
    登場人物紹介
    本書に登場する用語の簡易解説
    参考・引用文献
    関連年表
  • 1,650(税込)
    著:
    姫野桂
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    自分の「欠け」を恋人で埋めようとしても男じゃ埋まらないんだな~これが。これやるとたいてい失敗するよね。──まんきつ(漫画家)
    致命傷にはならないレベルで血を流し傷口をえぐり、しかしそれが心の安定にも繋がるし自己表現でもあるという、リスカの代償行為のような本です!──吉田豪(プロインタビュアー)

    物書きなら、文章でやり返せ!『発達障害グレーゾーン』大ヒットの姫野桂、待望の初エッセイ
    閉塞的な地方都市で一人っ子として生まれ、毒親傾向のある両親に育てられた子ども時代。スクールカースト底辺から抜け出せなかった中高時代。ヴィジュアル系バンドの推し活に恋に、遅れてきた青春を捧げた大学時代。発達障害(30歳になってから発覚)の二次障害の双極性障害や摂食障害に苦しめられた就活、すさまじく向いていなかったOL時代。25歳でライターに転身、やっと自分の居場所を見つけたものの、タチの悪い仕事関係者に「都合の良い女」にされたり、風俗嬢のアルバイトをしたり、ネット炎上騒動に巻き込まれたり、コロナの影響でアルコール依存症になったり……「自己肯定感超低い女子」の33年の軌跡。

    「ヨウヘイ氏は私とのセックスでハメ撮りをすることを好んだ。最初は嫌で拒んでいたものの、あるときふと思い付く。あえてハメ撮りをさせて、彼女に浮気の証拠として送り付けようと。彼は私がハメ撮りを許可すると、喜んでベッドの縁にスマホをセットした。その際「もうちょっとこういう角度の方がいいんじゃない?」と彼の顔が映る角度にセッティングし直した。
    セックスの後、『あの動画、欲しいな 』とLINEすると、その動画が送られてきた。このとき心の中でヨッシャとガッツポーズした。最後の切り札に、この動画を使うのだ。そうすれば彼は彼女を失うし、SNSにでもアップすれば仕事だって失うだろう……今思うと、当時の私の思考回路は相当ヤバい。自分のセックスする姿は人に見られてもいいと思っていたのだ。それほど私は彼に依存し憎んでいた。」(本文より)

    【目次】
    01_自傷行為
    02_バンギャル
    03_バンドマン
    04_自己肯定感
    05_顔出し
    06_炎上
    07_毒親
    08_スクールカースト
    09_Uターン
    10_生理
    11_風俗嬢
    12_フェミニズム
    13_ルッキズム
    14_グラビアアイドル
    15_サラリーマン
    16_新型コロナウイルス
    17_アルコール依存症
    18_婚活
    19_発達障害
    20_ライター
  • 機能不全家族、貧困、精神疾患、自殺未遂など、
    いくつもの困難を生き抜いてきた彼女が、
    フェミニズムにたどり着くまで。

    殴る父と耐える母、ハラスメントの横行、エロ情報の氾濫、あからさまな賃金格差、性犯罪におびえなければならない日常……。かつて1ミリも疑ったことがなかった「男女平等」は、すべてまちがいだったのか? もう黙ることはしない。体当たりでつかんだフェミニズムの物語。

    小林エリコさんは団塊ジュニア世代。団塊世代の私たちが育てた子どもだ。女の子からここまで自尊心を奪い、男の子がここまで自己チューにふるまう社会を私たちは再生産してしまったのか。でも、これは高い授業料を払ったけれど、「もう黙らない」ことを学んだ女性の闘いの記録。
    ──上野千鶴子

    俺たち男こそ耳を傾けるべきだ。ジェンダー格差と自己責任論が作り出した、この地獄に加担しないためにも。
    ──清田隆之

    「私は世の中が男女平等だと1ミリも疑っていなかった。しかし、それは全て間違いであり、それに気がつくのに私はとても時間がかかった。男女が平等でないと教えてくれたのはフェミニズムだった。フェミニズムを知った時の衝撃を例えるなら雷に打たれたような感覚とでも言えばいいだろうか。男女は平等でないというパラダイムシフトは私の中の壁を瓦解させた」(「はじめに」より)

    【目次】
    はじめに
    第一部
    1 父は王様、母は従順な家来
    2 脂肪よりも筋肉が欲しい
    3 母のようにはならない
    4 この国の男たちは狂っているのかもしれない
    5 平坦な地獄が待っているだけ
    6 彼らはなにもしてくれない
    7 男より弱いものになるということ
    8 この理不尽な怒りをどうしたらいい
    9 ノラのように
    10 エロとパチスロのハイブリッドな漫画雑誌
    11 母の幸せは私の幸せじゃない
    12 自宅とデイケアを往復する日々
    第二部
    13 寂しいから一緒にいるだけ
    14 最低で最悪のカップル
    15 世界で一番情けない生き物
    16 あなたは生活保護がいいと思う
    17 ただ一人で暮らしているだけなのに
    18 そこにはフェミニズムがあった
    エピローグ
  • 好きで一緒になったのに
    「ふたりが生きづらい」と思ったら
    読んでください。
    衝撃の「妻の布ナプキンを洗う夫」記事でTwitterトレンド入り!
    熱い共感で多くの「ふたり」が涙した鈴木家の物語、最終章。
    好きで一緒になったのに
    「ふたりが生きづらい」と思ったら
    読んでください。
    衝撃の「妻の布ナプキンを洗う夫」記事でTwitterトレンド入り!
    熱い共感で多くの「ふたり」が涙した鈴木家の物語、最終章。

    発達系女子のど真ん中を行く妻、御年41歳、子ども無し。働く意思もなく自発的に家事をするでもなく、テレビと猫とゲームにまみれて家から出ようともしないプチひきこもり。シングルインカムでワンオペ家事の夫は鬱憤蓄積し、いつしか妻に叱責や暴言をぶつけるモラハラ男に。しかし夫が脳梗塞で倒れ「後天的発達障害」ともいえる高次脳機能障害になり関係性が激変。夫は妻の「不自由」や「苦手」を徹底的に考察し、家庭改革に乗り出す。相互理解の困難と苦しさの渦中にある発達系女子×定型男子のパートナーに贈る、読む処方箋。

    僕たち定型男子は発達系女子と暮らす中で互いを傷つける関係性に陥りがちです。そして僕はかつてのDV夫として、発達系女子を好きになって一緒になってみたものの、生活がたちゆかなかったり日々ストレスを抱え続けたり、何より大切なパートナーを傷付けてしまうことがどれほど苦しいことなのか、痛いほど分かります。DVを肯定するつもりは絶対に無いけれど、そうしてしまうところに僕らがなぜ追い込まれてしまうのか、嫌というほど分かるのです。(「まえがき」より)

    【目次】
    まえがき
    第1章 されど愛しき発達系女子
    第2章 不自由な脳で生きる異世界
    第3章 発達系女子が片付けられない
    第4章 発達系女子と家事を分担できない
    第5章 発達系女子と話が通じない
    第6章 発達系女子と将来像の共有ができない
    第7章 発達系女子が自分を大事にしてくれない
    第8章 発達系女子が働いてくれない
    最終章 発達系女子と生きる
    あとがき
  • 1,650(税込)
    著:
    坂口恭平
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    お金に関する今世紀最大の発見(!?)
    「流れ」とは何か。

    noteでの無料公開時に30万PVを超え、圧倒的熱狂の1週間を
    作り出し、その後完全予約制のオリジナル出版で初版5000部
    を売り切った「お金の学校」が普及版として満を持して登場。

    流れがあれば、お金も人も仕事もすべて動き出す。
    鬼才、坂口恭平がすべてをさらけ出して伝える「幸福」への道。

    【著者より】
    お金をみなさん毛嫌いしているところがあります。
    明晰な方でも、お金は疎くて、みたいな感じで敬遠してしまう人もい
    ます。それではいつまでたってもお金との関係が良くなりません。

    ここはお金の学校です。
    まずはお金のことを大好きになってください。
    大丈夫、きっとうまくいくよ。

    【目次】
    1:オリエンテ―ション
    2:入学金について
    3:まずは企画書を書く
    4:お金とは時間である
    5:僕の印税についての楽しい話
    6:経済=「大丈夫、きっとうまくいくよ」と自分に声をかけること
    7:頭の中(お花)畑だよねあんた
    8:文藝春秋にとっての王とは何か?
    9:模倣を三つ揃えると経済になる――坂口恭平の経済史1
    10:健康という経済――坂口恭平の経済史2
    11:卒業式:祝辞 たかちゃんへの返礼
  • 1,760(税込)
    著:
    石田月美
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    うつ、摂食障害・対人恐怖・強迫性障害など様々な精神疾患を抱え、実家に引きこもり寄生する体重90kgのニートだった著者がはじめた「生き延びるための婚活」。何度も失敗し、「喰い逃げ」もされ、それでも婚活を通じて回復していく経験を綴る傷だらけの物語編と、その経験から得たスキルとテクニックをありったけ詰め込んだHOW TO編の2本立て。ケッコン? 何ソレ、おいしいの? 笑って泣いて役に立つ、当事者はもちろん支援者にも読んで欲しい、生きづらさ解体新書。

    今まで死なずにいただけでも精一杯のウツ女子たちへ。
    史上最低のスタートラインから走り出す
    当事者発の婚活実践メソッドは、
    どこまでも精緻で、優しさと容認に満ちていた。
    ──帯文・鈴木大介(文筆業)

    「診察で私はメンヘラの常套句である「死にたい」「もう無理」「自分がどうなっちゃうのか怖い」を並べた。辛いんです苦しいんですって雰囲気でアピールしながら。すると主治医は慣れた調子で私が投げた常套句を全てスルーして一言言った。
    「結婚すれば?」
    ……………………。
    出た! 「いいんだよ」ならぬ「NO MOREいいんだよ」!
    てっきり「ありのままのあなたで大丈夫」とか「今は休むときだから」とかキレイゴトを頂けると思っていた私は、そのとき本気で閉店しようかと思った。
    「結婚」って。だってデブだよ? 無職だよ? メンがヘラってるんだよ? ハードルが上がりすぎて耳キーンなるわ。」(本文より)

    【目次】
    ■ウツ婚!! 物語編──ビョーキの私が生き延びた奇跡の婚活ストーリー
    Scene 1 塔の上のメンヘラーゼ
    Scene 2 戦場のガールズライフ 開幕?
    Scene 3 闇なのにデートもしな?
    Scene 4 本命捕獲計画
    Scene 5 家族にまつわるエトセトラ

    ■ウツ婚!! HOW TO編──生き延びるだけで精一杯女子的サバイブ戦略虎の巻
    Lesson 1 まずは「生活」をやってみよう
    Lesson 2 見た目問題、ただパッケージを変えるだけ
    Lesson 3 出会う、デート、相手の選び方
    Lesson 4 コミュ症による婚活コミュニケーション術
    Lesson 5 婚活は役所に受理されるまでが婚活です
  • 1,430(税込)
    著:
    仲俣暁生
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    「極西文学」―それは1960年代後半以降に生まれ、90年代に書き始めた現代日本文学の作家達を呼ぶ、仮の名前である。アメリカ文学、ポップカルチャー、テクノロジー、そして戦争の影…。村上春樹がかつて切り開いた日本のポップ文学の道。その先の道を高速で駆け抜ける現代作家たちを、同じ速度で伴走する最新型の文学論。
  • 生活、学び、仕事に子育て
    不安に揺れる日々を
    いつか思い出になるような
    かけがえのないものにする32の知恵

    いま、新型コロナウィルス感染症禍で、誰もが大きなストレスや不安を抱えながら暮らしています。この難局を乗り越えるためには、みんなが創意工夫をしながら、自分たちのよりよい暮らし、働き方、学び方をつくっていくしかありません。
    そこで、さまざまな分野のコツを集め分析・研究してきたプロフェッショナルが、大変な状況のなかでの暮らしをよりよくするヒントを、独自の手法でまとめました。
    生活、学び、仕事、子育てなど、ひとつひとつの知恵・工夫は、シンプルで簡単なものばかり。お子さんがいる家庭にも、一人暮らしの方にも役立つ32のヒント。みなさんの暮らしをよりよくするための参考になりますように。

    今のコロナの時代を、感染症に関係を侵された時代というだけでは終わらせず、身近な人との関係を紡ぎ直した時代として過ごしていこう、そして、社会で起きた出来事をこれからも忘れないというだけでなく、忘れられないほどのかけがえのない人生の一部として生きていこう。そういう思いと希望を持って、本書を書きました。(「おわりに」より)
  • 「自己責任」、「人様に迷惑をかけないように」、自立して生きていくことが喜ばしいとされる世の中で、そこからこぼれ落ちてしまう人はどうしたらいいのか?人に寄りかかることは心地いい、頼ってもいい!交際0日でしょぼい結婚をした著者による自伝エッセイ。
  • 食エッセイ界の遅咲きの新星、じろまるいずみの初エッセイ集。

    チャーハンにステキなサムシングを入れてしまう母親
    グラタンが好きな吸血鬼……
    ごはんにまつわるウソみたいなホントの話の数々。
    笑えるのになぜかレシピまでついている異色の料理エッセイ!

    自ら居酒屋を切り盛りし、飲ん兵衛の舌を肥やしてきた著者が書く、思い出と紐付いた濃厚な食の記憶を軽妙に描いたエッセイは、これまでの「食エッセイスト」とは一味違う、骨太の読み応え。笑える料理エッセイになぜかすべてレシピがついているという形式が特徴的。noteで書かれたものに大幅に書き下ろしを加え、これまで書いてこなかった生い立ちに触れたエッセイも。一方、そのレシピは実用的でありながら、読み物としての強さもあるテキストが魅力。なぜか読むと「できる」気がしてくる、読むだけで自信を持たせてくれるレシピエッセイ。

    〈漫画家・渡辺ペコさんとの対談「私たちが『ごはん』を描いてしまう理由」を収録〉
  • たくさん迷う。
    だからこそ見つかる、
    自分らしい働き方

    500種類以上の社会人向け職業体験を提供してきた著者ならではの経験知を伝え、
    これからの働き方を考えるガイドブック。

    「何年働いても自信が持てない」
    「いまの仕事が自分に向いているのか分からない」――
    働き方に対する悩みを抱える〈仕事迷子〉が増えている。
    どうすればこの迷いを、自分らしく働くための力に変えていくことができるだろう?
    社会人のための職業体験サービスを提供する〈仕事旅行社〉代表の著者が、
    「自分らしく働く」を実践している仕事人たちへの取材を通して、
    これからの働き方のヒントを伝える。

    ◎仕事旅行とは…
    さまざまな職業の体験プログラムを通じて、「働く力」を高める“学び”のサービス。
    見たことない仕事やその道のプロフェッショナルの言葉、仕事術にはあなたを拓くヒントがある。
    見知らぬ土地への旅を通じて自分自身を再発見できるように、
    いろんな職場を経験することで、仕事観を豊かにし、自分らしく「働く力」を整えよう!
  • ほんとうに新しいものは、いつも思いがけないところからやってくる! 仕事、結婚、家族、教育、福祉、共同体、宗教……私たちをとりまく「あたりまえ」を刷新する、新しくも懐かしい生活実践の提案。

    しょぼい起業でまっとうな資本主義を再生/もののはずみで家族になる/国家が掲げる大義名分より仲間が大事/欲しいものがあればまずそれを他人に与えるところから/話はどんどん複雑にする/お金は「思いがけない使い道」に……。
    世界を変えるには、まず自分の生活を変えること。熟達の武道家から若き起業家へ、世代間の隔絶を越えて渡す「生き方革命」のバトン。

    何か「新しいけれど、懐かしいもの」が思いがけないところから登場してくる。それを見て、僕たちは、日本人がまったく創造性を失ったわけではないし、才能が枯渇したわけでもないと知って、ほっとする。きっとそういうことがこれから起きる。もうすぐ起きる。それが「どこ」から始まるのかは予想できないけれど、もうすぐ起きる。そういう予感が僕にはします。えらてんさんとの出会いは僕にとってそのような徴候の一つでした。
    (内田樹 まえがきより)

    【目次】
    1章 全共闘、マルクス、そして身体
    2章 しょぼいビジネス、まっとうな資本主義
    3章 共同体のあたらしいあり方
    4章 教育、福祉制度を考える
    5章 先祖と宗教とユーチューバー
    6章 日本とアジアのあるべき未来
  • 2,200(税込)
    著:
    楠木建
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    独りで、ゆっくり、大量に!
    これが知的体幹を鍛え、思考の基盤を厚くする本の読み方。
    読書の醍醐味は、そこから何を読み取り何を得るかにある。
    当代随一の本の読み手が、これまでに手掛けた書籍解説、書評の
    ほぼすべてを網羅した「全書籍解説・書評・読書論集」。
    できれば部屋から一歩も出ず、ずっと本を読んでいたい!

    読書は、アスリートにとっての基礎練習。室内で寝ながらできる走り込み、汗をかかない筋トレ、体を動かさないストレッチ。本さえあれば、1年365日、呼吸をするように思考を鍛えられる。著者の貪欲なまでの研究マインドに裏付けられた読書術を、あますことなく体験できる決定版読書論。先端ITビジネス系から塩野七生、城山三郎、古川ロッパ昭和日記まで。「特殊読書の愉悦」「棺桶に入れてほしい本」などコラムも抱腹絶倒のおもしろさ。
  • 1,540(税込)
    著:
    永江朗
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    人生は思いのままにならないことばかり。世の中は苦に満ちている。あーあ、いやんなっちゃった、どうしよう…こうした気持ちと、人はどう折り合いをつけていったらいいのだろう?プラトン、ハイデガーから、フーコー、ボーヴォワール、レヴィナス、バタイユまで、さまざまな哲学者たちのことばを補助線にしながら、仏教で言うところの「四苦八苦」について考える、哲学の自習帖。まず手始めは「生老病死」の四つの苦から。
  • 1,650(税込)
    著:
    齋藤陽道
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    今もっとも注目を集める写真家の一人である齋藤陽道さんは聴覚に障害がある。子どものときから補聴器を付け発声の練習をしてきた(させられてきた)。学校では聞こえるふりをして、休み時間には本に顔を落としていた。子供のときのことを思い出そうとしても、実感となる思い出がない。
    でもろう学校に入って手話と出会ってから、世界が変わった。毎日学校に行くのが楽しくてたまらない。写ルンですが流行ると、友だちを撮りまくった。社会人になると、障害者プロレス団体「ドッグレッグス」でも活躍。そして、いつしか写真の道へ――。
    手話、抱擁、格闘技、沈黙……ひとつひとつ向き合えばすべてが声になる。写真家は、さまざまな声と写真を通し、世界を取り戻していく。
  • 1,430(税込)
    著:
    宇田智子
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    ここは沖縄・那覇の市場通り。
    人と本が出会う小さな古本屋。
    今日も私はかわらず店を開ける。

    店に立ち、市場のことばに耳を傾ければ、今日も人と本が豊かに、楽しげに行き交う──。沖縄の本を地元で売ることにあこがれて、那覇に移住して9年。店先から見えてきた、そして店先で考えてきた、本のこと、人のこと、沖縄のこと……。古本屋の店主にして気鋭のエッセイストが新たな視点で綴る珠玉のエッセイ集。
  • 1,540(税込)
    著:
    菊池壮一
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    1970年代後半に西武百貨店の書籍売場としてスタートし、2015年7月、多くの人に惜しまれつつ閉店を迎えた「リブロ池袋本店」――およそ40年の歴史を、その最後の日までともに歩んだ著者が綴る〈もうひとつのリブロ史〉。池波正太郎をはじめ、吉村昭、津村節子、北方謙三、大沢在昌ら作家との交流や、一癖も二癖もある書店員たち・お客様たち、時代を読んで仕掛け続けたブックフェアの数々を辿りつつ、これからの書店文化への願いを込めたメッセージを送る。
  • 2001年に船出した小さな総合書店「ブックスキューブリック」。素人同然で始めた本屋の旅は、地元・福岡の本好きたちや町の商店主を巻き込み、本を媒介に人と町とがつながるコミュニティづくりへと展開した。ローカルブックストア店主は理想の本屋像をどのように思い描き、歩んできたのか。独自の店づくりから、トークイベントやブックフェスティバルのつくり方、カフェ&ギャラリーの運営まで。15年間にわたる本屋稼業の体験をもとに、これからの本屋づくり、まちづくりのかたちを示す。
  • 1,650(税込)
    著:
    鳥海修
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    本や新聞、PCやモバイルなどで毎日、目にする文字。当たり前のように存在しているが、じつは読みやすさや美しさを追求するデザイナーの手によって生み出されている。フォント制作会社「字游工房」の代表にして、書体設計士の著者は、どのように文字作りの道を目指し、歩んできたのか?これまでに制作した文字。その文字に込めた思想。理想の文字。影響を受けた人たちとの交流…。「水のような、空気のような」書体を目指して活動してきた37年間を振り返り、これからの文字作りにつなぐ思いをつづる。
  • ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

    本書は2018年6月3日に「レンタルなんもしない人」というサービスがスタートした時から、2019年1月31日「スッキリ」(日本テレビ)出演まで、半年間におこった出来事をほぼ時系列で(だいたい)紹介するノンフィクション・エッセイです。本当になんもしてないのに次々に起こるちょっと不思議でこころ温まるエピソードの数々。
  • 恋バナ収集というちょっと変わった活動を行うユニット「桃山商事」の代表を務める著者が、これまで1200人以上の女性たちの失恋話や恋愛相談に耳を傾けるなかで気づいた、失望される男性に共通する傾向や問題点とは? 女性たちの生の声を聞いてみると、男女でこんなにも違う景色が見えているのか、ということが浮かび上がってくる。ジェンダー観のアップデートが求められる現代を生きる、すべての人たちに贈る、より良い関係を築くための「心の身だしなみ」読本。

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