屈折した青春期から「生きるとはなにか、死ぬとはなにか」を問い続けてきた著者。がむしゃらに走りながら、ひたすら暴き続ける己の弱さと欺瞞性。虚無感と闘いながら、自己の喪失と再生を詠い続け、いま鮮やかに浮かび上がる詩魂の軌跡。
《ガリガリになるほど野心太らせる》
《陽の当る場所で暮らそう影法師》
《生まれつき無口な訳があるもんか》
《観念の毒をあおって死に切れぬ》
《今日もまた曇り硝子を拭いている》
《コトリとも言わぬわたしの誕生日》
《足元を照らしてくれたのはお金》
《タイプよと貧乏神が絡みつく》
《瞳を上げよ 健やかなる狂人》
各880円 (税込)
川柳歴60年、長きにわたり川柳の普及と発展に貢献してきた達人しか詠めない17音の境地。著者の喜寿および金婚を記念して編まれた待望の第3句集。
《あと一球良からぬことを考える》
《潔い進退誰も見ていない》
《打ち合わせしたアリバイがすれ違う》
《偉いこと言ってる偉くなった人》
《冗談はさて置き蝉のいのちなど》
《起きあがり小法師も払う消費税》
《不可侵のものがまだある喜寿夫婦》
《手花火のその真ん中に孫を置く》
《笑ってはいるが善人とも違う》
《見えてきたのは人の世の薄なさけ》
柳歴40余年の香川川柳界の雄が奏でる、格調高い十七音の調べ。
川柳の発展を切実に願い長年指導者として、作家として己を磨きつつ、後継者の育成につとめてきた著者。高い評価を得た平成10年刊行の川柳句集「風花」の掲載作品1200句から、選りすぐりの作品300余句を序・破・急として3章に構成。
18年の時を経て、醸し出された川柳の味を新鮮な心持ちで噛みしめる。
《馬手にペン 弓手に辞書の ごくつぶし》
《雨に泣き 雨に躍りて 農奴かな》
《悲喜劇へ 呼吸も夫婦らしくなる》
《針孔写真機で 虹を撮る 男》
《逃げ水の 彼方に佇っている 女》
《壽と書き 無と書いて 春の酒》
《生涯をかけ ひょっとこの 面を打つ》
《目的がない旅人で 混む 駅舎》
《間違えているかもしれぬ道を急く》
《縺れては解けて どこまで蝶ふたつ》
歌うように、弾むように、会話するように心に滑りこんでくるキング・オブ・ポップ川柳!
20代で川柳をはじめ現在、静岡たかね川柳会代表、(一社)全日本川柳協会常任幹事、葵川柳倶楽部代表等で活躍する川柳界の若きプリンス、待望の句集。序文・高瀬霜石、熊谷岳朗。
《ディスイズアペンさあ夢を綴ろうよ》
《十八の僕がハチ公前にいる》
《君はもう寝たかな窓の外は雪》
《笑うがいい最後に笑うのは俺だ》
《地下駐車場でB子と待ち合わせ》
《匿名の手紙チワワのように吠え》
《タイムイズマネー寂しい響きだな》
《妻よ子よ俺は負け組だよゴメン》
《沢ガニも君もそーっと掴まえる》
《めぐり遇おう今度生まれて来る時も》
十七音かつ平易な言葉を用いながら、深く読者の心に入り込む、一編の小説以上の物語が紡ぎ出される詩情豊かな世界。川柳界の芥川賞と称される「川柳マガジン文学賞」第8回大賞受賞記念出版。
《虹だよと庭であなたの声がする》
《だいじょうぶ雨のち晴れははずれない》
《十指みな愛のパートを持っている》
《人生は二度ある桑のうすみどり》
《幸せも大きく見える虫めがね》
《のみこんだ夢のかけらがつきささる》
《肩に雨 ほら人生が軽くなる》
俳人の父を持ち、教師として生徒に川柳を指導、「日本語は噺家さんに教わった」と語る著者のウイットに富んだ第一句集。
東葛川柳会、川柳研究社、川柳展望社、東京番傘川柳社、都々逸しぐれ吟社など多方面で活躍。タイトルは収録句《君が代を強制しないオムライス》より。
《飼ってます散歩いらない熱帯魚》
《イラク叩いた手でスマトラを撫でる》
《十五の春が蕾のままで震えてる》
《濡れ煎餅早く食わぬと乾き出す》
《指貫をことりと仕舞い母が寝る》
《間を空けて叱られに行く歯科の椅子》
など。
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