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『学問、中公新書(新書)』の電子書籍一覧

1 ~60件目/全250件

  • 戦後最年少52歳で首相に就任、8年8ヵ月の史上最長政権を誇った安倍晋三。祖父に岸信介を持つサラブレットは、自民党最右派として憲法改正を掲げたが一次政権では挫折する。
     しかし政権復帰後、「アベノミクス」など経済政策により支持を獲得、6度の国政選挙に連勝し「安倍一強」体制を築く。彼の威光はG7でも際立ち、トランプ米大統領への対応など国際的評価も高かった。だが、安保法制など敵と味方を峻別する政治姿勢や、森友・加計学園、桜を見る会など権力の私物化への批判が付きまとった。
     本書は波乱と毀誉褒貶に満ちた安倍の生涯を辿り、彼の政治を総括する。
  • 日本人の海外「流出」が注目を集めている。ワーキングホリデーの若者、子育て世代、富裕層、技術者や研究者、リタイア世代。日本をなぜ離れるのか。海外移住にはどんなリスクがあるのか。移住研究の第一人者が、当事者へのインタビューやデータをもとに実態に迫る。自由な環境で実力を発揮する人々から、悪徳業者に騙される若者、帰国したくてもできない離婚者まで、海外で暮らす人々の明暗と日本への影響。
  • 第2次世界大戦後のベビーブームを背景に、若者文化が花開いた1960年代。中心にはビートルズが存在し、彼らの音楽・言動は世界に大きな衝撃を与えた。他方、サッチャー流の新自由主義も実はこの時代に胚胎した。今なお影響を与え続ける若者文化と新自由主義の象徴は、なぜイギリスで生まれたか――。本書は、ファッション、アートなどの百花繚乱、激動の社会とその反動を紹介し、1960s Britainの全貌を描く。
  • 物理学者で、独自の発想で知られる著者が、理科系の研究者・技術者・学生のために、論文・レポート・説明書・仕事の手紙の書き方、学会講演のコツを具体的にコーチする。盛りこむべき内容をどう取捨し、それをどう組み立てるかが勝負だ、と著者は説く。文のうまさに主眼を置いた従来の文章読本とは一線を劃し、ひたすら「明快・簡潔な表現」を追求したこの本は、文科系の人たちにも新鮮な刺激を与え、「本当に役に立った」と絶賛された。2016年には紙の書籍がついに100万部を突破した、不朽の文章入門。
  • 人は出会い、つながる。会社や友人関係、地域社会も、個人と個人が結びつきネットワークを作ることで成り立っている。それでは私たちはどのように他人とつながっているだろうか。私たちのネットワークの上では何が起こっているだろうか。本書は、スモールワールドやスケールフリーといった最新のネットワーク科学を、毎日の生活に活かそうと提言する。
  • 「目の綺麗な人だな」「あの人は怖そうだから」。
    私たちは、人の見た目の違いを美で判断する生き物である。
    顔つき、しゃべり方、匂い、肌の色、肥満・痩せ、障害。

    本書では人の身体をめぐる美的判断を探究し、いかに美しさ・醜さが歴史的に創られてきたかの軌跡を追う。
    そこから人が心に抱くエロス、愛の真価を突きとめる。
    違いをうまく扱う知恵を手に入れ、ルッキズムや多様性の限界をこえる。
    心に美をまとうための美学入門。


    【目 次】
    はじめに
    違いについての学問  バラバラになる社会  身体を介して他者に出会う  本書の構成

    第1章 美学、「私の中の他者」との出会い
    下位の認識能力  眼を閉じ、耳をふさぐデカルト  ライプニッツによる認識の分類  識別できるが説明できない  日常は「渾然」「曖昧」だらけ  過去の経験と「傾き」  私の中の他者  より良く/善く感じるための学問  ソマティック・マーカー仮説将来のシナリオの評価  生物学的次元と社会的次元のからまりあい

    第2章 感性、このやっかいであなどれないもの
    無関心性(没関心性)  関心まみれの出会い  身体の評価=人物の評価?  サイズ、形、動き、色、匂い、服装  口笛でヴィヴァルディ   自分の身体にくつろげない  感性の保守性  鏡としての感性  法律の限界  権利ではなく魅力で  ふくらはぎに見惚れる  感性の逸脱  差別化と他者化  自然化される趣味

    第3章 醜による他者化
    科学と哲学  ルネサンスの豊満な女神  「人種」の創造  ホッテントット・ヴィーナス  見世物小屋=他者化の装置  プロテスタント的禁欲主義  「健康リスク」と「私らしさ」のあいだ歴史のレンズを通して見ている  醜とは何か

    第4章 美による差別化
    遅れてやってきた運動  彼らとは違う「私たち」  トニ・モリスン『青い眼がほしい』  醜さのマント  ディックとジェーン「二重のまなざし」に殺されないために  アフリコブラの輝き 象徴としてのアフロヘア  画面を埋め尽くす文字  黒人の美学日本語の「美学」のニュアンス

    第5章 逸脱する感性
    規範的感性と逸脱的感性  再認=既知への取り込み  知覚=未知の発見  個別性との出会い  知覚は自由に展開していく  対象に降伏(surrender)  慣習にあらがう能動性  見方が市民権を得るまで 山の「醜さ」  つるつるでゆがみのない球  天文学の衝撃無秩序で複雑で無限の世界  崇高さの発見  グランド・ツアー  日誌や手紙のライブ感  正義のプロセス/エロス的プロセス

    第6章 エロスから愛への進化
    きよしさんの指隠し撮影  「感染」の倫理性  スタイルとは何か  自然にはスタイルはない  表出ではなくパターン  選択なぜこのやり方なのか?  基準のゆらぎをうけとめる  愛への進化  アイデンティティ・ポリティクスを降りる

    おわりに
    参考文献
  • 「人口1億人目標」「東京一極集中の是正」「コロナショックで人の流れは変わった」――人口減少と地域問題にはびこる通説・俗説や、問題含みの地方創生政策を著名エコノミストが覆す。人口が減ってもウェルビーイングを損なわないための処方箋として、スマート・シュリンク(賢く縮む戦略)を提唱。行動経済学やマーケットデザイン等の理論、豊富な経年データにもとづき、多くの地域で応用できる「共有型」モデルを打ち出す。

    はじめに 人口・地域問題を経済学で解決する

    第1章 人口変化の姿とコロナショック

    1日本の人口構造の変化
    「確かな未来」の「確かな変化」の「確かな課題」/日本全体の人口構造の変化/外国人の流入をどう考えるか
    2人口オーナスがもたらす諸課題
    人口オーナスとは何か/ますます高まる度合い/人手不足、社会保障などの諸課題
    3コロナで厳しさを増す人口の姿
    コロナショック後の人口動態/衰える結婚・出産意欲、低下する希望出生率

    第2章 地域から見た人口構造の変化

    1地域間の人口移動を考える
    社会増減の重要性/地域間人口移動の姿
    2地域の人口展望
    将来人口の姿/前回の人口推計との比較/「率」で見た高齢化、「数」で見た高齢化/老いる都市の課題
    3二つの悪循環
    人口オーナスによる悪循環/人口規模を介した悪循環

    第3章 地方創生政策の検証
     
    1戦後の地域政策の流れと地方創生
    全国総合開発計画の歩みと変質/薄れる国土計画への関心/難しかった東京一極集中是正/小泉構造改革は何を目指していたのか/消滅自治体論の登場/消滅自治体論の四つの問題点
    2人口1億人目標について考える
    地方創生と人口1億人目標/人口1億人とはどういうことか/人口1億人目標に意味はあるのか/2・07の達成は不可能
    3「地方創生1・0」の批判的検討
    地方創生の手順/少子化対策と地方創生のデカップリング

    第4章 東京一極集中は是正すべきか

    1一極集中という診断は正しいか
    多層的集中という診断/「足による投票」という考え方/人はなぜ集まるのか/政策目標としての東京一極集中是正
    2一極集中の是正は少子化対策になるのか
    東京一極集中と少子化対策/東京都の出生率は見かけほど低くない
    /注目すべき東京のマッチング機能/簡単な数量的チェック
    3コロナ危機は変化をもたらしたのか
    流出超に転じた東京都の人口/東京圏外への人口移動につながる3ステップ/コロナショックとテレワークの普及/対面型への回帰/もう一度東京一極集中是正を考える

    第5章 地域政策のイノベーション

    1求められる地域政策とは
    国主導型からの脱却/「規範型」から「共感型」のプロセスへ/分散から集中へ/ソーシャル・キャピタルで伸びる地域を伸ばす/逆方向だった地域政策
    2共有型の地域活性化方策
    地域政策の二つのタイプ/劇場型と共有型の四つの違い/経済学から生まれた共有型の政策/行動経済学が実証したバイアス/ナッジという智恵/フューチャー・デザインと住民参加/岩手県矢巾町の例/マーケットデザイン
    3スマート・シュリンクの時代へ
    スマート・シュリンクの考え方/人口が減っても経済が縮むとは限らない/人口減少と地域経済
    4スマート・シュリンクの実践
    岡山県美咲町の例/政府が進める地域のスマート・シュリンク/自由な人の移動を通じて/自由な人の移動は、地域問題の解決に資する/地方部のアンコンシャス・バイアス
  • そもそも政治とは何か、体系は見えにくい。
    選挙で投票しなかったら不都合はあるのか。
    政治家は誰の意見を重視するのか。
    政党は何のために存在しているのか。
    経済や生活にどんな影響を及ぼすのか。
    政治は有権者を幸せにしているのか。

    本書では、選挙、政治家、政党、有権者、メディア、民主主義などの基本概念をつなぎ合わせ、最新の政治学の理論と動向を紹介。
    データをもとに、現在の民主政治の全体像を描き出す。


    【目次】

    まえがき

    序 章 選 挙――なぜ大切なのか
    政治とは何か  有権者と政治家  政治家をコントロールする  三つの例――景気対策、選択的夫婦別姓制度、汚職  本書の目的  選挙とは何か――三つの条件  選挙の機能①――選抜機能  選挙の機能②――賞罰機能  有権者、政党、政府  選挙の追加的機能――多数派の尊重と暴力の抑止

    第1章 政治家――誰が選ばれるのか
    私たちは政治家の何を見ているか  好みと属性  政治家の出馬  選挙に勝つ見込み、出馬のコスト  属性の特徴――資産、学歴、年齢、性別、世襲  経済的地位や性別がもたらす影響  政治家の能力  能力と属性のトレードオフ  利己的動機と利他的動機  まとめ

    第2章 政 党――なぜ存在するのか
    別の主役  政党=好みが近い仲間とのチーム  好みの近さはなぜ重要か  政策パッケージと選抜機能  政党の業績と賞罰機能  景気に関する業績  政党誕生の歴史  イギリスの二大政党  政党とイデオロギー  左派と右派、リベラルと保守  社会文化をめぐるイデオロギー  イギリスの政党のイデオロギー立場  日本の政党のイデオロギー立場  極右政党とポピュリズム  まとめ

    第3章 有権者――政治に何を求め、どう選ぶのか
    理想的な有権者  忙しい有権者  有権者のイデオロギー立場  イデオロギー立場と政策選好  有権者の立場の形成  選抜の基準――争点投票  直観的な判断ルール  賞罰の基準としての経済状況  経済成長と与党得票率  投票①――ベネフィットとコスト  投票②――教育水準、年齢  まとめ

    第4章 メディア――欠かせない存在なのか
    情報を有権者に届ける  メディアからの情報  報道機関は偏向しているか  メディアの機能①――学習  メディアの機能②――説得  誘発とフレーミング  デジタルメディアの影響  SNSの効用  誰が情報に接触するのか  選択的接触、エコーチェンバー、フィルターバブル  メディアと民主主義  まとめ

    第5章 選挙制度――競争のあり方は変わるのか
    選抜機能と賞罰機能は両立するか  政党の数が多い場合  政党が二つの場合  選挙制度の特徴――比例代表制と多数代表制  機械的効果と心理的効果  各制度の目標の違い  選挙制度と政党数  民意と議会の関係  選挙制度と業績投票  二つの制度のメリットを活かす  選好と質のトレードオフ  中選挙区制の弊害  まとめ

    第6章 民主主義――誰の意見が通るのか
    前章までのまとめ  多数派と中位投票者  政党のイデオロギー立場や動員  民意の実現①――政策の中身  民意の実現②―― 与党のイデオロギー  民意の実現③――参政権  民意の実現④ ――民主主義の導入  ロビンフッド・パラドックス  なぜ経済的不平等は拡大するのか――献金、ロビー活動、バイアス  くじ引き民主主義、ロトクラシー  まとめ

    終 章 政治は私たちのものなのか
    楽観的でいいのか  少数派の横暴  分断を生み出すアイデンティティ政治をこえて  民主主義を生きる

    あとがき
    参考文献
    索 引
  • サバンナを歩き、極地の海に潜り、大空を飛んで渡る野生動物たち。
    彼らは、どのように食べ、逃げ、眠り、子を育てるのか? 

    本書は、生き物に超小型センサーやカメラを装着するバイオロギングという手法で謎に迫る。
    「ヒヒは多数決で行き先を決める」「アザラシは一晩に四千回も狩りをする」などの発見から、厳しい環境を生き抜く進化のメカニズムが明らかに。
    そこから見えてくる、ヒトの身体や行動に潜む進化的な意味も探る。
    はじめに――バイオロギングが明かす野生動物の非凡な日常
    第一章 サメは横に傾いて泳ぐ――怠ける
    野生動物は働き者か?/カモがネギを背負ってやってきた/機器回収の天国と地獄/体を横倒しにして泳ぐサメ/第三の胸びれ仮説/薄気味悪い北極海の主/体育会系サメ実験/常識外れのスローライフ/ハチドリは鳥界の変わり者/異様なエネルギー節約術/鳥の編隊飛行は本当に楽か/トキは渦の性質を知っている/アフリカゾウしか知らぬ悩み/コアラの直面する大問題/木に抱き付く二つの理由/直立二足歩行は楽なのか/狩猟採集民のエネルギー収支/ヒトのヒトらしい生き方/ランニングに潜む壮大な皮肉
    第二章 アザラシは一晩に四〇〇〇回狩りをする――食べる
    給食大好き人間の末路/淡水湖のアザラシは何を食べるか/エタノールと百万本のバラ/捕獲と機器回収ははらはらの連続/アザラシの狩りは超高頻度/右利き、左利きのある魚/ファストフードは天から降ってくる/ナガスクジラという口の妖怪/クジラはなぜ大きいか/バイソンの呑気にも意味がある/おとぎ話のような科学的発見/都市を生き抜く奥義を身に付けた鳥/うまいものはなぜうまい?/舌という検問所/子どもが野菜を嫌う理由/体が欲する甘みと塩味/酸味とうまみの意味するところ/なぜ麻婆豆腐はうまいのか
    第三章 鳥は飛びながらまどろむ――眠る
    Z氏の謎/眠ることは生きること/片目を開けてまどろむ鳥/オットセイが海面で横臥する理由/鳥は飛びながら眠るのか/男はつらいよ/鳥が見せる二つの寝相の謎/くちばしの意外な機能/アザラシの「ふらふら潜水」/潜りながら眠るという妙技/すべての動物は眠るのか/クラゲの睡眠を調べる/旅先で寝付けぬ理由/月の満ち欠けとヒトの睡眠/一か月周期の不思議なリズム/体内でゆらめく残り火
    第四章 閉経というミステリー――産む、育てる
    どろんと消えたアザラシ母子/超特急の子育て作戦/卵を無駄死にさせるペンギン/マカロニペンギンが教えてくれること/「托卵」という化かし合戦/進化の軍拡競争/氷の消えた南極/海氷消失はペンギンにとって吉か凶か/温暖化が天の恩恵!?/親鳥は太り、雛はすくすくと育つ/極地の動物がくれた教訓/コウモリの母は心配性/外の世界へ飛び立つ日/孤立した池に魚がいるのはなぜ?/鳥の糞からの復活劇/魚は統計を知っている/閉経という巨大な謎/おばあちゃんの生物的役割/シャチやゾウの祖母は孫を世話するか/波平とフネに第四子が産まれたら/ハクジラ類が教えてくれる閉経の進化/五〇歳の閉経、八〇歳の寿命の意味
    第五章 ヒヒのあっぱれな民主政治――群れる
    キャンプ地を襲う静寂の悪魔/集団行動という進化の産物/群れの行先は誰が決める?/ヒヒの民主主義/ハトの群れにリーダーはいるか/渡り鳥の先輩と後輩/ツルの社会教育/海鳥の群れが情報交換!?/ウの情報センター/魚の群れが成立する仕組み/ヒトに友達がいるという謎/世界中の狩猟採集民を調べてわかったこと/他人同士を結び付けるもの/物語の力
    おわりに――生物進化という永遠の謎
  • 植民地時代の対日協力者で「売国奴」とされた親日派。
     独立後の韓国は「反民族行為処罰法」を制定し多数検挙するが、反日闘士だった初代大統領・李承晩は事実上廃案にする。国家機能維持のためには親日派の協力が必要であり実利を取ったのだ。そのため戦後も政治や軍の中枢を親日派は占め続けた。
     だが民主化後、親日派への批判が始まる。21世紀以降は、政治がその清算を強く求め、「日帝強占下反民族行為真相糾明に関する特別法」を制定、民間でも『親日人名辞典』アプリが配信されるなど、子孫を含めた糾弾が続く。しかし、その内実は現代政治に強く影響され、「政治カード」として大きく変質している。
     一見すると明確な利益が見出せない問題に、なぜ韓国は1945年の「解放」から80年にわたって莫大な労力を割いてきたのだろうか。親日派から描く韓国近現代史。
  • 英語はイギリスやアメリカ、カナダといった母語圏だけでなく、アジア、アフリカ、カリブなど世界各地で公用語となっている。その形は一様ではなく、発音や綴り、語彙、文法が地域ごとに異なる。本書では、世界各地で使用されているさまざまな英語や、その多様性の背景にある歴史について詳細に描く。さらに、グローバル化する世界の中で共通語(リンガ・フランカ)として話されている英語のあるべき今後の姿も記す。

    【目次】

    まえがき
    第1章 複数形の英語――世界に広がる多様な英語変種
    第2章 ブリテン諸島――英語の形成と浸透
     Ⅰイングランド Ⅱウェールズ Ⅲスコットランド Ⅳアイルランド
    第3章 北米――新大陸での定着と拡大
     Ⅰアメリカ合衆国 Ⅱカナダ
    第4章 オセアニア――南半球へと広がるフロンティア
     Ⅰオーストラリア Ⅱニュージーランド
    第5章 アジア――多文化を結ぶ第二言語
     Ⅰ南アジア Ⅱ東南アジア
    第6章 カリブ海地域とアフリカ――クレオールと共通語のダイナミズム
     Ⅰカリブ海地域 Ⅱアフリカ
    第7章 世界の英語の繋がり――変種を超えた共通性
     Ⅰ綴りと発音 Ⅱ語彙 Ⅲ文法
    終章 英語の未来――分裂か収斂か?
     Ⅰリンガ・フランカとしての英語 ⅡEnglishesかEnglishか? Ⅲどのような英語を学習・教育すべきか?
    あとがき
    文献案内/図版出典/世界英語対照年表/用語解説
    人名・作品名・事項索引/語句索引
  • 出入国管理政策の変遷を論じることは、日本社会がどのように外国人を生み出し、処遇してきたのかを描くことにほかならない。
    本書は、入管体制の成立、法的地位の変化、「多文化共生」の展開、強化される管理と監視、人種差別や労働力の受け入れなど多岐にわたる論点や課題を扱い、80年の軌跡を確認する。

    はじめに

    序 章 本書の対象

    第1章 入管体制の成立―1945~52年
    1 アジア・太平洋戦争の終焉と引き揚げ
    2 移動と「外国人」の管理
    3 非正規の移動とその管理
    4 日本の再独立と「外国人」問題の発生
    5 まとめ

    第2章 「黒船」に至るまで―1952~81年
    1 分断国家と朝鮮人の法的地位―1952~65年
    2 台湾人・中国人の法的地位―1952~72年
    3 入管解体闘争とベトナム反戦運動―1970年代
    4 「黒船」とその余波
    5 まとめ

    第3章 「1990年体制」の成立と展開
    1 旧植民地出身者の「在日」化
    2 2つの「問題」
    3 「1990年体制」
    4 「多文化共生」の展開と課題
    5 まとめ

    第4章 強化される管理と監視―2000年代
    1 「テロとの戦い」と監視技術の向上
    2 「不法滞在者」の排除
    3 「望ましい外国人」の模索 
    4 新しい在留管理制度の成立
    5 まとめ

    第5章 人種差別と出入国管理政策―2010年代
    1 「日本型排外主義」と対抗運動
    2 「日本型排外主義」と出入国管理政策
    3 国籍法と出入国管理
    4 重国籍者をめぐる社会と制度
    5 まとめ

    第6章 労働力の受け入れ―2020年代
    1 人口減少と外国人労働力への依存
    2 技能実習制度の転換
    3 非正規滞在者と収容・送還
    4 まとめ

    終 章 これからの選択
    1 新型コロナと入国規制
    2 入管政策の今後

    あとがき
    主要参考文献
    入管法などの変遷
    入管法の改廃(1997~2024年)
  • 1952年に25歳で英国の王位に即いたエリザベス女王。カナダ、オーストラリアなど15ヵ国の元首でもあった。70年間という史上最長の在位期間中、政治に関与し続け、また数多くの事件に遭遇する。W・チャーチルら15人の首相が仕え、「政治的な経験を長く保てる唯一の政治家」と評された。本書はイギリス現代史を辿りながら、幾多の試練を乗り越え、96年に及んだ生涯を描く。コロナ禍や新国王の戴冠式を増補した決定版。

    【目次】

    第Ⅰ章 リリベットの世界大戦――王位継承への道

    第Ⅱ章 老大国の若き女王――二五歳での即位

    第Ⅲ章 コモンウェルスの女王陛下――一九七〇~八〇年代

    第Ⅳ章 王室の危機を乗り越えて――ダイアナの死と在位五〇周年

    第Ⅴ章 連合王国の象徴として――二一世紀の新しい王室

    補 章 「大王」の死――コロナ、在位七〇周年、そして崩御

    おわりに
    あとがき/増補版へのあとがき
    主要参考文献
    主要図版出典一覧
    エリザベス女王関連年譜
  • 人間は、つねに疑念を抱く生き物である。
    錯覚や幻覚、虚偽(フェイク)や真実(トゥルース)、善や悪、陰謀論とどう付き合い、向き合うか。
    ヒントは古来、思想家たちが探究してきた懐疑=判断保留の哲学にある。
    古代ギリシアで興った懐疑論は、ルネサンス期に再発見され、近代にデカルトやヒュームらが展開し、ウィトゲンシュタイン以降、新しく花を開く。

    2500年の軌跡から人間の思考の落とし穴を知り、心の平安にいたる手引書。
  • 世界で先行していた物価の高騰=インフレーションが、日本でも2022年春から始まった。
    それまでの慢性デフレから一転したのはなぜか――。
    物価研究の第一人者がその謎を解く。

    物価高騰は私たちの生活を圧迫するが、同時に賃上げを達成すれば、市場は価格メカニズムを取り戻し、日本の経済は好循環で回り始める。
    どうすれば賃金を上げられるのか? 
    政策金利は、財政はどうなるのか? 
    直撃するインフレの実態に迫る。


    ■目 次■

    序 章 新たな時代の始まり

    第1章 賃金・物価・金利の正常化
    1 本章の論点  
    2 慢性デフレとは何だったのか  
    3 賃金・物価・金利の変化  
    コラム:日銀はなぜ2%のインフレを目指すのか  

    第2章 インフレは日本経済をどう変えるのか
    1 本章の論点  
    2 価格メカニズムの正常化  
    3 実質為替レートの正常化  
    4 政府債務の正常化  

    第3章 インフレと日銀
    1 本章の論点  
    2 インフレは一過性か  
    3 物価予測のミスを闇に葬った日銀とエコノミストたち  
    4 「基調的インフレ」とは何か  
    5 植田日銀の利上げは機会主義的  
    6 利下げでトランプ関税に備えよ  
    7 国際的な「同期」が高インフレをもたらす可能性  
     コラム:日銀の追加利上げは「全く理解できない」  

    第4章 インフレと賃上げ
    1  本章の論点  
    2 安いニッポンに賃上げと値上げの自粛は必要ない
    3 最低賃金の引き上げはなぜ必要なのか  
    4 実質賃金改善のために労使は何をすべきか  
    5 「自然」実質賃金という考え方  
    6 トランプ関税を負担するのはいったい誰なのか  
     コラム:賃上げを社会に定着させる方法
     
    第5章 インフレと財政
    1 本章の論点  
    2 賃金と物価を上げるための財政支出をためらってはいけない 
    3 インフレ率2%経済への移行で得られるインフレ税収  
    4 消費税減税で潤うのは買い手ではなく売り手なのか?  
     コラム:高市政権の「積極財政」の可能性とリスク  

    第6章 インフレの変動要因
    1 本章の論点  
    2 令和の米騒動の原因は需要か供給か  
    3 黒田日銀総裁が語った70万字  
    4 パンデミックで迷走した物価統計  
    5 消費者が「見た」価格と「買った」価格はどう違うのか  

    あとがき  
    図表出所一覧  
    初出一覧  
    参考文献
  • 大学をはじめ学校の運動部出身で特有の価値観・行動様式を持つ体育会系。
     厳格な上下関係、規範意識の高さなどを特徴とし、爽やか、暴力的、勉学が苦手、就活に有利など様々に語られてきた。
     本書はその起源から、先輩・後輩関係の分析調査、スポーツ推薦入試の軌跡と現状、就職後のキャリア形成の困難まで、彼らを多角的に描く。
     近年、話題となる不祥事の歴史も追い、日本社会で500万人以上とも言われる日本独自の体育会系の実態を描く。
  • 民族や国民をめぐる心の働きを強め、再生産するナショナリズム。
    帰属意識、愛国心、排外意識の三つの顔をもつ。
    世界で猛威をふるう排外主義・右派躍進の正体とされるが、なぜ同胞愛は憎悪に変わるのか。
    なぜ民族紛争は再燃するのか。
    経済不安との関係とは。

    本書は国民国家誕生からの歴史を一望し、豊富な事例をふまえナショナリズムがいつ生まれ、社会に浸透し、私達の心を動かすかの全容を描く。
    俗説を覆し、本質に迫る。


    【目次】
    まえがき

    第1章 ナショナリズムとは何か 議論の概観
    1 出現   
    ネーションはいつからあるのか  近代の社会現象  多様化し日常化するナショナリズム
    2 定義
    言葉の由来 「生まれ」  ①政治の意識として  ②政治運動のイデオロギーとして  日常的なナショナリズム
    3 源泉
    ①近代主義  ②民族象徴主義  ③政治や権力闘争
    4 分類
    「良いナショナリズム」と「悪いナショナリズム」? ナショナリズムとパトリオティズム
    5 まとめ――プラスでもマイナスでもなく

    第2章 ナショナリズムを構成しているもの
    1 三つの意識
    2 三つの意識の背景
    社会学/政治学/心理学  着目点の違い  諸意識の実態  世界各国の実態  意識は時間とともに変わる
    3 意識間の相互連関
    愛国心と排外意識はいつ結びつくの?  個人的差異より社会的文脈が重要?  グローバル化の効果?  国のメンバーシップの性格?
    4 まとめ――ナショナリズムの多次元性

    第3章 何が帰属意識を強めるのか
    1 ネーションへの帰属意識
    地域主義との関係  複数のアイデンティティ
    2 近代化と帰属意識の高まり
    学校教育、鉄道  出版・印刷の普及  軍隊
    3 現代文化と帰属意識
    スポーツの祭典  FIFAワールドカップ  アフリカのサッカー選手権  ラグビーワールドカップ
    4 帰属意識を高める政治
    5 まとめ

    第4章 何が愛国心とプライドを強めるのか
    1 愛国心の多義性・多様性
    愛国心をどう捉えているか  愛国心の国際比較
    2 経済格差との関係
    格差と貧困  政府の陽動
    3 政治的動員・選挙との関係
    選挙と動員
    4 国際環境の影響
    グローバル化の影響  国際紛争と脅威
    5 文化表象としての音楽イベント
    音楽の力  国歌と祭典
    6 まとめ

    第5章 何が排外意識と優越感情を強めるのか
    1 経済不安よりは向社会性?
    経済的な脅威  集団的な脅威  外国人比率の効果
    2 政治状況と排外主義
    ホモナショナリズム/フェモナショナリズム
    3 隠れた反移民感情
    文脈によって異なる「望ましい回答」
    4 国際政治の影響
    外交的緊張
    5 まとめ

    第6章 政治・経済への効果
    1 公共財の分配
    福祉への効果  多民族国家は不利なのか
    2 シンボル操作の効果
    国土・国旗という象徴と寄付  党派的分断を癒す
    3 民主的な規範と政治信頼
    民主主義を促すか  社会的な信頼と負担
    4 経済や資源の開発
    資源ナショナリズム  エコ・ナショナリズム/グリーン・ナショナリズム
    5 まとめ――ナショナリズムの政治経済的効用?

    第7章 暴力・紛争への効果
    1 ナショナリズムと内戦
    貧困と格差  政治的排除の回避  連邦制や選挙制度への効果
    2 ナショナリズムと少数派の弾圧
    暴力と流血が生まれる理由  東欧でのホロコースト
    3 ナショナリズムと国家間戦争
    国民国家と戦争の波  失地回復運動  言説枠組みの影響
    4 ファシズムとセクシュアリティ
    5 まとめ――ナショナリズムと暴力

    終 章 ナショナリズムの実態を見る
    1 何がわかっていて、何がこれからわかるのか
    2 政治をめぐる意識の一つとして
    3 おわりに

    あとがき
    注記一覧 / 参考文献・出典
  • アジア・太平洋戦争による壊滅から経済大国化し、不動の国際的地位を築いたものの、「失われた30年」で低迷する日本。豊かにはなったが、所得や地域間の格差、世界の〝最先端〞を行く高齢化、少子化など「課題先進国」とも呼ばれる。本書は、この戦後日本の軌跡を描く。特に東アジアとの関係、都市と農村、家族とジェンダーといった、大きく変貌した関係性に着目。マクロとミクロの両面から激動の80年を描いた日本現代史。
  • クモは人間よりはるかに長い4億年の進化の過程で、糸を生み出した。
    住居をつくるのも糸、餌を捕えるのも糸。
    クモの糸は伸縮性、耐久性などで現代のハイテクをしのぐ高い機能性をもっている。
    高分子化学を専攻していた著者はクモの糸にからめとられて20年余、試行錯誤をくり返しながら、「自然から学ぶサイエンス」を実践してきた。
    安全性を考慮し、リサイクルに配慮した糸をつくるクモに、われわれが学ぶことは多い。
  • 健康意識の高まりとともに筋肉への注目が集まっている。
    本書は人間にとって筋肉がいかに重要か、医学、栄養学、スポーツ科学の見地から解説する。

    そもそも運動がなぜ健康に良いのか? 
    人はなぜ疲れるのか? 
    歳を取るとなぜ痩せるのか? 

    筋肉の謎に迫る。

    そして今研究が進む「マイオカイン」を紐解く。筋肉が分泌するこの物質は臓器や脳に作用し、健康を守りがんの発生を抑制する。

    筋肉を鍛え、健康長寿を目指そう。
  • 人々の生活や文化程度、民主政治への成熟度を意味する民度。

    本書は民度をキーワードに、日本の政治の現状を描く。
    さまざまなデータや方法論から、投票参加、党派性、投票行動、若年層の行動、テレビ・新聞といったマスメディアや、大きく擡頭するソーシャル・メディアの影響などをトピックとして取り上げ分析。
    日本人の政治意識・行動を追う。いま世界で危機に瀕する民主主議。
    分断とポピュリズムの波は日本まで来たのか。
    その「現在地」を描き出す。
  • 電子版は本文中の写真を多数カラー写真に差し替えて掲載。
    カトリックの頂点に立つローマ教皇は、宗教上の指導者であるだけでなく、しばしば世俗君主として権勢を振るった。
    執務上のストレスや贅沢な食事などから高血圧や痛風を患った例も数多い。
    教皇ほどの権力者が健康を損なえば、その影響はいかに甚大であったか。
    毒殺説がささやかれる教皇は、誰にどのような毒を盛られたのだろうか――。

    現代に残された文献をもとに歴代教皇の病いと死を検証し、医学の発達の歴史をたどる。
  • 電子版は本文中の写真をすべてカラー写真に差し替えて掲載。
    日本人と水は縁が深い。「湯水のように」と言われるほど豊かな水は、炊事や洗濯など日常生活や酒造、灌漑などに利用されてきた。本書は、名水というキーワードから日本人と水の関わりを案内。弘法大師伝説が全国に広がる理由、歌枕と名水、茶の湯の文化などを時代ごとに解説し、さらに美人水や害虫駆除の泉などのユニークな水質、まいまいずやまんぽなど巧みな水利用も紹介。名水の歴史と科学、文化が一目でわかる。

    □■□目次□■□

    はじめに

    序章 時代が求めた名水の変遷
    1 名水とは何か?
    2 時代によって移ろう名水

    第一章 『古事記』『日本書紀』『風土記』が伝える水――神代~記紀時代
    1 神代~記紀時代の水
    2 『古事記』『日本書紀』に登場する水
    3 『風土記』に登場する水
    4 『万葉集』に登場する名水
    5 神代の水と日本人の生活

    第二章 日本人の心情を伝える和歌の名水――奈良時代~平安時代
    1 『万葉集』で詠まれた名水
    2 歌枕としての名水

    第三章 人物ゆかりの水と宗教の水――平安時代~室町時代
    1 天皇ゆかりの水
    2 空海と日蓮にまつわる水
    3 武士にまつわる水
    4 文化人ゆかりの水
    5 宗教にまつわる水

    第四章 新たな水文化、茶人・茶事の水――室町時代~江戸時代
    1 茶の伝来と喫茶のはじまり
    2 茶にまつわる京都の名水

    第五章 民衆の水――江戸時代の名水
    1 地誌・名所案内記から見た京都の名水
    2 人物に関わる京都の名水

    第六章 生業の水――明治時代~現代
    1 京都の地下水
    2 酒造の名水
    3 文明開化の水
    4 ペットボトルで販売される名水
    5 名水としての変遷

    第七章 水質が生み出した名水
    1 珍しい水質の名水
    2 茶の湯に用いられた名水の科学的特徴
    3 信仰に関係する名水の特徴
    4 不思議な水
    5 水質がよい水に生息する生物

    第八章 自然環境と共存する巧みな水利用
    1 水利用の匠「水船」
    2 まいまいず井戸と上総掘り
    3 六角井戸
    4 マンボとショウズヌキ
    5 間欠泉
    6 水板倉
    7 磨崖仏に存在する湧水の謎

    終章 名水の名付けの「謎をひもとく」

    あとがき
    参考文献
    平成の名水百選リスト
    昭和の名水百選リスト
    名水一覧
  • 電子版は本文中の写真を多数カラー写真に差し替えて掲載
    公共交通の最後の砦・バス。しかし現在、あちこちで減便や路線の廃止、さらには会社の清算が相次いでいる。なぜこのようなことになってしまったのか。本書は日本におけるバスの誕生に始まり、戦後のモータリゼーションとその対抗策として生まれた様々なサービスを解説する。さらに既存バス会社の保護から規制緩和へという流れと、新たに生まれた独創的なバス会社も紹介。日本のバス事業の課題と将来を展望する。

    □■□目次□■□

    はじめに

    第1章 現在のバス業界の問題
    1 危機に立つバス事業の現状
    2 コロナと2024年問題で運転士不足に
    3 全国的にバスが減便
    コラム バスの運転免許

    第2章 高度経済成長期までのバス事業史
    1 バスの誕生
    2 戦後のバス事業規制
    3 道路運送法の制定
    コラム 戦後復興とトロリーバスの普及
    コラム バス事業の種類 法律・制度
    コラム ボンネットバスからリアエンジンバスへ

    第3章 モータリゼーションの進行――昭和40年代
    1 モータリゼーションとは
    2 公共交通側の問題
    3 バス事業の動向
    コラム バス事業の種類 実際
    コラム バスの乗り方

    第4章 オイルショック後のバス事業――昭和50年代
    1 昭和50年代の取り組み――バス事業の転換点
    2 大都市近郊地域の路線バス

    第5章 都市バス路線の1980年と現在の比較
    1 市内線未分化――第1段階・横手市/今治市
    2 市内線の拡充――第2段階・唐津市
    3 市内線の面的な拡大――第3段階・岐阜市
    4 大都市におけるネットワーク――第4段階・岡山市

    第6章 昭和60年代~平成初期――規制緩和以前
    1 都市バス整備の新制度
    2 公営バスの民営化
    3 コミュニティバス
    4 今日的な政策課題――バリアフリー政策
    5 環境政策の進展

    第7章 新自由主義的交通政策と規制緩和
    1 規制緩和の考え方
    2 規制制度の変化
    3 規制緩和による高速バスの新規参入
    4 ツアーバス形態による参入
    5 都市路線への新規参入
    6 住民主体の路線バス
    7 都市内バスの再編とBRT
    コラム バスの大きさ

    第8章 経営破綻と再建
    1 産業再生機構による再建
    2 企業再生支援機構による再建
    3 企業再生支援機構・地域経済活性化支援機構による再建

    第9章 これからのバス
    1 競争から協調へ
    2 MaaSを構成する新技術
    3 自動運転バスの開発
    4 さまざまな自動運転バス

    終章 路線バスは社会的ベーシックサービスである
  • 人口減少が進むなか、政府は地方創生の切り札として、今後、関係人口一千万人の創出を目標に掲げた。関係人口とは、「観光以上、定住未満」で地域とつながる人々を指す。地域間で人材をシェアする考え方が根底にある。関係人口の増加で都市と地方はどのように変わり、個人のライフスタイルにどんな影響があるのか。関係人口研究の第一人者が、全国の事例をもとに、現状と具体的な課題、実践に向けたヒントを示す。
  • 電子版は本文中の写真をすべてカラー写真に差し替えて掲載。
    キリスト教の三位一体とは、父なる神、子なるイエス、聖霊の三者は本質的に同一だとする説である。
    ユダヤ教から分派したキリスト教が世界宗教へと発展を遂げる過程で、教会は神とイエスの関係の解釈に苦慮した。
    教会内の様々な派閥がしのぎを削った異端論争を経て、四世紀後半に三位一体の教義は確立を見る。
    初学者が誰しも躓く、この謎の多い教えについて、専門家が丹念に解説。キリスト教の根本思想に迫る。



    ■本書の目次

    はじめに

    序章 キリスト教の成り立ち

    原初の信仰形態から一神教へ/ユダヤ教徒によるメシアの待望/民族宗教から世界宗教へ/新約聖書と使徒教父文書/キリスト教の公認から教義の確立へ

    第一章 三位一体の起源

    1 三位一体という考えの由来
    史的イエスとの遭遇/ギリシア哲学の流入/旧約聖書における神の仲介者/再び、イエスとは何者か?

    2 旧約と新約の多様な相関
    イエスによる旧約の預言理解/終末論的な預言へ/予型論とは何か?/活喩法とは何か?/ペルソナ間で対話する神

    第二章 キリストの神性をめぐる議論の始まり

    1 ロゴス・キリスト論と「二つのロゴス」
    フィロンの「創世記」解釈/「二つのロゴス」説/殉教者ユスティノスと二神論問題/「二つのロゴス」説の位置づけの変容

    2 教義史にオリゲネスがもたらしたもの
    オリゲネスとは何者か?/オリゲネスへの異端宣告の背景/「ヒュポスタシス」とは?/哲学概念「ウーシアー」の神学への転用/本質存在と実質存在/長く困難な議論

    第三章 異端論争の只中へ

    1 「アレイオス論争」とは何か?
    二種類のオリゲネス主義者間の論争/三様のオリゲネス受容/アレイオス論争の発端/背景としてのメレティオス派分裂/論争の真の黒幕は誰?

    2 ニカイア公会議とその後の動向
    アレイオス派の言い分/ニカイア信条/「ホモウーシオス」とは?/ニカイア以降の新たな論争の布置/アンティオケイアのニカイア支持派

    第四章 教義理解の深まり

    1 バシレイオスの神理解
    カッパドキア教父とは何者か/バシレイオスとエウノミオス/ウーシアーとヒュポスタシスの混用/「不生性」をめぐるエウノミオスの論点/神の不可知性に拠るバシレイオスの論駁/二つのエピノイア論/バシレイオスのウーシアー観の揺らぎ

    2 神の本性から神の働きへ
    プロティノスの影響の有無/若年の習作『霊について』/力動的ウーシアー観への展開

    3 ナジアンゾスのグレゴリオス独自の論法
    一神論を政治に喩えると/〈本性の言説〉と〈オイコノミアの言説〉/オイコノミアとは何か?

    第五章 三位一体論教義の完成

    1 ニュッサのグレゴリオスの三位一体理解
    兄バシレイオスの志を継いで/なぜ三神ではなく一神なのか/「プロソーポン」概念の諸相/〈顔〉から〈識別相〉へ
    /グレゴリオス独自の存在論/個体と固有名

    2 聖霊論の展開
    三位一体のエネルゲイア/キリスト論から聖霊論へ/〈聖霊〉をめぐる論争の布置/コンスタンティノポリス公会議/〈聖霊〉は世界創造に参与していたか?/〈聖霊〉の発出をめぐって/線状的序列から栄光と崇拝の循環へ

    第六章 西方ラテン世界における展開

    1 ニカイア前後の西方の動向
    東西の論争状況の異なり/テルトゥリアヌスの貢献/ヒラリウスによる「同一本質」の再興

    2 アウグスティヌスによる伝統継承と刷新
    あくまでニカイア支持派として/実体カテゴリーと関係カテゴリー/本質の一性から働きの一性へ/〈聖霊〉の二つの発出/キリストの「受肉」とは何か/キリストの神性と人性をめぐって/ニカイアからカルケドンに至る道/自己の内奥への超越

    終章 三位一体論の行方

    聖像破壊運動と最後の公会議/教会会議のその後の経緯/教会大分裂と東西関係のその後/新たな展開に向けて

    あとがき
    参考文献
  • 電子版は本文中の写真をすべてカラー写真に差し替えて掲載。
    歩道の隙間、建物の陰、水面……街を歩くとあちこちで雑草に出会う。ひっそりと、ときには堂々と生きている雑草には、どんな「生きぬく力」があるのだろう? 小さな隙間に入り込むスミレ、子孫を残す工夫を幾重にも凝らしたタンポポ、生命力溢れるドクダミ、タネは出来ないがたくましく生き続けるヒガンバナ、ひっそりと冬を越すセイタカアワダチソウ。四季折々の身近な雑草を案内役に個性豊かな植物の生きぬく力を紹介。

    ◆◇◆目次◆◇◆
    はじめに

    第1章 春の野や水田で、季節の訪れを告げる植物たち
    (1)なぜこんなところに?――スミレ(スミレ科)
     春の訪れを告げる花とは?/隙間に咲くスミレ/スミレの名前の由来/巧みな繁殖方法/園芸品種としての特性
    (2)1日しか咲かない小さな花――オオイヌノフグリ(オオバコ科)
     一面に咲く花の正体/口はばかられる名前の意味とは?/口はばかられる名前をもつ仲間は?/ヒマラヤスギにも松ぼっくり/松ぼっくりの閉じ開きはどうやって?/メシベは、他の株に咲く花の花粉をほしがっているのか?
    (3)在来タンポポはほんとうにひよわか?――タンポポ(キク科)
     「ライオンの歯」とよばれる理由は?/ネバネバする乳液がからだを守る/セイヨウタンポポの繁殖力/在来種は、ひよわな植物ではない!
    (4)水上の小さな驚異――ウキクサ(サトイモ科)
     水面に浮いて漂う/驚くべき増殖力/ウキクサが秘めた、命をつなぐ“しくみ”
    コラム 気になる名前の植物たち

    第2章 夏の野や庭、池で、季節を満喫する植物たち
    (1)これもランの仲間――ネジバナ(ラン科)
     右にねじれるか、左にねじれるか/ネジバナの学名/新種が発見されて、話題に!/花が、日本では「蝶」、外国では「蛾」に、たとえられるのは?/ラン科の植物たち
    (2)夜に眠る葉――カタバミ(カタバミ科)
     ハート形の小さな3枚の葉/カタバミの仲間たち/植物は、夜に眠るのか?
    (3)植物も汗をかく?――ツユクサ(ツユクサ科)
     涼やかな青い花/1日の間にメシベが移動する/夏の暑さに負けない“しくみ”を教えてくれる
    (4)匂いで撃退――ヘクソカズラ(アカネ科)
     よく見るけれども名を知らない植物/草花も匂いでからだを守る/アカネ科の植物たち
    (5)似た名前の植物たち――ヒルガオ(ヒルガオ科)
     巻きつく草/ヒルガオの生存戦略とは/ヒルガオの仲間と思われる植物は?
    (6)旺盛な繁殖力――ホテイアオイ(ミズアオイ科)
     布袋尊のお腹/置かれた場所にふさわしく生きる!
    コラム 食べられる「夏の七草」とは?

    第3章 夏の野で、暑さに負けない植物たち
    (1)巻きひげのすごい能力――ヤブガラシ(ブドウ科)
     鳥の脚のような5枚の葉/巻きひげの力と花に秘められた巧みな工夫
    (2)群生して育つ――ドクダミ(ドクダミ科)
     毒が溜まるか、毒を矯めるか/半夏生か半化粧か/ドクダミの生存戦略/地下茎の威力/“フィトクロム”とは?
    (3)日本から世界へ――イタドリ(タデ科)
     痛みが取れる?/イギリスでは、嫌われ者の帰化植物/イタドリの生きぬく力/シーボルトがヨーロッパに紹介した意外な植物
    (4)したたか? ずるい?――イヌビエ(イネ科)
     水田で生きぬいてきた雑草/水田で気配を消しても、“脱粒性”だけは残す!
    (5)寄生植物の苦労――ネナシカズラ(ヒルガオ科)
     全寄生? 半寄生?/夜をどこで感じるのか/ストリゴラクトンによる「魔女の雑草」の“自殺発芽”
    コラム 歌に詠まれる「夏の七草」とは?

    第4章 秋の野で、季節を魅せる花を咲かせる植物たち
    (1)日本では有用植物、アメリカでは?――クズ(マメ科)
     花も根も身近/クズのすごい成長力を支えるのは?/アメリカで、“侵略者”とよばれても!
    (2)花だけがポツンと咲く――ヒガンバナ(ヒガンバナ科)
     同じ時期、同じ場所で咲く花/「ハミズハナミズ」とは?/土地と光の奪いあいを避けて、生きる!/長くたくましく生きている秘訣とは?/なぜ、お墓に多くあるのか?/競争を避けても、負け組ではない!/なぜ、ヒガンバナにはタネができないのか?/どうして、ヒガンバナの花は、秋の彼岸に咲くか?
    (3)嫌われ者も今では――セイタカアワダチソウ(キク科)
     帰化植物の代表/大繁茂する生存戦略とは?/“ロゼット”の利点とは?
    コラム なぜ、植物の名前はカタカナで書くのか?

    第5章 秋の野で、季節を演出する植物たち
    (1)生き物の姿に学ぶ――オナモミ(キク科)
     ひっつき虫の代表/バイオミメティクス
    (2)秋の野に揺れる――エノコログサ(イネ科)
     子イヌの尻尾/「C4植物」とは?
    (3)秋を象徴する草――ススキ(イネ科)
     スクスク伸びる/生きた証「プラント・オパール」
    コラム イチョウの学名

    第6章 冬の野や庭で、寒さに負けない植物たち
    (1)風雪に耐える――タケ(イネ科)とササ(イネ科)
     タケが枯れるとき/ネザサの全面開花/タケとササの生きる力
    (2)意外なシダ植物――スギナ(トクサ科)
     早春に伸びてくるもの/地下茎の恩恵を受ける植物/トクサもシダ植物
    (3)日本産のヤシ――シュロ(ヤシ科)
     高く高く伸びる/無駄のない植物
    コラム 運をもたらす“冬至の七草(種)”

    おわりに
  • 花の色、葉の形、茎の長さなど植物の「見かけ」はどのように作られているのか。種の多様性はどうして生まれるのか。
    「遺伝子による制御」という視点から、疑問が解明されつつある。
    その鍵を握るのが、突然変異体の研究である。
    栽培品種作出にも重要なこの研究は、新材料アラビドプシス(和名シロイヌナズナ)を得て世界的ネットワークへと拡大した。

    野外研究とバイオテクノロジーの融合が生んだ遺伝子解析最前線の息吹を生き生きと伝える。
  • スキマには植物が満ちている。
    駅のホームのはじっこ、ビルの窓枠、車道の割れ目……。
    「なんでこんなところに?」と思うような場所にも旺盛に成長している。
    じつは植物たちにとってスキマは窮屈な住みかなどではなく、のびのびと暮らせる「楽園」なのだ。
    タンポポやミズヒキなど身近な植物から、ケヤキやポプラなど意外な植物、さらに里山や海辺、高山植物まで、百種類以上のスキマ植物をカラーで紹介。散歩のお供にぜひ。
  • 街を歩けば、アスファルトの割れ目、電柱の根元、ブロック塀の穴、石垣など、あちこちのスキマから芽生え、花開いている植物が見つかる。
    一見、窮屈で居心地の悪い場所に思えるが、こうしたスキマはじつは植物たちの「楽園」なのだ。
    タンポポやスミレなど春の花から、クロマツやナンテンなど冬の木まで、都会のスキマで見つけられる代表的な植物110種をカラーで紹介。
    季節の植物図鑑として、通勤通学や散策のお供に。
  • 国際法を無視してウクライナへの全面侵攻を始めたロシア。
    兵士の大動員を行い、西側諸国から経済制裁を受けるも、国民はプーチン大統領を支持し続ける。
    地方政府や大企業、メディアを意のままに動かし、選挙や政党まで操作する絶大な権力をプーチンはいかに獲得したのか。
    ソ連崩壊からの歴史を繙き、統治機構、選挙、中央と地方の関係、治安機関、経済、市民社会の6つの観点から権威主義体制の内幕に迫る。

    ■ 目 次 ■

    はじめに

    第1章 混乱から強権的統治へ――ペレストロイカ以降の歴史
     1 ペレストロイカとソ連解体、混乱のエリツィン時代へ 1985~99年
     2 プーチンの大統領就任、タンデム支配へ 2000~12年
     3 プーチン再登板からウクライナ戦争へ 2012~24年
     4 本書の視角

    第2章 大統領・連邦議会・首相――準大統領制の制度的基盤
     1 ソ連時代の遺産と準大統領制の成立
     2 エリツィン時代の対立からプーチン時代の支配の確立へ
     3 大統領の任期とプーチンの後継者問題

    第3章 政党と選挙――政党制の支配と選挙操作
     1 エリツィン体制下の支配政党の不在
     2 統一ロシアと政党制の支配
     3 バラエティ豊かな選挙操作
     
    第4章 中央地方関係――広大な多民族国家の統治
     1 強力な地方エリートと非対称な連邦制
     2 プーチンの登場と垂直的権力の強化
     3 2010年代の展開と地方への押し付け

    第5章 法執行機関――独裁を可能にする力の源泉
     1 プーチン体制を支えるシロヴィキたち
     2 権威主義的な法律主義
     3 市民の生活と法執行機関

    第6章 政治と経済――資源依存の経済と国家
     1 オリガルヒの誕生と政治への介入
     2 集権的ネットワークの確立
     3 ロシアの市民と経済

    第7章 市民社会とメディア――市民を体制に取り込む技術
     1 ロシア市民の政治観
     2 市民社会の抑圧と抱き込み
     3 メディアの支配とプロパガンダ

    終 章 プーチン権威主義体制を内側から見る

    あとがき
    主要参考文献
  • 6600万年前、生態系の頂点を極めた恐竜類が地球上から姿を消した。大量絶滅事件の原因は、隕石だとするのが現在の定説である。
    ただ、その影響は一様ではなかった。突然のインパクトを前に、生存と滅亡の明暗は、いかに分かれたのか?
    本書は、恐竜、翼竜、アンモノイド、サメ、鳥、哺乳類などの存亡を幅広く解説。大量絶滅事件の前後のドラマを豊富な図版とともに描き出し、個性豊かな古生物たちの歩みを伝える。

    各章監修:後藤和久、小林快次、高桒祐司、相場大佑、冨田武照、田中公教、木村由莉

    目 次
    はじめに

    第1部 大量絶滅事件、勃発
    第1章 隕石落下というはじまり―謎多き大事件

    第2部 滅びに至る物語
    第2章 陸の王者――恐竜類の1億6000万年
    第3章 空の主役――翼竜類の1億6000万年
    第4章 世界の証人――アンモノイド類が歩んだ3億年

    第3部 滅びを超えた物語
    第5章 絶滅しなかった海の主――役者は交代するも舞台は続く
    第6章 恐竜類の生き残り――絶滅と生存の分水嶺
    第7章 私たちへの道―霊長類、現る

    おわりに
    もっと詳しく知りたい読者のための参考資料
    索引(種目)
  • かつて一億総中流といわれた日本。
    いまや格差が広がり、社会の分断も進んでいる。

    人生が親ガチャ・運しだいでよいのか。
    能力主義は正しいか。
    そもそも不平等の何がわるいのか。

    日本の「失われた30年」を振り返り、政治哲学と思想史の知見から世界を覆う不平等に切り込み、経済・政治・評価上の平等を問いなおす。
    支配・抑圧のない、自尊を下支えする社会へ。
    財産が公平にいきわたるデモクラシーの構想を示す。


    ■目次
    はじめに

    第1章 不平等の何がわるいのか?
    本書の特徴  前口上――なぜ平等・不平等を考えるのか  不平等から考える――不平等に反対する四つの理由  ①剥奪――貧窮ゆえの苦しみ  ②スティグマ化――傲りと卑屈、そして差別  ③不公平なゲーム――人生の難易度の変化  ④支配――非対称的な関係の固定化  みえやすい不平等・みえにくい不平等  窮民問題――貧困にあえぐ社会  寡頭制問題――少数が牛耳る社会  健康格差問題――寿命が短い社会

    第2章 平等とは何であるべきか?
    平等を支持する四つの理由  ①生存・生活の保障――充分主義  ②恵まれない立場への優先的な配慮――優先主義  ③影響の中立化――運の平等主義  ④支配関係がないこと――関係の平等主義  平等の要点――「局所的な平等化」をこえて  三つの不平等の区別――差別・格差・差異  格差原理と(不)平等  差異ゆえに平等

    第3章 平等と能力主義
    アファーマティブ・アクション  AA――五段階の規範  正義と能力主義  公正な能力主義はゴールか?  能力の測定問題とガラスの天井問題  能力主義の専制  正義と功績をいったん切り離す  機会の平等を見直す――スキャンロンの三段階モデル  まとめ――財産所有のデモクラシーへ

    第4章 経済上の平等――社会的なもの
    『21世紀の資本』のインパクト――r>g  『資本とイデオロギー』――格差はつくられたものである  アンダークラスの出現  財産所有のデモクラシー①――社会的なもの  日本型福祉社会の問題  事前分配・当初分配  人的資本のストック  職場環境の正義  ベーシック・インカム  タックス・ジャスティス

    第5章 政治上の平等――共和主義
    誰が統治するのか――政治家のキャリアパス  なぜ世襲政治家は多いのか  経済力の政治力への転化  徒党の発生をいかに防ぐか  財産所有のデモクラシー②――共和主義  政治資金規制とメディア宣伝  パブリック・シングス――公共性のインフラ  公共財としての仲介機関――政党とメディア  政治バウチャー  クオータ制  ロトクラシー――くじ引き民主制

    第6章 評価上の平等――複数性
    絶望死、遺伝と能力  時間どろぼう――エンデ『モモ』  財産所有のデモクラシー③――複数性  自尊の社会――配達員の仮想演説  評価集団の多元化――複合的平等  正義と多元性  財産と富  〈自分自身〉であるためのデモクラシー  「自己の内なる体制」

    おわりに――平等についての六つのテーゼ

    あとがき

    注記一覧  図版出典  参考文献  読書案内
  • 電子版は本文中の写真を多数カラー写真に差し替えて掲載。
    都市の発展により多くの野生鳥が姿を消したが、一方では環境に適応することによって、積極的に都市に進出する鳥群が観察される。
    その頂点に君臨するのがカラス軍団であり、いま都市にあってはカラスとヒトの知恵比べが、熾烈に進行中なのである。

    本書は都市鳥研究会にあって長年、野鳥を観察研究してきた著者が、その成果を克明に報告するとともに、カラスに対する人間の愛憎半ばする感情をさまざまな文献に探る、カラス百科である。

    ■□■目次■□■

    序章 野鳥にとって都市とは何か
    第1章 銀座のカラスはカァーと鳴く
    第2章 ヒートアイランドの夜
    第3章 カラスを追跡する
    第4章 都会派カラスの子育て法
    第5章 街中のスカベンジャー
    第6章 カラスの知恵袋
    第7章 カラスの遊戯
    第8章 カラスと人の交友
    第9章 カラスと人の知恵比べ
    第10章 カラスの博物学
  • 電子版は本文中の写真を多数カラー写真に差し替えて掲載。
    ケガや病原菌からカラダを守り、他者の表情から瞬時に感情を読みとるヒトの細胞。
    傷ついた患部に白血球はどう集まり、血小板は固まるのか。
    他者への共感をもたらすミラーニューロンはどんなものか。
    細胞たちのコミュニケーションには、人間社会にまさるとも劣らない大胆で精緻な仕組みが隠されている。

    本書は体内で行われる37兆個に及ぶ細胞たちの情報伝達をわかりやすく解説。
    人間のカラダに潜む知恵と不思議に迫る一冊。


    ■□■目次■□■

    序章 細胞たちのコトバ―カラダの反応を支えるシグナル

    I 身体的コトバ
    第1章 白血球をあやつるコトバ―惹かれて引かれる
    第2章 重要なコトバのアラカルト―サイトカインと活性酸素とエネルギーと
    第3章 細胞たちの指さし確認―安全確認システム
    第4章 コトバの組み合わせ―自分と他人を区別する/色と形を知る

    II 心的コトバ
    第5章 あなたの痛みがわかる―共感と模倣と創造と
    第6章 暗示というコトバ―プラセボの効果
    第7章 直覚のすすめ―ビビッ! とくる
  • 多くの生物がそこに住み、互いに助け合って生きるサンゴの森。
    エビ、ウニ、ナマコなど、さまざまな種類の生物が密接な協力関係のもとに暮らしている。
    しかし多様性と共生がキー・ワードであったサンゴ礁が、危機に瀕している。
    地球温暖化によって海水温が上昇し、共生を保てなくなったサンゴが死滅しつつあるのだ。

    本書は、生物たちの絶妙な関係を紹介し、海を守るサンゴ礁のこれからを考える「自然の教室」である。


    ■□■目次■□■

    第I部 教えて! サンゴ礁
    1 サンゴに関するQ&A
    2 サンゴ礁に関するQ&A)

    第II部 もっと! サンゴ礁
    1 褐虫藻との共生
    2 褐虫藻をもつさまざまな生物
    3 サンゴの進化
    4 サンゴを棲家とする動物たち
    5 魚たちの共生
    6 危機のサンゴ礁
    7 サンゴ礁の保全
  • 1990年代以降、少子化は社会的問題としてさまざまな議論を呼んできた。
    しかしそこには、少子化が出産・結婚をめぐる女性の心理の問題であるという認識が欠けている。
    日本では「親子は一心同体」とその絆を強調されるが、そうした考え方もいまや普遍的とは言えず、変化してきている。
    現在「子どもをもつ」とはどういう意味があると考えられているのか。
    少子化を心の問題として捉える人口心理学を提唱、その視点から考える。

    ■□■目次■□■

    1章 「子どもの価値」展望―子どもの価値の古今東西
    2章 人類初の人口革命―子どもの命と親の愛情の変質
    3章 「なぜ子どもを産むか」―「つくる」時代の子どもの価値
    4章 人口革命下の女性の生活と心の変化―子どもの価値・産む理由の変化の背景
    5章 子どもを〈つくる〉時代の問題
  • 漱石の生きた半世紀(1867-1916)は、X線、電子が発見され、量子論が誕生し、特殊相対性理論が発表されるなど、古典物理学から現代物理学へと移行する激動の時代であった。
    理科が得意で、自らも建築家志望であった漱石は、寺田寅彦と科学談義を楽しみ、作品にも最新の話題が登場している。

    本書は文学者漱石の旺盛な好奇心に従って、熱、光、量子、時間と空間について物理学発展のあとを辿り、乖離する文科と理科の交流を目指す。


    ■□■目次■□■

    序章 漱石と物理学―文科と理科の交流
    1章 古典物理学の完成―激動の嵐の前
    2章 新しい自然観の台頭―19世紀から20世紀への転換
    3章 量子仮説の提唱―人間からの離脱
    4章 量子力学の誕生―極微の世界に向けて
    5章 相対性理論の誕生―時空概念の変革
    終章 再び漱石と物理学―文学の中の“自然法則”
  • 酸素は何でも燃やしてしまう。
    栄養素を燃やせばたくさんのエネルギーができる。

    27億年前、光合成によって海水から酸素ガスが発生したとき、酸素とは無縁だった生物はその魅力に惹かれて体内に採り入れた。
    ここに生物は進化への道を選び、多種多様の種が生まれる。
    しかし一方、酸素はからだの成分も燃やし、細胞を傷つけ、寿命さえ縮めてしまう。
    ヒトも含めた生物は、この魔性の気体にどう対処してきたのか。

    ■□■目次■□■

    第1章 山に登るとどうして息が切れるのか
    第2章 酸素がない所でどうやって生きるのか
    第3章 酸素元素はどこからやってきたのか
    第4章 エネルギーをつくるのに酸素はどういう役割をするのか
    第5章 低酸素をどう生き抜いてきたのか
    第6章 酸素濃度はどう変わってきたのか
    第7章 酸素の毒性にどうやって対抗するのか
    第8章 酸素は病気にどう関わるのか
  • ふと何かを思いつき、考えた末に決断する。結果、喜んだり後悔したり……。
    これらはすべて、脳の働きのおかげである。
    そうだとすると、脳活動を読み解くことができれば、その脳の持ち主の思考や感情を読み取れるのでは? 
    そして、思考や感情の主体である「わたし」とは何かについても明らかにできるかもしれない。

    本書は、脳画像研究の方法から最新の成果までを紹介。
    脳科学によって、未来はどう変わりうるのだろうか。
  • なぜ細胞の集合体である脳から自我が生まれ、感情が湧くのか。
    どうして相手の心がわかるのか。脳はいかに言語を操るのか。
    そもそもなぜ生命を維持できるのか。鍵は、脳がする「予測」と予測誤差の修正だ。
    本書では、知覚、感情、運動から、言語、記憶、モチベーションと意思決定まで、脳が発達する原理をひもとく。
    子どもの学習や障害、意識の構造も一望。
    人類に残された謎である、高度な知性を獲得するしくみを解き明かす。

    まえがき 

    第1章 脳の本質に向けて
    脳科学の祖ヘルムホルツ  世界が止まって見える理由  幸運な出会いから科学の爆発へ  サイバネティクス  悪魔的天才と呼ばれたフォン・ノイマン  シャノンの情報理論  人間の能動性と心の発達  予測と模倣  シュレーディンガーの仮説

    第2章 五感で世界を捉え、世界に働きかける
    知覚・運動機能に関する脳研究の夜明け  ホムンクルスの発見 知覚とは何か  脳内の階層的処理によって生まれる知覚  脳はどのように推論するのか  推論の基本――ベイズ推論  脳の推論メカニズムを探る  フリストンの自由エネルギー原理  予測誤差最小化を実証する  運動制御  知覚と運動の循環  注意機能とニューロン反応の同期  視覚と運動を統合するミラーニューロン  まとめ

    コラム1 感覚統合――異種感覚を統合する

    第3章 感情と認知
    感情に関する脳研究の夜明け  感情はどのように決定されるのか外環境と内環境  内臓状態の知覚と運動  ホメオスタシスとアロスタシス  アロスタシスの仕組み  内受容予測符号化  内臓感覚皮質の構造と感情  内受容感覚と自閉症  感情の発達  まとめ

    第4章 発達する脳
    発達・学習研究の夜明け  人間の視覚野の臨界期  ヘブ則からBCM理論へ  赤ちゃんの手腕運動  じーっと見る赤ちゃん 発達の原理  動機づけのメカニズム  滑らかな運動を司る小脳知識を書き換える赤ちゃん  GABAの役割と神経発達症(発達障害)との関係  まとめ

    コラム2 ヘブの洞察力

    第5章 記憶と認知
    記憶研究の夜明け  海馬損傷の患者  過去の記憶は海馬にはないのか  エピソード記憶は多感覚である  海馬の役割  二つの発見――エピソードの予測と時系列化  記憶を再構成する  睡眠は記憶の強化と要約を行う  概念細胞の発見  場所細胞の発見  運動予測――ボールを見てバットを振る  身体化による
    認知  メンタルシミュレーションの仕組み  まとめ

    コラム3 海馬の機能――出来事の順序を記憶し、再生する

    第6章 高次脳機能――知識、言語、モチベーション
    モノがわかるとは何か  二つの視覚系経路  動的概念の獲得から言語獲得へ  意図の理解  言語の基礎とブローカ失語  名詞と動詞の理解  目的語の理解  文の意味理解  チョムスキーの生成文法  予測しながら会話する  モチベーション(動機づけ)とは何か  人間行動の基礎理論へ  再び注意と視線移動行動の決定とモチベーション  予測誤差とドーパミン  好奇心はどこから来るのか  まとめ

    第7章 意識とは何か
    意識の科学  意識の神経相関  意識の芽生え  ホメオスタシス感情と痛み  自己意識――自己主体感・自己所有感・自己存在感  錯覚  後付け的再構成(ポストディクション)  認知や意識の上書き  メタ認知  人工知能と脳科学の接点――対照学習  まとめ

    終 章 脳の本質

    あとがき

    参考文献

    索 引
  • シリーズ3冊
    8141,012(税込)
    著:
    増田寛也
    レーベル: 中公新書

    このままでは896の自治体が消滅しかねない――。減少を続ける若年女性人口の予測から導き出された衝撃のデータである。若者が子育て環境の悪い東京圏へ移動し続けた結果、日本は人口減少社会に突入した。多くの地方では、すでに高齢者すら減り始め、大都市では高齢者が激増してゆく。豊富なデータをもとに日本の未来図を描き出し、地方に人々がとどまり、希望どおりに子どもを持てる社会へ変わるための戦略を考える。第8回新書大賞受賞作。
  • 実の親と暮らせない子どもたちはこの国で3万人を超える。彼らの成長を家庭内で支えていくのが、里親や特別養子縁組だ。前者は一時的に育てる公的養育で、後者は生涯にわたり親子関係が持続する。
    それぞれの家庭で、親と子はどう暮らし、どんな思いを抱いているのか。血縁なく中途から養育する制度の意義や課題は何か。
    子どもの支援のあり方に長年取り組む著者が、当事者へのインタビューなど多くの事例をもとに解説する。

    ■本書の目次

    まえがき

    第1章 暮らしに困難を抱える子どもたち
    子どもたちの困難/子どもの思い/親子の支援の充実と社会的養護/里親制度の活用/親との関係形成

    第2章 親と別れて暮らす子どもたち
    「大人の事情」の内容/子どもたちの育ちづらさ・育てにくさ/成育環境と子どもへの影響/家庭養育の要件/里親・特別養子縁組制度の概要

    第3章 里親・養親になる
    子どもの受託方法/養親・里親となるには/里親登録後子どもを受託する流れ/里親の種類と想定される家族像/民間機関を通しての受託/不妊治療を経ての受託/子どもを受託した里親/未委託里親の存在とそれへの対応

    第4章 里親・養子縁組家庭での暮らし
    親元を離れて暮らす子どもたち/里親家庭での安心感/里親の寛容な支え/里親家庭での養育の中断/自身の選択と里親家庭への適応/家庭養育のリスク/里親家庭への固執/生き続けるための思考/里親家庭での過酷な体験/里親夫婦への気遣い/特別養子縁組家庭での体験/養子として育てる意義とその理解/家庭で大切にされた体験/家庭での生い立ちに関する対話/家庭でのさまざまな人生

    第5章 「中途養育」の喜びと困難
    現代社会における養育の困難/新たな家庭での養育の始まり/実子がいて里親となる場合/「中途養育」への理解/試し行動とそれへの対応/里親養育と養育不調/養育の難しさと里親委託解除/生みの親と里親との間で/生みの親の存在への配慮/過去の関係の維持

    第6章 過去とつながる
    子どもの出自を知る権利/過去とつながる意義と真実告知/真実告知の内容/養子としての思い/真実告知後の疑問/告知されなかった思い/手記を振り返って/出自を告知されたその先/当事者を支える仕組みの必要性

    終 章 里親・特別養子縁組のこれから
    子どもの意見表明権の保障/子どもの永続的な暮らしの保障/委託に向けた体制の充実/里親と支援者との信頼関係形成/養育観と養育の社会化/複数の養育者体制の必要性/海外における複数養育体制例/社会的親の創造/これからの取り組み/出自を知る権利保障体制の整備

    あとがき
  • 電子版は本文中の写真をすべてカラー写真に差し替えて掲載。
    日本の歴史を語るのに果物は欠かせない。なぜ柿は平安時代から生活用品だったのか。徳川家康はなぜ関ヶ原の戦い直前に柿と桃に願をかけたのか。ペリー来航の際、アメリカと対等に渡り合おうと日本が振る舞った料理に添えられた果物とは何か。太平洋戦争中、軍需物資として密かに大量生産されたのはどんなブドウだったか。日本社会・経済発展の知られざる裏側を「果物×歴史」で多種多様に読み解く、「もうひとつの日本史」。
  • 「積極的差別是正措置」と訳されるアファーマティブ・アクション。入試や雇用・昇進に際して人種やジェンダーに配慮する取り組みだ。1960年代、公民権運動後のアメリカで構造的な人種差別解消のため導入されたが、「逆差別」「優遇措置」との批判が高まる。21世紀には多様性の推進策として復権するも、連邦最高裁は2023年に違憲判決を下した――。その役割は終わったのか。アメリカの試行錯誤の歴史をたどり考える。
  • 『種の起源』で進化論を唱え、科学に革命をもたらしたチャールズ・ダーウィン(1809~82)。後代の思想、社会観にも影響を与え続けてきた。だが、大発見は進化論にとどまらない。人類の起源、感情の由来、性淘汰、動物の心理、新種の化石の発掘、サンゴ礁の形成、家畜・作物の品種改良、花と昆虫の関係――。本書は、ダーウィンの劇的な生涯を辿り、進化論の本質、彼の偉業を紐解く。旧来のイメージを刷新する。
  • 人類共通の課題、気候変動。各国はこれを解決すべく、温室効果ガスの排出削減を目標に掲げ2015年にパリ協定に合意した。しかし17年、トランプ米大統領が協定脱退を宣言。中国やインドなど新興国が条件闘争をはじめ、国際協調が動揺している。本書は米国、欧州、新興国の利害が錯綜する政治力学を、産業、貿易、金融、エネルギーの観点から解き明かす。激しい国家間対立の終結を目指して、世界、日本が進むべき道とは。
  • 野ざらしの廃車両、ぽっかりと闇をのぞかせる廃トンネル……全国に散在する廃線にも、かつては活気に満ちた時代があった。なぜこれらは廃止されてしまったのか。戦中の「不要不急路線」にはじまり、モータリゼーションや国鉄再建に伴う大量の廃止、近年の自然災害による廃線などを時代別・種類別に紹介する。そして現在、新たに巻き起こっている廃線論議の解決策はどこにあるのか。廃線からたどる日本交通史。
  • 政府・自治体や企業から独立した民間の非営利団体・組織=NPO。阪神・淡路大震災後のボランティア活動以降、広く知られる。近年、子どもの貧困や孤独、気候変動など新たな社会課題が顕在化すると、行動の中心となり、活動分野と範囲を拡大。かつての会社や地域社会のような人と人を結び付ける「中間集団」が細るなか、その受け皿としても注目される。本書は、歴史、制度、存在理由から特性まで、把握しづらい実態を描く。
  • イワシが獲れなくなった。全国水揚げ量はピーク時の一六〇分の一となり、すでに私たちにとって身近な魚とは言えなくなりつつある。一方で、サンマは豊漁が続いている。なぜこのようなことが起こるのか。本書は、九〇年代以降、定説となった「レジーム・シフト」による魚種交替という考え方をわかりやすく説明し、水産行政や地元産業への影響を通して、人類の共有財産である水産資源をどう守っていくかを考える。
  • 第二次世界大戦中に原子爆弾を誕生させたオッペンハイマー。計画成功でヒーローとなったが、広島・長崎への原爆投下後、「科学者は罪を知った」とくり返し、「私の手は血で汚れている」と震えた。巨大なエネルギーを得た一方、人類を滅亡させうる最大級の矛盾に彼は直面したのである。後に核の国際管理を構想し水爆開発に反対した彼は、赤狩りの渦中で公職から追放される。「原爆の父」と呼ばれた天才物理学者の生涯を追う。
  • 算数は好きだったのに、中学の数学になると、とたんに苦手になる人は多いでしょう。マイナスの数や、文字式の移項といった箇所でつまずきがちです。「負の数に負の数をかけるとなぜ正の数になるのか」「因数分解の公式はなぜ成り立つのか」「証明が苦手だが、どうすればできるようになるか」など、丸暗記でなく、「なぜそうなるか」をていねいに説明し、間違えやすいポイントを解説します。「苦手」が「好き」に変わる21章。
  • 1万4千の島々が連なる日本列島は、ユーラシア大陸の東縁でその土台ができ、やがて分離。3万8千年前に人類が上陸し、歴史を紡いできた。変化に富んだ気候が豊かな資源を生み、国土を潤す。本書は、時空を超えて島国の成り立ちと形を一望し、水、火、塩、森、鉄、黄金が織りなした日本列島史を読み直す。天災から命を守り、資源を活かす暮らしとは。地学教育の第一人者が、列島で生きる醍醐味をやさしく解説する。
  • 電子版は本文中の写真をすべてカラー写真に差し替えて掲載。
    細胞と細胞の橋渡しを担うコラーゲンは、骨格や筋肉をつくり、からだを支える重要なタンパク質である。また、皮膚の弾力を保つ働きは、健康と美を測る大きな指標ともなっている。コラーゲンはどのようにつくられ、どう働くのか?コラーゲン繊維の向きと並び方を明らかにした著者が、からだの仕組み、タンパク質の働きの視点からこれらの疑問に答える。さらに、合成高分子の機能、新しい皮膚移植法の提案など、新展開も紹介。
  • もしもあなたが猫だったら? もしもテレポーテーションされてしまったら? もしもブラックホールに落ちてしまったら? 現実にとらわれず、科学的推論だけを根拠に思考を羽ばたかせれば、今までとは違う世界が見えてくる。そんな「思考実験」=脳内シミュレーションは、刺激的なゲームであると同時に、科学的思考法を身につける絶好のトレーニングだ。「もしも」の世界に遊びながら、思考実験のプロセスを味わおう。
  • ヒトの脳に比べてなきに等しい昆虫の脳。ところが、この一立方ミリメートルにも満たない微小脳に、ヒトの脳に類似した構造が見られることが明らかになってきた。神経行動学は、ファーブルやフリッシュを驚嘆させた「陸の王者」の能力を、精緻な実験によって脳の働きと結びつけ、ダンスによる情報伝達、景色記憶、空間地図形成能力など、昆虫の認知能力の解明に乗り出している。本能行動の神秘に迫る最新生物学の成果。
  • 背骨と手足を得て、脊椎動物は速く長距離を移動できるようになった。走る、泳ぐ、飛ぶと方法は異なるが、動物それぞれが素早い動きを可能にする体のデザインを持っている。ヒトはコケつつ歩くが、これがめっぽう効率が良くて速い。なぜ? 鶏の胸肉はササミよりも3倍も大きい。なぜ? 渡り鳥が無着陸で何千㎞も飛べる。なぜ? 魚やイルカには顎がない。なぜ? 皆、納得のいく理由がある。動くための驚きの仕組みが満載!
  • 元禄四年(一六九一)に三井高利が開設した三井大坂両替店。当初の業務は江戸幕府に委託された送金だったが、その役得を活かし民間相手の金貸しとして成長する。本書は、三井の膨大な史料から信用調査の技術と法制度を利用した工夫を読み解く。そこからは三井の経営手法のみならず、当時の社会風俗や人々の倫理観がみえてくる。三井はいかにして栄え、日本初の民間銀行創業へと繋げたか。新たな視点で金融史を捉え直す。
  • 経済発展めざましい中国。だが、農村部は置き去りにされていないか。出稼ぎの「農民工」は虐げられ、「留守児童」は劣悪な環境に置かれていないか。1990年代末から中国各地の農村でフィールドワークを重ねてきた著者が実態に迫る。家族の発展を何より重視する精神、末端幹部たちの奮闘、裏金が飛び交う村の選挙、習近平政権が進める都市化の本当の意味とは。現場で農民と酒を酌み交わし、初めて見えてくる実像。
  • DNAには不思議な魅力がある。大ヒット映画『ジュラシック・パーク』では、琥珀の中に遺されたDNAから、恐竜を現代に蘇らせた。それは絵空事とは言い切れない。マンモスなど絶滅動物の復活をめざす取り組みは今なお続けられている。古代DNAの研究を進展させた新技術はどのようなものか。生命を操作することに重大なリスクはないのか――。科学者たちが織りなしたドラマとともに、起伏に富んだ研究史をたどる。

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