戦後混乱期の複雑な人間関係が事件の発端に。
警視庁捜査一課の若手刑事・市橋大樹は、妻を早くに亡くした94歳の祖父・勝之介と同居している。その祖父の頼みで呉・広島の写真を撮るため、市橋は二日間の旅行に出ることになった。予科練卒業後に青春時代を過ごした土地の写真を見て楽しみたい、という入院中の祖父の願いを叶えるためだった。初日の夜、泊まった呉の旅館で身元不明の中年男性が殺された。その所持品の中に祖父・勝之介とのつながりを思わせるものが見つかる。東京に戻った市橋が祖父の元を訪れたその翌日、祖父が病室から姿を消してしまう。そして祖父は、広島で何者かに襲われて怪我を負い、その数日後殺害されてしまった。祖父はなぜ広島に行き、殺されることになってしまったのか。呉の事件との関連性は……。 市川が十津川警部と共に二つの事件を追ううちに、ある女性の存在が浮上する。そして捜査は思わぬ展開を見せはじめ……。戦争で生き残ってしまった者の思い、原爆による戦友の死、戦後混乱期を生きた人々の遠い記憶から、十津川警部が二つの殺人事件の真実を炙り出す!!
539円〜792円(税込)
戦後混乱期の複雑な人間関係が事件の発端に。
警視庁捜査一課の若手刑事・市橋大樹は、妻を早くに亡くした94歳の祖父・勝之介と同居している。その祖父の頼みで呉・広島の写真を撮るため、市橋は二日間の旅行に出ることになった。予科練卒業後に青春時代を過ごした土地の写真を見て楽しみたい、という入院中の祖父の願いを叶えるためだった。初日の夜、泊まった呉の旅館で身元不明の中年男性が殺された。その所持品の中に祖父・勝之介とのつながりを思わせるものが見つかる。東京に戻った市橋が祖父の元を訪れたその翌日、祖父が病室から姿を消してしまう。そして祖父は、広島で何者かに襲われて怪我を負い、その数日後殺害されてしまった。祖父はなぜ広島に行き、殺されることになってしまったのか。呉の事件との関連性は……。 市川が十津川警部と共に二つの事件を追ううちに、ある女性の存在が浮上する。そして捜査は思わぬ展開を見せはじめ……。戦争で生き残ってしまった者の思い、原爆による戦友の死、戦後混乱期を生きた人々の遠い記憶から、十津川警部が二つの殺人事件の真実を炙り出す!!
土讃線で起きた列車爆発事故の真相を暴け!
秘境祖谷渓で起きた謎の転落事件。そして四国土讃線を走る人気観光列車「四国まんなか千年ものがたり」の車内で起きた謎の爆発事件。2つの謎の裏で蠢く国際AI技術開発の闇を十津川警部が追う!
最先端のロボット技術で世界に知られた緒方精密電機。その課長補佐である神崎には緒方社長から受けた密命があった。それは社長が国際会議でホノルルへ行っている間、結婚間近な秘書・高見沢愛香の四国へのプライベートな旅行に同行することだった。緒方は神崎に慎重で綿密なスケジュールを組ませ、愛香の身の安全を求めた。二人が徳島の祖谷渓を訪ねた日、名所かずら橋から女性が転落死する。女性の背格好や服装が愛香に似ていると知った神崎は、愛香と間違えて殺されたのではと疑う。そして「四国まんなか千年ものがたり」の車内で突然の爆発事故が起きる。血まみれの車内で愛香の運命は!?これは緒方精密電機のAI技術を狙ったテロなのかそれとも……。国際的な先端技術開発と絡み合った人間関係に迫る十津川警部が探り出した驚愕の真実とは!
著者晩年の渾身作、ついに文庫化!
※この作品は過去に単行本として配信されていた『十津川警部 四国土讃線を旅する女と男』 の文庫版となります。
韓国と京都を結ぶ未解決殺人事件を追え!
余命いくばくもない無期懲役囚の堀友一郎が、突然十津川警部に会いたいと言ってきた。網走刑務所で対面した彼から、十津川は意外な依頼を受ける。それは、15年前に仙山線の八ツ森駅で知り合った愛(めぐみ)という女性に自分の写真を渡してほしいというものだった。しかし、秘境駅で人の利用もほぼ無い八ツ森駅はすでに廃止が決まっており、愛の消息も全く掴めない。そんな中、現地で出会った鉄道マニアの小林雄作から、秘境駅マニアの山中愛という女性の存在を知らされる。果たして彼女は捜していた愛なのか。一方、堀から預かった写真立てからは、京都で起きた16年前の未解決の韓国大使殺人事件に関連すると思われる言葉が書かれていた。さらに、山中愛からは事件の真相に迫る、ある重大な事を知らされる。しかしそれは、事件解決へのほんの入口に過ぎなかった……。仙台から京都へ。事件の裏に渦巻く歴史の闇に十津川が果敢に挑む、鉄道ミステリーの巨星渾身の大作!
※この作品は過去に単行本として配信されていた『十津川警部 仙山線〈秘境駅〉の少女』 の文庫版となります。
伊予灘の絶景で死の直前に父が見たものとは。
一人暮らしの老人が失踪、その後遺体で発見された。死の謎を解こうと父の足跡を追い始めた息子小菅明。十津川警部は小菅ととも捜査を進めていくが、生前に老人がカメラで撮影していた対象が事件のキーポイントであることに気がつく。しかし思いもよらぬ人物が執拗に捜査を妨害してきた……。
定年を前に退職し、以来疎遠になっていた父・小菅信一郎が失踪したとの連絡が息子明の元に入った。行方不明者届を出した二日後、父は自宅マンションで遺体となって発見された。死因は溺死で殺人の可能性が高いという。その後信一郎を訪ねてきた若い女性・平川綾乃の話から、父が瀬戸内海を望む、愛媛の下灘駅に滞在していたことが分かった。なぜ四国の無人駅に行ったのか、事件の鍵を探すべく明も下灘駅に向かう。そこで、父が死の前に「海の宝石」と呼ばれるものを撮影していたことを知る。事件を追う十津川警部は信一郎が最後にカメラで撮影した対象を割り出す。そして興信所所長の坪内正明という男が事件に関わっていることに気づく。坪内をマークし捜査を続けるなか、突然坪内への捜査中止命令が下る。一体彼は何者なのか――襲い掛かる黒い策謀に、十津川が敢然と立ち向かう!
※この作品は単行本版として配信されていた作品の文庫本版です。
二十五歳の女性が連続して狙われる事件が!
女優の衣川愛理は、ロケ中の休日を楽しもうと、京都・嵯峨野のトロッコ列車に乗車した。そこで、見知らぬ男から席を替わらないと命の危険があると脅される。男と席を替わった愛理には、結局何も起きなかった。数日後、東京と西伊豆で、女性が銃で殺害される。弾丸の線条痕から、使用された銃が同じであることが判明した。三人の女性を調べたところ、二十五歳で独身という点が共通項だった。
その後、千代田区と世田谷区の二つの区役所から、五年前の成人式の名簿が盗まれるという事件が発生する。
警視庁・京都府警・静岡県警の合同捜査が始まった。
十津川警部は、それぞれの事件との関連を指摘する。そして、犯人グループの狙いや動機について、十津川が推理した先には、ひとりの女性を巡ってのエゴイスティックな想いがあった……。
事件は、その後思いも寄らぬスケールで展開されていく。犯人グループとの全面的な対決となった驚愕のラストシーンとは!
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