山手線全29駅のディープな街巡り。「行ってはいけない」としながら逆に行かずにはいられない怪しく不思議であぶないスポット満載!
山手線が、いわゆる環状線として運行し始めたのは1925(大正14)年。開業からじつに1世紀近くが経とうとしている。
混雑が常態化しているJR東日本のドル箱路線であり、同社が公表する「品川?渋谷? 新宿?池袋?田端駅間の1日平均通過人員」だけでも111万人超を記録(2016年)。
開業時から運んだ乗客の数は、まさしく星の数ほどであろう。
山手線は2018年春現在、駅番号01の東京駅から神田、秋葉原、御徒町、上野……有楽町と都区内34・5キロを29駅で結び、2020年度には品川新駅(仮称)も開業する予定だ。
ご存じの通り、なかには世界一の乗降客数を誇る新宿駅、日本を代表するオフィス街を抱える東京駅、若者の街として大発展してきた渋谷や原宿、学生の街・高田馬場、
かつての電気街から大衆化したオタク文化の聖地と化したアキバこと秋葉原、周辺丸ごとコリアンタウンの新大久保……など、路線の歴史が長い分、それぞれの駅周辺にはそれぞれに色をもった街が開かれている。
さらに、人が集まり金が落ちれば必ず、限りなく黒に近いグレーな地域(場所)ができるものだ。
そのいっぽうで、増え続ける外国人観光客、怖いもの知らずにインスタ映えを求めどんな街でも平気で歩き回る若者、
2020年の東京オリンピックへ向けて続けられるなかば狂気の再開発……東京の街は今、確かに変わろうとしている。
こうした駅や街の色を薄める動きがあるなか、それでも変わらないものがある。土地の記憶だ。
黒を消すのはなかなかどうして難しい。
ケンカ上等の事件多発地帯、ラブホテルやピンク街、コリアンなどの外国人街、さらにはハッテンバに至るまで、昭和から消えない街の営みはある。
実際、あなたはそんな街の暗部を見過ごしてはいないか?
あるいは、見て見ぬふりをして巷間ささやかれている噂を信じていないか?
本書では、東京のシンボル的な鉄道路線・山手線内に残る、けっして明るくてキレイなものばかりではない街の本当を紹介していく。
それが駅や街の魅力と映るのか、目を伏せたくなるかはあなた次第。
実態はどうなのか、これぞ山手線ブラックツーリズム、ディープな世界を巡るとしよう。
(C)首都圏裏町探検隊
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