『肉の輪舞(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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銀行員の美代子はすすり上げながら耕平の縞柄のパンツのゴム紐に震える指先をからめ出した。ギャングに拳銃で脅迫されているのだから仕方がないが、不覚にも耕平は美代子の指先がそこに触れただけで下腹部がジーンとうずき出し、股間の肉塊が怒張し始めたのに気がついた。
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上下に縄をからませている形のいい乳房を中島が柔らかく揉み始めると、次第に移行して、可愛い臍に接吻を注ぎかけ、右手を小夜子の羞恥の中心へと優しくいざなっていった。小夜子は、優雅な身悶えと甘い啼泣を洩らした。二人の男になぶられるという嫌悪感と、被虐的な陶酔が混じり合い、得体の知れぬ快美感がこみ上がってくる。
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「バナナを切らせる前によく御覧になって。ね、静子は上つき、それとも下つき、ねえ、よく見て」浪江が生暖かい漆黒の繊毛を浮き立たせるばかりに腰部を突き出すと、男たちはむしろ、圧倒された気分になり、いっせいに生唾を呑み込んだ。
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「やめてっ、ああ嫌ですっ、そこは嫌っ」「何だ、嫌だ嫌だとぬかしながら、もうこんなになっちゃってるじゃないか」「そ、そんな、やめてっ」秋子のつんざくような悲鳴はもう聞こえず、押し殺したような熱っぽい喘ぎが流れてくる。その状況を想像すると、江梨子の体内は妙に燃えてくるのだ。
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愛人への復讐のため、その妻・秋子を男達と誘拐、陵辱する江梨子(『肉の輪舞』)。自暴自棄になった男達に拉致され屈辱的な行為を受けるうちに思いもよらぬ快感を覚え始めた美しき女優・小夜子(『あの女優を犯せ』)。甘美な屈辱に身を任せる女達の姿を描いた団鬼六珠玉の短編集。
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