『時代小説、光文社(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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紀元前7世紀。中央アジア、カスピ海沿岸の沼沢地帯マッサゲタイに生まれたタハーミラィの運命は、国王カーリアフに嫁ぐことで大きく動き出す。戦乱の予感の中、王に従いメディア帝国の都に辿りついた彼女は、いつか夢の王国を築きたいと語るクルシュという青年に強く魅了されるのだが――。広大な版図の大地で、戦乱と政治に翻弄されながら己の運命を切り開き、強国に立ち向かった実在の女王の半生を描く、壮大な歴史ドラマ!(『マッサゲタイの戦女王』改題)
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長女・おえいは庄屋を継ぎ、夫、そりの合わない実母・おとくと暮らしながら一家を切り盛りしている。妹・おたかは武家に嫁いだものの、しばしば実家を訪れては大八車で作物を持ち帰り、時には金まで無心する。ある日、おとくの不在を理由におえいはおたかの頼みを断り、2人の間に諍いが起きる。しばらく後、おたかの婚家から急な知らせが届き――(『彼岸花』)。江戸人情物の名手・宇江佐真理の真髄が散りばめられた傑作全6編。
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岡っ引きの夫に先立たれたおとせ。時を同じくして息子が嫁を迎えたため、手狭な家を出て吉原で住み込みのお針子となった。元町家の女房の目に映る、華やかな遊廓の表裏で繰り広げられる遊女たちの痛切な営みと恋模様、人情劇。めぐる季節の中で、いつしか自身にも仄かな想いが兆し始め――。著者の没後10年を前に4カ月連続で新装版刊行! 第一弾となる本編には、公私にわたり交流のあった諸田玲子氏の書下ろしエッセイを収録。
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伊達宇和島藩八代藩主・伊達宗城の密命を受け脱藩し、激動の幕末を生き抜いた柴田快太郎という男――著者・柴田哲孝の高祖父である。柴田家に残る資料に基づき、射撃の達人でもあった快太郎を主人公に、桜田門外の変から池田屋事件、新選組、蛤御門の変に至るまでの幕末の真実を描く! 『下山事件』で昭和史に残る未解決事件の真相に迫った著者による傑作歴史小説!
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小間物問屋『遠野屋』の主、清之介は、嵯波の紅花産業に莫大な金を注ぎ込んできた。その紅餅を積んだ船が突然消えた。さらに奉公人のおちやにも騒動が起きる。事件が続くことに北定町廻り同心、木暮信次郎と岡っ引、伊佐治は不審に思う。次々と『遠野屋』に降りかかる不穏な動き、清之介に纏わりつく、血の臭い、底なしの闇。ニヒルな同心信次郎、元刺客の商人清之介。尋常ならざる男と男がうねり合う「弥勒シリーズ」第12弾!
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京北山の北山杉の里・雲ケ畑で、六歳のかえでは母を知らず、父の岩男、犬のヤマと共に暮らしていた。従兄の萬吉に連れられ、京見峠へ遠出したかえでは、ある人物と運命的な出会いを果たす。京に出たい――芽生えたその思いが、かえでの生き方を変えていく。母のこと、将来のことに悩みながら、道を切り拓いていく少女を待つものとは。光あふれる、爽やかな物語。
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海次は十八歳。丹波杜氏である父に倣い、灘の酒蔵・樽屋の蔵人見習となったが、海次の興味は酒造りより、新酒を江戸に運ぶ新酒番船の勇壮な競争にあった。番船に密かに乗り込む海次だったが、その胸にはもうすぐ兄と結婚してしまう幼なじみ、小雪の面影が過っていた――。海を、未知の世界を見たい。若い海次と、それを見守る小雪、ふたりが歩み出す冒険の物語。
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町火消い組の鳶見習の昇吉は、老舗料理茶屋加賀屋うきよしょうじの姉妹、お佳世とお澄を知る。半年前の火事で両親と店を失った姉妹は、未だ火付けの下手人に狙われているらしい。い組の若頭吉五郎の命で下手人を探ることになった昇吉。探索の過程で、昇吉はお澄に関するある真実を知ることになる――。大江戸日本橋を舞台にした若者たちの、初々しく力強い成長の物語。
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日本橋からほど近い竈河岸の裏店で、小夏は三味線職人の父とふたり暮らしだ。父の弟弟子の善次郎は、母のいない小夏を気遣いながら、一張の三味線を造り上げることを夢見て修業に励んでいた。ふたりは力を合わせ、世にひとつしかない三味線を造り上げようとするが、さまざまな困難が襲う。才能に溢れる若き男女が、己を信じて夢に向かい進む先に待つものとは。
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酒問屋「千石屋」の一人娘・麻は、その背の高さときっぷのよさで、界隈では有名人。気のいい亭主の婿養子・鶴次郎とともに、客筋からもご近所からも、なにかと頼られる存在だ。今日も、ちょっとした困りごとが持ち込まれ、解決に奔走するのだが――。市井のさまざまな人間模様を鮮やかに活写する時代連作集。
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江戸時代の大坂は淀屋橋のたもとで、ぼろぼろの屋形船に住む白鷺烏近。「ご無理ごもっとも始末処」の看板を掲げ、客が持ち込む無理難題を愉快な仲間とともに知恵で解決する男だ。わがまま殿様を懲らしめるため川の流れを逆にしたり、金持ちを長生きさせるためにいる筈のない人魚の肉を探し出したりと、なんぎな依頼も白い鷺を黒い烏と言いくるめる烏近にかかれば、パッと解決。愉快、痛快な頓知の曲芸があっといわせる人情事件帖。
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岡崎松平家の嫡男・竹千代は、人質として尾張国におかれていたが、人質交換により、三河国へ戻され、今川家監視下の生活となっていた。申楽の師となった観世十郎に手ほどきを受け、今川義元の前で舞うこととなったが――。麗しい少年となった竹千代は、宿命の敵に激しい殺意を抱きながらも裡に秘め、自らの運命を切り拓く! 破格のスケールの歴史小説登場!
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忠臣蔵は世界最高の騎士道物語だ――。元禄十四年、赤穂藩主・浅野内匠頭は吉良上野介に対し刃傷、即日切腹の裁定が下る。仇討ちかお家再興か。未曾有の事態のなか、家老・大石良雄の決意は“君、辱められし時は、臣死す”。すでに一命を賭す覚悟だった。良雄を陰で支える“四十八番目の志士”とは!? 史上名高い四十七士の復讐劇を新たな視点で描き切る歴史巨編!(『いとまの雪』改題)
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「織田信長公死す」――本能寺が燃え落ち、織田家中の誰もが右往左往するなか、「織田一の男」と謳われた丹羽長秀は何を思い、何を為すのか? 山崎の合戦、清洲会議、賤ヶ岳の戦い、小牧・長久手の戦い――歴史の転換点で長秀が見せた不可解な言動の裏には、未来を見据えた深謀遠慮があった。「信長公記」の著者、太田牛一の視点から描かれた戦国秘史!(『織田一の男、丹羽長秀』改題)
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「四番隊隊長、松原忠司に切腹を申し付ける」新選組副長・土方歳三はこう断罪した。鉄鉢巻をつけて大薙刀を携える様から「今弁慶」と称された松原忠司。潔く自刃しようとした瞬間、意識が途切れる――そして、目が覚めると、そこは源義経の生きる世界だった。歴史の動乱に巻き込まれた不器用な松原の生きざまを骨太に描く。
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時は幕末の天保十年。丹波篠山藩青山家の馬役を務める小柴陽太郎は剣術の稽古に余念がない。謎の過去を持つ父は訳あって藩士を辞めて町道場を開いており、母は貧しさゆえか妹を連れて家を出ていった。下士として耐えていた人生が、藩の剣術試合に出場したところから急展開し始める。その先に陽太郎を待っていた劇的な運命とは――。鬼役の坂岡真が描いた震えるもうひとつの代表作。
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阿茶…長久手の戦いで家康が勝利するまでの24時間。ガラシャ…父光秀の死の真相に近づくまでの24時間。諏訪花…高遠城を脱出するまでの24時間。賛姫…吉川元春との婚約成立までの24時間。ジュリア…大友軍壊滅までの24時間。義姫…伊達家と最上家が和睦するまでの24時間。千代…織田信孝が母を犠牲にするまでの24時間。歴史の大事に至るまでの一日を濃密に描く時代小説の新機軸。戦国の世に翻弄された七人の女性たちに迫る短編集。
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守護である土岐頼芸を討たんとする蝮の異名をもつ斎藤道三。そのもとに土岐一族の重鎮の首を持参したという十兵衛なる侍が現れるのだが……。秘められた因縁に驚愕必至の「因果の籤」ほか、毛利元就、竹中半兵衛ら名だたる軍師たちの運命を決定づけた二十四時間。応仁の乱から関ヶ原の合戦へ――戦乱の時代を貫く因果を、大胆な歴史解釈と緻密な構成で活写する全八編!
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お実乃が奉公する神奈川宿の茶屋・雷屋は、二階でもぐりの旅籠もやっていて宿賃は割高。客もわけありで癖の強い連中ばかりで、お実乃はしょっちゅう振り回されている。ある日、それまで元気そうにしていた客の老婆が、突然、夕餉のあとで謎の死を遂げる。厄介事を嫌い、「病死だ」と言い張る主人の仁八に不信感を抱いたお実乃は、真相をさぐろうとするが……。
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兵法の道を追い求める疋田豊五郎は、新陰流の祖・上泉伊勢守秀綱に弟子入りし、日々稽古に励んだ。武田信玄と闘った後、永禄七年、豊五郎と一門の高弟・神後宗治は、師の供で上洛の途に就く。奈良で豊五郎は、師に代わって宝蔵院の院主・胤栄や柳生宗厳と立ち合い三度打ち負かす。やがて単身京に向かう師の名代として二人は当地に滞在、剣の指導に当たるが……。
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越後守護代・長尾為景の末子・虎千代は、十四歳の時に還俗して景虎を名乗る。兄・晴景を助け、鎧袖一触、国内を平定した景虎。兄に代わって守護代に就くや、北条を攻めるべく関東に兵を進めた。関東管領となり、名を上杉政虎と改め、宿敵武田信玄と雌雄を決するべく川中島へ向かう。――著者が、膨大な史料と現地調査に基づく、新説の上杉―武田の激戦を活写!
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