『朝日文庫(文芸・小説、実用)』の電子書籍一覧
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俺たちは踊れる。だからもっと美しい世界に立たせてくれ! 極道と梨園。生い立ちも才能も違う若き二人の役者が、芸の道に青春を捧げていく。芸術選奨文部科学大臣賞、中央公論文芸賞をダブル受賞、作家生活20周年の節目を飾る芸道小説の金字塔。
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平成3年、神奈川県で発生した2児同時誘拐事件から30年。
当時警察担当だった新聞記者の門田は、旧知の刑事の死をきっかけに被害男児の「現在」を知る。
未解決のまま異様な展開をたどった事件の真実を追ってきた刑事たちの求めから、門田は再び30年前の事件と向き合うのだった。
そして取材を重ねていくなか、ある写実画家の存在が浮かび上がる――。
第9回渡辺淳一文学賞受賞、2024年度本屋大賞第3位、
「本の雑誌」が選ぶ2023年度ベスト10第1位!
質感なき時代に「実」を見つめる著者渾身の長編小説が遂に文庫化。2027年映画化決定!! -
豊臣政権の中枢を担った知られざる名参謀・施薬院全宗の半生を描いた歴史長編。
甲賀出身で比叡山に学んだ全宗は、師・曲直瀬道三を踏み台に豊臣政権の中枢に食い込み、秀吉の筆頭侍医として活躍する。竹中半兵衛、黒田如水、石田三成らの名だたる側近の中で異彩を放ち、天下統一、世継問題に重要な鍵を握ったその生涯をダイナミックな筆致で描出する。
吉川英治文学新人賞候補となった火坂雅史の傑作小説。 -
80年代、保守的で能天気なハリウッド映画に背を向けた映画作家たちは何を作っていたか?『ブレードランナー』『ターミネーター』など8本の映画を取り上げ、資料と監督自身の言葉を手がかりに、作品が真に意味するものを読み解く。映画評論の金字塔を復刊!
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編集とは、情報の出し入れの間の営みであり、編集工学とは、情報社会をもっとおもしろく生きるための技法である。編集工学研究所を率いる著者が情報編集術を説く。著者の原点にして頂点とも言える名著を、大幅加筆修正した増補版。
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佐賀藩士で二刀流の達人、牟田文之助は1853年から2年間、剣術修行の旅に出て「諸国廻歴日録」という日記を残した。秋田から江戸、九州の道場を訪ね歩いた記録から、時代小説とは全く異なる剣術修行の実態や旅の様子がわかる。
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『家守綺譚』『沼地のある森を抜けて』の著者が動植物や地理を豊かにえがき、埋もれた記憶を掘り起こす長編小説。 月下香の匂ひ漂ふ一夜。植物園の園丁がある日、巣穴に落ちると、そこは異界だった。前世は犬だった歯科医の家内、ナマズ神主、愛嬌のあるカエル小僧、漢籍を教える儒者、そしてアイルランドの治水神と大気都比売神……。人と動物が楽しく語りあい、植物が繁茂し、過去と現在が入り交じった世界で、私はゆっくり記憶を掘り起こしてゆく。自然とその奥にある命を、典雅でユーモアをたたえた文章にのせてえがく、怪しくものびやかな21世紀の異界譚。
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小説、映画ともに大ヒットした不朽の名作。
福岡市内に暮らす保険外交員の石橋佳乃が、出会い系サイトで知り合った土木作業員に殺害された。
二人が本当に会いたかった相手は誰なのか?
佐賀市内に双子の妹と暮らす馬込光代もまた、何もない平凡な生活から逃れるため、携帯サイトにアクセスする。
そこで運命の相手と確信できる男に出会えた光代だったが、彼は殺人を犯していた。
彼女は自首しようとする男を止め、一緒にいたいと強く願う。
光代を駆り立てるものは何か?
その一方で、被害者と加害者に向けられた悪意と戦う家族たちがいた。
悪人とはいったい誰なのか?
事件の果てに明かされる、殺意の奥にあるものは?
毎日出版文化賞と大佛次郎賞受賞した著者の代表作。 -
刻々と変貎する《東京》を舞台にした戯曲「エピタフ東京」を書きあぐねている“筆者K”は、吸血鬼だと名乗る吉屋と出会う。彼は「東京の秘密を探るためのポイントは、死者です」と囁きかけるのだが……。スピンオフ小説「悪い春」を特別収録。
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このままでは年間20万人以上が孤立死する可能性がある。万が一家族に頼れなくなった時、私たちはどうすればいいのか? 「パラサイトシングル」等の言葉で社会動向を先取りしてきた社会学者が、未婚化・単身化が進む日本の未来に警鐘をならした書籍の文庫化。
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仕事で日々ストレスをためている29歳の千晶。子供のころから頻繁にキャンプを楽しんできたが、近年はめっきり足が遠のいていた。久々にキャンプを始めることにしたが……。『居酒屋ぼったくり』『ひとり旅日和』著者による書き下ろし小説。
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人の心が家に現れて視える訪問看護師・桃井由乃は、
認知症の堀田さんを担当している。
桃井は堀田さんの夫の物忘れを知り、
家具が消えて視えることに隠された本当の想いに気づくが、
どうすることもできず……。
心がみえても、丸ごと解決できるわけじゃない。
――それでも、救いたい。
「ナースの卯月に視えるもの」シリーズで注目を集める、
元看護師の著者が描く、あたたかな涙がこぼれる感動作!
★「心温まる言葉が溢れていた」
「勇気をもらえた」
感動の声が集まる、お仕事小説――待望のシリーズ第2弾!!★
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誰かの人生を救う、
なんて大げさなことは、できないのかもしれない。
それでも――壊れてしまう前に、
ほんのわずかでも進む方向を変えることなら。 ――本文より
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カバー装画=丹地陽子
カバー装丁=bookwall
【目次】
1章 ふたりの明日
2章 揺れる思い
3章 あなたの隣で、あと少し
4章 その人らしくいられるように
5章 こころを開く春
あとがき
★「桃井ナース」シリーズ第1弾★
『桃井ナースがお邪魔します』(朝日文庫)好評発売中!
【著者略歴】
秋谷りんこ(あきや りんこ)
1980年神奈川県生まれ。横浜市立大学看護短期大学部(現・医学部看護学科)卒業後、看護師として10年以上病棟勤務。2023年、「ナースの卯月に視えるもの」がnote主催の「創作大賞2023」で「別冊文藝春秋賞」を受賞し、24年、同作でデビュー。著書に、「ナースの卯月に視えるもの」シリーズ、「潜入心理師・月野ゆん」シリーズ、『桃井ナースがお邪魔します』『人生最高ごはん』などがある。
【内容紹介】
人の心が家に現れて視える訪問看護師・桃井由乃は、認知症の堀田さんを担当している。桃井は堀田さんの夫の物忘れを知り、家具が消えて視えることに隠された本当の想いに気づくが……。心がみえても丸ごと解決できる訳じゃない。――でも、救いたい。あたたかな涙がこぼれる感動作! -
皇室史上初めて病院で出産された美智子妃。戦後はじめての「皇子の誕生」という国民的慶事は、医師たちにとっては絶対に失敗の許されない一大プロジェクトでもあった。三人の皇子誕生の舞台裏を、そのすべてに立ち会った宮内庁病院の医師が残したメモをもとに詳細にレポートする。
美智子妃が初めて出産されたのは、エコーなど、現代では当たり前の医療器具がまだ開発途中で、未熟児の死亡率が依然として高かった昭和35年。しかも、場所は当時「ボロ小屋」と呼ばれることもあるほど古びた施設であった宮内庁病院だった。万全の態勢で出産を迎えるため、東宮・宮内庁病院・東大の医師たちで構成された医師団の奔走が始まる。表には決してあらわれず、黒子に徹した医師たちの知られざる歴史を大宅賞作家がレポートする。(講談社文庫『皇太子誕生』を改題)
目次
プロローグ
第一章 世紀の慶事
第二章 プロジェクト始動
第三章 目崎鑛太の憂鬱
第四章 深夜の危機
第五章 浩宮誕生
第六章 美智子妃とトランジスタ
第七章 「分娩はみせものではない」
第八章 桜貝の君
第九章 母の笑顔
エピローグ -
1989年、筑紫哲也は朝日新聞社を退社し、TBSの報道番組のキャスターに就任する。
「筑紫哲也 NEWS23」。
「編集権」を持つ個人名を冠した初めてのニュース番組がスタートした。
オウム真理教事件、阪神淡路大震災、アメリカ同時多発テロ事件……「23」は激動の現代史とヴィヴィッドに反応し、権力を相対化して自由を体現する拠点となってゆく。
これは、10年以上にわたって筑紫哲也に伴走した著者が意と思を賭けた「23」時代の回想であり、自由なき現代への問いかけである――。 -
農村地帯を抱える地方都市の白堂警察署。いたって平凡な中規模署のはずが……署内で一千万円が紛失!? 警察署前に殺人遺体が遺棄された!?
次々起こる奇妙な事件に署長以下、刑事、制服警官、事務職員までもが奮闘する、かつてない警察ミステリー!
目次
「同期の紅葉」
樫原有子は赴任早々、署内での一千万円紛失事件の捜査を命じられる。
「正月の闖入者たち」
元日の当直勤務。交通事故の通報に始まり、重なる珍事が徐々に繋がっていく。
「警察官ではありませんが」
用務員の泊昌夫は、署内で偶然、巡査部長のセクハラ現場を目撃し……。
「女署長の一番長い日」
この春赴任してきた署長の三園紗栄子は、隣県の知人の通夜に参列するが……。
「警察署前死体遺棄事件」
深夜二時、白堂署前に女性の遺体が遺棄された。意外にも捜査は難航し……。
《解説・若林踏》 -
コロナ禍は旅の形を変えた。空港手続はオンライン化し、街ではキャッシュレス化が進む。最近、物価高のせいで路線バスに乗ることが多くなった。また、アジアの街角では中国人に代わってインド人が増えた!? 様変わりしたアジアを元祖バックパッカーがさまよう。
【目次】
第一章 コロナ禍を生き延びた、タイの注文食堂
[コラム]安食堂を埋めるシニアたち
第二章 オンライン入国がビザランをあぶり出す
[コラム]旅行者をはじくキャッシュレス化
第三章 中国三大国営航空、コロナが去って値さげに走る
[コラム]インバウンド路線の旅路
第四章 中国人に代わってインド人の存在感が増した
[コラム]「買ってきてほしい」日本とアジア
第五章 空港仮眠の安眠術
[コラム]ネットとコロナでカオサンが消えた
第六章 路線バスと円安&アプリ事情
[コラム]レンタル自転車は気温に左右される?
第七章 コロナが生んだ僕らの『ミャンマー速報』
[コラム]ミャンマー内線の行く末 -
女の幸せは、男次第、金次第なのか? 隠居した老母の恋に振り回される兄妹、跡取り息子の教育に悩む大店の主人、実家の隠し子騒動にいら立つ嫁、料理人修業中の孫娘。江戸の商家が舞台、家族3世代の本音が飛び交う痛快家族小説。
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第11回高校生直木賞&第4回加賀乙彦顕彰特別文学賞 受賞。
第170回直木賞&第40回織田作之助賞ノミネート。
1977年、エストニアに生まれたラウリ・クースク。コンピューター・プログラミングの稀有な才能があった彼は、ソ連の研究者として活躍する道を目指す。だがソ連は崩壊し……。時代に翻弄された人物を描き出す、かけがえのない物語。《解説・マライ・メントライン》
絶賛の声続々のロングセラーがついに文庫化
書評掲載一覧
■「ダ・ヴィンチ」今月の絶対はずさない!プラチナ本(2023年10月6日発売、11月号)
■「女性自身」書評(2023年10月3日発売号)
■毎日新聞「エンタメ小説 今月の推し!」評者・内藤麻里子さん
(2023年10月1日掲載)
■「朝日新聞」書評 評者・澤田瞳子さん
■「読書人」書評 評者・八木寧子さん(2023年9月29日発行号)
■「朝日中高生新聞」書評 書店員・江藤宏樹さん(2023年9月24日発行号)
■ 「小説現代」10月号(2023年9月22日発売) 評者・三宅香帆さん
■「好書好日」書評 「日出る処のニューヒット」(第6回)
評者・杉江松恋さん(2023年9月21日掲載)
■「週刊文春」書評 評者・米光一成さん(2023年9月21日発売号)
■「産経新聞」書評 評者・ホラン千秋さん(2023年9月9日掲載)
■「日経新聞」書評(2023年9月9日掲載)
■「週刊新潮」書評 評者・石井千湖さん(2023年9月9日発売号)
■Youtube『松井・杉江の「エンタメ丼」2023年9月号・その3』
杉江松恋さん紹介
■「週刊ポスト」書評(2023年9月4日発売号)
■「毎日新聞」文芸月評 評者・渡辺祐真さん(2023年8月30日掲載)
■「共同通信」文芸月評 評者・渡邊英理さん(2023年8月28日配信)
■「読売新聞」書評 評者・小川哲さん(2023年8月27日配信)
■「週刊現代」書評 評者・木澤佐登志さん(2023年8月21日発売号)
■「毎日新聞」文芸月評 評者・大澤聡さん(2023年7月26日掲載)
■「読売新聞」文芸月評 記者・武田裕芸さん(2023年6月27日掲載)
インタビュー掲載一覧
■「an・an」 聞き手・瀧井朝世さん(2023年9月13日発売号)
■「AERA」 ライター・古谷ゆう子(9月14日発売号) -
浪人となった相田総八郎と妻なみは江戸・神田三河町の裏店に移り住む。内職に勤しむ総八郎と、二人を見守る長屋の住人、帰封を願う藩士たち。貧しくとも温かな生活のなかで、なみは子供を身ごもるが……。<女優の杏さん帯コメントあり>
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番頭に店を乗っとられた「丸屋」の主人と娘の小夜は、蛤長屋に転がり込む。箱入り娘の小夜は長屋の女たちから家事炊事を仕込まれ、父を支えるために小間物の行商を始める。にぎやかでお節介な蛤長屋が舞台の、明るく心温まる連作短編集。
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『長月堂』の看板商品は、しっとりと鈍い金色の輝きを放つ栗きんとん。思いがけずその味を受け継ぐことになった沙都子は、手探りながら和菓子作りに向きあい始めるのだが……。胸が熱くなり、じんわり泣ける「和菓子×お仕事小説」!
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現場で日々格闘するカウンセラーの著者は、相談者の数限りない不安や悩みに向き合ってきた。
結婚への不安、DV被害、共依存、子育ての悩み、老後の不安、依存症……。
これらさまざまな人生の悩みを、具体的にどうすれば解決できるのか?
50年近く臨床に携わってきたベテランカウンセラーが、
Q&A方式で的確に処方箋を提示する。
普段のカウンセリングでは表現しきれない、著者の考えを充分に
知ることができる貴重な一冊。解説は酒井順子氏。 -
「在宅ひとり死」のススメ。
著者も古希をむかえた。ぽっくり死ぬのは万人の悲願だが、そうはいかない。老人になり、不自由な身体を抱えながら、どのように最期まで暮らすのか。病院なのか、多様化する老人施設なのか、それとも自宅なのかーー。
同世代のおひとりさまの友人の死を経験した社会学者が、「いよいよ次は自分の番だ」という当事者感覚をもとに、医師・看護師・ケアマネージャーなど医療と介護の垣根をこえて現場を歩き、その収穫を大公開する。
解説 ポーラのクリニック院長 山中修 -
ミソジニーとは、男にとっては「女性嫌悪」、女にとっては「自己嫌悪」。皇室、DV、東電OL、援交など、男社会に潜むミソジニーの核心を上野千鶴子が具体例をもとに縦横に分析する。文庫化に際し、「セクハラ」と「こじらせ女子」の2本の論考を新たに収録。
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ささやかな悩みから、深刻で重大な問題まで、
「哲学は人生論である」が持論の気鋭の哲学者・國分功一郎氏(東京大学教養学部准教授)が34の相談に全身全霊で答えます。
質問のいくつかは、たとえばこのようなものです。
・自分に嘘をつくってどういうことなの
・母と母の夫になじめない
・先が見えず不安。自信を持つにはどうしたらいいの
・哲学の勉強をするにはどうしたらいいの
・抑え難い復讐心があるのだが……
「書かれていることだけを読んでいてはダメである。人生相談においてはとりわけ、言われていないことこそが重要である。人は本当に大切なことを言わないのであり、それを探り当てなければならない」(本書あとがきより)
國分先生の本気度200%の回答をぜひご堪能ください!
《解説・千葉雅也》 -
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
ともだちって一緒に笑ったり、怖がったり。悩みを聞いたり、なぐさめ合ったり。谷川俊太郎さんの名訳でユーモアたっぷりで時にほろ苦いPEANUTSの世界を深く味わう。オールカラーで文字も大きめ、イラストを余すことなく楽しめる。 -
〈保育園に預けた経験のある保護者なら、一度は考えたことがないだろうか。
37.5度と37.4度の違いは、いったい何なのだろうかと――〉
ここ「あんしん保育園」に、そのボーダーラインは存在しない。
“ブラック保育園”を転々としてきた保育士歴十二年の堤 遥夏は、今までとはまったく違う保育体制に戸惑ってばかりの日々をすごしていた。
この園が普通ではない理由——まずは、園長先生が長い白衣に聴診器を下げた、おじいちゃん小児科医であることだ。さらには登園時にICカードをタッチするだけで電子連絡帳が連動して開かれ、お散歩では保育士がインカムとボディカメラで連絡を取り合いながら安全に公園に向かい、保護者は職場から我が子の食事風景を動画で見守ることまでできる。
働く子育て世代の様々な「あったらいいな」を叶えてくれるこの保育園に、今日も悩める保護者たちは安心を求めて訪れる。
二歳二か月の娘は、器用に野菜だけを取りのぞいていく。断固として野菜を食べない我が子と繰り返される戦いの日々に頭を悩ませている父親 は、あんしん保育園から娘がナスを食べたという報告を聞き衝撃を受ける。実は家で野菜を食べないことには、意外な理由があり――。(【第二話】楽しいごはんと栄養素)
「三歳の壁」に直面して転園先を探す保護者に、第一希望の保育園から「おむつが取れていなければ困る」と言われてしまう。なかなか進まないトイレ・トレーニングに頭を悩ませていたある日、娘のお尻を拭いたお尻拭きに真っ赤な血がついてしまう——。(【第三話】子どもたちのトイレ事情)
登園時の微熱、食べない野菜、発育や発達など——迷うことばかりなのに、世間に溢れる情報はばらばら。正解が見えない子育てに立ちすくむとき、この「あんしん保育園」では小児科医のおじいちゃん園長先生が、そっと道を照らしてくれる。
はじめて親になるのだから、知らなくてあたりまえ。現役小児科医が描く、読むだけでちょっと気持ちが楽になる医療×育児小説。
《もくじ》
【第一話】園長先生は小児科医
【第二話】楽しいごはんと栄養素
【第三話】子どもたちのトイレ事情
【第四話】乳幼児健診 エブリデイ
【第五話】優しさの成分 -
日中戦争開戦の翌年、満州国でデビューし、一躍スターとなった私=中国人女優「李香蘭」は、生粋の日本人だった。
対立する二つの国を愛して生きた女性の激動の半生。
戦前、戦中に女優・歌手として活躍した中国人スター「李香蘭」は、生粋の日本人・山口淑子だった。
1920年、中国東北部に日本人の両親のもとに生まれた著者は、その美貌と歌唱力、何より完璧な北京官話を話せることから、満州国の”五族協和””日満親善”という国策のためにデビューすることになる。
まだ見ぬ祖国、日本への思いと、生まれ育った中国への愛の狭間で悩み、実は自分は日本人であるということを告白できぬことに苦しみながら、中国人女優「李香蘭」としてスターとなった著者に、終戦時、漢奸としての危機が迫り……。
時代に翻弄されながらも、強さと聡明さで自らの運命を切り拓き、戦後は女優だけでなく、司会者、政治家としても活躍した女性の自叙伝。
【解説・佐藤忠男/石井妙子】
目次
第一章 撫順時代
第二章 奉天時代
第三章 北京時代
第四章 天津時代
第五章 李香蘭誕生
第六章 新京時代
第七章 「蘇州夜曲」のころ
第八章 日劇七まわり半事件
第九章 私の青春物語
第十章 二人のヨシコ
第十一章 幻の映画
第十二章 『萬世流芳』
第十三章 夜来香ラプソディー
第十四章 上海・一九四五
第十五章 さようなら、李香蘭
付 李香蘭と別れてのち
あとがき その一
あとがき その二
解説 佐藤忠男
新装版解説 石井妙子 -
「多様性を尊ぶ自由主義」と「統合を求める民主主義」。この二つの論理がぶつかり合う克服できない対立の中に、現代社会が抱える問題の核心が潜んでいます。
誰もが一度は考えたことがある「なぜ差別はなくならないのか?」という問いに、本書は徹底的に切り込みます。アイデンティティとシティズンシップの緊張関係を丹念にひも解きながら、善悪二分法やスローガンの応酬を超え、SNS・運動現場・メディアでの言葉の衝突を鋭く読み解きます。
本書の特色は、「反発」「反感」を手がかりに差別を生む政治的・経済的・社会的背景を浮かび上がらせる点にあります。ポリティカル・コレクトネス(ポリコレ)やハラスメントの論理を通じて、差別と正義の言説構造を批評的に検証します。
単行本発売後から「単純化を拒む刺激的な問い」を投げかける作品としても高く評価されており、「読む者に覚悟を迫る一冊」などとも言われています。
そんな本書の文庫化にあたり、新章を加筆。哲学者・千葉雅也氏の解説も収録し、アイデンティティ・ポリティクスとシティズンシップの対立構造が、より立体的に読める形で甦ります。 -
人としての感情が欠落したことから、アイスクイーンと呼ばれる監察官・小田垣観月。2年前に起きたブラックチェイン事件で使用されたプラスチック爆弾の行方を追う彼女が、あらゆる情報を記憶できる能力を武器に警視庁の内部に斬り込む、シリーズ第1弾!
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江國香織さん推薦!
「言葉によって規定されてしまう前の、繊細で野蛮できりのない‘恋’が、 容赦なく流れる時間のすきまからこぼれてくる。」
* * *
京、青澄、土、しき。 高校で4人は出会い、恋に落ちた。
身体が発熱し、恋のぜんぶを出し尽くしてしまった。
そして、あの事件が起こる。 あれから15年--。
パワハラの年下上司と体だけの関係をつづける「京」
娘を家庭に縛り付ける毒親の支配から逃れられない「青澄」
貧しい大家族のなかで愛されて育った「土」
両親の死から心身に不調をきたし社会との接点を失った「しき」
「あけましておめでとう! 久しぶり。みんなどうしてる?」
大晦日に送られた京からのメッセージが、どん底にいる「わたしたち」を動かしはじめる。
あの特別な感情を文芸の最前線でアップデートする新次元の「恋」小説!
解説:金原ひとみ -
世界中の子どもと大人が読む18世紀の英国の名作を、人気と実力をそなえた柴田元幸が見事に翻訳し注釈する。小人国、巨人国、空飛ぶ島ラプータ、馬たちが暮らす理想郷。次々と起きる出来事、たっぷりの風刺、理屈ぬきの面白さ! 待望の文庫化。
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警視庁特命係――“陸の孤島”“人材の墓場”と呼ばれるこの窓際部署に所属するのは、切れすぎる頭脳をもつ変わり者の杉下右京と、熱血漢で人情家の亀山薫、ふたりだけ。右京の鋭い推理と、薫の神憑り的な山カンで、様々な難事件を解決していく。
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放送作家・藤井青銅氏が、自身の新人時代を描く自伝的小説。先輩ディレクターにしごかれ、アイドルたちと仕事をし、アニメ特番で盛り上がった80年代。「ラジオ放送100年」の今年(2025年)、待望の文庫化。解説 原田ひ香
【著者】藤井青銅(ふじい・せいどう)
1955年、山口県生まれ。「第一回星新一ショートショートコンテスト」に入選。以降、作家兼脚本家・放送作家になり、「夜のドラマハウス」「オールナイトニッポン・スペシャル」「NHKFM青春アドベンチャー」「FMシアター」など、書いたラジオドラマは数百本。オードリー・若林の才能にいち早く注目、ラジオに起用した。
【本文より】
小型の重機がガガガ…と進んでいるのを見て、驚いた。
私は野球場特有のゆるく湾曲した廊下を通って、センター奥のフェンスにある出入り口からグランドに入ったところ。
東京ドームいっぱいに五万三千人もの観客を集めて開催した巨大番組イベントが、いま終わったばかりだ。グランド全体がアリーナ席になっていた。すでに観客が去り、整然と並んだ何千ものパイプ椅子が片付けられつつある中、あちこちで何台かの小型重機が作業を始めていたのだ。
仕事がら、イベントや公開番組が終わった直後の風景は何度も見ている。観客が帰るとすぐに、大道具や照明や音響のステージ設営チーム、収録スタッフたちがものすごい勢いで撤収作業を始めるのだ。さっきまで出演者が立っていた豪華なステージの一部を、バリバリベリベリと音をたてて容赦なく壊し、剥がしていく。
「さあさあ、夢を見せている時間はもう終わりだ」
と言っているようだ。
祭りが終わったあとの名残惜しさと、明日もまた別の夢を作るんだからいつまでも余韻に浸ってるわけにはいかないという職人意識が入り混じったこの光景が、私は嫌いじゃない。
(さすがに巨大な東京ドームだと、それが重機の出番になるのか)
と驚いたのだ。
フォークリフトのような重機は数台、グランドのあちこちを動いていた。
センター奥からだとはるか遠くに見える一塁側客席前グランドには、二十人ばかりのヘルメット姿の作業員集団が整列していた。リーダーが号令をかけ、これから人力でなんらかの撤収作業をするようだ。三塁側にもそういう一団がいて、こちらは全員で声を出しながら現場まで駆け足で移動中。まるで軍隊かなにかのようだ。巨大な野球場を使うと、イベントの撤収作業もこういう規模になるのか…という感慨があった。
見上げると一階、二階、三階、さっきまで満員の観客がいた客席はすでにほぼ無人。あちこちでスタッフが動き、片づけをしている。
二〇二四年二月十八日。「オードリーのオールナイトニッポンin東京ドーム」。たかが(とあえて言う)いちラジオ番組のイベントとしては大それた催しだ。分不相応と言ってもいいかもしれない。成功に終わってよかった。
これほどの大きな規模になると、番組作家の一人にすぎない私の役割などたいしたことはない。この日のステージは、出演者、演出陣、作家陣、映像チーム、音楽チーム、舞台チーム、運営陣…、そして当日の観客と、現場には来れなかったが全国でライブ配信を見た人たち(合計で十五万六千人)、さらにそれもできなかったがいつも番組を聞いていたリスナーたち…、が一緒になって作り上げたのだ。
この光景は、今日一日でいきなり出来上がったわけではない。「オードリーのオールナイトニッポン」という番組スタートから十五年という歳月の延長線上にある、一番新しい一日の出来事なのだ。
そして私個人について言えば、四十五年という歳月の延長線上にある一番新しい一日の出来事だ。
その四十五年前は……
【目次】
プロローグ
1 場違いの日々
黒眼鏡の男にビビる/星新一がくれた縁/夜のドラマハウス/サバイバル制度/ラジオドラマってどうやって書くのか?/はじめてのドラマ脚本/ボツ!
2 振り子の日々
二足のわらじ/ラジオ素人/「あのぅ……、ギャラは?」/憧れの喫茶店/秋の気配/文化放送のテスト/ぎこちない会話/二十四歳だった
3 ドラマの日々
ドラマ作法/通り過ぎる夜に/ヒポクラテスたち/江夏の時間/ドラマ三昧
4 アイドルの日々
松田聖子/「あれ? この声は」/喫茶店めぐり/秘密兵器・三分割ノート/星新一語録/アイドル黄金時代
5 特番の日々
時代の空気/「さあ、何やろうか?」/大きな×/生放送スタート/職人たちと卵たち/憶えておくこと/嫉妬/ヤマト・ガンダム・ナウシカ/深夜の六本木で/マイケル・ジャクソン出世太閤記
6 始まりの終わり
突然の終了/そしてドラマハウスも/節操のない誘いに乗る/ゴミの山・宝の山
エンディング
文庫版のためのエピローグ -
1965年、東京五輪が世界中を興奮と歓喜の渦に巻き込む裏では、“クリーンな日本”をアピールするため、徹底的な風紀の取り締まり(浮浪者や、特に娼婦)の排除が行われていた。
そんな折、ある事件が起こる。戸籍上は男性である“女性たち”(ブルーボーイ〈男娼〉)を売春禁止法では取り締まれないので、対抗策として性転換手術を行う医師を見せしめに逮捕したのだ。
裁判では性転換手術の是非が問われ、証人として出廷した“彼女たち”は世間から奇異の目で見られた。
やがてこの裁判は「ある女性の幸せ」を裁く前代未聞の展開を見せる。
実話を基にした映画の小説版。 -
被害者の死因は、土中での溺死……。思いも寄らぬ方法で人を殺めた犯人は、猟奇的な手段を用いて立て続けに犯行を重ねていく。刑事課の尾崎は、美貌の広瀬とバディを組んで捜査に臨むが、彼女の行動に不審を抱きはじめ……。新シリーズ始動!
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大手都市銀行の行員3人が誘拐される事件が発生。身代金要求額は10億円。警視庁捜査一課特殊班係の上野数馬は、覆面捜査専門のバイク部隊「トカゲ」の一員として初めての誘拐犯逮捕に挑む。人気警察小説シリーズ第1弾の新装版《解説・香山二三郎》
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訪問看護師が差し出す手は、こんなにも温かくて頼もしい。
――前川ほまれ(小説家・看護師)
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桃井の明るさと不思議な力が利用者の心と謎を解きほぐす!
人気シリーズ「ナースの卯月に視えるもの」でデビューの著者、最新作! 元看護師の著者による、元気になれるあたたかなお仕事小説。
【内容紹介】
訪問看護師2年目、27歳の桃井由乃。ある日、いつものように利用者さんのお宅へ伺うと、部屋にいくつかの穴があいていた。触ってみると実際には穴はあいていない。「……家の怪異だ」。人の心が家に現れ怪異として見える桃井は、外見からは分かりづらい利用者さんの異変に気付き……。
カバー装画=丹地陽子
カバー装丁=bookwall
★医療業界から書店員さんまで、「励まされた」と感動の声、続々★
「自分の過去や家庭にも向き合い少しずつ進んでいく彼女に大変励まされた」くまざわ書店 調布店・柴崎莉沙さん
「この本を読んで、自分だけでがんばらず、頼ってもいいんだと思えるようになりました」訪問看護師・Uさん
「ストーリーの向かう先に、心温まり元気を貰えました」理学療法士・Tさん
「きっと読んで勇気づけられる人がいる」学校図書館・荒木久美さん
「誰の尊厳も諦めない、温かいことばが溢れていて励まさました」訪問看護師・Iさん
「数々のエピソードが看護師として自分の経験したことばかりで驚きました。自分の大切な人のために訪問看護を頼むことになったら桃井ナースに来てもらいたい」訪問看護師・Kさん -
行方不明になった小学四年生の娘。交友関係を知ろうと、部屋を調べ始めた母親が見つけたものは……(「裏山」)。写真サークルで出会った女性に近づくわけは……(「運命の天使たち」)など、各世代の女性を主人公に繰り広げられるミステリ短編集。
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ベストセラー待望の文庫化! 食べることに嫌悪を覚えている高校生・三橋唯。「食べること」と「人のつながり」はあまりに分かちがたく、孤独に自分を否定してきた唯が初めて居場所を見つけたのは吸血鬼の館だった。《解説・令丈ヒロ子》
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