『哲学、中央公論新社(新書、実用)』の電子書籍一覧
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コト消費、性的消費、応援消費、体験消費、トキ消費……
次々と生まれる新たな「●●消費」によって、私たちは新しいビジネスの形を理解したり、議論されるべき社会問題の存在を知ったりする。
しかし、そこで〈消費〉はあまりに融通無碍に、あるいは単に自説を知的に見せる。
語彙として使われている可能性はないのか。
そして、かのボードリヤールはなぜ〈消費〉を一つの神話と見なしたのか。
1980年代から現代まで、〈消費〉をめぐる語りの謎を鮮やかに論じ、終わらない「神話」を終わらせる。
【目次】
序 章 〈消費〉を知ってはいるけれど
第1章 コト消費の時代――曖昧な〈消費〉の居場所
第2章 性的消費をめぐる謎――失われているものの在処
第3章 応援消費の論理――消費が変えるのは自分か社会か
終 章 〈消費〉という謎からのエクソダス -
「目の綺麗な人だな」「あの人は怖そうだから」。
私たちは、人の見た目の違いを美で判断する生き物である。
顔つき、しゃべり方、匂い、肌の色、肥満・痩せ、障害。
本書では人の身体をめぐる美的判断を探究し、いかに美しさ・醜さが歴史的に創られてきたかの軌跡を追う。
そこから人が心に抱くエロス、愛の真価を突きとめる。
違いをうまく扱う知恵を手に入れ、ルッキズムや多様性の限界をこえる。
心に美をまとうための美学入門。
【目 次】
はじめに
違いについての学問 バラバラになる社会 身体を介して他者に出会う 本書の構成
第1章 美学、「私の中の他者」との出会い
下位の認識能力 眼を閉じ、耳をふさぐデカルト ライプニッツによる認識の分類 識別できるが説明できない 日常は「渾然」「曖昧」だらけ 過去の経験と「傾き」 私の中の他者 より良く/善く感じるための学問 ソマティック・マーカー仮説将来のシナリオの評価 生物学的次元と社会的次元のからまりあい
第2章 感性、このやっかいであなどれないもの
無関心性(没関心性) 関心まみれの出会い 身体の評価=人物の評価? サイズ、形、動き、色、匂い、服装 口笛でヴィヴァルディ 自分の身体にくつろげない 感性の保守性 鏡としての感性 法律の限界 権利ではなく魅力で ふくらはぎに見惚れる 感性の逸脱 差別化と他者化 自然化される趣味
第3章 醜による他者化
科学と哲学 ルネサンスの豊満な女神 「人種」の創造 ホッテントット・ヴィーナス 見世物小屋=他者化の装置 プロテスタント的禁欲主義 「健康リスク」と「私らしさ」のあいだ歴史のレンズを通して見ている 醜とは何か
第4章 美による差別化
遅れてやってきた運動 彼らとは違う「私たち」 トニ・モリスン『青い眼がほしい』 醜さのマント ディックとジェーン「二重のまなざし」に殺されないために アフリコブラの輝き 象徴としてのアフロヘア 画面を埋め尽くす文字 黒人の美学日本語の「美学」のニュアンス
第5章 逸脱する感性
規範的感性と逸脱的感性 再認=既知への取り込み 知覚=未知の発見 個別性との出会い 知覚は自由に展開していく 対象に降伏(surrender) 慣習にあらがう能動性 見方が市民権を得るまで 山の「醜さ」 つるつるでゆがみのない球 天文学の衝撃無秩序で複雑で無限の世界 崇高さの発見 グランド・ツアー 日誌や手紙のライブ感 正義のプロセス/エロス的プロセス
第6章 エロスから愛への進化
きよしさんの指隠し撮影 「感染」の倫理性 スタイルとは何か 自然にはスタイルはない 表出ではなくパターン 選択なぜこのやり方なのか? 基準のゆらぎをうけとめる 愛への進化 アイデンティティ・ポリティクスを降りる
おわりに
参考文献 -
『全体主義の起原』『人間の条件』などで知られる政治哲学者ハンナ・アーレント(一九〇六―七五)。未曽有の破局の世紀を生き抜いた彼女は、全体主義と対決し、「悪の陳腐さ」を問い、公共性を求めつづけた。ユダヤ人としての出自、ハイデガーとの出会いとヤスパースによる薫陶、ナチ台頭後の亡命生活、アイヒマン論争――。幾多のドラマに彩られた生涯と、強靭でラディカルな思考の軌跡を、繊細な筆致によって克明に描き出す。
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平均寿命も健康寿命も世界トップクラスを誇る日本。
60代後半の過半数、70代前半でも3分の1以上が就労し、
「人生100年」「生涯現役」という新たな時代を迎えている。
老後を豊かに生きるヒントとは何か。
そして次の世代へバトンを渡すための心得は――
(『中央公論』2026年8月号の電子化)
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第140巻 第8号
AUGUST 2026 CONTENTS
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== 特集 ==
老いの流儀――働く、お金、引き際
◆死ぬまで、書き続けます
91歳、今も探求する筒井文学の新境地▼筒井康隆
◆大切なのは「切り換える力」
定年後も楽しく働くための8ヵ条▼楠木 新
◆〔ルポ〕第二の人生で失敗しないための心構えとは
働くシニア男性の「プライドと孤独」▼若月澪子
◆「70歳就業」が当たり前の時代も遠くない
日本型雇用システムと定年制のゆくえ▼濱口桂一郎
◆心理学で読み解く「だまし」のメカニズム
あなたも被害者に!? 特殊詐欺に備えよ▼西田公昭
◆「ココイチ」経営者から「寄付の人」へ
執着しない、未練もない、私の引き際▼宗次德二
◆2000人を看取った緩和ケア医が語る
棺桶まで歩き、死と向き合う思考法▼萬田緑平
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【時評2026】
●「高市一強」を支える観念競争政治の構造▼五百旗頭 薫
●ウクライナ戦争から考えるイラン戦争▼鶴岡路人
●中国経済の真の実力はいかに▼櫻川昌哉
●ローマ教皇の回勅がテック右派に与える影響は▼横山広美
●シリーズ 「渡辺恒雄文庫」を読む【最終回】
『回顧録』聞き手が読み解くその読書スタイル
一生をかけて「本と戦った」人▼御厨 貴
◆保守的男性と平等を求める女性の同床異夢
高市人気のメカニズムを解明する▼境家史郎 依田浩実
◆シンポジウム「リベラリズムと民主主義の未来を巡る日米対話」抄録
「ポストリベラル」の社会モデルは日本だ▼パトリック・デニーン×宇野重規
== 特集 ==
海の地政学とイラン情勢
◆近現代200年の興亡から考える
海洋国家日本の新たな挑戦▼中西 寬
◆大航海時代、大英帝国、米中共同覇権?
海洋の覇権史と21世紀の危機▼竹田いさみ
◆「持たざる国」という宿命を直視し備えを
「アフター・ホルムズ」のエネルギー地政学▼小林 周
◆ホルムズ海峡封鎖の力学
――イランの「論理」と米国の「誤算」▼村上拓哉
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◆「藤田宙靖資料」が伝える熱気
30年目の新資料で明かされる橋本行革会議の内幕▼伏見岳人
◆若者は本当に「保守化」しているのか
――中学生意識調査から見える現在地▼仁平典宏
◆〔対談〕推し活はどこへ向かい、ヒットは何を映すのか
――「この先10年」のカルチャー地図▼柴 那典×三宅香帆
●シリーズ 論壇を築いた12人
岡崎久彦――異端から正統へ▼井上正也
《好評連載》
●炎上するまくら【第116回】たんすこわい▼立川吉笑
●東京藝大で教わる美術鑑賞のレッスン【第8回】傑作への憧憬と絶望▼佐藤直樹
《連載小説》
●錆びた匙 【第7回】▼相場英雄
●芸者屋の倅 【最終回】▼青山文平 -
【中公学芸ライブラリー】
自我とはまぎれもなく芝居の役である――
自由意志の観念を批判し、能楽の大成者・世阿弥の美学を鍵として、演技が人生のなかに果たす役割を探究した画期的大著。
根源的な不自由さを背負いながら、人間がどこまで自由でありうるかを追求した世阿弥の革新性を紐解く「変身の美学」を増補。
映画監督・濱口竜介氏による解説「演技は一人ではできない」を収録。
「心を隠すことはできても、心身の分裂そのものを隠すことはできない――
山崎の指摘が、フランスの映画監督ロベール・ブレッソンの言葉とほとんど一致することに驚いた。」
(濱口竜介 解説より) -
20世紀を代表する詩人・思想家たちは、ホロコーストという未曾有の暴力といかに向き合い、表現し、思想形成したのか。そして彼らの言葉はドキュメンタリー映画『ショアー』の証言者たちの言葉といかなる関係にあるのか。
ジャック・デリダの問題提起を受け止め、レーヴィ、ヴィーゼル、ツェラン、アドルノ、アーレント、レヴィナスの文学と思想を精緻に読み解く。
【目次】
序 章 記憶のエコノミーに抗して
――映画『ショアー』における語り、歌、沈黙
第1章「灰色の領域」と溺れるもの
――プリーモ・レーヴィにおける詩と散文
第2章 問いとしての〈神〉
――エリ・ヴィーゼルにおける信仰の問題
第3章 難解であることの意味
――パウル・ツェランと〈アウシュヴィッツ以降の詩〉
第4章 すれ違いのリアリティ
――アドルノとツェラン
第5章 ユダヤ人の主体性を取り戻すこと
――アーレントの「闘い」
終 章 レヴィナスにおけるユダヤ性
――体験と思想をめぐって -
【中公学芸ライブラリー】
ニーチェとはなんだったのか。評論家でありドイツ文学者の西尾幹二が、豊富な一次資料の深層に分け入り、ニーチェの生涯と思想形成を精緻に描いた巨編、堂々の復刊。幼少期の経験、早熟の孤独、プフォルタ学院での学び、音楽や文献学との接触、そしてショーペンハウアーとの邂逅まで。「偉大なニーチェ」像を相対化し、その人間的核心に迫る。新たに、清水真木氏による解説を収録。
【目次】
解説 日本人としてニーチェを読むとは 清水真木
序 論 日本と西欧におけるニーチェ像の変遷史
第一章 最初の創造的表現
第二章 多様な現実との接触
附録 ニーチェの祖先の系図 マックス・エーラー編 -
【中公学芸ライブラリー】
ニーチェとはなんだったのか。評論家でありドイツ文学者の西尾幹二が、豊富な一次資料の深層に分け入り、ニーチェの生涯と思想形成を精緻に描いた巨編、堂々の復刊。幼少期の経験、早熟の孤独、プフォルタ学院での学び、音楽や文献学との接触、そしてショーペンハウアーとの邂逅まで。「偉大なニーチェ」像を相対化し、その人間的核心に迫る。新たに、第一部には清水真木氏による解説、第二部には「ドイツにおける同時代人のニーチェ像」を収録。
【第一部 目次】
解説 日本人としてニーチェを読むとは 清水真木
序 論 日本と西欧におけるニーチェ像の変遷史
第一章 最初の創造的表現
第二章 多様な現実との接触
附録 ニーチェの祖先の系図 マックス・エーラー編
【第二部 目次】
第一章 自己抑制と自己修練
第二章 新しい飛躍への胎動
第三章 本源からの問い
第四章 理想への失踪
附録 ドイツにおける同時代人のニーチェ像 -
民主主義の機能不全がささやかれる今、私たちはいかに自由を失うことなく他者と社会を築けるのか。民主主義論の第一人者である著者が、ルソーの名著から熱きメッセージを読み込む。
「入門書の入門」とも言うべきわかりやすさで、『社会契約論』のキモが100ページのボリュームでわかる!
【目次】
はじめに いまの政治に疑問を感じる人へ
第1章 ルソーはどんな人だったの?
第2章 自由でありつつ人と仲良くするってどういうこと?
第3章 一般意志って結局何なの?
第4章 ルールを作る人と実行する人は別?
終 章 いま『社会契約論』を読む意義って?
『社会契約論』の翻訳について/次に読みたい本
ルソー略年譜
『社会契約論』の翻訳について
次に読みたい本 -
インテレクチュアル・ヒストリーとは何か。哲学的、政治的、宗教的、科学的、芸術的なアイデアは、歴史的文脈のなかでどのように生まれたのか。この方法の可能性を具体的成果とともに語る。
目 次
序
謝辞
はじめに
1 本 質――哲学・思想・政治・経済・科学・文化を切り離さない態度
2 歴 史――第一次世界大戦から現在まで
3 方 法――テキストを経済的・社会的・政治的文脈の中で読む
4 実 践――スキナー、ポーコック、クラフトンらの仕事
5 正当性――歴史は「語られ方」が問題
6 現在と未来――多様な分野での成果
おわりに
注
参考文献
索引
訳者解説 -
生誕100年を前に「ゲバラ日記」と知られる、最期までを記した遺稿をララテンアメリカ取材60年のジャーナリストが精査して新訳。
現地取材・関係者の証言を基に伝説の英雄の実像に迫る。
メモリアル写真を多数掲載。
はじめに
訳者序
ボリビア日記
1966年11月7日~1967年10月7日
巻末付録(ゲバラがボリビアで発表した声明や発信した通信文)
解題ー数奇な運命を辿った日記原本とアルゲーダス内相
解説
訳者あとがき
ボリビア民族解放軍(ELN―B、通称ゲバラ部隊)戦士人名録
チェ・ゲバラ メモリアル写真 -
森有礼、西村茂樹、西周、加藤弘之、中村正直、福澤諭吉ら錚々たる顔触れが集った知的結社・明六社。本書は、彼らの議論を通して、明治の思想を描き出す。政体、宗教、社会などに関するビジョンや論点を照らし、その内実を照らす試み。
目 次
はしがき
序 章 明治六年の東京物語
土佐の少年、備中の中年女性/論争の海へ/活動のはじまり/「啓蒙」というレッテル
第1章 「ふたり」をつくる/「みんな」をつくる――森有礼と西村茂樹
公私での苦難/後の華麗なキャリア/「哲学的な論争者」という可能性/「妻妾論」への誤解/森の論点/理想の夫婦という秩序/妾と養子/家と血筋をめぐって/「妻妾論」の実践とその帰結/藩の人/「賊」と「民」/「転換説」/「政府与人民異利害論」――「民権」と漸進主義という二つの焦点/「不平の気」と議会制――明治の保守主義の先駆者/「一身にして二生」/「道徳会」の構想/「なかま」としての社会へ
コラム①歴史と革命―― 箕作「兄弟」
血縁なき二人/麟祥と翻訳/秋坪と教育
第2章 「国のかたち」をつくる、「国」を開く――西周と津田真道
升子の不安/西周の鬱屈/「大君のモナルキ」と「改革之機」/学者職分論論争/応用哲学のこころみ/情実・秘密・愛敵/料理と国学/歴史意識と国家論――「日本国総制度」と徳川合衆国/公議所での活躍/「文明」と欲望を捉える/自由貿易という論点/それぞれの議論のスタイルと政策論/それぞれの死
コラム②統計と国家――杉亨二
苦学からの立身出世/統治と為政者への関心/歴史とデータ
第3章 「宗教」をめぐって――加藤弘之と中村正直
近代日本初のアンチ・フェミニスト?/学者貴族としてのプライド/蕃書調所・開成所/国権論と国富論/民選議員論争/国家と宗教「米国政教」/女子師範学校での一光景/江戸のメリトクラシー/『西国立志編』/『自由之理』/政治と道徳/論争好きの加藤、争わない中村
コラム③紙幣と市場――神田孝平
明六社「通信員」・神田孝平/金融財政政策と議会論/陸奥宗光と異なる歩み
第4章 演説する/翻訳する 福澤諭吉と阪谷素
暗殺の季節/『自伝』の沈黙と「大君のモナルキ」/手段としての明六社/営業戦略としての論争/議論への不信/久坂玄瑞との思い出/旅と漢詩/「孔孟の道」の延長線/欲望と気力/儒者から見た政治/会議・公論/演説・翻訳/「自由」のエネルギー/その後
終 章 「社会」とは何か
「概括力」/竹越三叉とコペル君のまなざし/明治八年の停刊/勝海舟と福澤諭吉の対面/「交際」という理念
後書き
研究案内
参考文献
略年表 -
二つの時代が、偉大なる文化発展において対立している。
すなわち、ゲマインシャフトの時代に、ゲゼルシャフトの時代がつづく――。
ゲマインシャフト(親密な共同体)とゲゼルシャフト(公共世界)。
社会の二類型を定式化し、文化は前者から後者へと発展すると捉える。
1887年の初版刊行以来、社会学の発展に大きな影響を与えた、コミュニティ論の古典。縮約版。〈解説〉大澤真幸
第一篇 主要概念の一般的規定
主題
第一章 ゲマインシャフトの理論
第二章 ゲゼルシャフトの理論
第二篇 本質意志と選択意志
第一章 人間の意志の諸形式
〔第二章 対立の解明 *省略〕
第三章 経験的意義
第三篇 自然法の社会学的基礎
第一章 定義と主題
〔第二章 法における自然的なもの *省略〕
第三章 結合された意志の諸形式
付録 結論と概観
訳者解題 -
「人生の折り返し」や「人口増減」「争いごと」「うわさの拡散」「恋愛」など、日常におけるテーマについて、数学で求めるとどうなるのか――。いつもと少し違った視点で世の中を見ると、当たり前と思っていたことが、実はそうではなかったり、逆に奇異に見えていたものが当然のことに思えてきたりするもの。いつもと少し違った視点から物事を俯瞰してみると、面白い発見があるかもしれません。
解の求め方には、主に「微分方程式」を用います。微分方程式は、現在では高校でも扱わず、理工系の大学に進んだ人だけが知る数学です。学校の数学がボトムアップ式ですべてを積み上げていく必要があるのに対し、本書ではトップダウン式で数学の面白さを伝えます。
式の解き方を知る必要はなく、問題を解くプロセスを読むだけでOK。学校の数学ではない数学世界への入門書にもなる1冊。
〈目次〉
第1章 人間の感覚を数学する
第2章 読んでわかる微分方程式入門
第3章 人間社会を数学する
第4章 人間関係を数学する -
アリストテレスは人をバカにしまくる嫌なヤツだった! おもしろ逸話を入口に、気づけばその哲学者を深く学べてしまう、日本初の哲学YouTuberによる画期的入門書。「逸話とはその哲学者の象徴」という考えをもとに、ソクラテス、プラトンをはじめとする31人の古代ギリシア哲学を案内する。
【目次】
第Ⅰ章 哲学は逸話から始まった
タレス――「万物の根源は水」がなぜ知を愛する生き方なのか
アナクシマンドロス――無限な自然と子どもたち
アナクシメネス――小馬鹿にされた「空気」の原理
第Ⅱ章 哲学とは博識になることなのか
ピュタゴラス――なぜ数の探究が生き方を変えるのか
クセノパネス――逆張り放浪冷笑詩人
ヘラクレイトス――博識は「まやかし」、知は「ただ一つ」
第Ⅲ章 哲学が真理となった時代
パルメニデス――「ある」と「ない」の区別で生まれる倫理
ゼノン――パラドックスと政治闘争の深い関係
メリッソス――敗軍の将が語る永遠不変の「ある」
第Ⅳ章 自然探究から生まれた高貴な生き方
エンペドクレス――神を自認する史上唯一の哲学者
アナクサゴラス――忘れ去られた生き方の理想
レウキッポスとデモクリトス――「ないもある」の原子論
第Ⅴ章 ソフィストたちの跳梁跋扈
プロタゴラス――人間尺度説の真の恐ろしさ
ゴルギアス――弁論術は最高の人間支配術である
ヒッピアス――自慢話の裏に潜む、誠実な知的生き方
第Ⅵ章 哲学とは何か、ついに答えが出る!
ソクラテス――お金を受け取らないことが哲学者の生き方か
プラトン――哲人王だけが人類の不幸を止められる
アリストテレス――隙あらば他人を貶す万学の祖
第Ⅶ章 真正面から生き方を語った哲学
ストア派(ゼノン・クレアンテス・クリュシッポス)――「不動心」の真の意味を教えよう
ピュロンとティモン――懐疑主義はもっとも高潔な生き方である
エピクロス――いかにして苦痛と死を受け入れるか
コラム ピュタゴラス派とヘラクレイトス派
コラム キュニコス派 犬の生活と呼ばれた哲学者たち
おわりに 哲学との付き合い方 -
電子版は本文中の写真をすべてカラー写真に差し替えて掲載。
キリスト教の三位一体とは、父なる神、子なるイエス、聖霊の三者は本質的に同一だとする説である。
ユダヤ教から分派したキリスト教が世界宗教へと発展を遂げる過程で、教会は神とイエスの関係の解釈に苦慮した。
教会内の様々な派閥がしのぎを削った異端論争を経て、四世紀後半に三位一体の教義は確立を見る。
初学者が誰しも躓く、この謎の多い教えについて、専門家が丹念に解説。キリスト教の根本思想に迫る。
■本書の目次
はじめに
序章 キリスト教の成り立ち
原初の信仰形態から一神教へ/ユダヤ教徒によるメシアの待望/民族宗教から世界宗教へ/新約聖書と使徒教父文書/キリスト教の公認から教義の確立へ
第一章 三位一体の起源
1 三位一体という考えの由来
史的イエスとの遭遇/ギリシア哲学の流入/旧約聖書における神の仲介者/再び、イエスとは何者か?
2 旧約と新約の多様な相関
イエスによる旧約の預言理解/終末論的な預言へ/予型論とは何か?/活喩法とは何か?/ペルソナ間で対話する神
第二章 キリストの神性をめぐる議論の始まり
1 ロゴス・キリスト論と「二つのロゴス」
フィロンの「創世記」解釈/「二つのロゴス」説/殉教者ユスティノスと二神論問題/「二つのロゴス」説の位置づけの変容
2 教義史にオリゲネスがもたらしたもの
オリゲネスとは何者か?/オリゲネスへの異端宣告の背景/「ヒュポスタシス」とは?/哲学概念「ウーシアー」の神学への転用/本質存在と実質存在/長く困難な議論
第三章 異端論争の只中へ
1 「アレイオス論争」とは何か?
二種類のオリゲネス主義者間の論争/三様のオリゲネス受容/アレイオス論争の発端/背景としてのメレティオス派分裂/論争の真の黒幕は誰?
2 ニカイア公会議とその後の動向
アレイオス派の言い分/ニカイア信条/「ホモウーシオス」とは?/ニカイア以降の新たな論争の布置/アンティオケイアのニカイア支持派
第四章 教義理解の深まり
1 バシレイオスの神理解
カッパドキア教父とは何者か/バシレイオスとエウノミオス/ウーシアーとヒュポスタシスの混用/「不生性」をめぐるエウノミオスの論点/神の不可知性に拠るバシレイオスの論駁/二つのエピノイア論/バシレイオスのウーシアー観の揺らぎ
2 神の本性から神の働きへ
プロティノスの影響の有無/若年の習作『霊について』/力動的ウーシアー観への展開
3 ナジアンゾスのグレゴリオス独自の論法
一神論を政治に喩えると/〈本性の言説〉と〈オイコノミアの言説〉/オイコノミアとは何か?
第五章 三位一体論教義の完成
1 ニュッサのグレゴリオスの三位一体理解
兄バシレイオスの志を継いで/なぜ三神ではなく一神なのか/「プロソーポン」概念の諸相/〈顔〉から〈識別相〉へ
/グレゴリオス独自の存在論/個体と固有名
2 聖霊論の展開
三位一体のエネルゲイア/キリスト論から聖霊論へ/〈聖霊〉をめぐる論争の布置/コンスタンティノポリス公会議/〈聖霊〉は世界創造に参与していたか?/〈聖霊〉の発出をめぐって/線状的序列から栄光と崇拝の循環へ
第六章 西方ラテン世界における展開
1 ニカイア前後の西方の動向
東西の論争状況の異なり/テルトゥリアヌスの貢献/ヒラリウスによる「同一本質」の再興
2 アウグスティヌスによる伝統継承と刷新
あくまでニカイア支持派として/実体カテゴリーと関係カテゴリー/本質の一性から働きの一性へ/〈聖霊〉の二つの発出/キリストの「受肉」とは何か/キリストの神性と人性をめぐって/ニカイアからカルケドンに至る道/自己の内奥への超越
終章 三位一体論の行方
聖像破壊運動と最後の公会議/教会会議のその後の経緯/教会大分裂と東西関係のその後/新たな展開に向けて
あとがき
参考文献 -
歴史は政治を解き明かす。政治思想の歴史は政治的な企図、行動、そして発言のさまざまな意味を明らかにしてくれる。定評あるオックスフォード大学出版の「入門書シリーズ」の一冊。思想史の研究対象をカノン(正典)とされるテクストに限定せず、西洋(とくに欧米)中心の思想史研究を相対化し、男性中心の思想史から自覚的に離れることを説く。
目 次
謝辞
第1章 歴史と政治
第2章 定義と学問の正当性
第3章 政治思想史とマルクス主義
第4章 政治哲学者と政治思想史
第5章 ケンブリッジ学派
第6章 コゼレックと概念史
第7章 フーコーと統治性
第8章 包括性、道徳性、そして未来
参考文献 文献案内 索引
訳者解説 -
度肝を抜く言葉のジャブ、
間を詰めて本心を引き出す才知。
稀代の男たちとの伝説の対談「心底惚れた」に
生前未発表「夫婦を語る」インタビューを収録
樹木希林さんが見つめた
男と女、夫婦、家族。
1976年、樹木希林さんは月刊誌『婦人公論』で対談連載を開始。この年、夫の内田裕也氏とは別居、その状況下で妊娠・出産。ライフイベントが重なった時期でもあった。
渥美清、中村勘九郎、草野心平、つかこうへい、荒畑寒村ら稀代のスターたちの女性観に対し、「樹木希林の男を見る目」もまたビビッド。相手をたじろがせつつも、晩年の達観した生き方へとつながるような言葉を紡いでゆく。
今回の新装版では、対談から40年を経て別居生活を続けた型破りな夫婦関係に対する胸中を語る生前未発表の内容を収録。
「夫婦は互いが互いの提婆達多」(ままならぬ存在)じゃないか」「最後の年月は夫の考え方に沿ってみようと決めた」。
独特の結婚観の終着点を感じさせる貴重な内容を収めている。
〈目次より 対談ゲスト〉
渥美清―女もつらいネ
五代目中村勘九郎―はたちの恋
草野心平―生きるスタイル
萩本欽一―結婚ドンといけなわけ
田淵幸一―女の振り回し方
十代目金原亭馬生―下町風娘の躾け方
つかこうへい―企みに賭ける劇作家
山城新伍―妻に惚れてる男の中身
いかりや長介―四十男の大問題
山田重雄バレー監督の女性操縦法
米倉斉加年―妻と夫の危険な関係
荒畑寒村―三人の妻の思い出
◆生前未発表
樹木希林インタビュー「40年後の夫婦観」収録 -
正しさとは何かを探究してきた政治哲学。向き合う現実の世界は進むも退くも地獄、「よりマシな悪」を選んでなんぼの側面をもつ。
命の重さに違いはあるのか。汚い手段は許されるか。大義のために家族や友情を犠牲にできるか。
本書はサンデルの正義論やトロッコ問題のような思考実験に加え、小説や戯曲の名場面を道しるべに、「正しさ」ではなく「悪さ」というネガから政治哲学へいざなう。混迷の時代に灯火をともす一書。
【目次】
はじめに
正義論に残された問い 作品で読み解く
第1章 「悪さ加減の選択」―—ビリー・バッドの運命
1 選択のジレンマ性
ジレンマとは何か 損失の不可避性 損失の不可逆性
2 政治のジレンマ性
政治とは何か 公共の利益 利害の対立
3 マシな悪の倫理
マシな悪とは何か 三つの特徴 行為と結果の組み合わせ
4 まとめ――政治の悲劇性
第2章 国家と個人――アンティゴネーとクレオーンの対立
1 偏向的観点と不偏的観点
偏向的観点 不偏的観点
2 不偏的観点と政治
法の下の平等 具体例① 政治腐敗 具体例② 国連活動
3 不偏的観点と個人
インテグリティと政治 国家と個人・再考
4 まとめ――クレオーンの苦悩と悲嘆
第3章 多数と少数――邸宅の火事でフェヌロンを救う理由
1 数の問題
規範理論① 功利主義 特徴① 総和主義 特徴② 帰結主義
2 総和主義の是非
人格の別個性 権利論 権利は絶対的か
3 帰結主義の是非
規範理論② 義務論 マシな悪の倫理・再考 義務論的制約
4 まとめ――ゴドウィンの変化
第4章 無危害と善行――ハイジャック機を違法に撃墜する
1 トロリーの思考実験
具体例ドイツ航空安全法 「問題」前史
2 消極的義務と積極的義務
義務の対照性 優先テーゼ
3 トロリー問題
「問題」の発見 手段原理 航空安全法判決
4 まとめ――制約をあえて乗り越える
第5章 目的と手段――サルトルと「汚れた手」の問題
1 汚れた手という問題
理解①マキァヴェリの場合 理解② ウォルツァーの場合
2 いつ手は汚れるか
印としての罪悪感 罪の内実
3 いつ手を汚すか
指針①絶対主義 指針② 規則功利主義 指針③ 閾値義務論 制度化の問題
4 まとめ――サルトルと現実政治
第6章 自国と世界――ジェリビー夫人の望遠鏡的博愛
1 一般義務と特別義務
不偏的観点・再考 偏向的観点・再考 偏向テーゼ
2 特別義務の理由
理由①道具的議論 理由② 制度的議論 理由③ 関係的議論
3 特別義務の限界
不偏テーゼ 消極的義務・再考 積極的義務・再考
4 まとめ――慈悲は家からはじまり……
第7章 戦争と犠牲――ローン・サバイバーの葛藤
1 民間人と戦闘員
民間人の保護 戦闘員の保護
2 民間人への付随的損害
二重結果説 民間人か自国民か 具体例 ガザ紛争
3 民間人への意図的加害
個人が陥る緊急事態 国家が陥る緊急事態 偏向的観点・再再考
4 まとめ――戦闘員の信念と部族の決意
第8章 選択と責任――カミュが描く「正義の人びと」
1 選択を引き受ける
規範理論③ 徳倫理学 インテグリティと政治・再考 心情倫理と責任倫理
2 責任を引き受ける
指針①メルロ=ポンティの場合 指針② カミュの場合
3 「悪さ加減の選択」と私たち
民主的な汚れた手 責任を政治的に引き受ける 具体例 アルジェリア問題
4 まとめ――サルトル=カミュ論争
終 章 政治哲学の行方
AIと「悪さ加減の選択」 AI時代の政治哲学
あとがき
読書・作品案内
引用・参考文献 -
田中小実昌 生誕100年記念刊行
『ポロポロ』から『アメン父』へ――。
幼少期、従軍、復員ののち東大哲学科入学。
米軍基地のアルバイトで暮らし、翻訳家、小説家となって後も、コミさんは哲学に関心を持ち続けた。
映画館への途中で、バスの旅で。カバンに忍ばせた文庫本に、文句と注釈をつけながらも読み続ける。
そんな日々が、いつしか「小説」となる……。
「哲学」「宗教」「小説」の三位一体のかんけいの謎を追究し、著者晩年の代表的シリーズとなった「哲学小説」を初集成(全三巻)。
第Ⅰ巻は『カント節』『モナドは窓がない』。
巻末に対談を付す。
(刊行予定)
2025年1月 第Ⅱ巻(『なやまない』『ないものの存在』) *第Ⅰ巻と同時刊行
2025年3月 第Ⅲ巻(単行本未収録短篇集) -
書は紙と筆と墨の芸術である。墨跡には深度・速度・角度と力が秘められている。
書の美は草書体に萌芽し、楷書体とその基本運筆「三折法」の成立により完成したが、そこには石と紙の争闘史があった。
筆と紙の接点に生じる力(筆蝕)こそ書の美の核心で、文字でなく言葉を書くところに書の価値はある。
甲骨文から前衛書道までを読み解き、書の表現を歴史的、構造的に解明したロングセラーに、新章「現代の作家の書」を収録。
■本書の目次
増補版発刊にあたって
はじめに
序章 書はどのようなものと考えられてきたか
「書は美術ならず」論争/「書は文字の美的工夫」/「書は文字の美術」/「書は線の美」/「書は人なり」/その他の書論/従来の書論を超えて/書は筆跡、書字跡である/書は肉筆である
第一章 書は筆蝕の芸術である―書の美はどのような構造で成立するか
肉筆と筆蝕/筆蝕とは何か/書は「深度」の芸術である/書は「速度」の芸術である/書は「角度」の芸術である/深度と速度と角度のからみ合い/書は「力」の芸術である/構成
第二章 書は紙・筆・墨の芸術である―書の美の価値はなぜ生じるのか
紙・筆・墨の前史/抽象的表現空間、「白紙」の発見/抽象的刻具、毛筆の発見/楷書体の成立/抽象的刻り跡、墨の発見/紙が石に勝利する条件/草書体、行書体、楷書体/三折法の逆襲/つながる草書、狂草/顔真卿「顔勤礼碑」の意味/黄庭堅「李太白憶旧遊詩巻」の
革命/書の芸術性の根拠
第三章 書は言葉の芸術である―書は何を表現するのか
書は漢字文明圏の芸術である/日本の書と中国の書/日本の書と背景/書は文学である
第四章 書は現在の芸術でありうるだろうか―書の再生について
書の近代/現代の書/近代詩文書/伝統書道の変貌/素人の書/書の再生
第五章 現代の作家の書
戦後の書の語られ方/作家たちの書をどう見るか/岡本かの子の書/川端康成の書/松本清張の書/三島由紀夫の書/中上健次の書
あとがき
増補版あとがき
図版出典 -
かつて一億総中流といわれた日本。
いまや格差が広がり、社会の分断も進んでいる。
人生が親ガチャ・運しだいでよいのか。
能力主義は正しいか。
そもそも不平等の何がわるいのか。
日本の「失われた30年」を振り返り、政治哲学と思想史の知見から世界を覆う不平等に切り込み、経済・政治・評価上の平等を問いなおす。
支配・抑圧のない、自尊を下支えする社会へ。
財産が公平にいきわたるデモクラシーの構想を示す。
■目次
はじめに
第1章 不平等の何がわるいのか?
本書の特徴 前口上――なぜ平等・不平等を考えるのか 不平等から考える――不平等に反対する四つの理由 ①剥奪――貧窮ゆえの苦しみ ②スティグマ化――傲りと卑屈、そして差別 ③不公平なゲーム――人生の難易度の変化 ④支配――非対称的な関係の固定化 みえやすい不平等・みえにくい不平等 窮民問題――貧困にあえぐ社会 寡頭制問題――少数が牛耳る社会 健康格差問題――寿命が短い社会
第2章 平等とは何であるべきか?
平等を支持する四つの理由 ①生存・生活の保障――充分主義 ②恵まれない立場への優先的な配慮――優先主義 ③影響の中立化――運の平等主義 ④支配関係がないこと――関係の平等主義 平等の要点――「局所的な平等化」をこえて 三つの不平等の区別――差別・格差・差異 格差原理と(不)平等 差異ゆえに平等
第3章 平等と能力主義
アファーマティブ・アクション AA――五段階の規範 正義と能力主義 公正な能力主義はゴールか? 能力の測定問題とガラスの天井問題 能力主義の専制 正義と功績をいったん切り離す 機会の平等を見直す――スキャンロンの三段階モデル まとめ――財産所有のデモクラシーへ
第4章 経済上の平等――社会的なもの
『21世紀の資本』のインパクト――r>g 『資本とイデオロギー』――格差はつくられたものである アンダークラスの出現 財産所有のデモクラシー①――社会的なもの 日本型福祉社会の問題 事前分配・当初分配 人的資本のストック 職場環境の正義 ベーシック・インカム タックス・ジャスティス
第5章 政治上の平等――共和主義
誰が統治するのか――政治家のキャリアパス なぜ世襲政治家は多いのか 経済力の政治力への転化 徒党の発生をいかに防ぐか 財産所有のデモクラシー②――共和主義 政治資金規制とメディア宣伝 パブリック・シングス――公共性のインフラ 公共財としての仲介機関――政党とメディア 政治バウチャー クオータ制 ロトクラシー――くじ引き民主制
第6章 評価上の平等――複数性
絶望死、遺伝と能力 時間どろぼう――エンデ『モモ』 財産所有のデモクラシー③――複数性 自尊の社会――配達員の仮想演説 評価集団の多元化――複合的平等 正義と多元性 財産と富 〈自分自身〉であるためのデモクラシー 「自己の内なる体制」
おわりに――平等についての六つのテーゼ
あとがき
注記一覧 図版出典 参考文献 読書案内 -
犬の哲学者とは?
樽の中で暮らす。。。
ネズミに学ぶ
奴隷から哲学者に!
「ストイックに生きる」ことは、自分に厳しいだけの生き方なのだろうか?キュニコス派のディオゲネスから、ゼノンらの初期ストア派、パナイティオスらの中期ストア派、ローマ時代の後期ストア派、すなわちセネカ、エピクテトス、マルクス・アウレリウスの思想を紹介。初期、中期、後期の特徴を分析し比較し、「ストイックに生きる」という意味を探る
第一章 自然にしたがって生きよ――キュニコス派
第二章 時代が求める新しい哲学――ストア哲学の誕生
第三章 沸き立つローマの市民――ストア哲学の伝承
第四章 不遇の政治家――セネカ
第五章 奴隷の出自をもつ哲人――エピクテトス
第六章 哲人皇帝――マルクス・アウレリウス
終 章 ストイックに生きるために -
ユダヤ教を信仰する民族・ユダヤ人。
学問・芸術に長けた知力、富のネットワーク、ホロコーストに至る迫害、アラブ人への弾圧――。
五大陸を流浪した集団は、なぜ世界に影響を与え続けているのか。
古代王国建設から民族離散、ペルシア・ローマ・スペイン・オスマン帝国下の繁栄、東欧での迫害、ナチによる絶滅計画、ソ連・アメリカへの適応、イスラエル建国、中東戦争まで。
三〇〇〇年のユダヤ史を雄大なスケールで描く。
■目次
序 章 組み合わせから見る歴史
第1章 古代 王国とディアスポラ
1 ユダヤ教以前のユダヤ人?――メソポタミアとエジプトのあいだで
2 ユダヤ教の成立――バビロニアとペルシア帝国
3 ギリシアとローマ――キリスト教の成立まで
第2章 古代末期・中世――異教国家のなかの「法治民族」
1 ラビ・ユダヤ教の成立――西ローマとペルシア
2 イスラーム世界での繁栄 西アジアとイベリア半島
3 キリスト教世界での興亡――ドイツとスペイン
第3章 近世――スファラディームとアシュケナジーム
1 オランダとオスマン帝国――スファラディームの成立
2 ポーランド王国との邂逅――アシュケナジームの黄金時代
3 偽メシア騒動からの敬虔主義誕生――ユダヤ教の神秘主義
第4章 近代――改革・革命・暴力
1 ドイツとユダヤ啓蒙主義――同化主義なのか
2 ロシア帝国とユダヤ政治――自由主義・社会主義・ナショナリズム
3 ポグロムとホロコースト――東欧というもう一つのファクター
第5章 現代――新たな組み合わせを求めて
1 ソ連のなかの/ソ連を超えるユダヤ人――社会主義的近代化
2 パレスチナとイスラエル――「ネーション」への同化
3 アメリカと文化多元主義――エスニシティとは何か
むすび
あとがき
参考文献
ユダヤ人の歴史 関連年表 -
一七世紀に発生した近代自然科学はわれわれの精神にいかなる変化をもたらしたか。科学史的手法で「科学的唯物論」を批判し「有機体の哲学」を提唱する。
「哲学者」ホワイトヘッドの出発点にして、最も多くの人に読まれた代表作。全8回の白熱の「ローウェル講義」にもとづいて書かれた、科学史・科学哲学の必読文献。
〈解説〉中村昇
序
第一章 近代科学の起源
第二章 思想史における一要素としての数学
第三章 天才の世紀
第四章 十八世紀
第五章 ロマン主義的反動
第六章 十九世紀
第七章 相対性
第八章 量子論
第九章 科学と哲学
第十章 抽 象
第十一章 神
第十二章 宗教と科学
第十三章 社会進歩の要件 -
「『白人』の音楽が大好き」「『男流』文学がいいよね」
とは誰も言わないけれど、
「黒人文化は素晴らしい!黒人音楽が好き!」と人は言う。
いったい「黒人」とは、何を指すのか?
「黒人」「白人」はたまた「アジア人」「ユダヤ人」と分離して人数を数え、
極右からリベラルまでが陥るアイデンティティ至上主義の問題点を、
公民権運動の歴史から消された黒人少女の伝記、
そして現代黒人女性のリアルな日常から浮かび上がらせる。
シモーヌ・ヴェイユ文学賞受賞のユニークな反レイシズム・エッセイ集!
最近のこと、「まあ、あなたは運がいいですね」と、
白い肌の若い女性がため息をつきながらわたしに言った。
「少なくとも、あなたには『出自(オリジン)』があるじゃないですか!」
なぜあなたは自分にそれがないと思っているのですかと尋ねると、
彼女はこう答えた。
「え! だって、わたしは白人ですから」
(本文より) -
電子版は本文中の写真を多数カラー写真に差し替えて掲載。
世界の終末に神が人類を裁く「最後の審判」。
キリストが再臨して、天国で永遠の命をあずかる者と地獄へ堕ちて永遠の苦しみを課される者を振り分けるとされる。
西洋の人々にとって、希望の光であると同時に恐怖の源でもあった。
本書は、このキリスト教の重要主題をわかりやすく解説する。
死後の世界はどうイメージされたか。
罪は誰が裁き、どんな罰が与えられたか。
裁きに正義はあったか――。
多くの図版とともに読み解く。 -
死んだらどうなるのか。天国はあるのか。まだまだ生きたい。来世で逢おう――。尽きせぬ謎だからこそ、古来、人間は死や転生、不老長寿を語り継いできた。本書は、死をめぐる諸宗教の神話・教え・思想を歴史的に通覧し、「死とは何か」に答える。ギリシアや日本の神話、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教から、ヒンドゥー教、仏教、さらに儒教、神道まで。浮世の煩悩をはらい、希望へいざなう「死の練習」帳。
■目次■
まえがき
序 章 物理的な死と来世観の始まり
1 二元論(霊魂説)への懐疑
物理主義と二元論
どちらが説明として優れているか?
2 来世、先祖、転生
霊魂信仰と葬式の起源
来世観よりも切実な葬送の儀礼
先祖という権威
生まれ変わりのモチーフ
3 文学的・思想的な組織化
来世についての語りの進化
思想や情念からの介入
4 脳神経が見せる神秘体験
認知の歪みがもたらす神秘
臨死体験と来世観の関係
PARTⅠ 古典的大宗教以前 死の文学と倫理の始まり
第1章 はっきりしない来世 日本神話の黄泉と常世
黄泉、常世、根の国――曖昧なる死者の空間
黄泉と死体の恐怖・穢れ 生と死の対決
オルペウスの冥界降り
常世と根の国
現世の延長としての他界?
第2章 詩人の修辞 ギリシア神話のハーデース
多重な《指向的構え》と言葉の巧みさ
死すべき者、人間
ホメロスの語る冥界探訪譚
大事なのはあくまで現世
地獄の先駆形?
ウェルギリウスの冥界ランド
第3章 思想家の正義 密儀宗教とプラトン
密儀宗教――オルペウス教団とピタゴラス教団
プラトンの独自な来世観
嬉々として死んだソクラテス
哲学は死の練習?
懐疑主義あるいは不可知論
第4章 神の介入 旧約聖書と終末の待望
古代イスラエル人の歴史
死後の世界シェオール
現世主義に生じた亀裂
終末論のディテール
ゾロアスター教の影響?
PARTⅡ 一神教の来世観 終末、復活と審判、天国と地獄
第5章 死を乗り越えた神人 キリストの復活
キリスト教誕生の経緯
パウロの思考法
終末観はどうなったか?
死後の来世はどうなった?
死後すぐに実現する救い
死後と終末後――肉体の有無
第6章 復讐と大団円 黙示録の世界
「ヨハネの黙示録」―― 終末のプロセス
黙示録のミーム
千年王国の解釈
「パウロの黙示録」と「ペトロの黙示録」
社会全体の救済
第7章 中間の発見 煉獄とダンテの『神曲』
地獄と煉獄の違い
煉獄誕生のプロセス
地獄・煉獄・天国三分法の文学化
地獄ツアーから始まる
南半球の煉獄山
天動説的な天国と神の至福直観
往生術、免罪符、宗教改革
カトリックとプロテスタントの死闘
『天路歴程』の霊的サバイバルゲーム
第8章 あえて詮索しない来世 ユダヤ教とイスラム教
ユダヤ教徒は死後の話をしない?
イスラム教の来世観
終末の経緯
楽園と火獄の様子
現実社会の掟
PARTⅢ 輪廻宗教の来世観 報いとしての転生と解脱
第9章 凡夫と修行者の運命 ウパニシャッドの輪廻観
ヴェーダとウパニシャッド
五火二道説
輪廻説のダークサイド
民衆の信仰
第10章 変化する世界は苦である 釈迦の洞察
王子の悩みと悟り
苦、無常、無我
神話的世界観としての輪廻
『ダンマパダ』の聖句の輪廻的解釈
地獄の責め苦
釈迦の大いなる死
矢の教え
第11章 増殖する地獄界と天界 須弥山世界と『往生要集』
須弥山宇宙の中の輪廻空間
地獄界
餓鬼、畜生、阿修羅、人の境遇
幾重にも重なる天界
仮初の監獄と孤独な囚人たち
第12章 聖域としての浄土 念仏往生と各種の方便
浄土の起源
阿弥陀仏を念ずる
救済のイメージトレーニング
極楽浄土の情景
源信の実践法
念仏至上主義
法華信仰
PARTⅣ 古典的大宗教の周辺(パラ)と以後(ポスト) 来世観から死生観へ
第13章 祖先祭祀と不老不死 儒教と道教の来世観
儒教の祖先祭祀
孔子の不可知論
道教の「生への執着」
不老長寿は東洋の錬金術?
仏教の中国化――『父母恩重経』と『盂蘭盆経』
仏教か道教か?――官僚主義的な地獄ビジョン
不可知論? 祖先祭祀? 不老不死? 十王信仰?
第14章 来世論への禁欲と耽溺 本居宣長と平田篤胤
日本仏教の変容――鎮護国家から葬式仏教まで
儒教と道教の影響
「神道」の創出――本地垂迹説から国学まで
神道としての来世観の始まり
死後について追究しない?――本居宣長
原理主義か懐疑主義か?
幽世から子孫を見守る――平田篤胤
童子の臨死体験
幽冥界のその後
第15章 オカルトの台頭 近代西洋の心霊主義
一九世紀欧米の心霊主義
なぜ心霊主義が求められたか?
柳宗悦の場合
スヴェーデンボリと神智学
浅野和三郎と宮沢賢治
ニューエイジへ
第16章 死の言説の再構築 死生観と死生学
「死生観」言説の誕生
「武士道」言説と忠君的死生観
戦争で死にゆく者の断裂
死生観のその後
欧米人の死生観
死生学とグリーフケア死の通説を検証する哲学
終 章 現代人にとって死とは何か――「自然に帰る」の意味
過去の時代のワイルドな来世観
死の問題の回帰
一方では死の覚悟、他方では死者の霊の実感
自然に帰る?
結論
あとがき
参考文献 -
葬儀は亡き人のためならず。生きていく人の心をラクにする――。
愛知県・福厳寺の住職であり、YouTube「大愚和尚の一問一答」で人気の大愚和尚が、はじめて「死別」との向き合いかたをアドバイスする一冊。
家族だけのシンプル葬儀、樹木葬、ペットと入る墓、海洋散骨、墓じまい……
こうあるべきにとらわれない「おみおくり」を選択するとき、
見送る人も逝く人も納得するためにはどうすればよいのでしょう。
「お金をかけずに気持ちをかける」供養はあるでしょうか。
選択肢の増えた弔いの儀式から供養のありかたまで、
亡き人と向き合うことが、残された人が未来を生きるうえで
大切な癒しになることをやさしい言葉で語りかけます。
「墓じまいしたら、祟られませんか?」
「ペットと永久に眠りたい」
「簡素すぎる葬儀を後悔」
「散骨してと親は言うけど……」
――YouTubeで4000人が解答を待つ人生相談、本書では「おみおくり」に関するモヤモヤ悩みに答えます。 -
「四月はいちばん無情な月」で始まる長篇詩「荒地」と代表的な文化論の定評ある名訳を一冊にし、巻末に深瀬基寛の評論「エリオットの人と思想」を収めた充実の決定版。
《古典名訳再発見》第5弾。解説・阿部公彦
【目次】
荒 地
Ⅰ 死者の埋葬
Ⅱ チェス遊び
Ⅲ 劫火の説教
Ⅳ 水死
Ⅴ 雷の曰く
「荒地」自註
文化の定義のための覚書
第1章 「カルチュア」の三つの意味
第2章 階級と「エリット」
第3章 統一性と多様性:地域
第4章 統一性と多様性:宗派と祭式
第5章 文化と政治についての一つの覚書
第6章 教育と文化についての覚書一束及び結語
附 録 ヨーロッパ文化の統一性
エリオットの人と思想(深瀬基寛) -
日本人はなぜ森に惹かれるのか――?
自然災害や空襲にも耐え、人々を守ってきた鎮守の森は、どのような植物で構成されているのか。なぜ数百年も人の手を借りず生き延びてきたのか。
国内外でその土地ごとの自然環境に応じて成長する「潜在自然植生」を調査し、植樹法を指導して森林の再生を担ってきた植物学の世界的権威が、日本の「ふるさとの木によるふるさとの森」の重要性について解説する。
曹洞宗の板橋興宗師との対談に、哲学者・梅原猛氏との30年越しの対談2篇を増補し、日本のふるさとの森の姿や日本人の精神性について思索を深める。
【解説】中村桂子 -
『田中角栄研究』『宇宙からの帰還』『脳死』など、ジャーナリストとして膨大な著作を残した「知の巨人」は、なぜ晩年、あえて非科学的な領域に踏み込み、批判を浴びたのか……。
「語り得ない領域」に触れる詩や信仰の言葉を弄ぶことを禁じて、ファクトを積み重ねて突き進んでいた立花が、最晩年に小説や詩が醸す豊潤な世界に身を委ね、宗教と和解する必然を描きだした渾身のルポルタージュ。現代社会に問いを立て続け、書き、疾走した立花隆の原点と到達点を解き明かす。大江健三郎氏との未公開対談「創作と現実の間」を収録。 -
友人とは何か、友情とは何か――このような問に私たちはどのような答を与えることができるだろうか。たとえば、友人が悪事に手を染めた時、私たちはどのように行動すべきなのか。本書は、アリストテレス以来、二千年以上にわたって、哲学者たちの頭を悩ませてきた友情の問題が、「公共性」をめぐる問題の一部であることを示し、現代において友情のあり方が社会に看過し難い影響を与えていることを指摘する。
-
西田幾多郎門下の哲学者、近代の可能性を追求した文明批評家、日本画家・土田麦僊の弟、自由大学運動の主導者……、土田杏村(一八九一~一九三四)。「文化とは何か」を問い、大正から昭和初期にかけて旺盛な著作活動を展開したにもかかわらず、戦後、人々の記憶から消えた。この〈忘れられた哲学者〉に光を当て、現象学と華厳思想に定位する「象徴主義」の哲学を読み解き、独自の「文化主義」の意義を問いなおす。
-
第二次世界大戦後、ナチ・ドイツから解放されたフランスの思想界には、時代を牽引する書き手が台頭した。サルトルを筆頭にカミュやボーヴォワール、メルロ=ポンティ、バタイユらが次々と作品を世に問い、論戦も繰り広げた。本書は、哲学と文学を架橋して展開された彼らの創作活動に着目。実存主義が世を席巻し、知識人や芸術家の政治的社会参加(アンガジュマン)が唱えられた時代の知的潮流は、何をもたらしたのか。その内実を描き出す。
-
◎もくじ
1 大量収容の弊害
2 なぜ無実の人々が罪を認めるのか
3 なぜ目撃者の証言はしばしば間違っているのか
4 死刑制度はなくなるのか?
5 科学捜査の誤りと未来
6 脳科学と法律―相容れない仲間たち
7 高い地位にある重役が訴追を免れる理由
8 司法の延期は正義の否定
9 法的監視の縮小
10 「テロとの戦い、の法との戦い
11 行政府に対する最高裁判所の不当な服従
12 裁判所をあてにしてはならない
13 法廷に立つ日は来ない
コーダ
謝辞
訳者解説
索引 -
いま、批評の「海賊の唄」を聴け――。天才的頭脳、喧嘩、結核、そして真実を熱愛する心。「孤高の批評家」の激動の人生を通して描く戦後日本精神史!
片山杜秀氏推薦――「イデアを徹見し、犬語を解し、珊瑚海に日本兵の幽霊を幻視する。それが本当の江藤淳だ。そんな彼が「廃墟」と「奴隷」の戦後と闘う。にもかかわらず江藤は反近代的詩人になれぬ。あくまで近代的散文家。その断裂が江藤を謎めかせる。詩心旺盛な著者はその難関を猛突破。江藤の真実を今日的に解き放つ。雄渾な江藤論かつ激烈な戦後批判の書」。
【目次】
第一章「廃墟」と「奴隷」という主題系
第二章 埴谷雄高と丸山眞男との遭遇
第三章「作家は行動する」季節
第四章「批評の批評」という活路
第五章 国家と私
第六章 文芸時評は戦場である
第七章 小説江藤学校
第八章「戦後」との訣別
第九章「閉された言語空間」への憤怒
第十章 名辞以前の世界へ -
『嫌われる勇気』の著者は、就職難、介護、離別などさまざまな苦難を乗り越えてきた。氏を支え、救った古今東西の本と珠玉の言葉を一挙に紹介。マルクス・アウレリウス、三木清、アドラーなどNHK「100分de名著」で著者が解説した哲人のほか、伊坂幸太郎の小説や韓国文学、絵本『にじいろのさかな』、大島弓子のマンガなどバラエティ豊かで意外な選書。いずれにも通底するメッセージ=「生きる勇気」をすべての「青年」と「元・青年」に贈る。
•はじめに――生きる意味を求めて
•第一章 人とのつながり
•第二章 与えるということ
•第三章 誰でも愛せる
•第四章 ゆっくり遊んで生きる
•第五章 人生は合理的でない
•第六章 人生を自分で選ぶ
•第七章 人生は苦である
•第八章 死を忘れるな
•第九章 いのちの満ちた世界で生きる
•第十章 世界を変える
第十一章 人生をどう生きるか -
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
●ChatGPTとどう向き合うか
全国42大学学長アンケート
●アンケートから見えてきたリスクと期待
小林哲夫
●〔ルポ〕学生のホンネ、教員の困惑
――「バレたらどうなる?」「授業では取り上げない」
花岡正樹
●〔対談〕理系も文系も必須のツール
生成系AIは対話力を鍛えるバディ
坂村 健×松尾 豊
●いま、外国語を学ぶということ
黒田龍之助
●〔対談〕精読と身体 AIには教えられない知
小川さやか×古田徹也 -
あらゆる書物は見えない連関(ネットワーク)で結ばれている。その解読の驚きと愉しみ、秘術と実践。
自分だけの「知の見取り図」は、いつの時代も蔵書から生まれる。20世紀前半、人文知再編の震源地となったアビ・ワールブルクの研究所およびワイマール文化を発端に、本書自体が、文化人類学的思考を通じてオルタナティヴな精神史・思想史を発見するための架空ライブラリーとして展開する、著者の代表作。
美術、演劇、音楽、文学、宗教学、人類学……さまざまな文化/学問領域の隠れたネットワークを、おびただしい過去の書物をたぐりながら曼荼羅のように描き出す、みずみずしい驚きに満ちた知的アクロバット。
1970~80年代のニューアカデミズム・ブームを牽引し、後世に巨大なインパクトを与えた伝説の一冊にして、普遍的な知の技術を示し/実践した名著を凱旋復刊。
まさに「文庫の中の文庫」といえるコンパクトにして圧倒的な情報量が詰まったこの神話的迷宮は、21世紀の今も来る者すべてに開かれている。
巻末に、「図書館」に関する講演録・エッセイを新たに増補。
〈解説〉山本貴光
【目次】
第一章 二十世紀後半の知的起源
第二章 ユダヤ人の知的熱情
第三章 モーツァルトと「第三世界」
第四章 「社会科学」としての芸能
第五章 もう一つのルネサンス
補 遺 物語作者たち
[新増補]
歴史と記憶(1995)
図書館との出遭い(2000)
解説 山本貴光 -
暴力の支配するところに、本当の意味の権力は存在しない――アレントがそう定義するのはなぜか。そして、アレントの言う「権力」を理解することによって、私たちは何を得ることができるのか。
世界の行く末が見通せない現在、ますます重みを増すアレントの思想を解読する。
目次より
第1章 政治の文法
第2章 評議会とはどのような組織か
第3章 「連合」の原理と国際関係
第4章 抵抗のための条件――黒人問題と暴力
第5章 抵抗のための「権力」――ユダヤ人の「最終解決」をめぐって
第6章 革命の条件
第7章 「権威」の再建
第8章 「社会」という領域と政治
第9章 歴史――起こったことに向き合う
第10章 真理の擁護――政治の境界を設定する
補論 アレントと西洋政治思想 -
序章 死をそばに感じて生きる
團十郎の辞世
死生観表出の時代
自然災害のインパクト
どこから来てどこへ行くのか
二つの立場
テクノロジーの進化の果てに
1章 「知」の人の苦しみ
伝統的な宗教の後に
岸本英夫の実践
合理性の納得
頼藤和寛の世界観
はじまりのニヒリズム
「にもかかわらず」の哲学
自由意志の優位と揺らぎ
多田富雄の受苦
人格を破壊から守る
サイコオンコロジー
医療の現場で
ホスピスとデス・エデュケーション
遺族外来、がん哲学外来
禅の否定するもの
「わたし」を「なくす」
河合隼雄の遍歴
ユング心理学と仏教
切断せず包含
2章 スピリチュアリティの潮流
崩れつつある二元論
オルタナティブな知
理解できないものへの態度
時代という背景
第三の項へ
ポストモダンの現象
ベクトルの交わるところ
島薗進の視点
「精神世界」の隆盛
個人の聖化と脱産業化
鈴木大拙の霊性
宗教的でなくスピリチュアル
玄侑宗久との往復書簡
「而今」の体験
「いのち」との関係
潮の満つるとき
海のメタファー
親鸞の絶対他力
生死の中で生死を超える
日本的発現
ゆりかごとしての風土
3章 時間を考える
代々にわたり耕す
柳田国男の「先祖」
個体から集合体へ
つなぐラフカディオ・ハーン
田の神と山の神
時代からの問い
四つの類型
折口信夫の「海の他界」
野という中間地帯
身近な行き来
かのたそがれの国
うつし世、かくり世
帰ってゆく場所
先祖の時間
線をなす時間
層をなす時間
輪をなす時間
自然との親和性
季語のはたらき、リズム
津波を詠んだ句
山川草木悉有仏性
「衆生」の範囲
貞観地震と津波
暴れる国土
山川草木悉有神性
瞬間瞬間にふれる
不動の中心
技法としての行
色即是空
井筒俊彦による視覚化
縁起という実相
根源のエネルギー
式年遷宮
「木の文明」
生の造形
宣長の「悲し」と「安心」
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