『映画、筑摩書房(文芸・小説、新書)』の電子書籍一覧
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この映画作家へ反逆せよ
いつ炸裂するかわからない時限爆弾として映画があるとするならば、ジャン=リュック・ゴダールの作品はいかなる条件のもとにそうであるのか、あるいはそうでないのか。映画批評的/映画史的差異を捉えた者だけに現れる問題が存在する──。最初の長編『勝手にしやがれ』から遺作『イメージの本』まで、稀代の映画作家が置かれ続けた孤独。撮ることと観ることとのいまだ決着のつかない闘争の場に対峙してきた著者は、「映画はもはやゴダールなど必要としていない」と断じる勇気を持てと訴える。新たなる孤独の創造のために。ゴダールへのインタヴューなどを再録増補した決定版論集。 -
理想への絶えざる郷愁
「それ独自の事実のフォルムと表示のなかに刻み込まれた時間――ここにこそ、私にとって芸術としての映画の第一の理念がある」。その理念が有機的統一をもって結晶する“イメージ”。『惑星ソラリス』『鏡』『サクリファイス』など、生み出された作品は、タルコフスキーの生きた世界の複雑で矛盾に満ちた感情を呼び起こす。俳優や脚本のあり方をはじめとする映画の方法は、現代において涸渇した人間存在の源泉を甦らさんとする意図とともに追求された。戦争と革命の時代である20世紀に、精神的義務への自覚を持ち続けた映画作家の思考の軌跡。 -
映画・ドラマから知る、韓国の食や、フェミニズム等社会状況、そして現代史まで。韓国在住映画ライターが案内。作品の見方が変わる。
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あの名作は、なぜ面白いのか? 『カリオストロの城』の「ルパン」像の新しさ、押井守監督作における乗り物の役割、『パーフェクトブルー』の背景美術はなぜリアルに描かれたか……。1968~2004年までに公開されたアニメ作品を中心に、ユニークな視点と、アニメの表現技法・製作現場・歴史への深い知識をもって語りつくす。アニメの見方を変える傑作評論、大幅に増補改訂して待望の復刊!
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日本映画の黄金期を支えた、巨匠と名優たち。小津安二郎と原節子、溝口健二と田中絹代、木下惠介と高峰秀子、黒澤明と三船敏郎。ゴールデンコンビによる数々の名作。その誕生の裏に隠された壮絶な人間ドラマとは? NHK第2「カルチャーラジオ」で好評を得た「日本映画の黄金期を支えた監督とスターたち」を大幅に改稿した、文庫オリジナル。
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義理と人情、男と女、血と涙
1960年代後半から70年代にかけて、高度成長まっただ中の時代に、ヤクザの世界を描いた作品群が量産される。鶴田浩二、高倉健、藤純子、菅原文太などがスクリーン上で活躍する姿は一世を風靡した。それらの作品を同時代に見続けてきた著者が、その面白さの秘密を探る。『網走番外地』『日本侠客伝』『昭和残侠伝』『緋牡丹博徒』などの人気シリーズをはじめ、隠れた名作や傑作を再発見する! -
1960年代後半、一人の少女が東宝から映画デビューを果たした。映画産業の斜陽化が指摘される時代、彼女はテレビの特撮ヒーロー番組『ウルトラセブン』のウルトラ警備隊アンヌ隊員を演じることになった。やがてフリーの女優として、1970年代にはセクシー映画や実録ヤクザ映画でも活躍する。いまも新たなファンを獲得し続ける、女優ひし美ゆり子がその全貌を隠すところなく語りつくす。
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義理と人情の世界に生きるアウトローたちの姿を描いて、日本人の情感を揺さぶりつづけたやくざ映画。時代の証言や豊富なエピソードを交えつつ、その黄金時代から終焉に至るまでの興亡の軌跡をたどり、魅力の源泉に迫る。作品ガイドと俳優プロフィールを併載し、映画の楽しみ方・面白度も紹介する。
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ブルース・リーこと李小龍は、単なるクンフー俳優ではない。香港映画界に天才子役としてデビュー。メロドラマで観客の紅涙を絞らせ、アクション映画の地図を塗り替えた。享年32歳。疾風のごとき人生。アジア人の容貌ゆえにハリウッドでは差別され、ドイツ人の血を受けていたため、香港でも疑惑の眼を向けられた。この天才俳優の全作品を分析、洋の東西を越えたその哲学を論じる、アジア映画研究の決定版。
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アメリカ映画は何を失ったのか
「絢爛豪華」な神話都市ハリウッド。その栄光を支えた撮影所システムは、第二次世界大戦後、不意に崩れ始める。アメリカ合衆国との闘いをはじめ、時代と不幸な関係を結んだ「1950年代作家」たちが照らし出すものとは何か──。いまや映画批評において不可欠となった諸概念とともに描かれる歴史は、ハリウッドにおける決定的な変容を浮き彫りにする。アメリカ映画が抱え込んだ問題を剔抉し、作品を見定める視界を開く独創的映画論。 -
大正時代大阪演藝界を席捲した“吉本興業部”──現在の吉本興業の土台を作り上げた希代の名プロデューサー吉本せい。夫との死別後、弟たちと力をあわせて社業を盛り立てた60年の生涯を辿りつつ、桂春団治、エンタツ・アチャコら芸人たちの藝と生き方、「落語から漫才へ」と動く関西演藝の激動期を鮮やかに描く。NHK連続テレビ小説『わろてんか』主人公のモデルになった女社長の一代記。
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日本映画批評の金字塔
「残された作品の画面に何が具体的に見えるか、そしてそのイメージが、見るもののフィルム的感性をどのように刺激するかを論じてみたい。つまり、現実のフィルム体験として生きうる限りの小津安二郎の作品について語ってみたいと思う」(本書序章より)。人々がとらわれている小津的なるものの神話から瞳を解き放ち、その映画の魅力の真の動因に迫る画期的著作。本文庫は、小津の生誕百年(2003年)を機に旧版へ三章を増補した決定版である。名キャメラマン厚田雄春と『美人哀愁』の主演女優井上雪子へのインタヴューほかを併録。 -
バレリーナの夢を断たれた少女は、「ローマの休日」で一躍スターの座に駆け上がる。世界を魅了した銀幕の妖精が生涯をかけて追い求めたものとは。「コンプレックスを武器に」スクリーンの“妖精”が輝き続けられた理由。
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