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『後藤豪、雑誌を除く(文芸・小説)』の電子書籍一覧

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  • 「投げ銭」に支えられて半世紀――。万策尽きて38歳で路上に立ってから今日まで、唯一無二の存在感で観衆を魅了しつづける「伝説の大道芸人」の不器用でひたむきな軌跡をたどる。

    「投げ銭」に支えられて半世紀――。
    万策尽きて38歳で路上に立ってから今日まで、
    唯一無二の存在感で観衆を魅了しつづける
    「伝説の大道芸人」の不器用でひたむきな軌跡をたどる。

    やってきたことはシンプルだ。
    屋外で公演をする場所を決める。
    しかし、無許可の場合が多く、警察に見つかったら踊れる保証はない。
    運よく踊れたとしても、客は通りすがりの人たちだ。
    まず、立ち止まってくれるか。さらには「投げ銭」をもらえるか……。
    その繰り返しだったが、投げ銭を糧にするのは予測不能な面が多く、
    不安定な生き方だった。なんとかここまでこられたのはなぜか。
    それは、ギリヤークさんの人となりによる部分が大きいと感じる。
    ……「知る人ぞ知る」の典型ともいえるギリヤークさんは、
    多くの人の支えがあって現在にいたっている。その人間的魅力とはなんなのか。
    この本は、「ギリヤーク尼ヶ崎という生き方」を探る旅である。
    (本書「はじめに」より)


    取材の終盤、私は一気に時代を70年近くくだり、ギリヤークさんの現在について話を振ってみた。
    ──ギリヤークさんは今、悩んでいることってありますか。
    「まだ、やりたいことがたくさんあるんだよね」
    ──もっと踊りたいですか。
    「踊りたいんだけどね。気力が衰えている」
    ──どういうところで感じますか。
    「90歳になってね、90歳という年齢が怖いですね。89 歳あたりだとわりとね、まだ89
    歳って余裕ではないが、『89歳か……』って感じだけど、90 歳になってゾクっとした」
    ──ゾクっとした?
    「いよいよ油断できないなって。本当の真剣勝負の世界に入ってきた。選んだ仕事を確実にものにする」
     じつに神妙な口調だった。
    (本書「第1章 90代」より)

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