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『思想、文化』の電子書籍一覧

61 ~120件目/全134件

  • 3,740(税込)
    著:
    丹羽典生
    レーベル: ――
    出版社: 青弓社

    ひいきのプロ野球チームを熱烈に応援して勝敗に一喜一憂し、アイドルを追っかけてオタクの生活に浸る。応援団のリードに手拍子を合わせる。応援団としてファンを統制する。

    他者を激励して成功を自分のものとし、失敗を自分の責任のように背負い込む応援するという行為を、どういう心性が支えていて、生活にどのように位置付けているのだろうか。大学応援団の実態や、スポーツと芸能の現場――特にプロ野球の私設応援団と、親衛隊からヲタ芸まで――をフィールドワークに基づいて分析し、選手・演じ手と観客との関係を考察する。

    大学応援団の歴史や因習に縛られた上下関係、「男の世界」に女性が入り込んで生じるジェンダー問題、伝統校の新入生へのイニシエーション行為、それらが時代とともに変貌するさまを解明する。

    また、プロ野球の私設応援団が引き起こした事件と無秩序の実態、その後の統制と管理、トライアスロンなどの参加型スポーツイベントの地域住民と参加者の交流、さらには伝統芸能とアイドルに熱狂する忘我現象とは何か、にも迫る。

    応援文化を多角的に描くことで、「他者によって自分の存在を確認する応援という行為」を照らし出す。
  • 本書が掲げる「クリティック」は、ふつう「批評」や「批判」という日本語に訳されます。しかし、それらの語では十分に表されない意味が「クリティック」には含まれていることを日本の知的世界は気づかずにきました。その状況を憂える碩学が、これまでの仕事を総括するとともに、将来の知の土台を提供するべく、本書を書き上げました。
    「クリティック」とは「物事を判断する場合に何か前提的な吟味を行う」という考え方です。その系譜をたどる道程はホメーロスから開始されます。そこからヘーロドトスとトゥーキュディデースを経てソークラテース、プラトーンに至る古代ギリシャの流れは、キケローやウァッローの古代ローマを経由する形で、一四世紀イタリアのペトラルカ、ヴァッラに至って「人文主義」として開花しました。この流れの根幹にある態度――それは、あるテクストを読み、解釈する前に、それは「正しいテクスト」なのか、そして自分がしているのは「正しい解釈」なのかを問う、というものです。こうした知的態度は古代ギリシャ以来のものであり、のちの者たちはその古代ギリシャ以来の態度に基づいて古代ギリシャのテクストを読み、解釈してきました。そして、それこそがヨーロッパの知的伝統を形作ってきた営みにほかなりません。
    この系譜は、近代と呼ばれる時代にデカルトとスピノザによって変奏され、ついには実証主義とロマン主義の分岐を生み出します。その分岐を抱えたまま、現代に至って構造主義と現象学という末裔を出現させました。こうして、古代ギリシャから現代にまで至る流れを「クリティック」を軸にして全面的に書き換えること――そこに浮かび上がる思想史は、まさにその知的伝統から日本が外れているという事実を否応なく突きつけてくるでしょう。この欠如がいかなる現実をもたらしているのか。本書は、現代の危機のありかを暴き、そこから脱出するための道を示して閉じられます。
    ここにあるのは、三部作『政治の成立』、『デモクラシーの古典的基礎』、『法存立の歴史的基盤』、日本国憲法を扱う『憲法9条へのカタバシス』、そして話題作『誰のために法は生まれた』など、数々の著作で圧倒的な存在感を示してきた著者からの渾身のメッセージです。

    [本書の内容]
    第I章 クリティックの起源
    1 基礎部分の形成/2 出現/3 混線/4 アンティクアリアニズムのヘゲモニー
    第II章 クリティックの展開
    1 人文主義/2 ポスト人文主義──クリティックの分裂/3 近代的クリティックの始動/4 近代的クリティックの展開/5 実証主義
    第III章 現代の問題状況からクリティック再建へ
    1 リチュアリスト/2 社会構造/3 言語/4 現象学/5 パラデイクマの分節/6 構造主義/7 現状の再確認/8 クリティック再建のために
  • もの欲しげな目に半開きの唇,しなりくねらせた肢体.世に流布するお色気広告を,上野千鶴子がズバリ分析.社会が演出し,女に演技を求めている「女らしさ」,男が演技したがっている「男らしさ」の実態を大胆に,そして軽妙な筆致であばき出す.男女ともにまとっている「社会的衣服」を身ぐるみはがされる,キケンで快感一杯の処女作.
  • もうすぐ絶滅する人類のために

    狩猟に疲れ、ボルネオの闇夜の森で微睡(まどろ)む人類学者は、寝袋を這うアリたちの足音を確かに聴き、自分がアリの世界の一員となったと感じる……。

    「この世界は人間だけのものではない」という深い実感から出発し、動物、死者、そして生命そのものへと向かう全く新しい人類学の探求が幕を開ける。


    ボルネオの森から、多種的世界とアニミズムを経て、「生命とは何か」という根源的な問いへ。

    インゴルド、コーン『森は考える』、ウィラースレフ『ソウル・ハンターズ』、アナ・チン『マツタケ』ら最新の人類学の議論を積極的に吸収しつつ、人類学の新たな可能性が展開される。


    ――世界の覇者を自認してあらゆるものを食い尽くし、絶滅の淵に立つ人類に、世界観の更新を迫る、壮大な「来たるべき人類学」の構想。




    【目次】
    序論 平地における完全なる敗者

    第1部 アニマルズ
    ■第1章 鳥たち
    ■第2章 リーフモンキーの救命鳥
    ■第3章 2でなく3、 そして4
    ■第4章 ネコと踊るワルツ

    第2部 スピーシーズ
    ■第5章 多種で考える――マルチスピーシーズ民族誌の野望
    ■第6章 明るい人新世、暗い人新世
    ■第7章 人間以上の世界の病原体
    ■第8章 菌から地球外生命体まで

    第3部 アニミズム
    ■第9章 人間だけが地球の主人ではない
    ■第10章 科学を凌ぐ生の詩学
    ■第11章 ぬいぐるみとの対話

    第4部 ライフ
    ■第12章 考える森
    ■第12章補論 考える、生きる
    ■第13章 記号生命
    ■第14章 バイオソーシャル・ビカミングス――ティム・インゴルドは進化をどう捉え、どう超えたか
    ■終章 人類の残された耐用年数――厚い記述と薄い記述をめぐって

    ■あとがき
    ■参考文献
  • 中公文庫『遊学Ⅰ』『遊学Ⅱ』を合本したものです。既存電子書籍版と内容に変更はありません。

    古今東西より選ばれし知の巨人たち149人を評じた松岡遊学の原点。伝説の雑誌「遊」より生まれた渾身の著。
    Ⅰ巻はピタゴラスからエジソンまで。
    Ⅱ巻はユイスマンからマンディアルグまで。
  • Kado is a concept that emphasises the philosophical aspect of ikebana, or traditional Japanese flower arranging culture. Ka means “flowers,” and do means “way.” Thus, kado means “the way of flowers” or “the way through flowers.” This way leads to the truth, and consequently, the way itself is the truth. In kado, it is the practitioner’s goal to find this way through arranging flowers as the symbol of nature. We might therefore call it “dynamic Zen.”

    Of course, the artistic aspect of flower arranging culture, namely ikebana, should not be denied, and should be valued as a part of traditional flower arranging culture. However, it is just a part and not the whole picture of this culture. This book aims to emphasise the other part, kado, and redress the balance of interpretation of this traditional culture. Our standpoint is to regard this culture as a philosophical or religious way, not as so-called art.

    The structure of this book is as follows. The first chapter is an overview of the history of kado, the second chapter explains its traditional regulations. Finally, the third chapter, considers the thought which has been the basis of the concept of kado.
  • ※ この商品には出版社独自のフォントが実装されています。より良い読書体験を得るためには、iOS・Android端末での閲読を推奨します。それ以外の環境では、独自フォントでの正しい表示を保証できません(通常フォントでの閲覧には問題ありません)。

    思想の〈ダーク〉な最前線、ニック・ランド
    「新反動主義」あるいは「暗黒啓蒙」と呼ばれる、リベラルな価値観に否を突きつける暗く新たな思想潮流は、現代において陰に陽に存在感を示しつつある。本書では、その捉えがたい核心に三人の重要人物から迫っていく―ピーター・ティール、カーティス・ヤーヴィン、そしてニック・ランド。とりわけ哲学者ランドの思想に分け入ることが、本書のさらなる目論見である。ランドと、彼が率いた研究グループCCRUの影響圏は、「加速主義」「思弁的実在論」など近年の思想動向から、多様な領域における文化的プレイヤー、「ヴェイパーウェイヴ」のような文化現象にまで広範に及ぶ。〈ダーク〉な思想に目を向けて、初めて見えるものがある。
    *本書目次
    はじめに
    1 ピーター・ティール
    ピーター・ティールとは誰か
    ルネ・ジラールへの師事
    学内紛争にコミットする
    主権ある個人、そしてペイパル創業へ
    ニーチェ主義とティール
    暗号通貨とサイファーパンク
    「イグジット」のプログラム
    「ホラー」に抗う
    啓蒙という欺瞞、そして9・11
    2 暗黒啓蒙
    リバタリアニズムとは何か
    「自由」と「民主主義」は両立しない
    カーティス・ヤーヴィンの思想と対称的主権
    新官房学
    反近代主義とその矛盾
    人種問題から「生物工学の地平」へ
    3 ニック・ランド
    啓蒙のパラドックス
    ドゥルーズ&ガタリへの傾倒
    コズミック・ホラー
    グレートフィルター仮説
    クトゥルフ神話とアブストラクト・ホラー
    死の欲動の哲学
    CCRUという実践
    CCRUとクラブミュージック
    ハイパースティション
    思弁的実在論とニック・ランド
    カンタン・メイヤスー
    レイ・ブラシエ
    ニック・ランドの上海
    4 加速主義
    加速主義とは何か
    左派加速主義とマーク・フィッシャー
    右派加速主義、無条件的加速主義
    トランスヒューマニズムと機械との合一
    加速主義とロシア宇宙主義
    ロコのバジリスクと『マトリックス』
    ヴェイパーウェイヴと加速主義
    ヴェイパーウェイヴと亡霊性
    ノスタルジーと失われた未来
    未来を取り戻せ?
    あとがき
    参考文献
  • ※ この商品には出版社独自のフォントが実装されています。より良い読書体験を得るためには、iOS・Android端末での閲読を推奨します。それ以外の環境では、独自フォントでの正しい表示を保証できません(通常フォントでの閲覧には問題ありません)。

    ペシミズムとは「生きる知恵」である
    「ペシミストたちの王」シオラン。この陰鬱な思想家の思索と執筆は、つねに厭世的なことがらに捧げられてきた。怠惰、死、自殺、憎悪、衰弱、病気、人生のむなしさ、生まれてきたことの苦悩……。ことほどさように、シオランは「暗い」。しかし、あるいはだからこそ、彼の清々しいほどに暗い言葉の数々は、生まれ生きることに苦しみを抱く私たちが人生を楽にし、生き延びるために役に立つ。本書は、気鋭のシオラン研究者が、彼の言葉と時に批判的に伴走しながらその思想をひもといた、待望のモノグラフである。いまこそ読まれるべき、魅惑的な思想家のすべて。
  • ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

    東京パック第1号から第227号まで(明治38年4月~45年5月)を全巻カラーで再現。全8巻総13冊(総ページ約3500ページ)。本巻はその第1巻。
    我が国の近代風刺漫画は、北澤楽天に始まる。彼は、その漫画的表現力と、ユーモアと国際政治感覚を駆使し、政治を批判糾弾し、社会を風刺し、家庭に健全な笑いを送り、日本の後進的封建社会を啓蒙し、民衆の迷路いうかを計った。彼の驚くべき博識、比類なき想像力、表現力は『東京パック』によって遺憾なく発揮され、発行部数十数万部の本格的大衆漫画雑誌の時代を確立した。当時ポンチ絵を称され、余技的な存在でしかなかった「漫画」の地位を高め、その時代を作り上げた功績は大きい。しかもその意図したテーマたるや政治、経済、軍事、国際関係、社会生活、庶民感情、教育問題等、あらゆる分野にまたがる。単なる娯楽作品とは異質の、高度に洗練された含蓄に富む貴重な史料として、明治を研究する場合の重要な一級文献となっている。
     なお、この電子復刻資料は、龍溪書舎が原本を復刻刊行したものをまま電子画像にしています。そのため、以下について、ご了承ください。
    ・一部に、版面の傾き、ページの端の部分の欠損、破れ・切れ、印刷が薄い等の箇所があります。
    ・古い活字のためOCR認識精度が低く、本文検索は行えません。
    ・古地図や表など大判のものは、画像を分割しています。ただ、全体を表示するため1頁表示も補っています。
    ・見開き頁の中央部分において、文字や図版が見切れる箇所があります。
  • 平安時代から多くの絵師が描き、歌人が詠んだ夕映えの空。江戸時代、人々が愛した浄瑠璃の義理人情劇、子守歌が奏でる、哀しい短調のメロディ・・・・・・。
    かつて日本人が持ちえた<共感の場>が消え、確たる死生観すら見えなくなった昨今、私たちは人生をどうまとめたたらいいのか。宗教学者が、来し方を振り返りつつ、次世代に伝える、いのちの作法集。

    *本書は、第一章から第七章までを、『こころの作法――生への構え、死への構え』(中公新書 2000年刊)を底本に、終章をこの文庫のために書き足したものである。


    目次)

    はしがき
    学術文庫版 はしがき
     
    第一章 こころの原風景
    消えゆく短調のメロディー/夕焼け信仰/山のお寺の鐘/二羽の「夕鶴」

    第二章「語り」の力
    歌のリズムと生命のリズム/語ること・聞くこと/フェアプレイか無私か/友情の語り方

    第三章 人間、この未知なるもの
    子どもの犯罪にどう立ち向かうか/放っておくと、子どもは野性化する!/犠牲と奉仕/全身運動と数学的1

    第四章 私の死の作法
    どのように死ぬべきか/現代の無常物語/臓器移植ははたして布施の精神の発露か/断食死こそ死の作法の出発点

    第五章 精神性について
    人間批評の尺度/任きょう道〈長谷川伸〉/浄瑠璃と町人道〈司馬遼太郎〉/武士道の「仁」〈新渡戸稲造〉

    第六章 伝統のこころ、近代のこころ
    チャンバラ映画/人間を信じる/遠景のなかの仏教/身もだえの話/人情の極致

    第七章 眼差しの記憶
    司馬さんの鋭い眼差し/丸山政治学と司馬文学/日本人の中の日本人/『燃えよ剣』の夕日

    終章 辞世の作法
    挽歌の作法/一期一会の歌/自然葬の行方
    「あとがき」に代えて 辞世の弁「若き魂たちよ」

    内容紹介)
    日本の子守唄が、遠くなってしまった。もうどこからもきこえてこない。(中略)
    悲哀の旋律を忘れた社会というのは、ひょっとすると他人のこころの痛みや悲しみに鈍感になっている社会なのではないか。われわれはいつのまにか短調排除の時代を生きて、感性の大切な部分を失いつつあるのかもしれないのである。(本書「第1章」より)
  • 本書の主軸をなすのは、西洋のラテン・アルファベットを基にして作られた「近代」の象徴としてのタイプライターと、中国語との間にある距離感である。その隔たりゆえに中国語そのものに「問題」があるとみなされ、それを克服するための「パズル」が形作られることになる。常に西洋の「本物」のタイプライターを意識しつつ、この「パズル」を解こうとしていく人々の群像を描いていくなかで、漢字についての発想の転換や戦時中の日中関係、入力や予測変換といった現在につながる技術の起源に至るまで、さまざまな話題が展開されている。タイプライターというモノを起点としつつ、それの単なる発明史をはるかに超える射程を持った本であり、関心や専門を問わず広く読まれるべき一冊である。



    目次



    謝辞

    序論そこにアルファベットはない

    第1章近代との不適合

    第2章中国語のパズル化

    第3章ラディカル・マシン

    第4章キーのないタイプライターをどう呼ぶか?

    第5章漢字圏の支配

    第6章QWERTYは死せり!QWERTY万歳!

    第7章タイピングの反乱

    結論中国語コンピューターの歴史と入力の時代へ



    訳者解説



    索引
  • イスラーム教徒とキリスト教徒が抗争する十二世紀の地中海。勢力を広げるムワッヒド朝が突きつけた「改宗か死か」。神を求める人間の葛藤、迷い、失望と愛憎。マイモニデスはスペインからエジプトへと異郷を放浪しながら、言葉の力で迫害に抵抗し、人々に生きる勇気を与える。史実に基づき、中世最大のユダヤ思想家の波乱の生涯を描く歴史物語。



    序 章

    第一章  背教者

    第二章  書状の決闘

    第三章  ミルトスの庭

    第四章  フスタート炎上

    第五章  死者の町

    第六章  王者と賢者

    終 章

    あとがき/表記上の注記/引用出典/参考文献
  • いつの時代も私たちを惹きつけてやまない神話。
    文学や絵画はもちろんのこと、現代でもアニメやゲームのキャラクターとして神話のモチーフは取り入れられています。神話の知識がなければ興味は半減してしまうでしょう。
    神話が人を楽しませ、ときには人を感動させるのは人間世界の真実の断面を私たちの目の前に投げ出して見せてくれるからです。神話は人間そのもののあり方、本質に迫ろうとします。そして倫理や法などの根本理念を考えさせます。
    西洋古典学の第一人者が世界の神話の成り立ちや共通点を、ギリシア神話を中心にやさしく紹介する、神話を味わうために最適の一冊。(原本:『入門・世界の神話』講談社、1965年)

    目 次
    はじめに
    第1章 神話のさまざま
    1 大蛇退治――アポロンと素戔嗚尊
    2 花物語――ヒヤシンスとすいせん
    3 星座――天に上ったくまの母子
    4 七夕祭り
    5 湖畔に立つポプラとかしの木

    第2章 神話の成り立ち
    1 裁く神から踊る神まで
    2 『死と少女』
    3 金色のひつじの皮衣
    4 オデュッセウスと百合若
    5 史謡の世界――トロイの木馬

    第3章 世界の神話
    1 永遠の生を求めて
    2 ノアの大洪水
    3 ピラミッドの秘密
    4 美しく奥深い北欧の神話
    5 さるのつくった岩橋

    第4章 世界のはじめ――ギリシア神話(1)
    1 世界のはじめ(天地開闢)
    2 神々の誕生
    3 人類のはじめ
    4 黄金時代

    第5章 オリュンポスの神々――ギリシア神話(2)
    1 オリンピックの由来
    2 銀の弓と竪琴との神――アポロン
    3 処女神宮のいわれ――アテーナとポセイドン
    4 海のあわから生まれた女神――アフロディテ(ヴィーナス)
    5 酒と芝居の神――ディオニュソス
    6 商人とどろぼうの親方――ヘルメス神
    7 月の女神アルテミス

    第6章 海と地下の神々
    1 ほら貝ふきのトリトオン
    2 六粒のざくろの実

    第7章 英雄時代
    1 ヘラクレスの一生
    2 迷宮と牛人退治
    3 スフィンクスのなぞ
    4 白鳥の皇子
    5 さかはぎの駒

    第8章 日本の神話
    1 よみがえり
    2 日の御子
    3 海幸彦と山幸彦
    4 因幡の白うさぎ
    5 金色の鵄

    第9章 伝説と史実
    1 トロイア遠征の伝説
    2 帰還の物語
    3 説話の世界
    4 神話の永遠性
    5 神話と現代

    索引
  • 新しいウイルスの蔓延をはじめ予期せぬ出来事が次々に起こり、AIなどの技術が想像もしなかった可能性を現実にする状況は、とどまるところを知りません。全体を見通すことは難しく、自分が今どんなところにいるのかも分からぬまま、新たな事態に翻弄されながら生きている、というのが多くの人の実感でしょう。
    そのとき「使える」のは「哲学」である――これが本書のメッセージです。では、どのように使えるのか。その威力を実際に体験していただくために、本書は「富」、「美」、「科学」、「正義」、「私」という5つのテーマを設けました。誰もが「富」を手にし、「美」しくありたいと願いますが、それを実現するのに必要なのが、さまざまなテクノロジーを生む「科学」だと信じています。ところが、「富」と「美」だけでは満足できず、誰もが自分は正しいと信じ、「正義」ゆえに葛藤や悲劇が生み出されます――そのすべては「私」への固執がかつてないほど強くなった時代の現象です。
    つまり、「富」、「美」、「科学」、「正義」、「私」は、どの時代、どの場所でも同じだったのではなく、歴史の産物なのです。それがいかにして生まれ、いかに変化してきた結果、現在の私たちを捉え、駆り立てているのかを解明できるのは、哲学だけだと断言できます。本書は、近年の出来事からスタートして、歴史の地層を掘り進め、徐々に深度を下げていく作業を実演していきます。従来の哲学史のように歴史をくだっていくのではなく、まるで発掘の作業のように歴史をさかのぼっていった先で、真の自由を手にできるはずです。

    [本書の内容]
    I 富:「承認」への欲望
    深度0 2019年:「富」の魔法/深度2 1867年:マルクスの価値形態論/深度3 1759年:アダム・スミスの道徳論/深度4 1517年:プロテスタント神学の救済論
    II 美:「尊さ」への欲望
    深度0 2019年:「美」の消費/深度1 1979年:「大きな物語の終焉」/深度2 1800年:「芸術」という神話/深度4 1590年:「何かよくわからないもの」の優美=恩寵
    III 科学:「進歩」への欲望
    深度0 2020年:「科学」の信仰/深度1 1962年:クーンの「通常科学」/深度4 1543~1687年:近代科学の「パラダイム」
    IV 正義:「権利」への欲望
    深度0 2017年:「正義」の揺らぎ/深度1 1962~71年:リベラリズムの「理想」/深度4 1690年:自然権のゆくえ
    V 私:「ありのまま」への欲望
    深度0 2020年:「私」の全肯定/深度3 1781年:カントの「理性」/深度4 1641年:デカルトの「コギト」/深度1 1923年:無意識を操作する広告技術
    欲望の哲学史から未来へ
  • 『禁忌習俗事典』の姉妹篇となる1冊。埋葬地から帰るときはあとを振り返ってはいけない、死家と飲食の火を共有してはいけないなど、全国各地に伝わる風習を克明に網羅。全集未収録。葬儀関係者に必携。
  • ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

    本書は、天理大学おやさと研究所が平成24~26年度にかけて、全12回にわたって実施した「宗教と環境」研究会の内容をまとめたものである。
    この研究会は、同研究所天理自然・人間環境学研究室が「『環境問題における宗教者の果たすべき役割』に関する研究」の一環として実施したものであり、宗教と環境との係わりあい、宗教者として環境問題にどのように取り組んでいくのか、また、実際に環境はどのように変化しているのかなどを考えるきっかけになることを願っている。
  • アフリカ各地での実地調査をもとに,文化人類学の神話研究の成果をとり入れて描き出されたアフリカの神話的世界.異なった地域の原住民に伝わる神話を比較・分析し,神話の「伝播」と「変身」,さらに,その「構造」を考察する.原住民の世界を内側から理解することを通して,私たちの世界との関係,「第三世界」の真の意味を明らかにする.
  • 太郎はいま,身をやつした民族学者となって,旅に出る.縄文土器を発見し,東北,沖縄,そして韓国へ.かつてパリで民族学を学びバタイユらと親交を深めた太郎が,類まれな感性で見出した日本とは.その道行きを鮮やかに読み解き,思想家としての本質に迫る.Bunkamuraドゥマゴ文学賞,芸術選奨文部科学大臣賞受賞作.
  • 「忌む」とはどういう感情か。ここに死穢と差別の根原がある。日本各地からタブーに関する不気味な言葉、恐ろしい言葉、不思議な言葉、奇妙な言葉を集め、解説した読める民俗事典。全集未収録。
  • 一九二八年にパリ近郊ポンティニーで行われた二つの講演をまとめた『時間論』(原文フランス語、九鬼の最初の著作)を中心に、九鬼周造の主要テーマの一つ「時間」に関する論考をまとめる。時間は可逆的か不可逆的か、時間はどのような構造をもったものなのかを明晰な論理をもって問う、九鬼独自の「永遠回帰」の思想。詳細な注解と解説を付す。
  • シリーズ348冊
    1,10011,000(税込)
    著:
    大川隆法
    レーベル: ――

    早稲田大学や改新党を創立した大隈重信が、停滞する日本の政界と教育界を一喝する。
  • 「自然(nature)」というと、どんなイメージが浮かぶでしょう。海や森、動物や植物たちのおだやかな光景? 台風や地震など、災禍を及ぼすものを思う人もいるかもしれません。いずれにせよ、そこにある「自然」は人間に、そして「人為」に対立するものと捉えられています。人為による自然の破壊といった表現は、その対立を前提にしていると言えるでしょう。では、人間は自然に含まれていないのか。自然とは人間と無関係の対象として捉えることのできないものなのでしょうか。
    本書は、こうした素朴な問いが哲学の端緒から現代までを貫いていることを示し、各時代に捉えられてきた「自然」がいかに変化してきたのかを描き出す壮大な試みです。プラトン、アリストテレスの古代ギリシアに始まり、古代ローマ、中世、ルネサンスを経て、17世紀のベーコン、デカルト、ライプニッツ、スピノザに至る流れを追ったあと、そこに共通する〈一なる全体〉という自然のイメージが取り出されます。このイメージの問い直しは、18世紀のディドロやルソーによって本格的に開始されたあと、カントを経て、19世紀のニーチェで頂点に達するものです。続く20世紀以後の現代に至って、自然のイメージは決定的な変容を遂げます。それが〈自然かつ人為〉という矛盾した表現をするほかない「自然」です。本書は、それをシモンドンやドゥルーズといった思想家の検討を通して明らかにし、歴史が哲学の思考に追いついていくさまを明らかにしていきます。
    多くの研究者から信頼される著者がついに解き放つ待望の単著。渾身の思想劇!

    [本書の内容]
    第I部 1 古代ギリシア哲学の自然と人為(1) 2 古代ギリシア哲学の自然と人為(2) 3 古代ローマ期から中世までの自然/技術 4 自然の逆説 5 非自然的なものの自然性 6 デカルト、ライプニッツ、そしてスピノザ 7 自然/人為という区分の手前で

    第II部 1 ディドロの技術論 2 ルソーにおける自然と技術 3 アリストテレス再考 4 〈一なる全体〉としての自然(1) 5 〈一なる全体〉としての自然(2)

    第III部 1 「神すなわち自然」 2 〈一なる全体〉としての自然を語らないこと 3 一八世紀に哲学史的断絶は存在したのか 4 〈一なる全体〉としての自然の復興? 5 「カオスすなわち自然」

    第IV部 1 生命と技術 2 〈自然かつ人為〉としての自然 3 哲学に追いついた歴史 4 非人間的な〈自然〉

    第V部 1 現代における自然哲学の条件 2 前-個体的存在と個体化 3 シモンドンと自然の概念 4 〈一〉以上のものとしての自然

    第VI部 1 自然概念の第一の局面 2 自然概念の第二の局面 3 〈自然〉のカテゴリーの提示としての自然哲学
  • 【本書の恐るべき提言】●戦争は個人の心の内の問題ではない●全会一致制で衰退したポーランド●戦争決意ができずに崩壊したフランス●非武装中立は白日夢である
    ●建前と実態の離れた国は破滅する●日本は清帝国の二の舞にならないか
  • 天皇の権威と統治についてその由来と実態を検証し独自の学問的見地から民主国家との親和性を説く。元号の由来と改元の意義を再考する。

    日本の皇室
    元号の問題について
    「建国記念の日」を設けたい
    菊と刀のくに―外国人の日本研究について
    教育に関する勅語について
    日本歴史の取扱いかたについて
    天皇考
    建国の事情と万世一系の思想
    八月十五日のおもいで
    神代史のカミについて
    君臣関係を基礎とする道義観念
  • 未曾有の危機を前にして、私たちは「何を考えればよいのか」を見失ってしまった——。

    「人間の想像力の果て」からやってきたウイルスによって、我々の日常に無数のひびが走った。
    消せない不安と変化を余儀なくされた日々の営みを前に、思考の足場をどこに築けば良いのか。

    生命、自然、生と死、共生と敵対。
    いま浮上する課題をめぐって、三人の異才がアイディアを持ち寄り、変奏し、問いを深めていくリレーエッセイ。


    【目次】

    ・はじめに——禍の街から、生命と自然のゆくえを見つめる
    ・ウイルスは我々に何を伝えに来たのか
    ・植物の時間
    ・足し算的時間と合理のひび割れ
    ・元の日常という脅威
    ・人間の体と植物の体
    ・〈凝固した日常〉を突き刺すもの
    ・被造物の底
    ・体を失う日
    ・「いる」の喪失とは何か?
    ・死の無力さと分身の持つ力
    ・コロナさん
    ・ようこそコロナちゃん
    ・聖なるもの
    ・垂直の家族、水平の家族
    ・コロナとはうまくやっていけるかもしれないが、人間同士ではそうではないのかもしれない
    ・ヒトと人
    ・グラブとアンパン
    ・アニミズム思考のほうへ
    ・二つの小説
    ・意味の非人間性
    ・覚知される世界、コロナの迷い
    ・堆肥男
    ・胎盤とバースデーケーキ
    Ⅱ リレーエッセイを終えて
    ・生の全体性を取り戻す
    ・帯状疱疹ウイルスと私
    ・想像力の果てからやってきた使者
    ひび割れた日常を生きるためのブックガイド
  • シリーズ34冊
    7742,090(税込)

    ワイルド、ロレンス、フォースターら、近代英米文学の巨匠たちの「ゲイ小説」が一堂に会して登場。大作家の「読み直し」として、またゲイ文学の「古典」としても必読の書。これぞゲイ・キャノン。
  • 第二次世界大戦後、独自に発展してきたタイの機械技術。そこに関わる人とモノとは、どのような関係を結んできたのか。マルセル・モースの技術論、アクターネットワーク理論を駆使して文化/自然の二元論を乗り越える、テクノロジーの人類学。
  • 息苦しいこの世界からの出口は、ある。

    片づけコンサルタント「こんまり」のメソッドは、
    自分とモノとの純粋な対話ではなく、自分自身との対話を目指すものなのではないか。
    アニミズムとは、地球や宇宙における存在者のうち、人間だけが必ずしも主人なのではないという考え方だとすれば、自分との対話を目指すのは、人間のことだけしか考えていないという意味で、真のアニミズムとは呼べないのではないか。
    本書の出発点は、ここにある。

    アニミズムは「原初の人間の心性」として過去のものとされてきた。
    しかし、そこには、人間の精神を豊かにするヒントが隠されているのではないか。
    文学、哲学の大胆な解釈とフィールド経験を縦横に織り合わせて、「人間的なるもの」の外へと通じるアニミズムの沃野を探検する。

    人間が世界の「主人」をやめた時、動物、モノ、死者との対話がはじまる。
     
     
    【目次】
    1 こんまりは、片づけの谷のナウシカなのか?
    2 風の谷のアニミズム
    3 川上弘美と〈メビウスの帯〉
    4 壁と連絡通路——アニミズムをめぐる二つの態度
    5 往って還ってこい、生きものたちよ
    6 東洋的な見方からアニミズムを考える
    7 宮沢賢治を真剣に受け取る
    8 まどろむカミの夢——ユングからアニミズムへ
    9 純粋記憶と死者の魂——ベルクソンとアニミズム
    10 記号論アニミズム——エドゥアルド・コーンの思考の森へ
    11 人間であるのことの最果て——語りえぬものの純粋経験
    12 人間にだけ閉じた世界にアニミズムはない
    あとがき
    参考文献
  • 日本では民主主義(デモクラシー)の使徒とみなされるルソーが、欧米では全体主義の思想家とみなされるのはなぜか。なぜ、民主主義はナポレオンやヒトラーのような独裁を生み出してしまうのか。民主主義は何に敗北してきたのか。そもそも民主主義とはいったい何なのか――。
     本書は、民主主義、そして民主主義の双子ともいうべきナショナリズムをめぐる思想がどのように生まれ、変容してきたのか、原点であるフランス革命の基盤となったルソー、シィエスの思想にさかのぼり、トクヴィルやJ・S・ミルによる自由主義者からの民主主義への反論、世界大戦期ドイツのヴェーバーとカール・シュミットの思想、さらに全体主義批判を踏まえた冷戦期のアレント、ハーバーマスを経て冷戦終結後の現在に至るまで、思想家たちが生きた時代的背景とともに、一気呵成に描き出す。
     民主主義とはなにか、この根源的な問いの答えは、幾多の血を流しながら民主主義が歩んできた歴史のうちにこそ見いだされる。著者渾身の民主主義思想史!!


    【本書の内容】

    はじめに

    序章 民主主義のパラドクス

    第1章 近代民主主義とナショナリズムの誕生
     第1節 フランス革命とルソー、シィエスの思想
     第2節 ドイツ・ナショナリズムとフィヒテの思想

    第2章 自由主義者の民主主義批判とナショナリズムの発展
     第1節 民主主義革命とトクヴィル、ミルの思想
     第2節 ナショナリズムの統一運動と民族自決権の思想

    第3章 民主主義観の転換とナショナリズムの暴走
     第1節 第二帝政期ドイツとヴェーバーの思想
     第2節 ワイマール期ドイツとカール・シュミットの思想
     第3節 民族自決権の適用とその帰結

    第4章 民主主義の再検討とナショナリズムの封じ込め
     第1節 全体主義批判と民主主義論の再構築
     第2節 民族自決権の受容と回帰

    結び 冷戦終結後の民主主義とナショナリズム
    あとがき
  • ネパール東部、ソルクンブ郡。エベレストの南麓にあたる北部のクンブ地方は、“勇敢で忠実な山岳民族”と謳われるシェルパの人々の居住地である。標高三〇〇〇メートルを超えるこの険しい山岳地帯では、山道は天候によって質感を変え、しばしば土砂崩れや降雪によって流失しては再び姿を変えて現れる。

    ヤクを追うシェルパたちが自給自足に近い暮らしを営んでいたこの地域は、次第に山岳観光の名所として知られるようになり、現在では年間数万人もの観光客が訪れるようになった。シェルパの人々はヒマラヤ登山の手助けをして働くようになり、ネパール各地からはポーターやガイドなどの職を求めて、「シェルパ」を名乗る多様な出自の人々も集まってくる。

    変転する自然環境のなか、観光客のために道を見出しながら山中をゆく彼らとの出会いは、存在をめぐる根源的な問いへと通じていた――「世界」「自己」の自明性をゆるがすフィールド体験をもとに、ティム・インゴルドらの議論を補助線にして気鋭の人類学者が描き出す、刺激的なエスノグラフィ。

    世界を歩むとき、自己は道であり、道は自己である

    われわれは世界のうちで無数の人やモノや事物と対等な関係のなかで生を営んでおり、人間社会とはそのうちの一部を恣意的に切り出したものに過ぎない。そしてわれわれが一歩を踏み出すとき、自己の身体は他者の身体やモノや概念からなる環境中の諸要素とそのつど一回的な関係を取り結び、道のアレンジメントの一部となる。世界を歩むとき、自己は道であり、道は自己である。(本文より)

    電子版では写真をすべてカラーで掲載しています。
  • 27宿聖獣の、基本的性格、人生の目的と適職、恋愛傾向、開運食、ラッキーカラーなどを解説。

    【シャングリラ占星術とは?】~~~~~~~

    ① 抜群の的中率を誇る宿曜占星術により、
      生年月日から27の本命宿を導き出します。

    ② それぞれの本質を表す27の聖獣が、
      アバター(分身)としてあなたをナビゲート

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    あなたの聖獣は、何でしょうか?


    動物占い、水晶玉子先生のオリエンタル占いと同様に、宿曜経を源とする宿曜占星術。
    2020年12月以降、大転換・変革・刷新をキーワードとする時代が幕を開けるという観点から、
    27宿の基本的性格、人生の目的と適職、恋愛、開運食、ラッキーアクション、ラッキーカラー・スポット、
    9年間のメインテーマを解説。それぞれのアバターとなる「聖獣」の美麗なイラストと共に。

    本書が、あなたの資質を発見し、
    伸ばすことを助けてくれる最強のツールになれば幸いです。

    本書を、聖なる神秘を愛するすべての方に贈ります。


    ■目次

    ●1 シャングリラ占星術の世界
    ・シャングリラ占星術の誕生
    ・風の時代とは
    ・風の時代の3つのキーフレーズ

    ●2 エレメントで見るあなたのタイプ

    ●3 9年間の運勢のサイクルについて

    ●4 27宿の聖獣その特徴と運気の流れ・開運ポイント
    ・麒麟(昴宿)
    ・エルフ(畢宿)
    ・グリフォン(觜宿)
    ・ハヌマーン(参宿)
    ・セイレーン(井宿)
    ほか

    ■著者 竹本光晴(タケモトコウセイ)
    占術家(宿曜占星術最高師範 トートタロット研究家)。株式会社グリモワール所属。
    福岡県出身。ヘアメイクスタジオ経営後、芸能プロダクションのプロデューサーとして活躍。
    その後、宿曜占星術師として、対面鑑定や占い雑誌などの執筆活動を始める
    (本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
  • ポストバブル期の困難な時代を生きる女性たちにとって、フェミニズムは存在意義を持ちうるか? 多様な声をゆるやかに包みこむ第三波フェミニズムの理論と、女性たちの文化実践を結ぶ、今日的フェミニスト・カルチュラル・スタディーズ
  • 880(税込)
    著:
    池内紀
    レーベル: 講談社学術文庫
    出版社: 講談社

    「むだで横道にそれた知識には一種のけだるい喜びがある」。ホルヘ・ルイス・ボルヘス(1899-1986年)は、『幻獣辞典』の序でそう語る。
    マルコ・ポーロがスマトラで目にした一角獣、フランスの教会の壁面に刻まれた大耳人間、日光東照宮を彩る幾多の霊獣に、目まぐるしく姿を変える千変万化のバルトアンデルス.......。古今東西の書物に記された、不思議で興味深い生きものたちをめぐるエッセイは、まさにボルヘスが語る「喜び」に満ちている。
    龍のように、洋の東西を超えて同じような想像上の生きものが生み出されるのはなぜか。人間はなぜ、くり返し、異様なもの、奇妙なもの、ときにはグロテスクなものを生み出したがるのか――。軽妙洒脱な語り口で繰り広げられる世界に引き込まれていくにつれて、私たちの意識に、あるいは無意識のうちにこそひそむ「幻の獣」の姿が浮かび上がる。
    古代中国の『山海経』から、二十世紀にカレル・チャペックが生み出したロボットに至るまで、書物を広く深く愛した著者ならではの幻獣奇譚集。

    1 一角獣――マルコ・ポーロが見たもの
    2 アジアとヨーロッパ――幻獣という知の遺産
    3 不思議な生きもの、不思議な人――狂気と文学のあいだ
    4 幻獣紳士録1
    5 幻獣紳士録2
    6 百鬼の奇――日本の幻獣
    7 霊獣たちの饗宴――日光東照宮の場合
    8 中国の宝の書――『山海経』入門
    9 私という幻の獣――寺山修司の夢
    10 ゴーレムからロボットへ――二十世紀の幻獣
  • ―――――――――――――――――
    男の子だから? 女の子だから? 
    それとも、あなただから?

    性、恋愛、結婚、家族……
    おとなも子どもも知っておきたい、大切なこと。

    おとなのための解説書【別冊】付き
    ―――――――――――――――――

    ・「LGBTって何?」
    ・「男の人同士、女の人同士で結婚しちゃいけないの?」
    ・「家族の形って決まっているの?」

    子どもたちからこうした質問をされたとき、あなたはどう答えますか?

    もし少しで不安があるのだとしたら、
    本書をきっかけに、子どもたちと一緒に話してみてはいかがでしょうか。

    本書の目的は、「からだの性」と「こころの性」について親子で考えていくこと。

    一人ひとりがちがうこの世界を、
    世界に一人しかいない子どもたちが、
    自分らしさを大切にしながら生きていくために知っておきたいことをまとめました。

    猫と妖怪がたくさん出てくる楽しいイラストと、ゲーム、おやこで話すきっかけとなる「しつもん」のほか、大人向けの「解説書」も付いています。

    大人と子どもが一緒に考えていくことで、
    きっと、新たな発見や気づきが生まれることでしょう。

    そんなやり取りをとおして、子どもたちの
    「自分らしさ」
    を磨いていく――本書をとおして、そんな親子のコミュニケーションをしてみませんか?

    ■目次
    プロローグ 見えている? 見えいてない?
    第1章 「みんな」ってだれだろう?
    第2章  オス? メス? それとも……?
    第3章 男の子だから? 女の子だから? あなただから?
    第4章 「みんなと同じところ」はないのかな?
    第5章 言われたら「うれしいことば」「かなしいことば」
    第6章 きみはだれが好き?
    第7章 「けっこん」って何だろう?
    第8章 「家族」って何だろう?
    第9章 自分にできることはあるかな?
    第10章 いろんな人がいる世界
    エピローグ 世界に一人のきみとぼく
  • 本書は、現代最高峰の人類学者クロード・レヴィ=ストロース(1908-2009年)の全貌を描いた決定版の誉れ高い1冊です。
    ベルギーに生まれたレヴィ=ストロースは、フロイトやマルクスに触れた青年期を経て、南仏で高校教師になりました。その中で育まれた情熱を抑えられなくなった1935年にブラジルへ旅立ち、カデュヴェオ族やボロロ族、そしてナンビクワラ族の調査に乗り出します。その後、第二次世界大戦の勃発を受けて従軍しますが、1941年にはユダヤ人への迫害を回避するべくアメリカに亡命したレヴィ=ストロースに、ニューヨークで決定的な出来事が訪れました。それが言語学者ロマーン・ヤコブソン(1896-1982年)との出会いです。
    のちに『音と意味についての六章』として公刊されるヤコブソンの講義の内容は、レヴィ=ストロースの中で若い頃からあたためられていた「構造」の概念と交錯しました。そうしてヤコブソンの勧めを受けて書き始めたのが、構造主義の誕生を告げる『親族の基本構造』であり、4年をかけて完成されたこの大著は1949年に刊行されることになります。
    ここから旺盛な執筆活動を開始し、『人種と歴史』(1952年)、『悲しき熱帯』(1955年)、『構造人類学』(1958年)を生み出したあと、1959年にはコレージュ・ド・フランス教授に就任したレヴィ=ストロースは、一世を風靡した『野生の思考』(1962年)を発表すると、ついに全4巻に及ぶライフワーク『神話論理』(1964-71年)に着手しました。
    その後も100歳で逝去するまで活躍し続けた偉大な人類学者が残した数々の仕事を、その生涯や時代との関係を描きつつ明快に解説してみせた本書は、1996年の刊行以来、概説書のスタンダードとして四半世紀にわたって読み継がれてきました。このたび、最新の書誌情報を追加するとともに、生前の著者と深い交流のあった小泉義之氏の書き下ろし原稿を併載した文庫版としてお送りいたします。

    [本書の内容]
    序 章 構造主義のエシックス
    第一章 歴史の影のなかで
    第二章 声とインセスト
    第三章 旅の終わり
    第四章 神話と詩のあいだに
    第五章 幻想から思考へ
    第六章 新石器のビルドゥングスロマン 1――南半球の森から
    第七章 新石器のビルドゥングスロマン 2――北半球への旅
    終 章 「構造」の軌跡

    主要著作ダイジェスト
    キーワード解説
    読書案内
    レヴィ=ストロース略年譜

    解 説 小泉義之
  • 人が人を差別するのはなぜか。どうしてこの現代にもなくならないのか。近代以降、欧米列強の支配を強く受けた、幕末以降の日本を中心に、50余のQ&A方式でわかりやすく考えなおす。
  • ロボット神話を解体する、ポストプルーラル人類学の挑戦! マンガやアニメのなかで活躍する一方、人間の生活を支える新技術として研究されるロボット。ロボットをめぐる文化/科学的実践を分析し、機械と生命、欧米と日本、過去と未来をつなぐ機械人間と日本人の密やかな関係を描き出す。
  • 自然と文化、人間とモノ、主体と客体の二項対立を無効化する地平に立ち、現実が現実として構築される過程を細緻に分析することによって、世界が変わりうることを示す。「人類学の静かな革命」に共鳴する、別の現実を想像=創造する試み。
  • 21世紀に入ってから、以前にもまして人類は、大地震、台風、集中豪雨などの自然災害に遭い、今また新しいウイルスとの共存という課題を目の前にしている。もちろん、日本も例外ではない。
    ここに出現しようとしているのは、私たちが今まで意識することなく当たり前に存在することを前提にし、その中で生きていると思ってきた「世界」が根底から崩れ去ろうとしている状況ではないだろうか。その認識が示されているのが、2000年に提唱された地質時代の区分である「人新世」だろう。これは人類の著しい発展の末、地球規模の環境変化がもたらされる時代として定義される。そこでは、今まで当たり前だった世界は、まったく当たり前ではなくなる。
    だが、そんな来たるべき時代にはどのような世界が出現するのか、そしてその世界の中で人間が「人間」であるための条件とは何か、そのとき私たちは何を拠り所にして生きていけばいいのか、といったことは、まだ問われ始めたばかりである。ドイツの哲学者マルクス・ガブリエル(1980年生)の名を知らしめた著作の表題になっている『なぜ世界は存在しないのか』という問いは、その一つの試みだと言うことができる。
    本書は、ガブリエルのほか、近年日本語への翻訳が相次いでいる、カンタン・メイヤスー(1967年生)、ティモシー・モートン(1968年生)、グレアム・ハーマン(1968年生)といった1960年代生まれの哲学者たちを簡便に紹介しつつ、その思想を正面から検討し、日本の状況と照らし合わせる中で、これから先の世界と人間をめぐるさまざまな問いに答える方法を提示するものである。哲学・思想のみならず、建築や現代美術、演劇といった芸術の世界とも深くコミットしてきた著者が渾身の力を込めて書き上げた本書は、これまでの集大成であるとともに、「その先」に見える可能性を指し示すものにもなっている。
    現代哲学の優れた概説書である本書が、同時に「予言の書」でもあることは、今後の時間の中で証明されることだろう。誠実に思索したいと思うすべての人に捧げる。

    [本書の内容]
    プロローグ
    第1章 世界の終わり?
    第2章 世界形成の原理──ガブリエルとメイヤスー
    第3章 人間から解放された世界──ティモシー・モートン
    第4章 「人間以後」の哲学──グレアム・ハーマン
    第5章 人間の覚醒――柄谷行人
    第6章 地下世界へ──フレッド・モーテン
    第7章 新しい人間の条件──アーレントからチャクラバルティへ
    エピローグ
  • ターナー賞アーティストであり異性装者(トランスヴェスタイト)としても知られるグレイソン・ペリーが、新しい時代のジェンダーとしなやかな男性のあり方を模索する─!


    本書を読みながら、「男らしさ」ってなんなのかと考え、自分の頭の中に浮かんだ言葉でもっともしっくりときたのは「麻痺」だった。そういうことにしておくとか、気付かないふりをするとか、さすがにこれくらいイイだろとか、真剣に考えないように頭を麻痺させることで「力」を顕示する。(『ハーバーズ バザー』2020年3月号より)
    ――武田砂鉄(ライター)


    痛快、辛辣、そして真摯。「旧来型の男らしさを尊ぶ男たちは、架空の組織である男性省のトップから舌打ちされるのを恐れている」「男性性とは主に、ペニスをもつ人々にしつけられた感情の構成」という考え方に、なるほどねと膝を打ちました。
    ――ジェーン・スー(コラムニスト)


    グレイソン・ペリーは、12歳の時に自分の男性性に疑問を抱き、やがて女性の服を着ることに魅力を感じるようになりました。暴力的な継父など周囲の男性たちやジェンダーの縛りのせいで苦しんだ経験をもつ彼は、男性の最大の敵は、男性自身だと言います。男性性の被害者は女性だけではありません。男性自身もまたジェンダーを演じることに駆り立てられている犠牲者といえます。

    大抵の男性はいい人で道理をわきまえています。しかし、乱暴な人間、レイピスト、犯罪者、殺人者、脱税者、汚職政治家、セックス中毒、ディナーで退屈な話をするのは、なぜ男性ばかりなのでしょうか。

    世界は絶えず変化しています。男性にも変化が必要なのです。マッチョで時代遅れの男らしさと距離を置き、それとは別の男らしさを受け入れることで、世界にポジティブな変化をもたらすことができるのです。

    本書でペリーは人種、階級、性別、セクシュアリティ、経済学、人類学、社会学、および心理学など、さまざまな分野を横断しながら、冷静な(時には風刺を交えて)分析をしています。そして、本書の最後に、男性向けの未来のマニフェストを提示します。

    《男性の権利》
    傷ついていい権利
    弱くなる権利
    間違える権利
    直感で動く権利
    わからないと言える権利
    気まぐれでいい権利
    柔軟でいる権利
    これらを恥ずかしがらない権利

    本書が、社会で当たり前とされている男性像、男らしさの固定観念から自由になり、新しい世界に踏み出す一歩となることを静かに願います。
  • ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

    ※『中央公論』2020年7月号特集の電子化です。
    ※電子版では、紙の雑誌と内容が一部異なる場合や、掲載されないページがございます。

    新型コロナウイルス感染症に関する緊急事態宣言が解除された。経済活動の緩やかな再開に安堵しつつも、第二波の発生に警戒が必要となる。人類の歴史は、感染症との闘いの歴史だった。21世紀に襲来したこの新型コロナは、世界の文明を、そして日本をどう変えるのか?(電子版通巻101号)
    (目次より)
    ●21世紀の感染症と文明
    近代を襲う見えない災禍と、日本人が養ってきた公徳心
    山崎正和

    ●近代科学と日本の課題
    コロナ後をどう見通し、つけをどう払うか
    村上陽一郎

    ●「やった感」はもういらない!
    ICT、9月入学……教育格差を是正するには?
    松岡亮二

    ●台湾の国際政治学者に訊く
    ポストコロナ 米中台トライアングルのゆくえ
    何思慎×〔聞き手〕本田善彦

    《コロナに想う》
    ●不安への答え
    多和田葉子

    ●聖火引継式とギリシャ難民キャンプの間で
    井本直歩子

    ●不安あふれる世界にクラシック音楽がもたらすもの
    パーヴォ・ヤルヴィ

    ●介護崩壊を防ぐために
    鎌田 實

    ●医療体制を整備し、COVID-19を克服せよ
    集団免疫とワクチン・治療薬の最前線
    平野俊夫

    《第一波の教訓》……聞き手:川端裕人
    ●〔1〕韓国、台湾から周回遅れのFAX行政
    医師の心を折る〝診療以前〞の問題群
    堀 成美

    ●〔2〕「8割おじさん」のクラスター対策班戦記
    次の大規模流行に備え、どうしても伝えたいこと
    西浦 博

    ●LINE調査、オンライン診療で見えてきた
    ビッグデータが拓く未来の医療
    宮田裕章
  • 何かを贈ること、プレゼントすることは、日常誰もが行っている。本書は、この「贈与」という行為に注目し、それがどこから生まれ、どのような機能をもってきたのかを探り、いかに人間の本質と結びついているのかを明らかにする。
    贈与の起源を遡れば、それは〈宗教的なもの〉の発生と不可分だと考えられる。みずから働いて産み出した富――遊牧民や牧畜民なら羊など、定住農耕民なら小麦や葡萄などを「犠牲(サクリファイス)」として神々や精霊に捧げること。そこには祝祭の空間が生まれ、やがてそれは共同体を支える制度となった。これは現在も「祭り」として目にすることができる。
    一方で、贈与は他の人に何かをプレゼントすることとしても現れる。歴史を振り返ると、その源には窮境にある人に自分の富や財産を贈る行為がある。これは今も「寄付」などの行為に見られるものであり、美徳とみなされることが多い。
    このように、太古の昔から現代に至るまで、人間は贈与という行為に価値を見出してきた。では、なぜ贈与には価値があるのかといえば、自分にとって大事なものを手放して与える行為だからである。ところが、誰にとっても最も大事なものとは何かといえば、自分に固有のもの、自分の唯一のものだが、それは手放してしまえば自分が自分でなくなるものであり、つまりは原理的に贈与できないものだと言わざるをえない。これを逆から見れば、贈与できるものとは「交換可能なもの」であることになる。それゆえ、いかなる贈与も時間が経つうちに「見返り」を暗に要請するものとなり、「交換」になってしまう。
    だとすれば、純粋な贈与とは不可能なのか。不可能だとすれば、そもそも贈与という行為の価値そのものが揺らいでしまうのではないか――。
    本書は、数々の定評ある著作をものしてきた著者が長年にわたって取り組んできたテーマを正面から取り上げた、「集大成」と呼ぶべき渾身の論考である。今失われつつある「思考すること」の真の姿が、ここにある。

    [本書の内容]
    第I章 古代思想における〈正しさ〉
    第II章 初期キリスト教における〈正しさ〉
    1 神との内的関係を重く見ること
    2 カントの実践哲学
    3 キリスト教に対するニーチェの評価と批判
    第III章 原初の社会における贈与的ふるまい
    1 〈贈与というかたちを取る〉物の交流・交易
    2 贈与的なふるまいの両義性
    3 贈与的次元を含む運動、それを打ち消す動き(再-自己所有)
    第IV章 贈与をめぐる思索
    1 贈与的ふるまい
    2 贈与、サクリファイスと模擬性=反復性
    3 苦難の時そのものが新たに、未知なるものとして生き変わること
    4 不可能なものという試練
  • 近年、「自閉症」について多くの書物が書かれ、論じられるようになっています。これは、21世紀になって突出してきた現象で、20世紀にはなかったものです。しかもこれは、日本に限った話ではないのです。
    著者は、21世紀という時代の1つの特徴が、この「自閉的傾向」の突出化には現れているのではないかと考えています。その1例に伊藤若冲のブームがあります。前世紀まで若冲は「奇想の画家」として、美術史においてはアウトサイダー的な存在に過ぎませんでした。ところがその彼が、今では昨今の「日本美術ブーム」を引っ張る存在になっています。あるいは、『君の名は』『天気の子』が立て続けに大ヒットになったアニメ作家の新海誠。彼の作品もその「自閉症的」傾向が初期の段階からしばしば指摘されていました。
    この2人に共通するのは、ディテールへの過剰なまでのこだわりです。それゆえに画面は異常なまでに高精密になり、と同時に非常にフラットなものになります。一言で言えば、非常にデジタルな感じがするのです。デジタルとは、完璧なコピーと同一なものの繰り返しが可能になる技術ですが、この「高精密」で「完璧に同一なもの」の繰り返しこそは、まさに自閉症者が大好きなものです。現代アートに革命を起こしたアンディー・ウォーホールを早い例として、「ミニマルアート」と呼ばれるものの現代美術、現代音楽における流行も、この同じ時代の「好み」に即したものなのではないでしょうか。
    そしてこの時代精神をもっとも端的に表すのが、コンピュータの存在です。開発の祖に当たるチューリング、ノイマンから始まって、スティーブ・ジョブスやフェイスブックのザッカーバーグなど、IT、AIに関わる科学者、技術者に「自閉症的傾向」が強いことは、つとに指摘されている通りです。というか、そのような人たちの存在があってこそ、コンピュータ的なものは、ここまでの洗練を見たのです。いまや「デジタル的なもの」は、否応もなく21世紀人の感性の基盤になった感があります。とすればその底に自閉症的な美意識が伏在しているのは、むしろ当然ではないでしょうか。
    本書は、上記の視点のもと、21世紀という時代そのものの「自閉症的傾向」を明らかにするものです。
  • 他者と“ともに”学ぶこと――

    他者と向き合い、ともに生きるとは、どういうことか。
    人類学は、未来を切り拓くことができるのか。

    現代思想、アートをはじめ、ジャンルを超えた影響と挑発をあたえつづけるティム・インゴルド。
    世界の知をリードする巨人が語る、人類学と人類の未来。

    世界が直面する未曾有の危機にどう立ち向かうべきか。

    インゴルドの思想の核心にして最良の人類学入門。
  • 1,650(税込)
    著:
    中西進
    レーベル: 講談社学術文庫
    出版社: 講談社

    「おそらく、私は「万葉集原論」を生涯の課題としていくことだろう」。
     本書は日本を代表する文学者、中西進の真骨頂である。
     現存する最古の歌集『万葉集』。七、八世紀の歌、四千五百首余が二十巻に収められ、額田王、柿本人麻呂などの著名な歌人、天皇、皇族から、防人、遊女に及ぶ作者と作品の豊かさは、世界的にみても異彩を放っている。
     この『万葉集』研究の第一人者であり、幅広い文学活動でも知られる著者は、古代日本文学の本質に迫ると同時に、世界のなかの日本文化を問う視座を持ち続けてきた。
     『万葉集』とは何か。真摯にそれを見極めんとした本書が示すのは、学問とは何か、その方法はいかにあるべきかという切実な問題意識に裏打ちされた、著者だからこそ到達しえた比類なき『万葉集』の姿である。(原本:『万葉集原論』桜楓社、1976年)
    【主な内容】
    学術文庫版まえがき

     一 万葉集研究の方法
    文学史の方法――その「歴史」について
    文学研究の方法
    万葉集研究の方法
    研究と批評

     二 万葉集の構造
    万葉集の構造
    万葉集の生成
    万葉集の原点
    万葉集の集団性

     三 万葉集の表現
    万葉歌の形式
    万葉歌の方法
    古代的知覚――「見る」をめぐって
    古代文学の言語
    万葉集の漢語

    桜楓社版後記
    解題 犬飼公之
  • 「憲法の芽を生やせられないか」。経世済民の学として民俗学を興した彼の根底には、常に日本国憲法に通ずる精神が流れていた──。民主主義の推進者・柳田國男を読み直す。
  • シリーズ41冊
    1,0561,287(税込)
    著:
    吉村章
    レーベル: 幻冬舎単行本
    出版社: 幻冬舎

    個人単位のスキルを重視! 自ら主張することが評価される! 「世間体」という概念はない!
    隣国といえど、中国文化には日本人にとって不思議な感覚ばかり。しかし、その理由や背景を理解すれば合理的と感じられることもある。マイナスと思われる面ばかりに目を向けて決めつけるのではなく、それを育んだ歴史的な背景にも目を向けると、私たちの「常識」がむしろ特別なものであることに気付かされる。
    中国出張、赴任の前にさくっと読める、「中国人に言ってはいけない5つのフレーズ」などのコラムも充実。
    失敗談から学ぶ中国流ビジネス習慣を、そのバックグラウンドとなる地理・歴史と一緒に学べる教科書。
  • 民俗学者、国文学者にして釈迢空の号で知られる歌人、そして小説家でもある折口信夫。多方面にわたる業績は「折口学」と総称されるが、全貌をひととおり眺めるのは容易ではない。本書ではその生涯をたどり、関東大震災、二・二六事件、敗戦から占領へという日本崩壊への危機感がこの稀有な思想家を生み出したことを示す。さらに、折口の思想をナショナリズムとの関係性から読み解き、真の保守主義とは何かを問う。
  • 民俗学とは何か。表題作ほか「国史と民俗学」「実験の史学」など学問実践の体系化を目指した論考によって「方法としての民俗学」を浮き彫りにする文庫オリジナル論集。折口信夫との対談、生涯と学問について語った「村の信仰」を併せて収める、柳田学入門の決定版。〈解説〉佐藤健二

    【目次】
    I 日本の民俗学
    郷土研究ということ/日本の民俗学/Ethnologyとは何か/日本の民俗学/ 郷土研究の将来 /国史と民俗学/実験の史学/ 現代科学ということ/日本を知るために

    Ⅱ 柳田国男・折口信夫対談
    日本人の神と霊魂の観念そのほか
    民俗学から民族学へ――日本民俗学の足跡を顧みて

    Ⅲ 村の信仰――私の哲学
  • 著作活動六〇年、生涯に刊行した一〇一冊の自著に寄せた序跋文と解説を年代順に初集成。全業績を一望のもとにおさめるオリジナル自著解題集。第Ⅰ巻には『最新産業組合通解』(明治三五年)から『居住習俗語彙』(昭和一四年)までを収録する。全二巻。
    〈解説〉「柳田國男による柳田國男」佐藤健二
  • メディア・アートは、なぜそう呼ばれているのか?
    ポストインターネット状況を経た、21世紀の芸術精神を探る!

    現在、メディア・アートという名称は、単にメディア・テクノロジーを使用した美術作品の総称というだけにとどまらず、技術を応用したデモンストレーションなども含めて幅広く使用されています。
    そしてメディア・アートは、「ポスト・インターネット・アート」やデジタル・ファブリケーション、デザイン、現代美術などさまざまな領域と接続しており、多くの人の関心を集めています。また、ライゾマティクスをはじめとしたテクノロジー×エンターテイメントの活動にも注目が集まっています。

    しかし、メディア・アートを明確に定義することは難しく、メディア・アートをめぐる言説に関しても複数が錯綜している状態です。
    本書は、最先端の工学に明るく、創作者としても活躍中の久保田晃弘さんと日本のメディア・アートのメッカ、NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]で20年間メディア・アートの現場に携わってきた畠中実さんという第一人者の二人が、メディア・アートに関する論点をわかりやすく整理・解説した入門書です。
    メディア・アートの歴史や重要なキーワードを学ぶにはうってつけの一冊となっています。
    芸術表現の可能性を切り開く、メディア・アートの世界へようこそ。
  • 今日のアートにおいて「参加」、すなわち社会的関与を重視したプラクティスは、非常に重要な位置を占めている。日本国内でもすでに芸術祭やアートプロジェクトが百花繚乱の様相を呈しているが、国際的にも、社会的・政治的側面を重視したプロジェクト型アートの規模と影響力はもはや現代アートのメインストリームを占めているといってよいだろう。

    一方で、倫理を逸脱した(とみなされる)アートは、ときに衝突と論争を巻き起こしている。こうした状況において議論される「アートの社会的関与はどの時点で達成といえるのか?」「アートにおける<参加>をいかに評価するか?」「芸術と倫理の衝突をいかに考えるか?」といった根源的な問いについて、いまだ確固たる答えは出ていない。

    本書は、このようなアートと社会の関係性について考察を行なうものである。20世紀以降の芸術史から同時代のアートへと至る構成は緻密かつ類例のない大胆さをもつ。各章には著者クレア・ビショップが世界各国のプロジェクト型アートの実例に触れ、膨大な人物へのインタビューを行なってきた蓄積が存分に生かされており、彼女自身のアートに対する洞察の深化がうかがえる。

    ビショップは「アートには社会から独立した役割がある」と確信するが、それはむろん「芸術が倫理を重んじなくともよい」という意味ではない。むしろ彼女は作者性と観客性、能動と受動、加害と被害、これらが本質として対立的にはとらえがたいものであることを強調し、複雑に転じていく位相をひもとくことで、より慎重かつ正確な理解を求めようとする。

    「敵対」と「否定」に価値を見出しつつ、それらを多層的にとらえ直すビショップの鋭く豊かな思考は、「関係性の美学」以後のアートの構造を理解するうえで必ず踏まえるべきものといえるだろう。
  • ボルネオ島の狩猟採集民「プナン」とのフィールドワークから見えてきたこと。豊かさ、自由、幸せとは何かを根っこから問い直す、刺激に満ちた人類学エッセイ!

    「奥野さんは長期間、継続的にプナン人と交流してきた。そこで知り得たプナン人の人生哲学や世界観は奥野さんに多くの刺激と気づきをもたらした。この書を読み、生産、消費、効率至上主義の世界で疲弊した私は驚嘆し、覚醒し、生きることを根本から考えなおす契機を貰った。」
    ――関野吉晴氏(グレートジャーニー)
  • 20世紀最大の哲学者マルティン・ハイデガーが第二次大戦後に行った「技術」をめぐる三つの講演。瓶(かめ)や橋、家屋といった身近な物から出発し、それらの物がどのようなあり方をしているのかを考え、ついには「世界」に到達する講演「物」と「建てること、住むこと、考えること」、そしてモノとヒトを資源として用いながら膨張を続ける現代技術のシステムを問う「技術とは何だろうか」。第一級の研究者による決定版新訳!
  • 愛は地球を救わない?でも、「偽善」は誰かを救えるかもよ!?人は皆、偽善者。大切なのは、動機や気持ちではなく、結果である。倫理学と社会学から迫る、誰も知らない偽善の真実。
  • 名家に生まれたが社会に疑問を抱き、禅僧修行を経て天王寺周辺のサンカ乞食の集落に身を沈め、サンカを内部から体験した唯一の記録。
  • スマホをアップデートしたら、画面がガラッと変わって、お目当てのアプリや写真がどこにあるのか分からなくなった……そんな経験を思い出せば、「記憶」は「場所」と結びついていることが分かる。この特性を利用して膨大な記憶を整理・利用できるようにする技法が、かつてヨーロッパに存在した。古代ギリシアで生まれ、中世を経て、ルネサンスで隆盛を極めた記憶術の歴史を一望する書。最先端で活躍する気鋭の著者による決定版!
  • 「シンギュラリティ」「IoTで豊かな未来」「鉄腕アトム」「ターミネーター」……私たちは、機械を愛し、憎んでいる。では機械のほうから「私たち」を見たらどうなる? テクノロジーで拡張し変容した私たちの姿を、「将棋電王戦」から科学技術論などを横断しながら見つめ、「人間」観の刷新を企図する試み。気鋭の人類学者が、「現在のなかにある未来」を探る、通快かつ真摯な思考!
  • 共同体(コミュニティ)が生き残るための最重要課題をすべての日本人は無意識に行っている。その日本の道徳に世界は感心してい。日本人ほど「道徳」とも思わず道徳を、「信仰」とも思わず信仰をしている国民は世界でも珍しい。世界が驚嘆する日本の道徳が、いつ頃、どのようにして生まれたのか、どのような意味を持つのかを、歴史を遡り、宗教観や西洋思想と比較しながら考察する。
  • 松岡氏、佐藤氏、初の対論集!
    既存の価値観がすべて費えた混沌の時代に、助けになるのは「読む力」だと二人は言う。
    「実は、高校は文芸部でした」という佐藤氏の打ち明け話にはじまりサルトル、デリダ、南原繁、矢内原忠雄、石原莞爾、山本七平、島耕作まで?! 混迷深まるこんな時代にこそ、読むべき150冊を提示する。これが、現代を生き抜くための羅針盤だ。

    ◎内容例
    松岡 本はコストパフォーマンスもいいし、折ったり、赤線を引いたりしながら読めます。
    ダブルページ(見開き)単位で内容を追っていけるのもいい。スクロールでは、かなり段落を短くしないと読みにくい。
    佐藤 僕も「本は汚く読め」と言っています。
    松岡 賛成。僕も「本はノートにしろ」と言っている。
    佐藤 どうしても綺麗に読みたければ、二冊買えと。一冊は書き込んで、一冊は保存用にすればいいのだから。(本文より)

    【目次】
    第一章 子どもの頃に読んだのは
    第二章 論壇からエロスも官能も消えた
    第三章 ナショナリズム、アナーキズム、神道、仏教……
    ――国内を見渡す48冊
    第四章 民族と国家と資本主義
    ――海外を見渡す52冊
    第五章 ラッセル、養老孟司、弘兼憲史
    ――「通俗本」 50冊

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