『思想、角川ソフィア文庫、セール・期間限定価格』の電子書籍一覧
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最高の生き方は仏教にある! 日本の宗教文化を導いた空海、青年時代の書。
日本に真言密教をもたらした空海が、渡唐前の青年時代に著した名著。放蕩息子に儒者・道士・仏教者がそれぞれ説得を試みるという設定で各宗教の優劣を論じ、仏教こそが最高の道であると導く情熱の書。 -
祭り、絶景、生業から森羅万象まで。雪国の近世を描いたカラー図版112点
江戸時代の東北・北海道を歩き、森羅万象を描いた菅江真澄。祭り、絶景、生業の細部からアイヌの人々の暮らしまで、民俗学やジオパークを先駆ける眼差しを読み解き、貴重なカラー図版112点を収録。
【目次(変更になる場合があります)】
I 信濃・南部・蝦夷地の旅
II 下北・津軽の旅
III 秋田の旅(1)
IV 秋田の旅(2)
V 地誌の旅
VI 図絵の旅(1)
VII 図絵の旅(2)
ナチュラルヒストリーとして見る菅江真澄の図絵 -
神様、仏様、ご先祖様――日本人なら知っておきたい身近な信仰世界について、歴史・文化・由来・教義・ご利益ほか、基本の「き」からよくわかる書き下ろし入門書。待望の合本版。
法然の浄土宗、親鸞の浄土真宗、日蓮の日蓮宗、道元の曹洞宗、空海の真言宗――各宗派の教義や歴史、主要な経典にはどんなことが書いてあるのか。「祝詞読本」は、誰もが一度は聞いたことのある主要なものを、原文・現代語訳・解説でコンパクトにまとめる。これ一冊で日本人なら知っておきたい身近な信仰世界を基礎がすべて学べる必携の合本版。
※本電子書籍は『よくわかる浄土宗 重要経典付き』『よくわかる浄土真宗 重要経典付き』『よくわかる曹洞宗 重要経典付き』『よくわかる真言宗 重要経典付き』『よくわかる日蓮宗 重要経典付き』『よくわかる祝詞読本』『よくわかる山岳信仰』を1冊にまとめた合本版です。 -
怪異・妖怪好き必携。「鬼」の起源に迫った金字塔!
こぶとり、桃太郎、天邪鬼……「鬼むかし」とは鬼が登場する昔話のこと。その原型は死霊と祖霊がイメージ化されたもので、死霊は人間を食べる恐怖を与える鬼に、祖霊は恐怖と共に慈しみを持つ鬼となった。これに仏教の羅刹鬼や地獄の鬼なども加わり、修験道の山伏や天狗とも結びついて様々な「鬼むかし」ができあがったのである。仏教民俗学の泰斗が、綿密な現地調査と知見を活かし、昔話の根底に潜む宗教的背景を読み解く。解説 小松和彦。 -
妖怪、昔話、習俗から、日本人の起源まで──。日本民俗学の父、柳田国男の重要著作を収録した合本版。
◆『新版 遠野物語 付・遠野物語拾遺』 日本の民俗学の原点を知る必読の物語。
◆『雪国の春 柳田国男が歩いた東北』 柳田国男が歩いた東北から日本を考える。
◆『新訂 妖怪談義』 妖怪研究の端緒となった書。小松和彦氏の校注付の決定版。
◆『一目小僧その他』 およそこの世の中に「人」ほど不思議なものはない。
◆『山の人生』 山の神秘、人々の悲劇を辿った代表作!
◆『海上の道』 日本民俗学の巨人が著した最晩年の名著!
◆『日本の昔話』 日本人の心の原風景がよみがえる昔話106篇。
◆『日本の伝説』 各地に語り継がれた伝説を紐解く。
◆『日本の祭』 祭のルーツを民俗学から解き明かす。
◆『毎日の言葉』 語り部の口を経て伝えられてきた、力強く美しい日本語を味わう。
◆『先祖の話』 あの世とこの世を行き来する先祖と家の繋がりを明らかにする。
◆『海南小記』 柳田の南島研究の原点。
◆『火の昔』 火の発展を辿れば人類の生活史が見えてくる!
◆『妹の力』 なぜ女性が祭礼を取り仕切っていたのか。
◆『桃太郎の誕生』 だれもが聞いた物語に秘められた謎とは。
◆『昔話と文学』 昔話から、日本人の自然観や生活理想、信仰心を探る。
◆『小さき者の声 柳田国男傑作選』 柳田国男の代表作だけを集めた傑作選!
◆『柳田国男 山人論集成』 神隠しにあった人々はどこへ行ったのか。
◆『神隠し・隠れ里 柳田国男傑作選』 神隠しに人々が託した思いとは。
※本電子書籍は、上記19作品を1冊にまとめた合本版です。 -
密教が創造した究極のアイテム。日本で独自の発展を遂げたその世界に迫る。
密教が創造した究極のアイテム・マンダラ。最高の真理を視覚で伝えるために開発されたといわれ、人々に無上の安らぎをもたらすとされてきた。日本では空海が唐から持ち帰って以来、自然観を反映した多種多様なものが誕生した。緑豊かな寺社の風景や鹿の姿が描かれたほか、最近は受精卵を中心とする生命の繋がりを表現する「生命誌マンダラ」など、可能性はさらに広がっている。日本で独自の発展を遂げたマンダラの世界に迫る。
紙版に掲載の「付録 マンダラ塗り絵」は、電子版には収録されておりません。 -
「生の負債化」に抵抗し続け、無支配の世界を構想した男を描く、傑作評伝!
第5回「いける本」大賞受賞、紀伊國屋じんぶん大 賞2015第6位の新評伝!
労働者、消費者、学生、夫、妻といった社会的アイデンティティを被らされ、「社会」の役に立つように動員されていく現代社会。
その「役に立つ」も、エッセンシャル・ワーカーを除いてはブルシット・ジョブ(デヴィッド・グレーバー)ばかりで、「やってる感」の演出のために長時間労働を強いられるばかり。
かつ、真に必要な仕事は低賃金を強いられ、新自由主義の歪みは極大化している。
“自由で民主主義的な社会”であるはずなのに、なぜ私たちはまったく自由を感じられないのか?
これは、「生の負債化」である。
この「生の負債化」に対し、「生の無償性」が大杉栄のアナキズムの肝なのではないかという視点から、気鋭のアナキズム研究者が生の拡充、相互扶助の大杉思想を現代的に読み解いていく。
アナキズムとは、「支配されない状態」を目指すことだ。
「生の負債化」に抵抗し続け、無支配の世界を構想した男・大杉栄。甘粕事件で国家に虐殺された、傑出した社会思想家にして運動家を新たな文体で描いた、傑作評伝!
※本書は二〇一三年に夜光社から刊行されたものを文庫化したものです。
【目次】
はじめに
第一章 蜂起の思想
第二章 アナキズム小児病
第三章 ストライキの哲学
第四章 絶対遊戯の心
第五章 気分の労働運動
第六章 アナキストの本気
おわりに
文庫版あとがき
脚注
参考文献
解説
人物解説・索引 -
現地を踏査したシルクロード史家が「旅人の眼」で訳し読み解く不朽の名著
ヴェネツィア商人の息子マルコは中国へ陸路で渡り、13世紀のアジア世界を支配するフビライ・ハーンの絢爛たる宮廷へと辿り着く。元朝の使者として見聞した各地の暮らしや奇妙な風習、宗教、貨幣や通信制度、そして財宝の島ジパングと元寇の顛末。ヨーロッパ人の驚異を集めたその冒険譚は、コロンブスを突き動かし、大航海時代の原動力となった。生涯を中央アジアの踏査にささげたシルクロード史家が、旅人の眼で訳し読み解く。 -
革命研究に衝撃を与えた、独裁研究の第一人者猪木正道のデビュー作、復刊!
革命研究に衝撃を与えた、独裁研究の第一人者猪木正道のデビュー作、復刊!
「一九四六年八月に、ほぼ三週間を費やして、私は本書を書き上げた。
当初は食糧不足の時代で、私は成蹊学園の農場内に住居を与えられ、みずから陸稲やとうもろこしを作りながら、原稿を書いた」
革命史を簡潔にたどりながらも、レーニン主義、ボリシェヴィキ政権など、革命過程を理論的に分析した。
意外と類書がない切り口であり、後に、革命を破壊と創造の両過程に分類し、その二つの流れの総合として説明したことは、
コロンブスの卵とされ、革命研究に衝撃を与えた。
再評価の進むローザ・ルクセンブルクとレーニンを「西欧共産主義」vs「東欧共産主義」として対比させたり、
「(ヒトラー)ファシズムは、世界革命の鬼子である」と喝破するなど、本書の普遍性はいまも失われていない。
先般、逝去されたロシア研究の泰斗・木村汎氏は解説でこう激賞している。
「総合的なアプローチ、卓抜のバランス感覚、思索の深さ、精密な分析、時として大胆な仮説――これらのコンビネーションをもって真正面から共産主義へ立ち向かった概説書として、本書の右に出るものはない。また今後、少なくとも邦語において出ることはないだろう」
【目次】
旧版はしがき
はしがき
第一章 序 言
第二章 ロシアの後進性
第三章 ボリシェヴィズム
第四章 ツァーリズムの苦悶
第五章 十月革命
第六章 世界革命
第七章 一国社会主義
第八章 結 言
注
解 説 木村 汎 -
未来を考えるために、思想と文化を古典から読み解く、日本思想史入門。
欧米近代の哲学・思想を、何よりもまず学ばなければならない——と考えられていた時代は、もう終わった。
日本の伝統の中に思想を学ぶことで、私たちは思想・哲学を築かなければならない。古典を手がかりに、自分の目と頭と心で読みこんでいくことこそ、いま最も大事なことなのである。そのためには、日本の思想を知るための、基礎教養が必要なのだ。
岩波新書『日本思想史』の著者が、日本を代表する古典を取り上げ、その思想の系譜を解き明かす。未来を考えるヒントは、じつは多様なアイデアに満ちた、日本の思想のなかにある。
自然を考え、人間を考え、宗教を考え、社会や国家を考える。単行本から新たに2編追加し、45編から日本の思想を辿る入門書。
【目次 (抜粋)】
第1部「自然と人間」
空海『弁顕密二教論』
鴨長明『方丈記』
二宮尊徳『二宮翁夜話』
など
第2部「死者からの問いかけ」
源信『往生要集』
慈円『愚管抄』
柳田国男『先祖の話』
など
第3部「超俗から世俗へ」
最澄『山家学生式』
法然『選択本願念仏集』
伊藤仁斎『童子問』
など
第4部「身体への眼差し」
世阿弥『風姿花伝』
一休『狂雲集』
白隠『夜船閑話』
安藤昌益『統道真伝』
など
第5部「仏教を捉え直す」
親鸞『教行信証』
道元『正法眼蔵』
無住『沙石集』
和辻哲郎『古寺巡礼』
など
第6部「『日本』とはなにか」
『古事記』
荻生徂徠『学則』
本居宣長『紫文要領』
内村鑑三『基督信徒のなぐさめ』
鈴木大拙『日本的霊性』
西田幾多郎『場所的論理と宗教的世界観』
丸山眞男『日本の思想』
第7部「社会と国家の構想」
日蓮『立正安国論』
中山みき『みかぐらうた』
福沢諭吉『文明論之概略』
清沢満之『倫理以上の根拠』
『日本国憲法』
など -
「現況を見事に予測した、先見の書」。独裁研究の金字塔的著作、文庫化!
「現代世界を見渡すと、右も左も独裁体制が蔓延している――。(略)現況を前もって見事に予測した先見の明」(解説より)
独裁は暴政とは異なり、自己を正当化する政治理論・思想を持つ。
にもかかわらず、独裁は暴政へと常に変質していく。
指導者は一日でも長く権力のポストに止まろうとするからだ。
20世紀独裁の二大典型、スターリンとヒトラーの独裁を理論史的に究明し、独裁体制の特質を明示した金字塔的著作。
レーニン主義と毛沢東思想の共通点も怜悧に分析している。
解説 木村汎 -
真言密教の根本経典全品がすらすら読める。文庫オリジナルの必携読本。
日本仏教各宗派や民間習俗とも深く融合してきた密教。その2大根本経典を初めて一般向けに全品現代語訳。章タイトルと小見出しを付しつつ、難解で多様な教義と実践作法(儀軌)の核心がよく伝わるように整理。『秘密曼荼羅十住心論』他、真言宗開祖・空海の主著、諸仏の宇宙をあらわす胎蔵・金剛界の両部曼荼羅世界等も豊富なコラムや図版を駆使して紹介する。伝法や仏事、印契等を説く「密教の小事典」も付いた必携入門。 -
努力をしないで、努力に変えよ。江戸っ子の粋の結晶。
どうしたら幸福になれるのか。人は自然の力を生かせるのか? 明治から大正にかけ、西洋思想に匹敵する生き方論を示した幸田露伴。「努力は人生の最大最善の尊いもの」「努力の堆積が天才を生む」と説き、未来を善くするものは努力しかない、過去を美しくしたものもない。生活の充実となり、自己を発展させるものでもあり、それが生きる意義であると訴えた。効率最優先の価値観が見直されるいまこそ読まれるべき不朽の名著。 -
自己犠牲と利他を描く仏教説話集
食べ物を何ももたないウサギは炎にとび込み、自らの肉を布施に捧げた。このウサギこそ釈尊の前世の姿であった――。古代インドの仏教徒が口づてに伝えた説話集ジャータカ。輪廻転生思想のもと、国王、バラモン、商人、そして動物から神まで、さまざまな生を描く物語は、今昔物語集や歌舞伎をつうじて日本でも親しまれてきた。詩と散文によって彩られ、利他と自己犠牲の理想を描きあげた説話文学集のエッセンスを一冊にまとめる。 -
日本文化史を艶に彩る、男と男のいる風景
かつてこの国にあった美童文化。江戸・明治の錦絵に刻まれた男倡の影。文豪が変名で寄せた同性愛小説。菊、梅、杜若、水仙の華に込められた、若契と衆道のサイン――。幾重にも響きあって呼応する文化の複層にわけいれば、ときに秘され、ときに失われた男色の景色が浮かびあがる。万葉集の相聞歌から、平安貴人の日記、世阿弥、琳派、三島由紀夫、川端康成、中原淳一まで。今はなき東京の盛り場を訪ねた「東都戦後男色地図」を増補。 -
「私の持つすべての力を投入した」。全精力を注いだ大型論考、遂に文庫化!
「私の持つすべての力をこの作品に投入した」
原稿用紙約1000枚、著者が全精力を注いだ、過去と現在を大規模に往還する大型論考がついに文庫化!!
宗教改革の知識を欠いて、近代を理解することは出来ない。
なぜなら、宗教改革は近代、民族、国家、ナショナリズムの起源となったからだ。
「この作品は私の著述群の中で特別の意味を持つ。
表題は『宗教改革の物語』で、扱っているのは中世末期のボヘミア(チェコ)の宗教改革者ヤン・フス(1370頃~1415年)である。
ただし、深層においては、私の過去と未来と現在が、すべて盛り込まれた作品だ。
佐藤優という作家が何を考え、何をしようとしているかに関心を持つ読者に是非読んでもらいたい」
時代状況が大きく変化する時こそ、長く頒布されてきた概念・事象がどう生成し、影響力を持つに至ったのかを分析することが、
個人・中間団体・国家それぞれの段階において、事態を打開する糸口を発見することに繋がる。
フスの「教会論」は、長く頒布されてきたものへの問題提起であり、その後、長く頒布されることとなるものとして、近代と現代の連関を見るには最適だ。
私たちは、“愛のリアリティー”を希求し、希求されている存在である。
『宗教改革の物語』が時代の危機を超えるための、読者にとって人生の実用書たる作品になることを願う。 -
名著復刊! 共産主義の思想と運動の歴史を平易に浮き彫りにした大傑作!
画期的な批判的研究の書として、多くの識者の支持を得た名著!!
「本書は非マルキストによる現実態としてのマルクス思想史=共産主義史の金字塔的著作である」(竹内洋。解説より引用)
全体主義に抗す自由主義の論客として知られ、渡辺一(政治思想史)、高坂正堯(国際政治学)、矢野暢(東南アジア史)、木村汎(ソ連研究)、
西原正(安全保障研究)、五百旗頭真(日本政治外交史)、戸部良一(日本政治外交史)ら錚々たる学者を門下から輩出した政治学者、猪木正道。
防衛大学校校長も長く務めた氏が、共産主義の思想と運動の歴史を一貫した視点で平易に読み解く。
マルクスの思想とマルクス主義はまったく違う!
マルクス、フォイエルバッハ、ラッサール、レーニン、スターリン、チトー、フルシチョフ、毛沢東に加えて、その後の文化大革命と非毛沢東化、
非スターリン化、ソ連共産党独裁政権の官僚化と軍事力を背景とした力の外交、そしてユーロ・コミュニズム、グラムシにまで論及。
共産主義の思想と運動の歴史を平易に一望する大傑作! -
日本が「生き方の指針」を求めていた時代の古典的名著
日本が真の民主的な文化国家となるために、これまでの考え方のスタイルでよいのか。西欧の新しい問題を考えるとき、日本人はいかに対処すべきなのか。「イギリス人は歩きながら考える。フランス人は考えた後で走りだす。そしてスペイン人は、走ってしまった後で考える」。朝日新聞の特派員としての滞欧8年にわたる体験をもとに、諸国民のものの見方や考え方を探り、憂国の感慨と熱情により書かれた戦後日本のベストセラー。 -
鬼とは何者か? 説話・伝承・芸能、絵画から縦横無尽に読み解く。
雷神、酒呑童子、茨木童子、節分の鬼、ナマハゲ……古くは『日本書紀』や『風土記』にも登場する鬼。見た目の姿は人間だが、牛のような角を持ち、虎の皮の褌をしめた筋骨逞しい姿が目に浮かぶ。しかし、日本の民間伝承や芸能・絵画などの角度から鬼たちを眺めてみると、多彩で魅力的な姿が見えてくる。いかにして鬼は私たちの精神世界に住み続けてきたのか。鬼とはいったい何者なのか。日本の「闇」の歴史の主人公の正体に迫る。 -
年中行事の歴史と意味を改めて見直す。
正月のしめ飾りは本来、歳神を迎え祭る神聖な場を示し、門松は歳神が依り憑くものであった。お盆は仏教行事ではなく、実は死者・先祖と生きている親の魂祭りである――等々、現代に受け継がれる年中行事から正月、盆、さらに節分、花見、節供、花火、月見、冬至、歳暮などいまでも慣れ親しんでいる40の行事を取りあげて、その歴史的意味、多様性を明らかにする。
※本書は2013年に(有)アーツアンドクラフツから刊行された単行本に加筆、改訂し、文庫化したものです。 -
折口学の入門に最適!『古代研究』『死者の書』の世界が写真で鮮やかに蘇る
民俗学者・折口信夫は「古代」を知ることに全生涯をかけてきた。それは歴史という意味での古代ではなく、古来の日本人の信仰や習俗が現代までも伝承されている、時代を超えた精神性である。そんな折口が論じ続けた「古代」的な要素――千年も続く様々な信仰行事を、写真と文でたどるかつてない一冊。万葉の旅から沖縄への旅、芸能史への展開まで、彼の研究の流れに沿って、「日本人の心の原点」ともいえる写真に解説を付して収録する。 -
芥川龍之介・島崎藤村も絶賛した独自の伝承世界
僕は実際近頃にこのくらい愉快に読んだ本はなかった――芥川龍之介(東京日日新聞)
九十貫を超える巨猪を撃った狩人の話。仕留めた親鹿をかつぐ後から子鹿がついてきた話。村で起きる怪しい出来事はいつも狸の仕業とされた話……。奥三河・横山で見聞、古老から聴き溜めた猪・鹿・狸の逸話が縦横に語られる。芥川龍之介・島崎藤村も絶賛した文学性の高い文章は、伝説や昔話も織り交ぜて独自の伝承世界を形づくっている。暮らしの表情を鮮やかにすくい取る感性と直観力から生まれた、民俗学の古典的名著。 -
日本人が、そして人類が目指すべき「文明」の姿を鮮やかに描く!
福澤諭吉は、明治8年に書かれたこの『文明論之概略』において、維新革命後の日本が迎えた新たな状況を考察し、社会に向けて「まずは西洋文明を目指すこと」を説いた。日本の近代化の歩みを決定づけた名著のひとつに数えられているが、それを全新訳したのが本書である。確かな考察に基づいた平易で読みやすい現代語訳に解説を付した保存版。
第一章 議論の本位を定めること
第二章 西洋の文明を目的とすること
第三章 文明の本旨を論じる
第四章 国民の智恵と道徳を論じる
第五章 前の議論のつづき
第六章 智恵と道徳の区別
第七章 智恵と道徳が行われるべき時代と場所とを論じる
第八章 西洋文明の由来
第九章 日本文明の由来
第一〇章 自国の独立を論じる
解説/人間・この豊饒なるもの 福澤諭吉論 -
空とは何か、生死の苦しみに救いはあるか。262文字に込められた仏の叡智
大乗仏教のエッセンスを262字に凝縮した『般若心経』。
日本人に最も親しまれてきた仏典であるものの、
ほとんどすべてが専門用語によってうめつくされ、
その最深部の理解には仏教学の基礎知識を欠くことができない。
空とは何か。自己とは何か。
そして、わだかまりを離れ、
ただ生きてただ死ぬ、本当に自由な境地とは――?
言葉のひとつひとつをていねいに味わい、
「一切皆苦」の現実を生き抜く智慧を浮かび上がらせる仏教入門。
【目次】
はじめに
原漢文
訓 読
現代語訳
第一章 般若心経とは何か
第二章 観音さまの見たもの
第三章 生死は仏のおん命なり
第四章 不生で調いまする
第五章 一切法を空と説く
第六章 輪廻の迷いを超えて
第七章 心の中を見つめれば
第八章 本来の自己に目覚める
第九章 究極の真実の世界
第十章 よく一切の苦を除く
終 章 「般若心経」の思想
おわりに
※本書は、二〇〇三年七月に大東出版社より刊行された『般若心経を読みとく 仏教入門の第一歩』に加筆修正し改題のうえ文庫化したものが底本です。 -
“彼を知り己を知れば、百戦して危うからず”現代に生きる孫子の兵法を学ぶ
史上最高の兵法書といわれる『孫子』。二千年以上の時を超え読み継がれる兵法は、どのように生まれ、伝承されてきたのか。現代社会を生き抜くため、ビジネスに応用するために必要な、兵法戦略の要点と特色を明らかにする。時代ごとに変遷する中国兵法の系譜を追った本書は、『三国志』をはじめとする、中国の歴史書を読むために必携の書。兵法用語や兵書名を簡潔にまとめた「中国兵法小事典」付き。
第一部 中国兵法二十講
コラム 『孫子』以前の兵法か─『曹沫之陳』─
第二部 中国兵法の展開
(1)兵書はどう分類されたか
(2)呪術的兵法の系譜
(3)兵法の統合
コラム 兵書のたどった運命─『武備志』─
第三部 中国の軍神
(1)戦争神の登場─黄帝と蚩尤の戦い─
(2)蚩尤像の変容
(3)荒ぶる神から忠義の武神へ
附録 中国兵法小事典
参考文献 -
825円(税込) 2024/5/23(木)23:59まで
妖怪・呪術・憑依といった日本文化の奥深くに潜む「闇」から、日本人の精神性を浮かび上がらせる独自の文化論を展開している小松和彦氏。長年にわたり妖怪を研究し、学問としての「妖怪学」を確立しました。「妖怪学」の第一人者で、妖怪ブームの立役者でもあります。本書は小松氏の、角川ソフィア文庫『神隠しと日本人』『呪いと日本人』『異界と日本人』の3冊を合本版にしたものです。
妖怪・呪術・憑依といった日本文化の奥深くに潜む「闇」から、日本人の精神性を浮かび上がらせる独自の文化論を展開している小松和彦氏。長年にわたり妖怪を研究し、学問としての「妖怪学」を確立しました。「妖怪学」の第一人者で、妖怪ブームの立役者でもあります。
※本書は小松氏の、角川ソフィア文庫『神隠しと日本人』『呪いと日本人』『異界と日本人』の3冊を合本版にしたものです。 -
インド、中国から日本まで。仏教のすべてを歴史から徹底整理!
上座部か大乗か、出家か在家か、実在論か唯名論か、顕教か密教か――。
ひとくちに仏教といっても、その内実はさまざま。
国と時代を超えて広められた仏の教えはいかに枝分かれし、豊かな思想の森をつくりあげたのか。
インドに花開いたブッダの思想が中国において整理され、やがて日本に根づくまでをインド哲学の第一人者が徹底解説。
空海、法然、親鸞ら国内の名僧も簡潔に位置づけ、流れがわかって疑問が解ける仏教入門の決定版! -
わかりやすい言葉で禅の本質に迫る。定評ある禅の入門書。
宗教とは何か。仏教とは何か。そして禅とは何か。自身の経験を通して読者を禅に向き合わせながら、この究極の問いを解きほぐす名著。初心者、修行者を問わず、人々を本格的な禅の世界へと誘う最良の入門書。解説・末木文美士
第一回 宗教経験としての禅
第一講 宗教経験とは何か
第二講 何を仏教生活というか
第三講 仏教の基本的諸概念
第四講 証三菩提を目的とする禅
第五講 心理学から見た禅
第二回 仏教における禅の位置
第一講 宗教経験の諸要素
第二講 宗教経験の諸型
第三講 宗教としての仏教
第四講 楞伽経大意
第五講 神秘主義としての禅
解説(旧版) 古田紹欽
解説 末木文美士 -
霊山を闊歩した山伏修験の面白さ、摩訶不思議な宗教世界の旅へと誘う!
世界遺産に登録された熊野や日光をはじめ、古来崇められてきた全国九箇所の代表的な霊地を案内。日本の歴史や文化に大きな影響を及ぼした修験道の本質に迫り、日本人の宗教の原点を読み解く! -
仏教民俗学とは何? 多様な仏教民俗学の世界をわかりやすく語った入門書
祖霊たちに扮して踊る盆踊り、馬への信仰が生んだ馬頭観音、養蚕を守るオシラさま――。庶民に信仰され変容してきた仏教の姿を追求し、独自の視点で日本人の原型を見出す。仏教民俗学の魅力を伝える入門書。 -
「あらゆる文学の頂点に立つ作品」(ホルヘ・ルイス・ボルヘス)といわれる西洋古典文学の神髄。ボッティチェリの素描とともに全篇を堪能する合本版!豪華執筆陣による解説付き。
千三百年の春、復活祭の木曜日。闇黒の森に迷い込んだ若き詩人ダンテは、尊師ヴェルギリウスに導かれ、生き身のまま地獄の門をくぐり九つの圏谷を降りてゆく。肉欲、欺瞞、異教、裏切り――地上での罪により呵責を受ける魂の叫び。ダンテは怖れ慄きながらも言葉を交わし、神が造りたもうた人間とは何か、その罪とは何かを探る。
ボッティチェリの素描とともに堪能する、西洋古典文学の神髄。
各巻に豪華な執筆陣による解説付き!
〔地獄篇〕島田雅彦/〔煉獄篇〕三浦朱門/〔天国篇〕中沢新一
※本電子書籍は『神曲 地獄篇』『神曲 煉獄篇』『神曲 天国篇』を1冊にまとめた合本版です。 -
空海が創作した詩文から、多くの人を惹き付けた人柄が垣間見える!
空海の詩・碑文・願文などを弟子の真済(しんぜい)がまとめたもの。 本書では112編のうち、ひとりの僧侶としての自分への厳しさ、高僧への賛辞など30編を抄出、書き下し文と現代語訳、解説を加える。 -
世界を感動させた「サムライ日本(ジャパン)」の原点。新訳で読む決定版
深い精神性と倫理性を備えた文化国家・日本を世界に広めた名著『武士道』。平易な訳文とともに、その意義や背景を各章の「解説ノート」で紹介。巻末に「新渡戸稲造の生涯と思想」も付載する新訳決定版! -
有名経文を一挙掲載。日本一やさしい大きな文字のお経入門。
般若心経、一枚起請文、光明真言、大悲心陀羅尼ほか、23の有名経文を原文と意訳を付した大きな「ひらがな」で読む。漢字や意味はわからなくてもすらすら読める、「お経の言葉〈小事典〉」付きの決定版。 -
真言密教の広さと深さ。空海がそのすぐれた特質を明らかにする。
空海の中心的教義を密教、他の一切の教えを顕教として、二つの教えの違いと密教の独自性を理論的に明らかにした迫真の書。唐から戻って間もない頃の若き空海の情熱が伝わる名著をわかりやすい口語訳で読む。 -
釈迦や高僧たちの言葉から一歩前へと背中を押してくれる珠玉の言葉を精選。
「すべてのものは滅び行くものである」(釈迦)、「本来無一物」(慧能)、「善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや」(親鸞)――。自分に自信がなくなったり、対人関係がぎくしゃくする時に効く人生の案内書。 -
コメや肉はどのように社会とかかわってきたか。食生活から描く日本の歴史。
縄文・弥生時代から現代まで、日本人はどんな食物を選び、社会システムに組み込み、料理や食の文化をかたちづくってきたのか。聖なるコメと忌避された肉など、制度や祭祀にかかわった食生活の歴史に迫る。 -
達人たちの言葉から、対人関係の築き方、美意識の鍛錬などを知る。
珠光・千利休・小堀遠州・松平定信・井伊直弼――。一流の茶人は一流の文化人であり、人間を深く見つめる目を持っていた。茶の達人たちが残した言葉から、人間関係の機微、人間観察、自己修養などを学ぶ。 -
わかりやすい現代語訳で読む、福沢のすべての思想を網羅した1冊!
福沢が来客相手に語った談話を、自身で綴った代表作。自然科学、夫婦のあり方、政府と国民の関係、教育、環境衛生など、西洋に通じる新しい考えから快活に持論を展開。思想家福沢のすべてが大観できる。 -
恋愛テクニックが「いき」を生んだ!
恋愛のテクニックが江戸好みの美意識「いき」を生んだ――。日本文化論の傑作を平易な話し言葉にし、各章ごとに内容を要約。異端の哲学者・九鬼周造の波乱に富んだ人生遍歴と、思想の本質に迫る入門書。
※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。 -
あるべき日本人の姿を熱く語った空前のベストセラー!
国際社会にふさわしい人間となるために学問をしよう! 維新直後の明治の人々を励ます福沢のことばは現代にも生きている。現代語訳と解説で福沢の生き方と思想が身近な存在になる。略年表、読書案内付き。 -
今まで知らなかった仏教の姿が見えてくる!
観音菩薩の化身、ダライ・ラマがみずから般若心経の価値と意味を語る! 空、カルマ(業)、輪廻、そして仏教の宇宙観、人間の生と死とは……。日本人に最も愛される経典を理解し、仏教思想の真髄に迫る。 -
真言密教の中心である大日如来を、さまざまな角度から解き明かす三部作!
大日如来はどのような仏身なのかを説く「即身成仏義」。言語や文章は全て大日如来の活動とする「声字実相義」。あらゆる価値の共通の原点は大日如来とする「吽字義」。真言密教を理解する上で必読の三部作。 -
空海が読み解く般若心経! その真髄を知る入門書。
宗派や時代を超えて愛誦される「般若心経」。人々の幸せを願い続けた空海は、最晩年にその本質を〈こころ〉で読み解き、後世への希望として記した。名言や逸話とともに、空海思想の集大成をわかりやすく読む。
※本作品は紙版の書籍から解説が未収録となっています。あらかじめご了承ください。 -
仏教の最高の教えへと導く、思想家空海の到達点を示す著作
『三教指帰』で仏教の思想が最高であると宣言した空海は、多様化する仏教の中での最高のものを、心の発達段階として究明する。思想家空海の真髄を示す、集大成の名著。詳しい訳文でその醍醐味を味わう。
※本作品は紙版の書籍から解説が未収録となっています。あらかじめご了承ください。 -
神隠しは現実世界を覆う癒しのヴェールである。
かつて日本人は、自分たちが住む世界の向こう側に「異界」があると信じており、これが失踪事件の悲惨さを覆い隠すヴェールとなっていた。先行研究の少ない神隠しに焦点をあて、現在失われつつある異界について考察。
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